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発明の名称 データ圧縮方法およびデータ圧縮回路並びにデータ伸張回路
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−11286(P2007−11286A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2006−82912(P2006−82912)
出願日 平成18年3月24日(2006.3.24)
代理人 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
発明者 後藤 道彦
要約 課題
サブバンド符号化による圧縮方法を使用し、かつ、フレーム途中からのループ再生を可能とするデータ圧縮方法を提供する。

解決手段
MPEGエンコーダ3は、圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレーム分割し、各フレームに属する圧縮前データを等しい帯域幅を持つ複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して第1〜第nの圧縮済みフレームを生成する。ADPCMエンコーダ4は、ループ再生点における圧縮前データから、該ループ再生点が属するフレームの圧縮前最終データまでをデコード遅延が生じない圧縮方法によって圧縮してループ用データを生成する。ビットストリーム生成回路5は、第1〜第nの圧縮済みフレームにループ用データを加えて圧縮済みデータのビットストリームを生成する。
特許請求の範囲
【請求項1】
圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレーム分割し、各フレームに属する圧縮前データを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して第1〜第nの圧縮済みフレームを生成する第1のステップと、
ループ再生点における圧縮前データから、該ループ再生点が属するフレームの圧縮前最終データまでをデコード遅延が生じない圧縮方法によって圧縮してループ用データを生成する第2のステップと、
前記第1〜第nの圧縮済みフレームに前記ループ用データを加えて圧縮済みデータのビットストリームを生成する第3のステップと、
を有することを特徴とするデータ圧縮方法。
【請求項2】
圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレーム分割し、各フレームに属する圧縮前データを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して第1〜第nの圧縮済みフレームを生成する第1のステップと、
前記第1〜第nの圧縮済みフレームに、ループ再生点における圧縮前データから該ループ再生点が属するフレームの圧縮前最終データまでのデータからなるループ用データを加えて圧縮済みデータのビットストリームを生成する第2のステップと、
を有することを特徴とするデータ圧縮方法。
【請求項3】
圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレーム分割し、ループ再生点が属する第k(kはnより小さい正の整数)フレームを除く各フレームに属する圧縮前データを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して前記第kフレームを除く第1〜第nの圧縮済みフレームを生成する第1のステップと、
圧縮前の前記第kフレームのデータをデコード遅延が生じない圧縮方法によって圧縮する第2のステップと、
前記第1のステップによって生成された圧縮済みフレームに前記第2のステップによって生成された圧縮済みフレームを加えてビットストリームを生成する第3のステップと、
を有することを特徴とするデータ圧縮方法。
【請求項4】
圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレーム分割し、各フレームに属する圧縮前データを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して第1〜第nの圧縮済みフレームを生成する第1のステップと、
ループ終了点が属するフレームの圧縮前先頭データからループ終了点の圧縮前データまでをデコード遅延が生じない圧縮方法によって圧縮してループ用データを生成する第2のステップと、
前記第1〜第nの圧縮済みフレームに前記ループ用データを加えて圧縮済みデータのビットストリームを生成する第3のステップと、
を有することを特徴とするデータ圧縮方法。
【請求項5】
圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレーム分割し、各フレームに属する圧縮前データを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して第1〜第nの圧縮済みフレームを生成する第1のステップと、
ループ再生点における圧縮前データから、該ループ再生点が属するフレームの圧縮前最終データまで、および、ループ終了点が属するフレームの圧縮前先頭データからループ終了点の圧縮前データまでを各々デコード遅延が生じない圧縮方法によって圧縮してループ用データを生成する第2のステップと、
前記第1〜第nの圧縮済みフレームに前記ループ用データを加えて圧縮済みデータのビットストリームを生成する第3のステップと、
を有することを特徴とするデータ圧縮方法。
【請求項6】
圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレーム分割し、各フレームに属する圧縮前データを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して第1〜第nの圧縮済みフレームを生成する第1のステップと、
