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発明の名称 鍵盤装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−25590(P2007−25590A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−211649(P2005−211649)
出願日 平成17年7月21日(2005.7.21)
代理人 【識別番号】100060690
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 秀雄
発明者 西田 賢一
要約 課題
鍵盤装置においてハンマー構造体3によるタッチ感を得るとともに、スイッチ基板30のフラットケーブル40がハンマー構造体3と干渉しないようにする。

解決手段
白鍵11、薄肉部12及び共通固定部13の鍵ユニット1を樹脂一体成形する。黒鍵21、薄肉部22及び共通固定部23の鍵ユニット2を樹脂一体成形する。鍵フレーム110の鍵固定台120に共通固定部13,23を固定する。スイッチ基板30のフラットケーブル40をスリット130,140を通して鍵固定台120の下から保持具15に導く。保持具150の上部からストッパSUの上を通って鍵フレーム110の後方に配線する。
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の鍵と、
前記複数の鍵を鍵支持部にて揺動可能に支持する鍵フレームと、
前記鍵の下部に設けられ鍵操作でオン/オフするスイッチ機能を有した回路基板と、
前記鍵の下部で前記鍵フレームに揺動可能に設けられ該鍵の押鍵操作に連動して揺動するハンマー構造体と、
前記鍵フレームの後部に設けられ前記鍵ハンマー構造体の揺動上端を規制する鍵並び方向に長手の上部ストッパ体と、を備えた鍵盤装置であって、
前記回路基板に接続した配線ケーブルを、前記鍵フレームの前記鍵支持部の下部を通し、該鍵支持部と前記上部ストッパ体との間に設けた上方向開口部を通すとともに該上部ストッパ体の上方を介して、該配線ケーブルを該鍵フレームの後方に配線するようにしたことを特徴とする鍵盤装置。
【請求項2】
合成樹脂で一体成形して固定部と前記鍵とを薄肉部にて連結し、該鍵を該薄肉部の弾性により該固定部に対して揺動可能にした鍵ユニットを備え、
前記鍵フレームの前記鍵支持部において前記固定部を支持するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の鍵盤装置。
【請求項3】
前記上部ストッパ体の上部の位置で前記鍵フレームに取り付けられ、前記上方向開口部を通した前記配線ケーブルを囲う壁部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の鍵盤装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鍵の下部に揺動可能に設けられハンマー構造体を備えた鍵盤装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の鍵盤装置として、例えば特開平9−198037号公報(特許文献1)あるいは特開2003−42206号公報(特許文献2)に開示されたものがある。特許文献1の鍵盤装置は、白鍵及び黒鍵の後端部をフレームの枠体で支持するとともに、板ばねで後方に付勢し、白鍵及び黒鍵を揺動可能に支持している。また、レバー基部と錘からなる揺動レバーをハンマー構造体として鍵下に配設し、鍵に形成された駆動部により揺動レバーを駆動するようにしている。さらに、板ばねの力により鍵の非押鍵時の復帰力を得ている。
【0003】
特許文献2の鍵盤装置は、鍵をその後端部の支持部で鍵盤フレームに支持するとともに鍵下にハンマー構造体としての質量体を配設し、S字状バネにより鍵及び質量体を保持するようにしている。そして、鍵に形成した垂下片により質量体を駆動するように構成されている。また、Vバネにより鍵を揺動自在に保持する構造も開示されている。
【特許文献1】特開平9−198037号公報
