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発明の名称 電子楽器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−133119(P2007−133119A)
公開日 平成19年5月31日(2007.5.31)
出願番号 特願2005−325652(P2005−325652)
出願日 平成17年11月10日(2005.11.10)
代理人 【識別番号】100086863
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 英世
発明者 斉藤 勉
要約 課題
好みの機種の使い心地に合わせることができる電子楽器を提供する。

解決手段
電子楽器の機種名データと、その機種の部分的な機能の操作仕様データとを複数記憶した記憶部10と、該記憶部10から機種名データを読み出して、選択可能な上記機種名を表示する表示部11と、電子楽器100の一部機能を他機種の操作仕様に変更するため、機種名を選択する選択部12と、選択された機種に応じて、記憶部10から対応する操作仕様に関するデータを読出し、それらのデータに従って各種機能のパラメータを設定する設定部13とを有している。
特許請求の範囲
【請求項1】
電子楽器の機種名データと、その機種の部分的な機能の操作仕様データとを複数記憶した記憶手段と、
上記記憶手段から機種名データを読み出して、選択可能な上記機種名を表示する表示手段と、
電子楽器の一部機能を他機種の操作仕様に変更するため、機種名を選択する選択手段と、
選択された機種に応じて、上記記憶手段から対応する操作仕様に関するデータを読出し、それらのデータに従って各種機能のパラメータを設定する設定手段と
を有することを特徴とする電子楽器。
【請求項2】
上記記憶手段の操作仕様データはパラメータの設定範囲データも記憶することを特徴とする請求項1記載の電子楽器。
【請求項3】
上記操作子に、タッチパネルを含むことを特徴とする請求項2記載の電子楽器。
【請求項4】
上記機能が、任意の音色設定であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1つに記載の電子楽器。
【請求項5】
上記音色設定が、各操作子に割り当てられる音色数とその選択方法であることを特徴とする請求項4記載の電子楽器。
【請求項6】
上記音色設定が、任意の音色の各操作子に対する設定と、該操作子の配列であることを特徴とする請求項4記載の電子楽器。
【請求項7】
上記機能が、音量の設定であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1つに記載の電子楽器。
【請求項8】
上記機能が、音色系列設定と各系列毎の音量の設定であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1つに記載の電子楽器。
【請求項9】
上記機能が、各音色系列毎にミュートするか否かの、音色設定と音量の設定であることを特徴とする請求項8記載の電子楽器。
【請求項10】
上記音色系列設定が、任意の音色系列の各操作子に対する設定と、該操作子の配列であることを特徴とする請求項8記載の電子楽器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定機種の使い心地に合わせることができる電子楽器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電子楽器は、個々に予め操作仕様が決められており、それに沿って操作し、発音するようになっている。
【0003】
過去に存在した全ての電子楽器は各々固有の操作仕様をもっている。また近接する機種では、ほぼ同一の操作仕様であり、また同一会社が同年代に販売した品はその操作仕様の一貫性に気を配っている。
【0004】
しかしながら、電子楽器は電子部品を有効利用して設計された楽器であるため、その機能は時代と共にものすごいスピードで変化していく。
【0005】
電子楽器の製品レベルでは、1980年台には、マイクロプロセッサが内蔵されて、それまでのアナログ電子楽器から、キーアサイナを利用したデジタル電子楽器の時代に突入すると共に、演奏情報の録音再生機能が付加された。
【0006】
1990年台にはDSPが内蔵されて、デジタルリバープ機能及びデジタルエフェクト機能が一挙に増えた。
【0007】
2000年代には、大画面の液晶表示装置が比較的安価で供給され、電子楽器のパネルに5〜10インチのLCDが組み込まれて、従来のパネルにて各機能毎に設けられていたスイッチがなくなり、LCD上で機能を選択する方式が採用されてきた。
【0008】
