米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 楽器;音響 -> ヤマハ株式会社

発明の名称 電子楽器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−65107(P2007−65107A)
公開日 平成19年3月15日(2007.3.15)
出願番号 特願2005−248660(P2005−248660)
出願日 平成17年8月30日(2005.8.30)
代理人 【識別番号】110000213
【氏名又は名称】特許業務法人プロスペック特許事務所
発明者 鳥村 浩之
要約 課題
電子楽器において、プリセットのレジストレーションデータとユーザが登録したレジストレーションデータのいずれもユーザによって選択できるようにする。

解決手段
外部記憶装置35(またはROM33および外部記憶装置35)に、複数のバンクからなって書き換え不能なプリセットバンクと、複数のバンクからなって書き換え可能なユーザ登録バンクを設ける。プリセットバンクの各バンクには、工場出荷時に複数のレジストレーションデータが記憶されている。ユーザ登録バンクの各バンクには、ユーザが設定した複数のレジストレーションデータが記憶される。電源投入直後には、プリセットバンクの一つのバンクが自動的に選択され、その後にはユーザの選択操作により任意のバンクが選択される。バンクの選択時には、表示器13にレジストレーションデータの登録状況が表示される。
特許請求の範囲
【請求項1】
複数のバンクを有し、各バンクに複数のレジストレーションデータをそれぞれ記憶したレジストレーションデータ記憶手段と、
複数のバンクのうちのいずれかのバンクを選択するためのバンク選択手段と、
選択されているバンク内の複数のレジストレーションデータのうちのいずれかのレジストレーションデータを選択するためのレジストレーションデータ選択手段とを備えた電子楽器において、
前記複数のバンクのうちの一部のバンクを書き換え不能であってレジストレーションデータのユーザによる登録不能なプリセットバンクとして構成し、残りのバンクを書き換え可能であってレジストレーションデータのユーザによる登録可能なユーザ登録バンクとして構成したことを特徴とする電子楽器。
【請求項2】
請求項1に記載した電子楽器において、さらに、
電源の投入直後に、前記プリセットバンクの一つを選択する初期選択手段を設けたことを特徴とする電子楽器。
【請求項3】
請求項1または2に記載した電子楽器において、さらに、
選択されたバンクに含まれる複数のレジストレーションデータの登録状況を表示するための表示手段であって、前記プリセットバンクに関しては最初からレジストレーションデータが登録済みである旨を表示し、前記ユーザ登録バンクに関しては最初にはレジストレーションデータが未登録である旨を表示し、レジストレーションデータの登録後にはレジストレーションデータが登録済みである旨の表示に変更する表示手段を設けたことを特徴とする電子楽器。
【請求項4】
請求項1ないし3のうちのいずれか一つに記載した電子楽器において、さらに、
前記ユーザ登録バンクが選択された状態でレジストレーションデータの登録指示があるとレジストレーションデータを登録し、かつプリセットバンクが選択された状態でレジストレーションデータの登録指示があった場合には警告を発するレジストレーションデータ登録手段を設けたことを特徴とする電子楽器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、レジストレーションデータを記憶する電子楽器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電子楽器においては、楽音の音色、音量、効果などを同時に制御するために、複数のパネル操作子の組み合わせからなるパネル設定状態をレジストレーションデータとして登録しておき、操作子の操作によりこれを読み出して瞬時にパネル設定を復元する機能が知られている(下記特許文献1参照)。特に、複数のバンクを設け、各バンクに複数のレジストレーションデータを記憶した電子楽器もある。そして、この電子楽器においては、バンク選択操作子を用いていずれかのバンクを選択し、選択されているバンクに属する複数のレジストレーションデータの中から1つのレジストレーションをレジストレーション選択操作子により選択するようになっている。
【特許文献1】特開平7−319466号公報
【0003】
このようなレジストレーションデータは、一般的には、ユーザによるパネル設定状態を登録しておくものである。しかし、ユーザが電子楽器を購入した時点でレジストレーションデータが全く登録されていない状態であると、ユーザがレジストレーションデータ選択操作子を操作しても電子楽器がなんの反応もしないということが起こり得る。そのため、電子楽器が故障していると思わせないためにも、一部の電子楽器においてはプリセットのレジストレーションデータを予め登録しておくようにしている。
