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発明の名称 楽音発生装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−108526(P2007−108526A)
公開日 平成19年4月26日(2007.4.26)
出願番号 特願2005−300692(P2005−300692)
出願日 平成17年10月14日(2005.10.14)
代理人 【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
発明者 佐藤 康史
要約 課題
アコースティックの楽器と同様の挙動を採りつつ、音源の発音リソースの消費を抑えることができる楽音発生装置を提供する。

解決手段
ダンパペダルが操作されている最中に、鍵の離鍵と、その離鍵された鍵の再度の押鍵とがなされた場合、離鍵された鍵に対応する楽音の現在の音量Lを記憶する。そして、離鍵された鍵に対応する現在の楽音(楽音波形31に基づく楽音)を消音する。その後、記憶した音量Lと、再度押鍵された鍵に対応する楽音により発せられるべき音量Lnewとを加算した音量で、再度押鍵された鍵に対応する楽音(楽音波形32の音色を有する楽音)を発音する。
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも楽音の発音時間を可変させるために操作される操作子が操作されているときに、鍵の離鍵と、その離鍵された鍵の再度の押鍵とがなされると、前記離鍵された鍵に対応する楽音の発音を中止する発音中止手段と、
前記発音中止手段により楽音の発音が中止される際に、前記再度の押鍵がなされた鍵に対応する楽音を、発音量を増大させて発音する再押鍵音発音手段とを有することを特徴とする楽音発生装置。
【請求項2】
前記操作子が操作されているときに、前記鍵の離鍵と、その離鍵された鍵の再度の押鍵とがなされると、前記離鍵された鍵に対応する楽音の現在の発音量と、前記再度の押鍵がなされた鍵に対応する楽音の発音量との大小関係を判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記再度の押鍵がなされた鍵に対応する楽音の発音量の方が、前記離鍵された鍵に対応する楽音の現在の発音量よりも大きいと判定されると、前記離鍵された鍵に対応する楽音の発音を中止する前記発音中止手段と、
前記発音中止手段により楽音の発音が中止される際に、前記再度の押鍵がなされた鍵に対応する楽音を、発音量を増大させて発音する再押鍵音発音手段と、
前記判定手段により、前記再度の押鍵がなされた鍵に対応する楽音の発音量の方が、前記離鍵された鍵に対応する楽音の現在の発音量よりも大きくないと判定されると、前記離鍵された鍵に対応する楽音を、発音量を増大させて発音する離鍵音発音手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の楽音発生装置。
【請求項3】
前記離鍵音発音手段は、前記判定手段により、前記再度の押鍵がなされた鍵に対応する楽音の発音量の方が、前記離鍵された鍵に対応する楽音の現在の発音量よりも大きくないと判定されると、前記離鍵された鍵に対応する楽音の現在の発音量と、前記再度の押鍵がなされた鍵に対応する楽音の発音量とを加算した発音量で、前記離鍵された鍵に対応する楽音を発音することを特徴とする請求項2に記載の楽音発生装置。
【請求項4】
前記操作子が操作されているときに、前記鍵の離鍵と、その離鍵された鍵の再度の押鍵とがなされると、前記離鍵された鍵に対応する楽音の現在の発音量を記憶する記憶手段を有し、
前記再押鍵音発音手段は、前記発音中止手段により楽音の発音が中止された後に、前記記憶手段により記憶された楽音の発音量と、前記再度の押鍵がなされた鍵に対応する楽音の発音量とを加算した発音量で、前記再度の押鍵がなされた鍵に対応する楽音を発音することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の楽音発生装置。
【請求項5】
前記操作子は、ダンパペダルであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の楽音発生装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、楽音発生装置に関し、特に、操作子を操作して音の発音時間を可変させるために用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、ピアノに類似した電子楽器では、演奏者がダンパペダルを操作して、音の発音時間を可変させることができるようにしている。このような電子楽器において、ダンパペダルが操作されている最中に、鍵の離鍵と、その離鍵された鍵の再度の押鍵とがなされた場合、その再度の押鍵がなされた鍵に対応する楽音を、従来は以下のようにして発音していた。
