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鍵盤楽器の鍵 - 株式会社河合楽器製作所
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発明の名称 鍵盤楽器の鍵
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−232781(P2007−232781A)
公開日 平成19年9月13日(2007.9.13)
出願番号 特願2006−50904(P2006−50904)
出願日 平成18年2月27日(2006.2.27)
代理人 【識別番号】100095566
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 友雄
発明者 渥美 光哲
要約 課題
鉛や格別の部品を用いることなく、白鍵および黒鍵のいずれにも、重りを着脱自在に取り付けることができ、所要のタッチ重さを容易かつ安価に得ることができる鍵盤楽器の鍵を提供する。

解決手段
本発明の鍵盤楽器の鍵1は、前後方向に延びる長溝2aが形成された揺動自在の鍵本体2と、鍵本体2の長溝2aに挿入された重り10と、圧縮された状態で重り10とともに長溝2aに挿入され、ばね力によって重り10を長溝2a内に保持するコイルばね11と、を備える。
特許請求の範囲
【請求項1】
前後方向に延びる長溝が形成された揺動自在の鍵本体と、
当該鍵本体の前記長溝に挿入された重りと、
圧縮された状態で前記重りとともに前記長溝に挿入され、ばね力によって前記重りを前記長溝内に保持するコイルばねと、
を備えることを特徴とする鍵盤楽器の鍵。
【請求項2】
前記長溝は、前記鍵本体の左右の側面間を貫通するように形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の鍵盤楽器の鍵。
【請求項3】
前記重りは、重さが互いに異なる複数種類の重りの1つで構成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の鍵盤楽器の鍵。
【請求項4】
前記複数種類の重りは互いに異なる長さを有し、前記コイルばねは、前記複数種類の重りをそれぞれ前記長溝内に取付可能な、互いに異なる長さを有する複数種類のコイルばねで構成されていることを特徴とする、請求項3に記載の鍵盤楽器の鍵。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピアノなどの鍵盤楽器の鍵に関し、特にタッチ重さを調整するための重りを備えた鍵に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばグランドピアノの鍵は一般に、前後方向に延びる木製の鍵本体と、鍵本体に取り付けられた鍵カバーと、鍵本体に取り付けられた重りなどを備えている。鍵本体は、その中央においてバランスピンに揺動自在に支持されており、鍵本体のバランスピンよりも後ろ側には、アクションが載置されている。鍵カバーは、合成樹脂の成形品で構成されており、鍵本体の上面の前部に接着されている。
【0003】
グランドピアノの場合、重りは、アクションの重さに対抗する重さを鍵に付与するとともに、所要のタッチ重さ(静荷重)を得るために、鍵本体のバランスピンよりも前側に取り付けられる。従来一般に、重りは、円柱状の鉛で構成されており、鍵本体に形成された埋設孔に挿入し、かしめることによって、鍵本体に取り付けられている。重りの材料として鉛が用いられるのは、鉛は、比重が高く、安価であるとともに、柔軟性および延性に富み、かしめによる取付に適しているためである。
【0004】
しかし、鉛は、有害物質であるため、できるだけ使用しないことが望ましい。また、上記のように重りをかしめによって取り付けた場合には、その取付後、タッチ重さの調整が必要になったときに、重りの側面を切削したり、鍵本体に埋設孔を新たに形成し、重りを追加したりすることなどによって対応せざるを得ないため、タッチ重さの調整に非常に手間がかかる。
【0005】
このような不具合を解消する従来の鍵盤楽器の鍵として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この特許文献1は黒鍵に関するものであり、この黒鍵では、黒鍵カバーの中空部に、重りが回転不能にかつ前後方向に移動可能に収容されている。重りは、鉛以外の比重の大きな金属、例えばタングステン、鉄や、これらの金属と合成樹脂との複合材料などで構成され、ブロック状に形成されている。重りには前後方向に貫通するねじ孔が形成されており、このねじ孔に調整ねじが螺合し、重りの前後両側に突出している。調整ねじの前端部は、黒鍵カバーの前壁の内面に係合し、後端部は、黒鍵カバーの背壁に形成された孔に回転自在に係合しており、後端面には、回転操作用のマイナス溝が形成されている。
