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発明の名称 鍵盤装置及び該鍵盤装置の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−52400(P2007−52400A)
公開日 平成19年3月1日(2007.3.1)
出願番号 特願2006−156172(P2006−156172)
出願日 平成18年6月5日(2006.6.5)
代理人 【識別番号】100125254
【弁理士】
【氏名又は名称】別役 重尚
発明者 西田 賢一
要約 課題
鍵操作に応じて回動する質量体を有する鍵盤装置において、鍵の組み付け作業を容易にする。

解決手段
質量体50が鍵フレーム10に回動自在に配設された状態で、鍵ユニットKUを後方に移動させることで、鍵ユニットKU中のすべての鍵の弾性部材31が、それぞれ対応する質量体50の上側係合片54と下側係合片53との間に一斉に嵌合状態で係合すると共に、一斉に係合したとき、鍵ユニットKUの共通基端部30が、鍵フレーム10の固着部15、16の直上であって直ちに固着可能な位置に位置する。
特許請求の範囲
【請求項1】
駆動部を有する複数の鍵が、各々回動自在に共通基端部で一体に接続されて成る鍵ユニットと、
鍵基端部固着部を有する支持部材と、
前記各鍵の駆動部に対応して配された被駆動部を有し、前記支持部材に対して各々回動自在に配設された複数の質量体とを有し、
前記支持部材の前記鍵基端部固着部に前記鍵ユニットの前記共通基端部が固着され、且つ前記鍵ユニットの前記各鍵の駆動部が対応する質量体の被駆動部に係合した状態で組み付け済み状態となり、
前記組み付け済み状態において、前記各鍵の回動に応じて、前記各鍵の駆動部により対応する質量体の被駆動部が駆動されて、該対応する質量体が回動するように構成された鍵盤装置であって、
前記複数の質量体が前記支持部材に配設された状態で、前記鍵ユニットを前記鍵の長手方向に移動させることで、前記鍵ユニットのすべての鍵の駆動部がそれぞれ対応する質量体の被駆動部に一斉に係合すると共に、前記駆動部が前記被駆動部に一斉に係合したとき、前記鍵ユニットの前記共通基端部が、前記支持部材の前記鍵基端部固着部に対して固着可能な位置に位置するように構成されたことを特徴とする鍵盤装置。
【請求項2】
前記鍵ユニットの複数の鍵のうち各白鍵の前端部には被キーガイド部が設けられ、前記支持部材には、前記各白鍵の被キーガイド部に対応し、前記組み付け済み状態において前記被キーガイド部と係合して、対応する白鍵の回動動作をガイドするキーガイド部が設けられ、前記鍵の前記長手方向は後方であり、前記鍵ユニットの前記各鍵の駆動部が対応する質量体の被駆動部に一斉に係合するのと略同時に、前記各白鍵の被キーガイド部が、対応するキーガイド部と係合するように構成されたことを特徴とする請求項1記載の鍵盤装置。
【請求項3】
前記鍵ユニットの組み付け工程において、前記鍵ユニットの前記各鍵の駆動部を対応する質量体の被駆動部に導く鍵装着ガイド部が設けられたことを特徴とする請求項1または2記載の鍵盤装置。
【請求項4】
前記支持部材とは別体で構成されたガイド用部材を装着するための装着部が前記支持部材に設けられ、前記ガイド用部材には、該ガイド用部材が前記支持部材の前記装着部に装着された状態で前記鍵ユニットが組み付けされるときに、前記鍵ユニットの前記各鍵の駆動部を対応する質量体の被駆動部に導く鍵装着ガイド部が形成されており、前記鍵ユニットの組み付け終了後に、前記鍵ユニットが組み付けられたままの状態で、前記ガイド用部材を前記装着部から取り外し可能なように構成されたことを特徴とする請求項1または2記載の鍵盤装置。
【請求項5】
前記鍵装着ガイド部は、前記鍵ユニットの組み付け工程において前記各鍵の駆動部と当接することで該駆動部の上下方向の位置を規制するものであり、前記鍵装着ガイド部における前記各鍵の駆動部と当接する複数の当接箇所の側面視方向の断面形状が、前記複数の当接箇所間で同一であることを特徴とする請求項3または4記載の鍵盤装置。
【請求項6】
前記鍵装着ガイド部は、前記鍵ユニットの組み付け工程において前記各鍵の駆動部と当接することで該駆動部の上下方向の位置を規制するものであり、前記鍵ユニットの組み付け時において、前記鍵装着ガイド部の上下方向の位置は、前記支持部材に配設されている対応する質量体の被駆動部の上端位置に近接していることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の鍵盤装置。
【請求項7】
前記鍵装着ガイド部は、前記鍵ユニットの組み付け工程において前記各鍵の駆動部と当
接することで該駆動部の上下方向の位置を規制するものであり、前記鍵ユニットの組み付け時において、前記鍵装着ガイド部と前記支持部材に配設されている対応する質量体の被駆動部との隙間が、前記鍵ユニットの対応する鍵の駆動部の前後方向の幅より小さいことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の鍵盤装置。
【請求項8】
前記鍵装着ガイド部は、前記鍵ユニットの組み付け工程において前記各鍵の駆動部と当接することで該駆動部の上下方向の位置を規制するものであり、前記鍵装着ガイド部は、対応する質量体の被駆動部の側に向かって下方に傾斜していることを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載の鍵盤装置。
【請求項9】
前記複数の質量体を前記支持部材に回動自在に配設するための質量体装着ガイド部が設けられたことを特徴とする請求項3〜8のいずれか1項に記載の鍵盤装置。
【請求項10】
前記質量体装着ガイド部は、前記鍵装着ガイド部を兼ねることを特徴とする請求項9記載の鍵盤装置。
【請求項11】
駆動部を有する複数の鍵が、各々回動自在に共通基端部で一体に接続されて成る鍵ユニットと、鍵基端部固着部を有する支持部材と、前記各鍵の駆動部に対応して配された被駆動部を有し前記支持部材に対して各々回動自在に配設された複数の質量体とを有し、前記支持部材の前記鍵基端部固着部に前記鍵ユニットの前記共通基端部が固着され、且つ前記鍵ユニットの前記各鍵の駆動部が対応する質量体の被駆動部に係合した状態で組み付け済み状態となり、前記組み付け済み状態において、前記各鍵の回動に応じて、前記各鍵の駆動部により対応する質量体の被駆動部が駆動されて、該対応する質量体が回動するように構成される鍵盤装置を製造する鍵盤装置の製造方法であって、以下の手順(1)〜(3)に従って、前記複数の質量体及び前記鍵ユニットを前記支持部材に組み付けることを特徴とする鍵盤装置の製造方法
(1)前記複数の質量体を前記支持部材に各々回動自在に配設する
(2)前記鍵ユニットを前記鍵の長手方向に移動させることで、前記鍵ユニットのすべての鍵の駆動部を、それぞれ対応する質量体の被駆動部に一斉に係合させると共に、前記鍵ユニットの前記共通基端部を、前記支持部材の前記鍵基端部固着部に対して固着可能な位置に位置させる
(3)前記鍵ユニットの前記共通基端部を、前記支持部材の前記鍵基端部固着部に対して固着する。
