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発明の名称 鍵盤楽器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−57693(P2007−57693A)
公開日 平成19年3月8日(2007.3.8)
出願番号 特願2005−241266(P2005−241266)
出願日 平成17年8月23日(2005.8.23)
代理人 【識別番号】100082500
【弁理士】
【氏名又は名称】足立 勉
発明者 鷹羽 努
要約 課題
演奏者の身長に関係なく最適な姿勢での演奏操作を可能とする鍵盤楽器を提供する。

解決手段
本電子オルガン100は、支持板110L,110Rによって支持された鍵盤ユニット120と、外部操作により上下方向の長さが伸縮するジャッキアップ機構140L,140Rによって支持された足鍵盤ペダル132,132,…及びエクスプレッションペダル133を有するペダルユニット130を備えており、エクスプレッションペダル133は、ペダルユニット本体131の上面131bに配置されたジャッキアップ機構140Uによって下側から支持されている。そのため、本電子オルガン100において、足鍵盤ペダル132,132,…の高さ位置は、ジャッキアップ機構140L,140Rにより調整可能となっており、エクスプレッションペダル133の高さ位置は、ジャッキアップ機構140L,140R,140Uにより調整可能となっている。
特許請求の範囲
【請求項1】
鍵盤を有する鍵盤ユニットと、
前記鍵盤ユニットよりも低い第1の高さ位置と、この第1の高さ位置よりも更に低い第2の高さ位置と、に配置された複数のペダルと、
を備えた鍵盤楽器において、
前記鍵盤ユニットの高さ位置と前記第1の高さ位置との間の距離と、前記鍵盤ユニットの高さ位置と前記第2の高さ位置との間の距離とを、それぞれ独立して調整可能とする距離調整手段を備えたこと
を特徴とする鍵盤楽器。
【請求項2】
前記距離調整手段は、
前記第1の高さ位置を調整するための位置調整手段と、
前記第2の高さ位置を調整するための位置調整手段と、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の鍵盤楽器。
【請求項3】
前記距離調整手段は、
前記鍵盤ユニットの高さ位置を調整するための位置調整手段と、
前記第2の高さ位置を調整するための位置調整手段と、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の鍵盤楽器。
【請求項4】
前記距離調整手段は、
前記鍵盤ユニットの高さ位置を調整するための位置調整手段と、
前記第1の高さ位置を調整するための位置調整手段と、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の鍵盤楽器。
【請求項5】
前記各位置調整手段は、
外部操作により伸縮するパンタグラフ状に構成されていること
を特徴とする請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載の鍵盤楽器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のペダルを備えた鍵盤楽器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、手(指)による演奏操作を行うための鍵盤を有する鍵盤ユニットに加え、足による演奏操作を行うための複数のペダルを備えた鍵盤楽器が知られている。例えば、電子ピアノは、踏み操作開始後に出力された楽音の減衰時間(余韻)を変化させるためのダンパペダルと、踏み操作開始前に出力された楽音の減衰時間を変化させるためのソステヌートペダルと、出力する楽音の音量及び音色を変化させるためのソフトペダルとを備えている。また、例えば、電子オルガンは、楽音の高さ(周波数)や出力するタイミング等を指定するための複数の足鍵盤ペダルと、出力する楽音の音量を調整するためのエクスプレッションペダルとを備えている。なお、こうした鍵盤楽器では、演奏用の椅子に着座した演奏者により演奏操作が行われる。
【0003】