【0004】
しかし、プリセットのレジストレーションデータを予め登録しておくようにした電子楽器においては、ユーザが自分で行った設定をプリセットのレジストレーションデータに上書きしてしまうと、プリセットのレジストレーションデータが使えなくなってしまう。ファクトリーリセット機能により元の状態(プリセットのレジストレーションデータが登録された状態)に戻すこともできるが、この場合には、自分が登録したレジストレーションデータが消去されてしまうという問題がある。
【発明の開示】
【0005】
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、プリセットのレジストレーションデータとユーザが登録したレジストレーションデータのいずれもユーザによって選択できるようにした電子楽器を提供することにある。また、レジストレーションデータの選択、登録時にユーザが迷わないで簡単に操作できるようにした電子楽器を提供することにもある。
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、複数のバンクを有し、各バンクに複数のレジストレーションデータをそれぞれ記憶したレジストレーションデータ記憶手段と、複数のバンクのうちのいずれかのバンクを選択するためのバンク選択手段と、選択されているバンク内の複数のレジストレーションデータのうちのいずれかのレジストレーションデータを選択するためのレジストレーションデータ選択手段とを備えた電子楽器において、複数のバンクのうちの一部のバンクを書き換え不能であってレジストレーションデータのユーザによる登録不能なプリセットバンクとして構成し、残りのバンクを書き換え可能であってレジストレーションデータのユーザによる登録可能なユーザ登録バンクとして構成したことにある。
これにより、プリセットのレジストレーションデータが消去されることなく、ユーザ登録によるレジストレーションデータと共存させることが可能となる。また、プリセットのレジストレーションデータとユーザ登録によるレジストレーションデータのいずれも、ユーザが選択できるようにもなる。
【0007】
また、本発明の他の特徴は、さらに、電源の投入直後に、プリセットバンクの一つを選択する初期選択手段を設けたことにある。
これによれば、電源投入直後には、レジストレーションデータが未登録であるユーザ登録バンクが選択されることがなくなり、例えば販売店の店頭などでユーザが電子楽器を動作させる際に、レジストレーションデータの選択操作をしたにも関わらず、電子楽器に何の反応も起こらないといった不都合を防止できる。
【0008】
また、本発明の他の特徴は、さらに、選択されたバンクに含まれる複数のレジストレーションデータの登録状況を表示するための表示手段であって、プリセットバンクに関しては最初からレジストレーションデータが登録済みである旨を表示し、ユーザ登録バンクに関しては最初にはレジストレーションデータが未登録である旨を表示し、レジストレーションデータの登録後にはレジストレーションデータが登録済みである旨の表示に変更する表示手段を設けたことにある。
これにより、ユーザ登録バンクを選択した際に、ユーザ登録バンクにレジストレーションデータが登録されているか否かが分かるとともに、プリセットバンクを選択した際にはレジストレーションデータが登録(すなわちプリセット)されていることを確認できるので、ユーザが混乱しない。言い換えれば、仮に、プリセットバンクに関して何の表示もしないとすると、プリセットバンクにレジストレーションデータが登録されていないために表示がないのか、ユーザ登録バンクとは異なるために表示がないのか、区別がつかず、ユーザが混乱することが予想される。
【0009】
さらに、本発明の他の特徴は、ユーザ登録バンクが選択された状態でレジストレーションデータの登録指示があるとレジストレーションデータを登録し、かつプリセットバンクが選択された状態でレジストレーションデータの登録指示があった場合には警告を発するレジストレーションデータ登録手段を設けたことにある。
これにより、ユーザ登録バンクを選択しているつもりでも、誤ってプリセットバンクを選択してしまった場合には、ユーザはこの誤った選択を簡単に認識できる。
【0010】
さらに、本発明の実施にあたっては、電子楽器装置の発明に限定されることなく、同装置に適用されるコンピュータプログラムおよび方法の発明としても実施し得るものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明に係る電子楽器を概略的に示すブロック図である。この電子楽器は、演奏操作子群11、設定操作子群12、表示器13および音源回路14を備えている。
