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電子鍵盤楽器 - 株式会社河合楽器製作所
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発明の名称 電子鍵盤楽器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−193028(P2007−193028A)
公開日 平成19年8月2日(2007.8.2)
出願番号 特願2006−10207(P2006−10207)
出願日 平成18年1月18日(2006.1.18)
代理人 【識別番号】100082500
【弁理士】
【氏名又は名称】足立 勉
発明者 鈴木 昭裕
要約 課題
内面に操作パネルを備えた鍵盤蓋の開放時でも、操作パネルから導出された配線ケーブルが外部から視認されず、回動軸の構造が簡単で、配線ケーブルが引き回しが容易な電子鍵盤楽器を提供することである。

解決手段
電子鍵盤楽器は、上面に鍵盤が配置された楽器本体10と、一端が回動軸36により蓋支持部32に回動可能に支持された蓋体42と蓋体の内面に取り付けられた操作パネル48とを含み開放位置と覆い位置との間で回動可能な鍵盤蓋40と、操作パネルの一端から導出され楽器本体内の制御部に延びた配線ケーブル50と、鍵盤蓋と一体的に変位し鍵盤蓋が開放位置にあるとき配線ケーブルの露出部を覆い鍵盤蓋が覆い位置に回動するとき配線ケーブルを所定方向に案内するガイド部材55と、鍵盤蓋が開放位置にあるとき露出部のガイド部材で覆われない部分を覆うカバー部材70と、から成る。
特許請求の範囲
【請求項1】
上面に鍵盤が配置された楽器本体と、
一端が回動軸により前記楽器本体の蓋支持部に回動可能に支持された蓋体と、該蓋体の内面に取り付けられた操作パネルとを含み、前記鍵盤を開放し前記蓋支持部により保持される開放位置と該鍵盤を覆う覆い位置との間で回動可能な鍵盤蓋と、
前記操作パネルから導出され前記楽器本体内の制御部に延びた配線ケーブルと、
回動する前記鍵盤蓋と一体的に変位し、前記鍵盤蓋が前記開放位置にあるとき前記配線ケーブルの露出部を覆い、前記鍵盤蓋が前記覆い位置に回動するとき前記配線ケーブルを所定方向に案内するガイド部材と、
前記鍵盤蓋が前記開放位置にあるとき、前記配線ケーブルの前記露出部の前記ガイド部材で覆われない部分を覆うカバー部材と、
から成ることを特徴とする電子鍵盤楽器。
【請求項2】
前記ガイド部材は、前記蓋体又は前記操作パネルに固定され、前記配線ケーブルに前方から接触するとともに前記ケーブルの前記露出部を前方から覆う第1部分と、該配線ケーブルの該露出部を側方から覆う第2部分とを有することを特徴とする請求項1に記載の電子鍵盤楽器。
【請求項3】
前記カバー部材は、前記鍵盤蓋が前記開放位置にあるとき、前記配線ケーブルの前記露出部に接近し、該配線ケーブルの該露出部を側方から覆う部分を有することを特徴とする請求項1に記載の電子鍵盤楽器。
【請求項4】
前記カバー部材は前記ガイド部材に対して相対的に変位し、前記鍵盤蓋が前記覆い位置に回動したとき前記蓋支持部材の後面に接触しないことを特徴とする請求項3に記載の電子鍵盤楽器。
【請求項5】
前記カバー部材は、該カバー部材と前記ガイド部材との間に挿通された第1軸で回動可能に支持されるとともに、該カバー部材と一端を前記蓋支持部に回動可能に支持されたレバー部材の他端との間に挿通された第2軸で回動可能に支持されていることを特徴とする請求項4に記載の電子鍵盤楽器。
【請求項6】
前記鍵盤蓋が前記開放位置にあるとき、前記ガイド部材の一部が前記カバー部材内に収納されていることを特徴とする請求項5に記載の電子鍵盤楽器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鍵盤を開放し及び覆うために回動される鍵盤蓋が操作パネルを備えた電子鍵盤楽器に関する。
【背景技術】
【0002】
電子ピアノなどの電子鍵盤楽器は、楽器本体に配置された鍵盤の押鍵に基づき鍵スイッチが作動し、所定の電気部品が電子的に所定の楽音を発生させる。電子鍵盤楽器には、楽音のトーンやボリュームを調整する多数の操作子や、所定の回路が形成されたプリント基板を含む操作パネルが配置されている。