また、このような構成の鍵盤楽器において、鍵盤ユニットの高さ位置とペダルの高さ位置との間の距離は、平均的な身長の演奏者(成人)が最適な姿勢で演奏操作を行うことができるように設計されている。そのため、例えば幼児等の身長の低い演奏者が演奏操作を行う場合には、鍵盤ユニットとペダルとが離れすぎているためにペダルに足が届かず、ペダルによる演奏操作を行うことができない。
【0004】
そこで、ペダルの高さ位置を調整可能とした電子オルガンが提案されている(特許文献1参照)。この電子オルガンは、足鍵盤とエクスプレッションペダルとが一体的に構成された足鍵ユニットと、上下方向に複数個の高さ調整孔が形成された電子オルガン本体の左右親板とを備えており、左右の親板間に嵌挿した足鍵ユニットを複数個の高さ調整孔のいずれかに挿入した係止部材で係止することでその高さ位置を調整可能としている。
【特許文献1】実開平6−21092号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、複数のペダルを備えた鍵盤楽器の中には、異なる高さ位置にペダルが配置された構成のものがある。例えば、足鍵盤とエクスプレッションペダルとを備えた電子オルガンでは、足鍵盤よりも高い位置にエクスプレッションペダルが配置されていることが一般的である。そして、このような構成の電子オルガンにおいては、足鍵盤の高さ位置とエクスプレッションペダルの高さ位置との間の距離も、平均的な身長の演奏者が最適な姿勢で演奏操作を行うことができるように設計されている。
【0006】
したがって、こうした鍵盤楽器の場合、上記特許文献1に記載のようにすべてのペダルの高さ位置を一体的に調整したのでは、各ペダルの位置を演奏操作に最適な位置には調整することができないという問題がある。すなわち、例えば幼児が演奏する場合、すべてのペダルの高さ位置を一体的に高く調整することでペダルに足が届くようにすることはできるものの、異なる高さ位置に配置されたペダル間の高低差は成人を基準とした高低差のままであるため、最適な演奏姿勢とはならない場合が考えられる。
【0007】
本発明は、こうした問題にかんがみてなされたものであり、演奏者の身長に関係なく最適な姿勢での演奏操作を可能とする鍵盤楽器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明の請求項1に記載の鍵盤楽器は、鍵盤を有する鍵盤ユニットと、この鍵盤ユニットよりも低い第1の高さ位置及びこの第1の高さ位置よりも更に低い第2の高さ位置に配置された複数のペダルとを備えたものである。さらに、本鍵盤楽器は、鍵盤ユニットの高さ位置と第1の高さ位置との間の距離と、鍵盤ユニットの高さ位置と第2の高さ位置との間の距離とを、それぞれ独立して調整可能とする距離調整手段を備えている。このため、本鍵盤楽器によれば、演奏者の身長に関係なく最適な姿勢での演奏操作が可能となる。すなわち、複数のペダルの高さ位置を一体的に調整する構成では、鍵盤ユニットの高さ位置とペダルの高さ位置との間の距離を調整することはできるものの、異なる高さ位置に配置されたペダル間の高低差については調整することができないため、演奏者が最適な演奏姿勢をとることができない場合が考えられる。これに対し、本発明の鍵盤楽器では、距離調整手段により鍵盤ユニットの高さ位置と第1の高さ位置及び第2の高さ位置との間の各距離をそれぞれ独立して調整できるため、演奏者が最適な演奏姿勢をとることのできる調整が可能となる。
【0009】
ここで、距離調整手段は、具体的には、例えば請求項2〜4のように構成することができる。
すなわち、請求項2に記載の鍵盤楽器では、上記請求項1に記載の鍵盤楽器において、距離調整手段は、第1の高さ位置を調整するための位置調整手段(第1ペダル位置調整手段)と、第2の高さ位置を調整するための位置調整手段(第2ペダル位置調整手段)とを備えている。つまり、本鍵盤楽器においては、第1の高さ位置と第2の高さ位置とをそれぞれ調整可能とすることによって、鍵盤ユニットの高さ位置と第1の高さ位置及び第2の高さ位置との間の各距離をそれぞれ独立して調整可能としている。このように構成された鍵盤楽器によれば、部品点数が多くペダルに比べて質量の大きい鍵盤ユニットの高さ位置を調整する必要がないため、鍵盤ユニットの高さ位置と第1の高さ位置及び第2の高さ位置との間の各距離の調整作業を容易に行うことができる。