【0003】
まず、第1の従来技術では、ダンパペダルが操作されている最中に離鍵された鍵に対応する楽音を消音すると共に、再度押鍵された鍵に対応する楽音を発音するようにしていた。第2の従来技術では、ダンパペダルが操作されている最中に離鍵された鍵に対応する楽音を残したまま、再度押鍵された鍵に対応する楽音を発音するようにしていた。第3の従来技術では、ダンパペダルが操作されている最中に離鍵された鍵に対応する楽音に、再度押鍵された鍵に対応する楽音の音量を加算するようにしていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述した従来の技術では、以下のような問題点があった。
まず、第1の従来技術では、ダンパペダルが操作されている最中に離鍵された鍵に対応する楽音を消音するため、離鍵された鍵に対応する楽音が大きく再度押鍵された鍵に対応する楽音が非常に小音量であった場合、急激に楽音が小さくなってしまう。このため、アコースティックのピアノと挙動が大きく異なってしまうという問題点があった。
【0005】
また、第2の従来技術では、ダンパペダルが操作されている最中に、同一の鍵が連打されると、連打された回数の楽音を音源の発音リソースに割り当てなければならない。このため、音源の発音リソースを無駄に消費してしまうという問題点があった。
【0006】
さらに、第3の従来技術では、ダンパペダルが操作されている最中に離鍵された鍵に対応する楽音に、再度押鍵された鍵に対応する楽音の音量を加算するようにしている。このため、発音直後の倍音の多い波形ではなく、消音間際の正弦波に近い波形に対して音量を加算することになる。したがって、再度押鍵された鍵に対応する楽音が大音量であった場合、消音間際の正弦波に近い楽音が大音量で発音されることになり、発音直後に発生する過渡的な波形の楽音が発音されない。このため、アコースティックのピアノと挙動が大きく異なってしまうという問題点があった。
【0007】
以上のように従来技術では、発音時間を可変させるダンパペダルのような操作子が操作されている最中に、同一鍵に対して離鍵と押鍵とが行われた場合に、アコースティックの楽器と同様の挙動を採ることと、音源の発音リソースの消費を抑えることとを両立させることが困難であるという問題点があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、アコースティックの楽器と同様の挙動を採りつつ、音源の発音リソースの消費を抑えることができる楽音発生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の楽音発生装置は、少なくとも楽音の発音時間を可変させるために操作される操作子が操作されているときに、鍵の離鍵と、その離鍵された鍵の再度の押鍵とがなされると、前記離鍵された鍵に対応する楽音の発音を中止する発音中止手段と、前記発音中止手段により楽音の発音が中止される際に、前記再度の押鍵がなされた鍵に対応する楽音を、発音量を増大させて発音する再押鍵音発音手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、少なくとも楽音の発音時間を可変させるために操作される操作子が操作されているときに、鍵の離鍵と、その離鍵された鍵の再度の押鍵とがなされると、前記離鍵された鍵に対応する楽音の発音を中止して、前記再度の押鍵がなされた鍵に対応する楽音を、発音量を増大させて発音するようにしたので、音量や音色が不自然に変化することを防止することができる。さらに、前記離鍵された鍵に対応する楽音の発音を中止するので、操作子が操作されている最中に、同一の鍵が連打された場合でも、音源の発音リソースが多量に使用されることを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態の楽音発生装置が配設された電子楽器の概略構成の一例を示したブロック図である。
図1において、電子楽器は、中央処理装置(以下、CPUと称する)1と、フラッシュメモリ2と、ランダムアクセスメモリ(以下、RAMと称する)3と、外部記憶媒体装着部4と、外部入出力用インターフェース部5と、信号バス6と、キースキャン回路7と、鍵盤8と、パネルスキャン回路9と、操作パネル10と、楽音発生部11と、波形メモリ12と、デジタル/アナログ変換部(以下、D/A変換部と称する)13と、アナログ信号処理部14と、パワーアンプ15と、スピーカ部16とを有している。
【0011】
図1に示すように、CPU1、フラッシュメモリ2、RAM3、キースキャン回路7、パネルスキャン回路9、楽音発生部11、外部記憶媒体装着部4、及び外部入出力用インターフェース部5は、それぞれ信号バス6に接続され、相互に通信することが可能である。