前記第1〜第nの圧縮済みフレームに、ループ終了点が属するフレームの圧縮前先頭データからループ終了点の圧縮前データまでのデータからなるループ用データを加えて圧縮済みデータのビットストリームを生成する第2のステップと、
を有することを特徴とするデータ圧縮方法。
【請求項7】
圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレーム分割し、各フレームに属する圧縮前データを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して第1〜第nの圧縮済みフレームを生成する第1のステップと、
前記第1〜第nの圧縮済みフレームに、ループ再生点における圧縮前データから、該ループ再生点が属するフレームの圧縮前最終データまで、および、ループ終了点が属するフレームの圧縮前先頭データからループ終了点の圧縮前データまでのデータからなるループ用データを加えて圧縮済みデータのビットストリームを生成する第2のステップと、
を有することを特徴とするデータ圧縮方法。
【請求項8】
圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレーム分割し、ループ終了点が属する第k(kはnより小さい正の整数)フレームを除く各フレームに属する圧縮前データを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して前記第kフレームを除く第1〜第nの圧縮済みフレームを生成する第1のステップと、
圧縮前の前記第kフレームのデータをデコード遅延が生じない圧縮方法によって圧縮する第2のステップと、
前記第1のステップによって生成された圧縮済みフレームに前記第2のステップによって生成された圧縮済みフレームを加えてビットストリームを生成する第3のステップと、
を有することを特徴とするデータ圧縮方法。
【請求項9】
圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレーム分割し、ループ再生点が属する第k(kはnより小さい正の整数)フレーム、およびループ終了点が属する第m(mはnより小さい正の整数)フレームを除く各フレームに属する圧縮前データを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して前記第kフレームおよび第mフレームを除く第1〜第nの圧縮済みフレームを生成する第1のステップと、
圧縮前の前記第kフレームおよび第mフレームのデータをデコード遅延が生じない圧縮方法によって圧縮する第2のステップと、
前記第1のステップによって生成された圧縮済みフレームに前記第2のステップによって生成された圧縮済みフレームを加えてビットストリームを生成する第3のステップと、
を有することを特徴とするデータ圧縮方法。
【請求項10】
圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレームに分割する分割手段と、
前記分割手段によって生成された各フレーム内のデータを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して第1〜第nフレームの圧縮済フレームを生成する第1の圧縮手段と、
ループ再生点における圧縮前データから、該ループ再生点が属するフレームの圧縮前最終データまでをデコード遅延が生じない圧縮方法によって圧縮してループ用データを生成する第2の圧縮手段と、
前記第1〜第nの圧縮済みフレームに前記ループ用データを加えて圧縮済みデータのビットストリームを生成するビットストリーム生成手段と、
を具備することを特徴とするデータ圧縮回路。
【請求項11】
圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレームに分割する分割手段と、
前記分割手段によって生成された各フレーム内のデータを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して第1〜第nフレームの圧縮済フレームを生成する第1の圧縮手段と、
ループ終了点が属するフレームの圧縮前先頭データからループ終了点の圧縮前データまでをデコード遅延が生じない圧縮方法によって圧縮してループ用データを生成する第2の圧縮手段と、
前記第1〜第nの圧縮済みフレームに前記ループ用データを加えて圧縮済みデータのビットストリームを生成するビットストリーム生成手段と、
を具備することを特徴とするデータ圧縮回路。
【請求項12】
圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレームに分割する分割手段と、
前記分割手段によって生成された各フレーム内のデータを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して第1〜第nフレームの圧縮済フレームを生成する第1の圧縮手段と、
ループ再生点における圧縮前データから、該ループ再生点が属するフレームの圧縮前最終データまで、および、ループ終了点が属するフレームの圧縮前先頭データからループ終了点の圧縮前データまでを各々デコード遅延が生じない圧縮方法によって圧縮してループ用データを生成する第2の圧縮手段と、
前記第1〜第nの圧縮済みフレームに前記ループ用データを加えて圧縮済みデータのビットストリームを生成するビットストリーム生成手段と、
を具備することを特徴とするデータ圧縮回路。
【請求項13】
圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレームに分割する分割手段と、
各フレームに属する圧縮前データを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して第1〜第nの圧縮済みフレームを生成する圧縮手段と、