【0010】
また、請求項3に記載の鍵盤楽器では、上記請求項1に記載の鍵盤楽器において、距離調整手段は、鍵盤ユニットの高さ位置を調整するための位置調整手段(鍵盤位置調整手段)と、第2の高さ位置を調整するための位置調整手段(第2ペダル位置調整手段)とを備えている。つまり、本鍵盤楽器においては、鍵盤ユニットの高さ位置と第2の高さ位置とをそれぞれ調整可能とすることによって、鍵盤ユニットの高さ位置と第1の高さ位置及び第2の高さ位置との間の各距離をそれぞれ独立して調整可能としている。このように構成された鍵盤楽器によれば、演奏者が椅子に着座しやすくすることができる。すなわち、演奏者が着座する椅子の着座面は、鍵盤ユニットの高さ位置よりも低く、ペダルの高さ位置よりも高い位置に設定される。このため、鍵盤ユニットの高さ位置を基準としてペダルの高さ位置を調整する構成の場合には、演奏者の身長が低いほど椅子の着座面を高く調整する必要があり、椅子への着座が困難となってしまう。これに対し、請求項3の鍵盤楽器では、第1の高さ位置を基準として鍵盤ユニットの高さ位置と第2の高さ位置とを調整する構成であるため、演奏者の身長が低いほど椅子の着座面を低く調整することとなる。このため、演奏者の椅子への着座を比較的容易にすることができる。
【0011】
さらに、請求項4に記載の鍵盤楽器では、上記請求項1に記載の鍵盤楽器において、距離調整手段は、鍵盤ユニットの高さ位置を調整するための位置調整手段(鍵盤位置調整手段)と、第1の高さ位置を調整するための位置調整手段(第1ペダル位置調整手段)とを備えている。つまり、本鍵盤楽器においては、鍵盤ユニットの高さ位置と第1の高さ位置とをそれぞれ調整可能とすることによって、鍵盤ユニットの高さ位置と第1の高さ位置及び第2の高さ位置との間の各距離をそれぞれ独立して調整可能としている。このように構成された鍵盤楽器によれば、上記請求項3の鍵盤楽器と同様、演奏者の身長が低いほど椅子の着座面を低く調整することとなるため、演奏者が椅子に着座しやすくすることができる。特に、請求項4の鍵盤楽器では、第1の高さ位置よりも低い第2の高さ位置を基準として椅子の着座面の高さを調整することとなるため、演奏者の椅子への着座を一層容易にすることができる。
【0012】
ところで、上述の各位置調整手段としては、例えば、高さ位置を調整する対象の鍵盤ユニットやペダルを、複数とおりの高さ位置において着脱可能に支持する構成が考えられる。ただし、このような構成では、鍵盤ユニットやペダルの高さ位置を調整する場合に、これらを取り外したり取り付けたりする作業を行う必要があり、調整作業が煩雑となる。
【0013】
そこで、請求項5に記載の鍵盤楽器のように、各位置調整手段を、外部操作により伸縮するパンタグラフ状に構成するとよい。このような構成の鍵盤楽器によれば、高さ位置を調整する対象の鍵盤ユニットやペダルを取り外すことなく、鍵盤ユニットの高さ位置と第1の高さ位置及び第2の高さ位置との間の各距離をそれぞれ独立して調整することが可能となるため、調整作業を簡略化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の鍵盤楽器としての電子オルガン100の外観図である。
【0015】
同図に示すように、この電子オルガン100は、支持板110L,110Rと、鍵盤ユニット120と、ペダルユニット130とを備えている。なお、以下の説明では、便宜上、本電子オルガン100を演奏する演奏者(図示せず)を想定し、その演奏者を基準として、上下、前後及び左右の方向を表現する。
【0016】
支持板110L,110Rは、上下方向に長い長方形の上部及び下部が演奏者側(後方)へ延長された全体として略コの字状の板材であり、本電子オルガン100における左右両側面に立設されている。そして、支持板110L,110Rは、上部位置において、鍵盤ユニット120をその両側面から支持するとともに、下部位置において、ペダルユニット130を、その左右両側面に設けられたジャッキアップ機構140L,140Rを介して支持している。これにより、鍵盤ユニット120とペダルユニット130とが鉛直方向上下位置に並設されている。
