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電動機の制御装置 - 富士電機機器制御株式会社
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発明の名称 電動機の制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−202348(P2007−202348A)
公開日 平成19年8月9日(2007.8.9)
出願番号 特願2006−19734(P2006−19734)
出願日 平成18年1月27日(2006.1.27)
代理人 【識別番号】100105854
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 一
発明者 松本 寛之 / 金子 貴之 / 中山 智晴
要約 課題
状態量指令値に影響されずに機械共振を自動的に抑制すること。

解決手段
電動機1によって駆動される負荷4の速度を速度指令値に追従させる際に、速度制御手段6の出力信号の機械共振周波数成分を通過させるHPF9と、所定周波数以下の周波数を含む基準信号を出力する基準信号発生器10と、この出力基準信号を手段6の出力信号に加算する加算器11と、この加算出力信号を入力とし、且つフィルタ係数を変化させることにより入出力特性を変更可能な仮想フィルタ12と、この出力信号が前記基準信号に近づくように仮想フィルタ12のフィルタ係数を修正する仮想フィルタ設定部14とを備えて電動機の制御装置を構成する。
特許請求の範囲
【請求項1】
電動機及び該電動機によって駆動される負荷の状態量を検出する状態量検出手段と、該状態量検出手段の出力を状態量指令値に追従させる状態量制御手段と、フィルタ係数を変化させることにより入出力特性を変更可能な実フィルタと、該実フィルタのフィルタ係数を設定するフィルタ係数設定手段とを有する電動機の制御装置において、
前記フィルタ係数設定手段は、前記状態量制御手段の出力信号の機械共振周波数成分を通過させる振動検出手段と、所定周波数以下の周波数を含む基準信号を出力する基準信号発生手段と、この手段が出力する基準信号を前記振動検出手段の出力信号に加算する加算手段と、この手段の出力信号を入力とし、且つフィルタ係数を変化させることにより入出力特性を変更可能な仮想フィルタと、この仮想フィルタの出力信号が前記基準信号に近づくように当該仮想フィルタのフィルタ係数を修正する仮想フィルタ設定手段と
を備えたことを特徴とする電動機の制御装置。
【請求項2】
前記フィルタ係数設定手段は、前記仮想フィルタ設定手段で設定された当該仮想フィルタの入出力特性が、前記実フィルタの入出力特性となるように実フィルタのフィルタ係数を設定する実フィルタ設定手段
を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の電動機の制御装置。
【請求項3】
前記状態量検出手段は、電動機及び電動機によって駆動される負荷の何れかの速度を検出し、前記状態量指令値は外部から入力される速度指令値であり、当該状態量制御手段の出力信号はトルク指令値であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動機の制御装置。
【請求項4】
前記実フィルタは、ノッチフィルタであることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の電動機の制御装置。
【請求項5】
前記実フィルタは無限インパルス応答フィルタで、前記仮想フィルタは有限長インパルス応答フィルタであることを特徴とする請求項4記載の電動機の制御装置。
【請求項6】
前記実フィルタ設定手段は、前記仮想フィルタのノッチ中心周波数と、ノッチ減衰量と、ノッチ幅とから前記実フィルタのフィルタ係数を決定することを特徴とする請求項4又は5に記載の電動機の制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御対象の駆動時に発生する機械共振を抑制可能な電動機の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電動機の制御装置による機械共振抑制方法として、例えば特許文献1に記載の技術がある。これを図7を参照して説明する。
