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発明の名称 演奏操作器、本体装置及び電子楽器システム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−86214(P2007−86214A)
公開日 平成19年4月5日(2007.4.5)
出願番号 特願2005−272727(P2005−272727)
出願日 平成17年9月20日(2005.9.20)
代理人 【識別番号】100107995
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 惠行
発明者 櫻田 信弥 / 安渡 武志 / 杉本 龍太郎 / 阿部 征治
要約 課題
演奏操作器と本体装置の省電力化を図りシステム全体での電力消費を削減する。

解決手段
このシステムでは、演奏操作器PMと電子楽器本体EMが無線WLで接続され、両者とも待機状態において省電力モードで動作する。演奏操作器PMは、待機状態では(Sap2)演奏操作部PDの演奏操作に対するスキャンを低クロックで行い、演奏操作による解除信号Sbpを検出すると、待機状態を解除して通常モードで動作し、スキャンを高クロックで行い、無線通信部27の電源33をオンして演奏操作による演奏情報Sd1を電子楽器本体EMへと送信する。電子楽器本体EMは、待機状態では(Sae2)無線通信部9の受信チェックを低頻度で行い、演奏操作器PMからの無線信号を検出すると、待機状態を解除し通常モードで動作して受信チェックを高頻度で行い、音源部TGの電源15をオンして受信した演奏情報Sd3による楽音信号を音源部TGに発生させる。
特許請求の範囲
【請求項1】
無線で接続される本体装置と共に電子楽器システムを構成する演奏操作器であって、
演奏操作子と、
省電力モード或いは通常モードで演奏操作子をスキャンし、通常モードにおいて演奏操作子の操作に基づく演奏情報を検出し、省電力モードでは演奏操作子が操作されたことだけを検出することができる操作検出手段と、
電力が供給されているときに、操作検出手段により検出される演奏情報を本体装置に送信する無線通信手段と、
省電力モードでスキャン中の操作検出手段により演奏操作子の操作が検出されたことに基づいて、操作検出手段を通常モードでスキャンさせると共に無線通信手段に電力を供給するように制御する制御手段と
を具備することを特徴とする演奏操作器。
【請求項2】
無線で接続される演奏操作器と共に電子楽器システムを構成する本体装置であって、
省電力モード或いは通常モードで動作し、通常モードにおいて演奏操作器からの演奏情報を受信し、省電力モードでは演奏操作器からの信号が受信されたことだけを検出することができる無線通信手段と、
電力が供給されているときに、無線通信手段により受信される演奏情報に基づいて楽音信号を生成する楽音信号生成手段と、
省電力モードで動作中の無線通信手段により演奏操作器からの信号の受信が検出されたことに基づいて、無線通信手段を通常モードで動作させると共に楽音信号生成手段に電力を供給するように制御する制御手段と
を具備することを特徴とする本体装置。
【請求項3】
演奏操作子を備える演奏操作器と該演奏操作器に無線で接続される本体装置とから成り、これら演奏操作器及び本体装置は演奏操作子の操作を待機している待機状態で所定の動作が可能な電子楽器システムであって、
演奏操作器は、
待機状態が解除された状態において演奏操作子の操作に基づく演奏情報を検出し、待機状態では演奏操作子が操作されたことだけを検出することができる操作検出手段と、
待機状態において操作検出手段により演奏操作子の操作が検出されたことに基づいて待機状態を解除する操作器制御手段と、
操作器制御手段による待機状態の解除に応じて、操作検出手段により検出される演奏情報を本体装置に送信する操作器無線通信手段と
を具備し、
本体装置は、
待機状態が解除された状態において演奏操作器からの演奏情報を受信し、待機状態では演奏操作器からの信号が受信されたことだけを検出することができる本体無線通信手段と、
待機状態において本体無線通信手段により演奏操作器からの信号の受信が検出されたことに基づいて待機状態を解除する本体制御手段と、
本体制御手段による待機状態の解除に応じて、本体無線通信手段で受信される演奏操作器からの演奏情報に基づいて楽音信号を生成する楽音信号生成手段と
を具備する
ことを特徴とする電子楽器システム。
【請求項4】
前記操作器制御手段は、前記操作検出手段に対して、待機状態では省電力モードで演奏操作子をスキャンし、待機状態が解除されると通常モードで演奏操作子をスキャンするように制御することを特徴とする請求項3に記載の電子楽器システム。
【請求項5】
前記本体制御手段は、前記本体無線通信手段に対して、待機状態では省電力モードで動作し、待機状態が解除されると通常モードで動作するように制御することを特徴とする請求項3又は4に記載の電子楽器システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、演奏操作器及び本体装置から成り、電力消費の削減を図ることができる電子楽器システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、消費電力を節約してバッテリによっても長時間演奏ができるようにした電子楽器が知られている。例えば、特許文献1には、電子管楽器からMIDIデータを、音源回路を備えた電子楽器に赤外線で無線送信するシステムにおいて、電子管楽器の消費電力を削減するため、マウスピースへの口の接触を検出し、接触中は演奏検出部へ電源を供給すると共にマイクロコンピュータを動作させ、離れると電源供給を停止すると共にマイクロコンピュータをスリープ状態にするよう制御している。
