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発明の名称 歌詞編集装置および歌詞編集プログラム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−86304(P2007−86304A)
公開日 平成19年4月5日(2007.4.5)
出願番号 特願2005−273881(P2005−273881)
出願日 平成17年9月21日(2005.9.21)
代理人 【識別番号】100084870
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 香樹
発明者 河口 泰樹 / 岡 雅章 / 松永 郁
要約 課題
楽譜作成装置の歌詞および歌詞番数の入力を簡単な操作で行えるようにする。

解決手段
歌詞は音節毎に設けられた、歌詞記録用の記憶エリアに記録され、その記憶エリアの画像データを出力して歌詞の画像を表示する。音節は一つの音符に割り当てられる1乃至数文字の歌詞をいう。入力指示部35から歌詞番数の入力が指示されると、入力エリア生成部36は、歌詞記録用の音節毎の記憶エリアとは別に、歌詞番数を記録するための音節エリアを新規に作成する。入力された歌詞番数や括弧は、歌詞番数専用の記憶領域(音節エリア)に記録できるので、表示画面に歌詞とは明瞭に区別された形態で表示される。
特許請求の範囲
【請求項1】
画面表示された楽譜上の音符に歌詞と歌詞番数および括弧(歌詞番数等)とを付加する歌詞編集装置において、
前記歌詞が、各音符に対応して設けられる音節エリア単位でメモリ上に入力されるとともに、
前記歌詞番数等は、前記各音符に対応する音節エリアとは別に設けられた音節エリア単位でメモリ上に入力するように構成されていることを特徴とする歌詞編集装置。
【請求項2】
画面表示された楽譜上の音符に歌詞と歌詞番数および括弧(歌詞番数等)とを付加する歌詞編集装置において、
画面に表示される楽譜をイメージデータとして展開する画像メモリと、
歌詞番数等入力指示手段と、
歌詞番数等入力指示手段によって入力された歌詞番数等入力指示に応答して、歌詞に付加する歌詞番数等の記録領域を歌詞の記録領域と関連付けて前記画像メモリ上に設定する記録領域生成手段と、
前記記録領域に記録する歌詞番数等を入力する入力内容設定手段とを具備し、
前記入力内容設定手段で設定された入力内容に基づいてイメージデータを前記画像メモリに展開するように構成したことを特徴とする歌詞編集装置。
【請求項3】
画面表示された楽譜上の音符に歌詞と歌詞番数および括弧(歌詞番数等)とを付加する歌詞編集プログラムにおいて、
歌詞番数等入力指示に応答して、歌詞番数等を入力する記録領域を歌詞の記録領域と関連付けて画像メモリ上に設定することを特徴とする歌詞編集プログラム。
【請求項4】
画面上の五線譜に沿って歌詞表示用のブロックを設定するステップと、
前記ブロックがアクティブにされたときに、プロパティを表示して歌詞番数等入力のメニューを表示するステップと、
歌詞番数・括弧入力のメニューが選ばれたときにダイアログを表示するステップと、
前記ダイアログに従って所定の設定を行ったときに前記ブロックに先行する位置に歌詞番数等の記録領域を設定するステップとからなることを特徴とする歌詞編集プログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、歌詞編集装置および歌詞編集プログラムに関し、特に、画面上に表示された楽譜に歌詞および歌詞番数を付加する操作を簡単にすることができる歌詞編集装置および歌詞編集プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータ上で楽譜作成のプログラム(楽譜作成ソフト)を実行して楽譜を作成することが行われている。つまり、パーソナルコンピュータを楽譜作成装置として機能させることが知られている。例えば、各種音楽記号と五線譜とを記憶させておき、これら音楽記号と五線譜とを画面上に表示させて楽譜を作成する。特開平9−114453号公報には、パレット状に画面表示した各種音楽記号やフォント等をマウス等で拾って画面上の五線譜上に貼り付け、楽譜を作成することができる楽譜作成装置が開示されている。
【0003】
特開2003−177766号公報には、通信ネットワークを経由してサーバ装置から演奏データを取得して画面上に楽譜を表示し、楽譜を編曲したり、歌詞を付けたりすることができるプログラムが提案されている。この公報に記載された歌詞作成プログラムでは、複数の歌詞を表示し、それぞれの歌詞を示すアルファベット符号も併せて表示している。