【0006】
この構成では、外部からマイナス溝を介して調整ねじを回転させると、調整ねじは移動せず、重りが前後方向に移動するので、その移動位置に応じて、タッチ重さを無段階に精度良く調整することができる。
【0007】
しかし、この従来の黒鍵では、黒鍵カバーに収容可能なサイズおよび形状を有するとともに、ねじ孔をあらかじめ形成したブロック状の重りを特別に作製することが必要であるため、製造コストが上昇するという問題がある。また、この重りの取付方法は、黒鍵カバーに通常、形成される中空部を利用して、重りを収容するものであるため、そのような中空部が存在しない白鍵には適用できない。
【0008】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、鉛や格別の部品を用いることなく、白鍵および黒鍵のいずれにも、重りを着脱自在に取り付けることができ、それにより、所要のタッチ重さを容易かつ安価に得ることができる鍵盤楽器の鍵を提供することを目的としている。
【0009】
【特許文献1】特開2001−215949号公報
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的を達成するため、本発明の鍵盤楽器の鍵は、前後方向に延びる長溝が形成された揺動自在の鍵本体と、鍵本体の長溝に挿入された重りと、圧縮された状態で重りとともに長溝に挿入され、ばね力によって重りを長溝内に保持するコイルばねと、を備えることを特徴とする。
【0011】
この鍵盤楽器の鍵では、鍵本体に前後方向に延びる長溝が形成されており、重りは、それと一緒に挿入されたコイルばねのばね力によって、長溝内に保持されている。このように、重りを、コイルばねとともに鍵本体の長溝に挿入し、コイルばねのばね力で長溝内に保持するので、重りを鍵本体にしっかりと固定できるとともに、重りの取付および取外しを容易に行うことができる。また、重りが鍵本体に対して着脱自在であるので、重りを適宜、交換することによって、所要のタッチ重さを得ることができる。さらに、重りを鍵本体に形成した長溝に収容するので、白鍵および黒鍵のいずれにも、重りを取り付けることができる。
【0012】
また、重りを長溝への挿入によって取り付けるので、従来のかしめによる場合と異なり、重りに柔軟性や延性は要求されず、したがって、重りの材料として鉛以外の材料を広く採用することが可能になる。さらに、重りは、長溝に挿入可能で、コイルばねで保持できるような単純な形状のものでよいので、これを特別に作製する必要がなく、それにより、製造コストを削減することができる。
【0013】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の鍵盤楽器の鍵において、長溝は、鍵本体の左右の側面間を貫通するように形成されていることを特徴とする。
【0014】
この構成では、長溝が鍵本体の側面間に貫通するように形成され、長溝の底面が塞がれているので、押鍵時の衝撃などによって重りが下方にずれたり脱落したりするおそれがなく、重りを長溝内に安定して保持することができる。また、長溝が鍵本体の両側面に開放するように形成されるので、その加工が容易であるとともに、鍵本体の左右のいずれの側からも長溝にアクセスでき、それにより、重りの着脱を容易に行うことができる。
【0015】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の鍵盤楽器の鍵において、重りは、重さが互いに異なる複数種類の重りの1つで構成されていることを特徴とする。
【0016】
この構成では、重さが互いに異なる複数種類の重りの中から、適当な重さを有するものを選択し、鍵本体に取り付けるとともに、必要に応じて、他の種類の重りと交換することによって、所要のタッチ重さを容易に得ることができる。
【0017】
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の鍵盤楽器の鍵において、複数種類の重りは互いに異なる長さを有し、コイルばねは、複数種類の重りをそれぞれ長溝内に取付可能な、互いに異なる長さを有する複数種類のコイルばねで構成されていることを特徴とする。
