米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 楽器;音響 -> ヤマハ株式会社

発明の名称 鍵盤装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−52401(P2007−52401A)
公開日 平成19年3月1日(2007.3.1)
出願番号 特願2006−156173(P2006−156173)
出願日 平成18年6月5日(2006.6.5)
代理人 【識別番号】100125254
【弁理士】
【氏名又は名称】別役 重尚
発明者 西田 賢一
要約 課題
黒鍵における主に操作される部分の押離鍵方向の回動半径を極力大きく確保して、黒鍵の演奏操作性を向上させる。

解決手段
鍵ユニットKUにおいて、各々の基端部21に、垂直ヒンジ部24及び水平ヒンジ22を介して白鍵本体23が連結され、垂直ヒンジ部24、水平ヒンジ22は、白鍵本体23の自由端部を鍵並び方向、押離鍵方向にそれぞれ回動自在にする。また、基端部41に、水平ヒンジ部42bを介して黒鍵本体43が連結され、水平ヒンジ部42bは、基黒鍵本体43の自由端部を押離鍵方向に回動自在にする。黒鍵40の水平ヒンジ部42bは、白鍵20の水平ヒンジ22よりも後方に位置する。
特許請求の範囲
【請求項1】
鍵基端部支持部を有する支持部材と、
複数の白鍵及び複数の黒鍵が共通基端部で一体に接続され、該共通基端部が前記支持部材の前記鍵基端部支持部に保持された鍵ユニットとを有し、
前記鍵ユニットにおける各白鍵及び各黒鍵は、基端部と、鍵本体部と、該鍵本体部を前記基端部に対して押離鍵方向に揺動自在に連結するヒンジ部とから構成され、前記各黒鍵のヒンジ部が、前記各白鍵のヒンジ部よりも後方に位置することを特徴とする鍵盤装置。
【請求項2】
鍵基端部支持部を有する支持部材と、
複数の白鍵及び複数の黒鍵から成り、各々の鍵が、基端部と、鍵本体部と、該鍵本体部を前記基端部に対して押離鍵方向に揺動自在に連結するヒンジ部とから構成された複数の鍵とを有し、
前記複数の白鍵の基端部及び前記複数の黒鍵の基端部の前後方向の位置を一致させて、それらの基端部を、前記支持部材の前記鍵基端部支持部に保持させた鍵盤装置であって、
前記各黒鍵のヒンジ部が、前記各白鍵のヒンジ部よりも後方に位置することを特徴とする鍵盤装置。
【請求項3】
鍵基端部支持部を有する支持部材と、
複数の白鍵及び複数の黒鍵が共通基端部で一体に接続され、該共通基端部が前記支持部材の前記鍵基端部支持部に保持された鍵ユニットとを有し、
前記鍵ユニットにおける各白鍵は、基端部と、鍵本体部と、該鍵本体部を前記基端部に対して押離鍵方向に揺動自在に連結するヒンジ部とから構成され、
前記鍵ユニットにおける各黒鍵は、基端部と、鍵本体部と、該鍵本体部を前記基端部に接続する接続部とから構成され、
前記各黒鍵の前記接続部は、該黒鍵の鍵本体部の後端部から延設された厚肉部と、該厚肉部と該黒鍵の基端部とを接続する薄肉のヒンジ部とから成り、前記鍵本体部が、前記ヒンジ部によって前記基端部に対して押離鍵方向に揺動自在にされ、
前記各黒鍵のヒンジ部が、前記各白鍵のヒンジ部よりも後方に位置することを特徴とする鍵盤装置。
【請求項4】
前記各白鍵において、前記ヒンジ部と前記基端部との間に、前記鍵本体部を前記基端部に対して鍵並び方向に揺動自在にするための別のヒンジ部が設けられ、前記各黒鍵の前記ヒンジ部と、前記各白鍵の前記別のヒンジ部との前後方向の位置が略一致していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の鍵盤装置。
【請求項5】