図7において、101は電動機(M)、102は電動機101の速度ωrを検出する速度検出器、103は連結体、104は連結体103を介して電動機101により駆動される負荷(L)、105は速度指令値ωr*と速度検出器102によって検出された電動機101の速度検出値ωrとを比較して、その偏差値(ωr*−ωr)を出力する減算手段、106は偏差値(ωr*−ωr)を演算増幅してトルク指令値τ1*として出力する演算増幅手段、109はトルク指令値τ1*にフィルタ処理を施し、新たなトルク指令値τ2*を出力し、フィルタ係数fの入力によりこのフィルタ係数fに応じた周波数成分の通過を制限可能とする実フィルタ、108は新たなトルク指令値τ2*に基づいて電動機101のトルクを制御するトルク制御手段である。
【0003】
また、110はフィルタ係数fを設定して実フィルタ109へ出力するフィルタ係数設定手段であり、112は速度検出値αを入力し、この速度検出値の速度検出値ωrに重畳している機械系の共振周波数成分dを通過させるハイパスフィルタ(HPF)、113は所定の周波数以下の周波数成分を含む基準信号rを出力する基準信号発生手段、115は基準信号発生手段113が出力する基準信号rとハイパスフィルタ112を通過した機械系の共振周波数成分dとを加算する加算手段、116は加算手段115の出力信号xと基準信号rとを入力して、周波数成分dの通過を制限するフィルタ係数fを演算して実フィルタ109へ出力する適応フィルタである。
【0004】
次に動作について説明する。速度検出器102が出力する電動機101の回転速度を示す速度検出値ωrが減算手段105に入力されることにより、電動機の速度制御装置に負帰還され、演算増幅手段106は減算手段105からの偏差値(ωr*−ωr)の入力により、この値が零になるように演算増幅を行ってトルク指令値τ1*に出力する。このトルク指令値τ1*はノッチフィルタ(実フィルタ)109を介してトルク制御手段108に入力され、このトルク制御手段108の出力信号により電動機101は速度指令値ωr*に追従するように速度制御される。
【0005】
ここで、フィルタ係数設定手段110におけるハイパスフィルタ112は、遮断周波数が速度制御の帯域幅fbに設定され、速度検出値ωrが入力され、この速度検出値ωrに重畳する機械共振周波数成分dを出力する。また、基準信号発生手段113は、速度制御の帯域幅fbと同一の周波数成分を含む基準信号rを発生し、加算器115はハイパスフィルタ112の出力dと基準信号rとを加算して信号xを出力する。
【0006】
図8は、適応フィルタ116のブロック図を示したものであり、フィルタ部分117は信号xを入力してフィルタリング処理を行い、フィルタ係数調整手段119はフィルタ部分117の出力yを目標信号である基準信号rに最も近づけるために、減算手段118が出力する基準信号rとその出力yとの偏差eが減少するようにフィルタ部分117のフィルタ係数を調整する。
【0007】
即ち、適応フィルタ116は、入力信号が与えられるとそれに応じて最も目的に沿う形の信号を発生するように自己の特性を変え、また入力信号の性質が変わると、それに追従して特性を変えるフィルタである。また、適応フィルタ116は入力xに対してその出力yが目標信号である基準信号rに最も近づくように自己フィルタ係数を逐次調整する。
入力信号xは、基準信号rと機械共振による振動成分dとを含んだものであるので、適応フィルタ116は自己のフィルタ特性を基準信号rの持つ周波数帯域の成分は通過させ、機械共振による振動成分dの持つ周波数成分は抑制する。即ち、中心周波数fcが機械共振周波数fpに一致したノッチフィルタになるようにフィルタ係数を調整するようになっている。
【0008】
実フィルタ109は、そのフィルタ係数が適応フィルタ116からの入力によりこの適応フィルタ116と同じに設定されるので、ノッチフィルタの特性を持つことになる。このように、実フィルタ109は、演算増幅手段106の出力τ1*に含まれる機械共振による振動の加振源となる機械共振周波数成分を抑制する特性になるように自動調整され、速度検出値ωrに含まれる電動機101と負荷104との機械共振に起因する周波数成分が変化しても、その変化に追従して減少させることになり、機械系の共振を自動的に抑制するというものが知られている。
【特許文献1】特許2504307号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上記特許文献1においては、フィルタ係数設定手段110が、機械共振による振動成分dを検出するために、ハイパスフィルタ112に速度検出値ωrを通過させる必要がある。この場合、速度指令値ωr*を高加減速で変化させると、速度検出値ωrも高加減速で変化するため、ハイパスフィルタ112を速度検出値ωrの高い周波数成分が通過してしまい、適応フィルタ116が理想的なフィルタ係数fへ収束する妨げとなる。
【0010】
