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発明の名称 交流直接変換器のPWMパルス発生装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−143349(P2007−143349A)
公開日 平成19年6月7日(2007.6.7)
出願番号 特願2005−336453(P2005−336453)
出願日 平成17年11月22日(2005.11.22)
代理人 【識別番号】100091281
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 雄一
発明者 大口 英樹 / 玉井 康寛
要約 課題
双方向スイッチに対する指令値のパルス幅が短くなった時に、ダイオードが順回復から直ちに逆回復するのを回避してスパイク電圧の発生を防ぎ、スイッチング素子の過電圧破壊を防止する。

解決手段
PWM信号指令値の立ち上がりを検出する立ち上がり検出手段11a〜11cと、前記指令値の立ち上がりを検出してから所定の時間を計測し、その計測時間にわたって保持信号を出力する時間計測手段12a〜12cと、保持信号が出力されている期間にわたり保持信号の始期における前記指令値を保持し、かつ、保持信号解除後は入力された前記指令値をそのまま最終的な指令値として出力する指令値保持手段14a〜14cとを備える。
特許請求の範囲
【請求項1】
多相交流電圧を任意の周波数及び大きさの多相交流電圧に直接変換する交流直接変換器を対象として、前記変換器を構成する複数の双方向スイッチに対するPWM信号指令値をそれぞれ生成するPWMパルス発生装置において、
PWM信号指令値の立ち上がりを検出する立ち上がり検出手段と、
この検出手段によりPWM信号指令値の立ち上がりを検出してから所定の時間を計測し、その計測時間にわたって保持信号を出力する時間計測手段と、
前記保持信号及びPWM信号指令値が入力され、前記保持信号の始期におけるPWM信号指令値を前記保持信号が出力されている期間にわたり保持して最終的なPWM信号指令値として出力し、かつ、前記保持信号が解除された場合には入力されたPWM信号指令値をそのまま最終的なPWM信号指令値として出力する指令値保持手段と、
を備えたことを特徴とする交流直接変換器のPWMパルス発生装置。
【請求項2】
請求項1に記載した交流直接変換器のPWMパルス発生装置において、
一の双方向スイッチに対するPWM信号指令値の立ち上がりを検出して前記時間計測手段が保持信号を出力している間は、他の双方向スイッチに対するPWM信号指令値に基づく保持信号を生じさせないことを特徴とする交流直接変換器のPWMパルス発生装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載した交流直接変換器のPWMパルス発生装置において、
前記双方向スイッチは、半導体スイッチング素子と環流ダイオードとの逆並列回路を有し、前記時間計測手段による計測時間は、前記環流ダイオードが定常オン状態となるために十分な時間以上であることを特徴とする交流直接変換器のPWMパルス発生装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、多相交流電圧を任意の周波数及び大きさを有する多相交流電圧に直接変換するマトリクスコンバータ等の交流直接変換器において、変換器の双方向スイッチに与えられるPWM信号指令値(以下、単に指令値ともいう)のパルス幅が非常に短い場合に前記双方向スイッチを過電圧から保護するための技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図4は、この種の交流直接変換器の一例であるマトリクスコンバータ100の主回路構成を示している。図4において、R,S,Tは三相交流電源側の入力端子、U,V,Wは交流電動機等の負荷側の出力端子であり、これらの入出力端子間には9個の双方向スイッチSが接続されている。
なお、図4では双方向スイッチSを等価的に示してあり、通常は2個のIGBT等の半導体スイッチング素子を組み合わせて双方向スイッチSが構成されている。例えば、IGBTを用いる場合、一般にIGBTは逆耐圧を有しないため、IGBTとダイオードとの逆並列回路を2個直列に接続してIGBTに逆耐圧を持たせている。また、半導体スイッチング素子自体が逆耐圧を有する場合には、これらの素子を2個逆並列に接続して双方向スイッチSを構成することも可能である。