【0004】
歌詞および歌詞番数を付加するため、従来のプログラムつまり楽譜作成ソフトは次のような手順をとる。まず、画面表示されている歌詞入力ボタンをマウスでクリックして五線譜の下方に歌詞入力位置を示すフレームを表示させる。次に、このフレーム内の、歌詞を付けたい音符(新規作成では先頭の音符)の下方をマウスでクリックしてキャレット(文字入力ポインタ)を表示させる。そして、キーボード等の入力装置を使って文字を入力すると、そのキャレットが示す位置に歌詞として文字が表示される。歌詞は音符に対応するので、キャレットは音符に対応して表示される。歌詞の一文字が入力されると、キャレットが次の音符の下に自動的に移動して次の一文字を入力できるようにする。こうして、音符の一つ毎に文字を入力して歌詞を完成させる。キャレットの移動は手動で行うこともできる。
【特許文献1】特開平9−114453号公報
【特許文献2】特開平7−121661号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の歌詞入力のためのプログラムでは、歌詞は音符に対して割り当てられる。したがって、各音符に割り当てられる歌詞に歌詞番数や括弧を付加しようとした場合に不都合が生じる。従来のプログラムでは、歌詞表示位置を示すフレームに入力される文字、数字、記号はすべて音符に対応した位置に表示させるようになっている。複数の文字が一つの音符に対応する場合は、複数の文字は音符に対して中央揃えで表示される。
【0006】
歌詞番数や括弧も、歌詞入力用のフレーム内に入力するので、音符に対して位置が割り当てられる。例えば、図12(b)のように歌詞番数Snを入力した場合、歌詞番数Snと歌詞の最初の一文字「か」とが先頭の音符n1に対して中央揃えで表示されるレイアウトになる。したがって、「か」の文字が、隣接する「え」の文字に近付いて音符n1からずれているのが分かる。本来、音符から独立して歌詞とは別個に表示されるべき歌詞番数が、このように、特定の音符に付随して表示されていると、見やすさを損なうし、見た目のバランス上も良くない。これを、図12(a)のように歌詞の部分と歌詞番数とを明瞭に分離して表示し、歌詞が音符に対応させて位置したいという要望がある。しかし、従来技術によれば、後でレイアウトを修正するしかなく、楽譜作成操作が煩雑になるという問題点がある。
【0007】
本発明は、画面表示された音符に対応して歌詞を表示し、かつ歌詞を表示する行と同じ行に歌詞以外の数字や記号を表示する際に、これら数字や記号等が歌詞の一部として音符に対応づけて表示されないように、独立して表示処理を行えるようにした歌詞編集装置および歌詞編集プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決し、目的を達成するための本発明は、画面表示された楽譜上の音符に歌詞と歌詞番数および括弧(歌詞番数等)とを付加する歌詞編集装置において、前記歌詞が、各音符に対応して設けられる音節エリア単位でメモリ上に入力されるとともに、前記歌詞番数等は、前記各音符に対応する音節エリアとは別に設けられた音節エリア単位でメモリ上に入力するように構成されている点に第1の特徴がある。
【0009】
また、本発明は、画面表示された楽譜上の音符に歌詞と歌詞番数等とを付加する歌詞編集装置において、画面に表示される楽譜をイメージデータとして展開する画像メモリと、歌詞番数等入力指示手段によって入力された歌詞番数等入力指示に応答して、歌詞に付加する歌詞番数等の記録領域を歌詞の記録領域と関連付けて前記画像メモリ上に設定する記録領域生成手段と、記録領域に記録する歌詞番数等を入力する入力内容設定手段とを具備し、前記入力内容設定手段で設定された入力内容に基づいてイメージデータを前記画像メモリに展開するように構成した点に第2の特徴がある
【0010】
さらに、本発明は、画面上の五線譜に沿って歌詞表示用のブロックを設定するステップと、前記ブロックがアクティブにされたときに、プロパティを表示して歌詞番数等入力のメニューを表示するステップと、歌詞番数・括弧入力のメニューが選ばれたときにダイアログを表示するステップと、前記ダイアログに従って所定の設定を行ったときに前記ブロックに先行する位置に歌詞番数等の記録領域を設定するステップとからなる点に第3の特徴がある。
【発明の効果】
【0011】