同じく2000年代には、読み書き可能な不揮発性メモリ(フラッシュメモリ等)が内蔵され、楽器本体のデモ曲演奏データ、音色パラメータ、制御ソフト、制御データの全てが、生産販売後でも容易に更新可能となった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このような時代の流れの中で、演奏者の中には過去の機種の操作仕様が忘れられず、最新機種の操作仕様を受け入れ難い人も多々いる。確かに近年の電子楽器の操作仕様は複雑であり、一通りの使い方を覚えられない人が増えてきた。
【0010】
最新機種であっても、鍵盤を弾いて音を出すだけなら操作は簡単であるが、
1)「20年前の機種のように、サステイン効果をワンタッチでかけたい」
2)「昔のようにシンプルであってほしいから、キースプリット(鍵域分割)やゾーン機能はいらない」、
3)「昔のように、ニーレバーはサステインしか制御できない方が良い」
4)「アナログ楽器時代のように、ドローバー機能がほしい」
等などの要求がある。実は、上記1)〜4)は、最新機種でも細かな設定をすることで可能である。
【0011】
しかし、一般ユーザにはなかなかその細かな設定ができないのが現実であり、仕方なしにメーカが工場出荷時に設定したモードで利用していることが多い。
【0012】
本発明は、以上のような問題に鑑み創案されたもので、これまでに存在した特定機種の使い心地に合わせることができる電子楽器を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
そのため本発明に係る電子楽器は、
電子楽器の機種名データと、その機種の部分的な機能の操作仕様データとを複数記憶した記憶手段と、
上記記憶手段から機種名データを読み出して、選択可能な上記機種名を表示する表示手段と、
電子楽器の一部機能を他機種の操作仕様に変更するため、機種名を選択する選択手段と、
選択された機種に応じて、上記記憶手段から対応する操作仕様に関するデータを読出し、それらのデータに従って各種機能のパラメータを設定する設定手段と
を有することを基本的特徴としている。
【0014】
ここで操作仕様とは、ユーザが決められた手順に従って操作し、任意のものに設定できる、電子楽器の機能とその操作手順(操作方法)の総体を言い(電子楽器の操作性に関する仕様と言っても良い)、電子楽器の音色設定や音量設定等がある。より具体的には、電子ピアノであれば、キースプリット機能とその操作方法、音色選択スイッチ数・音色選択操作方法及び音色ナンバー、デュアル演奏機能とその操作方法、トランスポーズ機能とその操作方法、音律選択機能とその操作方法、フットペダル機能割り当て方式及びその内容などがある。また電子オルガンにおいて設定されるパラメータでは、アッパー・ローワーペダル及び鍵盤の発音系列数並びに選択可能な音色ナンバー、キーボードコンダクタ機能(音色系列のオン・オフを集中的にコントロールするセクションであって、演奏中に複数の音色系列をワンタッチで変更でき、曲想に合わせたダイナミックなアレンジを可能にする)の有無及びその操作方法、ゾーン機能の有無、各系列に属する効果(サスティン、タッチ、各種エフェクト)、コントローラ割当対象(フットスイッチ右・左、ニーレバー、鍵盤キー)、コントローラ割当機能(サスティンON、オートプレイスタート・ストップ、レジストレーション切替など)、電源投入時及び基本モードでの画面表示内容(テンポ、拍子、コード)、エクスプレッションペダル163の特性(音量カーブ、フィルターカーブ)、ドローバー機能の有無及び選択可能なフィートとバーの音量段階数、自動伴奏のパート数(リズム、バス、アカンパトニー等)及び自動伴奏のスタート条件、自動演奏のトラック数(Upper/Lower/Pedal/Sub/System等)及びスタート条件等がある。
【0015】
上記構成によれば、表示手段に表示された中から特定の機種名を、選択手段により選択すると、設定手段により、選択された機種に応じて、上記記憶手段中に記憶されたデータから、その機種の部分的な機能の操作仕様に関するデータが読み出され、その操作仕様データに従って各種機能のパラメータが設定されることになる。
【0016】
従って、ユーザは、自分の好みの機種を選択することで、本電子楽器を、自分の好みの機種の使い心地に合わせることができるようになる。
【0017】
上記請求項1の電子楽器の構成として、上記記憶手段の操作仕様データはパラメータの設定範囲データも記憶すると良い(請求項2)。
【0018】
請求項3の構成は、該操作子に、タッチパネルを含む電子楽器である。
【0019】
請求項4の構成は、上記機能が、任意の音色設定であることを特徴としている。
【0020】
請求項5の構成は、上記音色設定が、各操作子に割り当てられる音色数とその選択方法であることを特徴としている。
【0021】
請求項6の構成は、上記音色設定が、任意の音色の各操作子に対する設定と、該操作子の配列であることを特徴としている。
【0022】