【特許文献2】特開2003−42206号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ハンマー構造体等の可動部がある電子鍵盤楽器において、鍵盤のオン/オフを検出する鍵スイッチが搭載されたスイッチ基板からの配線ケーブルの引き回しを考慮する必要がある。例えば、この配線ケーブルが鍵盤やハンマー構造体などの動くものに接触するとタッチ感が悪くなったり、擦るなどのメカ的なノイズがでてしまったり、場合によっては配線が傷み、電気的障害が出るなどの問題がある。また、仮に配線ケーブルを優先的に考慮するとハンマー構造体等に設計上の制約を受けるという問題が生じる。
【0005】
このハンマー構造体や鍵盤などの駆動部分との接触や干渉を回避するために、例えば鍵盤両脇から配線ケーブルを出すことが考えられるが、このようにすると、メイン基板との接続に配線ケーブルが長くなってしまう。特に特許文献1及び2の鍵盤装置のように、鍵下に板ばね(S字状バネ)等を必要とする場合、この板ばね等との干渉も回避する必要がある。
【0006】
本発明は、ハンマー構造体によりハンマーアクションのタッチ感が得られ、かつ、鍵下のスイッチ基板からの配線ケーブルとハンマー構造体との干渉を防止して配線できる鍵盤装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の鍵盤装置は、複数の鍵と、ハンマー構造体と、上部ストッパ体を鍵フレームに設け、鍵操作でオン/オフするスイッチ機能を有した回路基板を備えた鍵盤装置であって、回路基板に接続した配線ケーブルを、鍵フレームの鍵支持部の下部を通し、該鍵支持部と上部ストッパ体との間に設けた上方向開口部を通し、さらに上部ストッパ体の上方を介して、配線ケーブルを鍵フレームの後方に配線するようにした。
【0008】
請求項1の鍵盤装置によれば、配線ケーブルは、鍵支持部と上部ストッパ体との間の上方向開口部から、上部ストッパ体の上方を介して鍵フレームの後方に配線され、ハンマー構造体は上部ストッパ体の下で揺動上端が規制されるので、このハンマー構造体と配線ケーブルとが干渉することがない。
【0009】
請求項2の鍵盤装置は、請求項1に記載の鍵盤装置において、合成樹脂の一体成形により鍵と固定部を薄肉部で連結した鍵ユニットを備え、鍵ユニットの薄肉部の弾性力により鍵を復帰できるようにし、復帰用のバネをなくすとともに、コストを低減するようにした。
【0010】
請求項3の鍵盤装置は、請求項1または2に記載の鍵盤装置において、上部ストッパ体の上部の位置に上方向開口部を通した配線ケーブルを囲う壁部を有する構成とした。
【0011】
好適な例として、前記配線ケーブルがフラットケーブルであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の鍵盤装置でもよい。これにより、請求項1乃至3のいずれか一項の効果に加えて、フラットケーブルにより一括して簡単に配線できる。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の鍵盤装置によれば、鍵下部の鍵スイッチを有する回路基板からの配線ケーブルを、ハンマー構造体と干渉させることなく鍵フレームの後方に配線できるので、例えばこの鍵フレーム後方に配置したメイン回路基板等と短い配線で容易に接続することができる。
【0013】
請求項2の鍵盤装置によれば、請求項1の効果に加えて、鍵の復帰用のバネがなくさらに配線ケーブルの配線が容易になるとともに、合成樹脂で一体成形した鍵ユニットの構成により鍵の支持構造を簡略化してコストを低減できる。
【0014】
請求項3の鍵盤装置によれば、請求項1または2の効果に加えて、配線ケーブルを囲う壁部により、上方向開口部を通した配線ケーブルを保持できるので、回りの部材との干渉を確実に防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は実施形態の鍵盤装置の要部側断面図、図2は同鍵盤装置における白鍵用の鍵ユニットの平面図及び側断面図、図3は白鍵用の鍵ユニットの分解平面図、図4は同鍵盤装置を備えた電子楽器の側断面図である。なお、図1乃至図5において図面の左側が演奏者側、図1及び図4の図面に直角な方向が鍵並び方向である。以下、この電子楽器及び鍵盤装置において、演奏時の演奏者側を「前」その反対側を「後」とする。また、以下の説明及び図面において、音高(音名)を区別するときの符号は数字の後にハイフンと音名に対応する大文字のアルファベットを付記して説明する。また、「白鍵」及び「黒鍵」を単に「鍵」ともいう。
【0016】