【0003】
操作パネルの位置は、デザイン上の統一性や演奏者による操作性などを考慮して決定される。たとえば、従来の電子楽器(特許文献1参照)は、操作パネルを鍵盤蓋の蓋体の内面に配置している。この場合、操作パネルと楽器本体内の電気部品とを接続する各種コード(配線ケーブル)の取り扱いが問題となる。すなわち、蓋体の一端を楽器本体に回動可能に支持すると、鍵盤蓋を開放し傾斜した状態で保持したとき、蓋体が下側に位置し、操作パネルが上側に位置する。そして、上側に位置する操作パネルの一端から導出された各種コードの一部が蓋体の内面上に露出することがある。これでは、鍵盤蓋を開放したとき、露出部が電子機器の外部から視認され、体裁が悪くなる。
【0004】
そこで、特許文献1の電子楽器は、鍵盤蓋の開放時における各種コードの露出部の外部からの視認を防止するために、蓋体の一端を回動可能に支持する回動軸を中空形状としている。この中空形状の回動軸を蓋体の内面の一端(下端)に配置し、操作パネルの一端から導出された各種コードを回動軸の中空部内に挿入している。
【特許文献1】実開昭60−122989号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1の電子機器は、各種コードを中空の回動軸内に収納したので、各種コードは鍵盤蓋の開放時にも外部から視認できず、体裁は良くなる。しかし、その反面、以下の問題が発生する。即ち、各種コードを引き込む開口及び各種コードを引き出す開口を回動軸にあけることが必要で、そのために回動軸の構造が複雑となる。また、各種コードを回動軸内の中空部に収納することが必要で、そのために各種コードの引き回し(配回し)が面倒である。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、鍵盤蓋がその内面に操作パネルを備えていながら、鍵盤蓋の開放時でも配線ケーブルが外部から視認されず、回動軸の構造が簡単で、しかも配線ケーブルの引き回し(配回し)が容易な電子鍵盤楽器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の電子鍵盤楽器は、請求項1に記載したように、上面に鍵盤が配置された楽器本体と、一端が回動軸により前記楽器本体の蓋支持部に回動可能に支持された蓋体と、該蓋体の内面に取り付けられた操作パネルとを含み、前記鍵盤を開放し前記蓋支持部により保持される開放位置と該鍵盤を覆う覆い位置との間で回動可能な鍵盤蓋と、前記操作パネルから導出され前記楽器本体内の制御部に延びた配線ケーブルと、回動する前記鍵盤蓋と一体的に変位し、前記鍵盤蓋が前記開放位置にあるとき前記配線ケーブルの露出部を覆い、前記鍵盤蓋が前記覆い位置に回動するとき前記配線ケーブルを所定方向に案内するガイド部材と、前記鍵盤蓋が前記開放位置にあるとき、前記配線ケーブルの前記露出部の前記ガイド部材で覆われない部分を覆うカバー部材と、から成る。
【0008】
本発明の電子鍵盤楽器によれば、操作パネルから導出された配線ケーブルの露出部は、鍵盤蓋が開放位置にあるとき、ガイド部材及びカバー部材により覆われる。ガイド部材及びカバー部材は互いに共同して、露出部の異なる部分を覆ったり、又は露出部を異なる方向から覆う。従って、鍵盤蓋が開放位置にあるときでも、露出部はどの部分も、またどの方向からも視認されることはなく、体裁が保たれる。
【0009】
また、操作パネルから導出された配線ケーブルは、鍵盤蓋が開放位置から覆い位置に回動するとき、ガイド部材により所定方向に案内される。すなわち、鍵盤蓋の回動時、操作パネルから導出された配線ケーブルは回動軸の回りに変位し、ガイド部材は回動軸の回りに鍵盤蓋と一体的に変位し、配線ケーブルとガイド部材との相対位置は変化しない。従って、配線ケーブルはガイド部材で操作パネルに対して常時所定方向に案内でき、操作パネルから楽器本体内の制御部まで延びる配線ケーブルを回動軸の周辺で容易に引き回し(配回し)できる。さらに、回動軸は鍵盤蓋の蓋体を蓋支持部材に対して回動可能に取り付けるのみで済み、たとえばヒンジ(蝶番)を使用することができ、その構造が簡単になる。
