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発明の名称 アップライトピアノのバット
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−206450(P2007−206450A)
公開日 平成19年8月16日(2007.8.16)
出願番号 特願2006−26208(P2006−26208)
出願日 平成18年2月2日(2006.2.2)
代理人 【識別番号】100095566
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 友雄
発明者 吉末 健治
要約 課題
バットプレートを有する場合において、センターピンのずれや外れを確実に防止でき、それにより、センターピンをバットフレンジに安定して保持できるアップライトピアノのバットを提供する。

解決手段
ピン孔11bを有するバットフレンジ11に回動自在に支持され、鍵22の押鍵に伴い、ハンマー31を回動させることで打弦を行わせるアップライトピアノのバット4であって、バットプレート6の前面およびピン孔11bに回動自在に挿入されたセンターピン4aの一方に突起6bが設けられ、バットプレート6が、ハンマー31と一体のバット本体5の背面に固定手段9により固定されている。当該バット4は、突起6bがバットプレート6の前面およびセンターピン4aの他方に食い込むとともに、バット本体5とバットプレート6の間にセンターピン4aを挟持した状態で、センターピン4aを介してバットフレンジ11に回動自在に支持されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
左右方向に貫通するピン孔を有するバットフレンジに回動自在に支持され、鍵の押鍵に伴い、ハンマーを回動させることによって打弦を行わせるアップライトピアノのバットであって、
前記ハンマーが一体に設けられたバット本体と、
バットプレートと、
前記バットフレンジの前記ピン孔に回動自在に挿入され、左右方向に延びるセンターピンと、
前記バットプレートの前面および前記センターピンの一方に設けられた突起と、
前記バットプレートを前記バット本体の背面に固定する固定手段と、を備え、
当該バットは、前記突起が前記バットプレートの前面および前記センターピンの他方に食い込むとともに、前記バット本体と前記バットプレートの間に前記センターピンを挟持した状態で、当該センターピンを介して前記バットフレンジに回動自在に支持されていることを特徴とするアップライトピアノのバット。
【請求項2】
前記固定手段は、ねじによって構成され、
前記突起は、前記バットプレートの前面に上下方向に延びており、
前記バットプレートは、前記ねじを締め付けることにより前記突起を前記センターピンに食い込ませながら、前記バット本体の背面に固定されることを特徴とする、請求項1に記載のアップライトピアノのバット。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、左右方向に貫通するピン孔を有するバットフレンジに回動自在に支持され、鍵の押鍵に伴い、ハンマーを回動させることによって打弦を行わせるアップライトピアノのバットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のアップライトピアノのバットとして、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。このバットは、一般的な構成のもので、鍵ごとに設けられており、バットフレンジに支持されている。バットフレンジは、上方に突出する左右一対のバット支持部を有しており、各バット支持部には、左右方向に貫通するピン孔が形成されている。また、バットは、バットフレンジの左右のピン孔に挿入されたセンターピンを有しており、このセンターピンを介して、バットフレンジに水平に取り付けられている。さらに、バットには、ハンマーやキャッチャーなどが一体に取り付けられている(以下、バット、ハンマーおよびキャッチャーを総称し、「ハンマー組立品」という)。
【0003】
また、アップライトピアノのバットとして、バット本体と、このバット本体に取り付けられたバットプレートを有するものが知られている。このタイプのバットでは、バット本体の背面に、左右方向に延びるピン保持溝が形成されている。バットプレートは、その孔に挿入された取付ねじによって、バット本体の背面に取り付けられている。この状態では、センターピンは、ピン保持溝に収容されるとともに、バット本体とバットプレートの間に挟持されており、それにより、バット本体およびバットプレートと一体になっている。以上の構成により、バットを含むハンマー組立品は、バットフレンジに回動自在に支持されている。