【請求項12】
駆動部を有すると共に前端部に被キーガイド部が設けられた複数の白鍵と駆動部を有する複数の黒鍵とが、各々回動自在に共通基端部で一体に接続されて成る鍵ユニットと、鍵基端部固着部を有すると共に、前記鍵ユニットの各白鍵の被キーガイド部に対応し、前記被キーガイド部と係合して、対応する白鍵の回動動作をガイドするキーガイド部が設けられた支持部材と、前記各鍵の駆動部に対応して配された被駆動部を有し前記支持部材に対して各々回動自在に配設された複数の質量体とを有し、前記支持部材の前記鍵基端部固着部に前記鍵ユニットの前記共通基端部が固着され、且つ前記鍵ユニットの前記各鍵の駆動部が対応する質量体の被駆動部に係合した状態で組み付け済み状態となり、前記組み付け済み状態において、前記各鍵の回動に応じて、前記各鍵の駆動部により対応する質量体の被駆動部が駆動されて、該対応する質量体が回動するように構成される鍵盤装置を製造する鍵盤装置の製造方法であって、
以下の手順(1)〜(3)に従って、前記複数の質量体及び前記鍵ユニットを前記支持部材に組み付けることを特徴とする鍵盤装置の製造方法
(1)前記複数の質量体を前記支持部材に各々回動自在に配設する
(2)前記鍵ユニットを後方に移動させることで、前記鍵ユニットのすべての鍵の駆動部を、それぞれ対応する質量体の被駆動部に一斉に係合させるのと略同時に、前記各白鍵
の被キーガイド部を、対応するキーガイド部と係合させ、それと共に、前記鍵ユニットの前記共通基端部を、前記支持部材の前記鍵基端部固着部に対して固着可能な位置に位置させる
(3)前記鍵ユニットの前記共通基端部を、前記支持部材の前記鍵基端部固着部に対して固着する。
【請求項13】
駆動部を有する白鍵及び黒鍵でなる複数の鍵が、各々回動自在に共通基端部で一体に接続されて成る鍵ユニットと、
前記鍵ユニットの複数の鍵のうち各白鍵の前端部に設けられた被キーガイド部と、
鍵基端部固着部を有する支持部材と、
前記支持部材に設けられ、前記各白鍵の被キーガイド部に対応し、前記組み付け済み状態において前記被キーガイド部と係合して、対応する白鍵の回動動作をガイドするキーガイド部と、
前記各鍵の駆動部に対応して配された被駆動部を有し、前記支持部材に対して各々回動自在に配設された複数の質量体とを有し、
前記支持部材の前記鍵基端部固着部に前記鍵ユニットの前記共通基端部が固着され、且つ前記鍵ユニットの前記各鍵の駆動部が対応する質量体の被駆動部に係合した状態で組み付け済み状態となり、
前記組み付け済み状態において、前記各鍵の回動に応じて、前記各鍵の駆動部により対応する質量体の被駆動部が駆動されて、該対応する質量体が回動するように構成された鍵盤装置であって、
前記複数の質量体が前記支持部材に配設された状態で、前記鍵ユニットを前記鍵の長手方向に移動させることで、前記鍵ユニットのすべての白鍵の被キーガイド部が、対応するキーガイド部に一斉に係合すると共に、前記すべての白鍵の被キーガイド部が対応するキーガイド部に一斉に係合したとき、前記鍵ユニットの前記共通基端部が、前記支持部材の前記鍵基端部固着部に対して固着可能な位置に位置するように構成されたことを特徴とする鍵盤装置。
【請求項14】
駆動部を有する白鍵及び黒鍵でなる複数の鍵が、各々回動自在に共通基端部で一体に接続されて成る鍵ユニットと、
前記鍵ユニットの複数の鍵のうち各白鍵の前端部に設けられた被キーガイド部と、
鍵基端部固着部を有する支持部材と、
前記支持部材に設けられ、前記各白鍵の被キーガイド部に対応し、前記組み付け済み状態において前記被キーガイド部と係合して、対応する白鍵の回動動作をガイドするキーガイド部と、
前記各鍵の駆動部に対応して配された被駆動部を有し、前記支持部材に対して各々回動自在に配設された複数の質量体とを有し、
前記支持部材の前記鍵基端部固着部に前記鍵ユニットの前記共通基端部が固着され、且つ前記鍵ユニットの前記各鍵の駆動部が対応する質量体の被駆動部に係合した状態で組み付け済み状態となり、
前記組み付け済み状態において、前記各鍵の回動に応じて、前記各鍵の駆動部により対応する質量体の被駆動部が駆動されて、該対応する質量体が回動するように構成された鍵盤装置であって、
前記複数の質量体が前記支持部材に配設された状態で、前記鍵ユニットを前記鍵の長手方に移動させることで、前記鍵ユニットのすべての鍵の駆動部がそれぞれ対応する質量体の被駆動部に一斉に係合するのと並行して、前記鍵ユニットのすべての白鍵の被キーガイド部が、対応するキーガイド部に一斉に係合し、且つ、前記駆動部が前記被駆動部に一斉に係合したとき、前記鍵ユニットの前記共通基端部が、前記支持部材の前記鍵基端部固着部に対して固着可能な位置に位置するように構成されたことを特徴とする鍵盤装置。
【請求項15】
前記キーガイド部と前記被キーガイド部のいずれか一方には、両者を係合状態に導く係合案内部が設けられたことを特徴とする請求項13または14記載の鍵盤装置。
【請求項16】
前記鍵の前記長手方向は、後方であることを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の鍵盤装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鍵操作に応じて回動する質量体を有する鍵盤装置及び該鍵盤装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、下記特許文献1に示されるように、押鍵時に適当な慣性力を与えるために、各鍵に対応する質量体を設けた鍵盤装置が知られている。この鍵盤装置は、質量体を鍵フレーム等に回動自在に配設し、対応する鍵の回動動作に応じて質量体が回動するように構成される。鍵には駆動部が設けられ、質量体には、駆動部に対応する被駆動部が設けられ、押鍵動作に応じて、駆動部が被駆動部を駆動することで、質量体が鍵に連動して回動する。
【特許文献1】特許3060938号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の鍵盤装置においては、各鍵を鍵フレームに組み付けるには、鍵後端部を鍵支点部に回動自在に係合させると共に、鍵の駆動部を、対応する質量体の被駆動部に嵌合等により係合させなければならない。しかも、鍵前端部においては、鍵動作ガイドに対して鍵前端部を係合させる必要もある。
【0004】
従って、鍵の組み付け工程においては、係合させるべきすべての箇所を適切に係合させるためには、適切な位置合わせ等のコツが必要で、その作業には熟練を要するものである。例えば、鍵後端部を鍵支点部に係合させつつ、それとほぼ同時に、鍵の駆動部を質量体の被駆動部に係合させるという作業が必要である。しかも、その作業は、各鍵毎に行わなければならず、全鍵について組付けを行うのに長時間がかかる。よって、鍵操作に応じて回動する質量体が設けられる鍵盤装置において、特に鍵の組み付け作業が容易でないという問題があった。
【0005】