前記第1〜第nの圧縮済みフレームに、ループ再生点における圧縮前データから該ループ再生点が属するフレームの圧縮前最終データまでのデータからなるループ用データを加えて圧縮済みデータのビットストリームを生成するビットストリーム生成手段と、
を具備することを特徴とするデータ圧縮回路。
【請求項14】
圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレーム分割する分割手段と、
ループ再生点が属する第k(kはnより小さい正の整数)フレームを除く各フレームに属する圧縮前データを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して前記第kフレームを除く第1〜第nの圧縮済みフレームを生成する第1の圧縮手段と、
圧縮前の前記第kフレームのデータをデコード遅延が生じない圧縮方法によって圧縮する第2の圧縮手段と、
前記第1のステップによって生成された圧縮済みフレームに前記第2のステップによって生成された圧縮済みフレームを加えてビットストリームを生成するビットストリーム生成手段と、
を具備することを特徴とするデータ圧縮回路。
【請求項15】
請求項10〜請求項12のいずれかの項に記載されるデータ圧縮回路によって生成されたビットストリームを伸張するデータ伸張回路において、
前記ビットストリームに属する第1〜第nのフレームをデコードして圧縮前データに戻し、バッファメモリに書き込む第1のデコード手段と、
前記ビットストリームに属するループ用データをデコードして圧縮前データに戻し前記バッファメモリに書き込む第2のデコード手段と、
前記ビットストリームから前記第1〜第nのフレームおよび前記ループ用データを読み出し、前記第1、第2のデコード手段へ出力する読出手段と、
を具備することを特徴とするデータ伸張回路。
【請求項16】
請求項13に記載されるデータ圧縮回路によって生成されたビットストリームを伸張するデータ伸張回路において、
前記ビットストリームに属する第1〜第nのフレームをデコードして圧縮前データに戻し、バッファメモリに書き込むデコード手段と、
前記ビットストリームから前記第1〜第nのフレームを読み出し、前記デコード手段へ出力すると共に、前記ビットストリームから前記ループ用データを読み出し前記バッファメモリに書き込む読出手段と、
を具備することを特徴とするデータ伸張回路。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、主としてディジタルオーディオデータを圧縮するデータ圧縮方法に係り、特に、圧縮率が大きく、しかも、任意の位置からのループ再生が可能なデータ圧縮方法およびデータ圧縮回路、データ伸張回路に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、ディジタルオーディオデータを圧縮する方法として、MPEG(Moving Picture Experts Group)Audio Layer2のようなサブバンド符号化を使用する方法が知られている。このサブバンド符号化による圧縮方法は、圧縮率が高い利点があるが、複数サンプル(例えば、MPEG Audio Layer2の場合1152サンプル)からなるフレーム単位でエンコード/デコードを行うようになっており、このため、ループ再生(繰り返し再生)を行う場合においてフレーム途中からの再生が難しいという問題がある。
【0003】
サブバンド符号化による圧縮方法を使用し、かつ、フレーム途中からのループ再生をする方法として、ループ再生の再生点を含むフレーム全体をデコードし、再生点より前のデコードデータを捨てるようにすれば、フレーム途中からのループ再生が可能である。しかし、この場合、次のフレームのデコード時間が短くなってしまい、次のフレームのデコードが再生に追いつかない場合は再生音が途切れる問題がある。
また、ループ時の再生点をフレーム境界として始まる同内容の圧縮データを別途用意し、ループ後にそのデータを再生するようにすれば、1フレームより短い単位でループ再生をすることができる。しかし、その場合、ループ用の再生点から最終フレームまでのデータが別途必要となり、全圧縮データのサイズが大きくなってしまう欠点がある。
【0004】
また、ループ時の再生点から次のフレーム境界までのデコード後のサンプルを一時記憶メモリに記憶しておき、ループ後にそのデータをフレーム境界まで再生してから次のフレームを再生するようにすれば、1フレームよりも細かい単位でループ再生をすることができる。しかし、その場合、ループ用に1フレーム分の一時記憶メモリが必要となり、一時記憶メモリの容量が大きくなる問題がある。
なお、サブバンド符号化による圧縮方法を使用し、かつ、フレーム途中からのループ再生を可能とする従来技術として特許公報1に記載される技術が知られている。
【特許文献1】特開2004-348055号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、その目的は、サブバンド符号化による圧縮方法を使用し、かつ、圧縮データ量を大きく増やすことなく、また、一時記憶メモリの容量も増やすことなくフレーム途中からのループ再生を可能とするデータ圧縮方法およびデータ圧縮回路並びにデータ伸張回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレーム分割し、各フレームに属する圧縮前データを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して第1〜第nの圧縮済みフレームを生成する第1のステップと、ループ再生点における圧縮前データから、該ループ再生点が属するフレームの圧縮前最終データまでをデコード遅延が生じない圧縮方法によって圧縮してループ用データを生成する第2のステップと、前記第1〜第nの圧縮済みフレームに前記ループ用データを加えて圧縮済みデータのビットストリームを生成する第3のステップとを有することを特徴とするデータ圧縮方法である。