【0004】
以上の構成のハンマー組立品は、鍵の押鍵に伴い、アクションのジャックによりバット本体が突き上げられることによって、センターピンを中心として後方に回動し、後方に張られた弦をハンマーが打弦することによって、ピアノ音が発生する。そして、この打弦後、ハンマー組立品は、弦の反発力によって元の位置に復帰回動する。
【0005】
以上のような構成から、バット本体やセンターピンには、鍵が押鍵されるのに伴い、ジャックの突き上げや弦の反発による衝撃力が作用する。これに対し、センターピンは、ピン孔に挿入されるとともに、バット本体とバットプレートの間に単純に挟持されているので、この衝撃力によって、バット本体およびバットフレンジに対して左右方向に若干、ずれ、そのようなずれが蓄積されることによって、最終的には、センターピンがバットフレンジのピン孔から外れるおそれがある。さらに、上記のような押鍵時の衝撃力が繰り返し作用することにより、取付ねじが緩むことによって、バット本体とバットプレートとによるセンターピンの挟持力が弱まる場合があり、その場合にも、センターピンのずれや外れが生じやすくなる。
【0006】
また、上記のようなセンターピンのずれや外れは、次のような場合に特に生じやすくなる。すなわち、アップライトピアノでは、アクションや弦などの配置の関係上、バットの回動の支点に対し、ハンマーが左右方向に非対称の状態で配置されることがある。この場合、ハンマー組立品の重心がその支点に対して左右方向にずれるため、ハンマーの回動の際に、センターピンを中心としてハンマーが左右方向にぶれるようなモーメント(以下「ぶれモーメント」という)が生じる。これにより、バット本体には、センターピンに対して斜めに傾かせるような外力が作用し、この外力は、バット本体のピン保持溝を介して、センターピンをバット本体およびバットフレンジに対して左右のいずれか一方の方向にのみ移動させるように作用する。その結果、センターピンのずれや外れが生じやすくなる。
【0007】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、バットがバットプレートを有する場合において、センターピンのずれや外れを確実に防止でき、それにより、センターピンをバットフレンジに安定して保持することができるアップライトピアノのバットを提供することを目的とする。
【0008】
【特許文献1】特開平6−27934号公報
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、左右方向に貫通するピン孔を有するバットフレンジに回動自在に支持され、鍵の押鍵に伴い、ハンマーを回動させることによって打弦を行わせるアップライトピアノのバットであって、ハンマーが一体に設けられたバット本体と、バットプレートと、バットフレンジのピン孔に回動自在に挿入され、左右方向に延びるセンターピンと、バットプレートの前面およびセンターピンの一方に設けられた突起と、バットプレートをバット本体の背面に固定する固定手段と、を備え、バットは、突起がバットプレートの前面およびセンターピンの他方に食い込むとともに、バット本体とバットプレートの間にセンターピンを挟持した状態で、センターピンを介してバットフレンジに回動自在に支持されていることを特徴とする。
【0010】
このアップライトピアノのバットでは、ハンマーと一体のバット本体の背面に、バットプレートが固定手段によって固定されており、センターピンは、バットフレンジのピン孔に回動自在に挿入され、左右方向に延びるとともに、バット本体とバットプレートの間に挟持されている。以上の構成により、バットは、センターピンを介して、バットフレンジに回動自在に支持されている。押鍵時には、バットは、センターピンを中心として回動し、それに伴い、ハンマーを回動させ、打弦を行わせることによって、ピアノ音が発生する。
【0011】
また、本発明のバットによれば、バットプレートの前面およびセンターピンの一方に、突起が設けられており、この突起は、バットプレートの前面およびセンターピンの他方に食い込んでいるので、この突起によって、バットプレートに対するセンターピンの左右方向の移動が阻止される。したがって、前述したように、鍵の押鍵に伴ってセンターピンやバット本体に衝撃力やぶれモーメントが作用しても、バット本体およびバットフレンジに対するセンターピンのずれや外れを確実に防止でき、センターピンをバットフレンジに安定して保持することができる。