図9に振動成分dとフィルタ係数の時間変化の一例を示す。これは400Hzに共振周波数を持つ2慣性系の負荷を接続した場合に、加減速時間10ms、最大速度1000r/minの三角波状の速度指令を0.2s毎に繰り返し入力した結果である。共振による振動は0.4s時点で抑制されているが、速度指令が入力されるたびにフィルタ係数が変化している。
【0011】
図10に1.0s時点の適応フィルタの周波数特性を示す。400Hzの中心周波数を持つノッチ特性のほかに、およそ40Hzに遮断周波数を持つハイパスフィルタの特性を示している。このように、通過させるべき周波数成分までも遮断してしまい、応答性を損なう恐れがある。
また、ハイパスフィルタ112の遮断周波数を速度制御系の帯域幅fbに対して高く設定することで、速度検出値ωrの高周波成分を遮断できるが、機械共振周波数が速度指令系の帯域fb近傍に存在する場合は、ハイパスフィルタ112が振動成分dを遮断してしまい、適応フィルタ116が理想的なフィルタ係数fへ収束する妨げとなる。
【0012】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、状態量指令値に影響されずに機械共振を自動的に抑制することができる電動機の制御装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1による電動機の制御装置は、電動機及び該電動機によって駆動される負荷の状態量を検出する状態量検出手段と、該状態量検出手段の出力を状態量指令値に追従させる状態量制御手段と、フィルタ係数を変化させることにより入出力特性を変更可能な実フィルタと、該実フィルタのフィルタ係数を設定するフィルタ係数設定手段とを有する電動機の制御装置において、前記フィルタ係数設定手段は、前記状態量制御手段の出力信号の機械共振周波数成分を通過させる振動検出手段と、所定周波数以下の周波数を含む基準信号を出力する基準信号発生手段と、この手段が出力する基準信号を前記振動検出手段の出力信号に加算する加算手段と、この手段の出力信号を入力とし、且つフィルタ係数を変化させることにより入出力特性を変更可能な仮想フィルタと、この仮想フィルタの出力信号が前記基準信号に近づくように当該仮想フィルタのフィルタ係数を修正する仮想フィルタ設定手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の請求項2による電動機の制御装置は、請求項1において、前記フィルタ係数設定手段は、前記仮想フィルタ設定手段で設定された当該仮想フィルタの入出力特性が、前記実フィルタの入出力特性となるように実フィルタのフィルタ係数を設定する実フィルタ設定手段を更に備えたことを特徴とする。
これらの構成によれば、状態量指令値に影響されずに機械共振を自動的に抑制することができる。
【0015】
また、本発明の請求項3による電動機の制御装置は、請求項1又は2において、前記状態量検出手段は、電動機及び電動機によって駆動される負荷の何れかの速度を検出し、前記状態量指令値は外部から入力される速度指令値であり、当該状態量制御手段の出力信号はトルク指令値であることを特徴とする。
この構成によれば、電動機又は電動機によって駆動される負荷の速度を検出し、この速度検出値が外部からの入力される速度指令に追従するように電動機を速度制御することができる。
【0016】
また、本発明の請求項4による電動機の制御装置は、請求項1から3の何れか1項において、前記実フィルタは、ノッチフィルタであることを特徴とする。
この構成によれば、ノッチフィルタのパラメータを調節することにより、効果的に機械共振を検出して、共振を自動的に抑制することができる。
また、本発明の請求項5による電動機の制御装置は、請求項4において、前記実フィルタは無限インパルス応答フィルタで、前記仮想フィルタは有限長インパルス応答フィルタであることを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、安定な有限インパルス応答フィルタの周波数特性に基づき無限インパルス応答フィルタの係数を調整することにより、実フィルタの安定性を向上させることができる。
また、本発明の請求項6による電動機の制御装置は、請求項4又は5において、前記実フィルタ設定手段は、前記仮想フィルタのノッチ中心周波数と、ノッチ減衰量と、ノッチ幅とから前記実フィルタのフィルタ係数を決定することを特徴とする。
【0018】
この構成によれば、仮想フィルタの調整パラメータとしてノッチ中心周波数とノッチ減衰量とノッチ幅とを設定するので、適切なノッチフィルタを設定することができる。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように本発明の電動機の制御装置によれば、状態量指令値に影響されずに機械共振を自動的に抑制することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る電動機の制御装置の構成を示すブロック図である。