前記各白鍵において、前記ヒンジ部と前記基端部との間に、前記鍵本体部を前記基端部に対して鍵並び方向に揺動自在にするための別のヒンジ部が設けられ、前記各黒鍵の前記ヒンジ部は、前記各白鍵の前記別のヒンジ部の前後方向における前端から後端までの範囲内に設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の鍵盤装置。
【請求項6】
前記各黒鍵のヒンジ部は、左右方向中間部が中抜きされた左右二又構造であり、鍵並び方向における前記ヒンジ部全体の幅は、対応する黒鍵の幅よりも広く形成されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の鍵盤装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒンジ部を介して基端部に連結された鍵本体部が、押離鍵方向に揺動自在にされた複数の白鍵及び複数の黒鍵を有する鍵盤装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、基端部と、鍵本体部と、該鍵本体部を前記基端部に対して押離鍵方向に揺動自在に連結するヒンジ部とから成る複数の白鍵及び複数の黒鍵を有する鍵盤装置が知られている。例えば、下記特許文献1の鍵盤装置では、複数の白鍵及び複数の黒鍵が共通基端部で一体に接続されて成る鍵ユニットが、それらの共通基端部において鍵フレームに固定的に保持される。具体的には、鍵ユニットは、2つの白鍵ユニットと1つの黒鍵ユニットとから成り、2つの白鍵ユニットの基端部の上に、黒鍵ユニットの基端部が重ねられる。
【特許文献1】特開平10−240228号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記特許文献1の鍵盤装置では、白鍵のヒンジ部と黒鍵のヒンジ部の、前後方向の位置が同じである。一方、鍵本体部のうち、押鍵操作時に高い頻度で押下される「主に操作される部分」と鍵の基端部との距離は、白鍵と黒鍵とで異なる。すなわち、黒鍵は、もともと、白鍵に比し、その自由端部の位置が奏者から遠い(後方にある)ので、黒鍵においては、主に操作される部分と基端部との距離(押離鍵方向の回動半径)が白鍵よりも短い。そのため、黒鍵においては、押鍵ストロークを十分に確保することが困難で、タッチ感触も重くなる傾向にあることから、演奏操作性が白鍵に比し良くないという問題があった。
【0004】
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、黒鍵における主に操作される部分の押離鍵方向の回動半径を極力大きく確保して、黒鍵の演奏操作性を向上させることができる鍵盤装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために本発明の請求項1の鍵盤装置は、鍵基端部支持部(15、16)を有する支持部材(10)と、複数の白鍵及び複数の黒鍵が共通基端部(30)で一体に接続され、該共通基端部が前記支持部材の前記鍵基端部支持部に保持された鍵ユニット(KU)とを有し、前記鍵ユニットにおける各白鍵及び各黒鍵は、基端部(21、41)と、鍵本体部(23、43)と、該鍵本体部を前記基端部に対して押離鍵方向に揺動自在に連結するヒンジ部(22、42b)とから構成され、前記各黒鍵のヒンジ部が、前記各白鍵のヒンジ部よりも後方に位置することを特徴とする。
【0006】
