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発明の名称 アップライトピアノのバット
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−94152(P2007−94152A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2005−285174(P2005−285174)
出願日 平成17年9月29日(2005.9.29)
代理人 【識別番号】100095566
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 友雄
発明者 吉末 健治 / 阿部 岐令
要約 課題
ハンマー組立て品の重心が、センターピンに対して左右方向に非対称の場合でも、ハンマーの安定した回動を確保し、適正なピアノ音を発生させることができるアップライトピアノのバットを提供する。

解決手段
バットフレンジ25の水平に延びる断面円形のセンターピン26に支持されたアップライトピアノのバット20であって、ハンマー1が設けられ、直線状のピン保持溝28aを背面に有するバット本体27と、一方の面に直線状に延びるピン押え溝29aを有し、ピン押え溝29aがピン保持溝28aに対向して延びるバット本体27の背面に取り付けられた金属プレート29と、を備え、バットは、センターピン26を、ピン保持溝28aおよびピン押え溝29aにそれぞれ係合させるとともにバット本体27と金属プレート29の間に挟み付けた状態で、センターピン26に回動自在に支持されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
バットフレンジに水平に設けられた断面円形のセンターピンに支持され、押鍵に伴い、ハンマーを回動させることによって打弦を行わせるアップライトピアノのバットであって、
前記ハンマーが一体に設けられ、直線状のピン保持溝を背面に有するバット本体と、
一方の面に直線状のピン押え溝を有し、当該ピン押え溝が前記ピン保持溝に対向して延びるように前記バット本体の背面に取り付けられた金属プレートと、
を備え、
当該バットは、前記ピン保持溝および前記ピン押え溝が前記センターピンにそれぞれ係合するとともに前記バット本体と前記金属プレートの間に前記センターピンを挟み付けた状態で、前記センターピンに回動自在に支持されていることを特徴とするアップライトピアノのバット。
【請求項2】
前記ピン保持溝および前記ピン押え溝はそれぞれ、その底側に向かうにつれて互いの間隔が狭くなるように傾斜し、前記センターピンが係合する一対の傾斜面を有することを特徴とする請求項1に記載のアップライトピアノのバット。
【請求項3】
前記ピン保持溝は、前記一対の傾斜面にそれぞれ連なるように前記バット本体の背面側に設けられた一対のストッパ面を有し、
当該一対のストッパ面は、前記ピン保持溝の底側に向かうにつれて、互いの間隔が狭くなるとともに、前記バット本体の背面に対して前記傾斜面よりも大きく且つ直角に近い傾斜角度でそれぞれ傾斜していることを特徴とする請求項2に記載のアップライトピアノのバット。
【請求項4】
前記バット本体が、長繊維法で成形され、補強用の長繊維を含有する熱可塑性樹脂の成形品で構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のアップライトピアノのバット。
【請求項5】
前記長繊維は、炭素繊維であることを特徴とする請求項4に記載のアップライトピアノのバット。
【請求項6】
前記熱可塑性樹脂は、ABS樹脂であることを特徴とする請求項4または5に記載のアップライトピアノのバット。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
バットフレンジに設けられたセンターピンに支持され、押鍵に伴い、ハンマーを回動させることによって打弦を行わせるアップライトピアノのバットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のアップライトピアノのバットとして、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。このバットは、一般的な構成のものであり、鍵ごとに設けられていて、ハンマーヘッドを上端部に有するハンマー、およびキャッチャーなどが取り付け設けられている(以下、バット、ハンマーおよびキャッチャーを総称する場合には「ハンマー組立て品」という)。このバットは、その下端部において、バットフレンジのセンターピンに回動自在に支持されている。
【0003】