【0007】
請求項2に記載の発明は、圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレーム分割し、各フレームに属する圧縮前データを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して第1〜第nの圧縮済みフレームを生成する第1のステップと、前記第1〜第nの圧縮済みフレームに、ループ再生点における圧縮前データから該ループ再生点が属するフレームの圧縮前最終データまでのデータからなるループ用データを加えて圧縮済みデータのビットストリームを生成する第2のステップとを有することを特徴とするデータ圧縮方法である。
【0008】
請求項3に記載の発明は、圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレーム分割し、ループ再生点が属する第k(kはnより小さい正の整数)フレームを除く各フレームに属する圧縮前データを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して前記第kフレームを除く第1〜第nの圧縮済みフレームを生成する第1のステップと、圧縮前の前記第kフレームのデータをデコード遅延が生じない圧縮方法によって圧縮する第2のステップと、前記第1のステップによって生成された圧縮済みフレームに前記第2のステップによって生成された圧縮済みフレームを加えてビットストリームを生成する第3のステップとを有することを特徴とするデータ圧縮方法である。
【0009】
請求項4に記載の発明は、圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレーム分割し、各フレームに属する圧縮前データを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して第1〜第nの圧縮済みフレームを生成する第1のステップと、ループ終了点が属するフレームの圧縮前先頭データからループ終了点の圧縮前データまでをデコード遅延が生じない圧縮方法によって圧縮してループ用データを生成する第2のステップと、前記第1〜第nの圧縮済みフレームに前記ループ用データを加えて圧縮済みデータのビットストリームを生成する第3のステップとを有することを特徴とするデータ圧縮方法である。
【0010】
請求項5に記載の発明は、圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレーム分割し、各フレームに属する圧縮前データを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して第1〜第nの圧縮済みフレームを生成する第1のステップと、ループ再生点における圧縮前データから、該ループ再生点が属するフレームの圧縮前最終データまで、および、ループ終了点が属するフレームの圧縮前先頭データからループ終了点の圧縮前データまでを各々デコード遅延が生じない圧縮方法によって圧縮してループ用データを生成する第2のステップと、前記第1〜第nの圧縮済みフレームに前記ループ用データを加えて圧縮済みデータのビットストリームを生成する第3のステップとを有することを特徴とするデータ圧縮方法である。
【0011】
請求項6に記載の発明は、圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレーム分割し、各フレームに属する圧縮前データを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して第1〜第nの圧縮済みフレームを生成する第1のステップと、前記第1〜第nの圧縮済みフレームに、ループ終了点が属するフレームの圧縮前先頭データからループ終了点の圧縮前データまでのデータからなるループ用データを加えて圧縮済みデータのビットストリームを生成する第2のステップとを有することを特徴とするデータ圧縮方法である。
【0012】
請求項7に記載の発明は、圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレーム分割し、各フレームに属する圧縮前データを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して第1〜第nの圧縮済みフレームを生成する第1のステップと、前記第1〜第nの圧縮済みフレームに、ループ再生点における圧縮前データから、該ループ再生点が属するフレームの圧縮前最終データまで、および、ループ終了点が属するフレームの圧縮前先頭データからループ終了点の圧縮前データまでのデータからなるループ用データを加えて圧縮済みデータのビットストリームを生成する第2のステップとを有することを特徴とするデータ圧縮方法である。
【0013】
請求項8に記載の発明は、圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレーム分割し、ループ終了点が属する第k(kはnより小さい正の整数)フレームを除く各フレームに属する圧縮前データを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して前記第kフレームを除く第1〜第nの圧縮済みフレームを生成する第1のステップと、圧縮前の前記第kフレームのデータをデコード遅延が生じない圧縮方法によって圧縮する第2のステップと、前記第1のステップによって生成された圧縮済みフレームに前記第2のステップによって生成された圧縮済みフレームを加えてビットストリームを生成する第3のステップとを有することを特徴とするデータ圧縮方法である。
【0014】