【0017】
鍵盤ユニット120は、本電子オルガン100が出力する楽音の高さ(周波数)及び出力するタイミング等を指定するための押し操作が行われる複数の鍵からなる鍵盤121を有している。つまり、鍵盤121の各鍵にはそれぞれ異なった高さの楽音(例えば、A〜Gを表す楽音)があらかじめ対応づけられており、鍵を押すことによって対応する楽音が出力される。なお、図示しないが、鍵盤ユニット120には、演奏操作に基づき楽音を生成する音源用電子回路や、音源用電子回路によって生成された楽音を出力するスピーカ等が設けられている。
【0018】
ペダルユニット130は、左右方向に長い直方体箱状のペダルユニット本体131と、ペダルユニット本体131における演奏者側の面131aから突出した複数の足鍵盤ペダル132,132,…と、ペダルユニット本体131の上面131bにおける左右方向中央よりも右側に配置されたジャッキアップ機構140Uと、ジャッキアップ機構140Uの上面において演奏者と対向するように傾斜した状態で踏込面133aが立設されたエクスプレッションペダル133とを備えている。このような構成により、エクスプレッションペダル133は、鍵盤ユニット120よりも低い位置(第1の高さ位置)に配置されており、足鍵盤ペダル132,132,…は、エクスプレッションペダル133よりも更に低い位置(第2の高さ位置)に配置されている。
【0019】
ここで、足鍵盤ペダル132,132,…は、本電子オルガン100が出力する楽音の高さ及び出力するタイミング等を指定するための踏み操作が行われるペダルである。
また、エクスプレッションペダル133は、本電子オルガン100が出力する楽音の音量を調整するためのペダルである。
【0020】
一方、ジャッキアップ機構140L,140R,140Uは、外部操作により上下方向の長さ(寸法)が伸縮する構成のものである。そして、本電子オルガン100では、ペダルユニット本体131の左右両側面に配置されたジャッキアップ機構140L,140Rにより、支持板110L,110Rに対するペダルユニット本体131の上下方向の位置が調整可能となっている。また、エクスプレッションペダル133の下側に配置されたジャッキアップ機構140Uにより、ペダルユニット本体131に対するエクスプレッションペダル133の上下方向の位置が調整可能となっている。換言すれば、本電子オルガン100において、足鍵盤ペダル132,132,…の高さ位置は、ジャッキアップ機構140L,140Rにより調整可能となっており、エクスプレッションペダル133の高さ位置は、ジャッキアップ機構140L,140R,140Uにより調整可能となっている。
【0021】
ここで、ジャッキアップ機構140L,140R,140Uの具体的な構造について説明する。なお、各ジャッキアップ機構140L,140R,140Uは構造的に同一のものであるため、ここではジャッキアップ機構140Lを例に挙げて説明する。
【0022】
図2は、ジャッキアップ機構140Lの外観図である。
同図に示すように、ジャッキアップ機構140Lは、左右対称形状のものであり、土台としての下部板141と、下部板141上面の左右両側に立設されるとともに上下方向の長さが伸縮可能に構成されたX形支持機構142L,142Rと、X形支持機構142L,142Rによって下部板141の上方に支持された上部板143と、下部板141上面に配置され、X形支持機構142L,142Rの伸縮量を外部操作により調整可能とするための調整機構144とを備えている。
【0023】
下部板141は、前後方向に長い長方形状の底壁141aと、底壁141aの左右両端を上方に延設した形状の下部側壁141b,141cとからなるコの字状に折り曲げられた板材である。
【0024】
また、上部板143は、下部板141の底壁141aと同一形状の上壁143aと、上壁143aの左右両端を下方に延設した形状の上部側壁143b,143cとからなるコの字状に折り曲げられた板材である。
【0025】