バットフレンジは、左右の両端部からそれぞれ上方に突出するバット支持部を有しており、センターピンは、左右のバット支持部の間に水平に延びている。また、バットとして、バット本体にバットプレートを取り付けたものが知られている。そのようなバットでは、バット本体は例えばABS樹脂で構成され、その下端部の左右方向の幅は、他の部分よりも薄く形成されており、この下端部の背面には、左右方向に延びる断面V字形の溝が形成されている。バットプレートは、この溝がセンターピンに係合するとともにセンターピンをバット本体との間に挟み付けた状態で取り付けられている。この状態では、バットは、バット本体の溝の上下の壁面の2点、およびバットプレートの前面の1点の計3点でセンターピンに係合している。それにより、バットを含むハンマー組立て品は、センターピンに回動自在に支持されており、押鍵に伴い、アクションのジャックによりバット本体の下面が突き上げられることによって、センターピンを中心として回動する。そして、ハンマーが後方の弦を打弦し、振動させることによってピアノ音が発生する。
【0004】
しかし、上述した従来のバットには、以下のような問題がある。すなわち、アップライトピアノでは、アクションやフレームなどの構成上、特に低音部において、バットの回動の支点に対し、ハンマーが左右方向に非対称の状態でバットに設けられることがあり、その場合、ハンマー組立て品は、その重心が、支点に対して左右方向にずれた状態で配置される。その場合、図6の矢印M1または矢印M2に示すように、回動の際に、センターピン付近を中心として、ハンマーが左右方向にぶれるようなモーメントが生じる。それにより、バット本体の溝の両端部から、センターピンの左右の端部に、互いに逆方向の荷重がそれぞれ集中的に作用する。このため、同図の矢印m1または矢印m2に示すように、溝の両端部には、センターピンからの反力として過大な荷重が作用するので、センターピンが溝の壁面に沿って溝の外方に相対的に移動する結果、ハンマー組立て品に左右方向のぶれが発生し、ハンマー組立て品が安定して回動することができない。また、このようなぶれが生じる結果、溝が変形し、センターピンと溝の間に隙間が生じることがある。その場合には、ハンマー組立て品にがたつきが発生することによって、やはりハンマー組立て品の安定した回動が損なわれ、ハンマーヘッドの適正な打弦位置で弦を打弦できず、適正なピアノ音を発生させることができないおそれがある。
【0005】
また、アップライトピアノの従来の他のバットとして、その下端部の溝を、断面半円形に形成したものも知られている。センターピンは、この溝の壁面全体に接触した状態で、バットプレートとバット本体の間に挟み付けられている。この構成では、ハンマー組立て品の重心が左右方向にずれている場合でも、溝の壁面全体でセンターピンからの反力をバランス良く支持することができ、溝の変形を防止することができる。
【0006】
しかし、センターピンの径にばらつきがある場合、その径が小さいときには、溝とセンターピンの間に隙間が生じ、径が大きいときには、センターピンを溝の内部に係合させることができなくなるなど、通常想定される程度の径のばらつきでも、安定面においてむしろ好ましくない状態を生み出すおそれがある。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ハンマー組立て品の重心が、センターピンに対して左右方向に非対称の場合でも、ハンマーの安定した回動を確保し、適正なピアノ音を発生させることができるアップライトピアノのバットを提供することを目的としている。
【0008】
【特許文献1】特開平6−27934号公報
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係る発明は、バットフレンジに水平に設けられた断面円形のセンターピンに支持され、押鍵に伴い、ハンマーを回動させることによって打弦を行わせるアップライトピアノのバットであって、記ハンマーが一体に設けられ、直線状のピン保持溝を背面に有するバット本体と、一方の面に直線状のピン押え溝を有し、ピン押え溝が前記ピン保持溝に対向して延びるようにバット本体の背面に取り付けられた金属プレートと、を備え、バットは、ピン保持溝およびピン押え溝がセンターピンにそれぞれ係合するとともにバット本体と金属プレートの間にセンターピンを挟み付けた状態で、センターピンに回動自在に支持されていることを特徴とする。
【0010】
このアップライトピアノのバットは、バットフレンジのセンターピンに支持されており、バット本体、およびバット本体に取り付けられた金属プレートを有している。バット本体の背面には、直線状に延びるピン保持溝が形成されており、金属プレートは、ピン保持溝に対向して延びるピン押え溝を有している。センターピンは、このようなピン保持溝およびピン押え溝の双方に係合した状態で、バット本体および金属プレートに挟み付けられており、それにより、バットは、センターピンに回動自在に支持されている。押鍵時には、バットは、センターピンを中心として回動し、それに伴いハンマーを回動させ、打弦を行わせることによって、ピアノ音が発生する。
【0011】