【0012】
演奏操作子群11は、演奏者によって操作されてそれぞれ発生楽音の音高を指定するもので、例えば複数の鍵からなる鍵盤である。演奏操作子群11の操作は、バス20に接続された検出回路15によって検出される。設定操作子群12は、この電子楽器の操作パネル上に設けられ、演奏者によって操作されて電子楽器の各部の動作を指示、特に楽音の発生態様(音量、音色、効果など)およびレジストレーションデータに関して指示する。特に、設定操作子群12の中には、発生楽音の音量、音色、効果などを設定する設定操作子、インクレメント操作子、デクレメント操作子およびテンキー操作子に加えて、図2に示すように、レジストレーションデータの登録を指示するための登録操作子12a、詳しくは後述するバンクを選択するためのバンク選択操作子12b、およびバンク内のレジストレーションデータを選択するための複数(本実施形態では4個)のレジストレーションデータ選択操作子12cが含まれる。設定操作子群12の操作は、バス20に接続された検出回路16によって検出される。
【0013】
表示器13は、操作パネル上に設けられた液晶ディスプレイ、CRTなどで構成され、文字、数字、図形などを表示する。この表示器13の表示内容は、バス20に接続された表示制御回路17によって制御される。特に、この表示器13には、詳しくは後述するが、図2に示すように、レジストレーションデータの選択画面が表示される。
【0014】
音源回路14は、バス20に接続されていて、後述するCPU31の制御のもとに供給される演奏データおよび各種楽音制御パラメータに基づいてディジタル楽音信号を生成して、生成したディジタル楽音信号を効果回路18を介してサウンドシステム19に出力する。効果回路18は、CPU21の制御のもとに、ディジタル楽音信号にコーラス、リバーブなどの各種効果を付与して出力する。サウンドシステム19は、D/A変換器、アンプおよびスピーカなどからなり、供給されるディジタル楽音信号に対応した楽音を放音する。
【0015】
また、この電子楽器は、バス20にそれぞれ接続されていてマイクロコンピュータ本体部を構成するCPU31、タイマ32、ROM33およびRAM34を備えているとともに、外部記憶装置35、MIDIインターフェース回路36および通信インターフェース回路37も備えている。外部記憶装置35は、この電子楽器に予め組み込まれているハードディスクHDおよびフラッシュメモリ、同電子楽器に装着可能なコンパクトディスクCDおよびフレキシブルディスクFDなどの種々の記録媒体と、同各記録媒体に対するドライブユニットを含むものであり、後述するデータおよびプログラムの記憶及び読出しを可能にしている。これらのデータおよびプログラムは予め外部記憶装置35に記憶されていてもよいし、MIDIインターフェース回路36および通信インターフェース回路37を介して外部から取り込んでもよい。なお、ROM33にも各種データおよびプログラムは予め記憶されているとともに、RAM34にも、電子楽器の動作制御時には、各種データおよびプログラムが、ROM33または外部記憶装置35から転送記憶されるようになっている。
【0016】
ここで、本発明に直接関係するレジストレーションデータの記憶態様について説明しておく。外部記憶装置35(またはROM33および外部記憶装置35)には、レジストレーションデータを記憶するための不揮発性の記憶エリアが設けられている。本実施形態においては、この記憶エリアには、ユーザ登録バンクとして複数のバンク1〜4(図3(A)参照)が設けられているとともに、プリセットバンクとしてバンク5〜8(図3(B)参照)が設けられている。ユーザ登録バンクは、外部記憶装置35内に書き換え可能に設けられている。プリセットバンクは、書き換え不能なバンクであり、物理的に書き換え不能なROM33内に設けられるか、外部記憶装置35内にソフト的に書き換え不能に設定されて設けられている。
【0017】
バンク1〜8のそれぞれには、本実施形態では4つのレジストレーションデータ1〜4が記憶されている。各レジストレーションデータ1〜4は、発生楽音の音色を設定するための音色設定データ、発生楽音の音量を設定するための音量設定データ、発生楽音の効果を設定するための効果設定データおよび発生楽音のその他の要素を設定するためのその他設定データからそれぞれなる。そして、ユーザ登録バンク(バンク1〜4)内のレジストレーションデータは、演奏者(ユーザ)による設定操作子群12の操作により設定登録される。プリセットバンク(バンク5〜8)内のレジストレーションデータは、工場出荷時にROM33または外部記憶装置35に予め記憶されている。
【0018】