【0012】
(鍵盤)
鍵盤8は、複数の鍵と、それら複数の鍵の各々に対応して設けられた複数の鍵スイッチとを有している。電子楽器のユーザは、前記複数の鍵を押鍵及び離鍵して所望の演奏を行う。
(キースキャン回路)
キースキャン回路7は、鍵盤8の各鍵スイッチのスキャン処理を行うためのものである。
【0013】
(操作パネル)
操作パネル10は、各種操作子や表示装置を有している。本実施形態の電子楽器には、表示装置として、例えばLCD(Liquid Crystal Display;液晶ディスプレイ)が設けられている。このLCDは、各種操作子の選択状態や設定状態等を表示する。
前記操作子として、例えば、電子楽器に電源を供給するための電源スイッチや、電子楽器の設定状態を初期値にリセットするためのリセットスイッチや、テンポや音量を設定するためのダイアルや、音色を選択するための音色選択スイッチ等が設けられている。ただし、前記操作子はこれらのものに限定されるものではないということは言うまでもない。
(パネルスキャン回路)
パネルスキャン回路9は、操作パネル10に設けられている各種操作子のスキャン処理を行うためのものである。
【0014】
(ペダル)
ペダル18は、少なくとも発音時間を可変させるために操作される操作子である。具体的に本実施形態の電子楽器には、ダンパペダルと、ソフテヌートペダルと、ソフトペダルとがペダル18として設けられている。
(ペダルスキャン回路)
ペダルスキャン回路17は、ペダル18のスキャン処理を行うためのものである。
【0015】
(CPU)
CPU1は、本実施形態の電子楽器の全体を統括制御するためのものであり、フラッシュメモリ2に格納されている制御プログラムに従って、RAM3をワークメモリとして利用しながら、例えば次のような処理を行う。
【0016】
CPU1は、パネルスキャン回路9によりスキャン処理された結果を入力し、操作パネル10の操作内容を識別する。
また、CPU1は、キースキャン回路7によりスキャン処理された結果を入力して、鍵の操作内容(押鍵及び離鍵)を識別するとともに、ペダルスキャン回路18によりスキャン処理された結果を入力して、ペダルの操作内容を識別する。
そして、CPU1は、識別した鍵やペダルの操作内容(鍵の押鍵及び離鍵)に基づく演奏データや、操作パネル10の操作内容に基づくデータを楽音発生部11に割り当てる処理を行う。
【0017】
この演奏データは、前記各鍵の操作が押鍵(キーオン)であるか離鍵(キーオフ)であるかを示すキーオン/オフ信号、音高を示す音高データ、音量制御データであるベロシティデータ、及び各鍵の動作スピードに関するキータッチレスポンス信号等から構成される。
なお、CPU1は、前述したものの他に種々の処理を行うということは言うまでもない。
【0018】
(フラッシュメモリ)
フラッシュメモリ2は、読み出し可能なメモリであり、CPU1の制御プログラムの他に、種々のデータを格納する。
【0019】
(RAM)
RAM3は読み書きが可能なメモリであり、CPU1のプログラム実行過程において各種の必要なデータを一時的に記憶したり、編集可能なパラメータデータを記憶したりする記憶領域を有している。このRAM3の一部あるいは全部はバッテリーバックアップされており、必要なデータを、電子楽器の電源がオフにされても保持しておくことができるようにしている。
【0020】
CPU1は、識別した鍵やペダルの操作内容(鍵の押鍵及び離鍵)に基づく演奏データを、音源を備えた楽音発生部11に割り当てる際に、図2に示すようなアサイメントメモリ20をRAM3に形成するようにしている。
図2において、キーナンバの欄には、鍵盤8に設けられた鍵の識別番号であるキーナンバが記憶される。ベロシティの欄には、前述したベロシティデータの値が記憶される。このペロシティデータによって、CPU1は、押鍵された鍵の音量を識別することができる。離鍵フラグの欄には、キーナンバによって示される鍵の離鍵動作があった場合にオンされる離鍵フラグが記憶される。
【0021】
対応リソースの欄には、楽音発生部11に設けられている音源の発音リソースを特定する情報が記憶されている。図2に示すように、本実施形態の電子楽器における発音リソースの数は、「32」である。開放フラグの欄には、対応リソースの欄に記憶されている情報によって特定される発音リソースが開放されている場合に(使用可能である場合に)オンされる開放フラグが記憶される。
なお、アサイメントメモリ20の内容は、図2に示したものに限定されず、楽音発生部11に設けられている音源の発音リソースに演奏データを割り当てる際にCPU1が参照する情報であれば、どのような情報をアサイメントメモリ20に記憶するようにしてもよい。