上記第1〜第3の特徴を有する本発明によれば、音符に対応して表示された歌詞を入力するエリアとは個別に設定される歌詞番数等用の入力エリアを設けたので、入力された歌詞番数等が音符に対応して表示される歌詞とは明瞭に区別して表示される。したがって、歌詞番数を見やすくすることができるし、見た目の美感にも優れた楽譜を提供することができる。
【0012】
第3の特徴を有する本発明によれば、歌詞表示用のブロックがアクティブにされたときに歌詞番数等の入力メニューを選択すると、歌詞番数等の入力詳細を設定するダイアログが表示され、その表示に従って歌詞番数等が入力されると歌詞番数等の記録領域が前記ブロックに先行する位置に設定される。このように画面表示に従って歌詞番数等を容易に入力し、かつ歌詞とは峻別できるように表示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。図2は本発明の一実施形態に係る歌詞入力プログラムを走らせる楽譜作成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。同図において、楽譜作成装置のハードウェアはパーソナルコンピュータ等の汎用情報処理装置によって実現できる。楽譜作成装置1は、CPU2、ROM3、RAM4、表示装置5、キーボード6、マウス7、音源部8、および通信インタフェース9を備える。表示装置5、キーボード6、およびマウス7はそれぞれVRAM10、キースキャン回路11、およびマウススキャン回路12を介してバス13に接続される。なお、マウス7は、タブレット、タッチスクリーン、およびタッチパネル等、周知のポインティング・デバイスであってもよい。
【0014】
マウス7のX・Y方向の移動量はRAM4上のカーソルポイントレジスタのカーソル座標データに加算され、この座標データに基づいて表示装置5上でのカーソルの位置が決定される。キーボード6のキーのオン・オフはキースキャン回路12で検出され、検出結果はRAM4に書き込まれる。キーボード6のキーのオン・オフが直前の状態と比較されてキーオンイベントやキーオフイベントが認識される。
【0015】
また、楽譜作成装置1には、ハードディスク、CD−ROM、MOディスク、DVD,およびメモリカード等の外部記憶装置を必要に応じて設けることができるし、プリンタドライバを介してプリンタに接続することもできる。
【0016】
CPU2は、所定の制御プログラムに従って各種処理を実行し、装置全体を制御する。ROM3は、CPU2に楽譜作成処理を実行させるための楽譜表示プログラムや五線譜、および音符等の音楽記号を含む各種データ(楽譜作成ソフト)を記憶する。RAM4は、CPU2での処理に使用される情報を一時記憶する。
【0017】
表示装置5は、LCDやCRT等の表示器あるいはLED等の表示灯を含む。表示器には、アイコン、楽譜、複数のタグシートからなる音楽記号のパレット、鍵盤図形等を表示する。
【0018】
音源部8は音源としてのソフトウェアや効果付与のためのDSPを含む。音源部8には、D/A変換器、アンプ、スピーカを含むサウンドシステム14が接続される。
【0019】
通信インタフェース9は、LANやインタネット、電話回線などの通信ネットワーク、あるいはMIDI用ネットワークに接続されるインタフェースであり、サーバ等など、他の情報処理装置やMIDI機器などの外部機器15との各種情報の授受に使用される。楽譜作成装置1は、この通信インタフェースを介して取り込んだ演奏情報に基づく楽譜作成も可能である。
【0020】
音源部8は、RAM4上に設けられる演奏情報記憶手段から、ノートナンバ、音色、ステップ、ゲートタイム、ベロシティ等演奏情報を読み込み、それに基づいて楽音波形の加工をしてサウンドシステム14に入力する。
【0021】
図3は表示装置5の表示器に表示された楽譜作成モード画面の例を示す図である。画面24の上部にはメニューバー25およびツールバー26が設けられる。メニューバー25およびツールバー26のボタンは要部のみを図示する。
【0022】
画面24の右側には楽譜の描画範囲27を設ける。描画画面には予め多段(この例では5段)に五線譜を配する。ここでは、五線譜に音部記号を表示した例を示したが、この音部記号は作成者が任意に変更できるし、五線譜のみの初期画面として任意に音部記号を設定することができるものにしてもよい。
【0023】