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、鍵操作に応じて回動する質量体を有する鍵盤装置において、鍵の組み付け作業を容易にすることができる鍵盤装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明の請求項1の鍵盤装置は、駆動部(31)を有する複数の鍵が、各々回動自在に共通基端部(30)で一体に接続されて成る鍵ユニット(KU)と、鍵基端部固着部(15、16)を有する支持部材(10)と、前記各鍵の駆動部に対応して配された被駆動部(53)を有し、前記支持部材に対して各々回動自在に配設された複数の質量体(50)とを有し、前記支持部材の前記鍵基端部固着部に前記鍵ユニットの前記共通基端部が固着され、且つ前記鍵ユニットの前記各鍵の駆動部が対応する質量体の被駆動部に係合した状態で組み付け済み状態となり、前記組み付け済み状態において、前記各鍵の回動に応じて、前記各鍵の駆動部により対応する質量体の被駆動部が駆動されて、該対応する質量体が回動するように構成された鍵盤装置であって、前記複数の質量体が前記支持部材に配設された状態で、前記鍵ユニットを前記鍵の長手方向に移動させることで、前記鍵ユニットのすべての鍵の駆動部がそれぞれ対応する質量体の被駆動部に一斉に係合すると共に、前記駆動部が前記被駆動部に一斉に係合したとき、前記鍵ユニットの前記共通基端部が、前記支持部材の前記鍵基端部固着部に対して固着可能な位置に位置するように構成されたことを特徴とする。
【0007】
好ましくは、前記鍵ユニットの複数の鍵のうち各白鍵の前端部には被キーガイド部(33、92)が設けられ、前記支持部材には、前記各白鍵の被キーガイド部に対応し、前記組み付け済み状態において前記被キーガイド部と係合して、対応する白鍵の回動動作をガイドするキーガイド部(12、94)が設けられ、前記鍵の長手方向は後方であり、前記鍵ユニットの前記各鍵の駆動部が対応する質量体の被駆動部に一斉に係合するのと略同時に、前記各白鍵の被キーガイド部が、対応するキーガイド部と係合するように構成される(請求項2)。
【0008】
好ましくは、前記鍵ユニットの組み付け工程において、前記鍵ユニットの前記各鍵の駆動部を対応する質量体の被駆動部に導く鍵装着ガイド部(19)が設けられる(請求項3)。
【0009】
好ましくは、前記支持部材とは別体で構成されたガイド用部材(89)を装着するための装着部(88)が前記支持部材に設けられ、前記ガイド用部材には、該ガイド用部材が前記支持部材の前記装着部に装着された状態で前記鍵ユニットが組み付けされるときに、前記鍵ユニットの前記各鍵の駆動部を対応する質量体の被駆動部に導く鍵装着ガイド部(89a)が形成されており、前記鍵ユニットの組み付け終了後に、前記鍵ユニットが組み付けられたままの状態で、前記ガイド用部材を前記装着部から取り外し可能なように構成される(請求項4)。
【0010】
好ましくは、前記鍵装着ガイド部は、前記鍵ユニットの組み付け工程において前記各鍵の駆動部と当接することで該駆動部の上下方向の位置を規制するものであり、前記鍵装着ガイド部における前記各鍵の駆動部と当接する複数の当接箇所の側面視方向の断面形状が、前記複数の当接箇所間で同一である(請求項5)。
【0011】
好ましくは、前記鍵装着ガイド部は、前記鍵ユニットの組み付け工程において前記各鍵の駆動部と当接することで該駆動部の上下方向の位置を規制するものであり、前記鍵ユニットの組み付け時において、前記鍵装着ガイド部の上下方向の位置は、前記支持部材に配設されている対応する質量体の被駆動部の上端位置に近接している(請求項6)。
【0012】
好ましくは、前記鍵装着ガイド部は、前記鍵ユニットの組み付け工程において前記各鍵の駆動部と当接することで該駆動部の上下方向の位置を規制するものであり、前記鍵ユニットの組み付け時において、前記鍵装着ガイド部と前記支持部材に配設されている対応する質量体の被駆動部との隙間(C1)が、前記鍵ユニットの対応する鍵の駆動部の前後方向の幅より小さい(請求項7)。
【0013】
好ましくは、前記鍵装着ガイド部は、前記鍵ユニットの組み付け工程において前記各鍵の駆動部と当接することで該駆動部の上下方向の位置を規制するものであり、前記鍵装着ガイド部は、対応する質量体の被駆動部の側に向かって下方に傾斜している(請求項8)。
【0014】
好ましくは、前記複数の質量体を前記支持部材に回動自在に配設するための質量体装着ガイド部(19、89a)が設けられる(請求項9)。さらに好ましくは、前記質量体装着ガイド部は、前記鍵装着ガイド部を兼ねる(請求項10)。
【0015】
上記目的を達成するために本発明の請求項11の鍵盤装置の製造方法は、駆動部を有する複数の鍵が、各々回動自在に共通基端部で一体に接続されて成る鍵ユニットと、鍵基端部固着部を有する支持部材と、前記各鍵の駆動部に対応して配された被駆動部を有し前記支持部材に対して各々回動自在に配設された複数の質量体とを有し、前記支持部材の前記鍵基端部固着部に前記鍵ユニットの前記共通基端部が固着され、且つ前記鍵ユニットの前
記各鍵の駆動部が対応する質量体の被駆動部に係合した状態で組み付け済み状態となり、前記組み付け済み状態において、前記各鍵の回動に応じて、前記各鍵の駆動部により対応する質量体の被駆動部が駆動されて、該対応する質量体が回動するように構成される鍵盤装置を製造する鍵盤装置の製造方法であって、以下の手順(1)〜(3)に従って、前記複数の質量体及び前記鍵ユニットを前記支持部材に組み付けることを特徴とする−(1)前記複数の質量体を前記支持部材に各々回動自在に配設する(2)前記鍵ユニットを前記鍵の長手方向に移動させることで、前記鍵ユニットのすべての鍵の駆動部を、それぞれ対応する質量体の被駆動部に一斉に係合させると共に、前記鍵ユニットの前記共通基端部を、前記支持部材の前記鍵基端部固着部に対して固着可能な位置に位置させる(3)前記鍵ユニットの前記共通基端部を、前記支持部材の前記鍵基端部固着部に対して固着する。
【0016】
上記目的を達成するために本発明の請求項12の鍵盤装置の製造方法は、駆動部を有すると共に前端部に被キーガイド部が設けられた複数の白鍵と駆動部を有する複数の黒鍵とが、各々回動自在に共通基端部で一体に接続されて成る鍵ユニットと、鍵基端部固着部を有すると共に、前記鍵ユニットの各白鍵の被キーガイド部に対応し、前記被キーガイド部と係合して、対応する白鍵の回動動作をガイドするキーガイド部が設けられた支持部材と、前記各鍵の駆動部に対応して配された被駆動部を有し前記支持部材に対して各々回動自在に配設された複数の質量体とを有し、前記支持部材の前記鍵基端部固着部に前記鍵ユニットの前記共通基端部が固着され、且つ前記鍵ユニットの前記各鍵の駆動部が対応する質量体の被駆動部に係合した状態で組み付け済み状態となり、前記組み付け済み状態において、前記各鍵の回動に応じて、前記各鍵の駆動部により対応する質量体の被駆動部が駆動されて、該対応する質量体が回動するように構成される鍵盤装置を製造する鍵盤装置の製造方法であって、以下の手順(1)〜(3)に従って、前記複数の質量体及び前記鍵ユニットを前記支持部材に組み付けることを特徴とする−(1)前記複数の質量体を前記支持部材に各々回動自在に配設する(2)前記鍵ユニットを後方に移動させることで、前記鍵ユニットのすべての鍵の駆動部を、それぞれ対応する質量体の被駆動部に一斉に係合させるのと略同時に、前記各白鍵の被キーガイド部を、対応するキーガイド部と係合させ、それと共に、前記鍵ユニットの前記共通基端部を、前記支持部材の前記鍵基端部固着部に対して固着可能な位置に位置させる(3)前記鍵ユニットの前記共通基端部を、前記支持部材の前記鍵基端部固着部に対して固着する。
