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発明の名称 楽譜認識装置および楽譜認識プログラム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−121563(P2007−121563A)
公開日 平成19年5月17日(2007.5.17)
出願番号 特願2005−311788(P2005−311788)
出願日 平成17年10月26日(2005.10.26)
代理人 【識別番号】100102864
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 実
発明者 中野 誠至 / 田中 直行
要約 課題
楽譜をより適切に修正すること。

解決手段
楽曲を表現する楽譜に記載される譜表を複数小節線により区切られた複数小節の各々が演奏されるときに経過する小節長さを算出する小節長算出部18と、複数小節のうちの小節長さが譜表に記載される拍子記号に対応しない誤認小節の誤認リズムパターンを拍子記号に対応するように修正するリズムパターン修正部22とを備えている。
特許請求の範囲
【請求項1】
楽曲を表現する楽譜に記載される譜表を複数小節線により区切られた複数小節の各々が演奏されるときに経過する小節長さを算出する小節長算出部と、
前記複数小節のうちの小節長さが前記譜表に記載される拍子記号に対応しない誤認小節の誤認リズムパターンを前記拍子記号に対応するように修正するリズムパターン修正部
とを具備する楽譜認識装置。
【請求項2】
請求項1において、
複数リズムパターンを記憶装置に記録するリズムパターン辞書データベースを更に具備し、
前記リズムパターン修正部は、前記複数リズムパターンから前記誤認リズムパターンに類似する類似リズムパターンを検索して前記誤認リズムパターンを前記類似リズムパターンに変更する
楽譜認識装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記リズムパターン辞書データベースは、前記複数リズムパターンに複数符号横位置パターンを対応付け、
前記リズムパターン修正部は、前記複数符号横位置パターンから前記誤認小節に記載される複数の符号の横位置のパターンに類似する類似符号横位置パターンを検索し、前記類似符号横位置パターンに対応する前記類似リズムパターンに前記誤認リズムパターンを変更する
楽譜認識装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3のいずれかにおいて、
前記楽譜は、複数声部に対応する複数譜表を表現するスコアであり、
前記リズムパターン辞書データベースは、前記複数声部を前記複数リズムパターンに対応付け、
前記リズムパターン修正部は、前記複数リズムパターンのうちの前記誤認小節の声部に対応するリズムパターンから前記類似リズムパターンを検索する
楽譜認識装置。
【請求項5】
請求項2〜請求項4のいずれかにおいて、
前記リズムパターン辞書データベースは、前記複数リズムパターンを複数所定記号パターンに対応付け、
前記リズムパターン修正部は、前記複数リズムパターンのうちの前記誤認小節に記載される所定記号のパターンに対応するリズムパターンから前記類似リズムパターンを検索する
楽譜認識装置。
【請求項6】
請求項2〜請求項5のいずれかにおいて、
前記複数小節のうちの小節長さが前記拍子記号に対応する小節のリズムパターンにしたがって前記複数リズムパターンを作成するリズムパターン辞書登録部
を更に具備する楽譜認識装置。
【請求項7】
請求項6において、
前記リズムパターン辞書データベースは、前記複数リズムパターンを複数頻度に対応付け、
前記複数頻度は、それぞれ、前記複数リズムパターンに対応する小節が前記複数小節に出現する頻度を示し、
前記リズムパターン修正部は、前記複数リズムパターンのうちの所定の値より大きい頻度に対応するリズムパターンから前記類似リズムパターンを検索する
楽譜認識装置。
【請求項8】
請求項6または請求項7のいずれかにおいて、
複数拍子記号に他の複数リズムパターンを対応付ける他のリズムパターン辞書データベースを更に具備し、
前記リズムパターン修正部は、前記複数リズムパターンが前記誤認リズムパターンに類似したリズムパターンを含まないときに、前記他の複数リズムパターンのうちの前記拍子記号に対応するリズムパターンから前記類似リズムパターンを検索して前記誤認リズムパターンを前記類似リズムパターンに変更する
楽譜認識装置。
【請求項9】
請求項2〜請求項8のいずれかにおいて、
複数変更内容を優先順位に対応付ける優先順位データベースを更に具備し、
前記リズムパターン修正部は、前記類似リズムパターンが複数検索されるときに、前記類似リズムパターンのうちの前記優先順位が最も高い変更内容で変更されるリズムパターンに前記誤認リズムパターンを変更する
楽譜認識装置。
【請求項10】
請求項2〜請求項9のいずれかにおいて、
前記複数小節のうちの小節長さが前記拍子記号に対応する小節が所定の割合より少ないときに前記拍子記号を修正する拍子記号修正部
を更に具備する楽譜認識装置。
【請求項11】
請求項2〜請求項10のいずれかにおいて、
前記誤認小節の小節長さが所定の条件を満足するときに前記誤認小節を区切る小節線を修正する小節線修正部
を更に具備する楽譜認識装置。
【請求項12】
請求項1〜請求項11のいずれかにおいて、
前記楽譜を示す楽譜イメージを外部装置から収集する楽譜イメージ収集部と、
前記楽譜イメージを前記楽譜に画像認識する記号認識部
とを更に具備する楽譜認識装置。
【請求項13】
請求項12において、
前記楽譜イメージを形成する複数図形に複数有効度テーブルを対応付けるマッチング有効度データベースを具備し、
前記複数有効度テーブルは、それぞれ、複数記号を複数有効度に対応付け、
前記記号認識部は、前記複数有効度テーブルのうちの前記複数図形の各々に対応する有効度テーブルを参照して、前記各々を前記複数記号のうちの前記有効度の最大値に対応する記号に認識し、
前記リズムパターン修正部は、前記複数有効度テーブルのうちの前記誤認小節に認識される誤認図形に対応する誤認有効度テーブルを参照して、前記複数記号のうちの前記有効度が第1値より大きいものに対応する記号を前記誤認小節に追加することにより、または、前記複数記号のうちの前記有効度が第2値より小さいものに対応する記号を前記誤認小節から削除することにより前記誤認リズムパターンを前記類似リズムパターンに変更する
楽譜認識装置。
【請求項14】
請求項1〜請求項11のいずれかにおいて、
入力装置の操作に基づいて前記楽譜を編集する楽譜編集部
とを更に具備する楽譜認識装置。
【請求項15】
楽曲を表現する楽譜に記載される譜表を複数小節線により区切られた複数小節の各々が演奏されるときに経過する小節長さを算出する小節長算出部と、