【0012】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のアップライトピアノのバットにおいて、固定手段は、ねじによって構成され、突起は、バットプレートの前面に上下方向に延びており、バットプレートは、ねじを締め付けることにより突起をセンターピンに食い込ませながら、バット本体の背面に固定されることを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、突起は、バットプレートの前面に設けられており、バットプレートをねじで固定する際に、ねじの締め付けによってセンターピンに食い込ませられる。このように、バットプレートを固定する際に、突起をセンターピンに強制的に食い込ませるので、センターピンにあらかじめ凹部を形成し、この凹部に突起を食い込ませる場合と比較して、突起をセンターピンにしっかりと食い込ませることができる。また、ねじを締め付けるだけで、突起をセンターピンに容易に食い込ませることができる。さらに、突起が面積の大きいバットプレート側に設けられているので、センターピン側に設ける場合と比較して、突起を容易に形成することができる。また、突起が上下方向に延びているので、バットプレートとセンターピンとの相対的な位置関係にかかわらず、突起をセンターピンに確実に食い込ませることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について説明する。図1は、本実施形態によるアップライトピアノのバット4を適用したアクション1を、鍵盤21およびハンマー31などとともに、離鍵状態において示している。なお、以下の説明では、演奏者側から見て手前側を「前」、奥側を「後」として説明する。また、同図を含むすべての図面では、便宜上、ハッチングが省略されている。
【0015】
鍵盤21は、左右方向(図1の奥行き方向)に並んだ多数の鍵22(1つのみ図示)によって構成されている。各鍵22は、筬23に立設されたバランスピン23aに回動自在に支持されている。
【0016】
ハンマー31は、鍵22ごとに設けられており(1つのみ図示)、各ハンマー31は、ハンマーシャンク32およびハンマーヘッド33を有している。ハンマーシャンク32は、断面円形の細長い棒状に形成され、アクション1の後述するバット4の上面に立設されており、上下方向に延びている。ハンマーヘッド33は、ハンマーシャンク32の上端部に設けられており、離鍵状態では、後方に鉛直に張られた弦Sに対向している。
【0017】
アクション1は、鍵盤21の後端部の上方において、筬23の左右端部にそれぞれ設けられたブラケット(図示せず)に取り付けられ、左右のブラケットの間に配置されている。また、アクション1は、鍵22ごとに設けられたウィッペン2、ジャック3およびバット4を有している(各1つのみ図示)。左右のブラケットの間には、センターレール41およびハンマーレール42などが渡されており、このセンターレール41に、ウィッペンフレンジ10およびバットフレンジ11が、鍵22ごとにねじ止めされている(ともに1つのみ図示)。ウィッペン2は、その後端部において、ウィッペンフレンジ10に回動自在に支持されている。
【0018】
ウィッペン2は、例えば合成樹脂や木材によって所定の形状に形成されており、その前部から下方に突出するヒール部2aを有しており、このヒール部2aを介して、対応する鍵22の上面後端部に設けられたキャプスタンボタン22aに載置されている。ウィッペン2の上面前端部には、バックチェック12が取り付けられている。また、ウィッペン2の上面のウィッペンフレンジ10よりも後ろ側の部分には、後述するダンパー45を駆動するためのスプーン13が立設されている。
【0019】
ジャック3は、例えば合成樹脂で構成されており、射出成形によって一体成形されている。ジャック3は、前後方向に延びる基部3aと、基部3aの後端部から上方に延びる突上部3bを有しており、基部3aと突上部3bとの角部において、ウィッペン2の中央部に回動自在に支持されている。ジャック3の基部3aとウィッペン2の間には、離鍵時にジャック3を復帰回動させるためのジャックスプリング14が設けられている。また、基部3aの上方には、レギュレティングボタン15が鍵22ごとに設けられている(1つのみ図示)。このレギュレティングボタン15は、レギュレティングブラケット16やレギュレティングレール17を介して、センターレール41に固定されている。
【0020】