【0018】
この構成では、複数種類の重りは、長さが互いに異なることで、異なる重さに設定されており、それぞれの重りに対応する異なる長さのコイルばねによって、長溝に取り付けられる。このように、長さの異なる重りを、それに対応するコイルばねを用いて、同一の長溝に取り付けることができ、したがって、タッチ重さの調整を容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明を適用したグランドピアノの鍵(黒鍵)を示している。同図に示すように、この黒鍵1は、鍵本体2と、鍵本体2の上面の前部に取り付けられた黒鍵カバー3などを備えている。
【0020】
鍵本体2は、スプルスなどの比較的軽量で、粘り強く、弾力性に富む木質材で構成され、矩形の断面を有し、前後方向に延びている。鍵本体2の前部には、後述する重り10を取り付けるための長孔2a(長溝)が形成されている。図2に示すように、この長孔2aは、鍵本体2の左右の側面2b、2b間を貫通するとともに、所定の長さおよび高さを有し、前後方向に延びている。
【0021】
鍵本体2の上面の中央には中座板4が接着され、これらを上下方向に貫通するようにバランスピン孔5が形成されている。そして、このバランスピン孔5が、立設するバランスピン(図示せず)に係合することによって、黒鍵1が揺動自在に支持される。
【0022】
また、鍵本体2の上面のバランスピン孔5よりも後ろ側には、キャプスタン座板6を介して、キャプスタンスクリュー7が取り付けられており、このキャプスタンスクリュー7にアクション(図示せず)が載置される。
【0023】
以上の構成では、黒鍵1の前部を押す(押鍵する)と、黒鍵1がバランスピンを中心として揺動するとともに、アクションがキャプスタンスクリュー7で突き上げられることによって作動する。また、黒鍵1のタッチ重さは、アクションと黒鍵1の重さによるバランスピン回りのモーメントのバランスによって定められる。
【0024】
黒鍵カバー3は、黒色のフェノールやABSなどの合成樹脂の成形品によって、一体に形成されている。黒鍵カバー3は、左右の側壁3a(1つのみ図示)、前壁3b、背壁3cおよび上壁3dで構成され、下面が開放した中空状に形成されている。
【0025】
図2に示すように、鍵本体2の長孔2aには、重り10がコイルばね11によって取り付けられている。この重り10は、アクションの重さに対抗する重さを黒鍵1に付与するとともに、所要のタッチ重さ(静荷重)を得るために設けられるものである。重り10は、例えば鋼製のものであり、図3に示すように、所定の一定の径を有する細長い円柱状に形成されている。重り10の一端側の外周部には、コイルばね11を嵌めやすくするために、Rが付けられている。
【0026】
コイルばね11は、例えば鋼製のものであり、重り10の径とほぼ同じ内径を有している。コイルばね11は、重り10の一端部にきつく嵌められるとともに、圧縮された状態で、重り10とともに長孔2aに挿入される。これにより、図2に示すように、コイルばね11が長孔2aの前縁に係合するとともに、重り10は、コイルばね11のばね力により長孔2aの後縁に圧接された状態で、長孔2a内に保持され、固定される。また、重り10の取付後、コイルばね11を圧縮させながら重り10を長孔2aから取り出すことにより、重り10を容易に取り外すことができる。
【0027】
図4に示すように、重り10は3種類の重り10A〜10Cで構成され、コイルばね11は、重り10A〜10Cとそれぞれ組み合わせて用いられる3種類のコイルばね11A〜11Cで構成されている。重り10A〜10Cは、この順に長さが大きく、材質および径は互いに同じであり、したがって、互いに異なる所定の重さを有している。逆に、コイルばね11A〜11Cはこの順に長さが小さく、それにより、それぞれの組の重り10とコイルばね11との長さの和は、互いにほぼ等しくなるように設定されている。したがって、重り10A〜10Cの各々を、それと組をなすコイルばね11A〜11Cを用いて、長孔2aに取り付けることが可能である。
【0028】
黒鍵1のタッチ重さの調整は、例えば、次のようにして行われる。すなわち、重り10A〜10Cから選択した1つの重り10を鍵本体2の長孔2aに取り付けた後、黒鍵1のバランスピン孔5をバランスピンに係合させ、黒鍵1をセットするとともに、黒鍵1にアクションを載置した状態で、タッチ重さを測定する。測定したタッチ重さが所要値と異なる場合には、黒鍵1をバランスピンから取り外した後、重り10を取り外し、他の重さの重り10を長孔2aに取り付け、交換する。そして、タッチ重さを再度、測定し、所要のタッチ重さが得られたことを確認して、タッチ重さの調整作業を終了する。
