米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 発電 -> 株式会社三井ハイテック

発明の名称 クローポール型モータの固定子鉄心の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−28760(P2007−28760A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−205752(P2005−205752)
出願日 平成17年7月14日(2005.7.14)
代理人 【識別番号】100071054
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 高久
発明者 梅田 和彦 / 橋本 彰博
要約 課題

クローポール型モータの固定子鉄心片のフランジに対する極歯の折り曲げ精度の向上を可能とし、以てクローポール型モータのモータ特性を向上させることが可能となる方法を提供すること。

解決手段
特許請求の範囲
【請求項1】
円環状のフランジと、前記フランジの内周から折れ曲がり、フランジ面に対して直交するフランジ中心軸に沿う極歯と、を有する固定子鉄心片を製造するクローポール型モータの固定子鉄心の製造方法において、
前記フランジの内径方向に突出する複数の極歯を形成する工程と、
前記極歯の基端部に折り曲げ補助加工部を形成する工程と、
前記折り曲げ補助加工部を起点として、前記極歯を前記フランジ中心軸方向に折り曲げる工程と、
鉄心片材料から前記フランジを外形抜きする工程と、
を含んで成ることを特徴とするクローポール型モータの固定子鉄心の製造方法。
【請求項2】
前記極歯を折り曲げる工程の後に、前記極歯がフランジ面に対して直角をなすように、前記極歯の基端部を押圧することを特徴とする請求項1記載のクローポール型モータの固定子鉄心の製造方法。
【請求項3】
前記折り曲げ補助加工部は、前記極歯の裏面または表裏面に当該極歯の全幅に亘って延在する溝であるか、または前記極歯の両側縁に周方向に沿って位置する切欠きであることを特徴とする請求項1または請求項2記載のクローポール型モータの固定子鉄心の製造方法。
【請求項4】
前記折り曲げ補助加工部は、前記極歯の全幅に亘って延在する溝であると共に、前記フランジの内周方向における端部の深さが中央部の深さよりも深く形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のクローポール型モータの固定子鉄心の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、円環状のフランジと、フランジの内周から折れ曲がりフランジ面に対して直交するフランジ中心軸に沿う極歯と、を有する固定子鉄心片を製造するクローポール型モータの固定子鉄心の製造方法に関し、特に極歯の折り曲げ精度を向上させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ステッピングモータの固定子鉄心には、例えば電磁鋼板から打ち抜きされた鉄心片を複数枚積層してなる積層固定子鉄心の他に、下記特許文献1で開示されているクローポール型モータの固定子鉄心があり、このクローポール型モータはパソコンやプリンタ等に利用されている。
【0003】
図7および図8に示すように、クローポール型モータに使用される固定子鉄心片1は、円環状板(フランジ)11の内径方向に突出した複数の極歯12を、フランジ面に対して直交するフランジ中心軸(回転子設置軸)Cの方向に折り曲げて固定子鉄心片10を形成し、二つの固定子鉄心片10のフランジ中心軸を一致させた状態において互いの極歯12同士を噛合し、各極歯12間の隙間に図示しない樹脂を充填することによって形成される。さらに、噛合された極歯12によって形成された固定子鉄心1の筒状の部分にコイルを巻線することによって固定子が製造される。
【特許文献1】特開平7−31123号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、クローポール型モータは製造コストを下げ得る利点があるが、次のような問題もある。
【0005】