【0010】
請求項2の電子鍵盤楽器では、前記ガイド部材は、前記蓋体又は前記操作パネルに固定され、前記配線ケーブルに前方から接触するとともに前記ケーブルの前記露出部を前方から覆う第1部分と、該配線ケーブルの該露出部を側方から覆う第2部分とを有する。ここで、鍵盤蓋の蓋体と、蓋体の内面に取り付けられた操作パネルと、蓋体(例えばその一端)又は操作パネル(例えばその一端)に固定されたガイド部材とは一体である。従って、ガイド部材は鍵盤蓋の回動時は蓋体又は操作パネルと一体となって回動軸の回りに変位する。
【0011】
その結果、鍵盤蓋がどのような回動位置にあるときも、即ち回動蓋の回動位置にかかわらず、配線ケーブルとガイド部材との相対位置は変化せず、ガイド部材の第1部分で配線ケーブルを常時所定方向に案内することができ、またガイド部材の第1部分及び第2部分で配線ケーブルの露出部を覆うことができる。
【0012】
請求項3の電子鍵盤楽器では、カバー部材は、鍵盤蓋が開放位置にあるとき、配線ケーブルに接近して露出部を側方から覆う部分(たとえば一対の側壁部)を有する。これにより、たとえば上記ガイド部材が露出部を前方から覆う場合、カバー部材とガイド部材との共同により、露出部をあらゆる方向から覆うことができる。
【0013】
請求項4の電子鍵盤楽器では、カバー部材は、鍵盤蓋と一体的に変位するガイド部材に対して相対的に変位し、鍵盤蓋が覆い位置に回動したとき、鍵盤蓋と一緒に蓋支持部材の後面に向かって変位するガイド部材から離れる。つまり、カバー部材は鍵盤蓋が開放位置にあるときのカバー部材の位置又はそれに近い位置にとどまり、蓋支持部材の後面に接触しない。これにより、カバー部材は、鍵盤蓋が開放位置にあるとき露出部を覆い、しかも鍵盤蓋が覆い位置にあるときは蓋支持部材の後面と接触せず鍵盤蓋の覆い位置への回動を妨げることがない。
【0014】
請求項5の電子鍵盤楽器では、カバー部材とガイド部材との間に挿通された第1軸は鍵盤蓋の回動時は回動軸の回りに変位し、カバー部材とレバー部材との間に挿通された第2軸は鍵盤蓋の回動に伴い回動するレバー部材に対して回動する。即ち、蓋体を軸支するヒンジと第1軸とを結ぶ部分、カバー部材の第1軸と第2軸の間の部分及びレバー部材で、三つのリンクを含むリンク機構を構成している。このリンク機構によれば、部品点数が少なく比較的簡単な構成でありながら、鍵盤蓋が開放位置にあるときはガイド部材に接近し、鍵盤蓋が覆い位置にあるときは蓋支持部材の後面に接触しないカバー部材の動きが実現できる。
【0015】
請求項6の電子鍵盤楽器では、鍵盤蓋が開放位置にあるとき、ガイド部材の一部がカバー部材内に収納されている。具体的には、鍵盤蓋と一体のガイド部材と、該ガイド部材などに回動可能に支持されたカバー部材とが入れ子関係にあり、カバー部材と一部とガイド部材の一部とが重なり、ガイド部材がカバー部材の内側に位置している。これにより、鍵盤蓋が開放位置にあるとき、ガイド部材及びカバー部材の配置スペースが小さくでき、しかもガイド部材及びカバー部材が共同して露出部を確実に覆うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明による電子鍵盤楽器の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
(実施形態)
図1は実施形態の電子鍵盤楽器の斜視図である。図1から分かるように、全体として横方向(水平方向に)広がったグランドピアノタイプの電子鍵盤楽器は楽器本体(筐体)10と、鍵盤蓋40とから成る。楽器本体10は左右一対の側板12、フレーム13、屋根15、突上げ棒16、左右一対の拍子木18、三本の脚注(左右一対の脚注19のみ図示し、後方の脚注は不図示)、鍵盤21、口棒24、棚板(不図示)及びペダルアセンブリ26などを含む。鍵盤21には多数の鍵22(一部のみ図示)が配置され、鍵22の下方又は後方に鍵スイッチ(不図示)が配置されている。
【0017】
図2は図1の電子鍵盤楽器のA部の拡大図であり、左方の側板12、左方の拍子木18、鍵盤21、口棒24の左端部及び棚板の左端部などが示されている。図2にはまた、後述する覆い部材34、ガイド部材55及びカバー部材70の一部が示されている。