一方、X形支持機構142L,142Rは、細長い板状の2本のリンク材(X形支持機構142Lについてはリンク材146L,147L(図示せず)、X形支持機構142Rについてはリンク材146R,147R)が、側面からみてX形に交差するように組み合わされたものである。そして、各X形支持機構142L,142Rにおいて、リンク材146L,147L,146R,147Rは、その長手方向中央位置で互いに回転可能(交差角度を調整可能)に接続されている。このため、各X形支持機構142L,142Rは、リンク材146L,147L,146R,147Rの交差角度がその前後方向の幅が短くなるように調整されることで上下方向の幅が長くなり、逆に、その前後方向の幅が長くなるように調整されることで上下方向の幅が短くなる。
【0026】
また、X形支持機構142Lのリンク材147L(図示せず)と、これと左右対称に配置されたX形支持機構142Rのリンク材147Rとは、各下端部が、下部板141の左右の下部側壁141b,141cにおける前方端部位置で回転可能に支持されており、各上端部が、上部板143の左右の上部側壁143b,143cにおける後方位置で前後方向にスライド移動可能に支持されている。一方、X形支持機構142Lのリンク材146Lと、これと左右対称に配置されたX形支持機構142Rのリンク材146Rとは、各上端部が、上部板143の左右の上部側壁143b,143cにおける前方端部位置で回転可能に支持されている。そして、上部板143は、その上壁143aが下部板141の底壁141aと平行に、かつ、上方から見て重なる位置に配置されている。
【0027】
このような構成により、X形支持機構142Lのリンク材146L及びX形支持機構142Rのリンク材146Rの各下端部を前方に(X形支持機構142Lのリンク材147L及びX形支持機構142Rのリンク材147Rの各下端部に近づける方向に)移動させることにより、上部板143が下部板141から離れる方向に平行移動する。逆に、X形支持機構142Lのリンク材146L及びX形支持機構142Rのリンク材146Rの各下端部を後方に(X形支持機構142Lのリンク材147L及びX形支持機構142Rのリンク材147Rの各下端部から遠ざかる方向に)移動させることにより、上部板143が下部板141に近づく方向に平行移動する。
【0028】
一方、調整機構144は、リンク材146L,146Rの各下端部によって両端が支持された左右方向に長い直方体状の部材であってその左右方向中央位置に前後方向に貫通するねじ孔149aが形成された押し部材149と、押し部材149のねじ孔149aに挿入された円柱状のねじ軸150と、下部板141の底壁141aに立設され、ねじ軸150の長手方向両端部を回転可能に支持する軸支持板151f,151rとを備えている。
【0029】
ねじ軸150には、軸支持板151f,151rによって支持される長手方向両端部を除く外周面に、押し部材149のねじ孔149aと螺合するねじ溝が形成されている。また、ねじ軸150の後側端部には、ねじ軸150を外部操作により回転可能とするとともにねじ軸150が前方へ抜けるのを防ぐための円柱状のノブ152が固定されている。なお、ねじ軸150の前側端部には、図示しないが、ねじ軸150が後方へ抜けるのを防ぐためのストッパーが固定されている。
【0030】
このように構成されたジャッキアップ機構140Lは、ノブ152を回転させる外部操作が行われることによりねじ軸150が回転し、ねじ軸150の回転方向及び回転量に応じて押し部材149が前後方向へ移動する。そのため、押し部材149によって、X形支持機構142L,142Rの前後方向の長さが伸縮し、これにより上下方向の長さも伸縮する。その結果、下部板141に対する上部板143の位置(ジャッキアップ機構140Lの上下方向の長さ)が無段階で調整可能となっている。
【0031】
そして、第1実施形態の電子オルガン100において、ジャッキアップ機構140L,140Rは、その下部板141が支持板110L,110Rの内側面に固定されており、その上部板143がペダルユニット本体131の左右側面に固定されている。このため、ジャッキアップ機構140L,140Rの上下方向の寸法を調整することで、ペダルユニット130の高さ位置を調整することができる。また、ジャッキアップ機構140Uは、その下部板141がペダルユニット本体131の上面131bに固定されており、その上部板143がエクスプレッションペダル133に固定されている。このため、ジャッキアップ機構140Uの上下方向の寸法を調整することで、ペダルユニット本体131に対するエクスプレッションペダル133の上下方向の位置を調整することができる。