また、RAM3には、ペダル18に設けられたダンパペダルが操作(オン)されているときにCPU1によりオンされるダンパフラグが記憶されている。
【0022】
ここで、図3を参照しながら、ダンパペダルがオンされている最中に、同一鍵の離鍵と押鍵とが行われた場合のCPU1の動作の概要を説明する。
まず、演奏者により鍵が押鍵されることによって楽音波形31のような楽音が発音されているときに、その鍵の離鍵と、その離鍵された鍵の再度の押鍵とが行われ、その再度の押鍵により楽音波形32のような楽音が発音されるような場合、CPU1は、離鍵された鍵に対応する楽音の現在の音量Lと、再度押鍵された鍵に対応する楽音により発せられるべき音量Lnewとを比較する。
【0023】
そして、再度押鍵された鍵に対応する楽音により発せられるべき音量Lnewの方が、離鍵された鍵に対応する楽音の現在の音量Lよりも大きい場合には、現在の楽音(楽音波形31に基づく楽音)を消音する。そして、離鍵された鍵に対応する楽音の現在の音量Lと、再度押鍵された鍵に対応する楽音により発せられるべき音量Lnewとを加算した音量で、楽音波形32に基づく楽音を発音する。一方、再度押鍵された鍵に対応する楽音により発せられるべき音量Lnewが、離鍵された鍵に対応する楽音の現在の音量L以下である場合には、楽音波形31に基づく楽音の音量を、離鍵された鍵に対応する楽音の現在の音量Lと、再度押鍵された鍵に対応する楽音により発せられるべき音の音量Lnewとを加算した音量にする。
【0024】
(波形メモリ)
波形メモリ12は、音色や音域に応じた種々の楽音波形データを記憶している。
(楽音発生部)
楽音発生部11は、前述したように、32個の発音リソースを備えた音源を有し、前述したようにしてCPU1により発音リソースに割り当てられた演奏データと、操作パネル10の操作内容に基づくデータ等に基づいて、波形メモリ12から必要な楽音波形データを読み出し、所望のデジタル楽音信号を発生させる。
【0025】
(D/A変換部)
D/A変換部13は、楽音発生部11で発生されたデジタル楽音信号をアナログ楽音信号に変換する機能を有する。
(アナログ信号処理部)
アナログ信号処理部14は、D/A変換部13でD/A変換されたアナログ楽音信号に対し、フィルタ処理(ノイズ除去処理)や音質調整、信号レベル(ゲイン)調整等を施す機能を有する。
【0026】
(パワーアンプ)
パワーアンプ15は、アナログ信号処理部14でノイズ除去処理が施されたアナログ楽音信号に対し、増幅処理を施して適当なレベルに増幅する。
(スピーカ部)
スピーカ部16は、パワーアンプ15で増幅されたアナログ楽音信号を可聴信号として放音するためのものであり、1個あるいは複数個で構成されている。
【0027】
(外部記憶装置装着部)
外部記憶媒体装着部4は、例えば、CD−RWドライブである。そして、CPU1は、CD−RWドライブに装着されたCD−ROMに記憶されている制御プログラムや各種データを読み出して必要な処理を行う。なお、外部記憶媒体装着部4は、CD−RWドライブに限定されず、フレキシブルディスク(FD)装置や、光磁気ディスク(MO)装置等であってもよいということは言うまでもない。
【0028】
(外部入出力用インターフェース部)
外部入出力用インターフェース部5は、外部装置との間で、演奏情報等のデータのやり取りを行うためのものである。具体的に、この外部入出力用インターフェース部5は、例えばMIDI(Musical Instrument Digital Interface)である。
【0029】
次に、図4〜図11を参照しながら、本実施形態の電子楽器に配設されたCPU1により実行される処理の一例を説明する。
【0030】
図4は、CPU1により実行されるメインルーチンの処理の一例を説明するフローチャートである。
まず、ステップS1において、初期化処理を実行する。
次に、ステップS2において、イベントが発生したか否かを判定する。によりこの判定の結果、イベントが発生した場合には、ステップS3に進み、イベント処理を実行する。このイベント処理の詳細については、図5〜図9を参照しながら後述する。一方、イベントが発生していない場合には、このステップS3を省略してステップS4に進む。
そして、ステップS4において、定常処理を実行する。この定常処理の詳細については、図10を参照しながら後述する。
【0031】
次に、図5のフローチャートを参照しながら、イベント処理の詳細の一例を説明する。
まず、ステップS11において、鍵が押鍵されたか否かを判定する。この判定の結果、鍵が押鍵された場合には、ステップS12に進み、押鍵処理を実行して、図4に示したメインフローチャートに戻る。この押鍵処理の詳細については、図6を参照しながら後述する。
【0032】
