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発明の名称 電子鍵盤楽器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−3562(P2007−3562A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−180221(P2005−180221)
出願日 平成17年6月21日(2005.6.21)
代理人 【識別番号】100090619
【弁理士】
【氏名又は名称】長南 満輝男
発明者 富田 巌
要約 課題
ハンマーとスピーカとの距離を離したり、防磁タイプのスピーカを使用したりせず、簡単な構造で、ハンマーに対するスピーカの磁力による影響を防ぐことができる電子鍵盤楽器を提供する。

解決手段
鍵盤シャーシ1に回動可能に設けられた鍵2を押鍵操作したときに、ハンマー3によって鍵2にアクション荷重を付与してアコースティックピアノに近似した鍵タッチ感が得られる電子ピアノにおいて、スピーカ5の近傍に位置するハンマー3とスピーカ5との間に位置する箇所の鍵盤シャーシ1に防磁シート6を設けた。従って、鍵2を押鍵操作してスピーカ5から楽音を発生するときに、スピーカ5が磁界を発生しても、その磁界の磁力線が防磁シート6を通り抜けることがない。このため、環境に配慮してハンマー3を鉄系の金属材料で製作しても、スピーカ5の近傍に位置するハンマー3に対し、スピーカ5で発生した磁界の影響を防ぐことができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
鍵盤シャーシと、
この鍵盤シャーシ上に上下方向に回動可能に配置された複数の鍵と、
この複数の鍵の押鍵操作に伴って回動変位して前記複数の鍵にそれぞれアクション荷重を付与する鉄系の金属材料からなる複数のハンマーと、
前記複数の鍵の押鍵操作に応じてそれぞれオン信号を出力する複数のスイッチと、
この複数のスイッチのオン信号に基づいて楽音を発生するスピーカと、
少なくとも前記スピーカの近傍に位置する前記ハンマーと前記スピーカとの間に配置された防磁シートと
を備えたことを特徴とする電子鍵盤楽器。
【請求項2】
前記防磁シートは、前記スピーカとその近傍に位置する前記ハンマーとの間に位置する箇所の前記鍵盤シャーシに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電子鍵盤楽器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子ピアノや電子オルガンなどの電子鍵盤楽器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子ピアノにおいては、特許文献1に記載されているように、鍵盤シャーシと、この鍵盤シャーシ上に上下方向に回動可能に配置された鍵と、この鍵の押鍵操作に伴って回動変位して鍵にアクション荷重を付与するハンマーとを備え、押鍵操作時にハンマーが鍵にアクション荷重を付与することにより、アコースティックピアノに近似した鍵タッチ感が得られるように構成されたものがある。この種の電子ピアノでは、押鍵操作に応じてスイッチがオン信号を出力し、このスイッチのオン信号に基づいてスピーカが楽音を発生するように構成されている。
【特許文献1】特開平11−305759号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような従来の電子ピアノにおいては、環境に配慮して、鍵にアクション荷重を付与するハンマーを鉛に代えて鉄系の金属材料で製作するようになっており、このためスピーカから楽音を発生するときに、スピーカに磁界が発生し、この磁界の磁力によってハンマーの動作が影響を受け、所望するアクション荷重が鍵に正確に付与されず、アコースティックピアノに近似した鍵タッチ感が得られないという問題がある。
【0004】
すなわち、この電子ピアノでは、ハンマーが回動して鍵にアクション荷重を付与するときに、スピーカが楽音を発生するので、このスピーカに発生した磁界の磁力によって、鉄系の金属材料からなるハンマーが吸引され、所望するアクション荷重が鍵に正確に付与されない。特に、押鍵された鍵が離鍵するときに、ハンマーが速やかに初期位置に復帰せず、スピーカの磁力によってハンマーの復帰動作が妨げられるので、同じ鍵を連続して押鍵する連弾の際に支障をきたす。
【0005】