前記複数小節のうちの小節長さが前記譜表に記載される拍子記号に対応しない誤認小節の誤認リズムパターンを前記拍子記号に対応するように修正するリズムパターン修正部
とを具備する楽譜認識プログラム。
【請求項16】
請求項15において、
複数リズムパターンを記憶装置に記録するリズムパターン辞書データベースを更に具備し、
前記リズムパターン修正部は、前記複数リズムパターンから前記誤認リズムパターンに類似する類似リズムパターンを検索して前記誤認リズムパターンを前記類似リズムパターンに変更する
楽譜認識プログラム。
【請求項17】
請求項16において、
前記リズムパターン辞書データベースは、前記複数リズムパターンに複数符号横位置パターンを対応付け、
前記リズムパターン修正部は、前記複数符号横位置パターンから前記誤認小節に記載される複数の符号の横位置のパターンに類似する類似符号横位置パターンを検索し、前記類似符号横位置パターンに対応する前記類似リズムパターンに前記誤認リズムパターンを変更する
楽譜認識プログラム。
【請求項18】
請求項16または請求項17のいずれかにおいて、
前記楽譜は、複数声部に対応する複数譜表を表現するスコアであり、
前記リズムパターン辞書データベースは、前記複数声部を前記複数リズムパターンに対応付け、
前記リズムパターン修正部は、前記複数リズムパターンのうちの前記誤認小節の声部に対応するリズムパターンから前記類似リズムパターンを検索する
楽譜認識プログラム。
【請求項19】
請求項16〜請求項18のいずれかにおいて、
前記リズムパターン辞書データベースは、前記複数リズムパターンを複数所定記号パターンに対応付け、
前記リズムパターン修正部は、前記複数リズムパターンのうちの前記誤認小節に記載される所定記号のパターンに対応するリズムパターンから前記類似リズムパターンを検索する
楽譜認識プログラム。
【請求項20】
請求項16〜請求項19のいずれかにおいて、
前記複数小節のうちの小節長さが前記拍子記号に対応する小節のリズムパターンにしたがって前記複数リズムパターンを作成するリズムパターン辞書登録部
を更に具備する楽譜認識プログラム。
【請求項21】
請求項20において、
前記リズムパターン辞書データベースは、前記複数リズムパターンを複数頻度に対応付け、
前記複数頻度は、それぞれ、前記複数リズムパターンに対応する小節が前記複数小節に出現する頻度を示し、
前記リズムパターン修正部は、前記複数リズムパターンのうちの所定の値より大きい頻度に対応するリズムパターンから前記類似リズムパターンを検索する
楽譜認識プログラム。
【請求項22】
請求項20または請求項21のいずれかにおいて、
複数拍子記号に他の複数リズムパターンを対応付ける他のリズムパターン辞書データベースを更に具備し、
前記リズムパターン修正部は、前記複数リズムパターンが前記誤認リズムパターンに類似したリズムパターンを含まないときに、前記他の複数リズムパターンのうちの前記拍子記号に対応するリズムパターンから前記類似リズムパターンを検索して前記誤認リズムパターンを前記類似リズムパターンに変更する
楽譜認識プログラム。
【請求項23】
請求項16〜請求項22のいずれかにおいて、
複数変更内容を優先順位に対応付ける優先順位データベースを更に具備し、
前記リズムパターン修正部は、前記類似リズムパターンが複数検索されるときに、前記類似リズムパターンのうちの前記優先順位が最も高い変更内容で変更されるリズムパターンに前記誤認リズムパターンを変更する
楽譜認識プログラム。
【請求項24】
請求項16〜請求項23のいずれかにおいて、
前記複数小節のうちの小節長さが前記拍子記号に対応する小節が所定の割合より少ないときに前記拍子記号を修正する拍子記号修正部
を更に具備する楽譜認識プログラム。
【請求項25】
請求項16〜請求項24のいずれかにおいて、
前記誤認小節の小節長さが所定の条件を満足するときに前記誤認小節を区切る小節線を修正する小節線修正部
を更に具備する楽譜認識プログラム。
【請求項26】
請求項15〜請求項25のいずれかにおいて、
前記楽譜を示す楽譜イメージを外部装置から収集する楽譜イメージ収集部と、
前記楽譜イメージを前記楽譜に画像認識する記号認識部
とを更に具備する楽譜認識プログラム。
【請求項27】
請求項26において、
前記楽譜イメージを形成する複数図形に複数有効度テーブルを対応付けるマッチング有効度データベースを具備し、
前記複数有効度テーブルは、それぞれ、複数記号を複数有効度に対応付け、
前記記号認識部は、前記複数有効度テーブルのうちの前記複数図形の各々に対応する有効度テーブルを参照して、前記各々を前記複数記号のうちの前記有効度の最大値に対応する記号に認識し、
前記リズムパターン修正部は、前記複数有効度テーブルのうちの前記誤認小節に認識される誤認図形に対応する誤認有効度テーブルを参照して、前記複数記号のうちの前記有効度が第1値より大きいものに対応する記号を前記誤認小節に追加することにより、または、前記複数記号のうちの前記有効度が第2値より小さいものに対応する記号を前記誤認小節から削除することにより前記誤認リズムパターンを前記類似リズムパターンに変更する
楽譜認識プログラム。
【請求項28】
請求項15〜請求項25のいずれかにおいて、
入力装置の操作に基づいて前記楽譜を編集する楽譜編集部
とを更に具備する楽譜認識プログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、楽譜認識装置および楽譜認識プログラムに関し、特に、楽譜を正しく認識するときに利用される楽譜認識装置および楽譜認識プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
イメージスキャナで楽譜を取り込み、パソコンで編集、印刷、演奏することができる楽譜認識ソフトウェアが知られている。その楽譜認識ソフトウェアとしては、河合楽器製作所製「スコアメーカー」が例示される。その楽譜認識ソフトウェアは、誤認識により小節内に音符または休符の過不足があるときに、その小節を着色し、エラーリストで表示することができる。その楽譜認識ソフトウェアは、ユーザの操作により、その誤認識された小節を正しいものに修正することができる。その楽譜認識ソフトウェアは、個々の記号の認識精度を向上させることにより誤認識を低減している。楽譜をより適切に認識する楽譜認識装置が望まれている。
【0003】