【0032】
以上説明したように、本第1実施形態の電子オルガン100によれば、足鍵盤ペダル132,132,…の高さ位置と、エクスプレッションペダル133の高さ位置とをそれぞれ独立して調整することができるため、演奏者は、自身の身長に関係なく、最適な姿勢での演奏操作が可能となる。例えば、身長の低い演奏者が演奏操作を行う場合には、図3に示すように、ジャッキアップ機構140L,140Rを上下方向に伸ばすことによって鍵盤ユニット120と足鍵盤ペダル132,132,…との間の距離を調整し、さらに、ジャッキアップ機構140Uを上下方向に縮めることにより、鍵盤ユニット120とエクスプレッションペダル133との間の距離(足鍵盤ペダル132,132,…とエクスプレッションペダル133との間の距離)を調整する。この結果、演奏者は、最適な姿勢での演奏操作が可能となる。
【0033】
また、本電子オルガン100では、ペダルユニット130に比べて部品点数が多く質量の大きい鍵盤ユニット120の高さ位置を調整する必要がないため、高さの調整作業を容易に行うことができる。
【0034】
さらに、本電子オルガン100では、足鍵盤ペダル132,132,…及びエクスプレッションペダル133の各高さ位置をジャッキアップ機構140L,140R,140Uによって調整する構成としているため、ペダルユニット130やエクスプレッションペダル133を着脱することで高さ位置を変更する構成に比べて調整作業を簡単に行うことができる。特に、本電子オルガン100のジャッキアップ機構140L,140R,140Uは、ノブ152の回転量によって高さ位置を無段階に調整可能な構成であるため、高さ位置を段階的に調整する構成に比べてより細かな高さ位置の調整を行うことができる。
【0035】
加えて、本電子オルガン100において、エクスプレッションペダル133は、ペダルユニット本体131の上部に設けられており、足鍵盤ペダル132,132,…の高さ位置を調整することによりエクスプレッションペダル133の高さ位置もそれに合わせて一体的に調整されるため、エクスプレッションペダル133を別途調整する手間を少なくすることができる。
【0036】
なお、本第1実施形態の電子オルガン100では、足鍵盤ペダル132,132,…及びエクスプレッションペダル133が、本発明のペダルに相当し、ジャッキアップ機構140L,140R,140Uが、本発明の距離調整手段に相当する。特に、ジャッキアップ機構140L,140R,140Uが、第1の高さ位置を調整するための位置調整手段(第1ペダル位置調整手段)に相当し、ジャッキアップ機構140L,140Rが、第2の高さ位置を調整するための位置調整手段(第2ペダル位置調整手段)に相当する。
【0037】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の鍵盤楽器としての電子オルガン200について、図4及び図5を用いて説明する。なお、本第2実施形態の電子オルガン200において、上記第1実施形態の電子オルガン200と同じ構成要素については、同一の符号を付しているためその説明を省略する。
【0038】
図4は、第2実施形態の電子オルガン200の外観図である。
同図に示すように、この電子オルガン200は、支持体210L,210Rと、鍵盤ユニット120と、ペダルユニット230とを備えている。なお、以下の説明では、第1実施形態と同様、本電子オルガン200を演奏する演奏者(図示せず)を想定し、その演奏者を基準として、上下、前後及び左右の方向を表現する。
【0039】
支持体210L,210Rは、上下方向に長い長方形の下部が演奏者側(後方)へ延長された全体として略L字状の下部支持板211L,211Rと、下部支持板211L,211Rの上面に固定されたジャッキアップ機構240L,240Rと、ジャッキアップ機構240L,240Rの上面に固定され、上下方向に長い長方形の上部が演奏者側(後方)へ延長された全体として略L字状の上部支持板212L,212Rとから構成されている。なお、下部支持板211L,211R及び上部支持板212L,212Rは、上記第1実施形態の支持板110L,110Rを上下に分割した形状のものである。つまり、支持体210L,210Rは、上記第1実施形態の支持板110L,110Rを上下方向に伸縮可能に構成したものである。