上記目的を達成するために本発明の請求項2の鍵盤装置は、鍵基端部支持部を有する支持部材と、複数の白鍵及び複数の黒鍵から成り、各々の鍵が、基端部と、鍵本体部と、該鍵本体部を前記基端部に対して押離鍵方向に揺動自在に連結するヒンジ部とから構成された複数の鍵とを有し、前記複数の白鍵の基端部及び前記複数の黒鍵の基端部の前後方向の位置を一致させて、それらの基端部を、前記支持部材の前記鍵基端部支持部に保持させた鍵盤装置であって、前記各黒鍵のヒンジ部が、前記各白鍵のヒンジ部よりも後方に位置することを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するために本発明の請求項3の鍵盤装置は、鍵基端部支持部を有する支持部材と、複数の白鍵及び複数の黒鍵が共通基端部で一体に接続され、該共通基端部が前記支持部材の前記鍵基端部支持部に保持された鍵ユニットとを有し、前記鍵ユニットにおける各白鍵は、基端部と、鍵本体部と、該鍵本体部を前記基端部に対して押離鍵方向に揺動自在に連結するヒンジ部とから構成され、前記鍵ユニットにおける各黒鍵は、基端部と、鍵本体部と、該鍵本体部を前記基端部に接続する接続部(42)とから構成され、前記各黒鍵の前記接続部は、該黒鍵の鍵本体部の後端部(43a)から延設された厚肉部(42a)と、該厚肉部と該黒鍵の基端部とを接続する薄肉のヒンジ部(42b)とから成り、前記鍵本体部が、前記ヒンジ部によって前記基端部に対して押離鍵方向に揺動自在にされ、前記各黒鍵のヒンジ部が、前記各白鍵のヒンジ部よりも後方に位置することを特徴とする。
【0008】
好ましくは、前記各白鍵において、前記ヒンジ部と前記基端部との間に、前記鍵本体部を前記基端部に対して鍵並び方向に揺動自在にするための別のヒンジ部(24)が設けら
れ、前記各黒鍵の前記ヒンジ部(42b)と、前記各白鍵の前記別のヒンジ部との前後方向の位置が略一致している(請求項4)。
【0009】
好ましくは、前記各白鍵において、前記ヒンジ部と前記基端部との間に、前記鍵本体部を前記基端部に対して鍵並び方向に揺動自在にするための別のヒンジ部が設けられ、前記各黒鍵の前記ヒンジ部は、前記各白鍵の前記別のヒンジ部の前後方向における前端(42b1)から後端(42b2)までの範囲内に設けられる(請求項5)。
【0010】
好ましくは、前記各黒鍵のヒンジ部は、左右方向中間部が中抜きされた左右二又構造であり、鍵並び方向における前記ヒンジ部全体の幅(Wa)は、対応する黒鍵の幅(Wb)よりも広く形成される(請求項6)。
【0011】
なお、上記括弧内の符号は例示である。
【発明の効果】
【0012】
本発明の請求項1、2、3によれば、黒鍵における主に操作される部分の押離鍵方向の回転半径を極力大きく確保して、黒鍵の演奏操作性を向上させることができる。
【0013】
請求項4、5によれば、白鍵において、鍵並び方向への揺動用のヒンジ部を設けて白鍵の鍵本体部の鍵並び方向における偏りを吸収する上で、押離鍵方向への揺動用のヒンジ部と基端部との間のスペースを有効利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施の形態に係る鍵盤装置の縦断面図である。この鍵盤装置1は、電子鍵盤楽器として構成される。以降、鍵盤装置1の奏者側(同図左方)を前方と呼称する。
【0016】
図1に示すように、鍵盤装置1において、上ケース60と下ケース70とで構成される筐体内に、鍵フレーム10が配設される。鍵フレーム10には、複数の白鍵20及び複数の黒鍵40から成る鍵ユニットKUが複数配設される。各鍵ユニットKUの共通基端部30が鍵フレーム10に固定的に保持され、白鍵20、黒鍵40の各々の自由端部が上下方向に回動(乃至揺動)自在にされている。鍵ユニットKUの詳細な構成については後述する。
【0017】
鍵フレーム10は、下ケース70に対して、複数のネジ72、73、74で結合される。また、下ケース70、上ケース60及び鍵フレーム10が、各々の前部において、複数のネジ71で共締めにより結合される。さらに、下ケース70と上ケース60とが、各々の後部の適所において複数のネジで結合される(図示せず)。下ケース70の下部には、電池収容等のための凹部18が形成されている。
【0018】
