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発明の名称 操作装置および電子楽器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−248741(P2007−248741A)
公開日 平成19年9月27日(2007.9.27)
出願番号 特願2006−71098(P2006−71098)
出願日 平成18年3月15日(2006.3.15)
代理人 【識別番号】100082500
【弁理士】
【氏名又は名称】足立 勉
発明者 金原 正人
要約 課題
装置としての美的外観を損なうことなく、ユーザによる適切な操作を実現する。

解決手段
操作装置1は、発光部30により透過パネル10の裏側から透過領域12を照らす。ここで、透過パネル10裏側には、透過領域12にユーザが接近したことを検出する接近センサ20が設けられているため、発光部30は、ユーザの接近,つまりユーザによる操作を検出可能な領域を照らしていることになる。このように、可視光で照らすことで、ユーザによる操作を検出可能な領域が視認できるようになるため、ユーザは、装置としての形状とは無関係に、その領域を視認したうえで操作を行うことができる。このように、ユーザによる適切な操作を装置としての形状に頼る必要がないため、装置の形状に対する自由度が高くなる結果、ユーザにより適切な操作を行わせるために装置としての美的外観が損なわれてしまうこともない。
特許請求の範囲
【請求項1】
電子楽器に備えられる操作装置であって、
可視光を透過可能な透過領域が少なくとも1以上形成されてなる板状の透過パネルと、
該透過パネルにおける裏側の領域のうち、前記透過領域それぞれに対応する領域に設けられ、該透過領域を挟んだ前記透過パネル表側の領域にユーザが接近したことを検出する接近センサと、
前記透過パネルにおける裏側の領域に設けられ、該領域から前記透過パネルの表側に向けて可視光を出力する発光手段と、を備えており、
前記接近センサによりユーザの接近が検出されたことを、ユーザにより操作が行われたこととして検出するように構成されている
ことを特徴とする操作装置。
【請求項2】
前記透過パネルは、該透過パネル表面に沿った面のうち、前記透過パネル表側からみた場合に前記透過領域と重なる領域それぞれに、該透過領域に対応する前記接近センサに関連づけられた情報が表示されている
ことを特徴とする請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
前記透過パネルに複数の前記透過領域が形成され、該透過領域それぞれに対応する複数の前記接近センサが設けられている場合において、
前記発光手段は、前記透過パネルにおける裏側の領域のうち、前記透過領域それぞれに対応する領域に設けられている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の操作装置。
【請求項4】
前記透過パネルにおける裏側の領域のうち、複数の前記発光手段それぞれの間に設けられた遮光部材を備えている
ことを特徴とする請求項3に記載の操作装置。
【請求項5】
開閉自在の蓋部材を開くことで演奏可能な状態となる電子楽器に備えられる操作装置であって、
前記電子楽器の備える蓋部材の開閉状態を検出する開閉検出手段と、
該開閉検出手段により前記蓋部材が開いていることが検出されている間のみ、前記接近センサによる検出が可能な状態に切り替える検出切替手段と、を備えている
ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の操作装置。
【請求項6】
前記透過パネルは、前記透過領域が、前記発光手段により可視光が出力されていない状態において、前記透過領域の表側から裏側が視認できない程度に光が透過しにくい部材により形成されている
ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の操作装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の操作装置を備えてなる電子楽器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザによる操作を受け付ける操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器は、機械的なスイッチによりユーザによる入力操作を受け付けるように構成されていることが一般的であるが、機械的なスイッチを備えているため、当然、電子機器の外部にスイッチが露出した状態になる。