ステップS11において、鍵が押鍵されていないと判定した場合には、ステップS13に進み、鍵が離鍵されたか否かを判定する。この判定の結果、鍵が離鍵された場合には、ステップS14に進み、離鍵処理を実行して、図4に示したメインフローチャートに戻る。この離鍵処理の詳細については、図7を参照しながら後述する。
【0033】
ステップS13において、鍵が離鍵されていないと判定した場合には、ステップS15に進み、ダンパペダルがオンされたか否かを判定する。この判定の結果、ダンパペダルがオンされた場合には、ステップS16に進み、ダンパオン処理を実行して、図4に示したメインフローチャートに戻る。このダンパオン処理の詳細については、図8を参照しながら後述する。
【0034】
ステップS15において、ダンパペダルがオンされていないと判定した場合には、ステップS17に進み、ダンパペダルがオフされたか否かを判定する。この判定の結果、ダンパペダルがオフされた場合には、ステップS18に進み、ダンパオフ処理を実行して、図4に示したメインフローチャートに戻る。このダンパオフ処理の詳細については、図9を参照しながら後述する。
【0035】
ステップS17において、ダンパペダルがオフされていないと判定した場合には、ステップS19に進み、発生したイベントが、その他の処理が必要なイベントか否かを判定する。この判定の結果、発生したイベントが、その他の処理が必要なイベントでない場合には、図4に示したメインフローチャートに戻る。一方、発生したイベントが、その他の処理が必要なイベントである場合には、ステップS20に進み、発生したイベントに応じた処理を行う。
【0036】
図6は、図5のステップS12における押鍵処理の詳細の一例を説明するフローチャートである。
まず、ステップS21において、RAM3に記憶されている前記ダンパフラグがオンされているか否かを判定して、ダンパペダルがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、ダンパペダルがオンされていない場合には、後述するステップS27に進む。一方、ダンパペダルがオンされている場合には、ステップS22に進み、ダンパペダルがオンされている最中に、鍵の離鍵と、その離鍵された鍵の再度の押鍵とがなされたか否かを判定する。
【0037】
具体的に説明すると、まず、アサイメントメモリ20を参照し、離鍵フラグがオンになっているキーナンバを検索する。これにより、離鍵された鍵を識別する。そして、キースキャン回路7によりスキャン処理された結果に基づいて、押鍵された鍵を識別する。これら識別した鍵が同一であれば、ダンパペダルがオンされている最中に、鍵の離鍵と、その離鍵された鍵の再度の押鍵とがなされたと判定し、そうでなければ、ダンパペダルがオンされている最中に、鍵の離鍵と、その離鍵された鍵の再度の押鍵とがなされていないと判定する。
【0038】
この判定の結果、ダンパペダルがオンされている最中に、鍵の離鍵と、その離鍵された鍵の再度の押鍵とがなされていない場合には、後述するステップS27に進む。一方、ダンパペダルがオンされている最中に、鍵の離鍵と、その離鍵された鍵の再度の押鍵とがなされた場合には、ステップS23に進み、離鍵された鍵に対応する楽音の現在の音量Lよりも、再度押鍵された鍵に対応する楽音により発せられるべき音量Lnewの方が大きいか否かを判定する。ここで、再度押鍵された鍵に対応する楽音により発せられるべき音量Lnewは、例えば、キースキャン回路7によりスキャン処理された結果から得られるベロシティに基づいて求めることができる。また、このステップS23の判定が終了したら、離鍵された鍵に対応する楽音の現在の音量Lと、再度押鍵された鍵に対応する楽音により発せられるべき音量LnewとをRAM3に記憶する。
【0039】
ステップS23の判定の結果、離鍵された鍵に対応する楽音の現在の音量Lよりも、再度押鍵された鍵に対応する楽音により発せられるべき音量Lnewの方が大きい場合には、ステップS24に進み、離鍵された鍵に対応する現在の楽音(楽音波形31に基づく音)を消音するための演奏データを生成して、楽音発生部11に設けられた音源の発音リソースに割り当てる処理を行う。
次に、ステップS25に進み、離鍵された鍵に対応する楽音の現在の音量Lと、再度押鍵された鍵に対応する楽音により発せられるべき音量Lnewとを加算した音量で、楽音波形32の音色を有する楽音を発音するための演奏データを生成して、楽音発生部11に設けられた音源の発音リソースに割り当てる処理を行う。これにより、再度押鍵された鍵に対応する楽音に基づく楽音波形32に、離鍵された鍵に対応する楽音の現在の音量Lが加えられた楽音が発音される。そして、図4のメインフローチャートに戻る。なお、ステップS24で演奏データを割り当てる発音リソースと、ステップS25で演奏データを割り当てる発音リソースとを同じにするようにしても変えるようにしてもよい。
