Warning: copy(.htaccess): failed to open stream: Permission denied in /home/jp321/public_html/header.php on line 8
電子鍵盤楽器における基板取付構造 - ヤマハ株式会社
米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 楽器;音響 -> ヤマハ株式会社

発明の名称 電子鍵盤楽器における基板取付構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−10974(P2007−10974A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−191570(P2005−191570)
出願日 平成17年6月30日(2005.6.30)
代理人 【識別番号】100077539
【弁理士】
【氏名又は名称】飯塚 義仁
発明者 清水 元英
要約 課題
異なるサイズの基板を取り付けることのできるようにする。

解決手段
複数の鍵をそれぞれ揺動可能に支持すると共に弾性スイッチを搭載した基板を保持するフレームは、ボス部と前記ボス部と離間した位置に突設した係止片とを有する。基板は、前記フレームのボス部に対向する箇所に螺子通し穴を、前記フレームの係止片に対向する箇所に開口部をそれぞれ有する。基板をフレームに取り付ける際には、前記フレームのボス部に対して前記螺子通し穴から通した螺子を螺合させると共に、前記基板の開口部から前記フレームの係止片を突出させて、前記基板の開口縁部を係止させる。開口部を貫通する係止片による開口縁部の係止により、サイズの異なる基板において同じ箇所に開口部及び螺子通し穴を設けておくだけで、異なるサイズの基板であってもフレームの構造を変えることなく取り付けることができるようになる。
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の鍵と、前記各鍵の動作状態に応じてスイッチングされるスイッチを搭載した基板と、前記複数の鍵をそれぞれ揺動可能に支持すると共に前記基板を保持するフレームとを具えた電子鍵盤楽器において、
前記フレームは、ボス部と前記ボス部と離間した位置に突設した係止片とを有し、前記基板は、前記フレームのボス部に対向する箇所に螺子通し穴を、前記フレームの係止片に対向する箇所に開口部をそれぞれ有してなり、
前記フレームのボス部に対して前記螺子通し穴から通した螺子を螺合させる際に、前記基板の開口部から前記フレームの係止片を突出させて、前記基板の開口縁部を係止させることを特徴とする電子鍵盤楽器における基板取付構造。
【請求項2】
前記基板の開口部は、基板の膨張・縮小方向に一致する方向が直線状の幅広形状に形成されており、前記前記フレームの係止片は該直線状の幅広形状に形成された開口縁部を係止することを特徴とする請求項1に記載の電子鍵盤楽器における基板取付構造。
【請求項3】
前記フレームは突設した位置決め片を有してなり、該位置決め片によって基板の取り付け位置を特定することを特徴とする請求項1又は2に記載の電子鍵盤楽器における基板取付構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子鍵盤楽器において、鍵盤操作を検出するキースイッチを有する基板をフレームに取り付けるための基板取付構造に関するものであり、特に異なるサイズの基板を取り付けることのできる電子鍵盤楽器における基板取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
電子ピアノやシンセサイザーといった電子鍵盤楽器は鍵盤型の演奏操作子を具えており、各鍵に対する押鍵動作を検出することによって所定の演奏信号を生成して楽音を発音する。一般的に、電子鍵盤楽器においては、弾性型の操作子スイッチ(キースイッチとも呼ぶ)や各種の電子部品等が実装されているプリント基板(回路基板)を、鍵盤全体を囲むケースを兼ねうるフレームの適宜の位置に取り付けておき、該プリント基板上に設けられているキースイッチによって、各鍵に対する押鍵動作等を検出することのできるようにしている。これに関連するものとして、例えば下記に示す特許文献1に記載の装置などがある。