なお、このような問題を回避するために、ハンマーとスピーカとの距離を離したり、防磁タイプのスピーカを使用したりすることが検討されているが、ハンマーとスピーカとの距離を離すと、楽器全体が大型化するという問題が生じ、また防磁タイプのスピーカを使用すると、コストが高くなるという問題が生じる。
【0006】
この発明が解決しようとする課題は、ハンマーとスピーカとの距離を離したり、防磁タイプのスピーカを使用したりせず、簡単な構造で、ハンマーに対するスピーカの磁力による影響を防ぐことができる電子鍵盤楽器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、上記課題を解決するために、次のような構成要素を備えている。
なお、各構成要素には、後述する実施形態の項で説明される各要素に付されている図面の参照番号などを括弧と共に付す。
【0008】
請求項1に記載の発明は、図1および図2に示すように、鍵盤シャーシ(1)と、この鍵盤シャーシ上に上下方向に回動可能に配置された複数の鍵(2)と、この複数の鍵の押鍵操作に伴って回動変位して前記複数の鍵にそれぞれアクション荷重を付与する鉄系の金属材料からなる複数のハンマー(3)と、前記複数の鍵の押鍵操作に応じてそれぞれオン信号を出力する複数のスイッチ(ゴムスイッチ4)と、この複数のスイッチのオン信号に基づいて楽音を発生するスピーカ(5)と、少なくとも前記スピーカの近傍に位置する前記ハンマーと前記スピーカとの間に配置された防磁シート(6)とを備えたことを特徴とする電子鍵盤楽器である。
【0009】
請求項2に記載の発明は、図1および図2に示すように、前記防磁シート(6)が、前記スピーカ(5)とその近傍に位置する前記ハンマー(3)との間に位置する箇所の前記鍵盤シャーシ(1)に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電子鍵盤楽器である。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、少なくともスピーカの近傍に位置するハンマーとスピーカとの間に防磁シートを配置したので、鍵を押鍵操作してハンマーを回動させて鍵にアクション荷重を付与すると共にスピーカから楽音を発生するときに、スピーカに磁界が発生しても、その磁界の磁力線が防磁シートを通り抜けず、防磁シートによってスピーカの磁力がスピーカの近傍のハンマーに影響を及ばないようにすることができる。このため、環境に配慮してハンマーを鉛に代えて鉄系の金属材料で製作しても、スピーカの近傍に位置するハンマーに対し、スピーカで発生した磁界の影響を防ぐことができる。
【0011】
このため、鍵の押鍵操作に伴ってハンマーがスピーカで発生した磁界の影響を受けずに良好に回動変位して鍵に所望するアクション荷重を付与することができ、これによりアコースティックピアノに近似した鍵タッチ感を良好に得ることができるほか、特にハンマーとスピーカとの距離を離したり、防磁タイプのスピーカを使用したりせず、スピーカとハンマーとの間に防磁シートを配置するだけの簡単な構造で、楽器全体の小型化を図ることができると共に、低コスト化をも図ることができる。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、防磁シートがスピーカとその近傍に位置するハンマーとの間に位置する箇所の鍵盤シャーシに設けられていることにより、防磁シートを設けるための特別なスペースや特殊な設置部材を必要とせず、防磁シートを鍵盤シャーシの必要な箇所のみに簡単に取り付けることができる。このため、通常のスピーカを使用しても、楽器全体の大型化を防ぐことができるほか、特にスピーカが設置場所の制約を受けないため、所望する箇所にスピーカを自由に設置することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図1および図2を参照して、この発明を電子ピアノに適用した一実施形態について説明する。
この電子ピアノは、図1および図2に示すように、合成樹脂製の鍵盤シャーシ1と、この鍵盤シャーシ1上に上下方向に回動可能に設けられた合成樹脂製の複数の鍵2(白鍵と黒鍵、ただしこの実施形態では白鍵について説明する。)と、これら複数の鍵2にそれぞれアクション荷重を付与する複数のハンマー3と、各鍵2の押鍵操作に応じてそれぞれオン信号を出力する複数のゴムスイッチ4と、これら複数のゴムスイッチ4からのオン信号に基づいて楽音を発生するスピーカ5と、このスピーカ5とその近傍に位置するハンマー3との間に配置された防磁シート6とを備えている。