以降、鍵盤装置1の構成要素のうち、白鍵20、黒鍵40に対応し、且つ同種のものについて、同じ符号を用いる場合があるが、白鍵20に対応するものと黒鍵40に対応するものとを区別する必要があるときは、その符号の後に、それぞれ「W」、「B」を付して区別する。
【0019】
鍵フレーム10には、白鍵20、黒鍵40の各々に対応して、質量体50(50W、50B)が設けられる。各質量体50W、50Bは、各々の軸受け部51で、鍵フレーム10に形成された質量体支持リブ13に設けられた回動軸14を中心に上下方向に回動自在に支持される。質量体50W、50Bの後端部52(52W、52B)は、各質量体50W、50Bの質量のほとんどが集中している。
【0020】
白鍵20、黒鍵40の各前半部の下部には、駆動用垂下片29、45がそれぞれ垂下して一体に設けられる。駆動用垂下片29、45の下端部には、ゴム等の弾性部材が固着されており、駆動用垂下片29、45の下端部が、対応する質量体50W、50Bの各下側係合片53を直接駆動する駆動部として機能する。下側係合片53が駆動されると、質量体50は、対応する鍵と連動して回動し、回動することで、対応する鍵に対して適当な慣性力を付与し、アコースティックピアノのようなタッチ感触を実現している。
【0021】
鍵フレーム10の後部において、上側に上限ストッパ83、下側に下限ストッパ84が設けられる。これら上限ストッパ83、下限ストッパ84は、各鍵に対応して設けてもよいが、本実施の形態では、複数鍵(例えば、全鍵あるいは1つの鍵ユニットKU中の全鍵)に共通に設けられる。質量体50の後端部52が下限ストッパ84に当接することで、質量体50及びそれに対応する鍵の非押鍵位置(初期位置)が規制される。一方、質量体50の後端部52が上限ストッパ83に当接することで、質量体50及びそれに対応する鍵の押鍵終了位置(回動終了位置)が規制される。
【0022】
また、鍵フレーム10に設けられた基板80上に、押鍵スイッチ81が白鍵20、黒鍵40の各々に対応して設けられ、これらの押鍵スイッチ81が、対応する鍵の押下操作を検出する。押鍵スイッチ81による検出結果に基づき、不図示の楽音発生部により楽音が発生する。
【0023】
また、鍵フレーム10の前部には押鍵動作の案内をするキーガイド部12が各白鍵20に対応して設けられる。白鍵20の前端部20aには、キーガイド部12に係合する不図示の被キーガイド部が形成され、両者の係合により、白鍵20の前端部20aは、その左右方向の移動が規制されて、上下方向に適切に動作するようになっている。
【0024】
図2は、1つの鍵ユニットKUの平面図である。鍵ユニットKUは、2つの白鍵ユニットKUW(KUW1、KUW2)と1つの黒鍵ユニットKUBから成る。同図においては、鍵ユニットKUBが仮想線で示されている。図3は、鍵ユニットKUの後半部の側面図である。
【0025】
本実施の形態では、1つの鍵ユニットKUは、図2に示すように、1オクターブを単位として構成されるが、これに限られず、複数鍵を含む構成であればよく、2オクターブ以上の鍵が一体とされた構成であってもよい。まず、図2、図3に示すように、白鍵ユニットKUWは、音名でいう「D、F、A」の白鍵20が基端部21で一体に接続された第1白鍵ユニットKUW1と、「C、E、G、B」の白鍵20が基端部21で一体に接続された第2白鍵ユニットKUW2とで成る。黒鍵ユニットKUBは、音名でいう「C#、D#、F#、G#、A#」の黒鍵40が基端部41で一体に接続されてなる。
【0026】