請求項9に記載の発明は、圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレーム分割し、ループ再生点が属する第k(kはnより小さい正の整数)フレーム、およびループ終了点が属する第m(mはnより小さい正の整数)フレームを除く各フレームに属する圧縮前データを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して前記第kフレームおよび第mフレームを除く第1〜第nの圧縮済みフレームを生成する第1のステップと、圧縮前の前記第kフレームおよび第mフレームのデータをデコード遅延が生じない圧縮方法によって圧縮する第2のステップと、前記第1のステップによって生成された圧縮済みフレームに前記第2のステップによって生成された圧縮済みフレームを加えてビットストリームを生成する第3のステップとを有することを特徴とするデータ圧縮方法である。
【0015】
請求項10に記載の発明は、圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレームに分割する分割手段と、前記分割手段によって生成された各フレーム内のデータを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して第1〜第nフレームの圧縮済フレームを生成する第1の圧縮手段と、ループ再生点における圧縮前データから、該ループ再生点が属するフレームの圧縮前最終データまでをデコード遅延が生じない圧縮方法によって圧縮してループ用データを生成する第2の圧縮手段と、前記第1〜第nの圧縮済みフレームに前記ループ用データを加えて圧縮済みデータのビットストリームを生成するビットストリーム生成手段とを具備することを特徴とするデータ圧縮回路である。
【0016】
請求項11に記載の発明は、圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレームに分割する分割手段と、前記分割手段によって生成された各フレーム内のデータを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して第1〜第nフレームの圧縮済フレームを生成する第1の圧縮手段と、ループ終了点が属するフレームの圧縮前先頭データからループ終了点の圧縮前データまでをデコード遅延が生じない圧縮方法によって圧縮してループ用データを生成する第2の圧縮手段と、前記第1〜第nの圧縮済みフレームに前記ループ用データを加えて圧縮済みデータのビットストリームを生成するビットストリーム生成手段とを具備することを特徴とするデータ圧縮回路である。
【0017】
請求項12に記載の発明は、圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレームに分割する分割手段と、前記分割手段によって生成された各フレーム内のデータを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して第1〜第nフレームの圧縮済フレームを生成する第1の圧縮手段と、ループ再生点における圧縮前データから、該ループ再生点が属するフレームの圧縮前最終データまで、および、ループ終了点が属するフレームの圧縮前先頭データからループ終了点の圧縮前データまでを各々デコード遅延が生じない圧縮方法によって圧縮してループ用データを生成する第2の圧縮手段と、前記第1〜第nの圧縮済みフレームに前記ループ用データを加えて圧縮済みデータのビットストリームを生成するビットストリーム生成手段とを具備することを特徴とするデータ圧縮回路である。
【0018】
請求項13に記載の発明は、圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレームに分割する分割手段と、各フレームに属する圧縮前データを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して第1〜第nの圧縮済みフレームを生成する圧縮手段と、前記第1〜第nの圧縮済みフレームに、ループ再生点における圧縮前データから該ループ再生点が属するフレームの圧縮前最終データまでのデータからなるループ用データを加えて圧縮済みデータのビットストリームを生成するビットストリーム生成手段とを具備することを特徴とするデータ圧縮回路である。
【0019】
請求項14に記載の発明は、圧縮前の複数のデータからなるデータ集合体を第1〜第nのフレーム分割する分割手段と、ループ再生点が属する第k(kはnより小さい正の整数)フレームを除く各フレームに属する圧縮前データを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して前記第kフレームを除く第1〜第nの圧縮済みフレームを生成する第1の圧縮手段と、圧縮前の前記第kフレームのデータをデコード遅延が生じない圧縮方法によって圧縮する第2の圧縮手段と、前記第1のステップによって生成された圧縮済みフレームに前記第2のステップによって生成された圧縮済みフレームを加えてビットストリームを生成するビットストリーム生成手段とを具備することを特徴とするデータ圧縮回路である。
【0020】
請求項15に記載の発明は、請求項10〜請求項12のいずれかの項に記載されるデータ圧縮回路によって生成されたビットストリームを伸張するデータ伸張回路において、前記ビットストリームに属する第1〜第nのフレームをデコードして圧縮前データに戻し、バッファメモリに書き込む第1のデコード手段と、前記ビットストリームに属するループ用データをデコードして圧縮前データに戻し前記バッファメモリに書き込む第2のデコード手段と、前記ビットストリームから前記第1〜第nのフレームおよび前記ループ用データを読み出し、前記第1、第2のデコード手段へ出力する読出手段とを具備することを特徴とするデータ伸張回路である。
【0021】
請求項16に記載の発明は、請求項13に記載されるデータ圧縮回路によって生成されたビットストリームを伸張するデータ伸張回路において、前記ビットストリームに属する第1〜第nのフレームをデコードして圧縮前データに戻し、バッファメモリに書き込むデコード手段と、前記ビットストリームから前記第1〜第nのフレームを読み出し、前記デコード手段へ出力すると共に、前記ビットストリームから前記ループ用データを読み出し前記バッファメモリに書き込む読出手段とを具備することを特徴とするデータ伸張回路である。
