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発明の名称 管楽器のキー検出構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−3576(P2007−3576A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−180332(P2005−180332)
出願日 平成17年6月21日(2005.6.21)
代理人 【識別番号】100101188
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 義雄
発明者 柴田 孝一郎
要約 課題
構造の簡略化を図りつつ、検出手段の取り付けや取り外しを容易に行うことができる管楽器のキー検出構造を提供すること。

解決手段
管楽器10は、複数の音孔18が形成された管体11と、この管体11に設けられて音孔18を開閉可能な複数のキー12とを備えている。各キー12の裏面側における管体11の内部には、検出手段22が保持体23を介してそれぞれ配置されている。検出手段22は、キー12の裏面と相対距離を検出して電気信号を出力可能に設けられ、キー12の開閉状態が検出される。保持体23は、管体11の内部において、キー12及び管体11と、各検出手段12とが非接触となるように検出手段22を位置決めする。
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の音孔が設けられた管体と、この管体に回動可能に設けられるとともに、前記音孔を開閉可能な複数のキーとを備えた管楽器における前記キーの開閉状態若しくは位置を検出する構造であって、
前記管体の内部における各キーの裏面側にそれぞれ配置され、当該裏面との相対距離を検知して電気信号を出力する複数の検出手段と、管体の内部に受容されて各検出手段を保持する保持体とを備え、
前記保持体は、キー及び管体と各検出手段とが非接触となるように当該検出手段を位置決め可能に設けられていることを特徴とする管楽器のキー検出構造。
【請求項2】
前記保持体は、管体の軸線方向に沿って延びる延出部材と、この延出部材に設けられて管体の内周面に圧接する複数の接触体とを備えていることを特徴とする請求項1記載の管楽器のキー検出構造。
【請求項3】
前記延出部材は、異なる方向に向けられた少なくとも二つの保持面を備え、これら保持面は、前記検出手段を保持可能に設けられていることを特徴とする請求項2記載の管楽器のキー検出構造。
【請求項4】
前記検出手段は、フォトリフレクタを用いて構成されていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の管楽器のキー検出構造。
【請求項5】
前記検出手段とキーとの間に、反射部材若しくは屈折部材を設け、当該反射部材若しくは屈折部材を介してフォトリフレクタから発せされる光を反射若しくは屈折可能に設けたことを特徴とする請求項4記載の管楽器のキー検出構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、管楽器のキー検出構造に係り、更に詳しくは、キーの状態等を検出する検出手段を管楽器に容易に着脱することができる管楽器のキー検出構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、管楽器において、キー操作を検出して電気音を再生するタイプのものとして、例えば、特許文献1及び2に開示されたものが知られている。これらの特許文献では、管楽器を形成する管体やキーが、スイッチやホール素子等を含むモジュールが予め組み込まれた形態となっている。つまり、各特許文献の管楽器の構成は、いわゆるアコースティックタイプの管楽器とは形態が異なるものであり、前記モジュールを取り外すと、演奏音を発することができなくなる。一方、近時では、前記モジュールをアコースティック楽器に着脱可能とし、電気的な再生音と楽器自体が発する演奏音との二つの音を必要に応じて使い分けできるようにする要請がある。
【0003】
ここで、アコースティックタイプの管楽器において、電気音も再生すべくキー操作を検出できるようにする場合、以下に述べる構造(1)及び構造(2)が考えられる。
構造(1)は、キーの裏面側に磁性体を固定する一方、管体の内部にホール素子を装着する構造である。同構造において、キーが音孔を開閉したときに、磁性体の変位による磁界変化をホール素子が検出し、キーの開閉に応じた電気信号を出力するようになっている。
構造(2)は、構造(1)に対し、磁性体及びホール素子の装着位置を変えた構造となっている。すなわち、構造(2)では、磁性体がアームを介してキーの外方に支持される一方、ホール素子が管体の外面側に装着される。