すなわち、固定子鉄心片の形成においては、極歯の曲げ角度を直角にすべく、極歯をフランジ中心軸の方向に折り曲げるのであるが、実際には鉄心片材料のスプリングバックや、打ち抜き加工、曲げ加工等による内部残留応力によって各極歯の折り曲げ角度がばらつき、極歯の位置精度が劣化する(図7(b)極歯12′参照)。この結果、固定子鉄心の個々の極歯と、固定子鉄心の内側に配置される回転子鉄心とのギャップが一定にならなくなり、クローポール型モータのモータ特性の低下を招来する不都合があった。
【0006】
また、ステップ角度を小さくするためには、極歯数を多くする必要があるが、極歯数を増やすと極歯の幅は細くなり、折り曲げの際にフランジの内周方向に位置ずれが生じ易くなる。こうした極歯を有する固定子鉄心片を用いて固定子鉄心を製造すると、隣接する極歯同士の隙間の間隔が一定にならなくなるため、この固定子鉄心を備えたクローポール型モータのステップ角度も一定にならなくなる。換言すると、ステップ角度を一定にするためには、クローポール型モータの極歯にはフランジの内周方向に位置ずれしない程度の幅が必要であるということになる。このため、クローポール型モータのステップ角度を小さくすることができなくなり、モータ特性の低下を招くおそれがあった。
【0007】
本発明はこうした実状に鑑みて為されたものであり、クローポール型モータの固定子鉄心片のフランジに対する極歯の折り曲げ精度の向上を可能とし、以てクローポール型モータのモータ特性を向上させることが可能となる方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するべく、請求項1の発明に関わるクローポール型モータの固定子鉄心の製造方法は、円環状のフランジと、前記フランジの内周から折れ曲がり、フランジ面に対して直交するフランジ中心軸に沿う極歯と、を有する固定子鉄心片を製造するクローポール型モータの固定子鉄心の製造方法において、前記フランジの内径方向に突出する複数の極歯を形成する工程と、前記極歯の基端部に折り曲げ補助加工部を形成する工程と、前記折り曲げ補助加工部を起点として、前記極歯を前記フランジ中心軸方向に折り曲げる工程と、鉄心片材料から前記フランジを外形抜きする工程と、を含んで成ることを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明に関わるクローポール型モータの固定子鉄心の製造方法は、請求項1の発明に関わるクローポール型モータの固定子鉄心の製造方法において、前記極歯を折り曲げる工程の後に、前記極歯がフランジ面に対して直角をなすように、前記極歯の基端部を押圧することを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明に関わるクローポール型モータの固定子鉄心の製造方法は、請求項1または請求項2の発明に関わるクローポール型モータの固定子鉄心の製造方法において、前記折り曲げ補助加工部は、前記極歯の裏面または表裏面に当該極歯の全幅に亘って延在する溝であるか、または前記極歯の両側縁に周方向に沿って位置する切欠きであることを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明に関わるクローポール型モータの固定子鉄心の製造方法は、請求項1または請求項2の発明に関わるクローポール型モータの固定子鉄心の製造方法において、前記折り曲げ補助加工部は、前記極歯の全幅に亘って延在する溝であると共に、前記フランジの内周方向における端部の深さが中央部の深さよりも深く形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明の如く、極歯の基端部に折り曲げ補助加工部を形成し、この折り曲げ補助加工部を起点として極歯を折り曲げると、極歯をフランジ面に対して直角に且つフランジの内周方向に位置ずれすることなく精度よく折り曲げることができる。このため、極歯のばらつきが抑えられ、固定子鉄心と回転子鉄心とのギャップを一定にすることが可能となる。さらに、固定子鉄心片の組み合わせ精度が高くなるため、固定子鉄心片を組み合わせて固定子鉄心を製造すると、隣接する極歯同士の隙間の間隔は一定になる。したがって、固定子鉄心の極歯を細くして極歯数を多くすることができるため、ステップ角度を小さくすることが可能となる。すなわち、クローポール型モータの特性を向上させることができる。
【0013】
また、請求項2の発明の如く、極歯を折り曲げた後に、極歯の基端部を押圧すると、スプリングバックや、打ち抜き加工、曲げ加工等による内部残留応力に起因して極歯に変形が生じたとしても、極歯をフランジ面に対して直角に矯正できるため、固定子鉄心片の精度が向上する。すなわち、クローポール型モータの特性をさらに向上させることができる。