【特許文献1】特開平6−130939号公報
【0003】
しかしながら、マウスピースへの口の接触を検出する検出回路は、口が接触しているか否かに関わらず同じように電源が供給されている。また、電子管楽器からのMIDIデータを受信して楽音を発生させる電子楽器側は一切省電力化がなされておらず、システム全体としての電力消費が大きい。さらに、電子楽器側は、電子管楽器の待機/動作状態とは一切関係がなく、電子管楽器が待機状態であっても電子楽器は動作状態のこともあり、逆に、電子管楽器側が動作状態であっても電子楽器は電源オフ状態のこともあり得る。このため、無駄に電力を消費したり、電子管楽器の待機/動作に合わせて電子楽器側の電源スイッチを操作しなければならない、という不都合がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明は、このような事情に鑑み、演奏操作器と本体装置とから成る電子楽器システムにおいて、演奏操作器の省電力化を図って電源にバッテリを使用した場合でも長時間演奏操作を行うことができるようにし、また、本体装置も省電力化を図ることができ、システム全体としての電力消費を削減することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明の第1の特徴に従うと、無線(WL)で接続される本体装置(EM)と共に電子楽器システムを構成する演奏操作器(PM)であって、演奏操作子(30)と、省電力モード(Sap2)或いは通常モードで演奏操作子(30)をスキャンし(P8,P2)、通常モードにおいて演奏操作子(30)の操作に基づく演奏情報(Sd1)を検出し(P5)、省電力モード(Sap2)では演奏操作子(30)が操作されたことだけを検出することができる操作検出手段(PD;24)と、電力(33)が供給されているときに(P3)、操作検出手段(PD)により検出される演奏情報(Sd1)を本体装置(EM)に送信する(P5)無線通信手段(27)と、省電力モード(Sap2)でスキャン中の操作検出手段(PD;P8)により演奏操作子(30)の操作が検出されたこと(Sbp;P1)に基づいて、操作検出手段(PD)を通常モードでスキャンさせる(P2)と共に無線通信手段(27)に電力(33)を供給する(P3)ように制御する制御手段(MCp;P1〜P9)とを具備する演奏操作器(PM)〔請求項1〕が提供される。なお、括弧書きは、理解の便のために付記した実施例の対応する参照記号や用語等を表わす。
【0006】
この発明の第2の特徴に従うと、無線(WL)で接続される演奏操作器(PM)と共に電子楽器システムを構成する本体装置(EM)であって、省電力モード(Sae2)或いは通常モードで動作し(E7,E2)、通常モードにおいて演奏操作器(PM)からの演奏情報(Sd3)を受信し(E4)、省電力モード(Sae2)では演奏操作器(PM)からの信号が受信されたことだけを検出することができる無線通信手段(9)と、電力(15)が供給されているときに(E3)、無線通信手段(9)により受信される演奏情報(Sd4)に基づいて楽音信号を生成する(E4)楽音信号生成手段(TG;7,8)と、省電力モード(Sae2)で動作中の無線通信手段(9;E7)により演奏操作器(PM)からの信号(Ss2)の受信が検出されたこと(Sbe;E1)に基づいて、無線通信手段(9)を通常モードで動作させる(E2)と共に楽音信号生成手段(TG)に電力(15)を供給する(E3)ように制御する制御手段(MCe;E1〜E8)とを具備する本体装置(EM)〔請求項2〕が提供される。
【0007】
この発明の第3の特徴に従うと、演奏操作子(30)を備える演奏操作器(PM)と該演奏操作器(PM)に無線(WL)で接続される本体装置(EM)とから成り、これら演奏操作器(PM)及び本体装置(EM)は演奏操作子(30)の操作を待機している待機状態で所定の動作が可能な電子楽器システムであって、演奏操作器(PM)は、待機状態が解除された状態において演奏操作子(30)の操作に基づく演奏情報(Sd1)を検出し(P5)、待機状態(Sap2)では演奏操作子(30)が操作されたことだけを検出することができる操作検出手段(PD;24)と、待機状態において操作検出手段(PD)により演奏操作子(30)の操作が検出されたこと(Sbp)に基づいて待機状態を解除する(P1〜P3)操作器制御手段(MCp;P1〜P9)と、操作器制御手段(MCp)による待機状態の解除(P1〜P3)に応じて、操作検出手段(PD)により検出される演奏情報(Sd1)を本体装置(EM)に送信する(P5)操作器無線通信手段(27)とを具備し、本体装置(EM)は、待機状態が解除された状態において演奏操作器(PM)からの演奏情報(Sd3)を受信し(E4)、待機状態では演奏操作器(PM)からの信号が受信されたことだけを検出することができる本体無線通信手段(9)と、待機状態において本体無線通信手段(9)により演奏操作器(PM)からの信号(Ss2)の受信が検出されたこと(Sbe)に基づいて待機状態を解除する(E1〜E3)本体制御手段(MCe;E1〜E8)と、本体制御手段(MCe)による待機状態の解除(E1〜E3)に応じて、本体無線通信手段(9)で受信される演奏操作器(PM)からの演奏情報(Sd3)に基づいて楽音信号を生成する(E4)楽音信号生成手段(TG;7,8)とを具備する電子楽器システム〔請求項3〕が提供される。
