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発明の名称 鍵盤楽器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−17566(P2007−17566A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−197116(P2005−197116)
出願日 平成17年7月6日(2005.7.6)
代理人 【識別番号】100090619
【弁理士】
【氏名又は名称】長南 満輝男
発明者 永妻 成之
要約 課題
鍵盤部を覆う鍵カバー部材によって楽器本体に組み込まれる各種の電子部品が制約を受けず、楽器全体の小型化が図れる鍵盤楽器を提供する。

解決手段
巻取部5に引き出し可能に巻き取られる屈曲自在の鍵カバー部材4が、鍵盤シャーシ1に設けられた鍵盤部2の前側下部から引き出されて鍵盤部2を覆うように構成した。従って、鍵カバー部材4を鍵盤部2の前側下部に収納することができ、このため楽器全体の奥行きを短くして楽器全体の小型化を図ると共に、鍵盤部2の後部側に位置するコンソール部3内に組み込まれるスイッチやスピーカなどの電子部品21が鍵カバー部材4によって制約を受けず、自由に電子部品21を設置することができる。また、鍵カバー部材4は巻取部5に引き出し可能に巻き取られるので、鍵カバー部材4の収納スペースを小さくでき、これによっても楽器全体の小型化を図ることができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
楽器本体と、
この楽器本体に設けられた鍵盤部と、
この鍵盤部の前側下部から引き出されて前記鍵盤部上を覆う屈曲自在の鍵カバー部材と、
この鍵カバー部材を引き出し可能に巻き取る巻取部と
を備えたことを特徴とする鍵盤楽器。
【請求項2】
前記鍵カバー部材は布や塩化ビニルなどの軟質材料からなり、前記巻取部は前記楽器本体内における前記鍵盤部の前側下部に収納されていることを特徴とする請求項1に記載の鍵盤楽器。
【請求項3】
前記鍵カバー部材の先端部にはカバー支持軸が設けられ、前記楽器本体の両側内面には前記カバー支持軸の両端部を前記鍵盤部の前側下部から後側上部に亘ってガイドするガイド溝がそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の鍵盤楽器。
【請求項4】
前記楽器本体の両側内面には、前記鍵カバー部材の両側部を載置するガイド載置部が前記ガイド溝に沿ってそれぞれ設けられていることを特徴する請求項3に記載の鍵盤楽器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子ピアノなどの鍵盤楽器に関し、更に詳しくは鍵盤部を開閉可能に覆う鍵カバー部材を備えた鍵盤楽器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電子ピアノなどの鍵盤楽器においては、使用しないときに鍵盤部に埃が付着しないように、鍵盤部を鍵盤蓋で開閉可能に覆うようになっている。このような鍵盤楽器では、鍵盤蓋を1枚の板で形成し、この鍵盤蓋を鍵盤部上から後方にスライドさせて開くように構成されていることが多く、このため楽器本体の奥行きが長くなり、楽器全体が大型化するという問題がある。
【0003】
このような問題を回避するため、従来の鍵盤楽器においては、特許文献1に記載されているように、鍵盤蓋の後部側を屈曲可能な蓋部材で構成し、鍵盤蓋を前側から後側にスライドさせて開くときに、鍵盤部の後部側の蓋部材を順次折り曲げながら折り返すことにより、楽器本体の奥行きを短くして楽器全体の小型化を図るように構成したものがある。