【0018】
図3に開放位置にある鍵盤蓋40及びその関連部材を示す。なお、以下の説明では、電子鍵盤楽器のうち演奏者に近い側を「手前側」又は「前方側」と呼び、演奏者から遠い側を「向う側」又は「後方側」と呼ぶ。図3から分かるように、楽器本体10は下端が鍵盤21に近く、上端が鍵盤21から遠くなるように傾斜した蓋支持部材32を有する。この蓋支持部材32の下端33aにヒンジ(蝶番)36で鍵盤蓋40の一端43aが回動可能に支持されている(詳細は後述する)。また、蓋支持部材32の後面33cの下端33a寄りに取り付けられた覆い板34は、手前側に延び下向きに傾斜した第1部分35aと、下方に延びた第2部分35bとを有する。この覆い板34は、鍵盤21の向こう側に位置する部品を覆う(隠す)とともに、鍵盤蓋48の覆い時に操作パネル48の一端49aを収納する収納空間を、蓋支持部材32の下端33aの前方かつ下方に確保している(図5参照)。
【0019】
図3において、鍵盤蓋40は蓋体42と、蓋体42の内面(鍵盤蓋40の開放時は上面となる)に配置された操作パネル48とを含む。木製の蓋体42は平板部43と屈曲部45とを有し断面L字形状を呈する。平板部43の一端44a(鍵盤蓋40の開放時は下端となる)の上方角縁と、上記蓋支持部材32の一端33a(鍵盤蓋40の開放時は下端となる)の下方角縁とが上記ヒンジ36でヒンジ結合され、蓋体42は蓋支持部材32に対して、ヒンジ36の回りに回動可能となっている。
【0020】
上記操作パネル48は蓋体42の内面に配置され、楽音のトーンやボリュームなどを調整する多数のスイッチ群や、電子回路が形成されたプリント基板など(何れも不図示)を含む。操作パネル48の一端49a(鍵盤蓋40の開放時は下端となる)が蓋体42の一端44aよりも少し突出している。操作パネル48の幅方向(図2で左右方向、図3で紙面に垂直方向)に離れた二カ所から配線ケーブル50が導出され、その一部51が、導出位置に対応して配置された二つのガイド部材55及び二つのカバー部材70で覆われている(図2及び図3には一方のガイド部材55及び一方のカバー部材70を示す)。導出された配線ケーブル50の先端は楽器本体10内の制御部(不図示)まで延びており、操作パネル48のスイッチ群を操作すると、それに対応した信号が配線ケーブル50を介して制御部に送られ、楽音が調整される。
【0021】
上記ガイド部材55を図6(a)(b)及び(c)に示す。ガイド部材55は、配線ケーブル50を案内するとともに覆うもので、板金又は樹脂成形品から成り、案内部57、支持部59及び延長部66等を含む。案内部57は高さ方向(図6(a)で上下方向)に長い矩形状を持ち、この案内部57の左右両側からそれぞれ直角に立ち上がった各支持部59の上端寄りに貫通孔61が形成されている。一対の支持部59の先端同士が結合部で結合され、案内部57、一対の支持部59及び結合部により配線ケーブル50を通過させるための中空部が区画されている。一対の支持部59の上端をそれぞれ外向きに屈曲させて形成された取付部63は貫通孔64を備えている。延長部66は案内部57とほぼ同じ幅を持ち、案内部57の一端からこれに対して所定角度を成して延びている。
【0022】
図3に戻って、ガイド部材55が、取付部63の貫通孔64に挿通されたねじ部材68により操作パネル48の一端49aに取り付けられている。鍵盤蓋40が開放位置にあるとき、案内部57は操作パネル48の延在方向(図3で右斜め上方と左斜め下方とを結ぶ方向)と所定角度を成し、蓋体42の下端44a及び蓋支持部材32の下端33aの前方空間内にほぼ下方に延び、覆い板34から露出している。延長部66は下方に進むにつれて後方(図3で右方)に延びている。
【0023】
図3、及び蓋支持板32の後面33c側から見た斜視図である図9に示すように、上記蓋支持部材32の後面33cに取り付けられ下方かつ後方に延びた支持板97に、軸部材96により、中間に段部を有するレバー部材92の一端が回動可能に取り付けられている。
【0024】