【特許文献1】特開平9-198037号公報
【0003】
電子鍵盤楽器における上記プリント基板の取付構造について従来から知られている取付構造の一例を、図4に示す。図4は、従来から知られた電子鍵盤楽器におけるプリント基板の取付構造の一例を示す概念図である。図4(a)は鍵盤の全体構成を示した縦断側面図であり、図4(b)はフレーム取り付け時のプリント基板を示した上面図である。ただし、図4(b)では図示を簡略化するために、実際には縦列に重ね合わされるように配置されているプリント基板Pと鍵Kとを便宜的に分けて図示している。また、プリント基板に搭載されている電子部品やプリント基板上にプリントされているプリント配線パターンなどについては、それらの図示を省略している。
【0004】
この図4から理解できるように、鍵盤全体を囲むケースを形成する上下に分離可能なフレームのうち、鍵下に位置するフレームF(又は下ケース)には、略L字形状をした弾性変形型の係止片Aと、前記係止片Aと対をなす支持部材Cと、螺子孔を有するボス部Bとがそれぞれ鍵Kのある上向きに突設されている。他方、プリント基板P(回路基板)には、プリント基板Pを貫通する貫通孔である螺子通し孔Naが設けられている。該プリント基板PをフレームFに取り付けるには、まず係止片Aと支持部材Cとの間にプリント基板Pの先端部(側縁部)PSを押し込む。支持部材Cの上端面Caは係止片Aの係止爪Aaと対向する位置にあって、この係止片Aの係止爪Aaと支持部材Cの上端面Caとの間の距離は取り付け対象のプリント基板Pの板厚より僅かに小さい距離が確保されるように形成されており、これにより係止片Aの係止爪Aaと支持部材Cとの間に挿入されたプリント基板Pの先端部PSを挟持することのできるようにしている。また、プリント基板Pの先端部PSを挟持させた状態では係止片Aの弾性変形による反発力が図4(a)において左方向に働くが、この状態のままで前記係止片Aにより狭持された先端部PSとは反対側の側縁部に近い位置に形成されている螺子通し孔Naに対して、プリント基板Pの上面からねじ(螺子)Nを通してボス部Bにねじ止めする。このように、係止片Aの弾性変形による反発力がかかった状態のままでねじ止めすることによって、当該プリント基板PをフレームFに頑強に固定することのできるようにしている。
【0005】
支持部材Cとボス部Bとはその上端面がそれぞれ同じ高さとなるように形成されており、プリント基板Pをその有するキースイッチKSが鍵Kに対する押鍵操作に応じた回動動作により垂直方向から力がかかるようにしてフレームFに取り付けられる。すなわち、キースイッチKSは各鍵K毎に対応するようにして設けられているものであって、各鍵Kに対する押鍵操作に応じて各キースイッチKSの接点部(図示せず)が鍵下に配置されているプリント基板P上の所定の導電パターンによる固定接点である基板接点部Sと接触し、このキースイッチKSの接点部とプリント基板P上の基板接点部Sとが接触することによってスイッチング動作が行われ、これに基づき所定の演奏信号を生成することのできるようになっている。以上のように、この実施例に示すような従来知られたプリント基板の取付構造によれば、離間した2箇所でのプリント基板Pの先端部PSの挟持及び離間した2箇所のねじ止めによる計4点の保持により、プリント基板PをフレームFに対して固定的に取り付けるようにしている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、従来から知られた電子鍵盤楽器におけるフレームに対するプリント基板P(回路基板)の取付構造は、プリント基板PをフレームFに固定する際にプリント基板Pの一端の先端部PSを挟持する構造となっている。