MIDIインターフェース回路35は、他の電子楽器、パーソナルコンピュータなどのMIDI対応の外部機器41に接続可能となっていて、この電子楽器が外部機器41と各種プログラム及びデータを交信可能となっている。通信インターフェース回路37は、インターネットなどの通信ネットワーク42を介してサーバコンピュータ43に接続可能となっていて、この電子楽器が各種プログラム及びデータをサーバコンピュータ43から受信し、またはサーバコンピュータ43に送信できるようになっている。
【0019】
次に、上記のように構成した電子楽器の動作について説明する。ユーザが電子楽器の図示しない電源スイッチをオン操作すると、CPU31は、図4に示すプログラムの実行を開始し、ステップS11にて初期設定処理を実行する。この初期設定処理においては、プリセットバンクであるバンク5〜8のうちのいずれか一つ、例えばバンク5を選択する。そして、表示器13に、図2に示すように、バンク番号(例えば「5」)およびレジストレーションデータ番号(本実施形態では「1」〜「4」)を「REGISTRATION」および「BANK」の文字と共に表示するとともに、それらの登録状況マークを表示する。この場合、登録状況マークとして、登録を表す前記レジストレーションデータ番号1〜4を囲む四角形枠が表示される。また、この表示器13には、表示されているバンク番号によって表されたバンクがプリセットバンクであることを表す文字「PRESET」も合わせて表示される。
【0020】
前記ステップS11の処理後、CPU31は、ステップS12〜S22からなる循環処理を繰り返し実行して、バンク選択操作子12b、レジストレーションデータ選択操作子12cおよび登録操作子12aの操作に応じた処理が実行されるとともに、その他の設定操作子群12および演奏操作子群11の操作に応じた処理が実行される。バンク選択操作子12bが操作された場合には、CPU31は、ステップS12にて「Yes」と判定してステップS13のバンクの選択処理を実行する。バンクの選択処理においては、演奏者(ユーザ)は、バンク選択操作子12bをオン操作した状態で、インクレメント操作子、デクレメント操作子またはテンキー操作子を操作して、バンク番号を選択指示する。あるいは、バンク選択操作子12bのオン操作ごとに、バンク番号をインクレメントまたはデクレメントして、バンク番号を選択指示するようにしてもよい。
【0021】
この操作に応答して、ステップS13においては、表示器13に、選択されたバンク番号およびレジストレーションデータ番号(本実施形態では「1」〜「4」)を「REGISTRATION」および「BANK」の文字と共に表示するとともに、それらの登録状況マーク(四角形枠)を表示する。また、表示されているバンク番号によって表されたバンクがユーザ登録バンクであれば、この表示器13には、ユーザ登録バンクであることを表す文字「USER」も合わせて表示される。
【0022】
図5は、工場出荷時におけるレジストレーションデータの登録状況と表示されるマークを表している。すなわち、この状態では、ユーザ登録バンクであるバンク1〜4は全て未登録であり、バンク1〜4のいずれかが選択されると、選択されたバンク番号およびレジストレーションデータ番号(本実施形態では「1」〜「4」)が、「REGISTRATION」、「BANK」および「USER」の文字と共に表示される。なお、この場合には、登録状況マーク(四角形枠)は表示されない。また、バンク5〜8のいずれかが選択されると、選択されたバンク番号およびレジストレーションデータ番号(本実施形態では「1」〜「4」)が、「REGISTRATION」、「BANK」および「USER」の文字と共に表示される。また、この場合には、登録状況マーク(四角形枠)も表示される。図6は、ユーザによるレジストレーションデータ登録後におけるレジストレーションデータの登録状況と表示されるマークを表している。すなわち、この状態では、バンク1〜4のいずれかが選択されると、前述した図5の表示に加えて、ユーザ登録済みのレジストレーションデータに関して、登録状況マーク(四角形枠)も表示される。なお、バンク5〜8のいずれかが選択された場合には、前述した図5の場合と同じである。
【0023】
4つのレジストレーションデータ選択操作子12cのいずれかがオン操作されると、CPU31は、ステップS14にて「Yes」と判定して、ステップS15〜S17からなるレジストレーションデータ設定処理を実行する。このレジストレーションデータ設定処理においては、ステップS15にて、ROM33または外部記憶装置35内のレジストレーションデータの記憶エリアが検索されて、ステップS11またはステップS13の処理によって選択されているバンク内であって、オン操作されたレジストレーションデータ選択操作子12cに対応したレジストレーションデータすなわち選択されたレジストレーションデータが登録済みであるか否かが判定される。そして、選択されたレジストレーションデータが登録済みであれば、ステップS16にて、同選択されたレジストレーションデータをROM33または外部記憶装置35から読み出して、RAM34に設けたレジストレーションデータ記憶エリアに記憶する。そして、このRAM34内に記憶されたレジストレーションデータは、後述する楽音信号の発生処理に利用される。一方、選択されたレジストレーションデータが登録済みでなければ、ステップS17にて、レジストレーションデータが未登録である旨を表示器13に表示することにより、演奏者に警告する。また、この警告においては、表示器13による表示に代えまたは加えて、ブザー音のような音声による警告も採用できる。