上記カバー部材70を図7(a)(b)及び(c)に示す。カバー部材70は配線ケーブル50を覆うもので、板金又は樹脂成形品から成り、一対の側壁部71及び78と、両方の側壁部71及び78を結合する端壁部84とを含む。一方(図7(b)で手前側)の側壁部71は五角形状を持ち、縁72aの高さ方向中間部に貫通孔73が形成され、縁72bと縁72cとの交差部から延び出た取付部75に貫通孔76が形成されている。他方の側壁部78は一方の側壁部71に類似した五角形状を持つが、その長さ(図7(b)で左右方向寸法)は一方の側壁部71のそれよりも短い。他方の側壁部78のその他の構成は一方の側壁部71と同じであり、縁79aと縁79bとの交差部から延び出た取付部81に貫通孔82が形成されている。
【0025】
一方の側壁部71の縁72dと他方の側壁部78の縁79cとが端壁部84で結合されているが、縁72a側及び下縁側は結合されず開口している。図3、図6及び図7において、カバー部材70の一対の側壁部71及び78間の間隔は、ガイド部材55の一対の支持部59間の間隔よりも大きく、カバー部材70の中空部の一部にガイド部材55の一部が収納されている。つまり、端壁部84の内側に案内部57が位置し、一対の側壁部71及び78の内側に一対の支持部59が位置している。
【0026】
カバー部材70の一対の取付部75及び81の貫通孔76及び82とガイド部材55の一対の支持部59の貫通孔61とに第1軸86が挿通されている。また、一端が上記軸部材96により回動可能に支持され板金又は樹脂成形品から成るレバー部材92の他端の貫通孔(不図示)と、カバー部材70の一方の側壁部71の貫通孔73とに第2軸91が挿通されている。その結果、カバー部材70は、操作パネル48と一緒にヒンジ36の回りに回動する上記ガイド部材55に対して第1軸86の回りに回動可能であるとともに、軸部材96の回りに回動するレバー部材92に対して第2軸91の回りに回動可能となっている。
【0027】
つまり、ヒンジ36と軸部材96との間に、三つのリンクを含むリンク機構が形成されている。第1リンクはヒンジ36と第1軸86との間の部分(蓋体42の下端44a及び操作パネル48の下端49a)であり、第2リンクはカバー部材70の一方の側壁部71上の第1軸86と第2軸91との間に位置する部分であり、第3リンクはレバー部材92である。なお、覆い板34の第1部分35aにはガイド部材55及びカバー部材70の突出及び没入を許す切欠きが形成されている。
【0028】
次に、この実施形態の電子鍵盤楽器の作動を説明する。
図3及び図8に示す開放位置では、鍵盤蓋40はヒンジ36の回りに最も時計方向に回動されて鍵盤21を開放し、蓋体42の外面44bが蓋支持部材32の前面33bに近接し、傾斜状態に保持されている。この鍵盤蓋40の開放位置において、演奏者が所定の鍵22を打鍵すると、その下方又は後方に位置する鍵スイッチがオンし、楽器本体10内の制御部の作用により、打鍵された鍵22に対応する楽音が電子的に発生する。鍵盤蓋40が開放位置にあるとき、蓋体42の内面に配置された操作パネル48が鍵盤21の上方に位置しているので、演奏者は操作パネル48の所定のスイッチ群を容易に操作できる。操作により発生した所定の信号が配線ケーブル50を介して制御部に送られ、発生する楽音のトーンやボリュームなどが調整される。
【0029】
次に、配線ケーブル50の案内(規制)について説明する。鍵盤蓋40が図3の開放位置にあるとき、蓋体42が下側に位置し、操作パネル48が上側に位置し、上側にある操作パネル48の一端49aから配線ケーブル50の一部(鍵盤蓋40が開放位置にるときは露出部となる)51が下方かつ前方に導出され、該一部51の第1部分52a及び第2部分52bが覆い板34上に露出する。ここで、操作パネル48に固定されたガイド部材55は鍵盤蓋40とともに変位し覆い板34から上方に突出し、その案内部57がほぼ下方に延び、延長部68は若干後方に延びている。そして、案内部57、一対の支持部59及び結合部で区画された中空部を配線ケーブル50の一部51が通過している。ガイド部材55の案内部57が配線ケーブル50の一部51の第1部分52aに接触し、延長部66が第2部分52bに接触し、該一部51の導出方向を規制している。その結果、配線ケーブル50の露出部51は蓋体42の下端44a及び蓋支持部材32の下端33aの前方から覆い板34の第1部分35aを通過し、制御部(不図示)に向かって延びている。