【0017】
上記目的を達成するために本発明の請求項13の鍵盤装置は、駆動部を有する白鍵及び黒鍵でなる複数の鍵が、各々回動自在に共通基端部で一体に接続されて成る鍵ユニットと、前記鍵ユニットの複数の鍵のうち各白鍵の前端部に設けられた被キーガイド部と、鍵基端部固着部を有する支持部材と、前記支持部材に設けられ、前記各白鍵の被キーガイド部に対応し、前記組み付け済み状態において前記被キーガイド部と係合して、対応する白鍵の回動動作をガイドするキーガイド部と、前記各鍵の駆動部に対応して配された被駆動部を有し、前記支持部材に対して各々回動自在に配設された複数の質量体とを有し、前記支持部材の前記鍵基端部固着部に前記鍵ユニットの前記共通基端部が固着され、且つ前記鍵ユニットの前記各鍵の駆動部が対応する質量体の被駆動部に係合した状態で組み付け済み状態となり、前記組み付け済み状態において、前記各鍵の回動に応じて、前記各鍵の駆動部により対応する質量体の被駆動部が駆動されて、該対応する質量体が回動するように構成された鍵盤装置であって、前記複数の質量体が前記支持部材に配設された状態で、前記鍵ユニットを前記鍵の長手方向に移動させることで、前記鍵ユニットのすべての白鍵の被キーガイド部が、対応するキーガイド部に一斉に係合すると共に、前記すべての白鍵の被キーガイド部が対応するキーガイド部に一斉に係合したとき、前記鍵ユニットの前記共通基端部が、前記支持部材の前記鍵基端部固着部に対して固着可能な位置に位置するように構成されたことを特徴とする。
【0018】
上記目的を達成するために本発明の請求項14の鍵盤装置は、駆動部を有する白鍵及び黒鍵でなる複数の鍵が、各々回動自在に共通基端部で一体に接続されて成る鍵ユニットと、前記鍵ユニットの複数の鍵のうち各白鍵の前端部に設けられた被キーガイド部と、鍵基端部固着部を有する支持部材と、前記支持部材に設けられ、前記各白鍵の被キーガイド部に対応し、前記組み付け済み状態において前記被キーガイド部と係合して、対応する白鍵の回動動作をガイドするキーガイド部と、前記各鍵の駆動部に対応して配された被駆動部を有し、前記支持部材に対して各々回動自在に配設された複数の質量体とを有し、前記支持部材の前記鍵基端部固着部に前記鍵ユニットの前記共通基端部が固着され、且つ前記鍵ユニットの前記各鍵の駆動部が対応する質量体の被駆動部に係合した状態で組み付け済み状態となり、前記組み付け済み状態において、前記各鍵の回動に応じて、前記各鍵の駆動部により対応する質量体の被駆動部が駆動されて、該対応する質量体が回動するように構成された鍵盤装置であって、前記複数の質量体が前記支持部材に配設された状態で、前記鍵ユニットを前記鍵の長手方に移動させることで、前記鍵ユニットのすべての鍵の駆動部がそれぞれ対応する質量体の被駆動部に一斉に係合するのと並行して、前記鍵ユニットのすべての白鍵の被キーガイド部が、対応するキーガイド部に一斉に係合し、且つ、前記駆動部が前記被駆動部に一斉に係合したとき、前記鍵ユニットの前記共通基端部が、前記支持部材の前記鍵基端部固着部に対して固着可能な位置に位置するように構成されたことを特徴とする。
【0019】
好ましくは、前記キーガイド部と前記被キーガイド部のいずれか一方には、両者を係合状態に導く係合案内部(32、95)が設けられる(請求項15)。
【0020】
好ましくは、前記鍵の前記長手方向は、後方である(請求項16)。
【0021】
なお、上記括弧内の符号は例示である。
【発明の効果】
【0022】
本発明の請求項1、11によれば、鍵操作に応じて回動する質量体を有する鍵盤装置において、鍵の組み付け作業を容易にすることができる。
【0023】
請求項2によれば、鍵ユニットの各鍵を質量体に係合させる動作により、鍵の被キーガイド部をキーガイド部に係合させることができ、鍵動作ガイドを有するものにおいても、鍵の組み付け作業が容易になる。
【0024】
請求項12、13、14によれば、鍵操作に応じて回動する質量体を有し、且つ鍵動作ガイドを有する鍵盤装置において、鍵の組み付け作業を容易にすることができる。
【0025】
請求項15によれば、鍵の被キーガイド部とキーガイド部との係合を容易にして、鍵の組み付け作業を一層容易にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0027】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る鍵盤装置の縦断面図である。この鍵盤装置1は、電子鍵盤楽器として構成される。以降、鍵盤装置1の奏者側(同図左方)を前方と呼
称する。
【0028】
図1に示すように、鍵盤装置1において、上ケース60と下ケース70とで構成される筐体内に、鍵フレーム10が配設される。鍵フレーム10には、複数の白鍵20及び複数の黒鍵40から成る鍵ユニットKUが複数配設される。各鍵ユニットKUの共通基端部30が鍵フレーム10に固定的に保持され、白鍵20、黒鍵40の各々の自由端部が上下方向に回動(乃至揺動)自在にされている。鍵ユニットKUの詳細な構成については後述する。
【0029】
鍵フレーム10は、下ケース70に対して、複数のネジ72、73、74で結合される。また、下ケース70、上ケース60及び鍵フレーム10が、各々の前部において、複数のネジ71で共締めにより結合される。さらに、下ケース70と上ケース60とが、各々の後部の適所において複数のネジで結合される(図示せず)。下ケース70の下部には、電池収容等のための凹部18が形成されている。
【0030】
以降、鍵盤装置1の構成要素のうち、白鍵20、黒鍵40に対応し、且つ同種のものについて、同じ符号を用いる場合があるが、白鍵20に対応するものと黒鍵40に対応するものとを区別する必要があるときは、その符号の後に、それぞれ「W」、「B」を付して区別する。
【0031】
鍵フレーム10には、白鍵20、黒鍵40の各々に対応して、質量体50(50W、50B)が設けられる。各質量体50W、50Bは、各々の軸受け部51で、鍵フレーム10に形成された質量体支持リブ13(13W、13B;図6で後述)に設けられた回動軸14(14W、14B;図6で後述)を中心に上下方向に回動自在に支持される。質量体50W、50Bの後端部52(52W、52B)は、各質量体50W、50Bの質量のほとんどが集中している。質量体50は、対応する鍵と連動して回動し(詳細は後述する)、回動することで、対応する鍵に対して適当な慣性力を付与し、アコースティックピアノのようなタッチ感触を実現している。
【0032】