【0014】
鍵盤シャーシ1は、楽器ケースをも兼ねるものであり、図1および図2に示すように、その前端部(同図では右端部)には、鍵2の前端部に対応する前カバー部7が底部から上方に突出して形成されている。この前カバー部7の後部(同図では左側)における中段部8上には、鍵2の横振れを防ぐための鍵ガイド9が上方に突出して設けられている。また、この鍵盤シャーシ1の中間部には、図1および図2に示すように、前側載置部10が形成されており、この前側載置部10上には、ハンマー3を回動可能に支持するためのハンマー支持部11が中段部8とほぼ同じ高さで形成されている。
【0015】
また、鍵盤シャーシ1における前側載置部10の後部には、図1および図2に示すように、後側載置部12が前側立上り部13によって支持された状態で前カバー部7とほぼ同じ高さで形成されている。この後側載置部12における前側上部には、スイッチ基板14が鍵2の配列方向(図1では紙面の表裏面方向)に沿って取り付けられており、このスイッチ基板14上には、後述するゴムスイッチ4が各鍵2に対応してそれぞれ設けられている。また、後側載置部12における後端上部には、鍵支持部15が形成されている。この鍵支持部15には、鍵2の後端部を回動可能に支持するための鍵支持軸16が設けられている。
【0016】
鍵2は、図1および図2に示すように、その後端部(同図では左端部)の両側面に鍵取付孔部17が形成され、この鍵取付孔部17が鍵盤シャーシ1の鍵支持部15の鍵支持軸16に回動可能に取り付けられ、これにより鍵支持軸16を中心に上下方向に回動するように構成されている。この鍵2の中間部における後部側には、スイッチ押圧部18が鍵盤シャーシ1の後側載置部12上に設けられたスイッチ基板14のゴムスイッチ4に対応して形成されている。また、この鍵2の中間部における前部側には、ハンマー3の先端部(図1では右端部)に形成された後述するハンマー当接部23を保持するハンマー連結部19が鍵盤シャーシ1の前側載置部10上に向けて下方に延出されて形成されている。
【0017】
ところで、ゴムスイッチ4は、図1および図2に示すように、スイッチ基板14の上面に配置されたゴムシートを備え、このゴムシートにドーム状の膨出部が各鍵2のスイッチ押圧部18にそれぞれ対応して形成され、このドーム状の膨出部内に高さの異なる一対の可動接点が設けられ、この一対の可動接点がスイッチ基板14上に設けられた一対の固定接点に接離可能にそれぞれ離間対向するように構成されている。これにより、ゴムスイッチ4は、図2に示すように、押鍵動作に応じて鍵2のスイッチ押圧部18によってドーム状の膨出部が押圧されたときに、膨出部が弾性変形して一対の可動接点が一対の固定接点に時間差をもって順次接触することにより、鍵タッチの強さに応じたオン信号を出力するように構成されている。
【0018】
一方、ハンマー3は、図1および図2に示すように、鉄系の金属材料からなるハンマー本体20を備え、このハンマー本体20の中間部よりも前側の部分に合成樹脂製の軸受部21が設けられ、この軸受部21が鍵盤シャーシ1の前側載置部10上に形成されたハンマー支持部11に支持軸22によって回動自在に取り付けられている。すなわち、ハンマー本体20は、図1および図2に示すように、その後端部(図1では左端部)が鍵盤シャーシ1における後側載置部12の下側に配置され、前端部(図1では右端部)が鍵盤シャーシ1における後側載置部12の前側立上り部13に設けられた開口部13aを通して前側載置部10の上方に突出し、この突出した軸受部21がハンマー支持部11に支持軸22によって回動可能に取り付けられる。
【0019】
この場合、ハンマー本体20は、図1および図2に示すように、その先端部、つまり軸受部21よりも前側(図1では右側)に位置する端部にハンマー当接部23が設けられ、このハンマー当接部23が鍵2のハンマー連結部19に挿入されて保持され、これによりハンマー本体20が鍵2の押鍵動作に連動してハンマー支持部11に支持された支持軸22を中心に上下方向に回動することにより、鍵2にアクション荷重を付与するように構成されている。
【0020】