以上のように、バットを支持するセンターピンは、バット本体とこれに取り付けられた金属プレートとの間に挟み付けられ、バット本体のピン保持溝に係合しているだけでなく、さらに金属プレートに形成されたピン押え溝にも係合している。このため、ハンマーの回動に伴い、バット本体がセンターピンから上下方向にずれようとしても、センターピンに係合するピン押え溝の壁面にセンターピンが当接することによって、バット本体の移動が阻止される。したがって、センターピンに対してバットをずれにくくすることができ、センターピンでバットおよびハンマーを安定して支持することができる。
【0012】
特に、センターピンに対して重心が左右方向に非対称の状態で設けられたハンマーが回動する場合(以下、このようなハンマーの回動を「偏心回動」という)、センターピンの両端部に集中的に荷重が作用することによって、センターピンがピン保持溝の外方に相対的に移動しようとしても、ピン押え溝によって、その移動を阻止することができる。このように、センターピンの移動が阻止される結果、ピン保持溝およびピン押え溝の変形を抑制でき、バットおよびハンマーのがたつきを抑制することができる。以上により、ハンマーの安定した回動を確保でき、ハンマーによる打弦を適切に行わせることができる。
【0013】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のアップライトピアノのバットにおいて、ピン保持溝およびピン押え溝はそれぞれ、その底側に向かうにつれて互いの間隔が狭くなるように傾斜し、センターピンが係合する一対の傾斜面を有することを特徴とする。
【0014】
この構成によれば、バット本体のピン保持溝、および金属プレートのピン押え溝は、それぞれ一対の傾斜面を有している。これらの一対の傾斜面はそれぞれ、溝の底側に向かうにつれて互いの間隔が狭くなるように傾斜しており、センターピンは、これら一対の傾斜面のそれぞれに係合している。すなわち、センターピンは、その断面においてバット本体および金属プレートに円周方向の4点で遊びなく係合しており、それにより、バットおよびハンマーを、センターピンでより安定して支持することができる。
【0015】
また、ハンマーが偏心回動する際、センターピンは、ピン保持溝の一方の傾斜面に沿って外方に向かって相対的に移動しようとする。本発明では、ピン保持溝の一方の傾斜面に対向するように、金属プレートのピン押え溝の一方の傾斜面が設けられているので、この一方の傾斜面でセンターピンを押え付けることによって、その相対的な移動を効果的に阻止することができる。したがって、ハンマーをより安定して回動させることができる。また、各溝の一対の傾斜面の互いの間隔が底側に向かって狭くなっているので、センターピンの径がばらついている場合でも、センターピンを、両溝の各傾斜面に確実に係合させることができ、それにより、上述した作用を確実に得ることができる。
【0016】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載のアップライトピアノのバットにおいて、ピン保持溝は、前記一対の傾斜面にそれぞれ連なるようにバット本体の背面側に設けられた一対のストッパ面を有し、一対のストッパ面は、ピン保持溝の底側に向かうにつれて、互いの間隔が狭くなるとともに、バット本体の背面に対して傾斜面よりも大きく且つ直角に近い傾斜角度でそれぞれ傾斜していることを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、ハンマーが偏心回動するのに伴い、センターピンが、前述したように傾斜面に沿ってピン保持溝の外方に向かって相対的に移動しようとする場合、ストッパ面がバット本体の背面に対して傾斜面よりも直角に近い角度で傾斜しているので、センターピンがストッパ面に沿って外方へ移動しようとする力は、傾斜面に沿って移動するときよりも小さくなる。その結果、センターピンの相対的な移動を、さらに効果的に阻止でき、ハンマーをさらに安定して回動させることができる。また、センターピンからピン保持溝の壁面に作用する荷重が、傾斜面およびストッパ面に分散されるので、ピン保持溝の変形をさらに効果的に抑制することができ、バットおよびハンマーのがたつきをさらに抑制することができる。
【0018】
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のアップライトピアノのバットにおいて、バット本体が、長繊維法で成形され、補強用の長繊維を含有する熱可塑性樹脂の成形品で構成されていることを特徴とする。
【0019】
このような構成によれば、バット本体は、長繊維法で成形された、補強用の長繊維を含有する熱可塑性樹脂の成形品で構成されている。ここで、長繊維法とは、熱可塑性樹脂で被覆した同じ長さの繊維状の強化材を含むペレットを射出成形することによって、成形品を得るものである。この長繊維法によれば、成形品中に、例えば、0.5mm以上の長さを有する比較的長い繊維状の強化材が含有される。このように、本発明のバットは、比較的長い補強用の長繊維を含有するので、合成樹脂で構成したバットと比較して、非常に高い剛性を得ることができる。それにより、ハンマーが偏心回動した場合でも、バット本体の形状を保持することができ、したがって、より安定した回動を確保することができる。また、熱可塑性樹脂によってバット本体を構成するので、加工精度および寸法安定性が高いという合成樹脂の利点を得ることができる。