【0040】
ステップS23において、離鍵された鍵に対応する楽音の現在の音量Lよりも、再度押鍵された鍵に対応する楽音により発せられるべき音量Lnewの方が大きくない場合には、ステップS26に進み、離鍵された鍵に対応する楽音の演奏データにおける現在の音量Lに、再度押鍵された鍵に対応する楽音により発せられるべき音量Lnewを加算した演奏データを楽音発生部11に割り当てる処理を行う。これにより、現在発音されている楽音に基づく楽音波形31の音量Lに、再度押鍵された鍵に対応する楽音により発せられるべき音量Lnewが加えられる。そして、図4のメインフローチャートに戻る。
【0041】
ステップS21において、ダンパペダルがオンされていないと判定された場合と、ステップS22において、ダンパペダルがオンされている最中に、鍵の離鍵と、その離鍵された鍵の再度の押鍵とがなされていない場合には、ステップS27に進み、図5のステップS11で押鍵されたと判定された鍵に対応する楽音を、その押鍵された鍵に対応する楽音により発せられるべき音量Lnewで発音するための演奏データを生成して楽音発生部11に割り当てる処理を行う。そして、図4のメインフローチャートに戻る。
【0042】
図7は、図5のステップS14における離鍵処理の詳細の一例を説明するフローチャートである。
まず、ステップS31において、アサイメントメモリ20を検索して、図5のステップS13において離鍵されたと判定した鍵に対応するキーナンバを割り出す。
次に、ステップS32において、ステップS31で割り出したキーナンバに対応する離鍵フラグをオンする。
【0043】
次に、ステップS33において、RAM3に記憶されている前記ダンパフラグがオンされているか否かを判定して、ダンパペダルがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、ダンパペダルがオンされていない場合には、ステップS34に進み、図5のステップS13において離鍵されたと判定した鍵に対応する楽音を消音するための演奏データを生成して楽音発生部11に割り当てる処理を行う。そして、図4のメインフローチャートに戻る。
【0044】
一方、ダンパペダルがオンされている場合には、ステップS35に進み、図5のステップS13において離鍵されたと判定した鍵に対応する楽音を、通常よりも長く発音するための演奏データを生成して楽音発生部11に割り当てる処理を行う。そして、図4のメインフローチャートに戻る。
【0045】
図8は、図5のステップS16におけるダンパオン処理の詳細の一例を説明するフローチャートである。
まず、ステップS41において、RAM3に記憶されている前記ダンパフラグをオンする。
次に、ステップS42において、離鍵された鍵があるか否か(離鍵動作のあった鍵があるか否か)を判定する。この判定は、例えば、アサイメントメモリ20を参照して、オンされている離鍵フラグがあれば、離鍵された鍵があると判定し、そうでなければ、離鍵された鍵がないと判定する。
【0046】
この判定の結果、離鍵された鍵がある場合には、ステップS43に進み、ステップS42において離鍵されたと判定した鍵に対応する楽音を、通常よりも長く発音するための演奏データを生成して楽音発生部11に割り当てる処理を行う。そして、図4のメインフローチャートに戻る。
一方、離鍵された鍵がない場合には、ステップS43を省略して図4のメインフローチャートに戻る。
【0047】
図9は、図5のステップS18におけるダンパオフ処理の詳細の一例を説明するフローチャートである。
まず、ステップS51において、RAM3に記憶されている前記ダンパフラグをオフする。
次に、ステップS52において、離鍵された鍵(離鍵動作のあった鍵)があるか否かを判定する。この判定は、例えば、図8のステップS42と同様に、アサイメントメモリ20における離鍵フラグがオンされているか否かによって判定する。
【0048】
この判定の結果、離鍵された鍵がある場合には、ステップS43に進み、ステップS42において離鍵されたと判定した鍵に対応する楽音を消音するための演奏データを生成して楽音発生部11に割り当てる処理を行う。そして、図4のメインフローチャートに戻る。
一方、離鍵された鍵がない場合には、ステップS53を省略して図4のメインフローチャートに戻る。
【0049】
図10は、図4のステップS4における定常処理の詳細の一例を説明するフローチャートである。
まず、ステップS61において、発音した音が消音したか否かを判定する。この判定は、例えば、楽音発生部11に設けられた音源を参照することにより行うことができる。この判定の結果、発音した音が消音していれば、ステップS62に進み、その音に対応する開放フラグをオフし、発音リソースを開放(使用可能)にする。このとき、離鍵フラグがオンされている場合には、その離鍵フラグをオフする。