また、このハンマー本体20は、通常は、その自重によって図1において反時計回りに付勢されて、ハンマー本体20の後端部(図1では左端部)が鍵盤シャーシ1の底部に設けられた底板1a上に配置されたフェルトなどの下限ストッパ部24に当接することにより、ハンマー本体20の下限位置が規制されるように構成されている。また、このハンマー本体20は、図2に示すように、その自重に抗して時計回りに回動したときに、鍵盤シャーシ1の後側載置部12における後端下面に配置されたフェルトなどの上限ストッパ部25に当接することにより、ハンマー本体20の上限位置が規制されるように構成されている。
【0021】
ところで、このハンマー本体20の後端部の後方には、図1および図2に示すように、アコースティックピアノで得られる抜ける感じの鍵タッチ感に近似した鍵タッチ感を鍵2に付与するクリック感付与部材26が設けられている。このクリック感付与部材26は、鍵盤シャーシ1の後端部の底部に固定された合成樹脂製のローラ支持体27を備えている。このローラ支持体27は、各鍵2に対応する箇所に板ばね部28がほぼL字形に形成されて上方に延び、この板ばね部28の上端部に形成された取付枠29にローラ30が回転自在に取り付けられた構成になっている。
【0022】
これにより、このクリック感付与部材26は、図1および図2に示すように、押鍵時にハンマー3のハンマー本体20がハンマー支持部11の支持軸21を中心に時計回りに回動したときに、ハンマー本体20の後端部に設けられた突起部20aの先端がローラ30に当接し、このハンマー本体20の突起部20aの先端がローラ支持体27の板ばね部28のばね力に抗してローラ30を乗り越えたときに、鍵2に抜ける感じの鍵タッチ感を付与するようになっている。
【0023】
一方、鍵盤シャーシ1の後部上方には、図1および図2に示すように、上部ケース31が取り付けられている。この上部ケース31は、鍵2の後部上方から鍵盤シャーシ1の後側載置部12の後部上方に位置する上面部32と、この上面部32の後端部から垂下された背面部33とからなり、鍵2の配列方向(図1では紙面の表裏面方向)に沿って細長く形成され、背面部33の下部が鍵盤シャーシ1の底部後端に設けられた取付部34に取り付けられている。
【0024】
この上部ケース31の上面部32の長手方向の両端部(図1では紙面の表裏面方向の両端部)には、図1および図2に示すように、楽音を発生するスピーカ5が上方に露出した状態でそれぞれ取り付けられている。このスピーカ5は、スイッチ基板14上に設けられた複数のゴムスイッチ4のオン信号に基づいて楽音を発生するように構成されている。また、このスピーカ5の近傍に位置するハンマー3の後端部とスピーカ5との間に位置する箇所の鍵盤シャーシ1の後部表面には、防磁シート6が設けられている。
【0025】
この防磁シート6は、スピーカ5で発生した磁界が鉄系の金属材料からなるハンマー本体20に影響を及ぼすのを防ぐように構成されている。すなわち、この防磁シート6は、スピーカ5で発生した磁界の磁力線が防磁シート6の表面だけに入り、その表面にのみ渦電流を生じ、防磁シート6の内部に入らず、磁力線が防磁シート6の表面に沿って誘導され、その結果として磁力線の通り抜けを防ぐことにより防磁効果としての機能を有し、スピーカ5の磁力の影響がハンマー本体20に及ばないように構成されている。
【0026】
次に、このような電子ピアノの作用について説明する。
通常は、図1に示すように、ハンマー3がハンマー本体20の自重によってハンマー支持部11の支持軸22を中心に反時計回りに付勢され、これによりハンマー本体20の後端部が下限ストッパ部24に当接してハンマー3が下限位置に規制されている。このときは、ハンマー本体20の先端部のハンマー当接部23が鍵2のハンマー連結部19内に挿入されて保持されているので、ハンマー本体20のハンマー当接部23によって鍵2のハンマー連結部19が押し上げられ、これにより鍵2が上限位置に規制されている。
【0027】
この状態で、ハンマー3のハンマー本体20の自重に抗して鍵2を押鍵すると、その鍵2が後端部の鍵支持軸16を中心に図1において時計回りに回動する。このときには、鍵2が鍵ガイド8によってガイドされるので、横振れすることがなく、円滑に回動して鍵2のハンマー連結部19を下方に移動させ、このハンマー連結部19に挿入されたハンマー本体20のハンマー当接部23を押し下げる。
【0028】
これに伴って、ハンマー本体20がハンマー支持部11の支持軸21を中心に時計回りに回動するので、ハンマー本体20の自重に応じた荷重が鍵2に付与され、鍵荷重が重くなる。これにより、ハンマー本体20の動作に応じたアクション荷重が鍵2に付与されるので、アコースティックピアノに近似した鍵タッチ感が得られる。そして、鍵2が更に押されると、鍵2のスイッチ押圧部18がスイッチ基板14のゴムスイッチ4を押圧し、ゴムスイッチ4の膨出部を弾性変形させるので、ゴムスイッチ4が鍵タッチの強さに応じたオン信号を出力し、スピーカ5が楽音を発生する。