画面24の左側には、音楽記号等や編集コマンドを含むパレット28が表示される。パレット28は複数のタグシート28−1、28−2、…、28−9からなる。楽譜の作成・編集上使用頻度の高いものを最上部2枚のタグシート28−1,28−2に収容して記号の選択を容易にしている。画面24には、マウス7で移動可能なカーソル29が表示される。
【0024】
ツールバー26に表示されているボタンには、処理モードを切り替えるボタンが含まれている。音符・記号ボタン30は、音符や音楽記号を五線譜に書き込む楽譜作成モード(図3に表示されている画面)を選択するスイッチである。歌詞入力ボタン31は、歌詞入力モードを選択するスイッチである。
【0025】
図4は、表示装置5に表示された歌詞入力モードの表示例を示す図であり、描画範囲の要部を示す。図4において、描画範囲27には、楽譜作成モードで作成された楽譜が表示されている。この楽譜は外部記憶装置やサーバ装置から取り込んだ電子楽譜(マイクロコンピュータで処理可能であったり、通信回線を経由して流通可能に構成されていたりする楽譜のデータ)に基づいて作成された楽譜であってもよい。歌詞入力モードのデフォルトでは、五線譜単位で歌詞入力用のブロック32(32−1,32−2,…,32−5)が表示されている。図4では、ブロックは五線譜毎に1段だけを図示しているが、歌詞の番数に応じて複数段を表示することができる。ブロック32は、ブロック32の存在する領域をマウス7でクリックしてアクティブにしている状態では表示されるが、それ以外、つまりアクティブになっていないときは表示されていない。
【0026】
オペレータは、ブロック32内をマウス7でクリックしてキャレット33を表示させて文字(テキスト)の入力位置を指定する。歌詞は音符に対して割り当てるので、キャレット33は音符に対応した位置に表示される。一つのキャレットに複数の文字を入力した場合は、これら複数の文字は中央揃えに自動編集される。
【0027】
なお、歌詞が入力されたブロック32に対しては、種々編集することができる。例えば、歌詞をクリックすると、この歌詞が含まれるブロック32がアクティブになり、この状態でマウス7を操作してブロック32を上下に移動させることができる。音域の広い楽譜に対してブロック32の位置がデフォルトの位置のままだと、楽譜の低音域と重なったりすることが考えられ、そのような場合にブロック32の移動は有効である。
【0028】
また、ブロック32の上下のフレームをクリックして縦方向にドラッグすると、ドラッグの方向に該ブロックのサイズが変更される。複数の歌詞番数があってブロック32が複数行からなる場合は、ブロック32の縦サイズを変更すると各行のブロック同士の間隔が変更され、歌詞の行間が変化する。歌詞の行間を調整して見やすさを良くするのに有効である。
【0029】
複数のブロック32に対するカット・アンド・ペースト等の編集は、例えば、キーボード6のシフトキーを押したままマウス7で複数のブロックを順にクリックして行うと能率的である。
【0030】
ブロック32内の文字の編集は、マウス7でブロック32内をダブルクリックしてキャレットを表示させた後に行う。この場合、キャレットの表示位置はダブルクリックされた位置によって異り、その位置から最も近い音節に表示される。音節とは、音符に対応して表示される歌詞のことをいうが、複数文字が一つの音節に対応する場合は該音符に対応させてキャレットを表示する。
【0031】
キャレットは文字編集のときに利用するするが、ブロック32の分割や結合をキャレットを表示させて行うこともできる。例えば、キャレット33をブロック32内に表示させた状態でマウス7を右クリックして分割や結合のプロパティを表示させる。ブロック32の先頭または最後の音節にキャレットを表示して右クリックするとブロック結合用のプロパティ設定ダイアログが表示され、ブロック32内のその他の場所を右クリックするとブロック分割用のプロパティ設定ダイアログが表示されるようにする。ブロックの分割や結合は、ブロックのサイズを変えて編集を行う場合、例えば、分割されたブロック毎にフォントを設定するような場合に必要になる。
【0032】
続いて、表示されている歌詞に歌詞番数や括弧を付加する編集について説明する。図5は歌詞番数を伴う楽譜の例、図6は括弧を付加した楽譜の例、図7は歌詞番数と括弧を付加した楽譜の例をそれぞれ示す図である。図5の例では、歌詞の最初の部分は1番から3番まで共通であり、三つの歌詞番数「1.〜3.」が1行にひとまとめに記載されている。図5の楽譜は途中から1番から3番までの各番数に個別の歌詞が与えられている。個別歌詞の部分では、それぞれの歌詞に個別に歌詞番数「1.2.3.」が付加されている。つまり歌詞番数が複数行のそれぞれの歌詞に付加されている。