一方、発音した音が消音していなければ、ステップS62を省略してステップS63に進む。そして、ステップS63において、その他の処理を行う。
【0050】
図11は、CPU1が一定の間隔でメインフローチャートの処理に割り込んで行うタイマ割り込み処理の一例を説明するフローチャートである。なお、本実施形態では、2[ms(=10-3s)]の間隔でこのタイマ割り込み処理が行われるとする。
まず、ステップS71において、タイマの値をセットする。
次に、ステップS72において、キースキャン回路7、パネルスキャン回路9、及びペダルスキャン回路17によりスキャン処理された結果に基づいて、IOマップを更新する。このIOマップは、操作パネル10の操作内容と、鍵盤8の操作内容と、ペダル18の操作内容の状態を示すものである。更新前のIOマップを第1のバッファメモリに記憶するとともに、更新後のIOマップを第2のバッファに記憶する。このようにして第1のバッファメモリに記憶された更新前のIOマップと、第2のバッファメモリに記憶された更新前のIOマップとを比較することにより、CPU1は、イベントが発生したか否かと、どのようなイベントが発生したのかを判断することができる。
【0051】
以上のように本実施形態では、ダンパペダルが操作されている最中に、鍵の離鍵と、その離鍵された鍵の再度の押鍵とがなされた場合、離鍵された鍵に対応する楽音の現在の音量Lと、再度の押鍵がなされた鍵に対応する楽音により発せられるべき音量Lnewとを比較する。そして、再度の押鍵がなされた鍵に対応する楽音により発せられるべき音量Lnewの方が、離鍵された鍵に対応する楽音の現在の音量Lよりも大きい場合には、離鍵された鍵に対応する現在の楽音(楽音波形31に基づく楽音)を消音する。
【0052】
そして、離鍵された鍵に対応する楽音の現在の音量Lと、再度の押鍵がなされた鍵に対応する楽音により発せられるべき音量Lnewとを加算した音量で、再度の押鍵がなされた鍵に対応する楽音(楽音波形32の音色を有する楽音)を発音する。一方、再度押鍵された音により発せられるべき音量Lnewが、離鍵された鍵に対応する楽音の現在の音量L以下である場合には、離鍵された鍵に対応する楽音波形31の現在の音量Lに、再度押鍵された音により発せられるべき音の音量Lnewを加算する。
【0053】
これにより、音量や音色が不自然に変化することを防止することができる。したがって、アコースティックのピアノに近い挙動をとる電子楽器を実現することができる。
また、一般に、電子楽器の音源における発音リソースの数は、鍵の数に比べて少ないため、発音リソースが多量に使用されると、適切な演奏が行えなくなる虞がある。しかしながら、本実施形態では、楽音波形31に基づく音を消音するので、ダンパペダルが操作されている最中に、同一の鍵が連打された場合でも、発音リソースが多量に使用されることを防止することができ、適切な演奏を行うことが可能になる。
【0054】
なお、本実施形態のように、離鍵された鍵に対応する楽音の現在の音量Lと、再度押鍵された鍵に対応する楽音により発せられるべき音量Lnewとを比較し、再度押鍵された鍵に対応する楽音により発せられるべき音量Lnewが、離鍵された鍵に対応する楽音の現在の音量L以下である場合に、楽音波形31に基づく現在の楽音の音量を、離鍵された鍵に対応する楽音の現在の音量Lと、再度押鍵された鍵に対応する楽音により発せられるべき音量Lnewとを加算した音量にすれば、より違和感のない演奏を行うことができると共に、発音処理を高速に行うことができ好ましいが、必ずしもこのようにする必要はない。
【0055】
例えば、図6のステップS23、S26を省略するようにしてもよい。具体的に説明すると、まず、ダンパペダルがオンされている最中に、鍵の離鍵と、その離鍵された鍵の再度の押鍵とがなされたら、離鍵された鍵に対応する楽音の現在の音量Lと、再度押鍵された鍵に対応する楽音により発せられるべき音量Lnewとの大小関係を比較せずに、離鍵された鍵に対応する楽音の現在の音量Lを記憶する。そして、離鍵された鍵に対応する現在の楽音(楽音波形31に基づく楽音)を消音した後、記憶した音量Lと、再度押鍵された鍵に対応する楽音により発せられるべき音量Lnewとを加算した音量で、再度押鍵された鍵に対応する楽音(楽音波形32の音色を有する楽音)を発音するようにしてもよい。
【0056】
また、本実施形態では、ダンパペダルが操作されている最中に、鍵が離鍵され且つその鍵と同一の鍵が再度押鍵された場合を例に挙げて説明したが、ダンパペダルの代わりに、例えば、ダンパペダルと同じ機能を有するレバー式の操作子や、ボタン式の操作子等を用いるようにしてもよい。すなわち、操作子の操作形態はペダル式のものに限定されない。さらに、少なくとも発音時間を可変させるための操作子であれば、ダンパペダルと異なる機能を有する操作子をダンパペダルの代わりに用いてもよい。例えば、ソフテヌートペダルを用いてもよい。