【特許文献1】特開平8−314434号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような従来の鍵盤楽器では、鍵盤蓋を開くときに、鍵盤部の後部側の蓋部材を順次折り曲げながら折り返すことにより、鍵盤蓋を鍵盤部の後部側に収納する構成であるから、楽器本体の奥行きを十分に短くして楽器全体の更なる小型化を図ることができないという問題がある。
【0005】
また、このような従来の鍵盤楽器では、鍵盤蓋を鍵盤部の後部側に収納する構成であるから、鍵盤部の後部側に位置する楽器本体内に組み込まれるスイッチやスピーカなどの電子楽器に必要な各種の電子部品が鍵盤蓋によって制約を受け、各種の電子部品を自由に設置することができないという問題がある。特に、スピーカは、鍵盤蓋の収納部分を避けて、その下側または上側に設けなければならず、このためスピーカの音が演奏者に届きにくいという問題がある。
【0006】
この発明が解決しようとする課題は、鍵盤部を覆う鍵カバー部材によって楽器本体内に組み込まれる各種の電子部品が制約を受けず、楽器全体のより一層の小型化を図ることができる鍵盤楽器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、上記課題を解決するために、次のような構成要素を備えている。
なお、各構成要素には、後述する実施形態の項で説明される各要素に付されている図面の参照番号などを括弧と共に付す。
【0008】
請求項1に記載の発明は、図1〜図7に示すように、楽器本体(鍵盤シャーシ1)と、この楽器本体に設けられた鍵盤部(2)と、この鍵盤部の前側下部から引き出されて前記鍵盤部上を覆う屈曲自在の鍵カバー部材(4)と、この鍵カバー部材を引き出し可能に巻き取る巻取部(5)とを備えたことを特徴とする鍵盤楽器である。
【0009】
請求項2に記載の発明は、図1〜図6に示すように、前記鍵カバー部材(4)が布や塩化ビニルなどの軟質材料からなり、前記巻取部(5)が前記楽器本体(鍵盤シャーシ1)内における前記鍵盤部(2)の前側下部に収納されていることを特徴とする請求項1に記載の鍵盤楽器である。
【0010】
請求項3に記載の発明は、図1〜図7に示すように、前記鍵カバー部材(4)の先端部にカバー支持軸(25)が設けられ、前記楽器本体(鍵盤シャーシ1)の両側内面に、前記カバー支持軸の両端部を前記鍵盤部(2)の前側下部から後側上部に亘ってガイドするガイド溝(26)がそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の鍵盤楽器である。
【0011】
請求項4に記載の発明は、図1〜図7に示すように、前記楽器本体(鍵盤シャーシ1)の両側内面に、前記鍵カバー部材(4)の両側部を載置するガイド載置部(28)が前記ガイド溝(26)に沿ってそれぞれ設けられていることを特徴する請求項3に記載の鍵盤楽器である。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、巻取部に引き出し可能に巻き取られる屈曲自在の鍵カバー部材が、楽器本体に設けられた鍵盤部の前側下部から引き出されて鍵盤部上を覆う構成であるから、鍵カバー部材を鍵盤部の前側下部に収納することができ、このため楽器本体の奥行きを十分に短くすることができ、これにより楽器全体のより一層の小型化を図ることができる。
【0013】
この場合、特に鍵カバー部材が楽器本体の後部側に収納されることがないので、鍵盤部の後部側に位置する楽器本体内に組み込まれるスイッチやスピーカなどの電子楽器に必要な各種の電子部品が鍵カバー部材によって制約を受けることがなく、自由に電子部品を設置することができる。