【0014】
また、請求項3の発明の如く、折り曲げ補助加工部を、極歯の裏面または表裏面に当該極歯の全幅に亘って延在する溝であるか、または極歯の両側縁に周方向に沿って位置する切欠きとすることによって、固定子鉄心片の形成が容易になされ、極歯の直角折り曲げ精度を向上させることができる。すなわち、クローポール型モータの特性をさらに向上させることができる。
【0015】
また、請求項4の発明の如く、溝の両端部を中央部よりも深くすると、溝を起点として極歯を折り曲げたときに、中央部で生ずる肉余り分の鉄心片材料を両端部に逃げることにより、極歯の直角折り曲げ精度がさらに向上する。すなわち、クローポール型モータの特性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1(a)は、極歯を折り曲げる前のクローポール型モータの固定子鉄心片10を表面側から眺めた状態を示している。同図1(a)で示すように、固定子鉄心片10は、円環状のフランジ11と、フランジ11の内径方向に突出する複数の極歯12とを有する。各極歯12の基端部12aにおける裏面側には、折り曲げ補助加工部としての溝13が形成されており、この溝13は極歯12の全幅に亘り且つフランジ11の内周方向に沿って延在し、極歯12の長手方向における溝13の断面形状は矩形形状を呈している。
【0017】
また、上記固定子鉄心片10は、加工ステーションA〜Eを有する順送り金型装置において、帯状鋼板(鉄心片材料)Wに極歯12を形成した後に、フランジ11を外形抜きすることで製造される。
【0018】
以下では、図2を用いて、固定子鉄心片10の製造工程を順を追って説明する。
【0019】
先ず、加工ステーションAにおいて、帯状鋼板Wの中央孔抜きをした後に、加工ステーションBにおいて、フランジ11の内周に複数の極歯12を打ち抜き形成する。因みに、中央孔抜きと、極歯12の打ち抜きとを同時に行うようにしてもよい。
【0020】
次いで、加工ステーションCにおいて、コイニング等によって各極歯12の基端部12aに溝13を形成した後に、加工ステーションDにおいて、後述する如く各極歯12をフランジ中心軸方向に折り曲げ形成する。
【0021】
なお、溝13を形成するコイニング等は、帯状鋼板Wの中央孔抜きの後であって、極歯12の形成前に行うようにしてもよい。
【0022】
すなわち、加工ステーションDにおいて、各極歯12を折り曲げる際には、図3(a)で示すように、極歯12の基端部12aに形成された溝13を、ダイ31に設けられた孔31aの開口に沿わせて設置し、ストリッパ32で帯状鋼板W(フランジ11)の表面側を押さえ、パンチ33を下降動作させて各極歯12をダイ31に設けられた孔31aの内側に押し込んでいく。
【0023】
このとき、極歯12の基端部12aには折り曲げ補助加工部としての溝13が形成されており、極歯12は溝13を起点として容易に折れ曲がるため、図3(b)で示すように極歯12がフランジ11に対してほぼ直角に精度よく折り曲げられる。また、極歯12はダイ31に設けられた孔31aに押し込まれる際に溝13にガイドされながら折り曲げられるので、極歯12はフランジ11の内周方向にずれることなく正確且つ容易に折り曲げられることとなる。
【0024】
加工ステーションDにおいて極歯12を折り曲げた後、加工ステーションEにおいて、帯状鋼板Wからフランジ11を外形抜きする。以上の工程を経て、固定子鉄心片10の製造は終了する。
【0025】
因みに、上述した如く、二つの固定子鉄心片10のフランジ中心軸を一致させた状態において互いの極歯12同士を噛合し、各極歯12間の隙間に樹脂を充填することによって固定子鉄心が製造される。さらに、噛合された極歯12によって形成された固定子鉄心の筒状の部分にコイルを巻線することによって固定子が製造される。
【0026】
以上で説明したように、極歯の基端部に折り曲げ補助加工部を形成し、この折り曲げ補助加工部を起点として極歯を折り曲げると、極歯をフランジ面に対して直角に且つフランジの内周方向に位置ずれすることなく精度よく折り曲げることができる。このため、極歯のばらつきが抑えられ、固定子鉄心と回転子鉄心とのギャップを一定にすることが可能となる。さらに、固定子鉄心片の組み合わせ精度が高くなるため、固定子鉄心片を組み合わせて固定子鉄心を製造すると、隣接する極歯同士の隙間の間隔は一定になる。したがって、固定子鉄心の極歯を細くして極歯数を多くすることができるため、ステップ角度を小さくすることが可能となる。すなわち、クローポール型モータの特性を向上させることができる。