【0033】
図6の例では、1番のみの歌詞が、複数番数の歌詞に移行した部分に、複数の番数の歌詞に括弧を付加している。図7の例では、歌詞の先頭に複数の歌詞番数とともに括弧を表示している。
【0034】
図5〜図7に示したような歌詞番数や括弧を入力・表示させる楽譜作成装置における処理を説明する。図8は歌詞番数や括弧の入力処理に係るフローチャートである。ステップS1では、マウス7がクリックされたか否かを判断する。マウス7のクリックが検出されたならば、ステップS2に進んで、そのクリック操作がブロック32が存在する領域に対して行われたか否かを判断する。RAM4には、楽譜作成プログラムに基づいてブロック32の表示位置が読み込まれて記録されており、マウス7がクリックされた位置との比較を行って、ブロック32が存在する領域がクリックされたか否かを判断する。マウス7のクリックがブロック32が存在する領域内で行われたと判断した場合、つまりブロック32がアクティブにされたと判断した場合はステップS3に進む。ステップS3では、マウス7が右クリックされたか否かを判断する。マウス7が右クリックされたならばステップS4に進んでプロパティを表示する。
【0035】
ステップS5では、「歌詞番数・括弧の入力」が選択されたか否かを判断する。つまり、「歌詞番数・括弧の入力」、「ブロックの移動」、「フォントの設定」等のメニューから「歌詞番数・括弧の入力」が選択されたか否かが判断される。ステップS5で、「歌詞番数・括弧の入力」が選択されたならば、ステップS6に進んで歌詞番数や括弧の入力用の設定ダイアログを表示させる。
【0036】
ステップS7では、前記設定ダイアログから歌詞番数や括弧の入力のための詳細の設定が終了したか否かが判別される。ステップS7が肯定ならば、ステップS8に進んで新規に音節を作成する。歌詞番数や括弧を表示するために、実際には音符のない位置に歌詞番数や括弧を入力できるようにメモリ上に音節を新規設定するのである。新規に音節を設定する位置は、操作中のブッロックの先頭にある音節と一つ前のブロックの最後にある音節との間に設定する。図7のように楽譜の先頭に歌詞番数を表示する場合は、操作中のブロックの先頭にある音節の直前に新規な音節を設定する。
【0037】
ステップS9では、新規に作成した音節に歌詞番数等を記録する。歌詞番数等は電子楽譜に基づいて自動的に入力してもよいし、作成者がキーボード等の入力装置を使って入力してもよい。ステップS10では、オフセット値を記録する。オフセット値とは、操作中のブロックの先頭にある音節と新規に作成した音節との位置の差分をいう。ステップS11では、メモリ上に記録された歌詞番数や括弧を描画範囲27に出力させる。
【0038】
図9は、歌詞番数や括弧を記録するRAM4上のエリアを示す図である。同図において、歌詞はブロックB1に設定された複数のエリアsy1に記録される。エリアは音符に対応する音節の数だけ設定されるので、ここでは「音節エリア」と呼ぶ。ブロックB1の一つ前のブロックB0にも同様に複数の音節エリアsy0が設定される。歌詞番数を入力するために、ブロックB0中の最後の音節エリアsy0とブロックB1の先頭の音節エリアsy1との間に、新規に作成した音節エリアsynを挿入してメモリ領域を確保する。
【0039】
図10は、キャレットの表示処理に係るフローチャートである。ステップS21では、マウス7がダブルクリックされたか否かを判断する。ダブルクリックが検出されたならば、ステップS22では、そのダブルクリックはブロック32を規定しているフレーム内に対して行われたものか否かを判断する。RAM4には、楽譜作成プログラムからブロック32の表示位置が読み込まれて記録されており、マウス7の動作から認識される位置との比較を行ってブロック32内でダブルクリックされたか否かが判断される。ブロック32内でダブルクリックされたのであれば、ステップS23に進んでダブルクリックされた位置に最も近い音符を検出する。各音符の位置もRAM4に記録されており、この記録されている位置とダブルクリックされた位置とに基づいて距離が最も近い音符を探し出す。
【0040】
ステップS24では、検出れた音符の位置をもとにブロック32内に音節を設定する。ステップS25では、この音節の位置にキャレットを表示させる。
【0041】