鍵フレーム10の後部において、上側に上限ストッパ83、下側に下限ストッパ84が設けられる。これら上限ストッパ83、下限ストッパ84は、各鍵に対応して設けてもよいが、本実施の形態では、複数鍵(例えば、全鍵あるいは1つの鍵ユニットKU中の全鍵)に共通に設けられる。質量体50の後端部52が下限ストッパ84に当接することで、質量体50及びそれに対応する鍵の非押鍵位置(初期位置)が規制される。一方、質量体50の後端部52が上限ストッパ83に当接することで、質量体50及びそれに対応する鍵の押鍵終了位置(回動終了位置)が規制される。
【0033】
また、鍵フレーム10に設けられた基板80上に、押鍵スイッチ81が白鍵20、黒鍵40の各々に対応して設けられ、これらの押鍵スイッチ81が、対応する鍵の押下操作を検出する。押鍵スイッチ81による検出結果に基づき、不図示の楽音発生部により楽音が発生する。
【0034】
また、鍵フレーム10の前部には押鍵動作の案内をするキーガイド部12が各白鍵20に対応して設けられる。白鍵20の前端部20aには、キーガイド部12に係合する被キーガイド部33(図4で後述)が形成され、両者の係合により、白鍵20の前端部20aは、その左右方向の移動が規制されて、上下方向に適切に動作するようになっている。
【0035】
図2は、1つの鍵ユニットKUの平面図である。鍵ユニットKUは、2つの白鍵ユニットKUW(KUW1、KUW2)と1つの黒鍵ユニットKUBから成る。同図においては、鍵ユニットKUBが仮想線で示されている。図3は、鍵ユニットKUの後半部の側面図
である。
【0036】
本実施の形態では、1つの鍵ユニットKUは、図2に示すように、1オクターブを単位として構成されるが、これに限られず、複数鍵を含む構成であればよく、2オクターブ以上の鍵が一体とされた構成であってもよい。まず、図2、図3に示すように、白鍵ユニットKUWは、音名でいう「D、F、A」の白鍵20が基端部21で一体に接続された第1白鍵ユニットKUW1と、「C、E、G、B」の白鍵20が基端部21で一体に接続された第2白鍵ユニットKUW2とで成る。黒鍵ユニットKUBは、音名でいう「C#、D#、F#、G#、A#」の黒鍵40が基端部41で一体に接続されてなる。基端部21と基端部41とで共通基端部30が構成される。
【0037】
第1白鍵ユニットKUW1、第2白鍵ユニットKUW2は、それぞれ、各々の基端部21に、いずれも薄板状の垂直ヒンジ部24及び水平ヒンジ22を介して白鍵本体23が連結されて構成される。基端部21に連接される垂直ヒンジ部24は、左右方向に撓みやすく、自由状態においては、白鍵本体23の自由端部の鍵並び方向(左右方向)への揺動を許容する。この垂直ヒンジ部24と、後述するキーガイド部12と被キーガイド部33との協働作用によって、製造誤差や組み付け誤差等による白鍵本体23の鍵並び方向の位置ずれが適切に補正される。
【0038】
垂直ヒンジ部24の前側に連接される水平ヒンジ22は、上下方向に撓みやすく、自由状態において、基端部21及び垂直ヒンジ部24に対して白鍵本体23の自由端部を押離鍵方向(上下方向)に回動自在にする。厳密には、水平ヒンジ22と垂直ヒンジ部24との接続部が、白鍵本体23の回動支点部を構成する。また、白鍵本体23の後部上部には、黒鍵40が回動するときに黒鍵40との干渉を回避するための逃がし部25が形成されている。
【0039】
黒鍵ユニットKUBは、基端部41に、薄板状の水平ヒンジ42を介して黒鍵本体43が連結されて構成される。図2に2点鎖線で示すように、水平ヒンジ42は、各黒鍵本体43に対して2つ設けられ、互いに離間した位置に形成される。水平ヒンジ42は、水平ヒンジ22と同様に、基端部41に対して黒鍵本体43の自由端部を押離鍵方向に回動自在にする。厳密には、水平ヒンジ42と基端部41との接続部が、黒鍵本体43の回動支点部を構成する。
【0040】
下から順に、第2白鍵ユニットKUW2の基端部21、第1白鍵ユニットKUW1の基端部21、黒鍵ユニットKUBの基端部41が積層嵌合されて、これら基端部21、21、41が共通基端部30を構成する。また、基端部21、21、41には、それぞれ、ネジ締結用穴26、26、44が複数穿設されている。共通基端部30の下部でもある、第2白鍵ユニットKUW2の基端部21の下部には、前後方向の位置決め基準となる、互いに対向する当接面27、28が形成されている。
【0041】
一方、鍵フレーム10における前後方向中央よりやや後方上部には、共通基端部30が固着されるための固着部15、16が、当接面27、28に対応して形成されている(図6も参照)。固着部15、16は、それぞれ、鍵フレーム10から上方に突出した部分の前端面、後端面で成る。鍵フレーム10における固着部15、16の前後方向中間位置には、ネジ締結用穴26、44に対応してネジ穴17が複数形成されている(図6も参照)。
【0042】
共通基端部30の当接面27、28を固着部15、16に当接対向させて、ネジ82(図1参照)を、共通基端部30のネジ締結用穴26、44を介してネジ穴17に螺合することで、共通基端部30が鍵フレーム10に対して締結固着される。これによって、白鍵
20、黒鍵40が演奏操作により回動する状態となる。なお、共通基端部30の固定の態様はこれに限定されるものではない。
【0043】
一体となった鍵ユニットKUにおいては、黒鍵40の水平ヒンジ42は、白鍵20の水平ヒンジ22よりも後方に位置する。これにより、黒鍵40の自由端部から上記回動支点部までの距離を極力長くして、黒鍵40の演奏操作性を向上させている。また、垂直ヒンジ部24と水平ヒンジ42との前後方向の位置が略一致しており、白鍵20の垂直ヒンジ部24は、黒鍵40の水平ヒンジ42のほぼ直下に位置している。すなわち、垂直ヒンジ部24は、水平ヒンジ42の下方のスペースを有効利用して配設されている。さらに、垂直ヒンジ部24の上端面は、前方に向かって下方にやや傾斜する傾斜面24aとなっている(図3参照)。これにより、黒鍵40の下方への回動時に、黒鍵40の水平ヒンジ42と垂直ヒンジ部24とが干渉することが回避されている。
【0044】
図4(a)は、白鍵20の前半部の断面図、図4(b)は白鍵20の前半部の裏面図である。図5は、黒鍵40の前半部の側面図(一部断面図)である。図6は、鍵フレーム10に質量体50が組み付けられた状態を示す部分平面図である。図7は、鍵フレーム10の部分正面図である。
【0045】
図6に示すように、鍵フレーム10には、上記質量体支持リブ13が形成される。鍵フレーム10は樹脂製であり、金型により射出成形される。質量体支持リブ13は、鍵フレーム10の上面において、鍵フレーム10と一体に形成され、前後方向及び上下方向に沿って薄板状に延設されている。質量体支持リブ13W、13Bは、白鍵20、黒鍵40に対応してそれぞれ一対設けられる。すべての質量体支持リブ13W、質量体支持リブ13Bは、それぞれ、前後方向における同じ位置に設けられる。質量体支持リブ13Bは、質量体支持リブ13Wよりも後方に位置し、前後方向における質量体支持リブ13Wと質量体支持リブ13Bとのオーバーラップする部分が少なくなっている。
【0046】
また、各一対の質量体支持リブ13W間、各一対の質量体支持リブ13B間には、上記回動軸14W、上記回動軸14Bが、それぞれ懸架されている。回動軸14Bは、回動軸14Wよりも後方に位置し、両者は、前後方向においてオーバーラップしていない。