前述したバットフレンジ11は、例えば合成樹脂で構成されており、図2に示すように、左右の両端部に、それぞれ上方に突出するハンマー支持部11a,11aを有しており(左側のみ図示)、各ハンマー支持部11aには、左右方向に貫通するピン孔11bが形成されている。これらのピン孔11b,11bには、例えば黄銅で構成された断面円形のセンターピン4aが、回動自在に挿入されており、左右方向に水平に延びている。なお、センターピン4aの径は、約1.3mmに設定されている。
【0021】
バット4は、合成樹脂により所定の形状に形成されたバット本体5と、バット本体5の背面に取り付けられた金属製のバットプレート6を有している。バット本体5の下端部は、他の部分よりも左右方向の幅が小さいピン取付部7になっている。ピン取付部7の背面には、上述したセンターピン4aにバット本体5を取り付けるためのピン保持溝8が形成されており、このピン保持溝8は、ピン取付部7の背面の左右方向の全体にわたって直線状に水平に延びている。また、ピン保持溝8は、上下一対の傾斜面によって断面V字形に形成され、両傾斜面は、ピン取付部7の背面に対して互いに同じ所定の角度で傾斜している。
【0022】
図3に示すように、バットプレート6は、例えば矩形の鋼板で構成されており、その上端部には、孔6aが形成されている。また、バットプレート6の前面の孔6aよりも下側の部分には、断面三角形の左右の突起6b,6bが形成されている。これらの突起6b,6bは、上下方向に直線状に延び、互いに平行に配置されている。また、バットプレート6は、上記の孔6aを介して、取付ねじ9(固定手段)をバット本体5の背面にねじ込み、締め付けることによって、ピン取付部7に取り付けられており、その背面を覆っている。
【0023】
また、この取付ねじ9の締め付けによって、バットプレート6の突起6b,6bがセンターピン4aに食い込むとともに(図4参照)、センターピン4aは、その大部分がピン保持溝8に収容された状態で、ピン取付部7とバットプレート6の間に挟持される。以上の構成により、センターピン4aは、バット本体5およびバットプレート6と一体になっており、バット4は、センターピン4aを介してバットフレンジ11に回動自在に支持されている。
【0024】
バット本体5の前面には、キャッチャー18が取り付けられており、キャッチャー18は、離鍵状態では、前述したバックチェック12の後方に位置し、これと対向している。以下、バット4、ハンマー31およびキャッチャー18を総称して、「ハンマー組立品A」という。さらに、バット4の背面の上端部とバットフレンジ11の間には、バットスプリング19が設けられており、それにより、バット4を含むハンマー組立品Aが、図1の時計回りに付勢されている。
【0025】
以上の構成のハンマー組立品Aは、離鍵状態では、ジャック3の突上部3bがバット本体5の下面の前端部で構成される被突上部5aに下方から係合した状態で、静止している。
【0026】
また、アクション1の後方には、ダンパー45が鍵22ごとに設けられている(1つのみ図示)。ダンパー45は、ダンパーフレンジ45aを介してセンターレール41に回動自在に取り付けられたダンパーレバー45bと、ダンパーレバー45bの上側にダンパーワイヤ45cを介して取り付けられたダンパーヘッド45dと、ダンパーヘッド45dを弦S側に付勢するダンパーレバースプリング45eなどで構成されている。このダンパー45は、離鍵時に、ダンパーレバースプリング45eの付勢力により、ダンパーヘッド45dが弦Sを押圧することによって、止音動作を行う。
【0027】
次に、上述したアクション1などの押鍵の開始から離鍵の終了までの一連の動作について説明する。演奏者により離鍵状態の鍵22が押鍵されると、鍵22は、バランスピン23aを中心として図1の時計回りに回動し、その後端部に載置されたウィッペン2は、鍵22により突き上げられることによって、上方(反時計回り)に回動する。このウィッペン2の回動に伴い、ジャック3は、ウィッペン2と一緒に上方に移動し、突上部3bを介してバット4を突き上げる。これにより、バット4を含むハンマー組立品Aは、バットスプリング19の付勢力に抗しながら、センターピン4aを中心として、後方の弦Sに向かって反時計回りに回動する。
【0028】
押鍵開始後、ウィッペン2が所定の角度まで回動すると、ウィッペン2の後端部に設けられたスプーン13が、ダンパーレバー45bの下端部に当接し、押圧することによって、ダンパーレバー45bを、ダンパーレバースプリング45eの付勢力に抗して時計回りに回動させる。これにより、ダンパーヘッド45dが弦Sから離れ、弦Sが振動可能になる。
【0029】