【0008】
この発明による電子楽器システムにおいて、操作器制御手段(MCp;P1〜P9)は、操作検出手段(PD;24)に対して、待機状態では省電力モード(Sap2)で演奏操作子(30)をスキャンし(P8)、待機状態が解除されると(P1〜P3)通常モードで演奏操作子(30)をスキャンする(P2)ように制御する〔請求項4〕ように構成することができ,さらに、本体制御手段(MCe;E1〜E8)は、本体無線通信手段(9)に対して、待機状態では省電力モード(Sae2)で動作し(E7)、待機状態が解除されると(E1〜E3)通常モードで動作する(E2)ように制御する〔請求項5〕ように構成することができる。
【発明の効果】
【0009】
この発明の第1の特徴によると(請求項1)、無線(WL)で接続される演奏操作器(PM)と本体装置(EM)で構成される電子楽器システムにおいて、演奏操作器(PM)は、待機状態において省電力モード(Sap)で演奏操作子(30)を比較的低速でスキャンしており(P8)、省電力モードのスキャンにより演奏操作子(30)の操作が検出されると、待機状態を解除し(P1)、バッテリなどの電源(15)から無線通信手段(27)に電力を供給して無線通信手段(27)を動作させる(P3)と共に、演奏操作子(30)のスキャンを通常モードで高速に行い(P2)、通常モードのスキャンにより検出された演奏操作子(30)の演奏操作内容に対応する演奏情報(Sd3)を無線通信手段(27)から本体装置(EM)へと送信する(P5)ように構成されている。
【0010】
従って、この発明によれば、演奏操作器は、待機状態において省電力モードで動作することにより、その消費電力を下げることができ、動作状態においては通常モードで動作して演奏操作子の操作を確実に検出することができる。また、音源部やサウンドシステムを内蔵しないので、消費電力を下げることができる。
【0011】
この発明の第2の特徴によると(請求項2)、無線(WL)で接続される演奏操作器(PM)と本体装置(EM)で構成される電子楽器システムにおいて、本体装置(EM)は、待機状態において省電力モード(Sae)で無線通信手段(9)を低速で動作させており(E7)、無線通信手段(9)により演奏操作器(PM)からの無線信号を受信すると、待機状態を解除して無線通信手段(9)を通常モードで高速に動作させる(E2)と共に、楽音信号生成手段(TG;7,8)に電力を供給して(E3)通常モードで受信した操作情報(Sd4)に基づく楽音信号を発生させる(E4)ように構成されている。
【0012】
従って、この発明によれば、本体装置は、待機状態において省電力モードで動作することにより、その消費電力を下げることができ、動作状態においては通常モードで動作して演奏操作器からの無線信号を確実に受信することができる。また、演奏操作器が動作していない待機状態では、本体装置も待機状態とすることができるので、本体装置における電源スイッチ操作をなくすことができる。
【0013】
この発明の第3の特徴によると(請求項3)、無線(WL)で接続される演奏操作器(PM)と本体装置(EM)で構成される電子楽器システムにおいて、演奏操作器(PM)は、演奏操作子(30)が操作されていない待機状態では、例えば、演奏操作子(30)の操作を検出することができる程度の低速スキャンを行っており(P8)、待機状態のスキャンにより演奏操作子(30)の操作を検出すると、待機状態を解除し(P1)、演奏操作子(30)の演奏操作に基づく演奏情報(Sd3)を操作器無線通信手段(27)から本体装置(EM)へと送信する(P5)。また、本体装置(EM)は、待機状態では、本体無線通信手段(9)への電力供給をオンにして演奏操作器(PM)からの無線信号を待機しており(E7)、演奏操作器(PM)からの無線信号を検出すると、待機状態を解除し(E1)、楽音信号生成手段(TG;7,8)に対して演奏操作器(PM)からの演奏情報(Sd3)に基づく楽音信号を発生させる(E4)ように構成されている。
【0014】
従って、この発明によれば、演奏操作器及び本体装置から成る電子楽器システム全体の消費電力を下げることができると共に、本体装置における電源スイッチ操作をなくすことができる。また、演奏操作器については、音源部やサウンドシステムを内蔵しないので、消費電力を下げることができる。
【0015】
この発明による電子楽器システムにおいて、演奏操作器(PM)は、待機状態では演奏操作子(30)を省電力モード(Sap)でスキャンし(P8)、待機状態が解除される(P1)と、通常モードで演奏操作子(30)をスキャンする(P2)ように制御する(請求項4)。従って、この発明によれば、演奏操作器は、待機状態において省電力モードで動作することにより、その消費電力を下げることができ、動作状態においては通常モードで動作して演奏操作子の操作を確実に検出することができる。
【0016】