【0020】
請求項5に係る発明は、請求項4に記載のアップライトピアノのバットにおいて、長繊維は、炭素繊維であることを特徴とする。
【0021】
この構成によれば、長繊維として炭素繊維が用いられていることにより、バット本体の硬度を、例えばABS樹脂で構成されたバット本体よりも向上させることができる。それにより、ハンマーが偏心回動した場合でも、センターピンからの反力によるピン保持溝の変形をさらに抑制でき、バットおよびハンマーのがたつきを、より一層、抑制することができる。
【0022】
また、バットの可動部分にほこりが付着すると、その動きが鈍くなり、それにより、ハンマーの応答性が低下するおそれがある。一般に、炭素繊維は、他の補強用の長繊維、例えばガラス繊維よりも導電性が高い。したがって、上記のように、そのような炭素繊維を、バット本体を構成する熱可塑性樹脂に含有した補強用の長繊維として用いることによって、バット本体の導電性を高め、その帯電性を低減することができる。それにより、バット本体にほこりが付着するのを抑制することができるので、バットおよびハンマーの動きおよび応答性を良好に保つことができる。また、バット本体へのほこりの付着の抑制により、バットの外観を良好に保つことができるとともに、バットの調整作業などの際に、作業者の手や服が汚れるのを抑制することができる。
【0023】
請求項6に係る発明は、請求項4または5に記載のアップライトピアノのバットにおいて、熱可塑性樹脂は、ABS樹脂であることを特徴とする。
【0024】
ABS樹脂は、熱可塑性樹脂の中でも高い接着性を有する。したがって、バット本体を構成する熱可塑性樹脂としてABS樹脂を用いることによって、バットにハンマーの部品を接着剤で容易に接着でき、その組立て性を向上させることができる。
【0025】
また、一般に、炭素繊維などの強化材を含有した熱可塑性樹脂を射出成形する場合、そのメルトフローレートが大きいと、熱可塑性樹脂の金型内への流入速度が大きくなるために、強化材が成形品中に特定の方向に並びやすいことで、成形品の剛性に異方性が生じやすい。また、ABS樹脂は、ゴム状重合体を含む熱可塑性樹脂であり、そのメルトフローレートは小さい。従って、バット本体を前述したようにABS樹脂で構成することによって、バット本体の異方性を抑制できるので、高い剛性を安定して得ることができる。さらに、ABS樹脂が持つ延性によって、バットの衝撃強度を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態によるアップライトピアノのバット20を適用したアクション3を、ハンマー1や鍵盤2などとともに、離鍵状態において示している。なお、以下の説明では、演奏者側から見たときのアップライトピアノの手前側を「前」、奥側を「後」として説明する。
【0027】
鍵盤2は、左右方向(図1の奥行方向)に並んだ多数の鍵2a(1つのみ図示)によって構成されている。各鍵2aは、前後方向(図1の左右方向)のほぼ中央において、筬5に立設されたバランスピン5aに回動自在に支持されている。
【0028】
アクション3は、鍵盤2の後端部の上方において、筬5の左右端部にそれぞれ設けたブラケット(図示せず)に取り付けられ、両ブラケットの間に設けられている。アクション3は、ウィッペン6、ジャック7および前記バット20などを有しており、これらは、鍵2aごとに設けられている(いずれも1つのみ図示)。左右のブラケットの間には、センターレール16およびハンマーレール17などが渡されており、このセンターレール16に、ウィッペンフレンジ12およびバットフレンジ25が鍵2aごとにねじ止めされている(ともに1つのみ図示)。ウィッペン6は、その後端部において、ウィッペンフレンジ12に回動自在に支持されている。
【0029】
ウィッペン6は、例えば、ABS樹脂などの合成樹脂や木材によって所定の形状に形成されており、その前部から下方に突出するヒール部6aを有していて、対応する鍵2aの上面後端部に設けたキャプスタンボタン2bに、ヒール部6aを介して載置されている。また、ウィッペン6の上面前端部には、バックチェックワイヤ9aが立設されており、その先端部にバックチェック9が取り付けられている。また、ウィッペン6の上面後端部には、ダンパー30を駆動するためのスプーン11が立設されている。また、このスプーン11のすぐ前方には、前述したウィッペンフレンジ12が配置されている。
【0030】
ジャック7は、例えば、合成樹脂または木材により構成されており、L字形に成形されている。ジャック7は、前後方向に延びる基部7aと、基部7aの後端部から上方に延びるハンマー突上げ部7bを有している。このようなジャック7は、その基部7aとハンマー突上げ部7bとの角部において、ウィッペン6のバックチェックワイヤ9aよりも後方の位置に、回動自在に支持されている。また、基部7aとウィッペン6の間には、ジャックスプリング10が取り付けられている。
【0031】