【発明の効果】
【0022】
この発明によれば、サブバンド符号化による高い圧縮率で圧縮することができ、かつ、フレーム途中の任意の位置からループ再生を行うことができる利点が得られる。また、この発明によれば、ループ再生のために圧縮データ量を大きく増やす必要がなく、また、一時記憶メモリの容量も増やす必要がない利点がある。また、この発明によれば、ループ再生の終了点がフレーム途中であった場合も、ループ再生のための圧縮データ量を大きく増やすことなくループ再生を行うことが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。図1はこの発明の第1の実施の形態によるデータ圧縮回路の構成を示すブロック図であり、このデータ圧縮回路は、メモリ1内に記憶された圧縮前のループ再生用のディジタルオーディオデータ(PCMデータ)を圧縮する回路である。図2はこのデータ圧縮回路によって生成された圧縮後のデータ(ビットストリーム)を示す図である。このビットストリームは、ヘッダHと、圧縮済みフレーム1〜4および最終フレームと、最終フレームの後部に付属するループ用データとから構成されている。ここで、フレーム1〜最終フレームは、例えば、MPEG Audio Layer2によって圧縮されている。また、点Bはループ再生点であり、このビットストリームの再生時において、フレーム1〜最終フレームの再生後、ループ再生点Bへ戻ってループ再生が行われる。点Cはループ再生点Bを含むフレーム2と次のフレーム3の境界点である。また、ループ用データは、点B〜点C間のデータに対応する圧縮前のデータを、ディレイなしでデコードできるADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)によって圧縮したデータである。
【0024】
以下、図1のデータ圧縮回路について詳述する。
図において、符号2は読出回路であり、メモリ1からフレーム単位でデータを読み出し、MPEGエンコーダ3へ出力する。また、フレーム2に対応するデータについては、MPEGエンコーダ3へ出力すると共に、ループ再生点Bおよび点C間に対応するデータをADPCMエンコーダ4へ出力する。
【0025】
MPEGエンコーダ3は、例えば、MPEG Audio Layer2による圧縮方式によって入力されるデータを圧縮する回路であり、圧縮前のデータを複数のサブバンド信号に分割し、該サブバンド信号を心理聴覚分析に基づいて量子化して圧縮済みデータを生成し、ビットストリーム生成回路5へ出力する。ADPCMエンコーダ4はADPCM方式によって入力データを圧縮し、ビットストリーム生成回路5へ出力する。
【0026】
ビットストリーム生成回路5は、MPEGエンコーダ3から出力されるフレーム1〜最終フレームの圧縮データの後部にADPCMエンコーダ4から出力される圧縮データを付加し、そのデータ列の先頭にヘッダHを付加してビットストリームを生成する。この場合、ヘッダHには、MPEGデコードに必要なデータが書き込まれると共に、ループ再生のためのデータとして、最終フレームのフレーム番号(図2の例では「5」)およびループ再生点Bが属するフレーム番号(図2の例では「2」)が書き込まれる。
そして、ビットストリーム生成回路5によって生成されたビットストリームは、ROM6に焼き付けられる。
【0027】
次に、図3に示すデータ伸張回路について説明する。
図において、11は読出回路であり、ROM6内のビットストリームを読み出し、フレーム1〜最終フレームについてはMPEGデコーダ12へ出力し、ループ用データについてはADPCMデコーダ13へ出力する。なお、詳細は後述する。14はユーザがモード設定を行うプリセットスイッチである。すなわち、このデータ伸張回路は次の3モードによるデータ再生が可能であり、ユーザはこのプリセットスイッチ14によって予め3モードの内の1つを選択する。
【0028】
(1) ワンショット再生
フレーム1から最終フレームまでを1回再生して終了する。
(2) ヘッドループ再生
フレーム1から最終フレームまでを再生し、次いでフレーム1の先頭へ戻って再びフレーム1から最終フレームまでを再生し、この動作を繰り返す。
(3) 途中ループ再生
フレーム1から最終フレームまでを再生し、次いでフレーム2のループ再生点Bへ戻って最終フレームまでを再生し、この動作を繰り返す。
【0029】
MPEGデコーダ12は、読出回路11から出力される各フレームをデコードして圧縮前のPCMデータに戻し、FIFO(ファーストイン/ファーストアウト)メモリ15に順次書き込む。ADPCMデコーダ13は読出回路11から出力されるループ用データをデコードして圧縮前のPCMデータに戻し、FIFOメモリ15に順次書き込む。FIFOメモリ15は、MPEGデコーダ12およびADPCMデコーダ13から出力されるPCMデータを順次内部に蓄え、また、サンプリングパルスfsのタイミングで内部のデータを順次D/A(ディジタル/アナログ)変換器16へ出力する。D/A変換器16はFIFOメモリ15から出力されるPCMデータをアナログ楽音信号に変換し出力する。
次に、上述したデータ伸張回路の動作を、図4に示す読出回路11の動作フローチャートを参照して説明する。
【0030】
再生スタート時において、読出回路11は、まず、ROM6からビットストリームのヘッダHを読み出して内部に記憶し(ステップS1)、次いで、プリセットスイッチ14の設定状態を読み出し、現在設定されているモード番号を内部に記憶する(ステップS2)。次に、内部のデータnを「1」とする(ステップS3)。次に、ROM6からフレームn(この場合、フレーム1)の圧縮データを読み出し(ステップS4)、読み出したデータをMPEGデコーダ12へ出力する。MPEGデコーダ12は、フレーム1をデコードし、デコード済みのデータをFIFOメモリ15に出力する。FIFOメモリ15はMPEGデコーダ12から出力されるデータを順次記憶し、そして、フレーム1のデコード済みの全データを記憶した時点以降、内部のデータをサンプリングパルスfsのタイミングで順次D/A変換器16へ出力する。