この発明による電子楽器システムにおいて、さらに、本体装置(EM)は、待機状態では本体無線通信手段(27)を省電力モード(Sae)で動作させており(E7)、待機状態が解除されると(E1)、通常モードで無線通信手段(27)を動作させる(E2)ように制御する(請求項5)。従って、この発明によれば、本体装置は,待機状態において省電力モードで動作することにより、その消費電力を下げることができ、動作状態においては通常モードで動作して演奏操作器からの無線信号を確実に受信することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
〔電子楽器システムの概要〕
この発明の一実施例による電子楽器システムは、電子楽器本体と呼ばれる本体装置と、本体装置と無線で接続される演奏操作器とから構成される。図1は、この発明の一実施例による電子楽器システムのハードウエア構成例を示す。この電子楽器システムは、電子楽器本体EM及び演奏操作器PMにより電子楽器として機能し、図1(1),(2)は、それぞれ、電子楽器本体EM及び演奏操作器PMのハードウエア構成ブロック図を示す。
【0018】
電子楽器本体EMは、図1(1)に示されるように、中央処理装置(CPU)1、ランダムアクセスメモリ(RAM)2、読出専用メモリ(ROM)3、外部記憶装置4、本体検出回路5、本体表示回路6、音源回路7、効果回路8、本体無線通信回路9などを備え、これらの要素1〜9は本体バス10を介して互いに接続される。
【0019】
CPU1は、本体CPUと呼ばれ、本体制御プログラムに従い本体タイマ11によるクロックを利用して電力供給制御やモード制御を含む種々の演奏情報処理を実行する。RAM2は、本体RAMと呼ばれ、これらの処理に際して必要な各種データを一時記憶するためのワーク領域として用いられる。また、ROM3は、本体ROMと呼ばれ、これらの処理を実行するために、各種制御プログラムや、プリセットされた演奏データ等が予め記憶される。本体CPU1、本体RAM2及び本体ROM3を含むマイクロコンピュータ部MCeは、電子楽器本体EMの各部に対して電力供給や動作モードを制御する制御手段として機能し、「本体マイコン部」と呼ばれる。
【0020】
外部記憶装置4は、ハードディスク(HD)等の内蔵記憶媒体の外に、コンパクトディスク・リード・オンリィ・メモリ(CD−ROM)、フレキシブルディスク(FD)、光磁気(MO)ディスク、ディジタル多目的ディスク(DVD)、スマートメディア(登録商標)等の小型メモリカード、等々、種々の可搬性の外部記録媒体を含み、制御プログラムや設定データ、演奏データ等を任意の外部記憶装置4に記憶することができる。
【0021】
本体検出回路5は、キースイッチやマウス等の本体設定操作子12に接続され、設定操作子12の設定操作内容を検出してこれに対応する設定データ(本体設定データ)を本体マイコン部MCeに導入する。本体表示回路6は、画面表示用LCD等の本体ディスプレイ(表示器)13や各種インジケータ(図示せず)の表示/点灯内容を本体マイコン部MCeからの指令に従って制御し、設定操作子12の操作に対する表示援助を行う。
【0022】
本体無線通信回路9は、演奏操作器PMからの演奏情報を受信するために設けられ、音源回路7は、本体無線通信回路9で受信された演奏情報のノートデータに対応する楽音信号を生成する。効果回路8は、効果付与DSPを有し、同演奏情報の効果データに基づく効果を音源回路7からの楽音信号に付与する。つまり、両回路7,8は、演奏操作器PMからの演奏情報に基づく楽音信号を生成する楽音信号生成手段TGとして機能し、「音源部」と呼ばれる。なお、音源部TGは、ソフトウエアで構成することができ、本体ROM3や外部記憶装置4に記憶された演奏データに基づく楽音信号を生成することもできる。また、効果回路8に後置されたサウンドシステム14は、D/A変換部やアンプ、スピーカを備え、音源部TGで生成される楽音信号に基づく楽音を発生する。
【0023】
電子楽器本体EMには電源回路15が設けられる。電源回路15は、例えば、商用電源から得られる安定化した直流電力を本体マイコン部MCe及び本体無線通信回路9を含む本体各部に電力を供給して当該各部を動作可能にする。演奏操作器PMが操作されていない待機状態では、本体CPU1からの指令に従って電源回路15から本体各部への電力供給が制御され、例えば、検出回路5、設定操作子12、表示回路6、ディスプレイ13、音源部TG、サウンドシステム14などには、電源回路15からの電力が供給されない。なお、この例では、電子楽器本体EMには電源スイッチが設けられていない。
【0024】
演奏操作器PMは、ユーザの演奏操作による演奏情報を出力する独立した音楽装置であり、例えば、鍵盤型の演奏操作子を有するキーボード装置などで構成される。演奏操作器PMは、図1(2)に示すように、CPU21、RAM22、ROM23、演奏操作検出回路24、設定操作検出回路25、操作器表示回路26、操作器無線通信回路27などを備え、これらの要素21〜27は操作器バス28を介して互いに接続される。
【0025】
CPU21は、操作器CPUと呼ばれ、演奏制御プログラムに従い操作器タイマ29によるクロックを利用して電力供給制御やモード制御を含む演奏情報処理を実行する。RAM22は、操作器RAMと呼ばれ、演奏情報処理に際して必要な各種データを一時記憶するためのワーク領域として用いられる。また、ROM23は、操作器ROMと呼ばれ、演奏制御プログラムが予め記憶される。操作器CPU21、操作器RAM22及び操作器ROM23を含むマイクロコンピュータ部MCpは、演奏操作器PMの各部に対して電力供給や動作モードを制御する制御手段として機能し、「操作器マイコン部」と呼ばれる。