【0030】
次に、配線ケーブル50の露出部51のカバー(覆い)について説明する。鍵盤蓋40が開放位置にあるとき、露出部51のうち操作パネル48の下端面に近い第1部分52aは、覆い板34から突出しているガイド部材55の案内部57で前方から覆われるとともに、一対の支持部59で側方から覆われる。
【0031】
また、露出部51の第2部分52bはカバー部材70で覆われる。即ち、鍵盤蓋40が開放位置(図3参照)にあるとき、操作パネル48及びガイド部材55とともに変位する第1軸86はヒンジ36に対して手前側かつ上方に位置し、またカバー部材70の一方の側壁部71上の第1軸86と第2軸91との間の部分の距離は一定である。従って、レバー部材92(図8では、支持板97に隠されて見えない)は直立状態からわずかに反時計方向に回動しており、第2軸91は軸部材96に対して少し手前側(図3で左側)かつ上方に位置している。
【0032】
その結果、カバー部材70は、一方の側壁部71の縁72b及び72cと他方の側壁部78の縁79a及び79bとが覆い板34内から突出し、一方の側壁部71の縁72d及び他方の側壁部78の縁79cがそれぞれガイド部材55の延長部66に接近した位置にある。こうして、露出部51の第2部分52bは、一方の側壁部71及び他方の側壁部78によりそれぞれ側方から覆われる。
【0033】
電子鍵盤楽器の不使用時などに、鍵盤部21を覆うために鍵盤蓋40をヒンジ36の回りに反時計方向に回動すると、鍵盤蓋40は図4に示す中間状態を経て、図5及び図9に示す覆い位置に至る。鍵盤蓋40が図5に示す覆い位置にあるとき、蓋体42の外面44bが蓋支持部材32の前面33bと所定の鈍角を成し、蓋体42の屈曲部45の下面が口棒24(図2参照)の上面に当接し、鍵盤蓋40は水平状態に維持されている。中間状態では、鍵盤蓋40は開放位置と覆い位置との中間の状態に維持されている。
【0034】
以下、鍵盤蓋40の開放位置から中間状態への回動について、図4を参照しつつ説明する。鍵盤蓋40が中間状態に向かってヒンジ36の回りに反時計方向に回動されると、操作パネル48に固定されたガイド部材55も一緒に変位する。従って、中間状態でも配線ケーブル50とガイド部材55との相対位置は変化しない。
【0035】
カバー部材70は、ヒンジ36の回りに回動する第1軸86、及び軸部材96の回りに回動する第2軸91と一緒に変位するとともに、第1軸86及び第2軸91の回りにそれぞれ回動する。つまり、カバー部材70は上記変位と回動とが合成された運動を行なう。なお、鍵盤蓋40の回動時も姿勢が変化しない蓋支持部材32との関係で見ると、鍵盤蓋40の回動につれてガイド部材55がヒンジ36の回りに向こう側(図3で右側)に変位するのに対して、カバー部材70はあまり変位しない。こうしてガイド部材55とカバー部材70との相対位置が変化し、カバー部材70はガイド部材55に対して前方側に変位する。その結果、カバー部材70の一方の側壁部71の縁72d及び他方の側壁部78の縁79cがガイド部材55の案内部57及び延長部66から遠ざかる。
【0036】
次に、鍵盤蓋40の中間状態における配線ケーブル50の案内及び覆いについて説明する。鍵盤蓋40が図4に示す中間状態にあるとき、第1軸86はヒンジ36に対して手前側かつ少し下方に位置し、第2軸91は軸部材96に対して少し向こう側かつ上方に位置している。また、配線ケーブル50の一部51の第2部分52bは覆い板34内に没入しているが、第1部分52aは覆い板34上に露出している。露出した露出部51の第1部分52aはガイド部材55の案内部57及び延長部59で手前側斜め上方から向こう側(図4で右側)斜め下方に向かう方向に規制されている。また、この第1部分52aはガイド部材55の案内部57で前方から覆われるとともに、一対の支持部59で側方から覆われている。
【0037】