特許3454307号公報には、任意の2旋律間の類似度判定に際し、人間特有の聴感特性(音を記憶して後続の音と関連づける能力=記憶残響効果)を応用した比較手法を用いることで実感覚に則した結果が得られる合理的かつ多角的な類似度判定を可能にする旋律類似度判定方法が開示されている。その旋律類似度判定方法は、旋律データベースに予め格納された照合旋律と、判定旋律とを比較することにより、前記判定旋律の前記照合旋律に対する類似度を判定する楽曲の旋律類似度判定方法において、前記判定旋律の対象となる楽曲の原譜から音程順列聴感譜と時間分割聴感譜とを作成する第1のステップと、前記音程順列聴感譜に基づく照合により音程順列比較を行い、予め定めた音列一致率を上回る前記照合旋律を比較対象照合旋律として抽出する第2のステップと、前記時間分割聴感譜に基づく照合により前記比較対象照合旋律に対して、音程時間比較に基づく音程時間一致率と発音点比較に基づく発音点一致率とを算出し、これを前記比較対象照合旋律に情報付加する第3のステップと、前記音列一致率、前記音程時間一致率及び前記発音点一致率に基づいて前記判定旋律と前記比較対象照合旋律との間の類似率を算出し、これを前記比較対象照合旋律に情報付加する第4のステップと、前記音列一致率、音程時間一致率、発音点一致率及び比較音数間に現われる一定の傾向を類型別に分類した類型別一致率分布データと前記比較対象照合旋律の前記音列一致率、前記音程時間一致率及び前記発音点一致率とを類型照合し、照合結果を類似パターンとして前記比較対象照合旋律に情報付加する第5のステップと、前記比較対象照合旋律に対して、前記音列一致率、前記音程時間一致率、前記発音点一致率、前記類似率及び前記類似パターンを判定要素として判定処理を行い、判定結果を判定評価データとして前記比較対象照合旋律に付加し、評価対象照合旋律として抽出する第6のステップとを備え、前記判定評価データに基づき前記判定旋律と前記照合旋律との間の類似度を判定することを特徴としている。
【0004】
特許3466894号公報には、楽譜上の混在する斜体文字、標準文字からなる音楽記号について文字単位の字体判別処理を行う構成を提供し、それによって、これらの字体の混在する音楽記号に対し高い認識率が得られるようにせんとする楽譜認識方法が開示されている。その楽譜認識方法は、楽譜イメージを読み取ってその音楽記号を認識し、演奏や楽譜表示のためのデータを作成する楽譜認識方法において、認識すべき音楽記号のうち、文字記号或いは文字を含む記号に対し、そのラベルを抽出してパターンマッチングにより認識を行い、その後該ラベル上のこれらの記号の推定回帰直線の傾きを検出し、その傾きの違いにより、前記記号の字体が斜体であるか否かを判別することを特徴としている。
【0005】
【特許文献1】特許3454307号公報
【特許文献2】特許3466894号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、楽譜をより適切に認識する楽譜認識装置および楽譜認識プログラムを提供することにある。
本発明の他の課題は、楽譜をより適切に修正する楽譜認識装置および楽譜認識プログラムを提供することにある。
本発明のさらに他の課題は、印刷物を光学的に読み取る処理の精度を変更させること無く楽譜をより適切に認識する楽譜認識装置および楽譜認識プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下に、発明を実施するための最良の形態・実施例で使用される符号を括弧付きで用いて、課題を解決するための手段を記載する。この符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための最良の形態・実施例の記載との対応を明らかにするために付加されたものであり、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0008】
本発明による楽譜認識装置(1)は、楽曲を表現する楽譜に記載される譜表を複数小節線により区切られた複数小節の各々が演奏されるときに経過する小節長さを算出する小節長算出部(18)と、複数小節のうちの小節長さが譜表に記載される拍子記号に対応しない誤認小節の誤認リズムパターンを拍子記号に対応するように修正するリズムパターン修正部(22)とを備えている。
【0009】
本発明による楽譜認識装置(1)は、複数リズムパターン(32)を記憶装置に記録するリズムパターン辞書データベース(11)をさらに備えている。このとき、リズムパターン修正部(22)は、複数リズムパターン(32)から誤認リズムパターンに類似する類似リズムパターンを検索して誤認リズムパターンを類似リズムパターンに変更する。
【0010】
リズムパターン辞書データベース(11)は、複数リズムパターン(32)に複数符号横位置パターン(33)を対応付けている。リズムパターン修正部(22)は、複数符号横位置パターン(33)から誤認小節に記載される複数の符号(音符、休符)の横位置のパターンに類似する類似符号横位置パターンを検索し、その類似符号横位置パターンに対応する類似リズムパターンに誤認リズムパターンを変更する。
【0011】
楽譜は、複数声部に対応する複数譜表を表現するスコアである。このとき、リズムパターン辞書データベース(11)は、複数声部(37)を複数リズムパターン(32)に対応付けている。リズムパターン修正部(22)は、複数リズムパターン(32)のうちの誤認小節の声部に対応するリズムパターンから類似リズムパターンを検索する。
【0012】
リズムパターン辞書データベース(11)は、複数リズムパターン(32)を複数所定記号パターン(34、36)に対応付けている。リズムパターン修正部(22)は、複数リズムパターン(32)のうちの誤認小節に記載される所定記号のパターンに対応するリズムパターンから類似リズムパターンを検索する。
【0013】
本発明による楽譜認識装置(1)は、複数小節のうちの小節長さが拍子記号に対応する小節のリズムパターンにしたがって複数リズムパターン(32)を作成するリズムパターン辞書登録部(21)をさらに備えている。
【0014】
リズムパターン辞書データベース(11)は、複数リズムパターン(32)を複数頻度(38)に対応付けている。複数頻度(38)は、それぞれ、複数リズムパターン(32)に対応する小節が複数小節に出現する頻度を示している。リズムパターン修正部(22)は、複数リズムパターン(32)のうちの所定の値より大きい頻度に対応するリズムパターンから類似リズムパターンを検索する。
【0015】
本発明による楽譜認識装置(1)は、複数拍子記号(42)に他の複数リズムパターン(43)を対応付ける他のリズムパターン辞書データベース(12)をさらに備えている。このとき、リズムパターン修正部(22)は、複数リズムパターン(32)が誤認リズムパターンに類似したリズムパターンを含まないときに、他の複数リズムパターン(43)のうちの拍子記号に対応するリズムパターンから類似リズムパターンを検索して誤認リズムパターンを類似リズムパターンに変更する。
【0016】