請求項7の構成は、上記機能が、音量の設定であることを特徴としている。
【0023】
請求項8の構成は、上記機能が、音色系列設定と各系列毎の音量の設定であることを特徴としている。
【0024】
請求項9の構成は、上記機能が、各音色系列毎にミュートするか否かの、音色設定と音量の設定であることを特徴としている。
【0025】
請求項10の構成は、上記音色系列設定が、任意の音色系列の各操作子に対する設定と、該操作子の配列であることを特徴としている。
【発明の効果】
【0026】
本発明の請求項1〜請求項10記載の電子楽器によれば、好みの機種が選択されることで、本電子楽器を、好みの機種の使い心地に合わせることができるようになるという優れた効果を奏し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
図1は、操作仕様の設定可能な本発明に係る電子楽器100の基本回路を示す回路概要図である。
【0028】
同図に示すように、上記電子楽器100は、システムバス上に、CPU(Central Processing Unit)110、ROM(Read Only Memory)120、RAM(Random Access Memory)130、コントロールパネル151上に備えられ、本電子楽器100の様々な制御状態や選択可能な上記機種名さらには操作仕様設定時に表示される各種バーチャルな操作子やパラメータ等を示すための、後述する表示部11となるLCDパネル表示部141の表示を制御する表示制御回路140、コントロールパネル151側に備えられ、スキャンすることでコントロールパネル151上の上記LCDパネル表示部141に対するタッチを感知したり或いは現物の各種スイッチやボリュームなどの設定状態を感知するパネル検出回路150、鍵盤161の押鍵操作を検出する鍵盤検出回路160、電子楽器100の楽音発生用に機能する音源170、機種名データ及び各機種の操作仕様データを読み込む、或いは書き出すためのフレキシブルディスクなどやハードディスクなどの外部記憶装置を制御する外部記憶制御回路180、外部入出力用のMIDIインターフェース190とが、各接続されており、該システムバスを通じてこれらのデバイスに各種命令やデータの受け渡しがなされる。
【0029】
また上記音源170の出力側には、出力された楽音にエフェクトをかけるDSP171と、その楽音をアナログに変換するD/A変換回路(図示無し)と、それを増幅するアンプ172及び外部に発音せしめるスピーカ173などのサウンドシステムが電気的に接続されている。本構成では、後述するように、種々の操作仕様の設定によりCPU110による制御が必要なために、上記音源170だけでなく、DSP171やアンプ172も、上記システムバスにつながっている。
【0030】
上記CPU110は、ROM120上に記憶されている制御プログラムに従って、本構成に係る電子楽器100の各部を制御すると共に、同じくROM120上に記憶されている操作仕様変更モード用のアプリケーションプログラムを実行し、またそのプログラムの実行により、同じくROM120に記憶され、機種名データと該データに対応する操作仕様データを読み出して、後述するように設定部13として操作仕様変更処理を行い、必要に応じて、RAM130を作業領域(図面上JOBRAM)として使用しながら、それらのデータ処理を行う構成である。
【0031】
すなわち、モード選択で操作仕様変更モードが選択された際、表示部11となるLCDパネル表示部141において、機種名データ(機種名、MODEL No.)がROM120で構成される後述する記憶部10から読み出されて表示され、さらに上記後述する選択部12により選択された、機種に対応して、その機種対応使用プログラムと、その機種の部分的な機能の操作仕様データとが、ROM120で構成される後述する記憶部10から読み出されて、直近で利用する機種対応使用プログラムはRAM130上に格納され、それらに基づきその機種の操作仕様が設定される。尚、後述する該JOBRAMは、RAM130上ではなく、CPU110のキャッシュメモリ上に設けても良い。
【0032】
上記ROM120は、フラッシュメモリで構成されており、該ROM120内には、本電子楽器100の制御用プログラム及び本構成で達せられるべき操作仕様変更モード用のアプリケーションプログラムが格納されている。また後述する記憶部10として、同じく後述の選択部12で選択される機種に関して、その機種名データ(機種名、MODEL No.、機種対応使用プログラムなど)と、その機種の部分的な機能の操作仕様データとが複数格納されおり、その他CPU110が使用する種々の固定データが記憶されている。
【0033】