【0026】
演奏操作検出回路24は、鍵盤などの主演奏操作子やホイールなどの補助演奏操作子を含む演奏操作子30に接続され、演奏操作子30の操作状態を所定速度のクロックでスキャンして操作内容を検出し、検出した内容に対応する演奏情報を操作器マイコン部MCpに導入する。つまり、演奏操作検出回路24及び演奏操作子30は、ユーザの演奏操作に基づく演奏情報を取り込む機能を有し、「演奏操作部PD」と呼ばれる。
【0027】
設定操作検出回路25は、スイッチ等の操作器設定操作子31に接続され、通常モードにおいて、ユーザによる操作器設定操作子31の操作内容を検出し操作器マイコン部MCpに導入する。設定操作子31により、例えば、演奏操作部PDや操作器無線通信回路27の動作条件を設定したり、電子楽器本体EMの音源部TGに対して演奏操作器PMからの演奏情報に基づく楽音信号の音色や音量などの(本体設定操作子12に比べて)比較的簡単な設定を行うことができる。操作器表示回路26は、LCD等の操作器ディスプレイ(表示器)32や各種インジケータ(図示せず)の表示/点灯内容を操作器マイコン部MCpからの指令に従って制御し、操作子30,31の操作に対する表示援助を行う。
【0028】
操作器無線通信回路27は、演奏操作部PDから操作器マイコン部MCpに入力された演奏情報を電子楽器本体EMの本体無線通信回路9へと送信する。なお、演奏操作器PMと電子楽器本体EMとの間の無線WLによる通信方式には、この例では無線電波(ラジオ周波)が用いられるが、赤外線などの他の方式を採用することができる。
【0029】
演奏操作器PMにはバッテリ回路33が独立した電源として設けられる。バッテリ回路33は、バッテリから得られる安定化した直流電力を操作器マイコン部MCp及び演奏操作部PDを含む操作器各部に電力を供給して当該各部を動作可能にする。演奏操作部PDが操作されていない待機状態では、操作器CPU21からの指令に従ってバッテリ回路33から操作器各部への電力供給が制御され、例えば、設定検出回路25、設定操作子31、表示回路26、ディスプレイ32、無線通信回路27などには、バッテリ回路33からの電力が供給されない。なお、演奏操作器PMにも電源スイッチが設けられていない。
【0030】
〔システムの省電力化機能〕
この発明の一実施例による電子楽器システムでは、無線WLで接続される演奏操作器PM及び電子楽器本体EMの何れについても、非演奏時の待機状態における省電力化が図られ、演奏操作器PMは、待機状態でキーオン等の演奏操作を検出すると省電力モードから通常動作モード(「通常モード」ともいう)に入り、電子楽器本体EMは、演奏操作器PMからの無線信号を検出すると省電力モードから通常動作モードに入る。図2は、この発明の一実施例による電子楽器システムの機能ブロック図を示し、図2(1)は電子楽器本体の機能ブロック図であり、図2(2)は演奏操作器の機能ブロック図である。
【0031】
ここで、この発明の一実施例による電子楽器システムの特徴を図2を用いて簡単に説明しておく:このシステムでは、演奏操作器PMと電子楽器本体EMとが無線WLで接続され、両者とも待機状態において省電力モードで動作する。演奏操作器PMは、待機状態では(Sap2)演奏操作部PDの演奏操作に対するスキャンを低クロックで行い、演奏操作の開始に基づくスリープ解除信号Sbpを検出すると、待機状態を解除して通常モードで動作し、スキャンを高クロックで行い、無線通信部27の電源33をオンして演奏操作に基づく演奏情報Sd1を無線WLで電子楽器本体EMへと送信する。電子楽器本体EMは、待機状態では(Sae2)無線通信部9の受信チェックを低頻度で行い、演奏操作器PMからの無線信号を検出すると、待機状態を解除して通常モードで動作し、受信チェックを高頻度で行い、音源部TGの電源15をオンして受信した演奏情報Sd3に基づく楽音信号を音源部TGに発生させる。
【0032】
以下より詳しく説明する。電子楽器本体EMは、図2(1)に示されるように、機能的には、本体CPU1、本体RAM2及び本体ROM3等により電子楽器本体EMの制御手段として機能する本体マイコン部MCe、本体無線通信回路9により演奏操作器PMからの演奏情報を一方向に受信する無線通信手段として機能する本体無線通信部9、音源回路7及び効果回路8により、受信した演奏情報に基づく楽音信号を生成する楽音信号生成手段として機能する音源部TG、本体検出回路5及び本体設定操作子12から成る本体設定部や本体表示回路6及び本体ディスプレイ13等から成る本体表示部、サウンドシステム14、外部記憶装置4などにより、演奏情報処理に付随する補助的乃至外的な手段として機能するその他の本体各部RBe、並びに、電源回路15により各機能部に選択的に電力を供給する電力供給手段として機能する本体電力供給部15から構成される。
【0033】