【0003】
このように、外部にスイッチが露出してしまっていることから、電子機器の美的外観を損なう、スイッチが電子機器の美的外観を損なわないようなデザインにしなければならない、といった問題がある。
【0004】
このような問題に対しては、筐体に埋設されたセンサ(入力検知手段)によりユーザの操作を検出するように構成された電子機器(オーディオ機器)が提案されている(特許文献1)。この電子機器であれば、スイッチを外部に露出することなく、ユーザによる操作を非接触で受け付けることができるため、電子機器としての美的外観を損なわないようにすることができる。
【特許文献1】特開2005−302125号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述した技術では、ユーザにより適切な操作を行わせるために、その操作を検出する領域が視認できるような形状で筐体を形成しなければならず、この点で筐体の形状に対する自由度が低くなっている。そのため、必ずしも電子機器としての美的外観を損なわないようにすることができるといえるものではなかった。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、電子機器としての美的外観を損なうことなく、ユーザによる適切な操作を実現できるようにするための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため請求項1に記載の操作装置は、電子楽器に備えられる操作装置であって、可視光を透過可能な透過領域が少なくとも1以上形成されてなる板状の透過パネルと、該透過パネルにおける裏側の領域のうち、前記透過領域それぞれに対応する領域に設けられ、該透過領域を挟んだ前記透過パネル表側の領域にユーザが接近したことを検出する接近センサと、前記透過パネルにおける裏側の領域に設けられ、該領域から前記透過パネルの表側に向けて可視光を出力する発光手段と、を備えている。そして、前記接近センサによりユーザの接近が検出されたことを、ユーザにより操作が行われたこととして検出するように構成されている。
【0008】
このように構成された操作装置は、透過パネルにおける裏側の領域で、この透過パネルの透過領域に対するユーザの接近を、ユーザにより操作が行われたこととして検出する。このように、ユーザによる操作を非接触で受け付けることができることから、機械的なスイッチが外部に露出することがなく、そのことにより装置の美的外観が損なわれることがない。
【0009】
そして、透過パネルにおける裏側の領域からは、発光手段によって、その領域から透過パネルの表側に向けて可視光が出力されるため、この可視光により透過パネルの透過領域が裏側から照らされることとなる。ここで、透過パネルにおける裏側の領域には、その透過パネルの透過領域にユーザが接近したことを検出する接近センサがそれぞれ設けられているため、発光手段は、ユーザの接近,つまりユーザによる操作を検出可能な領域を可視光で照らしていることになる。これは、操作を行うにあたって、可視光に照らされた領域を、その操作を検出可能な領域として視覚的に確認できることを意味する。
【0010】
このように、可視光で照らすことで、ユーザによる操作を検出可能な領域が視認できるように構成されていることから、ユーザは、装置としての形状とは無関係に、その領域を視認してから操作を行うことができる。つまり、ユーザによる適切な操作を、装置としての形状に頼る必要がない。よって、ユーザによる適切な操作を装置の形状に頼る構成と比べて、装置の形状に対する自由度が高くなるため、ユーザにより適切な操作を行わせるために装置としての美的外観が損なわれてしまうこともない。
【0011】
なお、この構成における透過パネルは、少なくとも1以上の透過領域が形成されていればよい。また、透過パネルに複数の透過領域を形成した場合には、各透過領域を、隙間無く並べた構成としてもよいし、可視光を透過しない領域を挟んで並べた構成としてもよい。
【0012】
また、上述した接近センサは、透過パネルの透過領域を介してユーザの接近を検出するセンサであり、例えば、電界センサ,磁気センサや光センサなどを採用することができる。
【0013】
また、発光手段は、可視光を出力する手段であって、例えば、発光ダイオードやランプなどを採用することができる。ここで、発光手段としてランプを用いる場合には、ランプから出力される光を収束して出力させるためのレンズを設けるとよい。
【0014】
また、上述した透過パネルは、請求項2に記載のように、透過パネル表面に沿った面のうち、前記透過パネル表側からみた場合に前記透過領域と重なる領域それぞれに、該透過領域に対応する前記接近センサに関連づけられた情報が表示された構成にするとよい。