図1に示す電動機の制御装置は、1は電動機(M)、2は電動機1の速度ωrを検出する速度検出器、3は連結体、4は連結体3を介して電動機1により駆動される負荷(L)、5は速度指令値ωr*と速度検出器2によって検出された電動機1の速度検出値ωrとを比較して、その偏差値(ωr*−ωr)を出力する減算器、6は偏差値(ωr*−ωr)を演算増幅してトルク指令値τ1*として出力する速度制御部、7はトルク指令値τ1*にフィルタ処理を施し、新たなトルク指令値τ2*を出力し、フィルタ係数Fの入力によりこのフィルタ係数Fに応じた周波数成分の通過を制限可能とする実フィルタ、8は新たなトルク指令値τ2*に基づいて電動機1のトルクを制御するトルク制御部である。
【0021】
また、実フィルタ7のフィルタ係数Fを設定するフィルタ系設定部20を備える。このフィルタ係数設定部20は、速度制御部6から出力されたトルク指令値τ1*を入力とし、機械共振周波数成分dを通過させるハイパスフィルタ9と、所定の周波数以下の周波数成分を含む基準信号rを出力する基準信号発生器10と、基準信号発生器10が出力する基準信号rとハイパスフィルタ9を通過した機械共振周波数成分dとを加算する加算器11と、加算器11の出力信号xを入力してフィルタ係数fの入力によりこのフィルタ係数fに応じた周波数成分の通過を制限可能とする仮想フィルタ12と、基準信号rから仮想フィルタ12の出力信号とを比較してその偏差値eを出力する減算器13と、減算器13の出力信号である偏差値eを入力とし、機械振動成分dの通過を制御する仮想フィルタ12のフィルタ係数fを設定する仮想フィルタ設定部14とから構成されている。
【0022】
速度信号制御部6は例えば比例・積分制御などの制御器であり、速度指令値ωr*と速度検出値ωrとの偏差値(ωr*−ωr)を零に制御するためのトルク指令値τ1*を出力する。トルク指令値τ1*は、実フィルタ7を通され、新たなトルク指令値τ2*としてトルク制御部8に出力される。そして、トルク制御部8の出力によって、電動機1は速度制御されるように構成されている。
【0023】
また、実フィルタ7及び仮想フィルタ12は有限インパルス応答フィルタで次式(1)で表す。
【0024】
【数1】


【0025】
ここで、qk(k=0、1、…、20)は有限インパルス応答フィルタの係数である。
仮想フィルタ設定部14は、例えばLMS(Least Mean Square)法などの適応アルゴリズムを用いることができる。
実フィルタ7の特性は次のように設定される。
【0026】
まず、ハイパスフィルタ9がトルク指令値τ1*の共振振動成分dを検出し、この共振振動成分dに基準信号rを加算器11により重畳し仮想フィルタ12に入力する。減算器13は基準信号rから仮想フィルタ12によりフィルタリングされた信号yを減じて偏差値eを出力する。
仮想フィルタ設定部14では適応アルゴリズムLMS法に基づいて、偏差値eが最小になるように、つまり仮想フィルタ12の出力yが基準信号rに最も近づくように仮想フィルタ12の係数fを決定する。これにより、仮想フィルタ12は基準信号rに含まれる周波数成分を通過させ、機械共振成分dを抑制する入出力特性となる。そして、実フィルタ7のフィルタ係数は、仮想フィルタ設定部14で調節された仮想フィルタ12のフィルタ係数と同じ値に設定される。
【0027】
これによって、実フィルタ7はトルク指令値τ1*に含まれる機械共振成分dを抑制する特性となるように自動調整される。
図2に、振動成分dとフィルタ係数fの時間変化の一例を示す。これは400Hzに共振周波数を持つ2慣性系の負荷を接続した場合に、加減速時間10ms、最大速度1000r/minの三角波状の速度指令を0.2s毎に繰り返して入力した結果である。この結果からわかるように、共振による振動は0.4s時点で抑制され、0.2s毎の速度指令に対するトルクの変化もほとんど検出されていない。このため、振動抑制後のフィルタ係数は安定している。
【0028】
図3に実フィルタ7及び仮想フィルタ12の周波数特性を示す。両フィルタ7,12の周波数特性は400Hzの中心周波数を持つノッチ特性を示し、他の周波数帯域はほとんど遮断していない。
従って、第1の実施の形態による電動機の制御装置によれば、機械共振に起因する周波数成分が変化した場合であってもその変化に追随して共振を抑制することができ、また速度指令値(状態量指令値)に影響されずにフィルタ係数を理想的な値に収束させることができる。
【0029】
(第2の実施の形態)