【0003】
周知のように、マトリクスコンバータは、電解コンデンサ等の大型のエネルギーバッファを介さずに多相交流電圧を所望の多相交流電圧に直接変換可能な電力変換器であり、長寿命、省スペース、電力回生可能であると共に、入力電流を制御できるため入力電流の高調波を抑制できる等の特徴がある。
【0004】
図5は、マトリクスコンバータの出力側一相分の等価回路を示している。
ここでは、三相入力電圧のうち最大電圧相の電圧をvmax、中間電圧相の電圧をvid、最小電圧相の電圧をvminにて表してあり、例えば、図4におけるR相,S相,T相の電圧の大小関係がR相電圧>T相電圧>S相電圧であれば、vmaxはR相電圧、vmidはT相電圧、vminはS相電圧となる。
【0005】
図5において、Sは最大電圧相に接続される双方向スイッチ、Sは中間電圧相に接続される双方向スイッチ、Sは最小電圧相に接続される双方向スイッチである。各双方向スイッチS,S,Sは、コレクタ同士が直列に接続された2個のIGBTと、これらのIGBTにそれぞれ逆並列に接続されたダイオード(環流ダイオード)から構成されており、S1A,S1B,S2A,S2B,S3A,S3BはIGBT、D1A,D,D2A,D2B,D3A,D3Bはダイオードである。
なお、電源から負荷へ電流が流れるIGBTには添字Aを付し、負荷から電源へ電流が流れるIGBTには添字Bを付してある。
【0006】
図5のマトリクスコンバータでは、入力端子と出力端子とを複数の双方向スイッチSを介して直接接続し、各双方向スイッチSに対する指令値から生成した駆動パルス(PWMパルス)により各IGBTをスイッチングして出力端子にvmax,vmid,vminの何れかを発生させることで任意の周波数及び大きさの出力電圧を得ている。すなわち、双方向スイッチSのスイッチングにより、出力端子に現れる入力電圧を切り替えて所望の電圧を出力させている。
【0007】
図6は、双方向スイッチS,S,Sに対する指令値及び出力電圧指令値の一例を示す図である。但し、双方向スイッチSの指令値をS、同Sの指令値をS、同Sの指令値をSとし、U相出力電圧指令値をvとする。
【0008】
さて、図6におけるvmaxからvmidや、vmidからvminへの切替動作を、一般に転流という。例えば、vmaxからvmidへ転流を行う場合には、図5における双方向スイッチSの2個のIGBT S1A,S1Bと双方向スイッチSの2個のIGBT S2A,S2Bとを同時に切り替える、すなわち、双方向スイッチSをオフすると同時に双方向スイッチSをオンする。
【0009】
この場合、双方向スイッチSをオフするタイミングが遅れ、双方向スイッチS,SのIGBTが同時にオンする期間が生じると、IGBT S1A,S2Bを介して電源が短絡されるため、これらのIGBTに過電流が流れる。一方、双方向スイッチSをオンするタイミングが遅れ、双方向スイッチS,SのIGBTが同時にオフする期間が生じると、出力電流の連続性が保たれなくなる結果、IGBTに負荷のエネルギーが放出されて過電圧が印加されることになる。
上記の何れのケースにおいても、最悪の場合には双方向スイッチS,Sを破壊させるおそれがある。
【0010】
そこで、電源の短絡や負荷端の開放を回避するために、各スイッチング素子をオンオフするタイミングを制御する転流方法が知られている。以下に、この種の転流のうち一般的に用いられる4ステップ転流について説明する。但し、ここでは電源電圧の状態に応じて転流を行う電圧転流について説明することとし、負荷電流の状態に応じて転流を行う電流転流については割愛する。
【0011】
いま、vmaxからvmidへ転流を行う場合、電圧転流では、負荷電流の極性に依存せずに転流を行うので、負荷電流の連続性を保つために、まずIGBT S2Aをオンする。次に、電源の短絡を防止するために、IGBT S1Aをオフする。このとき、負荷電流が正であれば電流はダイオードD2BとIGBT S2Aとを流れ、負であればダイオードD1AとIGBT S1Bを流れる。なお、図5における負荷電流iloadの矢印方向を正方向とする。
次いで、IGBT S2Bをオンする。このとき負荷電流が負であれば、電流はダイオードD2AとIGBT スイッチS2Bとを流れる。最後にIGBT S1Bをオフすることで、転流動作が完了する。すなわち、IGBTをオンオフする順序は、
(1)S2Aオン
(2)S1Aオフ