この電子楽器は下ケース10Dと上ケース10Uで本体ケースが構成され、下ケース10Dに対して鍵盤装置100の鍵フレーム110がネジN1,N2,N3により固定されている。なお、ネジN1,N2,N3による固定部位はそれぞれ鍵並び方向に複数箇所ある。鍵盤装置100は後述のように鍵フレーム110により鍵11,21を支持しており、上ケース10Uは鍵盤装置100の鍵11,21の後部を覆うように形成されている。また、上ケース10Uのさらに後方内部には、ボス10a等によりメイン回路基板20が取り付けられている。
【0017】
図3に示すように、白鍵用の鍵ユニット1は、各鍵11,11,…と、各鍵11,11,…の後端部に一体に連結された薄肉部12,12,…と、この薄肉部12,12,…の後端部を鍵ユニット毎に鍵の並び方向に連結する共通固定部13とを有しており、これらの鍵11、薄肉部12及び共通固定部13を白色の合成樹脂で一体成形したものである。図3(A) に示すように第1の鍵ユニット1は4個の白鍵11(C鍵、E鍵、G鍵およびB鍵)を一体にし、図3(B) に示すように第2の鍵ユニット1は3個の白鍵11(D鍵、F鍵およびA鍵)を一体にしたものである。
【0018】
また、図2(A) に二点鎖線で示すように、黒鍵用の鍵ユニット2も白鍵用と同様に、鍵21,21,…と、その後端部に一体に連結された薄肉部22,22,…と、この薄肉部22,22,…の後端部を鍵並び方向に連結する共通固定部23(図1参照)とを有しており、これらの鍵21、薄肉部22及び共通固定部23を黒色の合成樹脂で一体成形したものである。なお、鍵ユニット2は5個の黒鍵21(C♯鍵、D♯鍵、F♯鍵、G♯鍵およびA♯鍵)を一体にしたものである。そして、白鍵用の鍵ユニット1,1と黒鍵用の鍵ユニット2を鍵11,21の配置どおりに組み合わせて一体とし、1オクターブの鍵からなる鍵盤ユニットが構成される。さらに、この鍵盤ユニットを必要なオクターブ数だけ組み付けて鍵盤装置が構成される。
【0019】
図3に示すように、鍵11は、演奏者側の幅広部11aと、この幅広部11aから後端部側に形成された幅狭部11bとで構成されており、鍵盤ユニットを構成したときに、隣接する幅狭部11b,11bの間に黒鍵21が配置される。鍵11の幅広部11aの裏面には、幅狭部11bに隣接して鍵下に延びる作用部14が形成されている。また、黒鍵21の先端の裏面には鍵下に延びる作用部24が形成されている。なお、作用部14,24は片部材により構成されているが、柱状部材で構成してもよい。
【0020】
図1に示すように、鍵盤装置100において、鍵フレーム110の後方上端には、全鍵に対応して鍵並び方向に長尺となる鍵固定台120が形成されており、鍵固定台120に、第1及び第2の白鍵用の鍵ユニット1,1の共通固定部13,13、及び黒鍵用の鍵ユニット2の共通固定部23が組み付けられている。これにより、各鍵11,21は、薄肉部12,22の弾性により揺動可能に支持され、薄肉部12,22はヒンジ部の役目をしている。鍵固定台120は「鍵支持部」に相当する。
【0021】
鍵11,21の下方には、ハンマー構造体3が鍵フレーム110により支持されている。このハンマー構造体3は、前後方向に延びる質量棒31と該質量棒31の端部を保持する作動部32とで構成され、作動部32の軸32aを支点として鍵フレーム110に軸支されている。また、作動部32の先端には上下に二股に分かれた連結片32bが形成されており、鍵11の作用部14の下端に形成された連結板14aが連結片32bに連結されている。そして、押鍵時に作用部14が作動部32を押し下げ、ハンマー構造体3は軸32aを回動中心として図において反時計回りに回動する。また、離鍵時には、質量棒31の自重により図において時計回りに回動し、鍵11の薄肉部12の弾性力と協同して、鍵11が復帰する。なお、鍵フレーム110には、後方下端部と後方上端部とにフェルト等のストッパSD,SUが取り付けられており、このストッパSD,SUによりハンマー構造体3の回動範囲が規制される。すなわち、ストッパSUは「上部ストッパ体」に相当する。ストッパSD,SUは全鍵に対応して鍵並び方向に長手の部材とされ、質量棒31がストッパSUに当接して揺動上端が規制され、質量棒31がストッパSDに当接して揺動下端が規制される。
【0022】