上記RAM130は、CPU110の作業領域として使用され、そのうち、JOBRAMという作業エリアは、後述するように、本構成の操作仕様変更モードが実行された場合に、パネル検出回路150の選択部12から選択された時に機種によって異なる部分の仕様に対応した上記プログラムのうち、直近で利用するプログラム(機種対応使用プログラム)が転送されて、上記CPU110が設定部13として機能する時に使用される。
【0034】
ただし、トータルボリュームのようにどの機種でも共通な仕様となる部分の操作仕様に関しては、このJOBRAMエリアは使用せず、固定的なパネル検出処理ルーチンの流れの中で処理することになる。
【0035】
尚、上述のように、JOBRAMは、RAM130上ではなく、CPU110のキャッシュメモリ上に設けても良い。また本電子楽器100を制御するための各種レジスタ(mode、level、SongNo、transposeの各レジスタ)やフラグ等は、RAM130に定義されており、本電子楽器100におけるステータス情報なども記憶されている。このRAM130は、CPU110により、システムバスを介してアクセスされる。
【0036】
上記LCDパネル表示部141は、表示制御回路140に制御されて、各種スイッチやモード選択のためのスイッチなどが2次元画面構成として表示される。またモード選択で操作仕様変更モードが選択された際、機種名データ(機種名、MODEL No.)がROM120で構成される後述する記憶部10から読み出されて表示される。さらに上記後述する選択部12により選択された、機種に対応して、その機種対応使用プログラム及びその操作仕様データなどから、その機種の部分的な機能の操作に必要な各種スイッチやボリュームなどのバーチャルな操作子のデータが、ROM120で構成される後述する記憶部10から読み出されて、表示される。このLCDパネル表示部141には、タッチパネル機能を備えているため、パネルタッチによって、後述するコントロールパネル151の各操作子と同様なスイッチやボリュームセットができるようになっている。
【0037】
コントロールパネル151は、上記LCDパネル表示部141で表示される各種スイッチやボリュームなどのバーチャルな操作子を含む、現物の各種スイッチやボリュームなどの操作子が搭載されており、上記LCDパネル表示部141を含むコントロールパネル151とシステムバスの間に介在する前記パネル検出回路150により、LCDパネル表示部141上に表示された各スイッチ・ボリューム、LCDパネル表示部141のセット/リセット状態、現物の各種スイッチやボリュームなどの操作子の状態が調べられ、ON状態になっているパネルスイッチデータやボリュームの設定状態などが検出されて、CPU110に送出されることになる。
【0038】
上記鍵盤161は、本電子楽器100のキーボードで構成されており、複数の鍵と、これらの押鍵や離鍵に連動して開閉し、押鍵による音高が検出される鍵盤スイッチからなる。またこれらの鍵盤161には、押鍵時の鍵盤移動方向に設定された2点間スイッチからなる押鍵の際の押鍵速度を関知するタッチセンサ(図示なし)が設けられている。
【0039】
この鍵盤161及びタッチセンサと上記システムバスの間に介在する鍵盤検出回路160は、鍵盤スイッチの状態を調べ、そのON/OFFを示す信号からON又はOFF情報を含む押鍵タイミングデータとそのキーナンバからなるキーデータを出力すると共に、上記タッチセンサの検出信号から打鍵強さに比例するベロシティデータを生成するものである。この押鍵タイミングデータ(ON/OFF情報)及びキーナンバのキーデータと、ベロシティデータとは、押鍵データとして、システムバスを介してCPU110に送られる。
【0040】
加えてこの鍵盤検出回路160は、後述するフットペダル162及びエクスプレッションペダル163の各スイッチの状態も調べ、そのON/OFFを示す信号からON又はOFF情報を含む押鍵タイミングデータとそのフットペダル162のキーナンバからなるキーデータを出力すると共に、上記エクスプレッションペダル163の踏み込み状態に比例したデータを生成する。
【0041】
上記音源170は、波形メモリ(図示なし)及び波形データ読み出し回路(図示なし)が備えられていて、上記鍵盤161からの押鍵データがCPU110により送られてきた場合に、該CPU110からの指示される読み出しアドレスに従って、波形メモリに格納された波形データの読み出しを行い(上記アドレスからの読み出しを行う)ながら、押鍵データに従った楽音を発生させる構成である。
【0042】
出力された楽音データは、DSP171により構成されるエフェクト付加回路で、任意のエフェクトが付加され、さらに図示しないD/A変換回路によりアナログ信号に変換され、さらにサウンドシステムを構成するアンプ172とスピーカ173により、増幅されて楽音として外部に出力される。
【0043】
尚、上記音源170、DSP171及びアンプ172は、操作仕様変更処理時に、上記CPU110により、種々の操作仕様が設定されることになる。