本発明による楽譜認識装置(1)は、複数変更内容(63)を優先順位(62)に対応付ける優先順位データベース(14)をさらに備えている。このとき、リズムパターン修正部(22)は、類似リズムパターンが複数検索されるときに、類似リズムパターンのうちの優先順位が最も高い変更内容で変更されるリズムパターンに誤認リズムパターンを変更する。
【0017】
本発明による楽譜認識装置(1)は、複数小節のうちの小節長さが拍子記号に対応する小節が所定の割合より少ないときに拍子記号を修正する拍子記号修正部(19)をさらに備えている。
【0018】
本発明による楽譜認識装置(1)は、誤認小節の小節長さが所定の条件を満足するときに誤認小節を区切る小節線を修正する小節線修正部(20)をさらに備えている。
【0019】
本発明による楽譜認識装置(1)は、楽譜を示す楽譜イメージを外部装置(5)から収集する楽譜イメージ収集部(15)と、楽譜イメージを楽譜に画像認識する記号認識部(16)とをさらに備えている。
【0020】
本発明による楽譜認識装置(1)は、楽譜イメージを形成する複数図形に複数有効度テーブルを対応付けるマッチング有効度データベース(13)を備えている。このとき、複数有効度テーブルは、それぞれ、複数記号を複数有効度に対応付けている。記号認識部(16)は、複数有効度テーブルのうちの複数図形の各々に対応する有効度テーブルを参照して、各々を複数記号のうちの有効度の最大値に対応する記号に認識する。リズムパターン修正部(22)は、複数有効度テーブルのうちの誤認小節に認識される誤認図形に対応する誤認有効度テーブルを参照して、複数記号のうちの有効度が第1値より大きいものに対応する記号を誤認小節に追加することにより、または、複数記号のうちの有効度が第2値より小さいものに対応する記号を誤認小節から削除することにより誤認リズムパターンを類似リズムパターンに変更する。
【0021】
本発明による楽譜認識装置(1)は、入力装置(6)の操作に基づいて楽譜を編集する楽譜編集部(17)とをさらに備えている。
【0022】
本発明による楽譜認識プログラムは、楽曲を表現する楽譜に記載される譜表を複数小節線により区切られた複数小節の各々が演奏されるときに経過する小節長さを算出する小節長算出部(18)と、複数小節のうちの小節長さが譜表に記載される拍子記号に対応しない誤認小節の誤認リズムパターンを拍子記号に対応するように修正するリズムパターン修正部(22)とを備えている。
【0023】
本発明による楽譜認識プログラムは、複数リズムパターン(32)を記憶装置に記録するリズムパターン辞書データベース(11)をさらに備えている。このとき、リズムパターン修正部(22)は、複数リズムパターン(32)から誤認リズムパターンに類似する類似リズムパターンを検索して誤認リズムパターンを類似リズムパターンに変更する。
【0024】
リズムパターン辞書データベース(11)は、複数リズムパターン(32)に複数符号横位置パターン(33)を対応付けている。リズムパターン修正部(22)は、複数符号横位置パターン(33)から誤認小節に記載される複数の符号(音符、休符)の横位置のパターンに類似する類似符号横位置パターンを検索し、その類似符号横位置パターンに対応する類似リズムパターンに誤認リズムパターンを変更する。
【0025】
楽譜は、複数声部に対応する複数譜表を表現するスコアである。このとき、リズムパターン辞書データベース(11)は、複数声部(37)を複数リズムパターン(32)に対応付けている。リズムパターン修正部(22)は、複数リズムパターン(32)のうちの誤認小節の声部に対応するリズムパターンから類似リズムパターンを検索する。
【0026】
リズムパターン辞書データベース(11)は、複数リズムパターン(32)を複数所定記号パターン(34、36)に対応付けている。リズムパターン修正部(22)は、複数リズムパターン(32)のうちの誤認小節に記載される所定記号のパターンに対応するリズムパターンから類似リズムパターンを検索する。
【0027】
本発明による楽譜認識プログラムは、複数小節のうちの小節長さが拍子記号に対応する小節のリズムパターンにしたがって複数リズムパターン(32)を作成するリズムパターン辞書登録部(21)をさらに備えている。
【0028】
リズムパターン辞書データベース(11)は、複数リズムパターン(32)を複数頻度(38)に対応付けている。複数頻度(38)は、それぞれ、複数リズムパターン(32)に対応する小節が複数小節に出現する頻度を示している。リズムパターン修正部(22)は、複数リズムパターン(32)のうちの所定の値より大きい頻度に対応するリズムパターンから類似リズムパターンを検索する。
【0029】
本発明による楽譜認識プログラムは、複数拍子記号(42)に他の複数リズムパターン(43)を対応付ける他のリズムパターン辞書データベース(12)をさらに備えている。このとき、リズムパターン修正部(22)は、複数リズムパターン(32)が誤認リズムパターンに類似したリズムパターンを含まないときに、他の複数リズムパターン(43)のうちの拍子記号に対応するリズムパターンから類似リズムパターンを検索して誤認リズムパターンを類似リズムパターンに変更する。
【0030】
本発明による楽譜認識プログラムは、複数変更内容(63)を優先順位(62)に対応付ける優先順位データベース(14)をさらに備えている。このとき、リズムパターン修正部(22)は、類似リズムパターンが複数検索されるときに、類似リズムパターンのうちの優先順位が最も高い変更内容で変更されるリズムパターンに誤認リズムパターンを変更する。
【0031】
本発明による楽譜認識プログラムは、複数小節のうちの小節長さが拍子記号に対応する小節が所定の割合より少ないときに拍子記号を修正する拍子記号修正部(19)をさらに備えている。
【0032】
本発明による楽譜認識プログラムは、誤認小節の小節長さが所定の条件を満足するときに誤認小節を区切る小節線を修正する小節線修正部(20)をさらに備えている。
【0033】
本発明による楽譜認識プログラムは、楽譜を示す楽譜イメージを外部装置(5)から収集する楽譜イメージ収集部(15)と、楽譜イメージを楽譜に画像認識する記号認識部(16)とをさらに備えている。
【0034】
本発明による楽譜認識プログラムは、楽譜イメージを形成する複数図形に複数有効度テーブルを対応付けるマッチング有効度データベース(13)を備えている。このとき、複数有効度テーブルは、それぞれ、複数記号を複数有効度に対応付けている。記号認識部(16)は、複数有効度テーブルのうちの複数図形の各々に対応する有効度テーブルを参照して、各々を複数記号のうちの有効度の最大値に対応する記号に認識する。リズムパターン修正部(22)は、複数有効度テーブルのうちの誤認小節に認識される誤認図形に対応する誤認有効度テーブルを参照して、複数記号のうちの有効度が第1値より大きいものに対応する記号を誤認小節に追加することにより、または、複数記号のうちの有効度が第2値より小さいものに対応する記号を誤認小節から削除することにより誤認リズムパターンを類似リズムパターンに変更する。