ところで、こうした取付構造の場合に、プリント基板Pの縦方向のサイズや形状等を変更するなどの設計変更を行う際には、プリント基板Pが係止片Aにかからなくなったり、あるいはプリント基板Pの螺子通し孔Naとボス部Bの螺子孔とが一致しないことが生じないように、プリント基板Pのサイズ変更にあわせて係止片A及び支持部材C(又はボス部B)の配置位置を変更するなどのフレームF自体の構造をも見直ししなければならない。例えば、図4(a)に示すように、プリント基板Pのサイズ変更にあわせて、係止片A及び支持部材Cの配置位置を図の右側(矢印X方向)に配置しなおした構造としなければならない(図中において点線表示した係止片A´及び支持部材C´参照)。しかし、プリント基板Pのサイズ毎にフレームFを用意するのは無駄であり、またフレームF自体の構造変更にはコストと時間がかかる。このように、従来から知られた電子鍵盤楽器におけるプリント基板(回路基板)の取付構造は、取り付けるプリント基板のサイズが予め決められた1つのサイズのみにしか適用できずに、サイズの異なるプリント基板を取り付けできない取付構造であって、プリント基板のサイズ変更を伴うような設計変更を容易に行うことのできない、所謂汎用性のまったくない取付構造であった。そこで、サイズの異なるどのような形状のプリント基板であってもフレームに取り付けることのできるプリント基板の取付構造が望まれていたが、そうした取付構造は従来なかった。
【0007】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、異なるサイズのプリント基板(回路基板)を取り付けることのできる、汎用性ある電子鍵盤楽器における基板取付構造を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る電子鍵盤楽器における基板の取付構造は、複数の鍵と、前記各鍵の動作状態に応じてスイッチングされるスイッチを搭載した基板と、前記複数の鍵をそれぞれ揺動可能に支持すると共に前記基板を保持するフレームとを具えた電子鍵盤楽器において、前記フレームは、ボス部と前記ボス部と離間した位置に突設した係止片とを有し、前記基板は、前記フレームのボス部に対向する箇所に螺子通し穴を、前記フレームの係止片に対向する箇所に開口部をそれぞれ有してなり、前記フレームのボス部に対して前記螺子通し穴から通した螺子を螺合させる際に、前記基板の開口部から前記フレームの係止片を突出させて、前記基板の開口縁部を係止させることを特徴とする。
【0009】
この発明によると、複数の鍵をそれぞれ揺動可能に支持すると共に、前記各鍵の動作状態に応じてスイッチングされるスイッチを搭載した基板を保持するフレームは、ボス部と前記ボス部と離間した位置に突設した係止片とを有する。一方、前記基板は、前記フレームのボス部に対向する箇所に螺子通し穴を、前記フレームの係止片に対向する箇所に開口部をそれぞれ有する。こうした基板をフレームに取り付ける際には、前記フレームのボス部に対して前記螺子通し穴から通した螺子を螺合させると共に、前記基板の開口部から前記フレームの係止片を突出させて、前記基板の開口縁部を係止させる。すなわち、螺子及び基板内に設けた開口部を貫通する係止片による前記開口縁部の係止により、フレームに基板を固定的に取り付ける。こうすることにより、サイズの異なる基板において同じ箇所に開口部及び螺子通し穴を設けておくだけで、異なるサイズの基板であってもフレームの構造を変えることなく取り付けることができるようになる。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、基板に貫通孔である係止片止め開口部を設けておき、該係止片止め開口部にフレームに設けられた係止片を通して該係止片止め開口部の開口縁部を係止させるようにしたので、異なるサイズの基板でも交換して取り付けることが容易にできるようになる、という優れた効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付図面を参照しながらこの発明を詳細に説明する。
【0012】