【0015】
この構成であれば、発光手段により透過パネルを裏側から照らした際、透過パネルの透過領域のうち、上記情報の表示された部分が、その表示により他の部分と比べて可視光を透過しにくくなるため、その表示内容が透過領域に浮かび上がったように見えるようになる。これにより、ユーザは、その透過領域における表示内容を視認できるようになる。
【0016】
ここで、透過領域に表示する情報を、例えば、透過領域に対応する接近センサにより検出される操作の内容を示す情報としておけば、ユーザは、透過領域に表示された情報に基づいて操作内容を確認したうえで、実際の操作を行うことができるようになる。
【0017】
さらに、透過パネルの透過領域と接近センサとが、複数セット設けられている場合であれば、それぞれの近接センサにより検出される操作内容を明確に区別して実際の操作を行えるようになるため好適である。
【0018】
なお、この構成において、情報が表示される面は、透過パネル表面に沿った面であればよく、例えば、透過パネルの表面,透過パネルの厚さ方向における特定の面,透過パネルの裏面などが考えられる。また、このように情報を表示する面は、透過パネルと一体の面として構成されていてもよいし、透過パネルとは別体の部材からなるシート状の部材に情報を表示して、これを透過パネルに重ね合わせるといった構成としてもよい。
【0019】
また、上述した発光手段は、1つのみ設けられた構成としてもよいが、透過パネルに複数の前記透過領域が形成され、該透過領域それぞれに対応する複数の前記接近センサが設けられている場合には、複数が備えられた構成としてもよい。
【0020】
このためには、例えば、請求項3に記載の操作装置のように構成するとよい。
この操作装置において、前記発光手段は、前記透過パネルにおける裏側の領域のうち、前記透過領域それぞれに対応する領域に設けられている。
【0021】
このように構成すれば、本操作装置の使用態様に応じて、それぞれの透過領域を、個別に照らした状態としたり照らしていない状態としたり、といった制御が可能となる。
また、このように、透過パネルに複数の透過領域が形成され、透過領域それぞれに対応する複数の接近センサが設けられている場合には、隣接する透過領域を、その透過領域に対応する発光手段ではなく、隣接する他の発光手段が照らしてしまう恐れがある。
【0022】
そのため、請求項4に記載のように、前記透過パネルにおける裏側の領域のうち、複数の前記発光手段それぞれの間に設けられた遮光部材を備えた構成とするとよい。
このように構成すれば、隣接する透過領域を、その透過領域に対応する発光手段ではなく、隣接する他の発光手段が照らしてしまうことを効果的に防止することができる。
【0023】
また、上述した各操作装置は、開閉自在の蓋部材を開くことで演奏可能な状態となる電子楽器に備えられることが考えられ、この場合には、操作装置による操作を蓋部材の開閉動作に連動して有効または無効にするように構成してもよい。
【0024】
このためには、例えば、請求項5に記載の操作装置のように構成することが考えられる。この操作装置は、開閉自在の蓋部材を開くことで演奏可能な状態となる電子楽器について、該電子楽器の備える蓋部材の開閉状態を検出する開閉検出手段と、該開閉検出手段により前記蓋部材が開いていることが検出されている間のみ、前記接近センサによる検出が可能な状態に切り替える検出切替手段と、を備えている。
【0025】
このように構成すれば、操作装置による操作が、蓋部材が開いているときにのみ有効になるため、操作装置,ひいては電子楽器の操作を、その蓋部材を開くことに連動させて有効なものとすることができる。
【0026】
ところで、上述した透過パネルは、発光手段による可視光で透過領域の裏側が照らされることで、その操作領域をユーザが視認可能な状態となるものであれば、その部材としてどの程度の透過率を有する部材で形成してもよい。例えば、発光手段による可視光で透過パネルにおける裏側の領域が照らされていない状態のときに、透過パネルの表側から裏側の領域が透けて見える程度の透過率を有する部材で形成してもよい。
【0027】
ただ、操作装置としての美的外観を損なわないようにする観点からすると、発光手段による可視光で透過パネルにおける裏側の領域が照らされていない状態のときには、透過パネルの表側から裏側の領域が透けて見えないことが望ましい。
【0028】
このためには、例えば、請求項6に記載の操作装置のように、透過パネルの透過領域が、前記発光手段により可視光が出力されていない状態において、前記透過領域の表側から裏側が視認できない程度に光が透過しにくい部材により形成されている、とよい。