【0035】
本発明による楽譜認識プログラムは、入力装置(6)の操作に基づいて楽譜を編集する楽譜編集部(17)とをさらに備えている。
【発明の効果】
【0036】
本発明による楽譜認識装置および楽譜認識プログラムは、楽譜をより適切に認識することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
図面を参照して、本発明による電子楽器の実施の形態を記載する。その楽譜認識装置1は、図1に示されているように、楽譜認識装置本体2がスキャナ5と編集用入力装置6と出力装置7とを備えている。スキャナ5は、楽曲を表現する楽譜が印刷された印刷物を撮像し、その楽譜の楽譜イメージを生成して楽譜認識装置本体2に出力する。編集用入力装置6は、たとえば、マウス、キーボードであり、ユーザにより操作されて生成される情報を楽譜認識装置本体2に出力する。出力装置7としては、ディスプレイ、スピーカが例示される。そのディスプレイは、表示面を備え、楽譜認識装置本体2により生成された画面をその表示面に表示する。そのスピーカは、楽譜認識装置本体2により生成された電気信号を楽音に変換する。
【0038】
楽譜認識装置本体2は、コンピュータであり、図示されていないCPUと記憶装置とを備えている。そのCPUは、楽譜認識装置本体2にインストールされるコンピュータプログラムを実行して、その記憶装置とスキャナ5と編集用入力装置6と出力装置7とを制御する。その記憶装置は、そのコンピュータプログラムを記録し、そのCPUにより生成される情報を一時的に記録する。
【0039】
楽譜認識装置本体2は、そのコンピュータプログラムとして、第1リズムパターン辞書データベース11と第2リズムパターン辞書データベース12とマッチング有効度データベース13と優先順位データベース14と楽譜イメージ収集部15と記号認識部16と楽譜編集部17と小節長算出部18と拍子記号修正部19と小節線修正部20とリズムパターン辞書登録部21とリズムパターン修正部22と楽譜出力部23とがインストールされている。
【0040】
第1リズムパターン辞書データベース11は、第1リズムパターン辞書を他のコンピュータプログラムにより検索可能に更新可能に記憶装置に記録する。第2リズムパターン辞書データベース12は、第2リズムパターン辞書を他のコンピュータプログラムにより検索可能に記憶装置に記録する。マッチング有効度データベース13は、マッチング有効度テーブルを他のコンピュータプログラムにより検索可能に更新可能に記憶装置に記録する。優先順位データベース14は、優先順位テーブルを他のコンピュータプログラムにより検索可能に記憶装置に記録する。
【0041】
楽譜イメージ収集部15は、スキャナ5により生成された楽譜イメージをスキャナ5から収集する。記号認識部16は、楽譜イメージ収集部15により収集される楽譜イメージに基づいて楽譜を生成する。楽譜編集部17は、編集用入力装置6の操作に基づいて楽譜を生成する。
【0042】
小節長算出部18は、記号認識部16または楽譜編集部17により生成される楽譜の譜表を小節線により複数の小節に分割し、その小節に記入される符号(音符と休符と)に基づいて小節長さを算出する。その小節長さは、その楽譜が示す楽曲が演奏されたときに、その小節が演奏される時間(拍数)を示している。
【0043】
拍子記号修正部19は、記号認識部16または楽譜編集部17により生成される楽譜が備える複数の小節のうちの間違いと考えられる誤認小節の個数を計数する。その誤認小節は、小節長算出部18により算出された小節長さがその楽譜に記載される拍子記号に対応していない小節である。拍子記号修正部19は、さらに、その誤認小節の個数が全体に対して所定の割合より多いときに、その全部の小節で最も多く算出される小節長さに対応する拍子記号に修正する。その所定の割合としては、9割が例示される。拍子記号修正部19は、さらに、その誤認小節が所定の個数以上に連続し、かつ、その誤認小節の小節長さが1つの値を示しているときに、その1つの値に対応する拍子記号をその誤認小節の先頭の小節に追記する。
【0044】
小節線修正部20は、記号認識部16または楽譜編集部17により生成される楽譜に記載される拍子記号と小節長算出部18により算出された小節長さとの関係が所定の条件を満足しているかどうかを判別する。その条件は、その小節長さがその拍子記号に対応する小節長さの整数倍であること、ある小節の小節長さとその小節に隣接する小節の小節長さとの和がその拍子記号に対応する小節長さに等しいことが例示される。小節線修正部20は、その条件を満足しているときに、その小節を区切る小節線を修正する。すなわち、小節線修正部20は、ある小節の小節長さがその拍子記号に対応する小節長さの2倍以上の整数倍であるときに、その拍子記号に対応する小節長さでその小節を区切る小節線を追加する。小節線修正部20は、ある小節の小節長さとその小節に隣接する小節の小節長さとの和がその拍子記号に対応する小節長さに等しいときに、その小節とその隣接する小節とを区切る小節線を削除する。
【0045】
リズムパターン辞書登録部21は、小節長算出部18により算出される小節長さが所定の小節長さに等しい小節に基づいて第1リズムパターン辞書データベース11の第1リズムパターン辞書を作成する。その所定の小節長さは、記号認識部16または楽譜編集部17により生成される楽譜に記載される拍子記号に対応する小節長さ、または、拍子記号修正部19により修正された拍子記号に対応する小節長さを示している。
【0046】
リズムパターン修正部22は、記号認識部16または楽譜編集部17により生成される楽譜に記載される小節のうち、小節長算出部18により算出される小節長さが所定の小節長さと異なる誤認小節を抽出する。その所定の小節長さは、記号認識部16または楽譜編集部17により生成される楽譜に記載される拍子記号に対応する小節長さを示し、または、拍子記号修正部19により拍子記号が修正されたときにはその修正された拍子記号に対応する小節長さを示している。リズムパターン修正部22は、さらに、その誤認小節のリズムパターンを小節長さがその所定の小節長さに等しくなるように修正する。
【0047】
楽譜出力部23は、記号認識部16または楽譜編集部17により生成される楽譜を出力装置7に出力する。すなわち、楽譜出力部23は、その楽譜により表現される楽曲を作成してスピーカから出力し、その楽譜を示す画面を作成してディスプレイに表示する。楽譜出力部23は、さらに、拍子記号修正部19と小節線修正部20とリズムパターン修正部22とにより修正された楽譜を出力装置7に出力する。すなわち、楽譜出力部23は、その楽譜により表現される楽曲を作成してスピーカから出力し、その楽譜を示す画面を作成してディスプレイに表示する。このとき、楽譜出力部23は、拍子記号修正部19と小節線修正部20とリズムパターン修正部22とにより修正された箇所がユーザに認識可能にその楽譜をディスプレイに表示する。