【0029】
以上のように、本実施形態の黒鍵1によれば、重り10を、コイルばね11とともに鍵本体2の長孔2aに挿入し、コイルばね11のばね力で保持するので、重り10を鍵本体2にしっかりと固定できるとともに、重り10の取付および取外しを容易に行うことができる。また、重り10が鍵本体2に対して着脱自在であるので、重りを適宜、交換することによって、所要のタッチ重さを得ることができる。
【0030】
また、重り10を長孔2aへの挿入によって取り付けるので、従来のかしめによる場合と異なり、重り10に柔軟性や延性は要求されず、したがって、例示した鋼製のものを含めて、重り10の材料として鉛以外の材料を広く採用することができる。さらに、重り10が単純な円柱状状を有しているので、これを特別に作製する必要がなく、それにより、製造コストを削減することができる。
【0031】
また、長孔2aが鍵本体2の側面2b、2b間に貫通し、長孔2aの底面は塞がれているので、押鍵時の衝撃などによって重り10が下方にずれたり脱落したりするおそれがなく、重り10を長孔2a内に安定して保持することができる。また、長孔2aが鍵本体2の両側面2b、2bに開放するように形成されるので、その加工が容易であるとともに、鍵本体2の左右のいずれの側からも長孔2aにアクセスでき、重り10の着脱を容易に行うことができる。
【0032】
さらに、重り10が長さの異なる3種類の重り10A〜10Cで構成されるとともに、これらの重り10A〜10Cの各々を、それと組をなすコイルばね11A〜11Cによって取り付ける。したがって、重り10A〜10Cの中から、適当な重さを有する1つを選択し、鍵本体2に取り付けるとともに、必要に応じて他の種類の重り10と交換することによって、所要のタッチ重さを容易に得ることができる。
【0033】
図5は、重りの変形例を示している。この変形例では、重りは円柱状の2つの重り20、20で構成されている。これらの重り20、20は、各一端部にコイルばね21が嵌められるとともに、反対側の端部を互いに突き合わせた状態で、鍵本体2の長孔2aに挿入され、取り付けられる。したがって、この変形例によっても、実施形態による前述した効果を同様に得ることができる。また、この変形例によれば、例えば、重り20として、互いにサイズが同じで比重の異なる複数種類(例えば3種類)の重りを用意し、それらを組み合わせることによって、2つの重り20、20の重さの和を多段階(例えば3×3=9段階)に設定でき、それにより、タッチ重さをよりきめ細かく調整することができる。
【0034】
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、重り10およびコイルばね11をそれぞれ3種類で構成したが、その種類を増やしてもよく、それにより、黒鍵1のタッチ重さをよりきめ細かく調整することができる。
【0035】
また、実施形態では、重さが異なる複数種類の重り10を得るために、その長さを変えているが、重り10のサイズを同じにし、比重を変えるようにしてもよい。さらに、実施形態では、重り10を取り付けるための長溝を、両側面2b、2b間を貫通する長孔2aで構成したが、一方の側面2bにのみ開放する凹部(めくら孔)で構成してもよいことはもちろんである。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
【0036】
また、実施形態は黒鍵の例であるが、重り10を白鍵(図示せず)にも同様に取り付けることができる。さらに、実施形態は、本発明をグランドピアノに適用した例であるが、本発明は、アップライトピアノや電子ピアノの鍵などに広く適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明を適用したグランドピアノの黒鍵を示す斜視図である。
【図2】黒鍵の前部を示す部分側面図である。
【図3】重りおよびコイルばねを示す図である。
【図4】複数種類の重りおよびコイルばねを示す図である。
【図5】変形例を示す、図2と同様の部分側面図である。
【符号の説明】
【0038】
1 黒鍵
2 鍵本体
2a 長孔(長溝)
2b 鍵本体の側面
10(10A〜10C) 重り
11(11A〜11C) コイルばね
20 重り
21 コイルばね




 

 


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