【0029】
このように構成すれば、発光手段による可視光で透過パネルにおける裏側の領域が照らされていない状態のときには、透過パネルの表側から裏側の領域が透けて見えることはないため、そのように透けて見えることで操作装置としての美的外観が損なわれることがない。
【0030】
また、請求項7に記載の電子楽器は、請求項1から6のいずれかに記載の操作装置を備えてなるものである。
このような電子楽器であれば、請求項1から6のいずれかに記載の操作装置により得られるのと同様の作用,効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(1)全体構成
操作装置1は、電子機器のコントロールパネルの一部としてその電子機器に備えられるものである。なお、本実施形態においては、本操作装置1が、開閉自在の蓋部材(鍵盤蓋)を開くことで演奏可能な状態となる電子楽器(具体的な例として、電子ピアノ,電子オルガンなど)に備えられる場合を例示する。
【0032】
この操作装置1は、図1に示すように、可視光を透過可能な透過領域12が形成されてなる板状の透過パネル10、透過パネル10における裏(図1(b)における下)側の領域に設けられた複数の接近センサ20、透過パネル10における裏側の領域に設けられた複数の発光部30、電子楽器の備える蓋部材の開閉状態を検出する開閉検出センサ60などを備えている。
【0033】
そして、この操作装置1は、表面(図1(b)における上面)側から透過領域12にユーザ(の手)が接近してきたことを、接近センサ20により検出し、これをユーザにより操作が行われたこととして検出するように構成されている。また、この操作装置1は、図2に示すように、各接近センサ20,各発光部30,開閉検出センサ60が制御部40に接続され、この制御部40によって操作装置1全体としての動作が制御されるように構成されている。なお、透過パネル10における裏面の領域には、隣接する発光部30間の領域を区切るように遮光部材50が設けられている。
【0034】
この操作装置1における透過パネル10は、板状の部材表面における複数の領域それぞれが、裏面まで可視光を透過可能な透過領域12として形成されている。この透過パネル10における透過領域12は、可視光が透過可能とはいえ、裏側から可視光に照らされない限り、表側から裏側の領域を視認できない程度の透過率を有する部材で形成されたものである。なお、本実施形態において、この透過領域12は、それぞれが透過パネル10を上からみた場合において四角形となるように形成されており、これらが同一方向(図1における左右方向)に隙間を空けることなく並べられている。つまり、この透過パネル10には、同一方向に延びる帯状の透過領域が形成されていることになる。
【0035】
また、透過パネル10の裏面には、透過領域12に対応する領域(透過パネル10を上から投影した面において透過領域12と重なる領域;以下、同様)それぞれに、その透過領域12に対応付けられた文字情報14が、透過パネル10の表側からみて正しく読みとれるような位置関係で記載されている。ここでいう「透過領域12に対応付けられた情報」とは、その透過領域12へのユーザの接近が接近センサ20に検出された際、その接近が、どのような操作を示すものとして検出されるか、といった具体的な操作内容を意味するものである。
【0036】
また、接近センサ20は、透過パネル10の裏面に配置された基板22の上面のうち、透過領域12に対応する領域それぞれに実装された電界センサであって、透過パネル10を挟んで透過領域12にユーザが接近してきたことを検出し、その検出結果を制御部40に通知する。なお、この接近センサ20は、基板22上面の透過領域12に対応する領域の中心を取り囲むように配置された配線パターンとして実装されており、この基板22のうち、配線パターンで取り囲まれた内側の領域には、上下方向に貫通する貫通孔22aが形成されている。
【0037】
また、発光部30は、透過パネル10における裏側の領域に配置された基板32の上面のうち、透過領域12に対応する領域それぞれに実装された発光ダイオードである。そして、この発光部30は、制御部40からの指令(つまり駆動信号)を受けて発光することにより、基板22の貫通孔22aおよび透過領域12を介して可視光を透過パネル10の表面に向けて出力する。なお、この発光部30は、本発明における発光手段に相当する。
【0038】