【0048】
図2は、第1リズムパターン辞書データベース11により記録される第1リズムパターン辞書を示している。その第1リズムパターン辞書31は、小節情報を頻度38に対応付けている。その小節情報は、その楽譜に記載される複数の小節のうちの小節長さが所定の小節長さに等しい小節を示している。頻度38は、その小節情報に示される小節の個数の割合を示している。
【0049】
その小節情報は、リズムパターン32と横位置33と連桁情報34と連符情報35とその他の記号36とパート37とから形成されている。リズムパターン32は、小節に記載される符号の順列を示し、その小節で演奏される複数の楽音の発音位置をそれぞれ示している。その符号は、音符と休符とから形成されている。このとき、その音符は、音の長さを示しているが、音の高さを示していない。その発音位置は、その複数の楽音が発音される発音順を示し、その複数の楽音がそれぞれ発音されるオンタイミングと長さとを示している。リズムパターン32は、1つの譜表に複数のリズムパターンが記載されているときに、たとえば、譜表が大譜表であるときに、その複数のリズムパターンを示している。横位置33は、リズムパターン32により示される複数の符号が譜表に記載されている位置を示し、符号毎にその小節の始まりからその符号までの距離をその小節の幅で割ったパーセンテージを示している。連桁情報34は、リズムパターン32により示される符号が連符を含んでいるときに、その連符に属する複数の音符を関連付ける連桁の種類を示している。その連桁は、音符同士を繋げている1本の太線または複数の太線である。連符情報35は、リズムパターン32により示される符号が連符を含んでいるときに、その連符に添付される連符数字とその連符に属する複数の音符とを示している。その他の記号36は、リズムパターン32により示されるリズムパターンを備える小節に付加されている所定の記号を示し、または、リズムパターン32により示される符号に付加されている所定の記号を示している。その所定の記号としては、タイ、スラー、アクセント、スタッカート、ブレス記号、トレモロが例示される。パート37は、リズムパターン32により示されるリズムパターンを備える小節に割り当てられているパートを示している。
【0050】
このとき、リズムパターン辞書登録部21は、小節長算出部18により算出される小節長さが所定の小節長さに等しいときに、第1リズムパターン辞書31の小節情報(リズムパターン32と横位置33と連桁情報34と連符情報35とその他の記号36とパート37と)をその小節にしたがって登録する。その所定の小節長さは、記号認識部16または楽譜編集部17により生成される楽譜に記載される拍子記号に対応する小節長さ、または、拍子記号修正部19により修正された拍子記号に対応する小節長さを示している。リズムパターン辞書登録部21は、さらに、その楽譜のうちのその小節情報に示される小節の個数を計数し、第1リズムパターン辞書31の頻度38を登録する。
【0051】
このとき、リズムパターン修正部22は、まず、第1リズムパターン辞書31を参照して、頻度38が所定の頻度以上を示す小節情報を抽出する。リズムパターン修正部22は、その誤認小節が抽出された後に、第1リズムパターン辞書31を参照して、さらに、その抽出された小節情報からその誤認小節のパートに対応する小節情報を抽出する。リズムパターン修正部22は、その抽出された小節情報のリズムパターン32からその誤認小節のリズムパターンに類似する小節情報を候補小節として抽出する。リズムパターン修正部22は、さらに、その抽出された候補小節の横位置33からその誤認小節の符号の横位置に類似する候補小節を抽出する。リズムパターン修正部22は、さらに、その誤認小節が連符を含んでいるときに、その抽出された候補小節の連桁情報34と連符情報35とからその誤認小節の連符に類似する候補小節を抽出する。リズムパターン修正部22は、さらに、その誤認小節が特定の記号を含むときに、その抽出された候補小節のその他の記号36からその誤認小節に記載される特定の記号を示す候補小節を抽出する。リズムパターン修正部22は、さらに、その誤認小節のリズムパターンをその候補小節のリズムパターンに変更する変更内容を算出する。その変更方法は、その候補小節が複数であるときに、複数である。
【0052】
図3は、第2リズムパターン辞書データベース12により記録される第2リズムパターン辞書を示している。その第2リズムパターン辞書41は、拍子42をリズムパターン43に対応付けている。拍子42は、拍子記号を識別している。リズムパターン43は、拍子42により識別される拍子記号が示す拍子で構成される一般的な楽曲で頻出する複数のリズムパターンを示している。第2リズムパターン辞書41は、楽譜認識装置1の設計者により予め設定され、第1リズムパターン辞書31と独立に作成されている。
【0053】
リズムパターン修正部22は、その誤認小節に類似する小節が第1リズムパターン辞書31から検索されないときに、第2リズムパターン辞書41を参照してその誤認小節に類似する候補小節を検索する。リズムパターン修正部22は、さらに、その誤認小節のリズムパターンをその候補小節のリズムパターンに変更する変更内容を算出する。その変更方法は、その候補小節が複数であるときに、複数である。
【0054】
図4は、マッチング有効度データベース13により記録されるマッチング有効度テーブルを示している。そのマッチング有効度テーブル51は、図形ID52と記号ID53とを有効度54に対応付けている。図形ID52は、楽譜イメージ収集部15により収集される楽譜イメージに記載される複数の図形を識別し、その図形にそれぞれ割り当てられた番号を示している。記号ID53は、楽譜に記載され得るすべての記号を識別し、その記号に割り当てられる番号を示している。有効度54は、図形ID52により識別される図形が記号ID53により識別される記号に類似している程度を示す有効度を示している。その有効度は、値が大きいほどその図形がその記号に類似していることを示している。
【0055】
記号ID53により識別される記号としては、譜表、拍子記号、小節線、符号が例示される。その譜表としては、高音部譜表、低音部譜表、大譜表、ドラム譜表が例示される。その拍子記号としては、分数形式で表現される拍子記号、c、アラブレーベが例示される。その小節線としては、縦線、複縦線、終止線が例示される。その符号としては、音符、休符が例示される。その音符としては、全音符、2分音符、4分音符、8分音符、16分音符、32分音符、64分音符が例示される。その休符としては、全休符、2分休符、4分休符、8分休符、16分休符、32分休符、64分休符、長休符が例示される。記号ID53により識別される記号としては、さらに、タイ、スラー、アクセント、スタッカート、メッゾスタッカート、ブレス記号、トレモロが例示される。