(3)S2Bオン
(4)S1Bオフ
となる。
【0012】
図7は、これらのIGBTのオンオフ状態を示すタイミングチャートである。指令値がSからSへ切り替わると転流が開始され、上記(1)から(2)、(2)から(3)、(3)から(4)へ、期間Tを経てそれぞれのIGBTのオンオフが切り替わる。但し、すべての切替期間を図のTのように等しくする必要はない。
【0013】
次に、図8は、中間電圧相の指令値Sのパルス幅Tが上記期間Tより短いときの、各IGBTのオンオフ状態を示すタイミングチャートと、正または負の負荷電流ioadが流れるIGBTを上記タイミングチャートに対応させて示したものである。
図8より、指令値Sのパルス幅Tが期間Tより短くなると、負荷電流が正のときにはIGBT S2Aに、負荷電流が負のときはIGBT S2Bに、それぞれ短時間だけ電流が流れる。すなわち、図5から明らかなように、これらのIGBT S2A,Sと直列に接続されているダイオードD2B,D2A(IGBT S2Bの環流ダイオードD2B及びIGBT S2Aの環流ダイオードD2A)にも短時間だけ電流が流れることになる。
【0014】
ところが、非特許文献1に示されるように、環流ダイオードを短時間だけオンすると、これに逆並列接続されたスイッチング素子が破壊に至る場合がある。
すなわち、ダイオードはスイッチング素子の状態に応じて、
a)オフ状態
b)順回復(過渡オン状態)
c)定常オン状態
d)逆回復
e)オフ状態
を繰り返す。
【0015】
ダイオードに電流が短時間流れると、ダイオードが順回復(過渡オン状態)から定常オン状態を経由せずに、直ちに逆回復動作に入る。順回復から直ちに逆回復すると、逆回復時のスパイク電圧のピーク値が高くなり、この電圧がスイッチング素子の両端に印加されてスイッチング素子を破壊するに至る。
上記の現象は、最大電圧相や最小電圧相の指令値S,Sのパルス幅が短くなった場合にも同様であり、ダイオードが順回復(過渡オン状態)から直ちに逆回復動作に入る際のスパイク電圧によってスイッチング素子の破壊を招く。
【0016】
一方、特許文献1には、中間電圧相の指令値のパルス幅が短くなった場合に、電源の短絡や負荷端の開放を防止できる転流方法が開示されている。
すなわち、この従来技術は、中間電圧相の指令値のパルス幅が短く、最大電圧相の電圧vmaxと中間電圧相の電圧vmidとがほぼ等しい場合には、中間電圧相の指令値を最大電圧相の指令値に加算し、最小電圧相の電圧vminと中間電圧相の電圧vmidとがほぼ等しい場合には、中間電圧相の指令値を最小電圧相の指令値に加算することにより、中間電圧相の指令値を最大電圧相または最小電圧相に振り分けるものである。このため、中間電圧相の指令値のパルス幅が短い場合でも、中間電圧相のダイオード(環流ダイオードモードで動作するスイッチング素子)に電流が短時間流れるのを回避することができ、前記ダイオードに逆並列接続されたスイッチング素子がスパイク電圧によって破壊されるのを防止することが可能である。
【0017】
【非特許文献1】長畦文男,田上三郎,桐畑文明,「過渡オン状態からダイオードの逆回復現象の解析」,富士時報,Vol.74,No.2,2001年
【特許文献1】特開2004−364477号公報(請求項3、段落[0037]〜[0044]、図5等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
前述したように、特許文献1に記載された従来技術によれば、中間電圧相の指令値のパルス幅が短くなったとしても、逆回復時の高いスパイク電圧を発生させずにスイッチング素子を保護することが一応可能である。
しかしながら、特許文献1には最大電圧相や最小電圧相の指令値のパルス幅が短い場合の対策については開示されておらず、これらの場合にはそれぞれの相のダイオード(環流ダイオードモードで動作するスイッチング素子)が順回復から直ちに逆回復するため高いスパイク電圧が発生することになり、スイッチング素子の破壊を防止できないという問題があった。
【0019】
そこで本発明の解決課題は、双方向スイッチに対する指令値のパルス幅が短くなった場合に、ダイオードが順回復から直ちに逆回復するのを回避してピーク値の大きいスパイク電圧が発生するのを防ぎ、スイッチング素子の過電圧破壊を防止するようにしたPWMパルス発生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