【0047】
鍵フレーム10の前部には、傾斜面19が形成されている。後述するように、傾斜面19は、鍵フレーム10への質量体50の組み付け時、及び鍵ユニットKUの組み付け時において、装着ガイド機能を果たす。また、図1、図4(b)、図6、図7に示すように、鍵フレーム10の最前部には、左右方向に平行なリブ11が、各白鍵20に対応する位置に形成されている。さらに、リブ11の前面に連接して、上下方向に延びる上記キーガイド部12が一体に形成されている。
【0048】
図1に示すように、質量体50の軸受け部51は、後方が開口している。軸受け部51を、その開口した側から回動軸14に嵌合することで、図6に示すように、質量体50W、50Bが、それぞれ回動軸14W、回動軸14Bを中心に回動自在になる。質量体50は、回動軸14に回動自在に配設された自由状態(未だ鍵が配設されていない状態)では、自重により、後端部52が下限ストッパ84(図1参照)に当接し、前端部が上方に、後端部52が下方にそれぞれ位置するようになっている。
【0049】
質量体50の軸受け部51の下側からは後方に向かって舌片56(56W、56B)が延設されている。舌片56は柔らかい樹脂等で構成され可撓性を有し、軸受け部51を回動軸14に嵌合する際、舌片56が、ガイド機能を果たす。また、軸受け部51の開口部は、舌片56の根本付近の方が舌片56の先端付近よりも細くなっており、軸受け部51に嵌合された回動軸14が抜けにくくなっている。
【0050】
図4(a)、図5、図6に示すように、質量体50W、50Bの各前端部には、白鍵20、黒鍵40によってそれぞれ駆動される被駆動部である下側係合片53W、53Bと、上側係合片54W、54Bとが設けられ、これら上側係合片54W、54B及び下側係合片53W、53Bの間に、それぞれ被嵌合凹部55W、55Bが形成される(図4(a)、図5参照)。
【0051】
ここで、前後方向及び上下方向における位置関係は、上側係合片54Wと上側係合片54Bとで同一、下側係合片53Wと下側係合片53Bとで同一となっている。回動軸14Bを回動軸14Wよりも後方にずらしたことにより、下側係合片53Bと回動軸14Bとの距離の方が、下側係合片53Wと回動軸14Wとの距離よりも長くなっている(図6参照)。これにより、後端部52の質量が同じである質量体50同士の単独回動で考えれば、テコ比の関係で、下側係合片53W、53Bが駆動されるとき、質量体50Wよりも質量体50Bの方が、より弱い駆動力で回動する。
【0052】
図4(a)に示すように、白鍵20の前半部の下部には、駆動用垂下片29が垂下して一体に設けられる。駆動用垂下片29の下端部には、ゴム等の弾性部材31Wが固着されており、この弾性部材31W(の下端)が、対応する質量体50Wを直接駆動する駆動部として機能する。すなわち、鍵ユニットKUの鍵フレーム10への適切な組み付け後においては、弾性部材31Wは、質量体50Wの被嵌合凹部55Wにおいて、下側係合片53Wと上側係合片54Wとの間に係合し、下側係合片53Wの上面53Waと上側係合片54Wの下面54Waとに常に当接する。
【0053】
例えば、白鍵20が押鍵されると、当該白鍵20の駆動用垂下片29の弾性部材31Wが、対応する質量体50Wの下側係合片53Wの上面53Waを駆動し、該質量体50Wが、白鍵20に連動して押鍵方向(質量体50Wの前端部が下方に移動する方向)に回動する。一方、離鍵がなされると、質量体50Wの自重と、白鍵20の水平ヒンジ22の弾性による復帰力とによって、白鍵20と共に質量体50Wが離鍵方向(質量体50Wの前端部が上方に移動する方向)に連動して回動する。従って、演奏操作においては、白鍵20と質量体50Wとが常に連動して回動する。
【0054】
質量体50Bの前端部の構成、黒鍵40と質量体50Bとの係合関係は、白鍵20乃至質量体50Wと同様である。すなわち、図5に示すように、黒鍵40の前半部の下部には、駆動用垂下片45が垂下して一体に設けられる(図1も参照)。駆動用垂下片45の下端部に固着された弾性部材31Bが、質量体50Bの被嵌合凹部55Bにおいて、下側係合片53Bと上側係合片54Bとの間に係合し、下側係合片53Bの上面53Baと上側係合片54Bの下面54Baとに常に当接する。演奏時における黒鍵40と質量体50Bとの間の作用、動作も白鍵20乃至質量体50Wと同様である。
【0055】
図4(a)、(b)に示すように、白鍵20の前端部20aには、上記被キーガイド部33が形成される。被キーガイド部33は、略上下方向に長いスリットであり、キーガイド部12の幅より僅かに大きい幅を有している。また、被キーガイド部33の左右両側において、被キーガイド部33の前部に連接して案内部32が一体に形成されている。案内部32は、鍵ユニットKUを鍵フレーム10に組み付ける際に、キーガイド部12が被キーガイド部33に適切に係合するように案内する機能を果たす。キーガイド部12と被キーガイド部33との摺動面には、潤滑剤が塗布される。
【0056】
図1、図4(a)に示すように、鍵フレーム10の前部に設けられた上記傾斜面19は、後方にいくにつれて下方に傾斜している。傾斜面19は、質量体50を前方から後方に移動させて、鍵フレーム10に組み付ける際、質量体50の前端部の下面50a、50b
(図4(a)、図5参照)と当接して、それらの上下方向の位置を規制し、質量体50の舌片56と協働して、質量体50の軸受け部51が回動軸14に適切に嵌合するように質量体50を導く。傾斜面19はまた、質量体50が鍵フレーム10に組み付けられた状態において、鍵ユニットKUを前方から後方に移動させて、鍵フレーム10に組み付ける際、各鍵の弾性部材31と当接して、弾性部材31の上下方向の位置を規制し、各鍵の弾性部材31が、対応する質量体50の被嵌合凹部55に嵌合するように鍵ユニットKUを導く。
【0057】
ここで、傾斜面19は、各質量体50の下面50a、50b乃至各鍵の弾性部材31と当接して装着ガイド機能を果たす各部分の側面視方向の断面形状が同一である。すなわち、傾斜面19は、全鍵盤幅に亘って一様な平面である必要はなく、一部に凹部等が存在してもよいが、ガイド機能を果たす部分については、いずれの箇所も面一となっている。これにより、鍵フレーム10の成形に用いる金型の加工が容易となっている。
【0058】
また、図4(a)に示すように、傾斜面19の上下方向の位置は、組み付けられた質量体50の下側係合片53の上端位置に近接している。これにより、鍵ユニットKUの組み付け時に、弾性部材31が傾斜面19上を滑らかにスライド移動して、下側係合片53Wの上面53Waに容易に乗り、質量体50の被嵌合凹部55に係合しやすくなっている。また、傾斜面19の後端と質量体50の下側係合片53の前端との隙間C1は、白鍵20、黒鍵40の各駆動用垂下片29、45の前後方向の幅のうち小さい方(例えば駆動用垂下片45の幅)より小さい。これにより、鍵ユニットKUの組み付け時に、駆動用垂下片29、45が上記隙間C1から落ち込むことなく円滑に案内される。さらに、傾斜面19の傾斜により、鍵ユニットKUの組み付けの際に、鍵ユニットKUの自重を利用して、鍵ユニットKUを軽く押すか適当な位置で手を離すだけで鍵ユニットKUを後方に移動させることができ、組み付けが容易である。