【0004】
【特許文献1】実開平4−89999号公報
【特許文献2】特開平8−305362号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、構造(1)にあっては、キーの裏面側に磁性体を装着する作業が面倒となって多大な時間を要するという不都合を生じる。これは、その作業において、管体からキーを分解して磁性体を装着したり、管体とキーとの間の狭いスペースに磁性体を差し込んだりすることが不可欠となることに起因する。しかも、磁性体がキーの裏面側に設けられるので、磁性体が音孔に受容可能なサイズとしなければ、キーにより音孔を閉塞できなくなるという制約も受ける。
【0006】
また、構造(2)では、管体の外周面にホール素子を装着したり、アームにより磁性体を支持するための構造が複雑になる傾向が強く、管楽器の修理や手入れを行う際にキー等を分解する作業が煩雑且つ困難になるという不都合を招来する。特に、管体は外周面が曲面となるので、ホール素子の装着状態が不安定になり易くなる。
【0007】
[発明の目的]
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、構造の簡略化を図ることができ、検出手段の取り付けや取り外しを容易に行うことができる管楽器のキー検出構造を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、アコースティックタイプの管楽器に装着することができる管楽器のキー検出構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため、本発明は、複数の音孔が設けられた管体と、この管体に回動可能に設けられるとともに、前記音孔を開閉可能な複数のキーとを備えた管楽器における前記キーの開閉状態若しくは位置を検出する構造であって、
前記管体の内部における各キーの裏面側にそれぞれ配置され、当該裏面との相対距離を検知して電気信号を出力する複数の検出手段と、管体の内部に受容されて各検出手段を保持する保持体とを備え、
前記保持体は、キー及び管体と各検出手段とが非接触となるように当該検出手段を位置決め可能に設けられる、という構成が採用されている。
【0009】
本発明において、前記保持体は、管体の軸線方向に沿って延びる延出部材と、この延出部材に設けられて管体の内周面に圧接する複数の接触体とを備えることが好ましい。
【0010】
また、前記延出部材は、異なる方向に向けられた少なくとも二つの保持面を備え、これら保持面は、前記検出手段を保持可能に設けられる、という構成も好ましくは採用される。
【0011】
更に、前記検出手段は、検出手段は、フォトリフレクタを用いて構成されることが好ましい。
【0012】
また、前記検出手段とキーとの間に、反射部材若しくは屈折部材を設け、当該反射部材若しくは屈折部材を介してフォトリフレクタから発せされる光を反射若しくは屈折可能に設けることもできる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、管体の内部に保持体を出し入れするだけで、各検出手段の着脱作業を簡単且つ迅速に行うことが可能となる。また、検出手段がキーと非接触となるので、各キーに検出手段を装着したり、音孔内に検出手段を受容させる必要性を排除でき、構成の簡略化を図ることができる他、検出手段における大きさ等の設計上の制約を緩和することが可能となる。しかも、管体からキーを分解する作業の省力化も図ることができ、手入れや修理に要する負担を少なくすることが可能となる。
【0014】
また、管体の内周面に接触体が圧接するので、いわゆるアコースティックタイプの管楽器のように、管体の内周面が滑らかであっても、当該内周面に保持体を着脱自在に支持できる。更に、管体内で接触体を少しずつずらすように移動でき、これにより、検出手段の設置位置の微調整を簡単に行うことができる。また、一の延出部材における各キーの対応位置に検出手段をそれぞれ設けることにより、装着作業の迅速化をより良く達成することが可能となる。
【0015】
更に、異なる方向に向けられた各保持面を延出部材が備えているので、例えば、演奏者から見てキーが上側と奥行き側との二方向に設置されている管楽器であっても、一つの延出部材を介して、それらのキーに対応する検出手段を難なく配置することが可能となる。
【0016】
また、フォトリフレクタを用いて検出手段を構成したので、キーとの間の距離を精度良く検出して当該キーの開閉状態を良好に検知することが可能となる。更に、反射部材等を介してフォトリフレクタから発せされる光を反射等させた場合、フォトリフレクタの向きに拘わらず、キーの裏面にフォトリフレクタの光を入射できるようになり、検出手段の位置的な制約を少なくして設計上の自由度を高めることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0018】