図11は、キャレットの表示位置による編集操作の処理に係るフローチャートである。ステップS31では、キャレットの存在する音節がブロック32内のどこにあるかを判断する。ブロック32の先頭または終端の音節にキャレットがあれば、ブロックの結合と判断され、ステップS32に進んで結合フラグを立てる。ブロック32のそれ以外の位置にキャレットがあればブロックの分割と判断して、ステップS33でブロックの分割フラグを立てる。
【0042】
ステップS34では、マウス7が右クリックされたか否かが判断される。ステップS34が肯定ならば、ステップS35に進み、結合フラグが立っているかを否かを判別して、結合フラグが立っていればステップS36に進んでブロック結合用の設定を行うためプロパティのダイアログを表示する。一方、結合フラグが立っていなければブロックの分割指示と判断してステップS37に進み、ブロック結合用の設定を行うためプロパティのダイアログを表示させる。作成者は、表示されたダイアログに従って所望の編集のための詳細を設定することができる。
【0043】
図11に示したブロックの分割・結合に加えて、「歌詞番数・括弧の入力」をキャレットの位置によって選択するように変形できる。例えば、ブロック32の先頭の音節にキャレットを設けてブロックの結合を示し、ブロック32の最後の音節にキャレットを設けてブロックの分割を示す。そして、ブロック32内のそれ以外の位置にキャレットがあれば「歌詞番数・括弧の入力」の指示であると判断するようにする。そして、キャレットの位置によって「歌詞番数・括弧の入力」が指示されたならば、図11の処理と同様にダイアログを表示させて、図9に示したように、歌詞番数や括弧の詳細を設定して新規な音節エリアを作成する。
【0044】
図1は、歌詞番数と括弧の表示のための要部機能を示すブロック図である。図1において、入力指示部35は、歌詞番数や括弧の入力を指示する手段であり、画面表示された歌詞入力ボタン31をクリックして歌詞入力画面を開いたときに表示される画面が所定の条件でクリック(ダブルクリックや右クリックを含む)されたことを検出する手段で構成することができる。入力エリア生成部36は、入力指示部35からの歌詞番数・括弧入力指示に応答して、歌詞番数や括弧を記録するメモリ領域つまり音節エリアを歌詞記憶部37に設定する。歌詞記憶部37は、VRAM10上に確保される記憶領域であり、すでに歌詞が入力されて記憶されている。
【0045】
入力内容設定部38は、歌詞番数・括弧入力指示に応答し、編集対象の電子楽譜に基づいて歌詞番数の具体的な数字や括弧の有無や括弧の種類等(入力内容)を決定する。入力内容はフォント記憶部39に入力され、入力内容に対応するフォントが歌詞記憶部37に供給される。歌詞記憶部37上に設定された音節エリアに供給されたフォントはイメージデータに展開され、歌詞の画像と共に表示器40に表示される。
【0046】
なお、図1では、付加すべき歌詞番数および括弧は電子楽譜に基づいて自動的に設定されるようにしたが、作成者が、ダイアログに従って手動で入力するようにしてもよい。要は、歌詞を入力する音節とは独立した音節エリアを設定し、そこに歌詞番数や括弧を入力できるように構成してあればよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施形態に係る楽譜作成装置の要部機能を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る楽譜作成装置のハード構成部分であるパーソナルコンピュータのブロック図である。
【図3】楽譜作成装置の表示画面の一例を示す図である。
【図4】歌詞入力モードの画面表示例を示す図である。
【図5】歌詞に付加された歌詞番数の例を含む楽譜を示す図である。
【図6】歌詞に付加された括弧の例を含む楽譜を示す図である。
【図7】歌詞に付加された歌詞番数と括弧を含む楽譜を示す図である。
【図8】歌詞番数等入力処理のフローチャートである。
【図9】音節エリアを示す模式図である。
【図10】キャレット表示処理のフローチャートである。
【図11】キャレット位置を利用した編集操作に係るフローチャートである。
【図12】従来技術の問題点を説明するための楽譜例を示す図である。
【符号の説明】
【0048】
6…キーボード、 7…マウス、 11…キースキャン回路、 12…マウススキャン回路、 35…入力指示部、 36…入力エリア生成部、 37…歌詞記憶部






 

 


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