【0044】
上記外部記憶制御回路180は、上述のように、上記記憶部10としてのROM120に備えられていない機種名データ及び各機種の操作仕様データを読み込んだり、或いはこれらのデータを他の電子楽器で使用する目的で書き出すために備えられており、本電子楽器100に設置されたフレキシブルディスクドライブやハードディスクなどの外部記憶装置を制御する構成である。
【0045】
上記MIDIインターフェース190は、これを介して外部との機器の間で、本電子楽器100及び外部機器で使用される制御信号及び楽譜データなどの転送を行うインターフェースである。
【0046】
図2は、上記電子楽器100の全体の状態を示す斜視図、図3は、その上面図である。演奏者の向かい合う側の手前に、鍵盤161がアッパー及びロワーの二段あり、その上方及び鍵盤161の側方にコントロールパネル151が設置されている。さらに上部コントロールパネル151のほぼ中央にLCDパネル表示部141で構成される後述する表示部11及び選択部12が備えられている。
【0047】
該LCDパネル表示部141の左側コントロールパネル151上には、Pedal Orch、Low Special、Low Orchの各系列の音色選択スイッチ群及び系列ボリュームスイッチ群が、LCDパネル表示部141の右側コントロールパネル151上には、Up Special、Up Orch、Up Soloの各系列の音色選択スイッチ群及び系列ボリュームスイッチ群がある。すなわち、この電子楽器100は、アッパーが3+1(TIBIA)系列、ロワーが2+1(TIBIA)系列、ペダル1+1(TIBIA)系列を備えている。尚、TIBIA系列は、上記LCDパネル表示部141中のタッチパネルで設定ができるようになっている。
【0048】
アッパー鍵盤161の左側コントロールパネル151上には、キーボードコンダクタがあり、これは、上記各系列の発音をミュートするか否かをワンタッチで制御する構成である。この部分は、機種により以下のように、3つの仕様に分かれる。
機種A:同時に押したキーボードコンダクタの系列のみ点灯して発音可能とし、その他の系列はミュートされる。
機種B:同時操作は不要であり、キーボードコンダクタ毎にトグル動作して、点灯中の系列は発音可能とし、消灯している系列はミュートする。
機種C:キーボードコンダクタスイッチ群は不要であり、その代わり、各系列の音量ボリュームの選択を最小値にすることでミュート機能となる。
【0049】
他方、ロワー鍵盤161の左側コントロールパネル151上には、リズムを設定する各種スイッチ・ボリュームが、さらにアッパー及びロワーの鍵盤161の間の立面(口棒と呼ばれる部分)には、レジストレーションスイッチが設けられており、このレジストレーションスイッチはパネルの設定情報を各スイッチに対応して記憶することが可能な構成である。
【0050】
加えて鍵盤161の下方には、フットペダル162、エクスプレッションペダル163、フットスイッチ(L/R)164が設けられている。この部分も、機種によって以下のように、2つの仕様に分かれる。
機種A:エクスプレッションのカーブがAカーブである。エクスプレッションペダル163を踏み込むに従い、音量だけでなく、HighPassフィルタも制御する。フットスイッチ(L)は、自動伴奏の制御用に利用し、(L)はリズムストップ、(R)はフィルインに固定されている。
機種B:エクスプレッションのカーブがBカーブである。エクスプレッションペダル163を踏み込むに従って、音量だけが変化する。フットスイッチ(L/R)は、共に汎用コントローラとして割り当てできる機能を有している。例えば、レジストアップ/ダウン、SEQスタート、イントロ/エンディング、フィルイン、ベンド(Bend)オン/オフ等がある。
【実施例1】
【0051】
図4は、上記回路の本電子楽器100において、ROM120上に記憶されている操作仕様変更用のアプリケーションプログラムが実行されて、操作仕様変更モードにモード設定されることにより構成されることになる、本発明の実施例1に係る操作仕様変更用の機能ブロック図である。
【0052】
同図に示すように、本構成は、記憶部10と、表示部11と、選択部12と、設定部13とを備えている。
【0053】
上記記憶部10は、基本的にROM120で構成されており、電子楽器100の機種名データと、その機種の部分的な機能の操作仕様データとが、複数記憶されている。すなわち、後述の選択部12で選択される機種に関して、その機種名データ(機種名、MODEL NO.、機種対応使用プログラムなど)と、その機種の部分的な機能の操作仕様データとが格納されている。
【0054】
上記表示部11は、LCDパネル表示部141で構成されており、操作仕様変更モードに設定された際に、上記記憶部10から機種名データが読み出されて、選択可能な上記機種名が表示されることになる。