また、鍵カバー部材が巻取部に引き出し可能に巻き取られるので、鍵カバー部材の収納スペースを小さくすることができ、これによっても楽器全体の小型化を図ることができる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、鍵カバー部材が布や塩化ビニルなどの軟質材料からなることにより、鍵カバー部材を巻取部に容易に且つ良好に巻き取ることができ、また巻取部が楽器本体内における鍵盤部の前側下部に収納されていることにより、鍵カバー部材全体の長さを必要最小限の長さにすることができ、これにより鍵カバー部材の巻取量が少なくて済むので、巻取部の収納スペースを小さくすることができ、より一層、楽器全体の小型化を図ることができるほか、巻取部が楽器本体の外部に露出しないため、デザイン性の高いものを得ることができる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、鍵カバー部材の先端部にカバー支持軸が設けられ、楽器本体の両側内面に、カバー支持軸の両端部を鍵盤部の前側下部から後側上部に亘ってガイドするガイド溝がそれぞれ設けられていることにより、このガイド溝によってカバー支持軸を円滑に且つ良好に移動させることができ、このため鍵カバー部材が布や塩化ビニルなどの軟質材料で形成されていても、鍵カバー部材が捩れたり折れ曲がったりせず、鍵カバー部材を均一に鍵盤部上に張り渡すことができ、これにより良好に鍵盤部を覆うことができる。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、楽器本体の両側内面に、鍵カバー部材の両側部を載置するガイド載置部がガイド溝に沿ってそれぞれ設けられていることにより、鍵カバー部材を引き出して鍵盤部の上側に張り渡すときに、鍵カバー部材の両側部をガイド載置部に載置してガイドすることができ、このため鍵カバー部材が布や塩化ビニルなどの軟質材料で形成されていても、鍵カバー部材の両側部が弛んだり撓んだりすることがなく、確実に且つ良好に鍵カバー部材を鍵盤部上に張り渡すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図1〜図6を参照して、この発明を適用した鍵盤楽器の一実施形態について説明する。
図1はこの発明の鍵盤楽器の非使用時における断面図、図2は図1の鍵盤楽器の使用時における断面図である。
この鍵盤楽器は、図1および図2に示すように、楽器本体を兼ねる鍵盤シャーシ1と、この鍵盤シャーシ1に設けられた鍵盤部2と、この鍵盤部2の後方(図1では左方)に位置する鍵盤シャーシ1の後部に設けられたコンソール部3と、鍵盤部2の前側下部(図1では右側下部)から引き出されて鍵盤部2上を開閉可能に覆う鍵カバー部材4と、この鍵カバー部材4を引き出し可能に巻き取る巻取部5とを備えている。
【0018】
鍵盤シャーシ1は、図1および図2に示すように、鍵盤部2を搭載する鍵盤搭載部6と、鍵盤部2の前端下部(図1では右端下部)を覆う前カバー部7と、鍵盤部2の両側を覆う側壁部8とを備え、これらが合成樹脂によって一体に形成されているほか、鍵盤シャーシ1の底部に底板部9が取り付けられた構成になっている。この場合、前カバー部7は、図1および図2に示すように、その下部が前面側(図1では右面側)および下面側に亘ってえぐられた凹部状に形成され、これにより巻取部5を収納する収納部10が形成され、この収納部10の底部側に収納蓋11が取付金具12によって取り付けられた構成になっている。この取付金具12は、収納蓋11の前側上面にビス12aによって取り付けられている。
【0019】
鍵盤部2は、図1および図2に示すように、鍵盤シャーシ1の鍵盤搭載部6上に上下方向に回動可能に配置された複数の鍵13と、鍵盤シャーシ1の鍵盤搭載部6の下側に上下方向に回動可能に設けられて各鍵13にそれぞれアクション荷重を付与する複数のハンマー14とを備えている。この場合、鍵13は、白鍵13aと黒鍵13bとからなり、その後端部(図1では左端部)が鍵盤シャーシ1の鍵盤搭載部6における後側上部(図1では左側上部)の鍵支持部15に回動可能に取り付けられている。ハンマー14は、鍵盤シャーシ1の鍵盤搭載部6における中間部の下面に設けられたハンマー支持部16に回動可能に支持され、この状態で、先端部(図1では右端部)が鍵13のハンマー連結部17に挿入され、これにより鍵13に連結されている。