【0040】
そして、支持体210L,210Rは、本電子オルガン200における左右両側面に立設されており、上部支持板212L,212Rで鍵盤ユニット120をその両側面で支持するとともに、下部支持板211L,211Rでペダルユニット230をその両側面から支持している。これにより、鍵盤ユニット120とペダルユニット230とが鉛直方向上下位置に並設されている。
【0041】
ペダルユニット230は、左右方向に長い直方体箱状のペダルユニット本体231と、ペダルユニット本体231における演奏者側の面231aから突出した複数の足鍵盤ペダル132,132,…と、ペダルユニット本体231の上面231bにおける左右方向中央よりも右側に配置されたジャッキアップ機構140Uと、ジャッキアップ機構140Uの上面において演奏者と対向するように傾斜した状態で踏込面133aが立設されたエクスプレッションペダル133とを備えている。このような構成により、エクスプレッションペダル133は、鍵盤ユニット120よりも低い位置(第1の高さ位置)に配置されており、足鍵盤ペダル132,132,…は、エクスプレッションペダル133よりも更に低い位置(第2の高さ位置)に配置されている。
【0042】
ここで、ジャッキアップ機構240L,240Rは、第1実施形態のジャッキアップ機構140L,140R,140Uと同様、外部操作により上下方向の長さ(寸法)が伸縮する構成のものである。そのため、本電子オルガン200では、支持体210L,210Rにおける上下方向中央位置に設けられたジャッキアップ機構240L,240Rにより、下部支持板211L,211Rに対する鍵盤ユニット120の上下方向の位置が調整可能となっている。また、エクスプレッションペダル133は、第1実施形態の電子オルガン100と同様、エクスプレッションペダル133の下側に配置されたジャッキアップ機構140Uにより、ペダルユニット本体231に対する上下方向の位置が調整可能となっている。換言すれば、本電子オルガン100において、鍵盤ユニット120の高さ位置は、ジャッキアップ機構140L,140Rにより調整可能となっており、エクスプレッションペダル133の高さ位置は、ジャッキアップ機構140Uにより調整可能となっている。
【0043】
なお、各ジャッキアップ機構240L,240Rは、第1実施形態の各ジャッキアップ機構140L,140R,140Uと構造的に同一のものであるため、具体的な説明を省略する。
【0044】
以上説明したように、本第2実施形態の電子オルガン200によれば、鍵盤ユニット120の高さ位置と、エクスプレッションペダル133の高さ位置とをそれぞれ独立して調整することができるため、上記第1実施形態の電子オルガン100と同様、演奏者は、自身の身長に関係なく、最適な姿勢での演奏操作が可能となる。例えば身長の低い演奏者が演奏操作を行う場合には、図5に示すように、ジャッキアップ機構240L,240Rを上下方向に縮めることによって、鍵盤ユニット120と足鍵盤ペダル132,132,…との間の距離を調整し、さらに、ジャッキアップ機構140Uを上下方向に縮めることにより、鍵盤ユニット120とエクスプレッションペダル133との間の距離(足鍵盤ペダル132,132,…とエクスプレッションペダル133との間の距離)を調整する。この結果、演奏者は、最適な姿勢での演奏操作が可能となる。
【0045】
また、本電子オルガン200は、足鍵盤ペダル132,132,…の高さ位置(第2の高さ位置)を基準として、鍵盤ユニット120の高さ位置とエクスプレッションペダル133の高さ位置(第1の高さ位置)とを調整する構成であるため、鍵盤ユニット120の高さ位置を基準として各ペダル132,133の高さ位置を調整する構成に比べて、演奏者の身長が低いほど椅子の着座面を低く調整することが可能となり、演奏者の椅子への着座を比較的容易にすることができる。特に、本電子オルガン200では、エクスプレッションペダル133よりも低い位置に設けられた足鍵盤ペダル132,132,…の高さ位置を基準としているため、椅子の着座面の高さをできるだけ低く調整することが可能となる。