また、開閉検出センサ60は、近接スイッチにより構成されており、電子楽器の蓋部材が閉じていること、または、開いていることを検出し、その検出結果を制御部40に通知する。なお、この開閉検出センサ60は、本発明における開閉検出手段に相当する。
(2)制御部40による操作受付処理
以下に、制御部40により行われる操作受付処理の処理手順を、図3に基づいて説明する。この操作受付処理は、以下に示すように、電子楽器の蓋部材が開いた状態になることで起動する処理である。
【0039】
この操作受付処理では、まず、開閉検出センサ60により蓋部材が開いた状態になったことが検出されるまでの待機が行われる(s102:NO)。
このs102にて蓋部材が開いた状態になったことが検出されたら(s102:YES)、電子楽器および操作装置1が起動する(s104)。
【0040】
次に、複数の発光部30のうち、所定の発光部30のみが発光する(s110)。ここでは、制御部40から、所定の発光部30のみに対して、発光すべき旨の指令がなされ、この指令を受けた発光部30が発光する。この「所定の発光部30」とは、複数の透過領域12のうち、いずれかの透過領域12に電子楽器の使用を開始すべき旨の操作が割り当てられている場合において、その透過領域12(以降、「特定透過領域」という)に対応する発光部30のことである。
【0041】
次に、電子楽器の使用を開始すべき旨の操作が行われるまでの待機が行われる(s120:NO)。ここでは、特定透過領域に対応する接近センサ20によりユーザの接近が検出された際に、電子楽器の使用を開始すべき旨の操作が行われたと判定される。なお、このs120の時点においては、接近センサ20によりユーザの接近が検出されたとしても、その接近センサ20が、特定透過領域に対応する接近センサ20でなければ、何らかの操作が行われたものとしては判定されないように構成されている。
【0042】
こうして、電子楽器の使用を開始すべき旨の操作が行われたと判定された場合(s120:YES)、全ての発光部30が発光する(s130)。ここでは、制御部40から、全ての発光部30のみに対して発光すべき旨の指令がなされ、この指令を受けた発光部30がそれぞれ発光する。
【0043】
次に、透過領域12に割り当てられている操作のうち、いずれかの操作が行われたか否かがチェックされる(s140)。ここでは、いずれかの接近センサ20によりユーザの接近が検出された際に、その接近センサ20に対応する透過領域12について、その透過領域12に割り当てられている操作が行われたと判定する。また、この時点において、特定透過領域に対応する接近センサ20によりユーザの接近が検出された場合には、電子楽器の使用を終了すべき旨の操作が行われたものと判定される。
【0044】
このs140で、いずれかの操作も行われていないと判定された場合(s140:NO)、開閉検出センサ60により蓋部材が閉じた状態になったことが検出されたか否かがチェックされる(s142)。
【0045】
このs142で、蓋部材が閉じた状態になったことが検出されていない場合(s142:NO)、プロセスがs140へ戻る一方、蓋部材が閉じた状態になったことが検出された場合(s142:YES)、s110にて発光した発光部30を含めて全ての発光部30が発光を終了し(s144)、電子楽器および操作装置1が停止した後(s146)、本操作受付処理が終了する。このs144では、制御部40から、s110にて発光した発光部30を含む全ての発光部30に対して、発光を終了すべき旨の指令がなされ、この指令を受けた発光部30が発光を終了する。
【0046】
また、s140で、いずれかの操作が行われたと判定された場合(s140:YES)、その操作が、電子楽器の使用を終了すべき旨の操作でなければ(s150:NO)、その操作に対応する処理が行われた後(s160)、プロセスがs142へ移行する。このs160では、その操作内容に応じて電子楽器の設定を変更するなどといった処理が行われる。なお、こうして電子楽器の設定が変更された際には、その設定された内容に応じて、上述した各発光部30による発光の状態(明るさや明滅状態)が変更される。具体的な例としては、特定の音色による演奏を行うための設定がなされた場合であれば、その設定に際して操作された透過領域12に対応する発光部30をより強く光らせる、などといったことである。
【0047】
また、s140で行われたと判定された操作が、電子楽器の使用を終了すべき旨の操作であれば(s150:YES)、s110にて発光した発光部30を除く全ての発光部30が発光を終了する(s170)。ここでは、制御部40から、s110にて発光した発光部30を除く全ての発光部30に対して、発光を終了すべき旨の指令がなされ、この指令を受けた発光部30が発光を終了する。