【0020】
この場合、ハンマー14は、その自重によってハンマー支持部16を中心に図1において反時計回りに付勢され、これにより後端部(図1では左端部)が鍵盤シャーシ1の底板部9の下限ストッパ部18に当接して下限位置が規制されている。また、このハンマー14は、その先端部(図1では右端部)がハンマー14の自重に抗して鍵13によって押し下げられると、ハンマー支持部16を中心に図1において時計回りに回動し、後端部が鍵盤シャーシ1の鍵盤搭載部6における後部下面の上限ストッパ部19に当接して上限位置が規制されるように構成されている。
【0021】
従って、鍵13は、図1に示すように、通常はハンマー14が下限位置に規制されていることにより、ハンマー連結部17がハンマー14の先端部によって押し上げられ、これにより鍵盤搭載部6の後部の鍵支持部15を中心に図1において反時計回りに回動して上限位置に付勢されている。また、この鍵13は、図1に2点鎖線で示すように、押鍵時に鍵支持部15を中心に図1において時計回りに回動し、ハンマー連結部17がハンマー14の先端部を押し下げることにより、ハンマー14を図1において時計回りに回動させ、このハンマー14が上限位置に規制されたときに、このハンマー14によって下限位置に規制されるように構成されている。
【0022】
コンソール部3は、図1および図2に示すように、鍵盤シャーシ1の後部(図1では左側部)にコンソールカバー20が鍵盤部2の後方を覆った状態で取り付けられ、このコンソールカバー20と鍵盤シャーシ1とで囲われた領域の内部に電子楽器に必要な各種の電子部品21が配置されている。この電子部品としては、例えば、音量や音色などを選択するための各種のスイッチや、スピーカ、回路基板などである。
【0023】
一方、鍵カバー部材4を巻き取る巻取部5は、図1および図2に示すように、鍵盤シャーシ1の前カバー部7の下側に設けられた収納部10内に設けられている。この巻取部5は、図3および図4に示すように、収納部10の収納蓋11の両側にそれぞれ設けられた一対の支持部材22に巻取軸23が回転自在に取り付けられ、この巻取軸23が渦巻き状のばね部材(図示せず)によって鍵カバー部材4を巻き取る方向に付勢され、これにより巻取軸23が鍵カバー部材4を引き出し可能に巻き取るように構成されている。
【0024】
鍵カバー部材4は、布や塩化ビニルなどの軟質材料からなり、全体がシート状に形成され、図1〜図4に示すように、巻取部5の巻取軸23に引き出し可能に巻き取られると共に、収納部10に対応する鍵盤シャーシ1の前カバー部7の上部に設けられた引出し口24から引き出されて鍵盤部2の上側を覆うように構成されている。すなわち、この鍵カバー部材4の先端部には、図1〜図5に示すように、カバー支持軸25が設けられている。
【0025】
このカバー支持軸25は、図5および図6に示すように、その両端部25aが鍵盤シャーシ1の両側の側壁部8にそれぞれ設けられた各ガイド溝26に挿入され、この挿入された両端部25aが両側の側壁部8の外部に突出し、この突出した部分の両端部25aがEリングなどの抜止め部材27によって各ガイド溝26から抜けないように取り付けられている。各ガイド溝26は、図1および図2に示すように、鍵盤シャーシ1の両側の側壁部8に鍵盤部2の前側下部から後部側のコンソール部3の近傍に亘ってそれぞれ設けられている。すなわち、ガイド溝26は、鍵盤シャーシ1の前カバー部7の上部に設けられた引出し口24の両側に位置する箇所からコンソール部3の上部手前側の箇所に亘って連続して形成されている。
【0026】
また、各ガイド溝25の各後端部には、図1および図2に示すように、カバー支持軸25の両端部25aを係止する係止溝26aが斜め下側に向けてそれぞれ傾斜して設けられている。また、鍵盤シャーシ1の両側の側壁部8には、図3〜図5に示すように、鍵カバー部材4の両側部を載置するガイド載置部28がガイド溝26の下辺に沿ってそれぞれ設けられている。なお、鍵盤シャーシ1の両側の側壁部8には、図5に示すように、側面カバー29が取り付けられている。この側面カバー29は、鍵盤シャーシ1の両側の側壁部8から突出したカバー支持軸25の両端部25aおよび抜止め部材27を覆い隠すように構成されている。