【0046】
加えて、本電子オルガン200では、鍵盤ユニット120及びエクスプレッションペダル133の各高さ位置をジャッキアップ機構240L,240R,140Uによって調整する構成としているため、鍵盤ユニット120やエクスプレッションペダル133を着脱することで高さ位置を変更する構成に比べて調整作業を簡単に行うことができる。特に、本電子オルガン200のジャッキアップ機構240L,240R,140Uは、ノブ152の回転量によって高さ位置を無段階に調整可能な構成であるため、高さ位置を段階的に調整する構成に比べてより細かな高さ位置の調整を行うことができる。
【0047】
なお、本第2実施形態の電子オルガン200では、足鍵盤ペダル132,132,…及びエクスプレッションペダル133が、本発明のペダルに相当し、ジャッキアップ機構240L,240R,140Uが、本発明の距離調整手段に相当する。特に、ジャッキアップ機構240L,240R,140Uが、第1の高さ位置を調整するための位置調整手段(鍵盤位置調整手段)に相当し、ジャッキアップ機構240L,240Rが、第2の高さ位置を調整するための位置調整手段(第2ペダル位置調整手段)に相当する。
【0048】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、種々の形態を取り得ることは言うまでもない。
例えば、エクスプレッションペダル132が一定の高さ位置に固定され、鍵盤ユニット120及び足鍵盤ペダル132,132,…の各高さ位置が調整可能な構成とすることも可能である。このような構成の電子オルガンによれば、鍵盤ユニット120の高さ位置と、足鍵盤ペダル132,132,…の高さ位置とをそれぞれ独立して調整することができるため、上記各実施形態の電子オルガン100,200と同様、演奏者は、自身の身長に関係なく、最適な姿勢での演奏操作が可能となる。また、このような構成の電子オルガンによれば、第2実施形態の電子オルガン200と同様、演奏者の身長が低いほど椅子の着座面を低く調整することとなり、演奏者の椅子への着座を比較的容易にすることができる。
【0049】
また、上記各実施形態の電子オルガン100,200では、高さ位置を調整する対象となる鍵盤ユニット120やペダル132,133が、ジャッキアップ機構140L,140R,140U,240L,240Rで支持されることで高さ位置を調整可能に構成されているが、これに限ったものではない。例えば、高さ位置を調整する対象の鍵盤ユニットやペダルを、複数とおりの高さ位置において着脱可能に支持するよう構成してもよい。
【0050】
一方、上記各実施形態では、鍵盤楽器として電子オルガンを例示したが、これ以外の鍵盤楽器に本発明を適用することももちろん可能である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】第1実施形態の電子オルガンの外観図である。
【図2】ジャッキアップ機構の外観図である。
【図3】高さ位置調整後の第1実施形態の電子オルガンの外観図である。
【図4】第2実施形態の電子オルガンの外観図である。
【図5】高さ位置調整後の第2実施形態の電子オルガンの外観図である。
【符号の説明】
【0052】
100,200…電子オルガン、110L,110R…支持板、120…鍵盤ユニット、121…鍵盤、130,230…ペダルユニット、131,231…ペダルユニット本体、132…足鍵盤ペダル、133…エクスプレッションペダル、140L,140R,140U,240L,240R…ジャッキアップ機構、141…下部板、142L,142R…X形支持機構、143…上部板、144…調整機構、146L,146R,147L,147R…リンク材、149…押し部材、150…ねじ軸、151f,151r…軸支持板、152…ノブ、210L,210R…支持体、211L,211R…下部支持板、212L,212R…上部支持板




 

 


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