ジャック7の基部7aの上方には、レギュレティングボタン13が設けられている。このレギュレティングボタン13は、センターレール16に設けられた複数のレギュレティングブラケット14(1つのみ図示)と、その前端部に取り付けられ、左右方向に延びるレギュレティングレール15とを介して、鍵2aごとに設けられている(1つのみ図示)。
【0032】
センターレール16にねじ止めされたバットフレンジ25は、例えば合成樹脂によってブロック状に形成されており、左右の両端部から、ハンマー支持部25a,25aが上方にそれぞれ突出している(1つのみ図示)。これらのハンマー支持部25a,25aの間には、左右方向に水平に延びるように、断面円形のセンターピン26が設けられている。
【0033】
バット20は、バットフレンジ25に支持されており、バット20には、ハンマー1およびキャッチャー23が一体に設けられている(以下、バット20、ハンマー1およびキャッチャー23を総称する場合には「ハンマー組立て品A」という)。図2および図3に示すように、バット20は、バット本体27およびその背面に取り付けられた金属プレート29を有している。バット本体27は、従来のバット本体と基本的に同じ形状およびサイズを有している。また、バット本体27は、長繊維法で形成されていて、以下に述べるようなペレットを用いて、射出成形によって成形されている。このペレットは、炭素繊維で構成されたロービングを、所定の張力を加えた状態で揃えながら、ゴム状重合体を含む熱可塑性樹脂である、例えばABS樹脂を押出機で押し出したもので被覆することによって成形される。これにより、ペレットの成形時に、炭素繊維のロービングを折ることなく、ペレットに含有させることができるので、ペレットには、それと等しい長さの炭素繊維が含有される。本実施形態では、ペレットの長さは、5〜15mmに設定されており、それにより、このペレットを用いて射出成形されたダンパーレバー32には、0.5〜2mmの長さの炭素繊維が含有される。なお、上記のゴム状重合体のメルトフローレートは、比較的小さな値に設定されており、例えば230℃、2.12kg荷重の試験条件で0.1〜50g/10分の範囲に設定されている。
【0034】
また、バット本体27は、下端部にピン取付け部28を有しており、その背面には、バット20をバットフレンジ25のセンターピン26に取り付けるためのピン保持溝28aが形成されている。このピン保持溝28aは、背面の左右方向にわたって直線状に水平に延びている。また、ピン保持溝28aは、上下の一対の壁面28b,28bによって、断面V字形に形成されており、両傾斜面28b,28bは、その間隔が、ピン保持溝28aの底側に向かうにつれて狭くなっているとともに、ピン取付け部28の背面に対して互いに同じ所定の角度で傾斜している。
【0035】
金属プレート29の上部にはねじ孔29cが形成されており、金属プレート29は、このねじ孔29cに通されたねじ24によって、ピン取付け部28の背面にこれを覆うように着脱自在に取り付けられている。また、金属プレート29は、ピン取付け部28とほぼ同じ左右方向の幅を有するとともに、所定の厚さを有している。この金属プレート29の前面のねじ孔29cよりも下方には、ピン押え溝29aが左右方向にわたって形成されている。このピン押え溝29aは、ピン取付け部28のピン保持溝28aに後方から対向するように水平に延びている。また、ピン押え溝29aは、断面が台形状に形成されており、上下一対の傾斜面29b,29bを有している。これらの傾斜面29b,29bは、間隔がピン押え溝29aの底側に向かうにつれて狭くなっており、金属プレート29の前面に対して互いに同じ所定の角度で傾斜している。また、ピン保持溝28aの上側の傾斜面28bとピン押え溝29aの上側の傾斜面29bとが、互いに直角に近い関係になっており、同様に、ピン保持溝28aの下側の傾斜面28bとピン押え溝29aの下側の傾斜面29bとが、互いに直角に近い関係になっている。
【0036】
以上のような金属プレート29は、バットフレンジ25のセンターピン26をピン取付け部28との間に挟み付け、ピン取付け部28との間に若干の間隙を隔てた状態で、バット本体27にねじ24によって取り付けられている。具体的には、センターピン26の前半部が、ピン保持溝28aに収容されるとともに、円周方向の2点において、ピン保持溝28aの傾斜面28b,28bに係合している。また、センターピン26の後端部が、ピン押え溝29aに収容されるとともに、円周方向の2点において、傾斜面29b,29bに係合している。以上により、バット20は、センターピン26の円周方向の4点に遊びなく係合した状態で、センターピン26に支持されている。
【0037】
また、ハンマー1は、バット本体27に立設され、上下方向に延びるハンマーシャンク22a、およびハンマーシャンク22aの上端部に設けられたハンマーヘッド22を有している。ハンマーヘッド22は、後方に鉛直に張られた弦Sに対向しており、ハンマー1の回動に伴い、ハンマーヘッド22の左右方向の中心で弦Sを打弦するようになっている。
【0038】