【0057】
(本発明の他の実施形態)
前述した実施形態の機能を実現するべく各種のデバイスを動作させるように、該各種デバイスと接続された装置あるいはシステム内のコンピュータに対し、前記実施形態の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードを供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUあるいはMPU)に格納されたプログラムに従って前記各種デバイスを動作させることによって実施したものも、本発明の範疇に含まれる。
【0058】
また、この場合、前記ソフトウェアのプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、およびそのプログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えば、かかるプログラムコードを格納した記録媒体は本発明を構成する。かかるプログラムコードを記憶する記録媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−フラッシュメモリ、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、フラッシュメモリ等を用いることができる。
【0059】
また、コンピュータが供給されたプログラムコードを実行することにより、前述の実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)あるいは他のアプリケーションソフト等と共同して前述の実施形態の機能が実現される場合にもかかるプログラムコードは本発明の実施形態に含まれることは言うまでもない。
【0060】
さらに、供給されたプログラムコードがコンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後、そのプログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合にも本発明に含まれることは言うまでもない。
【0061】
なお、前述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の実施形態を示し、楽音発生装置が配設された電子楽器の概略構成の一例を示したブロック図である。
【図2】本発明の実施形態を示し、アサイメントメモリの構成の一例を示した図である。
【図3】本発明の実施形態を示し、ダンパペダルが操作されている最中に離鍵された音に対応する波形と、その離鍵された鍵が再度押鍵されたときの音に対応する波形の一例を示した図である。
【図4】本発明の実施形態を示し、メインルーチンの処理の一例を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態を示し、イベント処理の処理の一例を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態を示し、押鍵処理の詳細の一例を説明するフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態を示し、離鍵処理の詳細の一例を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態を示し、ダンパオン処理の詳細の一例を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態を示し、ダンパオフ処理の詳細の一例を説明するフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態を示し、定常処理の詳細の一例を説明するフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態を示し、タイマ割り込み処理の詳細の一例を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0063】
1 CPU
2 フラッシュメモリ
3 RAM
4 外部記憶媒体装着部
5 外部入出力用インターフェース部
6 信号バス
7 キースキャン回路
8 鍵盤
9 パネルスキャン回路
10 操作パネル
11 楽音発生部
12 波形メモリ
13 D/A変換部
14 アナログ信号処理部
15 パワーアンプ
16 スピーカ部
17 ペダルスキャン回路
18 ペダル
20 アサイメントメモリ
31、32 波形




 

 


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