まず、本発明に係る電子鍵盤楽器におけるプリント基板(回路基板)の取付構造について、図1を用いて説明する。図1は、本発明に係る電子鍵盤楽器におけるプリント基板(回路基板)の取付構造の一実施例を示した概念図である。図1(a)は電子鍵盤楽器における鍵盤の全体構成を示した縦断側面図であり、図1(b)はフレームに取り付けた状態にあるプリント基板を示した上面図である。ただし、図1(b)においても図示を簡略化するために、実際には縦列に重ね合わされるように配置されているプリント基板Pと鍵Kとを便宜的に分けて図示している。なお、図1において、既に説明済みである従来知られた電子鍵盤楽器におけるプリント基板の取付構造と同様の要素には、図4に付した符号と同符号を付記している。
【0013】
図1から理解できるように、この実施例に示すプリント基板Pには螺子通し孔Naの他に、従来(図4参照)にはなかったプリント基板Pを貫通する所定形状の貫通孔である係止片止め開口部Hが、前記螺子通し孔Naと離間した位置に設けられている。勿論、係止片止め開口部Hを形成する位置は、電子回路やプリント配線パターンのない位置であることは言うまでもない。一方、フレームFは既に説明済みの従来(図4参照)と同様の構成であって、略L字形状をした弾性変形型の係止片Aと、前記係止片Aと対をなす支持部材Cと、螺子孔を有する略円柱状のボス部Bとが、上記プリント基板Pに設けた係止片止め開口部H又は螺子通し孔Naの位置にそれぞれあわせるようにして、鍵Kのある上向きに突設されている。前記プリント基板Pを該フレームFに取り付けるには、係止片Aに対してプリント基板Pの先端部(側縁部)PSを押し込むのではなく、係止片Aをプリント基板Pの係止片止め開口部Hに通して、該係止片止め開口部Hの縁部(開口縁部)を係止片Aと支持部材Cとの間で挟持させるようにする。すなわち、この実施例においては、支持部材Cの上端面Caは係止片Aの係止爪Aaと対向する位置にあって、この係止片Aの係止爪Aaと支持部材Cの上端面Caとの間の距離は取り付け対象のプリント基板Pの板厚より僅かに小さい距離が確保されるように形成されており、これにより係止片Aの係止爪Aaと支持部材Cとの間に挿入されたプリント基板Pの係止片止め開口部Hの縁部を挟持(係止)するようにしている。例えば、係止片Aは、プリント基板Pの係止片止め開口部Hの縁部に設けられた所定の係止位置に対して係止爪Aaを引っ掛けるフックタイプであってよい。
【0014】
こうしたプリント基板Pの係止片止め開口部Hの開口縁部を挟持(係止)させた状態では、係止片Aの弾性変形による反発力が図1(a)において左方向に働くが、この状態のままで前記係止片Aにより狭持された係止片止め開口部Hの縁部の直線延長上であるプリント基板Pの端部に近い位置に形成されている螺子通し孔Naに対して、プリント基板Pの上面からねじ(螺子)Nを通してボス部Bにねじ止めする。このように、プリント基板Pに設けられた係止片止め開口部Hを係止片Aと支持部材Cとにより挟持させ、さらに係止片Aの弾性変形による反発力がかかった状態のままでねじ止めすることによって、プリント基板PをフレームFに完全に固定する。
【0015】
ここで、前記係止片止め開口部Hにおける前記係止片Aにより挟持される箇所の形状としては、長手方向(図1(a)においては図面垂直方向、図1(b)においては図面左右方向)に対し平行な直線部を所定の長さだけ設けた形状に形成するとよい。一般的に、プリント基板PとフレームFとは異なる材質で形成されており、プリント基板PとフレームFとは熱収縮率が異なることから、温度変化によって係止片Aにより挟持される位置がずれてしまうことが生ずる。そうした場合に、前記係止片止め開口部Hと係止片Aとのクリアランスが小さいと上記ずれが生じずにプリント基板Pと係止片Aが干渉してしまい、それによる歪みがたまることで、係止片Aやプリント基板Pそのものを破損してしまったり、あるいは係止片Aがプリント基板Pから外れてしまう。そこで、こうしたことを防止するために、熱膨張・熱収縮の影響が最も強く現れやすい長手方向に対して、平行な直線部を所定区間設けた形状とする。この直線部に係止片Aで挟持させることで、長手方向のずれに関係なく常に短手方向(図1(a)においては図面左右方向、図1(b)においては図面上下方向)の位置決めを確保しながら、さらに長手方向のクリアランスを確保することもできるようになる。