【0024】
登録操作子12aが操作された場合には、CPU31は、ステップS18〜S21からなるレジストレーションデータの登録処理を実行する。このレジストレーションデータの登録処理においては、演奏者(ユーザ)は、操作パネル上に設けられた音色、音量、効果などの楽音発生態様を指定するための設定操作子群12を操作して、発生楽音に関するパネル設定状態を決定した後、登録操作子12aをオン操作した状態で、4つのレジストレーションデータ選択操作子12cのいずれか1つをオン操作する。なお、登録操作方法(操作の仕方)に関しては、他の方法でもよく、例えば、登録操作子12aをオン操作した状態でテンキー操作子の操作によりレジストレーションデータのいずれかの番号を指定するようにしてもよい。
【0025】
このような操作に応答して、ステップS19においては、前記ステップS11またはステップS13の処理によって現在選択されているバンクがユーザ登録バンクすなわちバンク1〜4であるかを判定する。現在選択されているバンクがバンク1〜4のいずれかであれば、ステップS20にて、現在のパネル設定状態を、現在選択されているバンクであって、レジストレーションデータ選択操作子12cのオン操作によって選択されたレジストレーションデータとして外部記憶装置35に書き込む。言い換えれば、外部記憶装置35内のレジストレーションデータ記憶エリア内であって、現在選択されているバンクおよびレジストレーションデータに対応した記憶位置に、パネル設定状態を表すデータを上書きする。一方、現在選択されているバンクがバンク1〜4のいずれでもなければ、ステップS21にて、現在選択されているバンクはプリセットバンクであって、レジストレーションデータの登録が不能である旨を表示器13に表示することにより、演奏者(ユーザ)に警告する。また、この警告においても、表示器13による表示に代えまたは加えて、ブザー音のような音声による警告も採用できる。
【0026】
演奏操作子群11が操作されると、ステップS22のその他の処理において、演奏操作子群11の操作に応じた楽音信号の発生が制御される。具体的には、演奏操作子群11の操作を表す演奏データが音源回路14に供給され、同演奏データに対応したディジタル楽音信号が生成され、効果回路18にてこのディジタル楽音信号に効果が付与される。そして、この効果の付与されたディジタル楽音信号に対応した楽音がサウンドシステム19から放音される。このようなディジタル楽音信号の生成および効果の付与においては、前記ステップS16の処理によりRAM34内に書き込んだレジストレーションデータを利用できる。また、このレジストレーションデータではなく、操作パネルのパネル設定状態に応じて、前記ディジタル楽音信号の生成および効果の付与を制御するようにしてもよい。また、このステップS22のその他の処理においては、レジストレーション用の前記設定操作子12a〜12c以外の設定操作子の操作に応じて、電子楽器の各種動作が制御される。
【0027】
上記作動説明からも理解できるとおり、ユーザ登録バンクとして書き換え可能なバンク1〜4とプリセットバンクとして書き換え不能なバンク5〜8を設けて、バンク5〜8のそれぞれには電子楽器の工場出荷時に予めレジストレーションデータをそれぞれ記憶しておき、バンク1〜4のそれぞれには、ステップS18〜S20の処理により、ユーザによるパネル設定状態を表す複数のレジストレーションデータを記憶するようにした。そして、ステップS12〜S16の処理により、バンク1〜8のいずれかを選択するとともに、選択されたバンク内のレジストレーションデータ1〜4のいずれかを選択するようにした。その結果、プリセットのレジストレーションデータが消去されることなく、ユーザ登録によるレジストレーションデータと共存させることが可能になるとともに、プリセットのレジストレーションデータとユーザ登録によるレジストレーションデータのいずれも、ユーザが選択できるようにもなる。
【0028】
また、上記実施形態によれば、ステップS11の処理により、電源の投入直後にはプリセットバンクの一つが自動的に選択される。その結果、電源投入直後には、レジストレーションデータが未登録であるユーザ登録バンクが選択されることがなくなり、例えば販売店の店頭などでユーザが電子楽器を動作させる際に、レジストレーションデータの選択操作をしたにも関わらず、電子楽器に何の反応も起こらないといった不都合を防止できる。