鍵盤装置100の鍵11の下方には、スイッチ基板30が鍵フレーム110により支持され、該スイッチ基板30上にはドーム型のゴムで形成された鍵スイッチ4が固定されている。この鍵スイッチ4は鍵11の下面に形成されたスイッチ駆動部15(図3参照)によりオン/オフする押鍵スイッチを構成している。スイッチ基板30には鍵スイッチ4の信号等を出力するフラットケーブル40が接続されている。スイッチ基板30は「回路基板」に相当し、フラットケーブル40は「配線ケーブル」に相当する。
【0023】
また、鍵フレーム110において、鍵固定台120とスイッチ基板30との間にはスリット130が形成され、鍵固定台(鍵支持部)120の後端部には鍵フレームの下側から上に向けて開口するスリット140が形成されている。スリット140は「上方向開口部」に相当する。このスリット140の後端部には矩形筒状の保持具150が取り付けられている。保持具150の一部側面または全側面は「壁部」に相当する。スリット130,140と保持具150の鍵並び方向の幅は例えば数センチ程度である。そして、フラットケーブル40はスリット130,140を通って保持具150の下から該保持具150の内部を通り、該保持具150の上端から、楽器後方のメイン回路基板20(図3参照)まで配線されている。これにより、スイッチ基板30とメイン回路基板20との接続用の配線が一箇所に纏められ、組立作業等がきわめて容易になる。
【0024】
また、保持具150はストッパ(上部ストッパ体)SUから上ケース10U側に立ち上がる形状となっており、フラットケーブル40は保持具150の上端から水平後方に延びるようになっている。また、フラットケーブル40を囲う保持具150により、スリット140を通したフラットケーブル40を保持できるので、回りの部材との干渉を確実に防止できる。
【0025】
以上のように、スイッチ基板30に接続したフラットケーブル40を、鍵フレーム110の鍵固定台120の下部を通し、鍵支持部120とストッパSUとの間に設けたスリット140を通すとともに、ストッパSUの上方を介して、フラットケーブル40を、鍵フレーム110の後方に配線するよう構成されている。したがって、ストッパSUの後方側にスペースを確保することができる。すなわち、フラットケーブル40でハンマー構造体3との干渉を防止できる。これにより、ハンマー構造体3の質量棒31の端部のボリュームを大きくして、ハンマー構造体3の質量感を容易に得ることができる。仮に上記スペースが少ないと、鍵盤装置全体の高さを大きくして質量感を得る必要があるが、上記実施例ではこのようなことがない。
【0026】
なお、鍵ユニット1及び2は、合成樹脂で一体成形して共通固定部13,23と鍵11,21とを薄肉部12,22にて連結し、該鍵11,21を該薄肉部12,22の弾性により共通固定部13,23に対して揺動可能にしている。また、ハンマー構造体3は、鍵11,21の下部に揺動可能に設けられ、鍵11,21の押鍵操作に連動して揺動する。そして、黒鍵用の鍵ユニット2は作用部24が鍵21の先端下面に形成され、白鍵用の鍵ユニット1は作用部14を鍵11の少なくとも幅広部11aの下面で黒鍵21の先端部に隣接した位置に形成されている。
【0027】
したがって、黒鍵21の作用部24と白鍵11の作用部14とを共通固定部13,23から略等距離にでき、かつ、できるだけ鍵11,21の先端側に作用部14,24を配置できる。したがって、黒鍵用と白鍵用のハンマー構造体3を略同一な構造にでき、かつ、作用部14,24が薄肉部12,22から離れている分だけ、薄肉部12,22へのハンマー構造体3からの反力の影響が低減されるので、タッチ感が損なわれない。また、白鍵11の作用部14が幅広部11aにあるので、幅広部11aと幅狭部11bとの境界の角部は作用部14よりも共通固定部13側にある。したがって、押鍵した時の指の力が幅広部11aにおいて作用部14に直接伝達し、角部に加わる力は白鍵11の奥行き方向の引っ張り力が中心となり、角部に応力が集中しにくくなって耐久性が得られる。
【0028】
また、鍵ユニット1は、複数の鍵11,11,…を共通固定部13を共通にして一体に形成したものであり、また、鍵ユニット2は、複数の鍵21,21,…を共通固定部23を共通にして一体に形成したものである。したがって、複数鍵を一体に形成してコストを低減できる。
【0029】
ハンマー構造体3は、質量棒31の自重により、鍵11,21の作用部14,24に対して押鍵力と反対方向に付勢力を付与するので、鍵ユニット1,2の薄肉部12,22の弾性力に加えてハンマー構造体3の自重により鍵11,21を復帰できる。したがって、復帰用のバネ等を必要としない。これにより、鍵の復帰用のバネがなくさらにフラットケーブル40の配線が容易になる。