【0016】
以上のように、本発明に係る電子鍵盤楽器における基板(回路基板)の取付構造は、プリント基板P内に貫通孔である係止片止め開口部Hを設けておき、該係止片止め開口部Hに対してフレームFに設けられた係止片Aを通して係止片止め開口部Hの縁部を係止させるようにしたものである。このように、プリント基板P内に係止片止め開口部Hを設けて、該係止片止め開口部Hの縁部を挟持させるようにすると、例えば図1に示すように矢印X方向にサイズを延長したサイズの異なるプリント基板Pであっても、サイズに関わらずプリント基板P上の同じ位置に係止片止め開口部H(及び螺子通し孔Na)を設けておくだけで、フレームFに取り付けることができるようになる。したがって、プリント基板Pの設計変更の自由度が高まるし、また他の電子鍵盤楽器との間において同じプリント基板Pを用いるプリント基板の共通化を図ることなども容易にできるようになる。
また、プリント基板P内に貫通孔である係止片止め開口部Hを設けて該係止片止め開口部Hの縁部を係止させるようにしたことで、プリント基板Pの先端部(側縁部)PSからプリント基板P内に入り込む形の切り欠き(図示せず)を設けることに比べて、プリント基板Pの先端部(側縁部)PSから係止片止め開口部Hまでにおけるプリント基板P上に電子部品や配線パターンなどを載せることができる。つまり、プリント基板P上により多くの部品を搭載することができ有利である。
【0017】
上記したように、プリント基板P内に設けられる係止片止め開口部H又は螺子通し孔Naの位置にあわせるようにして、フレームFに係止部A及び支持部材C、ボス部Bがそれぞれ配置されるので、図4に示したような従来知られた取付構造と比べると、同じサイズのプリント基板Pである場合には、係止部A及び支持部材Cの配置位置からボス部Bの配置位置までの配置間隔を狭くするように構成することができる。例えば、係止部A及び支持部材Cとボス部BとをキースイッチKS付近に集中的に配置することができるようになる。このキースイッチKS付近には押鍵に従い鍵Kからの力が最も大きくかかる箇所であり、それに伴い撓みや歪みなどが生じ易い箇所である。すなわち、押鍵に応じて、鍵Kは回動支点Zを中心にしてプリント基板Pに向かって矢印Y方向に回動する。鍵Kを押す力が増して所定の力以上になると、弾性型のキースイッチKSはプリント基板P上の所定の導電パターンによる基板接点部Sとの接触を開始する。このキースイッチKSがプリント基板P上の所定の導電パターンによる基板接点部Sと接触するとスイッチオン状態となり、所定の楽音発音機構(図示せず)を動作させて楽音の発音を開始する。
【0018】
この際に、鍵を押す力が増すにつれて鍵Kは強くキースイッチKSを押すことになるので、それに伴いプリント基板Pに対して強い力が働く。しかし、所定の力以上で鍵Kを押さない限り、弾性型のキースイッチKS(弾性スイッチ)がプリント基板P上の所定の導電パターンによる基板接点部Sと接触して楽音の発音が開始されないので、ある程度の強い力を必要とする。そこで、こうした押鍵時に係る強い力に対抗して撓みや歪みなどが生じないようにプリント基板Pに支えるために、プリント基板Pを下から支える支持部材Cやボス部BをキースイッチKSの付近に集中的に配置するとよい。すなわち、押鍵に従い上からの力が最も大きくかかる箇所であるキースイッチKS付近に、支持部材C(それに伴い係止部Aも)とボス部Bを配置することにより、押鍵時にかかる強い力に対抗しうるようにプリント基板Pを支えて撓みや歪みの発生を防止することができるようになる、という利点もある。
【0019】