【0029】
また、上記実施形態によれば、ステップS13の処理により、選択されたバンクに含まれる複数のレジストレーションデータの登録状況が表示される。具体的には、プリセットバンクに関しては最初からレジストレーションデータが登録済みである旨が表示され、ユーザ登録バンクに関しては最初にはレジストレーションデータが未登録である旨が表示され、レジストレーションデータの登録後には同レジストレーションデータが登録済みである旨が表示される。したがって、ユーザ登録バンクを選択した際に、ユーザ登録バンクにレジストレーションデータが登録されているか否かが分かるとともに、プリセットバンクを選択した際にはレジストレーションデータが登録(すなわちプリセット)されていることを確認できるので、ユーザが混乱しない。
【0030】
また、上記実施形態によれば、ステップS19〜S21の処理により、ユーザ登録バンクが選択された状態でレジストレーションデータの登録指示があるとレジストレーションデータが登録され、かつプリセットバンクが選択された状態でレジストレーションデータの登録指示があった場合には警告が発せられる。したがって、ユーザ登録バンクを選択しているつもりでも、誤ってプリセットバンクを選択してしまった場合には、ユーザはこの誤った選択を簡単に認識できる。
【0031】
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0032】
上記実施形態においては、プリセットバンク(バンク5〜8)を選択している状態でレジストレーションデータを登録しようとした場合、警告が発せられるようにした。しかし、これに加えて、ユーザ登録バンクへの自動切換え、またはユーザ登録バンクへの切換の示唆(例えば、「ユーザバンクへ切換えますか?」などの質問の表示)をしてもよい。
【0033】
また、上記実施形態では、登録状況表示マークとしてレジストレーション番号を囲む四角形枠を採用したが、これ以外のマークを採用してもよい。また、プリセットバンクのレジストレーションデータとユーザ登録バンクのレジストレーションデータとで異なるマークを採用してもよい。
【0034】
また、バンクの数及びバンク内のレジストレーションデータの数に関しては、上記実施形態に例示したものに限らない。さらに、ユーザ登録バンクとして複数種類のバンクを用意するようにしてもよい。例えば、外部記憶装置35に含まれる記録媒体ごとに、内蔵バンク、外部バンクなどのように複数のバンクに分けてもよい。そして、この場合、登録状況表示マークもバンクの種類ごとに異なるマークとしてもよい。
【0035】
また、上記実施形態では、電源投入後に自動選択されるバンクは、プリセットバンクのいずれか固定のバンク(バンク5)としたが、この自動選択されるバンクをプリセットバンクの中からユーザがいずれかを選択できるようにしてもよい。また、ユーザ登録バンクにレジストレーションデータが登録された後は、プリセットバンクではなく登録済みのユーザ登録バンクを自動選択するようにしてもよい。
【0036】
さらに、上記実施形態においては、演奏操作子群11として鍵盤を採用した電子楽器に本発明を適用したが、鍵に代えて、単なる押圧スイッチ、タッチスイッチなどを音高を指定する演奏操作子を採用した電子楽器に適用してもよい。特に、本発明は、電子楽器の形態を問わず、電子弦楽器、電子管楽器などの電子楽器にも適用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一実施形態に係る電子楽器の全体ブロック図である。
【図2】前記電子楽器の操作パネル上に設けた表示器の表示状態および一部の設定操作子を示す概略図である。
【図3】(A)はユーザ登録バンク内のデータフォーマット図であり、(B)はプリセットバンクのデータフォーマット図である。
【図4】前記電子楽器にて実行されるプログラムのフローチャートである。
【図5】前記電子楽器の工場出荷時におけるレジストレーションデータの登録状況と表示されるマークを説明するための図である。
【図6】前記電子楽器においてユーザによるレジストレーションデータ登録後におけるレジストレーションデータの登録状況と表示されるマークを説明するための図である。
【符号の説明】
【0038】
11…演奏操作子群、12…設定操作子群、12a…登録操作子、12b…バンク選択操作子、12c…レジストレーションデータ選択操作子、13…表示器、14…音源回路、18…効果回路、31…CPU、33…ROM、35…外部記憶装置




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013