また、演奏操作器PMは、図2(2)に示すように、機能的には、操作器CPU21、操作器RAM22及び操作器ROM23等により演奏操作器PMの制御手段として機能する操作器マイコン部MCp、演奏操作子30及び操作検出部24によりユーザの演奏操作を検出し演奏操作に基づく演奏情報を取り込む操作検出手段として機能する演奏操作部PD、操作器無線通信回路27により演奏情報を電子楽器本体EMに一方向に送信する無線通信手段として機能する操作器無線通信部27、設定検出回路25及び操作器設定操作子31から成る設定操作部や操作器表示回路26及び操作器ディスプレイ32等から成る操作器表示部などにより演奏操作補助手段として機能するその他の操作器各部RBp、並びに、バッテリ回路33により各機能部に選択的に電力を供給する電力供給手段として機能する操作器電力供給部33から構成される。
【0034】
演奏操作器PMは、例えば、鍵盤型の演奏操作子30を演奏操作部PDに備え、操作器電力供給部33のバッテリにより駆動される。電力供給部33は、縦方向実線で示すように、常時、操作器マイコン部MCp及び演奏操作部PDに電力を供給する。
【0035】
演奏操作子30の操作がなされていない待機状態においては、操作器電力供給部33は、操作器マイコン部MCpからの操作器省電力モード信号Sap1に従って、縦方向破線で示すように、他の機能部27,RBpには電力を供給しない。待機状態では、演奏操作部PDも、マイコン部MCpからの操作器省電力モード信号Sap2に従って省電力モードで動作し、通常モード時に比べて、例えば、キースキャン用クロックを低速としたり、スキャン頻度を低下する等、演奏操作子30の操作を検出可能な程度に稼働密度が低下され、また、マイコン部MCp自体も、各省電力モード信号の送信後スリープ状態となる。
【0036】
演奏操作部PDは、待機状態において、演奏操作子30の操作を検出すると、検出された最初の操作に対応して操作器スリープ解除信号Sbpを発生し、これを操作器マイコン部MCpに供給する。マイコン部MCpは、これに応じて、スリープ状態を解除して動作状態に移行し、省電力モード信号Sap1,Sap2を無効とする信号を電力供給部33及び演奏操作部PDに送信する。これにより、演奏操作部PDは、通常モードで動作して高クロックのキースキャン等を行い、演奏操作子30の演奏操作に基づく演奏情報Sd1を有効に取り込むことができる。また、電力供給部33は、他の機能部即ち操作器無線通信部27及びその他の操作器各部RBpへの電力供給を開始する。
【0037】
操作器マイコン部MCpは、また、スリープ解除信号Sbpの受信に対応して起動指示信号Ss1を発生すると共に、演奏操作部PDから受信した演奏情報Sd1を所定形式の演奏情報Sd2に変換し、起動指示信号Ss1及び演奏情報Sd2を操作器無線通信部27に出力する。これに対応して、無線通信部27は、起動指示信号Ss1及び演奏情報Sd2を無線通信用信号Ss2,Sd3に変換して一方的に電子楽器本体EMへと無線WLで送信し、演奏操作子30が演奏操作されている間、演奏情報Sd3の信号送信を持続する。なお、無線通信部27は、単方向通信用であり、双方向通信に比べて、消費電力を下げることができ、電力供給部33のバッテリの持ちを長くすることができる。
【0038】
そして、一定時間以上、例えば、5〜10分程度以上の間、演奏操作子30の演奏操作がなくなると、操作器マイコン部MCpは、演奏操作が終了したものと判断して電力供給部33及び演奏操作部PDに省電力モード信号Sap1,Sap2に送って省電力モードとし、自身はスリープ状態に入って演奏操作部PD全体を待機状態に復帰する。
【0039】
なお、演奏操作部PDにおいて、設定操作部25,31や操作器表示部26,32などは、必ずしも必須の機能部ではなく、適宜省略してよい。省略した場合、設定操作を行うためのリモートコントロール装置を別途用意してもよく、その場合は、電子楽器本体EMに、リモートコントロール装置からの信号を受信するための受信部を設ける。
【0040】
これに対して、電子楽器本体EMは、演奏操作器PMからの演奏情報を受信して楽音信号を生成するために本体無線通信部9及び音源部TGを備え、本体電力供給部15の非バッテリ電源(AC電源利用)により駆動される。電力供給部15は、縦方向実線で示すように、常時、本体マイコン部MCe及び本体無線通信部9に電力を供給する。
【0041】
電子楽器本体EMの待機状態においては、本体電力供給部15は、本体マイコン部MCeからの本体省電力モード信号Sae1に従って、縦方向破線で示すように、他の機能部TG,RBeには電力を供給しない。待機状態では、さらに、本体無線通信部9は、マイコン部MCeからの本体省電力モード信号Sae2に従って、省電力モードで動作し、通常モード時に比べて、例えば、信号チェックの頻度を下げる等、演奏操作部PDからの無線信号の受信を検出可能な程度に稼働密度が低下され、また、マイコン部MCe自体も、各省電力モード信号を送信した後、スリープ状態となる。
【0042】
本体無線通信部9は、待機状態において、演奏操作器PMからの無線WLによる起動指示信号Ss2の受信を検出すると、起動指示信号Ss2の受信に対応して本体スリープ解除信号Sbeを発生し、これを本体マイコン部MCeに供給する。マイコン部MCeは、これに応じて、スリープ状態を解除して動作状態に移行し、省電力モード信号Sae1,Sae2を無効とする信号を電力供給部15及び本体無線通信部9に送信する。これにより、本体無線通信部9は、高頻度の信号チェック等により演奏操作器PMからの無線WLによる演奏情報Sd3を有効に受信することができる。また、電力供給部15は、他の機能部即ち音源部TG及びその他の本体各部RBeへの電力供給を開始する。