さらに、プリント基板PをフレームFに固定するための係止片A、支持部材C、ボス部Bなどの基板の締結部材を、図1(b)に示すように、白鍵の隣りあう位置に配置するようにしている。これにより、係止片A及び支持部材Cによる係止片止め開口部Hの縁部の挟持やねじ止めの際に、係止片AやねじNが基板接点部Sと干渉することなくプリント基板PをフレームFに固定させることができるようにしている。すなわち、白鍵と黒鍵とが隣りあう箇所では基板接点部Sが密に存在しており、当該箇所に前記基板の締結部材を配置すると、これらの締結部材が基板接点部Sに干渉してしまい、正しくキースイッチKSが動作せずに鍵Kに対する押鍵動作等を検出することができなくなる。そこで、本発明に係るプリント基板の取付構造においては、白鍵の隣りあう位置に基板の締結部材、つまり係止片A及び支持部材Cとボス部Bなどを配置することで、基板接点部Sとの干渉を回避するようにしている。なお、基板の締結部材としては上記のものに限らず、リベットによるもの等であってよい。
【0020】
上述したように、本発明に係るプリント基板の取付構造では、プリント基板P内に係止用の貫通孔(係止片止め開口部H)を設けて、該係止片止め開口部HにフレームFに設けられた係止片Aを通して係止片止め開口部Hの端面に係止させるようになっているが、こうした係止用の貫通孔(係止片止め開口部H)の他に、基板配置位置を特定する位置決め用の貫通孔(これを位置決め孔と呼ぶ)をプリント基板P内に設けるようにしてもよい。図2は、位置決め孔を設けたプリント基板の一実施例を示す上面図である。
【0021】
図2に示すプリント基板Pにおいては、その略中央部に、係止用の貫通孔である係止片止め開口部Hとは異なる、位置決め用の貫通孔である位置決め孔Iが形成してある。この位置決め孔Iは左右の適宜の位置(上記したように白鍵が隣りあう位置)に配置された係止片止め開口部Hを結んだ軸線上であって、またプリント基板Pの長手方向において両端からほぼ等距離の略中央部の位置に形成されており、その開口サイズはフレームF側において当該プリント基板Pを取り付けた際の対応する位置に設けられている位置決め片IAが通過可能な、位置決め片IAの先端部とほぼ同程度のサイズに形成されている。つまり、プリント基板Pの中央部辺りでは両端部に比べて熱などによる膨張・伸縮の程度が小さく、基板の取り付け時における開口部の余裕(所謂クリアランス)が小さくてもあまり影響を受けないので、熱膨張や熱伸縮によるプリント基板Pや位置決め片IAの破損の心配はない。また、プリント基板Pを支えるバランス的にも略中央部に形成しておくのがよい。こうしたクリアランスの小さい位置決め孔Iをプリント基板P内の少なくとも1箇所だけにでも形成しておくと、該プリント基板PをフレームFに取り付ける際に、前記位置決め孔Iに位置決め片IAを通すだけで、係止片止め開口部Hに係止片Aを通して挟持させることができる。つまり、プリント基板PをフレームFの正しい位置に容易に取り付けることができるようになる。
なお、前記位置決め片IAによって前記位置決め孔Iの縁部を挟持(係止)するように構成してもよいことは言うまでもない。
【0022】
ところで、プリント基板Pのサイズが例えば図1に示したサイズより、演奏者側を延長したより大きいサイズであるような場合には、フレームF側に設けられるボス部Bなどの締結部材がより演奏者側に近い位置に配置されることがある(後述する図3参照)。こうした場合には、押鍵時にかかる外力等によるフレームFの変形につられてボス部Bの位置がずれてしまう。そうすると、プリント基板Pに設けられているキースイッチKSの位置が鍵Kに対する当初の位置からずれてしまうので、こうしたキースイッチKSの位置ずれにより発音タイミングがずれたり、最悪の場合には楽音の発音自体がなされなくなるなどといった発音不良を引き起こす。そこで、こうしたボス部Bの位置ずれを防止するために、後述する図3に示すように、変形の少ない公知のリブRにボス部Bを一体的に形成することによって、プリント基板Pの固定位置を安定させるようにするとよい。このリブRは所定厚さの板状であり、3〜4鍵毎、半オクターブ毎、あるいは1オクターブ毎など、鍵の並び方向に離間して複数形成されているものである。