また、バット本体27には、その前面から斜め下方に延びるキャッチャーシャンク23aが設けられており、このキャッチャーシャンク23aの前端部にキャッチャー23が設けられていて、前方のバックチェック9に対向している。また、バット本体27とバットフレンジ25の間には、バットスプリング20aが設けられており、これにより、バット20を含むハンマー組立て品Aが、図1の時計方向に付勢されている。離鍵状態においては、ハンマー組立て品Aは、ジャック7のハンマー突上げ部7bが、バット本体27の下面の前端部で構成される被突上げ部27aに下方から係合した状態で、静止している。
【0039】
また、アクション3の後方には、ダンパー30が鍵2aごとに設けられている(1つのみ図示)。ダンパー30は、センターレール16にねじ止めされたダンパーレバーフレンジ31に回動自在に取り付けられたダンパーレバー32と、ダンパーレバー32に立設されたダンパーワイヤ33と、ダンパーワイヤ33の上端部に設けられたダンパーヘッド34と、ダンパーレバー32を弦S側に付勢するダンパーレバースプリング35などを備えている。このダンパー1は、離鍵状態においては、ダンパーレバースプリング35の付勢力により、ダンパーヘッド34が後方の弦Sに前方から当接し、これを押圧している。
【0040】
以下、上述したアクション3やハンマー1などの押鍵の開始から終了までの一連の動作について説明する。演奏者により、図1の離鍵状態から鍵2aが押鍵されると、鍵2aは、バランスピン5aを中心として図1の時計方向に回動し、その後端部に載置されたウィッペン6は、鍵2aによって突き上げられることにより、上方(反時計方向)に回動する。このウィッペン6の回動に伴い、ウィッペン6に設けられたジャック7、バックチェック9およびスプーン11などが一緒に移動し、バット20がジャック7のハンマー突上げ部7bによって突き上げられる。それにより、ハンマー組立て品Aは、バット本体27のピン保持溝28aおよび金属プレート29のピン押え溝29aの各傾斜面28b,29bがセンターピン26の周面を摺動しながら、センターピン26を中心として、後方の弦Sに向かって反時計方向に回動する。
【0041】
押鍵開始後、ウィッペン6が所定の角度まで回動すると、ウィッペン6の後端部に設けたスプーン11が、ダンパーレバー32の下端部に当接し、押圧することによって、ダンパーレバー32を、ダンパーレバースプリング35の付勢力に抗して時計方向に回動させる。これにより、ダンパーヘッド34が弦Sから離れ、弦Sが振動可能な状態になる。
【0042】
ウィッペン6がさらに所定の角度まで回動すると、ジャック7の基部7aの前端部が、レギュレティングボタン13に下方から当接する。それにより、ジャック7は、上方への移動が規制されることによって、ウィッペン6に対し、ジャックスプリング10の付勢力に抗して、時計方向に回動し、そのハンマー突上げ部7bがバット20から前方に外れ(レットオフ)、バット20から離脱する。ハンマー組立て品Aは、ジャック7がバット20から離脱した後も慣性によって回動し、ハンマーヘッド22が弦Sを打弦し、振動させることによってピアノ音を発生させる。そして、ハンマー組立て品Aは、弦Sの反発力によって、時計方向への復帰回動を開始する。押鍵が終了し、鍵2aが離鍵されると、それに伴い、鍵2aおよびアクション3などは、押鍵時とは逆方向に復帰回動し、図1に示す離鍵状態に復帰することによって、押鍵の開始から終了までの一連の動作が終了する。
【0043】
以上のような押鍵に伴うハンマー組立て品Aの回動の際、特に、ジャック7によって突き上げられたとき、およびハンマーヘッド22が弦7を打弦したときなど、ハンマー組立て品Aの動作が急激に変化したときには、バット20からこれを支持するセンターピン26に対して大きな荷重が作用する。この荷重により、バット20は、センターピン26に対して相対的に上下方向に移動しようとする。すなわち、センターピン26側から見た場合、センターピン26は、ピン保持溝28aの傾斜面28bに沿って、ピン保持溝28aの外方に移動しようとする。この場合、そのピン保持溝28aの一方の傾斜面28bに対抗するピン押え溝29aの一方の傾斜面29bが、直角に近い関係になっており、その傾斜面28a、すなわち、センターピン26の移動方向に対して直角に近い角度で延びているので、傾斜面29bで、センターピン26を押え付けることによって、センターピン26の相対的な移動を効果的に阻止することができる。
【0044】
また、ハンマー1が偏心回動することによって、ハンマーヘッド22が左右方向にぶれるようなモーメントが発生する場合も同様である。すなわち、この場合は、ピン保持溝28aの上下の傾斜面28b,28bからセンターピン26の左右の端部に、互いに逆方向のより大きな荷重が集中的に作用する。このため、センターピン26は、その両端部において、互いに逆方向にピン保持溝28aの外方に移動しようとする。このような場合においても、金属プレート29のピン押え溝29aが、その上下の傾斜面29b,29bにより、センターピン26の両端部を互いに逆方向に押え付けることによって、センターピン26の移動を効果的に阻止することができる。