【0031】
読出回路11は、MPEGデコーダ12への出力(ステップS5)が終了後、出力したフレームが最終フレームであったか否かを、ステップS1において内部に記憶したヘッダ情報から判断する(ステップS6)。そして、最終フレームでなかった場合は、内部のデータnをインクリメントし(ステップS7)、ステップS4へ進む。ステップS4では、この場合、n=2であることから、ROM6からフレーム2を読み出し、MPEGデコーダ12へ出力する(ステップS5)。なお、MPEGデコーダ12においてフレーム1のデコードが終了していない場合は、終了を待って出力する。
【0032】
MPEGデコーダ12は、上記と同様に、フレーム2をデコードし、デコード済みのデータをFIFOメモリ15に出力する。出力されたデータはFIFOメモリ15に読み込まれる。FIFOメモリ15は、データ読み込みとは無関係に、内部のデータをファーストイン/ファーストアウト方式で順次出力する。
【0033】
読出回路11は、ステップS5の実行後、MPEGデコーダ12へ出力したフレームが最終フレームであったか否かを判断し(ステップS6)、判断結果が「NO」であった場合はステップS7を介してステップS4へ戻り、以後、ステップS4〜S7を繰り返し実行する。これにより、フレーム3〜最終フレームのデータがMPEGデコーダ12へ順次出力され、MPEGデコーダ12によって順次デコードされ、デコード済みのデータがFIFOメモリ15に書き込まれる。
【0034】
そして、最終フレームのデータが読出回路11からMPEGデコーダ12へ出力されると、ステップS6の判断結果が「YES」となり、読出回路11の処理がステップS8へ進む。ステップS8では、読出回路11が内部に記憶されているモード番号をチェックする。そして、チェック結果がモード(1)・ワンショット再生であった場合は、読出回路11の処理を終了する。この場合、FIFOメモリ15内の全データがFIFOメモリ15から出力され、D/A変換器16によってアナログ楽音信号に変換されて図3のデータ伸張回路の全処理が終了する。
【0035】
また、モード番号がモード(2)・ヘッドループ再生であった場合は、読出回路11の処理がステップS9へ進む。ステップS9では、読出回路11がデータnを「1」とし、そして、ステップS4の処理へ進む。以後、上述した場合と同様にして、フレーム1〜最終フレームが繰り返しデコードされる。
また、モード番号がモード(3)・途中ループ再生であった場合は、読出回路11の処理がステップS10へ進む。ステップS10では、読出回路11がROM6からループ用データを読み出し、ADPCMデコーダ13へ出力する(ステップS11)。ADPCMデコーダ13は、そのデータをデコードし、FIFOメモリ15へ出力する。出力されたデータはFIFOメモリ15に書き込まれる。これにより、最終フレームのデコード済みデータの次に、デコード済みのループ用データが書き込まれ、この結果、最終フレームが楽音信号に変換された後、ループ用データが楽音信号に変換され、これにより、図2に示すループ再生点Bと点Cとの間のデータに対応する楽音信号が生成される。
【0036】
読出回路11は、ステップS11の処理の後、ステップS1においてヘッダHから読み出したループ再生点Bが属するフレーム番号の次の番号「3」をデータnに設定し(ステップS12)、ステップS4へ戻る。以後、フレーム3〜最終フレームまで順次デコードされ、次いでループ用データがデコードされ、この動作が繰り返される。
【0037】
このように、上記実施形態においては、予めビットストリームにループ用データが付属され、ループ再生時においてそのループ用データが再生される。一方、最終フレームのデコード後、ループ再生点Bのフレーム2ではなく、フレーム3がデコードされる。すなわち、最終フレームのデコード済みデータおよびループ用データのデコード済みデータが順次FIFOメモリ15から出力されている時、フレーム3がデコードされ、FIFOメモリに書き込まれる。これにより、フレーム途中からのループ再生であっても、再生音がデコード時間不足のため途切れる恐れがない。
【0038】
次に、この発明の第2の実施形態について説明する。図5は第2の実施形態において使用されるビットストリームを示す図であり、図に示すように、この実施形態においては、(a)、(b)2形式のビットストリームが使用される。ビットストリーム(a)はLSP(ループスタートポイント)がフレームの先頭(図の例においてはフレーム2の先頭)、LEP(ループエンドポイント)がフレームの途中(この例においてはフレーム4の途中)となっている。また、ビットストリーム(b)はLSPおよびLEPが共にフレームの途中(図の例においてはフレーム1の途中およびフレーム4の途中)となっている。
【0039】
また、ビットストリーム(a)の最後部には、ループエンドフレーム(図の例ではフレーム4)の先頭からLEPまでの間に対応する圧縮前の楽音データがADPCMによって圧縮され、ループ用データLD1として付加されている。また、ビットストリーム(b)の最後部には、ループエンドフレーム(図の例ではフレーム4)の先頭からLEPまでの間に対応する圧縮前の楽音データがADPCMによって圧縮され、ループ用データLD1として付加され、それに続けて、LSPからループスタートフレーム(図の例ではフレーム1)の最後部までの間に対応する圧縮前の楽音データがADPCMによって圧縮され、ループ用データLD2として付加されている。
【0040】
次に、上述したビットフレームを伸張するデータ伸張回路の動作を図6に示すフローチャートを参照して説明する。なお、データ伸張回路のブロック構成は図3と同一である。また、図6において、図4と同一の処理には同一のステップ符号を付してある。