図4は本発明の第2の実施の形態に係る電動機の制御装置の構成を示すブロック図である。但し、第2の実施の形態の電動機の制御装置において、第1の実施の形態に対応する部分には同一符号を付し、重複部分においては説明を適時省略する。
第2の実施の形態の電動機の制御装置が、第1の実施の形態と異なる点は、ノッチフィルタ設定部15が設けられ、実フィルタ7がノッチフィルタ16に置換されていることである。
【0030】
次に、ノッチフィルタ設定部15及びノッチフィルタ16の動作とその原理を説明する。ノッチフィルタ設定部15では、仮想フィルタ設定部14で設定された仮想フィルタ12の入出力特性がノッチフィルタ16の入出力特性となるようにノッチフィルタ16のフィルタ係数Fを設定する。
【0031】
また、ノッチフィルタ16は無限インパルス応答フィルタであって次式(2)、(3)、(4)で表され、入出力特性を決定するパラメータは、ノッチ中心周波数とノッチ減衰量、ノッチ幅とする。
【0032】
【数2】


ここで、
【0033】
【数3】


であり、更に
【0034】
【数4】


ωnはノッチ中心周波数、Knはノッチ減衰量、dnはノッチ幅、Tsはサンプル周期である。
【0035】
仮想フィルタ12の係数fはノッチフィルタ設定部15に入力され、当該ノッチフィルタ設定部15において仮想フィルタ12の周波数特性(係数f)からノッチ中心周波数、ノッチ減衰量、ノッチ幅を演算することによって、ノッチフィルタ16のフィルタ係数Fを出力する。
【0036】
これによって、ノッチフィルタ16が、トルク指令値τ1*に含まれる機械共振成分dを抑制する特性となるように自動調整される。
図5に振動成分dとフィルタ係数fの時間変化の一例を示す。これは400Hzに共振周波数を持つ2慣性系の負荷を接続した場合に、加減速時間10ms、最大速度1000r/minの三角波状の速度指令を0.2s毎に繰り返し入力した結果である。この結果からわかるように、共振による振動は0.4s時点で抑制され、0.2s毎の速度指令に対するトルクの変化もほとんど検出されていない。このため、振動抑制後のフィルタ係数は安定している。
【0037】
図6にノッチフィルタ16及び仮想フィルタ12の周波数特性を示す。両フィルタ16,12の周波数特性は400Hzの中心周波数を持つノッチ特性を示し、他の周波数帯域はほとんど遮断していない。更に、仮想フィルタ12の周波数特性より、ノッチ中心周波数、ノッチ減衰量、ノッチ幅を算出し、ノッチフィルタ16を構成することで機械共振周波数だけを抑制するノッチフィルタ16が構成される。
【0038】
従って、第2の実施の形態の電動機の制御装置では、機械共振に起因する周波数成分が変化した場合であってもその変化に追随して共振を抑制することができ、また速度指令値(状態量指令値)に影響されずにフィルタ係数を理想的な値に収束させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電動機の制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態の電動機の制御装置の制御による振動成分とフィルタ係数の時間変化の一例図である。
【図3】第1の実施の形態の電動機の制御装置における機械共振周波数を制限する実フィルタ及び仮想フィルタの伝達関数を示すボード線図の一例図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る電動機の制御装置の構成を示すブロック図である。
【図5】第2の実施の形態の電動機の制御装置の制御による振動成分とフィルタ係数の時間変化の一例図である。
【図6】第2の実施の形態の電動機の制御装置における機械共振周波数を制限するノッチフィルタ及び仮想フィルタの伝達関数を示すボード線図の一例図である。
【図7】従来の電動機の制御装置の構成を示すブロック図である。
【図8】従来の電動機の制御装置における適応フィルタの構成を示すブロック図である。
【図9】従来の電動機の制御装置における振動成分とフィルタ係数の時間変化の一例図である。
【図10】従来の電動機の制御装置における適応後の実フィルタの伝達関数を示すボード線図の一例図である。
【符号の説明】
【0040】
1 電動機
2 速度検出器
3 連結体
4 負荷
5 減算器
6 速度制御部
7 実フィルタ
8 トルク制御部
9 ハイパスフィルタ
10 基準信号発生器
11 加算器
12 仮想フィルタ
13 減算器
14 仮想フィルタ設定部
15 ノッチフィルタ設定部
16 ノッチフィルタ
20 フィルタ係数設定部




 

 


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