【0045】
以上のように、バット20を支持するセンターピン26は、バット本体とこれに取り付けられた金属プレートとの間に挟み付けられ、バット本体27のピン保持溝28aに係合しているだけでなく、さらに金属プレート29に形成されたピン押え溝29aにも係合している。このため、ハンマー1の回動に伴い、バット本体27がセンターピン26から上下方向にずれようとしても、センターピン26がこれに係合するピン押え溝29aの傾斜面29bに当接することによって、バット本体27の移動を阻止する。したがって、センターピン26に対してバット20をずれにくくすることができ、センターピン26でバット20およびハンマー1を安定して支持することができる。
【0046】
特に、ハンマー1が偏心回動する場合に、センターピン26の両端部に集中的に荷重が作用することによって、センターピン26がピン保持溝28aの外方に相対的に移動しようとしても、ピン押え溝29aによって、やはりその移動を阻止することができる。このように、センターピン26の移動が阻止される結果、ピン保持溝28aおよびピン押え溝29aの変形を抑制でき、バット20およびハンマー1のがたつきを抑制することができる。以上により、ハンマー1の安定した回動を確保でき、ハンマー1による打弦を適切に行わせることができる。
【0047】
また、ピン保持溝28aおよびピン押え溝29aの一対の傾斜面28b,28bおよび29b,29bは、それぞれ溝の底側に向かうにつれて互いの間隔が狭くなるように傾斜しており、センターピン26は、これらの一対の傾斜面28b,28bおよび29b,29bのそれぞれに係合している。すなわち、センターピン26は、その断面においてバット本体27および金属プレート29に円周方向の4点で遊びなく係合しており、それにより、バット20およびハンマー1を、センターピン26でより安定して支持することができる。
【0048】
また、本発明では、ピン保持溝28aの一方の傾斜面28bに対向するように、金属プレート29のピン押え溝29aの一方の傾斜面29bが設けられているので、ハンマー1が偏心回動する場合に、センターピン26が、ピン保持溝28aの一方の傾斜面28bに沿って外方に向かって相対的に移動しようとしても、一方の傾斜面29bでセンターピン26を押え付けることによって、その相対的な移動を効果的に阻止することができる。したがって、ハンマー1をより安定して回動させることができる。また、各溝28a,29aの一対の傾斜面28b,28bおよび29b,29bの互いの間隔が底側に向かって狭くなっているので、センターピン26の径がばらついている場合でも、センターピン26を、両溝28a,29aの各傾斜面28b,29bに確実に係合させることができ、それにより、上述した効果を確実に得ることができる。
【0049】
また、バット本体27が、炭素繊維を含有する熱可塑性樹脂の成形品で構成され、従来のABS樹脂製のバット本体27よりもより高い剛性を有していることにより、ハンマー1が偏心回動した場合でも、バット本体27の形状を保持することができ、したがって、より安定した回動を確保することができる。また、熱可塑性樹脂によってバット本体27を構成するので、加工精度および寸法安定性が高いという合成樹脂の利点を得ることができる。
【0050】
また、炭素繊維を、バット本体27を構成する熱可塑性樹脂に含有した補強用の長繊維として用いていることによって、バット本体27の導電性が高められ、その帯電性を低減されている。それにより、バット本体27にほこりが付着するのを抑制することができるので、ハンマー組立て品Aの動きおよびその応答性を良好に保つことができる。また、バット本体27へのほこりの付着の抑制により、バット本体27の外観を良好に保つことができるとともに、ハンマー組立て品Aの調整作業などの際に、作業者の手や服が汚れるのを抑制することができる。
【0051】
また、バット本体27を構成する熱可塑性樹脂として、熱可塑性樹脂の中でも高い接着性を有するABS樹脂を用いているので、バット本体27にハンマーシャンク22aやキャッチャーシャンク23aなどを接着剤で容易に接着でき、ハンマー組立て品Aの組立て性を向上させることができる。
【0052】
また、ABS樹脂は、ゴム状重合体を含む熱可塑性樹脂であり、そのメルトフローレートは小さい。したがって、バット本体27の異方性を抑制できるので、高い剛性を安定して得ることができる。さらに、ABS樹脂が持つ延性によって、バット本体27の衝撃強度を高めることができる。
【0053】
図5は、本実施形態のバット本体27の硬度を確認するために行ったロックウェル硬度試験の結果を、比較例とともに示したものである。この試験では、本実施形態のバット本体27を構成する、炭素繊維を含有するABS樹脂の成形品で構成した試料(「実施例」と図示)と、比較例として、従来のバット本体を構成するABS樹脂で成形品で構成した試料(「比較例」と図示)とを用いて行った。測定の結果、比較例のロックウェル硬度を100とすると、実施例のロックウェル硬度は、128.3であり、実施形態のバット本体27は、従来のバット本体よりも、ピン保持溝28aが変形しにくくなっていることが確認された。