再生処理がスタートすると、読出回路11は、まず、前述したステップS1〜S5の処理を順次行う。ステップS5の処理が終了すると、MPEGデコーダ12は、フレーム1をデコードし、デコード済みのデータをFIFOメモリ15に出力する。FIFOメモリ15はMPEGデコーダ12から出力されるデータを順次記憶し、そして、フレーム1のデコード済みの全データを記憶した時点以降、内部のデータをサンプリングパルスfsのタイミングで順次D/A変換器16へ出力する。
【0041】
読出回路11は、MPEGデコーダ12への出力(ステップS5)が終了後、出力したフレームがループエンドフレーム(図5の例の場合、フレーム4)より1つ前のフレームであったか否かを、ステップS1において内部に記憶したヘッダ情報から判断する(ステップS6a)。そして、判断結果が「NO」の場合は、内部のデータnをインクリメントし(ステップS7)、ステップS4へ進む。ステップS4では、この場合、n=2であることから、ROM6からフレーム2を読み出し、MPEGデコーダ12へ出力する(ステップS5)。なお、MPEGデコーダ12においてフレーム1のデコードが終了していない場合は、終了を待って出力する。
【0042】
MPEGデコーダ12は、上記と同様に、フレーム2をデコードし、デコード済みのデータをFIFOメモリ15に出力する。出力されたデータはFIFOメモリ15に読み込まれる。FIFOメモリ15は、データ読み込みとは無関係に、内部のデータをファーストイン/ファーストアウト方式で順次出力する。
【0043】
読出回路11は、ステップS5の実行後、再び、ステップS6aの判断を行い、判断結果が「NO」であることからステップS7を介してステップS4へ戻る。次いで、ステップS4、S5を実行し、フレーム3のデータをMPEGデコーダ12へ出力した後、ステップS6aへ進む。この場合、ステップS6aの判断結果が「YES」となり、ステップS10aへ進む。ステップS10aでは、ROM6からループ用データLD1を読み出し(ビットストリーム(a))、また、ループ用データLD2が付加されている場合(ビットストリーム(b))は同データLD2も読み出す。次に、読み出したデータをADPCMデコーダ13へ出力する(ステップS11)。
【0044】
ADPCMデコーダ13は、そのデータをデコードし、FIFOメモリ15へ出力する。出力されたデータはFIFOメモリ15に書き込まれる。これにより、フレーム3のデコード済みデータの次に、デコード済みのループ用データLD1(およびLD2)が書き込まれ、この結果、フレーム3が楽音信号に変換された後、ループ用データLD1(およびLD2)が楽音信号に変換される。これにより、ビットストリーム(a)の場合は、図5に示すフレーム4の先頭からLEPまでの間のデータに対応する楽音信号が生成され、ビットストリーム(b)の場合は、フレーム4の先頭からLEPまでの間のデータに対応する楽音信号が生成された後、フレーム1のLSPからフレーム1の最後部までの間のデータに対応する楽音信号が生成される。
【0045】
読出回路11は、ステップS11の処理の後、ステップS1においてヘッダHから読み出したループスタートフレーム番号(図5の例の場合、「2」)をデータnに設定し(ステップS12a)、ステップS4へ戻る。以後、上述した動作が繰り返される。
このように、上記第2の実施形態によれば、LEPがフレーム途中であった場合も、ループ再生のための圧縮データ量を大きく増やすことなくループ再生を行うことがが可能である。
【0046】
なお、上記第1、第2の実施形態においては、ループ用データの圧縮方式としてADPCMを用いているが、これはADPCMに限るものではなく、デコードに遅延時間を必要としない圧縮方式であればどのような方式でもよく、また、無圧縮のデータを用いてもよい。無圧縮のデータを用いた場合は、読出回路11から出力された無圧縮データが直接FIFOメモリ15に直接読み込まれる。
【0047】
また、上記第1、第2の実施形態においては、ループ用データをビットストリームの最後部としているが、これは最後部に限るものではなく、他の位置でもよい。
また、ループ用データを用いるのではなく、LSP、LEPが属するフレーム(図2においてはフレーム2、図5においては、フレーム1、4)を全てADPCM等の方式で圧縮してもよい。この場合、そのフレームはワンショット再生やヘッドループ再生の場合も他のフレームと異なるデコーダでデコードが行われることになる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
この発明は、ゲーム機やオーディオ機器等の音源の分野において用られる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】この発明の第1の実施形態によるデータ圧縮回路の構成を示すブロック図である。
【図2】同データ圧縮回路において作成されるビットストリームを示す図である。
【図3】この発明の実施形態によるデータ伸張回路の構成を示すブロック図である。
【図4】同データ伸張回路の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】この発明の第2の実施形態によるデータ圧縮方法によって作成されるビットストリームを示す図である。
【図6】図5に示すビットストリームを伸張するデータ伸張回路の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0050】
1…メモリ、2…読出回路、3…MPEGエンコーダ、4…ADPCMエンコーダ、5…ビットストリーム生成回路、6…ROM、11…読出回路、12…MPEGデコーダ、13…ADPCMデコーダ、14…プリセットスイッチ、15…FIFOメモリ、16…D/A変換器。




 

 


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