【0043】
本体無線通信部9は、受信した演奏情報Sd3を演奏情報Sd4に復調(復号)して本体マイコン部MCeに送り、本体マイコン部MCeは、この演奏情報Sd4を音源部TGに適した形式の演奏情報Sd5に変換して音源部TGに出力する。音源部TGは、マイコン部MCeからの演奏情報Sd5に基づく楽音信号を生成し、対応する楽音をサウンドシステム14に発生させ、本体無線通信部9で演奏操作器PMからの演奏情報Sd3が受信されている間、楽音信号の生成を持続する。そして、一定時間以上、演奏操作器PMからの演奏情報Sd3の無線信号が途絶えると、マイコン部MCeは、演奏操作器PMでの演奏操作が終了したものと判断して電子楽器本体EMを待機状態に復帰する。
【0044】
以上の構成により、電子楽器本体EMの電源スイッチを省略することができ、しかも、演奏操作器PM及びシステム全体における消費電力を抑えることができる。
【0045】
〔処理フロー例〕
図3は、この発明の一実施例による電子楽器システムの処理手順例を表わすフローチャートであり、この電子楽器システムの待機状態から処理フローが開始するものとして説明する。待機状態では、演奏操作器PMは省電力モードで動作し、当該待機状態への移行当初に操作器マイコン部MCpから発信された操作器省電力モード信号Sap1,Sap2によって、操作器電力供給部(バッテリ回路)33は、操作器無線通信部27及びその他の操作器各部RBpの動作電源をオフしており、演奏操作検出回路24を含む演奏操作部PDは、演奏操作の検出が可能な程度の低クロックでキースキャンを行っている。ここで、ユーザにより演奏操作子30が操作されると、演奏操作部PDはこの操作を検出して操作器スリープ解除信号Sbpを発生し、マイコン部MCpに送る。
【0046】
これに対して、操作器マイコン部MCpは、まず、ステップP1で、演奏操作部PDからの操作器スリープ解除信号Sbpを受けてスリープを解除し動作状態に入る。次に、ステップP2にて、演奏操作部PDへの操作器省電力モード信号Sap2を無効にする指令を行い、演奏操作部PDを通常モードで動作させて演奏操作のスキャンを高クロックで行わせる。続くステップP3において、操作器電力供給部33への省電力モード信号Sap1を無効にする指令を行い、操作器無線通信部27及びその他の操作器各部RBpの動作電源をオンしてこれらに電力を供給する。さらに、ステップP4では、電子楽器本体EMに対する起動指示信号Ss1を発生して無線通信部27に送り、無線通信部27は、起動指示信号Ss1を無線通信用の起動指示信号Ss2に変換して電子楽器本体EMに無線WLで送信し、ステップP5の操作器通常処理に進む。
【0047】
電子楽器本体EMも、待機状態では、省電力モードで動作し、当該待機状態への移行当初に本体マイコン部MCeから発信された本体省電力モード信号Sae1,Sae2に従って、電力供給部(電源回路)15は音源部TG及びその他の本体各部RBeの動作電源をオフしており、本体無線通信部9は、演奏操作器PMからの無線信号の検出が可能な程度の低頻度で受信チェックを行っている。ここで、無線通信部9は、演奏操作器PMから無線WLで送られてくる起動指示信号Ss2を受信すると、この受信を検出したことに応答して本体スリープ解除信号Sbeを発生し、マイコン部MCeに送る。
【0048】
これに対して、本体マイコン部MCeは、まず、ステップE1で、演奏操作器PMから起動指示信号Ss2を受信したことを示す本体無線通信部9からの本体スリープ解除信号Sbeを受けてスリープを解除し動作状態に入る。次に、ステップE2にて、無線通信部9への本体省電力モード信号Sae2を無効にする指令を行い、無線通信部9を通常モードで動作させて受信チェックを高頻度で行わせる。さらに、ステップE3において、本体電力供給部15への省電力モード信号Sae1を無効にする指令を行い、音源部TG及びその他の本体各部RBeの動作電源をオンしてこれらに電力を供給し、ステップE4の本体通常処理に進む。
【0049】
演奏操作器PMでは、演奏操作部PDは、ステップP2にて通常モードで動作するようにセットされるので、演奏操作子30に対する操作が検出されてからも引き続き行われるユーザの演奏操作に基づく演奏情報Sd1を確実に取り込むことができる。ステップP5の通常処理においては、操作器マイコン部MCpは、演奏操作部PDで順次取り込まれる演奏情報Sd1を受信し、これを所定形式の演奏情報Sd2に変換して操作器無線通信部27に送り、無線通信部27は、演奏情報Sd2を更に無線通信用の演奏情報信号Sd3に変換して電子楽器本体EMの本体無線通信部9へと送信する。
【0050】
次のステップP6では、操作器マイコン部MCpは、演奏操作部PDからの演奏情報Sd1の受信間隔を調べて、一定期間(例えば、5〜10分)の間、演奏操作部PDで演奏操作子30の操作を検出していないか否かを判定し、一定期間内に演奏操作を順次検出し演奏操作が持続していると判断される間は(P6→NO)、ステップP5の通常処理を継続する。なお、通常処理の継続中、ユーザは操作器設定操作子31を操作して音色や音量などを設定することができ、この操作に基づく設定データ(操作器設定データ)は、マイコン部MCp及び操作器無線通信部27を介して電子楽器本体EMに送信される。
【0051】