【0027】
このような鍵盤楽器では、使用しないときに、鍵カバー部材4の先端部に設けられたカバー支持軸25の両端部25aを、鍵盤シャーシ1の両側の側壁部8にそれぞれ設けられた各ガイド溝26に沿って、鍵盤部2の前側下部から後部側に向けて移動させると、鍵カバー部材4が巻取部5の巻取軸23から順次繰り出されて引出し口24から引き出される。そして、カバー支持軸25の両端部25aを各ガイド溝26の後端部にそれぞれ設けられた各係止溝26aに挿入させて係止させると、カバー支持軸25が位置規制され、これにより鍵カバー部材4が鍵盤部2上を覆って張り渡される。
【0028】
このときには、鍵カバー部材4の両側部がガイド溝26に沿って設けられたガイド載置部28に載置されてガイドされながら引き出されるので、鍵カバー部材4の両側部が弛んだり撓んだりすることがなく、良好に鍵カバー部材4を張り渡すことができる。また、この状態では、カバー支持軸25の両端部25aが各ガイド溝26の後端部の各係止溝26aに係止されているので、巻取部5のばね部材(図示せず)によって鍵カバー部材4が巻き取られる方向に付勢されていても、鍵カバー部材4が巻き戻されることがなく、鍵盤部2上に確実に張り渡された状態で固定される。
【0029】
また、この鍵盤楽器を使用するときには、カバー支持軸25を軽く引き上げて、カバー支持軸25の両端部25aを各ガイド溝26の後端部の各係止溝26aから引き出すと、カバー支持軸25の両端部25aが各ガイド溝26に沿って移動しながら、図2に示すように、巻取部5のばね部材(図示せず)のばね力によって鍵カバー部材4が巻取部5の巻取軸23に順次巻き取られる。そして、カバー支持軸25が引出し口24に当接すると、巻取部5の巻取りが終了する。このときにも、鍵カバー部材4の両側部がガイド溝26に沿って設けられたガイド載置部28に載置されてガイドされながら移動するので、鍵カバー部材4の両側部が弛んだり撓んだりすることがなく、良好に鍵カバー部材4を巻き取ることができる。
【0030】
このように、この鍵盤楽器によれば、巻取部5に引き出し可能に巻き取られる屈曲自在の鍵カバー部材4が、鍵盤シャーシ1に設けられた鍵盤部2の前側下部から引き出されて鍵盤部2を覆う構成であるから、鍵カバー部材4を鍵盤部2の前側下部の収納部10に収納することができる。このため、楽器全体の奥行きを十分に短くすることができ、これにより楽器全体の小型化を図ることができると共に、鍵カバー部材4が鍵盤部2の後部側に収納されることがないので、鍵盤部2の後部側にコンソール部3を設けても、このコンソール部3が鍵カバー部材4によってまったく影響を受けることがない。
【0031】
すなわち、鍵カバー部材4が鍵盤部2の後部側に収納されることがないので、鍵盤部2の後部側に位置するコンソール部3内に組み込まれるスイッチやスピーカなどの電子楽器に必要な各種の電子部品21が鍵カバー部材4によって制約を受けることがなく、自由に電子部品21を設置することができる。このため、例えば、スピーカをその音が演奏者に届きやすい向きに設置することができる。また、鍵カバー部材4が巻取部5に引き出し可能に巻き取られるので、鍵カバー部材4の収納スペースを小さくすることができ、これによっても楽器全体をコンパクトに構成することができる。
【0032】
また、鍵カバー部材4が布や塩化ビニルなどの軟質材料からなるシート状に形成されていることにより、鍵カバー部材4を巻取部5で容易に且つ良好に巻き取ることができる。また、巻取部5が鍵盤シャーシ1における鍵盤部2の前側下部、つまり鍵盤シャーシ1の前カバー部7における引出し口24の近傍に配置されているので、鍵カバー部材4全体の長さを必要最小限の長さにすることができ、これにより鍵カバー部材4の巻取量が少なくて済むので、巻取部5の収納スペースを小さくすることができ、より一層、楽器全体の小型化を図ることができるほか、巻取部5が外部に露出しないため、デザイン性の高いものをも得ることができる。