【0023】
図3は、ボス部をフレームのリブに一体的に構成した場合の鍵盤の全体構成を示した概念図である。図3(a)は縦断側面図であり、図3(b)は正面図である。図3に示すように、鍵盤の短手方向(図3(a)においては図面左右方向、図3(b)においては図面垂直方向)に延びるようにして設置されている公知のリブRの側面あるいは端面等に、ボス部Bを一体形成する。このように、ボス部BをフレームFのリブRに一体的に構成することにより、リブRの存在していない箇所にボス部Bを設けることに比べて、ボス部Bの位置にずれが生じないように固定位置を安定させて支持することができるようになる。また、ボス部BをフレームFのリブRに一体的に構成すると、ボス部B自体の強度を上げることもできる。
【0024】
なお、上述した各実施例では説明を理解しやすくするために、鍵K自体が直下に配置されたプリント基板P上のキースイッチKSを動作するものを示したがこれに限らず、公知の鍵盤の動作機構(例えば、鍵に連動して回動するアクチュエータなど)の動作に応じてキースイッチKSを動作するようにした構成であってもよい。そうした場合に、プリント基板Pを配置する位置は鍵Kの直下に限らないことは言うまでもない。
なお、上述した実施例においては係止片Aと支持部材Cとを別々に構成した例を示したが、この係止片Aと支持部材Cとを一体的に構成してもよい。例えば、支持部材Cの上に係止片Aを形成してもよい。すなわち、全体形状が凸状であって、その凸部を略L字形状に形成するようにするとよい。また、係止部Aは上記したものに限らず、プリント基板Pを固定的に把持することのできるものであればどのようなタイプのものであってもよい。
なお、プリント基板Pの外形形状は図示したような長方形の形状に限らず、適宜の外形形状であってよい。こうした外形形状の異なるプリント基板Pであっても、本発明に係るプリント基板の取付構造によれば取り付け可能となるので有利である。
なお、少なくとも2箇所以上に係止片止め開口部Hを設けておき、プリント基板PをフレームFに取り付ける際に、これら複数箇所で同時に挟持させるようにしてあってもよいし、電子鍵盤楽器の種類等に応じて複数箇所の中から任意の2箇所でのみ挟持させるようにしてあってもよい。
【0025】
なお、上述した各実施例では電子鍵盤楽器における各鍵に対応して設けられているキースイッチを有したプリント基板の取付構造について説明したが、該プリント基板の取付構造を適用するものは鍵盤の押鍵動作を検知するものに限らないことは言うまでもない。すなわち、上述した各実施例に示したプリント基板の取付構造は、電子鍵盤楽器の鍵盤以外の各種操作子のスイッチ動作を検知するキースイッチを有するプリント基板の取付に適用してよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係る電子鍵盤楽器におけるプリント基板の取付構造の一実施例を示した概念図であり、図1(a)は鍵盤の全体構成を示した縦断側面図、図1(b)はフレーム取付状態にあるプリント基板を示した上面図である。
【図2】位置決め孔を設けたプリント基板の一実施例を示す上面図である。
【図3】ボス部をフレームのリブに一体的に構成した場合の鍵盤の全体構成を示した概念図であり、図3(a)は縦断側面図、図3(b)は正面図である。
【図4】電子鍵盤楽器における従来から知られたプリント基板の取付構造の一例を示す概念図であり、図4(a)は鍵盤の全体構成を示した縦断側面図、図4(b)はフレーム取り付け時のプリント基板を示した上面図である。
【符号の説明】
【0027】
A…係止片、Aa…係止爪、B…ボス部、C…支持部材、F…フレーム、H…係止片止め開口部、I…位置決め孔、IA…位置決め片、K…鍵、N…ねじ、Na…螺子通し孔、P…プリント基板、R…リブ、S…基板接点部、Z…回動支点、KS…操作子スイッチ(キースイッチ)




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013