【0059】
かかる構成において、質量体50及び鍵ユニットKUを鍵フレーム10に組み付ける方法を改めて詳細に説明する。ここで、従来においては、質量体50の下側係合片53に相当する被駆動部の位置が、白鍵に対応するものと黒鍵に対応するものとで、前後方向及び上下方向において明確に異なっていた。そのため、通常の作業者にとって、同時に複数鍵を組み付けることは困難であり、事実上、各鍵を1本ずつ組み付ける作業手法が採用されていた。ところが、本実施の形態においては、以下のように、複数鍵一体の鍵ユニットKUを容易に組み付けることを可能としている。
【0060】
まず、鍵フレーム10に対して、すべての質量体50を、1本ずつ組み付ける。すなわち、質量体50の軸受け部51の開口した側を回動軸14(図1、図6参照)に向け、質量体50の前端部の下面50a、50bを傾斜面19に摺接させながら、質量体50を後方に移動させる。そして、軸受け部51を回動軸14に嵌合して、質量体50を、回動軸14を中心に回動自在とする。同様にして、すべての質量体50の組み付けが完了したとき、質量体50を自由状態にすると、全質量体50が回動初期状態となる。すなわち、全質量体50の前端部が上下及び鍵並び方向において同じ位置に並び、且つ被嵌合凹部55が前方に開口した状態となる(図6参照)。
【0061】
一方、白鍵ユニットKUW1、KUW2と黒鍵ユニットKUBとを重ねて一体化した鍵ユニットKU(1オクターブ分)を、必要数分、別途構成しておく。そして、まず、1つの鍵ユニットKUの鍵並び方向の位置を合わせつつ、鍵ユニットKU中のすべての白鍵20、黒鍵40の弾性部材31W、31Bを、傾斜面19上に当接させる。そして、鍵ユニットKUの自重を利用しながら、傾斜面19上を、鍵ユニットKUを後方にスライド移動させると、鍵ユニットKU中のすべての弾性部材31が、一斉に、対応する質量体50の下側係合片53(の上面53Wa、53Ba)に当接した状態となる。鍵ユニットKUをさらに後方に移動させると、すべての弾性部材31が、質量体50の下側係合片53と上側係合片54との間(被嵌合凹部55)に一斉に嵌合状態で係合する(図4(a)参照)。このように、鍵ユニットKUを単純に後方にスライド移動させるだけで、弾性部材31を質量体50の被嵌合凹部55に容易に係合させることができる。
【0062】
一方、弾性部材31が、被嵌合凹部55に係合するのと並行して、鍵ユニットKU中の白鍵20の被キーガイド部33が、鍵フレーム10の対応するキーガイド部12に自然に係合する(図4(b)参照)。垂直ヒンジ部24(図2、図3参照)の存在により、組み付け途中においては、白鍵20の自由端部の鍵並び方向の位置は正規の位置とは限らないが、案内部32により、キーガイド部12が案内されて、被キーガイド部33と適切に係合する。これにより、白鍵20の自由端部の鍵並び方向の位置が容易に且つ適切に規制される。ちなみに、厳密な順序としては、組み付け行程において、弾性部材31が質量体50の被嵌合凹部55に嵌合されるより少し先に、キーガイド部12と被キーガイド部33との係合が始まるようになっている。
【0063】
また、すべての弾性部材31を、質量体50の被嵌合凹部55に係合させたとき、鍵ユニットKUの共通基端部30が鍵フレーム10の固着部15、16の直上、すなわち、直ちに固着可能な位置に位置するようになっている。従って、その後は、共通基端部30を上方から押下することで、共通基端部30の当接面27、28を固着部15、16に当接対向するように嵌合し、さらに、ネジ82(図1参照)で締結することで、共通基端部30を鍵フレーム10に対して容易に固着することができる。
【0064】
鍵ユニットKUは、複数存在するが、他の鍵ユニットKUについても組み付け手法は同様である。なお、共通基端部30の鍵フレーム10への固着作業は、すべての鍵ユニットKUの弾性部材31を質量体50の被嵌合凹部55に係合させた後に行うようにしてもよい。
【0065】
本実施の形態によれば、鍵ユニットKUを後方に移動させる動作によって、すべての弾性部材31が、質量体50の下側係合片53と上側係合片54との間に一斉に係合し、そのとき、共通基端部30が鍵フレーム10の固着可能な位置に位置するように構成したので、質量体50を有する鍵盤装置において、鍵を個々に組み付ける構成に比し、複数鍵の組み付け作業を容易にすることができる。また、傾斜面19が、鍵ユニットKUの装着ガイド機能を果たすので、鍵ユニットKUの組み付けが一層容易である。しかも、弾性部材31が、被嵌合凹部55に係合するとき、白鍵20の被キーガイド部33がキーガイド部12に自動的に係合するので、被キーガイド部33とキーガイド部12との係合作業も容易である。
【0066】
さらに、上述したような、傾斜面19の傾斜の設定、傾斜面19の上下方向の位置の設定、質量体50の下側係合片53の前端との隙間C1の設定等によって、鍵ユニットKUの鍵フレーム10への組み付け作業を一層容易、円滑にすることができる。
【0067】
また、傾斜面19が、質量体50の装着ガイド機能を兼ねることから、質量体50の組み付けが容易であるだけでなく、構成が複雑化しない。
【0068】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態に比し、鍵フレームの構成が異なり、その他の構成は第1の実施の形態と同様である。図8は、本発明の第2の実施の形態に係る鍵盤装置の前部の部分断面図である。
【0069】
第1の実施の形態では、鍵フレーム10の前部には、傾斜面19(図4(a)参照)が
形成された。これに対し、第2の実施の形態では、傾斜面19に相当する傾斜面を有するガイド用部材を鍵フレームとは別体で構成し、これを鍵フレームに着脱可能に設ける。
【0070】
図8に示すように、鍵フレーム85の前部において、ガイド用部材装着部88が形成されている。ガイド用部材装着部88は、載置部86と、該載置部86より前方に1段下がった溝部87とで構成される。ガイド用部材装着部88は、全鍵盤幅に亘って断面一様に形成されている。ガイド用部材装着部88には、ガイド用部材89を装着/取り外しすることができる。ガイド用部材89は、全鍵盤幅より少し長い程度の長尺に構成され、断面一様に形成されている。
【0071】
ガイド用部材89の下面は、載置部86及び溝部87に対応する段差形状となっており、載置部86及び溝部87の上にガイド用部材89を載置するだけで装着状態となる。このとき、溝部87にガイド用部材89の突部89bが嵌合されることで、ガイド用部材89がガイド用部材装着部88から後方へ脱落することが防止されている。ガイド用部材89の上部には、傾斜面19に相当する傾斜面89aが形成されている。装着状態において、傾斜面89aの形状は、傾斜面19と同様である。ガイド用部材89の材質は、特に限定はないが、樹脂またはフェルト、あるいは中空アルミの押し出し成型品等で構成される。
【0072】