【0056】
このとき、記号認識部16は、楽譜イメージ収集部15により収集される楽譜イメージから複数の図形を抽出し、その複数の図形にそれぞれ図形IDを割り当てる。記号認識部16は、さらに、その複数の図形の各々をその複数の記号の各々に比較して、その各図形とその各記号とに対応する有効度を算出し、その図形を識別する図形IDとその記号を識別する記号IDとに対応付けてその有効度をマッチング有効度テーブル51に記載する。記号認識部16は、さらに、1つの図形に対応する有効度の最大値が所定の値より大きいときに、その図形をその最大値に対応する記号に暫定的に認識する。
【0057】
たとえば、記号認識部16は、ある図形を斜体の数字に暫定的に認識した場合であっても、その図形に関して斜体の数字に対応する有効度と斜体でない数字に対応する有効度とを算出し、その有効度の両方をマッチング有効度テーブル51に記録する。記号認識部16は、ある図形を8分音符に暫定的に認識した場合であっても、その図形に関して8分音符に対応する有効度と16分音符に対応する有効度とを算出し、その有効度の両方をマッチング有効度テーブル51に記録する。
【0058】
このとき、小節線修正部20は、ある小節の小節長さがその拍子記号に対応する小節長さの2倍以上の整数倍である場合で、その拍子記号に対応する小節長さでその小節を区切る箇所に記載される図形を小節線に認識するときの有効度がある値以上であるときに、その小節をその箇所で区切る小節線を追加する。小節線修正部20は、ある小節の小節長さとその小節に隣接する小節の小節長さとの和がその拍子記号に対応する小節長さに等しい場合で、その2つの小節を区切る小節線に認識された図形を小節線に認識したときの有効度がある値未満であるときに、その小節とその隣接する小節とを区切る小節線を削除する。
【0059】
リズムパターン修正部22は、マッチング有効度テーブル51を参照して、その誤認小節のリズムパターンをその候補小節のリズムパターンに変更する複数の変更内容から適切な変更内容を選択する。すなわち、リズムパターン修正部22は、その誤認小節のリズムパターンをその候補小節のリズムパターンに変更する変更内容が記号を追加することを示すときに、その記号に対応する有効度が所定の値より高い変更内容だけを選択する。リズムパターン修正部22は、その変更内容が記号を削除することを示すときに、その記号に対応する有効度が所定の値より低い変更内容だけを選択する。リズムパターン修正部22は、その変更内容が記号を他の記号に変更することを示すときに、その他の記号に対応する有効度が所定の値より高い変更内容だけを選択する。
【0060】
図5は、優先順位データベース14により記録される優先順位テーブルを示している。その優先順位テーブル61は、優先順位62に変更内容63を対応付けている。変更内容63は、小節長さが変更するように小節を変更する変更内容を示している。その変更内容としては、音符の付点を追記すること、音符の付点を削除すること、音符(休符)を他の音符(休符)に置換すること(音符の付点をスタッカートに置換すること、スタッカートを音符の付点に置換することを含む)、連符を追記すること、連符を削除すること、斜体の数字を斜体でない数字に置換すること(すなわち、連符を連符でない音符にすること)、斜体でない数字を斜体の数字に置換すること(すなわち、連符でない音符を連符にすること)が例示される。優先順位62は、変更内容63により示される変更内容の優先順位を示している。その優先順位は、記号認識部16により誤認識されやすいものほど上位を示し、人が誤入力しやすいものほど上位を示している。
【0061】
このとき、リズムパターン修正部22は、その選択された変更内容が複数であるときに、優先順位テーブル61を参照して、その変更内容のうちの優先順位が最も高い変更内容でその誤認小節のリズムパターンを変更する。リズムパターン修正部22は、その選択された変更内容が単数であるときに、その変更内容でその誤認小節のリズムパターンを変更する。
【0062】
なお、リズムパターン修正部22は、第1リズムパターン辞書31または第2リズムパターン辞書32を参照しないで、その誤認小節のリズムパターンを小節長さがその所定の小節長さに等しくなるように修正することもできる。すなわち、リズムパターン修正部22は、優先順位テーブル61を参照して、所定の順位より上位の変更内容により小節長さが拍子記号に対応する小節長さに等しくなるときにその変更内容に基づいてその誤認小節のリズムパターンを修正する。
【0063】
楽譜認識装置1の動作は、楽譜を認識する動作と楽譜を編集する動作と楽譜を修正する動作とを備えている。
【0064】
図6は、楽譜を認識する動作を示している。ユーザは、スキャナ5を用いて楽譜が印刷された印刷物を撮像する。楽譜認識装置1は、その楽譜の楽譜イメージをスキャナ5から収集する(ステップS1)。楽譜認識装置1は、その楽譜イメージに基づいて楽譜を生成する(ステップS2)。すなわち、楽譜認識装置1は、その楽譜イメージから複数の図形を抽出し、その複数の図形にそれぞれ図形IDを割り当てる。楽譜認識装置1は、さらに、その複数の図形の各々をその複数の記号の各々に比較して、その各図形とその各記号とに対応する有効度を算出し、その図形を識別する図形IDとその記号を識別する記号IDとに対応付けてその有効度をマッチング有効度テーブル51に記載する。楽譜認識装置1は、さらに、1つの図形に対応する有効度の最大値が所定の値より大きいときに、その図形をその最大値に対応する記号に暫定的に認識する。
【0065】
その楽譜を編集する動作では、ユーザは、編集用入力装置6を操作して楽譜を作成する。楽譜認識装置1は、編集用入力装置6の操作に基づいて楽譜を生成する。
【0066】
図7は、その楽譜を修正する動作を示している。その楽譜を修正する動作は、その楽譜を認識する動作の後に、または、その楽譜を編集する動作の後に実行される。楽譜認識装置1は、その楽譜を認識する動作またはその楽譜を編集する動作が実行された後に、まず、その生成された楽譜の譜表を小節線により複数の小節に分割し、その小節に記入される符号(音符と休符と)に基づいて小節長さを算出する(ステップS11)。
【0067】
楽譜認識装置1は、その楽譜に記載される複数の小節のうち、小節長さが所定の小節長さと異なる誤認小節を抽出する。その所定の小節長さは、その楽譜に記載される拍子記号に対応する小節長さを示し、または、拍子記号が修正されたときにはその修正された拍子記号に対応する小節長さを示している。楽譜認識装置1は、その楽譜が備える複数の小節のうちの間違いと考えられる誤認小節の個数を計数する(ステップS12)。その誤認小節は、小節長さがその楽譜の拍子記号に対応していない小節である。楽譜認識装置1は、さらに、その誤認小節の個数が全体に対して所定の割合より多いときに(ステップS12、YES)、その全部の小節で最も多く算出される小節長さに対応する拍子記号に修正する(ステップS13)。楽譜認識装置1は、さらに、その誤認小節が所定の個数以上に連続し、かつ、その誤認小節の小節長さが1つの値を示しているときに、その1つの値に対応する拍子記号をその誤認小節の先頭の小節に追記する。