図1には、実施形態に係る管楽器の概略平面図が示され、図2には、図1の分解図が示されている。これらの図において、管楽器10は、本実施形態では、公知な構造となるアコースティックタイプのフルートにより構成され、従来通りの演奏法により空気を振動させて所定の音程を吹奏可能に設けられている。管楽器10は、図1中左右に延びる管体11と、この管体11に設けられた複数のキー12とを備えて構成されている。
【0019】
前記管体11は、リッププレート14Aを有する頭部管14と、この頭部管14の図2中右端側に連結可能な主管15及び足部管16とを備えている。図3に示されるように、主管15及び足部管16には、それらの内外を通じる複数の音孔18が設けられ、これら音孔18は、同図中上方や斜め右下方向に開口部18Aをそれぞれ備えている。
【0020】
各キー12は、皿状に形成され、各音孔18の開口部18A側にそれぞれ配置されている。キー12は、アーム20を介して主管15又は足部管16に回動可能に支持されており、当該回動により音孔18を開閉可能に設けられている(図4参照)。ここで、各キー12の裏面側における管体11の内部には、検出手段22が保持体23を介してそれぞれ配置されている。
【0021】
前記各検出手段22は、キー12に対応する位置に一つずつ設けられている。検出手段22は、キー12の裏面との相対距離を検知し、当該距離に応じた電気信号を出力可能に設けられており、これにより、キー12による音孔18の開閉状態を検出できるようになっている。
具体的には、各検出手段22は、図5に示されるように、赤外線フォトリフレクタ24を用いて構成され、この赤外線フォトリフレクタ24は、発光ダイオード25及びフォトトランジスタ26を備えている。発光ダイオード25は、抵抗28を介してアース29に接続されるとともに、電源30に接続され、この電源30より電力供給されると、キー12の裏面に向かって赤外線を発光可能に設けられている。フォトトランジスタ26は、抵抗32を介してアース33に接続されるとともに、電源34に接続され、この電源34より電力供給される。フォトトランジスタ26は、キー12の裏面で反射した赤外線を受光することにより、当該裏面との相対距離に応じた電圧をバッファ35に印加する。このバッファ35は、印可された電圧に対応して変化する電気信号を後述する制御手段に出力する。
【0022】
前記保持体23は、図3に示されるように、管体11の内部に受容されるとともに、各キー12の裏側で検出手段22を保持している。保持体23は、図6及び図7にも示されるように、管体11の軸線方向に沿って延びる延出部材38と、この延出部材38の延出方向に沿って所定間隔毎に複数設けられた接触体39と備えて構成されている。
【0023】
前記延出部材38は、断面視V字状に屈曲した板状部材により形成され、主管15及び足部管16の全体長さより若干短い長さに設定されている。延出部材38は、図3中上方の音孔18の開口部18A側に向けられた第1の保持面38Aと、図3中斜め下方の音孔18の開口部18A側に向けられた第2の保持面38Bとを備えている。第1及び第2の保持面38A,38Bには、プリント基板41がそれぞれ取り付けられ、当該プリント基板41に各検出手段22が接続されている。つまり、検出手段22は、プリント基板41を介して第1及び第2の保持面38A,38Bに保持されている。
【0024】
前記接触体39は、プリント基板41の表面側に取り付けられる取付面39Bと、管体11の内周面に沿う湾曲面39Aを備えている。接触体39は、発泡ゴム等の弾性体からなり、保持体22を管体11の内部に挿入したときに、圧縮変形して湾曲面39Aが管体11の内周面に圧接するようになっている。このとき、意図的な外力を付与しない限り保持体23が移動規制され、延出部材38と管体11と非接触に保つとともに、キー12及び管体11と各検出手段22とが非接触となるように各検出手段22を位置決めすることとなる。
【0025】
なお、頭部管14又はその近傍には、呼気の圧力を検知して電気信号を出力する図示しない気圧センサが設けられている。この気圧センサ及び前記各検出手段22から出力される電気信号は、所定の制御手段を介して制御され、アンプやスピーカ等を含む再生装置(図示省略)に出力されて所定の音程の再生音を発するようになっている。
【0026】