【0048】
次に、開閉検出センサ60により蓋部材が閉じた状態になったことが検出されたか否かがチェックされる(s172)。
このs172で、蓋部材が閉じた状態になったことが検出されていない場合(s172:NO)、プロセスがs120へ戻る一方、蓋部材が閉じた状態になったことが検出された場合(s172:YES)、プロセスがs144へ移行する。
【0049】
なお、以上説明した本操作受付処理において、s102,s104,s142,s144,s172は、本発明における検出切替手段に相当する。
(3)作用,効果
このように構成された操作装置1は、透過パネル10における裏側の領域で、この透過パネル10の透過領域12に対するユーザの接近を、ユーザにより操作が行われたこととして検出するように構成されている。このように、ユーザによる操作を非接触で受け付けることができることから、機械的なスイッチが外部に露出することがなく、そのことにより装置の美的外観が損なわれることがない。
【0050】
そして、透過パネル10における裏側の領域からは、発光部30によって、その領域から透過パネル10の表側に向けて可視光が出力されるため、この可視光により透過パネル10の透過領域12が裏側から照らされることとなる。
【0051】
ここで、透過パネル10における裏側の領域には、その透過パネル10の透過領域12にユーザが接近したことを検出する接近センサ20がそれぞれ設けられているため、発光部30は、ユーザの接近,つまりユーザによる操作を検出可能な領域を可視光で照らしていることになる。これは、操作を行うにあたって、可視光に照らされた領域を、その操作を検出可能な領域として視覚的に確認できることを意味する。
【0052】
このように、可視光で照らすことで、ユーザによる操作を検出可能な領域が視認できるように構成されていることから、ユーザは、装置としての形状とは無関係に、その領域を視認したうえで操作を行うことができる。つまり、ユーザによる適切な操作を、装置としての形状に頼る必要がない。よって、ユーザによる適切な操作を装置の形状に頼る構成と比べて、装置の形状に対する自由度が高くなるため、ユーザにより適切な操作を行わせるために装置としての美的外観が損なわれてしまうこともない。
【0053】
また、上記実施形態においては、透過領域12それぞれに対して発光部30が設けられているため、操作装置1の使用態様に応じて、それぞれの透過領域12を、個別に照らした状態としたり照らしていない状態としたり、といった制御が可能となる(例えば、図2のs110,s130)。
【0054】
また、上記実施形態においては、透過パネル10における裏側の領域のうち、複数の発光部30それぞれの間となる領域に設けられた遮光部材50が備えられている。そのため、隣接する透過領域12を、その透過領域12に対応する発光部30ではなく、隣接する他の発光部30が照らしてしまうということを、効果的に防止することができる。
【0055】
また、透過パネル10には、その裏面において透過領域12に対応する領域それぞれに、その透過領域12に対応付けられた文字情報14が記載されている。そのため、発光部30により透過パネル10を裏側から照らした際、透過領域12において文字情報14の表示された部分が、その表示により他の部分と比べて可視光を透過しにくくなるため、その表示内容が透過領域12に浮かび上がったように見えるようになる。これにより、ユーザは、その透過領域12における表示内容を視認できるようになる。
【0056】
ここで、その文字情報14は、透過領域12に割り当てられた操作の内容を示す情報であることから、ユーザは、透過領域12に表示された文字情報14に基づいて操作内容を確認し、それぞれの透過領域12に割り当てられた操作内容を明確に区別したうえで、実際の操作を行うことができる。
【0057】
また、上記実施形態においては、電子楽器の蓋部材が開いているときにのみ、操作装置1が起動した状態となって、その操作が有効になるため、操作装置1,ひいては電子楽器の操作を、その蓋部材を開くことに連動させて有効なものとすることができる。
【0058】
また、上記実施形態における透過パネル10は、透過領域12が、発光部30に照らされていない状態において、表側から裏側が視認できない程度に光が透過しにくい部材で形成されている。そのため、そのように照らされていない状態のときには、透過パネル10の表側から裏側の領域が透けて見えることはないため、そのように透けて見えることで操作装置1としての美的外観が損なわれてしまうことがない。
(4)変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