【0027】
ところで、上述した如く固定子鉄心片を形成した際、鉄心片材料の剛性が強いと、極歯を折り曲げたとしても鉄心片材料のスプリングバックによって固定子鉄心片に変形が生じる場合がある。このような不都合に対処するためには、極歯を折り曲げた後に極歯の基端部を押圧し固定子鉄心片の変形を矯正することが有効である。
【0028】
すなわち、溝13を起点として極歯12を折り曲げたとしても、極歯12はスプリンバックに起因して図4(b)で示す破線の如く変形し、フランジ11に対して直角にならない場合がある。この状態において、極歯12の基端部12aを、図4(a)、(b)で示す矢印Aの如く極歯12の折り曲げ方向に押圧して、極歯12の基端部12aを僅かに変形させることによって、図4(b)で示す実線の如く極歯12を所定の曲げ姿勢に矯正する。なお、基端部12aの押圧は、極歯12を折り曲げた後であれば何時行ってもよい。
【0029】
かくして、極歯を折り曲げた後に、極歯の基端部を押圧すると、スプリングバックや、打ち抜き加工、曲げ加工等による内部残留応力に起因して極歯に変形が生じたとしても、極歯をフランジ面に対して直角に矯正できるため、固定子鉄心片の精度が向上する。すなわち、クローポール型モータの特性をさらに向上させることができる。
【0030】
なお、図1(a)、(b)を用いて説明した実施例では、極歯12の長手方向における断面形状が矩形形状である溝13を形成したが、本発明は上述した実施例に限定されるものではない。
【0031】
すなわち、図5(a)で示すように、折り曲げ補助加工部としての溝13の断面形状をV字形状にしてもよい。要は、極歯12の基端部12aに溝が形成されていればよく、断面形状を特に限定する必要は無い。
【0032】
また、図5(b)で示すように、極歯12の基端部12aにおける表裏両面に折り曲げ補助加工部としての溝13、13を形成してもよい。また、図示しないが、極歯の基端部における表面側に折り曲げ補助加工部としての溝を形成してもよい。
【0033】
また、図5(c)で示すように、極歯12の基端部12aにおける両側縁に、周方向に沿って位置する折り曲げ補助加工部としてのV字形状の切欠き14、14を形成してもよい。
【0034】
折り曲げ補助加工部を、極歯の裏面または表裏面に当該極歯の全幅に亘って延在する溝であるか、または極歯の両側縁に周方向に沿って位置する切欠きとすることによって、固定子鉄心片の形成が容易になされ、極歯の直角折り曲げ精度を向上させることができる。すなわち、クローポール型モータの特性をさらに向上させることができる。
【0035】
さらに、図6で示すように、極歯12の全幅に亘り且つフランジ11の内周方向に沿って延在する溝13の深さを部分的に変えてもよい。溝13の両端部13a、13aは中央部13bよりも深く形成されている。
【0036】
溝の両端部を中央部よりも深くすると、溝を起点として極歯を折り曲げたときに、中央部で生ずる肉余り分の鉄心片材料を両端部に逃げることにより、極歯の直角折り曲げ精度がさらに向上する。すなわち、クローポール型モータの特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】(a)はクローポール型モータの固定子鉄心片の平面図であり、(b)は極歯の斜視図である。
【図2】クローポール型モータの固定子鉄心片を製造する装置における各ステーションでの加工工程を示した帯状鋼板の平面図である。
【図3】(a)は図2のステーションDにおける極歯の折り曲げ加工を示す図であり、(b)は折り曲げ加工後の極歯を示す図である。
【図4】折り曲げ加工後に極歯の基端部を押圧する状態を示す図である。
【図5】(a)、(b)、(c)は折り曲げ補助加工部の別形態を示す図である。
【図6】図5とは異なる折り曲げ補助加工部の別形態を示す図である。
【図7】(a)は従来のクローポール型モータの固定子鉄心片の平面図であり、(b)は極歯が折り曲げられた固定子鉄心片の側面図である。
【図8】固定子鉄心の側面図である。
【符号の説明】
【0038】
10…固定子鉄心片、11…フランジ、12…極歯、13…溝、14…切欠き。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013