上記課題を解決するため、請求項1に記載した発明は、多相交流電圧を任意の周波数及び大きさの多相交流電圧に直接変換する交流直接変換器を対象として、前記変換器を構成する複数の双方向スイッチに対するPWM信号指令値をそれぞれ生成するPWMパルス発生装置において、
PWM信号指令値の立ち上がりを検出する立ち上がり検出手段と、
この検出手段によりPWM信号指令値の立ち上がりを検出してから所定の時間を計測し、その計測時間にわたって保持信号を出力する時間計測手段と、
前記保持信号及びPWM信号指令値が入力され、前記保持信号の始期におけるPWM信号指令値を前記保持信号が出力されている期間にわたり保持して最終的なPWM信号指令値として出力し、かつ、前記保持信号が解除された場合には入力されたPWM信号指令値をそのまま最終的なPWM信号指令値として出力する指令値保持手段と、を備えたものである。
【0021】
請求項2に記載した発明は、請求項1において、
一の双方向スイッチに対するPWM信号指令値の立ち上がりを検出して前記時間計測手段が保持信号を出力している間は、他の双方向スイッチに対するPWM信号指令値に基づく保持信号を生じさせないようにしたものである。
【0022】
請求項3に記載した発明は、請求項1または2において、
前記双方向スイッチは、半導体スイッチング素子と環流ダイオードとの逆並列回路を有し、前記時間計測手段による計測時間は、前記環流ダイオードが定常オン状態となるために十分な時間以上であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、双方向スイッチに対する指令値のパルス幅が短くなった場合でも、保持信号及び元の指令値が入力される指令値保持師団の出力によってスイッチング素子のオン状態が所定期間維持されるため、例えば当該スイッチング素子に直列接続された他のスイッチング素子の環流ダイオード(当該スイッチング素子に対して順方向に直列接続されている環流ダイオード)への通流時間を長くすることができ、順回復(過渡オン状態)から直ちに逆回復に移行するのを回避してピーク値の大きいスパイク電圧の発生を防ぎ、スイッチング素子の過電圧破壊を未然に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るPWMパルス発生装置の機能ブロック図である。図1において、11a,11b,11cは双方向スイッチS,S,S(図5参照)に対する指令値S,S,Sのパルスの立ち上がりエッジを検出する立ち上がり検出手段であり、その出力信号は時間計測手段12a,12b,12cにそれぞれ入力されている。これらの時間計測手段12a,12b,12cは、立ち上がり検出手段11a,11b,11cの出力信号をトリガとして所定時間、例えば前記期間Tを計測し、その期間Tにわたってアクティブ(Highレベル)となる信号を出力する機能を持っている。
なお、立ち上がり検出手段11a,11b,11cの何れかが指令値の立ち上がりを検出して時間を計測中である場合には、他の立ち上がり検出手段は指令値の立ち上がりを検出せず、後続する時間計測手段も時間を計測しないようになっている。
【0025】
時間計測手段12a,12b,12cから出力された信号は論理和手段13に入力されており、その出力信号は保持信号として指令値保持手段14a,14b,14cに入力されている。これらの指令値保持手段14a,14b,14cには前記指令値S,S,Sもそれぞれ入力されている。
なお、上記保持信号がアクティブとなる期間は、時間計測手段12a,12b,12cによる計測時間と同一である。
【0026】
指令値保持手段14a,14b,14cは、論理和手段13から保持信号が出力されている期間、すなわち期間Tにわたり、保持信号の始期における指令値S,S,Sを保持して最終的な指令値S**,S**,S**として出力し、かつ、保持信号が解除された場合には、入力された指令値S,S,Sをそのまま最終的な指令値S**,S**,S**として出力する機能を持っている。
【0027】
図3は、この実施形態において、中間電圧相の指令値Sのパルス幅Tが期間Tより短い場合の指令値S,S,S、論理和手段13からの保持信号、最終的な指令値S**,S**,S**、IGBT S1A,S1B,S2A,S2B,S3A,S3Bのオンオフ状態を示すタイミングチャートと、正または負の負荷電流ioadが流れるIGBTを上記タイミングチャートに対応させて示したものである。
【0028】