【0029】
この状態で、鍵2が更に押されてハンマー3のハンマー本体20が更に時計回りに回動すると、ハンマー本体20の後端部の突起部20aがクリック感付与部材26のローラ30に当接するので、鍵荷重が更に重くなるが、ハンマー本体20の後端部の突起部20aがクリック感付与部材26の板ばね部28のばね力に抗してローラ30を乗り越えると、鍵荷重が急激に軽くなり、これより鍵2にアコースティックピアノで得られる抜ける感じの鍵タッチ感に近似した鍵タッチ感が得られる。なお、離鍵時には、ハンマー3がハンマー本体20の自重によって図2において反時計回りに回動して初期位置に戻り、これに伴って鍵2も初期位置に戻る。
【0030】
このように、この電子ピアノによれば、鍵2を押鍵操作すると、ハンマー3のハンマー本体20が回動して鍵2にアクション荷重が付与されると共に、ゴムスイッチ4が鍵2のスイッチ押圧部18によって押圧されてオン信号を出力し、これによりスピーカ5が楽音を発生する。このときに、スピーカ5が磁界を発生するが、このスピーカ5の近傍に位置するハンマー3とスピーカ5との間に位置する箇所の鍵盤シャーシ1に防磁シート6が設けられているので、スピーカ5で発生した磁界による磁力の影響が防磁シート6によってハンマー3に及ぶのを防ぐことができる。
【0031】
すなわち、環境に配慮してハンマー3のハンマー本体20を鉛に代えて鉄系の金属材料で製作しても、スピーカ5で発生した磁界の磁力線が防磁シート6を通り抜けることがないので、スピーカ5で発生した磁界の磁力がスピーカ5の近傍に位置するハンマー本体20に影響を及ぼさないようにすることができ、これにより防磁シート6によってスピーカ5の磁力がハンマー本体20に及ぼす影響を防ぐことができる。このため、鍵2の押鍵操作に伴ってハンマー3のハンマー本体20が良好に回動変位して鍵2に所望するアクション荷重を付与することができ、これによりアコースティックピアノに近似した鍵タッチ感を良好に得ることができる。
【0032】
この場合、特にハンマー3のハンマー本体20は、スピーカ5の磁力による影響がハンマー本体20に及ばないため、クリック感付与部材26によって鍵2にアコースティックピアノで得られる抜ける感じの鍵タッチ感に近似した微妙な鍵タッチ感を確実に付与することができる。また、押鍵された鍵が初期位置に復帰する離鍵時に、スピーカ5の磁力によってハンマー3のハンマー本体20の復帰動作が妨げられることがないので、ハンマー3のハンマー本体20を速やかに初期位置に復帰させることができ、これにより同じ鍵を連続して押鍵する連弾の際に支障をきたすことがなく、良好に連弾ができる。
【0033】
また、この電子ピアノでは、防磁シート6がスピーカ5とその近傍に位置するハンマー3との間に位置する箇所の鍵盤シャーシ1に設けられているので、防磁シート6を設けるための特別なスペースや特殊な設置部材などを必要とせず、防磁シート6を鍵盤シャーシ1の必要な箇所のみに簡単に取り付けることができる。このため、ハンマー3とスピーカ5との距離を離したり、防磁タイプのスピーカを使用したりせず、簡単な構造で、楽器全体の小型化を図ることができると共に、通常のスピーカ5を使用して低コスト化をも図ることができるほか、特にスピーカ5が設置場所の制約を受けないため、所望する箇所にスピーカ5を自由に設置することができる。
【0034】
なお、上記実施形態では、防磁シート6をスピーカ5とその近傍に位置するハンマー3との間に位置する鍵盤シャーシ1の必要な箇所のみに設けた場合について述べたが、これに限らず、スピーカ5とハンマー3との間に位置する鍵盤シャーシ1の全体に防磁シート6を設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】この発明を適用した電子ピアノの非押鍵時における断面図である。
【図2】図1における電子ピアノの押鍵時における断面図である。
【符号の説明】
【0036】
1 鍵盤シャーシ
2 鍵
3 ハンマー
4 ゴムスイッチ
5 スピーカ
6 防磁シート
11 ハンマー支持部
15 鍵支持部
20 ハンマー本体




 

 


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