第1白鍵ユニットKUW1、第2白鍵ユニットKUW2は、それぞれ、各々の基端部21に、いずれも薄板状の垂直ヒンジ部24及び水平ヒンジ22を介して白鍵本体23が連結されて構成される。基端部21に連接される垂直ヒンジ部24は、左右方向に撓みやすく、自由状態においては、白鍵本体23の自由端部の鍵並び方向(左右方向)への揺動を許容する。この垂直ヒンジ部24と、キーガイド部12(図1参照)と白鍵20の前端部20aの上記不図示の被キーガイド部との協働作用によって、製造誤差や組み付け誤差等による白鍵本体23の鍵並び方向の位置ずれが適切に補正される。
【0027】
垂直ヒンジ部24の前側に連接される水平ヒンジ22は、上下方向に撓みやすく、自由状態において、基端部21及び垂直ヒンジ部24に対して白鍵本体23の自由端部を押離鍵方向(上下方向)に回動自在にする。また、白鍵本体23の後部上部には、黒鍵40が回動するときに黒鍵40との干渉を回避するための逃がし部25が形成されている。
【0028】
図4は、1つの黒鍵40の後半部の一部を斜め下から見た斜視図である。図3、図4に示すように、黒鍵ユニットKUBは、基端部41に、接続部42を介して複数の黒鍵本体43が連結されて構成される。各接続部42は、厚肉部42aと薄肉の水平ヒンジ部42bとからなる。すなわち、厚肉部42aは、各黒鍵本体43の後端部43aから鍵並び方向及び後方に延設され、該厚肉部42aと基端部41とが水平ヒンジ部42bによって接続されている。
【0029】
図2(2点鎖線)、図4に示すように、水平ヒンジ部42bは、各黒鍵本体43に対して2つ設けられ、互いに離間した位置に形成される。すなわち、接続部42における厚肉部42aより後方部分のうち、左右方向中間部47が中抜きされることで、水平ヒンジ部42bが左右二又構造となっている。そして、鍵並び方向における水平ヒンジ部42b全体の幅Waは、対応する黒鍵本体43の幅Wbよりも広く形成されている。
【0030】
厚肉部42aは、水平ヒンジ部42bよりも十分に厚く、押鍵操作力を与えた程度では押離鍵方向にほとんど撓まない。従って、実質的に、水平ヒンジ部42bが、水平ヒンジ22と同様に、基端部41に対して黒鍵本体43の自由端部を押離鍵方向に回動自在にする。白鍵本体23、黒鍵本体43の各回動支点となる位置は、厳密には、それぞれ、垂直ヒンジ部24と水平ヒンジ22との接続点PW、基端部41と水平ヒンジ部42bとの接続点PBである(図3参照)。また、水平ヒンジ22、水平ヒンジ部42bの前後方向における各中心部が、白鍵本体23、黒鍵本体43の実質的な回動中心となる。
【0031】
ここで、水平ヒンジ部42bが幅広ヒンジであることにより、鍵動作ガイドを設けなくても、押離鍵時における黒鍵本体43の自由端部(前端部)の鍵並び方向への揺動が抑制されている。また、水平ヒンジ部42bが中抜きの二又構造であることで、幅広ヒンジ構造でありながら、水平ヒンジ部42bの剛性が高くなり過ぎないようにでき、黒鍵本体43を押離鍵方向に回動自在にするというヒンジ機能を良好なものにすることができる。従って、鍵動作ガイドを不要にすることと、ヒンジ機能を確保することとを両立している。
【0032】
下から順に、第2白鍵ユニットKUW2の基端部21、第1白鍵ユニットKUW1の基端部21、黒鍵ユニットKUBの基端部41が積層嵌合されて、これら基端部21、21、41が共通基端部30を構成する。また、基端部21、21、41には、それぞれ、ネジ締結用穴26、26、44が複数穿設されている。共通基端部30の下部でもある、第2白鍵ユニットKUW2の基端部21の下部には、前後方向の位置決め基準となる、互いに対向する当接面27、28が形成されている。
【0033】
一方、図3に示すように、鍵フレーム10における前後方向中央よりやや後方上部には、共通基端部30が固着されるための固着部15、16が、当接面27、28に対応して形成されている。固着部15、16は、それぞれ、鍵フレーム10から上方に突出した部分の前端面、後端面で成る。鍵フレーム10における固着部15、16の前後方向中間位置には、ネジ締結用穴26、44に対応してネジ穴17が複数形成されている。