【0030】
図2(A) に示したように、白鍵11及び黒鍵21の裏面に形成された作用部14,24,14,24,…は、鍵並び方向の間隔が略等間隔になっている。なお、隣接するB鍵とC鍵、隣接するE鍵とF鍵とについては、両作用部14-Bと14-C、14-Eと14-Fの間隔は他の部分より僅かに広くなっている。これは、この実施例ではC鍵とE鍵において、作用部14-Cが鍵11の幅広部11aにおいて鍵の中心側に僅かに変移した位置に形成されているからである。なお、B鍵とF鍵において同様に14-Bを幅広部11aにおいて鍵の中心側に僅かに変移させてもよいし、B鍵とC鍵の両方、E鍵とF鍵の両方において、それぞれの作用部14-Bと14-C、14-Eと14-Fを幅広部11において鍵の中心側に僅かに変移させてもよい。
【0031】
図5は鍵ユニットを取り外した鍵フレーム110とハンマー構造体3を示す平面図である。各ハンマー構造体3,3,…は略等間隔に配置されているが、隣接するB鍵とC鍵に対応するハンマー構造体3-B,3-C、隣接するE鍵とF鍵に対応するハンマー構造体3-E,3-Fについては、その間隔が他の部分よりも僅かに広くなっている。そして、このハンマー構造体3-Bと3-C、3-Eと3-Fの間には、鍵盤装置の前後方向に延びる鉛直のリブ160が形成されている。
【0032】
以上のように、B鍵とC鍵の間及びE鍵とF鍵の間には黒鍵21がなく、さらに前記のように作用部14-B,14-C,14-E,14-Fの位置にある程度自由度があるので、作用部14-B,14-Cとハンマー構造体3-B,3-C、作用部14-E,14-Fとハンマー構造体3-E,3-Fにおける間隔を広げるように構成し、リブ160を配置することができる。このリブ160は鍵フレーム110を堅牢にするものであるが、このようにリブ160をB鍵とC鍵の間及びE鍵とF鍵の間に配置すると、リブの数の多すぎず、軽量化を図ることができる。
【0033】
また、ハンマー構造体3は、白鍵用と黒鍵用とで僅かに形状が異なっているが、これは、白鍵と黒鍵とでハンマーアクションに微妙に変化を付けているためである。しかし、上記リブ160の両側のハンマー構造体3-B,3-C、及びハンマー構造体3-E,3-Fはそれぞれ同構造になっている。したがって、これらのハンマー構造体はリブ160の両側では同じ動作となるので、リブ160とハンマー構造体3-B,3-C、及びハンマー構造体3-E,3-Fとの干渉を避けるように設計するのが容易になる。
【0034】
また、鍵フレーム110の後端部を固定するためのネジN3を通すネジ孔170はストッパSDの内側(演奏者側)に形成されている。したがって、このようなネジ孔をストッパSDの外側に形成するよりも鍵フレーム110の前後方向の幅を小さくできる。また、ネジ孔170はハンマー構造体3,3の間に形成されているので、鍵フレーム110を下ケース10Dに対して上からネジ止めする場合にもドライバー等がハンマー構造体3と干渉することなく、組立作業が容易になる。このように、上からネジ止めすると鍵盤装置100を裏返すことなく取り付けられるので作業が容易になる。なお、このネジ孔170の部分で上からネジ止めした後は、それだけでも例えばネジN1,N2に対応するネジ孔の位置出しが完了するので、後は鍵盤装置100を裏返してネジN1,N2により下からネジ止めしても作業性は損なわれない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施形態における鍵盤装置の要部側断面図である。
【図2】同鍵盤装置における白鍵用の鍵ユニットの平面図及び側断面図である。
【図3】同白鍵用の鍵ユニットの分解平面図である。
【図4】実施形態の鍵盤装置を備えた電子楽器の側断面図である。
【図5】同鍵盤装置における鍵フレームとハンマー構造体の平面図である。
【符号の説明】
【0036】
1…白鍵用の鍵ユニット,2…黒鍵用の鍵ユニット、3…ハンマー構造体、11…白鍵、21…黒鍵、12,22…薄肉部、13,23…共通固定部、30…スイッチ基板(回路基板)、40…フラットケーブル(配線ケーブル)、110…鍵フレーム、120…鍵固定台(鍵支持部)、140…スリット(上方向開口部)、150…保持具(壁部)、SU…ストッパ(上部ストッパ体)




 

 


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