【0059】
例えば、上記実施形態においては、本発明が電子楽器に備えられた構成について例示したが、電子楽器以外の電子機器に備えられる構成として採用することもできる。
また、上記実施形態においては、接近センサ20が近接スイッチにより構成された場合を例示した。しかし、この接近センサ20としては、ユーザの接近を検出することができれば、近接スイッチ40以外のものを採用することができる。具体的な例としては、磁気センサや光センサで構成することが考えられる。また、透明な操作面を有するタッチパネルで構成することも考えられる。また、可視光を透過可能なものであれば、ユーザとの物理的な接触によりその接近を検出するスイッチを採用してもよい。
【0060】
また、上記実施形態においては、発光部30が発光ダイオードにより構成された場合を例示した。しかし、この発光部30としては、可視光を出力できれば、発光ダイオード以外のものを採用することができる。具体的な例としては、ランプで構成することが考えられる。この場合、ランプから出力される光を収束して透過パネル10の表側に向けて出力させることのできるレンズを設けることが望ましい。
【0061】
また、上記実施形態においては、透過パネル10が、複数の透過領域12が隙間無く並べられている構成を例示した。しかし、これら透過領域12については、可視光を透過しない領域を挟んで並べられた構成としてもよい。
【0062】
また、上記実施形態においては、透過パネル10に表示された文字情報14が、透過パネル10の裏面に記載されている構成を例示した。しかし、この文字情報14は、例えば、透過パネル10の表面,透過パネル10の厚さ方向における特定の面などに記載された構成としてもよい。
【0063】
また、上記実施形態においては、文字情報14が透過パネル10に直接記載されている場合を例示したが、文字情報14を記載したシートを透過パネル10に重ねるような構成としてもよい。また、外部からの指令により情報を表示するパネル状の表示装置を、透過パネル10に重ねる,または,透過パネル10と一体に形成し、その表示装置に対して制御部40から文字情報の表示を指令するように構成してもよい。この場合、あらかじめ定められた文字情報14だけでなく、任意の文字情報を自由に表示させることもできるようになるため好適である。
【0064】
また、上記実施形態においては、透過パネル10の透過領域12に記載された文字情報14が、可視光を透過しない(または透過しにくい)部材で透過領域12に記載されたものである構成を例示した。しかし、この文字情報14は、可視光を透過しない(または透過しにくい)部材で透過領域12の裏側を全体的に覆った状態から、その部材の一部分を文字情報14として読み取れるように切り抜く(つまり文字情報14と透過領域12とが同じものとなる)ことで形成してもよい。
【0065】
このように構成すれば、その文字情報14に対応する領域のみが、透過パネル10の表側に可視光を透過させるため、その文字情報14が文字そのものとして浮かび上がった状態で視認できるようにすることができる。
【0066】
また、上記実施形態においては、操作装置1に対する何らかの操作が行われた際、その操作に対応する処理(図3のs160)の一部として、各発光部30による発光の状態(明るさや明滅状態)を変更するように構成されたものを例示した。しかし、操作装置1における同一の透過領域12に対応する発光部30として、複数色による発光が可能な発光部,または,それぞれ発光する色が異なる複数の発光部を備えておき、その透過領域12に対応する発光部による発光の色を変更するように構成してもよい。
【0067】
また、上記実施形態においては、電子楽器,操作装置1が起動した際、所定の発光部30を発光させる(図3のs110)ように構成されたものを例示した。しかし、電子楽器,操作装置1が起動した際に、いずれの発光部30も発光させることなく、使用を開始すべき旨の操作が行われたか否かを判定するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】操作装置の構造を示す図
【図2】操作装置の制御系統を示すブロック図
【図3】操作受付処理を示すフローチャート
【符号の説明】
【0069】
1…操作装置、10…透過パネル、12…透過領域、14…文字情報、20…接近センサ、22…基板、22a…貫通孔、30…発光部、32…基板、40…制御部、50…遮光部材、60…開閉検出センサ。




 

 


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