【0033】
更に、鍵カバー部材4の先端部にカバー支持軸25が設けられ、鍵盤シャーシ1の両側の側壁部8に、カバー支持軸25の両端部25aを鍵盤部2の前側下部から後側に亘ってガイドするガイド溝26がそれぞれ設けられていることにより、このガイド溝26によってカバー支持軸25を円滑に且つ良好に移動させることができ、これにより鍵カバー部材4が布や塩化ビニルなどの軟質材料で形成されていても、鍵カバー部材4が捩れたり折れ曲がったりせず、鍵カバー部材4を均一に張り渡して鍵盤部2を確実に且つ良好に覆うことができる。
【0034】
特に、鍵盤シャーシ1の両側の側壁部8に、鍵カバー部材4の両側部を載置するガイド載置部28がガイド溝26に沿ってそれぞれ設けられていることにより、鍵カバー部材4を引き出して鍵盤部2の上側に張り渡すとき、または鍵カバー部材4を巻取部5に巻き取るときに、鍵カバー部材4の両側部をガイド載置部28に載置してガイドしながら移動させることができる。このため、鍵カバー部材4が布や塩化ビニルなどの軟質材料で形成されていても、鍵カバー部材4の両側部が弛んだり撓んだりすることがなく、鍵カバー部材4を確実に且つ良好に張り渡した状態で、鍵カバー部材4を引き出したり巻き取ったりすることができる。
【0035】
なお、上記実施形態では、鍵盤シャーシ1の前カバー部7の下側に収納部10を設け、この収納部10内に巻取部5を収納した場合について述べたが、必ずしも鍵盤シャーシ1の前カバー部7の下側に巻取部5を収納する収納部10を設ける必要はなく、図7に示すように、鍵盤シャーシ1の底部、例えば底板部9の下面に巻取部5を設けても良い。
【0036】
この場合にも、鍵カバー部材4は、鍵盤シャーシ1の底部から鍵盤シャーシ1の前カバー部7内に取り込まれ、この前カバー部7の上部に設けられた引出し口24から引き出されることにより、鍵盤部2の前側下部から鍵盤部2上を覆うように構成すれば良い。また、この場合には、楽器本体である鍵盤シャーシ1の底部に脚部30を設ければ、巻取部5が鍵盤シャーシ1の下側に突出しても、巻取部5が邪魔になることがない。このような構成でも、上述した実施形態と同様の作用効果がある。
【0037】
また、上記実施形態では、鍵カバー部材4を布や塩化ビニルなどの軟質材料で形成した場合について述べたが、これに限らず、例えば複数の帯状の板片を折り曲げ可能に順次連結することにより、屈曲自在に構成したものであっても良い。このような構成の鍵カバー部材であっても、巻取部5に引き出し可能に巻き取ることができるので、上記実施形態と同様の作用効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】この発明を適用した鍵盤楽器の非使用時における断面図である。
【図2】図1の鍵盤楽器の使用時における断面図である。
【図3】図2の鍵盤楽器の要部を示した斜視図である。
【図4】図3の分解斜視図である。
【図5】図3において鍵カバー部材を引き出した途中の状態における断面図である。
【図6】図4において鍵盤シャーシの側壁部から側面カバーを取り外して、鍵盤シャーシの外部側方から見た要部の斜視図である。
【図7】この発明の変形例を示した鍵盤楽器の断面図である。
【符号の説明】
【0039】
1 鍵盤シャーシ
2 鍵盤部
3 コンソール部
4 鍵カバー部材
5 巻取部
8 側壁部
10 収納部
23 巻取軸
24 引出し口
25 カバー支持軸
26 ガイド溝
26a 係止溝
28 ガイド載置部




 

 


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