以下、鍵盤蓋40が覆い位置にあるときの配線ケーブル50の案内について、図5及び図9を参照しつつ説明する。鍵盤蓋40が覆い位置に向かってヒンジ36の回りにさらに反時計方向に回動されると、操作パネル48に固定されたガイド部材55も一緒に変位する。従って、覆い位置でも配線ケーブル50とガイド部材55との相対位置は変化しない。
【0038】
カバー部材70は、ヒンジ36の回りに回動する第1軸86及び軸部材96の回りに回動する第2軸91と一緒に変位するとともに、第1軸86及び第2軸91の回りにそれぞれ回動する。なお、蓋支持部材32との関係で見ると、鍵盤蓋40の回動につれてガイド部材55がヒンジ36の回りに上方かつ向こう側に変位するのに対して、カバー部材70はあまり変位しない。その結果、ガイド部材55とカバー部材70との相対位置が変化して両者の間隔が広がる。
【0039】
図5及び図9に示す鍵盤蓋40の覆い位置では、第1軸86はヒンジ36に対して下方かつ少し向こう側に位置し、また第2軸91は軸部材96に対して上方かつ向こう側に位置している。また、配線ケーブル50の一部51の第1部分52aも第2部分52bも覆い板34内に没入している。一部51の第1部分52aはガイド部材55の案内部57及び延長部59で手前側斜め下方から向こう側斜め上方に向かう方向に規制されている。カバー部材70の位置は、鍵盤蓋40が開放位置にあるときの位置(図3参照)に比べてあまり変位しておらず、ガイド部材55はカバー部材70の縁72a側から両方の側壁部71及び78の外側に出ている。その結果、両方の側壁部71及び78の縁72b及び79aは、蓋支持部材32の後面33cから下方に離れている。
【0040】
この実施形態の電子鍵盤楽器によれば、以下の効果が得られる。
第1に、操作パネル48から導出された配線ケーブル50の一部(露出部)51は、
鍵盤蓋40の回動状態にかかわらず、ガイド部材55により所定方向に案内される。つまり、鍵盤蓋40が開放位置(図3参照)、中間状態(図4参照)及び覆い位置(図5参照)の何れにあるときも、操作パネル48の厚さ方向における導出方向はガイド部材55の案内部57及び延長部66により規制される。加えて、鍵盤蓋40が開放位置、中間状態及び覆い位置の何れにあるときもガイド部材55の一対の支持部59が、操作パネル48の幅方向において、それぞれ第1部分52a及び第2部分52bの導出方向を規制している。従って、配線ケーブル50の一部51をヒンジ36の回りに容易に引き回す(配回す)ことができる。
【0041】
第2に、鍵盤蓋40が開放位置にあるとき、操作パネル48から導出された配線ケーブル50の露出部51はガイド部材55及びカバー部材70により覆われ、どの方向からも視認されない。即ち、鍵盤蓋40が開放状態(図3)に回動されたときガイド部材55も一緒に変位し、案内部57が露出部51の第1部分52aを前方から覆い、一対の支持部59が第1部分52aを側方から覆う。覆われた第1部分52aは演奏者などにより視認されることはない。
【0042】
また、ガイド部材55の変位の結果、第1軸86はヒンジ36の回りで最も時計方向に回動した位置に変位し、レバー部材92は軸部材96の回りに最も反時計方向に回動した位置に変位する。これにより、カバー部材70の両方の側壁部71及び78の縁78d及び79cがガイド部材55及び配線ケーブル50に接近し、露出部51の第2部分52bを側方から覆う。覆われた第2部分52bは演奏者などにより視認されることはない。
【0043】
なお、この実施形態では、鍵盤蓋40が覆い位置(図5参照)にあるとき操作パネル48の一端49aを収納するために、覆い板34の第2部分35bの高さを低くして、第1部分35aの位置を下げている。その結果、鍵盤蓋40が開放位置(図3参照)にあるとき、蓋支持部材32の下端33aの下方かつ前方に空間(隙間)が形成され、配線ケーブル50の一部51が側方から視認できる。この露出部51の側方からの視認を防止するためにこの隙間をカバー部材55で覆うと、鍵盤蓋40が覆い位置にあるとき、カバー部材55と覆い板34の第1部分35aとが干渉するおそれがある。そこで、ガイド部材55に対して相対変位可能なカバー部材70を設けて、その両方の側壁部71及び78でこの空間を側方から覆っている。
【0044】