【0055】
上記選択部12は、選択可能な上記機種名が表示される上記LCDパネル表示部141のタッチパネル、又はその機種名を選択する現物の各種スイッチやボリュームなどの操作子が搭載されたコントロールパネル151と、これらの操作状態を検出するパネル検出回路150とで構成されており、機種名が選択されるようにする構成である。該選択部12で検出された機種名により、後述するように、設定部13により、電子楽器100の一部機能が他機種の操作仕様に変更されることになる。
【0056】
上記設定部13は、基本的にCPU110により構成されており、操作仕様変更モードが実行された際に、上記選択部12で選択された機種に応じて、上記記憶部10から対応する操作仕様に関するデータ(その機種の部分的な機能の操作仕様データ)が読出され、それらのデータに従って各種機能のパラメータが設定されることになる。
【0057】
その際、パネル検出回路150の選択部12から選択された時に機種によって異なる部分の仕様に対応した操作仕様変更モード用のアプリケーションプログラムのうち、直近で利用する機種対応使用プログラムが上記RAM130上に転送されて、上記CPU110が設定部13として機能する時に使用され、その機種の操作仕様が設定される。
【0058】
より具体的には、コントロールパネル151上の各操作子、LCDパネル表示部141上のバーチャルな操作子、鍵盤161、フットペダル162、及びエクスプレッションペダル163への各機能の割り当て、割り当てられた機能の設定範囲の変更(パラメータの設定など)等がある。
【0059】
また本実施例では、過去にこの電子楽器100の機種系列として販売したことのある幾つかの機種の音色及び/又は音量の設定仕様に変更できるようになっており、例えば、各音色系列毎にミュートするか否かの設定操作が任意の操作子に割り当てられ、上記キーボードコンダクタを持つ電子楽器では、それが各系列のミュート手段になる。その場合にも、キーボードコンダクタの同時に押したスイッチのみ発音(ミュート解除)する方式と、各キーボードコンダクタを押す度に独立トルグ動作する方式とがある。逆にキーボードコンダクタがない電子楽器では、その音色系列の音量ボリュームの最小を選択する操作がミュートと同じ機能を果たすことになる。
【0060】
さらに音色及び/又は音量の設定仕様への変更とは、各音色系列毎に用意された複数の音色設定スイッチ群の配列に変更することであっても良い。
【0061】
他方電子楽器100が図面とは異なる電子ピアノである場合、音色及び/又は音量の設定仕様とは、各音色スイッチに割り当てられる音色数とその選択方法であるとすることができる。例えば、最新機種は各音色スイッチに4〜8種類の音色が割り当てられており、同一のスイッチを順次操作する毎に、それらの音色が次々と選択できる仕様であるが、その機種の過去の仕様に設定変更されると、各スイッチには1つの音色しか割り当てられておらず、同一のスイッチを何度操作しても同じ音色で発音する。さらに音色の並びも、その機種の音色の並びを再現する。
【0062】
尚、操作仕様変更モード時に、該CPU110が設定部13として操作仕様変更処理が行われる時に、必要に応じて、RAM130が作業領域(図面上JOBRAM)として使用されながら、それらのデータ処理が実行されることになる。
【0063】
図5〜図7は、電子楽器の処理フローを示すフローチャートである。
そのうち図5は、本電子楽器100のメインルーチンを示すフローチャートである。同図に示すように、まず電源が入れられると、初期化処理が行われ(ステップS100)、その際、MODEL No.=00(自機種)とし、上記JOBRAMはNOPでうめる処理がなされる。
【0064】
そしてLCDパネル表示部141上にモード変更ができるパネルスイッチが表示され、それを選択すると、さらに操作仕様を設定できる操作仕様変更モードが表示される。そこまで画面遷移した場合、該操作仕様変更モードにモード変更がなされたか、すなわち操作仕様変更処理が行われるか否かがチェックされ(ステップS102)、操作仕様変更処理が行われる場合(ステップS102;Y)、後述する操作仕様変更処理のサブルーチンへジャンプする(ステップS104)。
【0065】
反対に操作仕様変更処理が行われない場合(ステップS102;N)、或いは操作仕様変更のサブルーチン処理が終了した場合(ステップS104)、後述するパネル検出処理のサブルーチンへジャンプする(ステップS106)。
【0066】
その後押鍵検出・発音処理がなされ(ステップS108)、LCDパネル表示部141への表示処理が実行される(ステップS110)。
【0067】
次にMIDIデータ処理がなされ(ステップS112)、外部記憶装置にデータやプログラムなどの読み書き処理が行われる(ステップS114)。
【0068】