ウィッペン2がさらに所定の角度まで回動すると、ジャック3の基部3aがレギュレティングボタン15に当接する。これにより、ジャック3は、上方への移動が規制されることによって、ウィッペン2に対し、ジャックスプリング14の付勢力に抗して時計回りに回動し、その突上部3bがバット4から前方に外れ(レットオフ)、バット4から離脱する。ハンマー組立品Aは、ジャック3が離脱した後も慣性によって回動し、ハンマーヘッド33が弦Sを打弦することによって、ピアノ音を発生させる。その後、ハンマー組立品Aは、弦Sの反発力やバットスプリング19の付勢力によって復帰回動を開始する。そして、押鍵が終了し、鍵22が離鍵されると、それに伴い、鍵22およびアクション1などは、押鍵時とは逆方向に復帰回動し、図1に示す離鍵状態に復帰することによって、押鍵の開始から離鍵の終了までの一連の動作が終了する。
【0030】
以上のような押鍵に伴うハンマー組立品Aの回動の際、バット本体5やセンターピン4aには、ジャック3の突き上げや弦Sの反発による衝撃力が作用する。本実施形態によれば、バットプレート6の前面に形成された突起6bがセンターピン4aに食い込んでいるので、そのような衝撃力が作用しても、バット本体5およびバットフレンジ11に対するセンターピン4aのずれや外れを確実に防止でき、センターピン4aをバットフレンジ11に安定して保持することができる。このことは、前述したぶれモーメントがハンマー組立品Aに作用した場合にも同様である。
【0031】
また、突起6bを取付ねじ9の締め付けによりセンターピン4aに強制的に食い込ませるので、センターピン4aにあらかじめ凹部を形成し、この凹部に突起6bを食い込ませる場合と比較して、突起6bをセンターピン4aにしっかりと食い込ませることができる。さらに、取付ねじ9を締め付けるだけで、突起6bをセンターピン4aに容易に食い込ませることができる。また、突起6bが面積の大きいバットプレート6側に形成されているので、センターピン4a側に形成する場合と比較して、突起6bを容易に形成することができる。さらに、突起6bが上下方向に延びているので、バットプレート6とセンターピン4aとの相対的な位置関係にかかわらず、突起6bをセンターピン4aに確実に食い込ませることができる。
【0032】
図5は、センターピンの他の例を示している。このセンターピン51には、突起6b,6bに対応する位置に、上下方向に若干、延びる左右の凹溝51a,51aが形成されている。突起6b,6bは、バットプレート6の取付の際に、これらの凹溝51a,51aに、位置合わせされた後、取付ねじ9の締め付けによって食い込まされる。したがって、この場合にも、センターピン51のずれや外れを確実に防止することができる。
【0033】
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、取付ねじ9によって、バットプレート6をバット本体5の背面に固定しているが、他の適当な手段によって、例えば、接着によって固定してもよいことはもちろんである。また、実施形態では、突起6bの数が2つであるが、この突起の数は、例えば1つまたは3つ以上としてもよく、後者の場合には、センターピン4a、51のずれや外れをさらに確実に防止できる。
【0034】
さらに、実施形態では、突起6bが直線状のものであるが、スポット状のものでもよく、例えば、円錐形または角錐形の突起としてもよい。また、実施形態では、取付ねじ9の締め付けによって、突起6bをセンターピン4aに食い込ませているが、他の適当な方法によって、例えばプレスによって、突起6bを食い込ませてもよい。さらに、実施形態では、突起6b,6bを、バットプレート6の前面に形成しているが、センターピン4a側に形成してもよい。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本実施形態によるバットを適用したアップライトピアノのアクションを、鍵盤およびハンマーなどとともに、離鍵状態において示す側断面図である。
【図2】図1のバットなどを、バットフレンジおよびセンターピンを破断した状態で示す部分拡大図である。
【図3】図2のバットプレートの斜視図である。
【図4】センターピンおよびバットプレートの一部を拡大して示す平面図である。
【図5】変形例によるセンターピンとバットプレートの一部を拡大して示す平面図である。
【符号の説明】
【0036】
4 バット
4a センターピン
5 バット本体
6 バットプレート
6b 突起
9 取付ねじ(固定手段)
11 バットフレンジ
11b ピン孔
22 鍵
31 ハンマー
S 弦




 

 


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