電子楽器本体EMでは、本体無線通信部9は、ステップE2にて通常モードで動作するようにセットされるので、起動指示信号Ss2の受信が検出されてからも引き続き演奏操作器PMから送信されてくる演奏情報信号Sd3を確実に受信してこれを所定形式の演奏情報Sd4に復調(復号)し本体マイコン部MCeに出力することができる。ステップE4の本体通常処理においては、本体マイコン部MCeは、無線通信部9からの演奏情報Sd4を音源部TGに適した形式の演奏情報Sd5に変換して音源部TGに出力し、音源部TGは、演奏情報Sd5に基づく楽音信号を生成し、更にサウンドシステム14によって対応する楽音を発音する。
【0052】
次のステップE5では、本体マイコン部MCeは、演奏操作器PMから無線WLで送信されてくる演奏情報信号Sd3の受信間隔を調べて、一定期間(例えば、5〜10分)の間、無線信号Sd3を検出していないか否かを判定し、一定期間内に無線信号Sd3を順次受信し演奏操作器PMでの演奏操作が持続していると判断される間は(E5→NO)、ステップE4の本体通常処理を継続する。なお、通常処理の継続中、マイコン部MCeは、演奏操作器PMから本体無線通信部9を介して操作器設定データを受信した場合、操作器設定情報に基づいて音源部TGに音色や音量などを設定することができる。また、ユーザは本体設定操作子12を操作することができ、この操作に基づく本体設定データにより、演奏操作器PMからの操作器設定データに比べてより詳細な設定を行うことができる。
【0053】
さて、演奏操作器PMにおいて、一定期間演奏操作を検出せず演奏操作が終了したと判断されるときには(P6→YES)、操作器マイコン部MCpは、順次ステップP7〜P9に進み、待機状態への移行処理を行う。まず、ステップP7では、操作器電力供給部33に省電力モード信号Sap1を送り、操作器無線通信部27及びその他の操作器各部RBpの動作電源をオフしてこれらへの電力供給を断ち、次のステップP8にて、演奏操作部RDに省電力モード信号Sap2を送って演奏操作部PDを省電力モードにし、更に、ステップP9で、マイコン部MCp自体のスリープを実行し、元の待機状態に復帰する。
【0054】
これに対応して、電子楽器本体EMでは、一定期間無線信号を検出せず演奏操作器PMにおける演奏操作が終了したと判断されるときは(E5→YES)、本体マイコン部MCeは、順次、ステップE6〜E8に進み、同様に、待機状態への移行処理を行う。まず、ステップE6では、本体電力供給部15に省電力モード信号Sae1を送り、音源部TG及びその他の本体各部RBeの動作電源をオフしてこれらへの電力供給を断ち、続くステップE7で、本体無線通信部9に省電力モード信号Sae2を送って無線通信部9を省電力モードにし、さらに、ステップE8においてマイコン部MCe自体のスリープを実行し、元の待機状態に復帰する。なお、ステップE4の本体通常処理の継続中に入力した最新の設定データは外部記憶装置4に保存して次の本体通常処理に反映させることができる。
【0055】
〔種々の実施態様〕
以上、図面を参照しつつこの発明の好適な実施の一形態について説明したが、これは単なる一例であって、この発明は、発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、演奏操作器と本体装置間の無線通信については、実施例では演奏操作器から本体装置への単方向通信としたが、双方向通信としてもよい。なお、実施例のように単方向通信を採用した場合、送信側(演奏操作器)では受信側(本体装置)が正しく受信したかを確認することができないため、定期的に送信側の状態を送って確実な情報送信を行うことが望ましい。例えば、送信側は、受信側にノートオンメッセージを送ったら、その後は、当該ノートオンの間、定期的に「現在はノートオン状態である」旨を通知する。
【0056】
演奏操作部のバッテリには、例えば、乾電池、蓄電池、太陽電池、燃料電池等、及び、これらのハイブリッドなど、種々の独立電源を採用することができる。
【0057】
実施例では、電源スイッチを設けられないものとして説明したが、電源スイッチを完全にはなくさず、例えば、演奏操作器や本体装置の筐体背面などのユーザが操作しにくい箇所に電源スイッチを設けてもよい。このようにすると、長期間使用しない場合には、電源スイッチをオフにして電力消費を完全になくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】この発明の一実施例による電子楽器システムのハードウエア構成例である。
【図2】この発明の一実施例による電子楽器システムの機能ブロック図である。
【図3】この発明の一実施例による電子楽器システムの処理手順例を表わすフローチャートである。
【符号の説明】
【0059】
EM 音源部又は楽音信号生成部TG(7,8)を備える電子楽器本体(装置本体)、
PM 演奏操作部PD(24,30)を備える演奏操作器、
MCe,MCp 本体及び操作器マイコン部(マイクロコンピュータ部)、
RBe,RBp その他の本体各部及びその他の操作器各部、
Sa;Sae1,Sae2,Sap1,Sap2 省電力モード信号、
Sb;Sbe,Sbp スリープ解除信号、
Ss;Ss1,Ss2 起動指示信号、
Sd;Sd1〜Sd5 演奏情報。




 

 


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