第3に、鍵盤蓋40が覆い位置にあるときでも、カバー部材70の両方の側壁部71及び78の縁72b及び79aと蓋支持部材32の後面33cとが干渉する心配はない。これは、鍵盤蓋40の覆い位置への回動につれて、ガイド部材55及び配線ケーブル50は蓋支持部材32の後面33c側に接近するが、カバー部材70は蓋体42及び蓋支持部材32との間に形成したリンク機構のおかげで、このガイド部材55から離れる方向に相対変位するからである。
(変形例)
本発明の電子鍵盤楽器は上記実施形態に限定されず、以下のような変形が可能である。まず、上記実施形態の電子鍵盤楽器はグランドピアノタイプであったが、全体として縦方向に延びたアップライトピアノタイプの電子鍵盤楽器にも本発明は適用できる。また、上記実施形態の鍵盤蓋40では、操作パネル48の一端49aが蓋体42の一端44aよりも少し突出していたが、一端49aと一端44aとの突出量がほぼ同じ(面一)であっても良い。
【0045】
また、配線ケーブル50は操作パネル48の一端49aの二カ所から導出されていたが、一カ所又は三カ所以上から配線ケーブル50が導出されていても良い。一カ所から導出した場合は一つのガイド部材及び一つのカバー部材を配置し、三カ所から導出した場合は三つのガイド部材及び三つのカバー部材を配置すれば良い。
【0046】
さらに、上記実施形態のガイド部材55は、案内部57及び延長部66を有し、それによって一部51の案内がより確実になっていた。しかし、配線ケーブル50の一部51の案内及び覆いのためにはガイド部材55は少なくとも案内部57を有すれば良く、延長部66を有することは不可欠ではない。この場合、ガイド部材55の延長部66に代わる部分をカバー部材70に設けることができる。
【0047】
また、上記実施形態のカバー部材70は、鍵盤蓋40が開放位置にあるとき配線ケーブル50の露出部51を覆う第1位置に変位し、しかも鍵盤蓋40が覆い位置にあるとき蓋支持部材32の後面33cと接触しない第2位置に変位すれば良く、鍵盤蓋40の中間状態におけるカバー部材70の姿勢は問題にならない。さらに、カバー部材70を回動可能に支持する第1軸86はガイド部材55とカバー部材70との間に挿通されていたが、ガイド部材55と蓋体32とは一緒に回動及び変位するので、蓋体32とカバー部材70との間に第1軸86を挿通させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施形態による電子鍵盤楽器の全体斜視図である。
【図2】図1のA部拡大図である。
【図3】図1の電子鍵盤楽器において、開放位置にある鍵盤蓋及びその関連部品を示す断面図である。
【図4】図1の電子鍵盤楽器において、中間状態にある鍵盤蓋及びその関連部品を示す断面図である。
【図5】図1の電子鍵盤楽器において、覆い位置にある鍵盤蓋及びその関連部品を示す断面図である。
【図6】図1の電子鍵盤楽器のガイド部材を示し、(a)はガイド部材の正面図、(b)はガイド部材の側面図、(c)はガイド部材の平面図である。
【図7】図1の電子鍵盤楽器のカバー部材を示し、(a)はカバー部材の正面図、(b)はカバー部材の側面図、(c)はカバ−部材の平面図である。
【図8】図1の電子鍵盤楽器において、鍵盤蓋が開放状態にあるときのカバー部材及びレバー部材などを示す斜視図である。
【図9】図1の電子鍵盤楽器において、鍵盤蓋が覆い位置にあるときのカバー部材及びレバー部材などを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0049】
10:楽器本体 12:側板 18:拍子木 21:鍵盤部 22:鍵盤 24:口棒 26:ペダルアセンブリ 32:蓋支持部材 34:覆い板
36:回動軸 40:鍵盤蓋 42:蓋体 48:操作パネル
50:配線ケーブル 51:一部(露出部) 55:ガイド部材
57:案内部 59:支持部 63:取付部 66:延長部 70:カバー部材 71,78:側壁部 86,91:軸部材 84:端壁部 92:レバー部材 96:軸部材




 

 


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