かかる構成において、質量体50及び鍵ユニットKUの組み付けは、次のようになされる。まず、質量体50の組み付けに先だって、ガイド用部材装着部88にガイド用部材89を装着する。このとき、後述する取り外しの便宜のため、鍵盤装置1の左右少なくとも一方の側方から、ガイド用部材89を少し露出させておく。そして、ガイド用部材89の傾斜面89aを装着ガイドとして利用して、質量体50を、第1の実施の形態と同様の手法で組み付ける。その後、傾斜面89aを装着ガイドとして利用して、鍵ユニットKUを、第1の実施の形態と同様の手法で組み付ける。
【0073】
すべての鍵ユニットKUの組み付けが完了した後、そのままの状態で、鍵盤装置1の側方から、ガイド用部材89の露出した部分を持って、ガイド用部材89を抜き取るようにして取り外す。ガイド用部材89を取り外すために鍵盤装置1を分解等する必要はなく、容易に取り出し可能である。このようにして、質量体50及び鍵ユニットKUの組み付けがなされる。ガイド用部材89を取り外した後は、ガイド用部材装着部88上のガイド用部材89が存在していた領域に空きスペースが生じる。この空きスペースには、各種機能部品を配設可能である。例えば、演奏ガイド用ランプホルダ、センサ類等を配設してもよい。
【0074】
ちなみに、鍵盤装置を流れ作業等で続けて多数製造する際には、ガイド用部材89を複数の鍵盤装置の組み付けに利用すると作業性がよい。すなわち、今回組み付けした鍵盤装置から取り外したガイド用部材89は、次に組み付けがなされる鍵盤装置において流用される。
【0075】
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を奏する。それだけでなく、ガイド用部材89を除去した後の空きスペースを、各種機能部品の配設等に有効利用できるので、鍵盤装置1内の省スペースに寄与するだけでなく、設計の自由度が高くなって、多機種への対応も容易となる。また、この空きスペースには、鍵盤装置1の納品後においても、各種機能部品を後付けで配設可能である点でも便利である。
【0076】
なお、ガイド用部材89は、質量体50及び鍵ユニットKUが組み付けられた状態のまま取り外すことができるようにすればよく、長さは、全鍵盤幅でなくてもよい。例えば、1つの鍵ユニットKUの幅と同じ長さに構成し、鍵ユニットKUを1つ組み付ける毎に取
り外すようにしてもよい。また、ガイド用部材89を、1つの鍵ユニットKUの幅と同じ長さに構成した場合は、ガイド用部材89は、必ずしも複数設ける必要はなく、1つだけ用意してもよい。その場合、例えば、ガイド用部材89を利用して1オクターブ分の質量体50を組み付けたら、ガイド用部材89を1オクターブ分だけ左右にずらせて、次の1オクターブ分の質量体50を組み付けるようにしてもよい。鍵ユニットKUについても同様に、ガイド用部材89を利用して1つの鍵ユニットKUを組み付けたら、ガイド用部材89を1オクターブ分だけ左右にずらせて、次の鍵ユニットKUを組み付けるようにしてもよい。
【0077】
なお、空きスペースの確保が必要でない場合は、ガイド用部材89は、着脱可能に構成する必要はなく、装着状態のまま、鍵盤装置1として完成品としてもよい。
【0078】
なお、第1、第2の実施の形態において、鍵ユニットKUは、3層構造としたが、複数鍵の組み付け作業を容易にするという観点からは、これに限られず、複数鍵が共通基端部で一体に接続されて成るものであればよい。
【0079】
なお、第1、第2の実施の形態において、質量体50の上側係合片54、下側係合片53は、白鍵20に対応するものと黒鍵40に対応するものとで、前後方向及び上下方向における位置が同一としたが、複数鍵の組み付け作業を容易にするという観点からは、これに限るものではなく、多少、前後方向及び上下方向に異なっていてもよい。そのようにする場合は、鍵ユニットKUにおいて、個々の弾性部材31の位置が、対応する上側係合片54、下側係合片53の位置にそれぞれ合うように鍵ユニットKUを構成し、組み付け時において、全弾性部材31が、対応する上側係合片54、下側係合片53に一斉に当接係合するように構成すればよい。
【0080】
なお、上記第1、第2の実施の形態において、キーガイド部12と被キーガイド部33とを係合状態に導く案内部32(図4(b)参照)は、被キーガイド部33、すなわち、白鍵20に設けられたが、これとは逆に、鍵フレーム10に設けてもよい。図9は、キーガイド部及び被キーガイド部の変形例を示す白鍵の前半部の裏面図である。
【0081】
例えば、図9に示すように、白鍵20の前端部20aに、底面視T字状のT字部91が上下方向に沿って一体に形成される。T字部91において、左右方向に平行なリブから被キーガイド部92が後方に延設されており、この被キーガイド部92が、上記被キーガイド部33に相当する。一方、鍵フレーム10の最前部には、底面視、前方に開口する凹状部93が、上下方向に沿って、各白鍵20の被キーガイド部92に対応する位置に形成されている。
【0082】
凹状部93は、被キーガイド部92の幅より僅かに大きい幅を有するキーガイド部94を有すると共に、キーガイド部94の前部に連接する案内部95を有して一体に形成されている。キーガイド部94が、上記キーガイド部12に相当する。案内部95は、上記案内部32に相当する機能を果たす(図4(b)参照)。
【0083】
かかる構成において、鍵ユニットKUを鍵フレーム10に組み付ける際に、案内部95は、上記案内部32と同様にして、キーガイド部94と被キーガイド部92とが適切に係合するように案内する機能を果たす。なお、キーガイド部、被キーガイド部及び案内部の形状は、これら例示したものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る鍵盤装置の縦断面図である。
【図2】1つの鍵ユニットの平面図である。
【図3】鍵ユニットの後半部の側面図である。
【図4】白鍵の前半部の断面図(図(a))、及び白鍵の前半部の裏面図(図(b))である。
【図5】黒鍵の前半部の側面図(一部断面図)である。
【図6】鍵フレームに質量体が組み付けられた状態を示す部分平面図である。
【図7】鍵フレームの部分正面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る鍵盤装置の前部の部分断面図である。
【図9】キーガイド部及び被キーガイド部の変形例を示す白鍵の前半部の裏面図である。
【符号の説明】
【0085】
1 鍵盤装置、 10 鍵フレーム(支持部材)、 12、94 キーガイド部、 15、16 固着部(鍵基端部固着部)、 19 傾斜面(鍵装着ガイド部、質量体装着ガイド部)、 20 白鍵、 30 共通基端部、 31 弾性部材(駆動部)、 32、95 案内部(係合案内部)、 33、92 被キーガイド部、 40 黒鍵、 50 質量体、 53 下側係合片(被駆動部)、 88 ガイド用部材装着部(装着部)、 89 ガイド用部材、 89a 傾斜面(鍵装着ガイド部、質量体装着ガイド部)、 KU 鍵ユニット、 C1 隙間




 

 


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