【0068】
楽譜認識装置1は、その誤認小節の各々に関して、その拍子記号と小節長さとの関係が所定の条件を満足しているかどうかを判別する(ステップS14)。楽譜認識装置1は、ある誤認小節の小節長さがその拍子記号に対応する小節長さの2倍以上の整数倍であるときに(ステップS14、YES)、その拍子記号に対応する小節長さでその誤認小節を区切る小節線を追加する(ステップS15)。このとき、楽譜認識装置1は、その小節線を追加しようとする箇所に記載される図形を小節線に認識するときの有効度がある値未満であるときに、その小節線を追加しない。楽譜認識装置1は、ある誤認小節の小節長さとその誤認小節に隣接する小節の小節長さとの和がその拍子記号に対応する小節長さに等しいときに(ステップS14)、その誤認小節とその隣接する小節とを区切る小節線を削除する(ステップS15)。このとき、楽譜認識装置1は、その削除しようとする小節線に認識された図形を小節線に認識したときの有効度がある値以上であるときに、その小節線を削除しない。
【0069】
楽譜認識装置1は、優先順位テーブル61を参照して、所定の順位より上位の変更内容により小節長さが拍子記号に対応する小節長さに等しくなるときに(ステップS16、YES)、その変更内容に基づいてその誤認小節のリズムパターンを修正する(ステップS17)。
【0070】
楽譜認識装置1は、その楽譜のうちの誤認小節を除く正しい小節に基づいて第1リズムパターン辞書31を作成する(ステップS18)。すなわち、楽譜認識装置1は、第1リズムパターン辞書31の小節情報(リズムパターン32と横位置33と連桁情報34と連符情報35とその他の記号36とパート37と)をその正しい小節にしたがって登録する。楽譜認識装置1は、さらに、その正しい小節を計数し、第1リズムパターン辞書31の頻度38を登録する。
【0071】
楽譜認識装置1は、さらに、その誤認小節のリズムパターンを小節長さがその所定の小節長さに等しくなるように修正する(ステップS19)。すなわち、楽譜認識装置1は、まず、第1リズムパターン辞書31を参照して、頻度38が所定の頻度以上を示す小節情報を抽出する。楽譜認識装置1は、その誤認小節を抽出した後に、第1リズムパターン辞書31を参照して、その抽出された小節情報からその誤認小節のパートに対応する小節情報をさらに抽出する。楽譜認識装置1は、その抽出された小節情報からリズムパターン32からその誤認小節のリズムパターンに類似する候補小節を候補小節として抽出する。楽譜認識装置1は、さらに、その抽出された候補小節からその誤認小節の符号の横位置が大きく異なる小節を除外する。楽譜認識装置1は、さらに、その誤認小節が連符を含んでいるときに、その候補小節からその誤認小節の連符に類似しない小節を除外する。楽譜認識装置1は、さらに、その誤認小節が特定の記号を含むときに、その候補小節からその特定の記号を含まない小節を除外する。
【0072】
楽譜認識装置1は、その誤認小節に類似する小節が第1リズムパターン辞書31から検索されないときに、第2リズムパターン辞書41を参照してその誤認小節に類似する候補小節を検索する。楽譜認識装置1は、さらに、その誤認小節のリズムパターンをその候補小節のリズムパターンに変更する変更内容を算出する。その変更方法は、その候補小節が複数であるときに、複数である。
【0073】
楽譜認識装置1は、その誤認小節のリズムパターンをその候補小節のリズムパターンに変更する変更内容が記号を追加することを示すときに、マッチング有効度テーブル51を参照して、その記号に対応する有効度が所定の値より高い変更内容だけを選択する。楽譜認識装置1は、その変更内容が記号を削除することを示すときに、マッチング有効度テーブル51を参照して、その記号に対応する有効度が所定の値より低い変更内容だけを選択する。楽譜認識装置1は、その変更内容が記号を他の記号に変更することを示すときに、マッチング有効度テーブル51を参照して、その他の記号に対応する有効度が所定の値より高い変更内容だけを選択する。
【0074】
楽譜認識装置1は、その選択された変更内容が複数であるときに、優先順位テーブル61を参照して、その変更内容のうちの優先順位が最も高い変更内容でその誤認小節のリズムパターンを変更する。楽譜認識装置1は、その選択された変更内容が単数であるときに、その変更内容でその誤認小節のリズムパターンを変更する。
【0075】
このような動作によれば、楽譜認識装置1は、印刷物を光学的に読み取る処理の精度を変更させること無く、その楽譜をより適切に認識することができる。楽譜認識装置1は、さらに、ユーザにより作成された楽譜をより適切に修正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】図1は、本発明による楽譜認識装置の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】図2は、第1リズムパターン辞書を示す図である。
【図3】図3は、第2リズムパターン辞書を示す図である。
【図4】図4は、マッチング有効度テーブルを示す図である。
【図5】図5は、優先順位テーブルを示す図である。
【図6】図6は、楽譜を認識する動作を示すフローチャートである。
【図7】図7は、楽譜を修正する動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0077】
1 :楽譜認識装置
5 :スキャナ
6 :編集用入力装置
7 :出力装置
11:第1リズムパターン辞書データベース
12:第2リズムパターン辞書データベース
13:マッチング有効度データベース
14:優先順位データベース
15:楽譜イメージ収集部
16:記号認識部
17:楽譜編集部
18:小節長算出部
19:拍子記号修正部
20:小節線修正部
21:リズムパターン辞書登録部
22:リズムパターン修正部
23:楽譜出力部
31:第1リズムパターン辞書
32:リズムパターン
33:横位置
34:連桁情報
35:連符情報
36:その他の記号
37:パート
38:頻度
41:第2リズムパターン辞書
42:拍子
43:リズムパターン
51:マッチング有効度テーブル
52:図形ID
53:記号ID
54:有効度
61:優先順位テーブル
62:優先順位
63:変更内容




 

 


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