【0054】
次いで、上述した実施形態のバット20の変形例について説明する。この変形例は、実施形態のバット20と比較して、バット本体27のピン保持溝の断面形状のみが異なっている。
【0055】
すなわち、前述した実施形態のピン保持溝28aが、上下の傾斜面28b,28bによりV字形の断面形状を有するのに対し、図4に示すように、この変形例のピン保持溝48aは、断面六角形に形成されている。具体的には、このピン保持溝48aは、ピン取付け部28の背面と平行に延びる底面48dと、その上下の両端からピン取付け部28の背面に向かって傾斜して延びる一対の傾斜面48b,48bと、それらに連なるピン取付け部28の背面側の一対のストッパ面48c,48cとによって構成されている。また、傾斜面48bの、ピン取付け部28の背面に対する傾斜角度は、実施形態の傾斜面28bと同じであり、ストッパ面48cは、ピン取付け部28の背面に対し、傾斜面48aよりも大きく且つ直角に近い角度で傾斜している。
【0056】
センターピン26は、その前半部が、ピン保持溝48aに収容されており、一対の傾斜面48b,48bに係合している。バット20の他の部分の構成は、前述した実施形態と同様である。
【0057】
この構成によれば、ハンマー組立て品Aが回動または偏心回動するのに伴い、実施形態と同様に、センターピン26が、傾斜面48bに沿って上下方向に相対的に移動する。センターピン26側から見た場合、センターピン26は、傾斜面48bに沿ってピン保持溝48aの外方に移動する途中で、ピン取付け部28の背面側のストッパ面48cに当接する。このピンストッパ面48cは、バット本体27の背面に対し、傾斜面48bよりも大きく且つ直角に近い角度で傾斜しているので、センターピン26が外方へ移動しようとする力は、傾斜面48bに沿って外方に移動しようとする力よりも小さくなる。その結果、センターピン26の相対的な移動が効果的に阻止される。
【0058】
以上のように、本変形例のバット20では、センターピン26が、傾斜面48cに沿ってピン保持溝48aの外方に向かって相対的に移動しようしても、ストッパ面48cが、ピン取付け部28の背面に対して傾斜面48bよりも直角に近い角度で傾斜しているので、センターピン26の移動は、このストッパ面48c、およびピン押え溝29の傾斜面29bの双方によって阻止される。その結果、センターピン26は、ピン保持溝48aの傾斜面48bならびにストッパ面48c、およびピン押え溝29aの傾斜面29bに係合した状態に維持される。したがって、ハンマー組立て品Aを、さらに安定して回動させることができる。
【0059】
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、上述した変形例では、センターピン26は、円周方向の4点でバット本体27および金属プレートに接触した状態で、ハンマー組立て品Aを支持しているが、これに限定されない。例えば、センターピン26、ピン保持溝48aおよびピン押え溝29aをより精度良く形成し、センターピン26を、各傾斜面48b,29bに加え、バット本体27および金属プレート29の各溝の一方または両方の底面にも係合させるようにしてもよい。それにより、センターピン26からの反力を、より分散して支持することができ、ハンマー組立て品Aの取付けおよび回動を、さらに安定して行うことができる。その他、細部の構成を、本発明の趣旨の範囲内で適宜、変更することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施形態によるバットを適用したアップライトピアノのアクション、鍵盤およびハンマーなどを、離鍵状態において示す側面図である。
【図2】図1のバットフレンジ、およびそのセンターピンに支持されたバットを示す部分拡大側面図である。
【図3】図2のバット本体のピン保持溝と金属プレートのピン押え溝を、これらに係合するセンターピンとともに示す部分拡大側面図である。
【図4】本発明の変形例によるバット本体のピン保持溝と金属プレートのピン押え溝を、これらに係合するセンターピンとともに示す部分拡大側面図である。
【図5】本実施形態のバット本体に用いる材料の硬度試験結果を、比較例とともに示す図である。
【図6】従来のハンマー組立て品の正面図であり、ハンマーが偏心回動する際のハンマーのぶれの方向M1およびM2と、これらにそれぞれ対応する、バットの溝に作用するセンターピンからの反力の作用方向m1およびm2を示す図である。
【符号の説明】
【0061】
1 ハンマー
2a 鍵
20 バット
25 バットフレンジ
26 センターピン
27 バット本体
28a ピン保持溝
28b 傾斜面
29 金属プレート
29a ピン押え溝
29b 傾斜面
48a ピン保持溝
48b 傾斜面
48c ストッパ面




 

 


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