以上の構成において、管体11に検出手段22を取り付ける場合、頭部管14と主管15とを分離した後、主管15及び足部管16の内部に検出手段22を保持した保持体23を挿入する。これにより、保持体23が主管15及び足部管16に受容されるとともに、各接触体39が主管15及び足部管16の内周面に圧接する。このとき、延出部材38の第1の保持面38Aを図3中上向きとし、且つ、第2の保持面38Bを同図中斜め下向きとする。これにより、各キー12の裏側に検出手段22がそれぞれ位置するとともに、各検出手段22及び延出部材38がキー12及び管体11に非接触となる。
なお、この状態で、保持体23に意図的な外力を付与すれば、管体11の内部で保持体23を回転させたり、ずらしたりすることができ、各検出手段22の位置を微調整可能となる。
【0027】
また、管体11から検出手段22を取り外す場合には、頭部管14と主管15とを分離した後で、主管15及び足部管16から保持体23を引き出せばよい。
【0028】
ここで、管楽器10を用いて電気的な再生音により演奏を行う場合、一般のフルートと同様に、指先で各キー12を操作して各音孔18を開閉する。このとき、各検出手段22により、キー12の裏面との相対距離が検知され、当該相対距離に応じた電気信号が前述の制御手段に出力される。制御手段は、入力した電気信号からキー12の開閉状態を検出するとともに、所定の音程情報として再生装置に出力を行い、これにより、電気音が再生されることとなる。
【0029】
従って、このような実施形態によれば、簡単な構成により、キー12の開閉状態を検出できる他、キー12付近への検出手段22の着脱も容易且つ短時間で行うことが可能となる。これにより、一つの管楽器10により、電気的な再生音と、楽器自体が空気を振動させて発する音との両方の音を選択的に奏することができる。つまり、必要に応じて、電子楽器として演奏したり、アコースティック楽器として演奏したりすることができ、使い勝手を飛躍的に向上させることが可能となる。
【0030】
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明は、特定の実施の形態に関して特に図示し、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上に述べた実施形態に対し、形状、位置若しくは方向、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【0031】
例えば、延出部材38は、種々の設計変更が可能であり、例えば、図8及び図9に示される構成にしてもよい。これらの図において、延出部材38は、両面がプリント基板として機能する板状体からなり、その両面を保持面として検出手段22を保持している。各検出手段22には、レンズからなる反射部材43が設けられている。反射部材43は、発光ダイオードから発せられる赤外線を反射してキー12の裏面に入射させるとともに、当該裏面で反射した赤外線も再度反射し、フォトトランジスタ26に入射させるようになっている。なお、前記反射部材43に代え、前記赤外線を屈折させるレンズ等からなる屈折部材としてもよい。
また、延出部材38の他の構成として、図10に示されるように、第1及び第2の保持面38A,38Bに設けられるプリント基板41を一体とし、このプリント基板41を各保持面38A,38Bに沿うように折り曲げて取り付けてもよい。
更に、図11に示されるように、プリント基板を円筒状に丸めて延出部材38を形成してもよい。
また、延出部材38は、その保持面の形成数を更に増やしてもよく、これにより、音孔18が種々の方向に向けられた管楽器10への対応の容易化を図ることが可能となる。
【0032】
更に、前記実施形態では、管楽器10をフルートとした場合を説明したが、ソプラノサックス、バスフルート、アルトフルート、ピッコロ等の管楽器としてもよく、これらの管体11の形状に応じて保持体23の形状や検出手段22の位置を変更すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】実施形態に係る管楽器の概略平面図。
【図2】図1の分解図。
【図3】管楽器の概略横断面図。
【図4】音孔を開放した状態の図3と同様の断面図。
【図5】検出手段のブロック図。
【図6】管楽器を省略した図3と同様の断面図。
【図7】検出手段及び保持体の概略斜視図。
【図8】変形例に係る保持体及び検出手段を示す図3と同様の断面図。
【図9】図8の保持体及び検出手段の図6と同様の断面図。
【図10】他の変形例に係る図3と同様の断面図。
【図11】更に他の変形例に係る図6と同様の断面図。
【符号の説明】
【0034】
10・・・管楽器、11・・・管体、12・・・キー、18・・・音孔、22・・・検出手段、23・・・保持体、38・・・延出部材、38A・・・第1の保持面、38B・・・第2の保持面、39・・・接触体




 

 


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