【0034】
共通基端部30の当接面27、28を固着部15、16に当接対向させて、ネジ82(図1参照)を、共通基端部30のネジ締結用穴26、44を介してネジ穴17に螺合することで、共通基端部30が鍵フレーム10に対して締結固着される。これによって、白鍵20、黒鍵40が演奏操作により回動する状態となる。なお、共通基端部30の固定の態様はこれに限定されるものではない。
【0035】
一体となった鍵ユニットKUにおいては、黒鍵40の水平ヒンジ部42bは、白鍵20の水平ヒンジ22よりも後方に位置する。従って、接続点PBも接続点PWより後方に位置する。これにより、黒鍵40の回動支点に相当する基端部41(厳密には接続点PB)から自由端部までの距離を極力長くして、黒鍵40の演奏操作性を向上させている。
【0036】
また、垂直ヒンジ部24と水平ヒンジ部42bとの前後方向の位置が略一致しており、白鍵20の垂直ヒンジ部24は、黒鍵40の水平ヒンジ部42bのほぼ直下に位置している。厳密には、前後方向において、水平ヒンジ部42bの前端42b1から後端42b2までの範囲内に、垂直ヒンジ部24が位置している。すなわち、垂直ヒンジ部24は、水平ヒンジ部42bの下方のスペースを有効利用して配設されている。
【0037】
さらに、垂直ヒンジ部24の上端面は、前方に向かって下方にやや傾斜する傾斜面24aとなっている(図3参照)。これにより、黒鍵40の下方への回動時に、黒鍵40の水平ヒンジ部42bと垂直ヒンジ部24とが干渉することが回避されている。
【0038】
本実施の形態によれば、黒鍵40の水平ヒンジ部42bが、白鍵20の水平ヒンジ22よりも後方に位置するので、黒鍵40の主に操作される部分の押離鍵方向の回動半径を大きく確保しやすい。よって、黒鍵40の押鍵ストロークを十分に確保することが相対的に容易となり、タッチ感触も従来に比し軽くすることが容易となる。よって、黒鍵40の演奏操作性を向上させることができる。また、白鍵20の垂直ヒンジ部24と黒鍵40の水平ヒンジ部42bとの前後方向の位置が略一致し、水平ヒンジ部42bの前端42b1から後端42b2までの範囲内に垂直ヒンジ部24が位置しているので、白鍵20において、鍵本体部23の鍵並び方向の偏りを吸収するために垂直ヒンジ部24を設ける上で、水平ヒンジ部42bの下方における水平ヒンジ22と基端部21との間のスペースを有効利用することができる。
【0039】
なお、本実施の形態では、複数鍵が一体となった鍵ユニットKUを例示したが、これに限られず、各鍵が独立したものであって、各鍵の基端部の前後方向の位置を一致させて、それらの基端部を、鍵フレーム10に保持させた構造であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施の形態に係る鍵盤装置の縦断面図である。
【図2】1つの鍵ユニットの平面図である。
【図3】鍵ユニットの後半部の側面図である。
【図4】1つの黒鍵の後半部の一部を斜め下から見た斜視図である。
【符号の説明】
【0041】
1 鍵盤装置、 10 鍵フレーム(支持部材)、 15、16 固着部(鍵基端部支持部)、 20 白鍵、 21、41 基端部、 22 水平ヒンジ(ヒンジ部)、 23 白鍵本体(鍵本体部)、 24 垂直ヒンジ部(別のヒンジ部)、 30 共通基端部、 40 黒鍵、 42 接続部、 42a 厚肉部、 42b 水平ヒンジ部(ヒンジ部)、 42b1 前端、 42b2 後端、 43a 後端部、 Wa、Wb 幅、 43 黒鍵本体(鍵本体部)、 KU 鍵ユニット




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013