それから、自動伴奏処理(ステップS116)、自動演奏処理(ステップS118)がなされる。その処理まで実行されると、電源がオフにされない限り、さらに上記ステップS102に移行して、以上の処理を繰り返す。
【0069】
図6は、上記ステップS104の操作仕様変更処理のサブルーチンのフローを示すフローチャートである。
【0070】
このサブルーチンは、上述のように、演奏者による操作仕様の変更指示があった場合に、実行される。
【0071】
まず、上記記憶部10からデータが読み出され、LCDパネル表示部141上に選択可能な機種仕様(本実施例では機種名)の一覧が表示される(ステップS200)。演奏者はこの中から所望の機種名(希望する操作仕様を持つ機種)を、選択部12を使用して選択する。
【0072】
所定時間内に機種が選択されたか否かがチェックされ(ステップS202)、機種が選択されていなければ(ステップS202;N)、時間切れにてメインルーチンにリターンする。
【0073】
反対に機種が選択されていれば(ステップS202;Y)、選択された機種名に基づき、そのMODEL No.が設定部13に送られ、RAM130上に記憶される(ステップS204)。その際、同時に選択された機種名がLCDパネル表示部141上に表示される(ステップS206)。
【0074】
これ以降後述するパネル検出処理により、このMODEL No.に従って、設定部13により、記憶部10から、対応する操作仕様データ及び機種対応使用プログラムがJOBRAM上に読み出され、それに基づき、該設定部13で、本電子楽器100は、所望の仕様に設定されることになる。
【0075】
図7は、上記ステップS106のパネル検出処理のサブルーチンのフローを示すフローチャートである。
【0076】
このサブルーチンでは、LCDパネル表示部141を含むコントロールパネル151上の操作子について、操作イベントがあったか否かがチェックされる(ステップS300)。操作イベントがなければ(ステップS300;N)、メインルーチンにリターンする。
【0077】
反対に操作イベントがあれば(ステップS300;Y)、その操作イベントの処理内容が、MODEL No.によって異なる仕様になるか否かがチェックされる(ステップS302)。
【0078】
今回の操作イベントの処理内容が、MODEL No.に関係なく固定的である場合は(ステップS302;N)、現在実行されているプログラム上の固定的なJOBプログラムに基づき処理が行われる(ステップS308)。
【0079】
反対に操作イベントの処理内容が、MODEL No.によって異なる場合には(ステップS302;Y)、現在のMODEL No.に従って、設定部13により、記憶部10から、今回の操作イベントに対応する操作仕様データ及び機種対応使用プログラムがRAM130上のJOBRAM上に転送される(ステップS304)。そして、該設定部13により、JOBRAM上に展開された機種対応使用プログラムに従って処理され(ステップS306)、本電子楽器100は、所望の仕様に設定されることになる。
【0080】
以上説明した本実施例の構成によれば、演奏者の好みの機種が選択されることで、本電子楽器100を、好みの機種の使い心地に合わせることができるようになる。
【0081】
尚、本発明の電子楽器は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明の電子楽器は、電子オルガンや電子ピアノの電子楽器に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明に係る電子楽器100の基本回路を示す回路概要図である。
【図2】本電子楽器100の全体の状態を示す斜視図である。
【図3】本電子楽器100の上面図である。
【図4】本発明の実施例1に係る操作仕様変更用の機能ブロック図である。
【図5】本電子楽器100のメインルーチンを示すフローチャートである。
【図6】ステップS104の操作仕様変更処理のサブルーチンのフローを示すフローチャートである。
【図7】ステップS106のパネル検出処理のサブルーチンのフローを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0084】
10 記憶部
11 表示部
12 選択部
13 設定部
100 電子楽器
110 CPU
120 ROM
130 RAM
140 表示制御回路
141 LCDパネル表示部
150 パネル検出回路
151 コントロールパネル
160 鍵検出回路
161 鍵盤
162 フットペダル
163 エクスプレッションペダル
164 フットスイッチ
170 音源
171 DSP
172 アンプ
173 スピーカ
180 外部記憶制御回路
190 MIDIインターフェース




 

 


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