図3の時刻tにおいて、指令値Sが「Low」レベルになり、これと同時に指令値Sが「High」レベルになると、図1における立ち上がり手段11bが指令値Sの立ち上がりを検出し、時間計測手段12bが期間Tの計測を開始する。そして、時間計測手段12bの出力信号は、論理和手段13を介して保持信号として指令値保持手段14a,14b,14cに入力される。上記保持信号が出力されている期間Tの間は、図示するように指令値Sの立ち下がりと同時に指令値Sが立ち上がっても、立ち上がり検出手段11cは指令値Sの立ち上がりを検出せず、後続する時間計測手段12cも期間の計測を開始することはないので、保持信号が新たに出力されることはない。
【0029】
このとき、指令値保持手段14aは、保持信号が出力されている期間Tの間は、保持信号の始期における指令値Sを保持して双方向スイッチSに対する最終的な指令値S**として出力するので、この指令値S**は、図3に示すように時刻t〜tの間は「Low」レベルのままであり、保持信号が解除される時刻t以後は、入力された指令値Sをそのまま最終的な指令値S**として出力するので、引き続き「Low」レベルのままとなる。
また、指令値保持手段14bは、保持信号が出力されている期間Tの間は、保持信号の始期における指令値Sを保持して双方向スイッチSに対する最終的な指令値S**として出力するので、この指令値S**は、時刻t〜tの間は「High」レベルとなり、時刻t以後は、入力された指令値Sをそのまま最終的な指令値S**として出力するので、「Low」レベルとなる。
更に、指令値保持手段14cは、保持信号が出力されている期間Tの間は、保持信号の始期における指令値Sを保持して双方向スイッチSに対する最終的な指令値S**として出力するので、この指令値S**は、時刻t〜tの間は「Low」レベルとなり、時刻t以後は、入力された指令値Sをそのまま最終的な指令値S**として出力するので、「High」レベルとなる。
【0030】
また、図3の下段に記載されている、負荷電流iloadの正負に応じた通流IGBTについては、正の負荷電流iloadがIGBT S2Aを流れる期間(時刻t〜t)、及び、負の負荷電流iloadがIGBT S2Bを流れる期間(時刻t〜t)が、何れも期間Tにわたって確保されており、例えば図5においてIGBT S2Aに直列に接続されているダイオードD2B、または、IGBT S2Bに直列に接続されているダイオードD2Aが順回復(過渡オン状態)から確実に定常オン状態を経るようになるので、順回復から直ちに逆回復動作へ入るのを回避することができる。
これにより、ダイオードD2B,D2Aにそれぞれ逆並列に接続されているIGBT S2A,S2Bに対し、ピークの大きいスパイク電圧が印加されるのを防いでその過電圧破壊を防止することが可能になる。
【0031】
次に、図2は本発明の第2実施形態を示す機能ブロック図であり、図1と同一の構成要素には同一の参照符号を付してある。
この実施形態では、立ち上がり検出手段11a,11b,11cの出力信号が論理和手段13に入力されている。論理和手段13の出力側には単一の時間計測手段12が接続されており、論理和手段13の出力信号に基づいて指令値S,S,Sの立ち上がりから期間Tを計測し、その期間Tにわたって保持信号を出力する。この保持信号及び元の指令値S,S,Sが入力される指令値保持手段14a,14b,14cの動作は、第1実施形態と同様である。
【0032】
本実施形態の動作は実質的に第1実施形態と同一であり、前記同様に、元の指令値のパルス幅が短い場合でも、負荷電流がIGBTを流れる期間を十分に確保してダイオードが順回復から直ちに逆回復動作へ入るのを回避することができる。
【0033】
なお、詳述はしないが、最大電圧相や最小電圧相の指令値のパルス幅が短い場合にも、上述した場合と同様に、負荷電流iloadが当該相のIGBTを流れる期間を十分に確保してダイオードが順回復から直ちに逆回復動作へ入るのを回避することができる。
また、マトリクスコンバータを構成する半導体スイッチング素子はIGBTに限定されないことは言うまでもなく、環流ダイオードが逆並列接続されるものであればパワトランジスタやFET等であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の第1実施形態を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の第2実施形態を示す機能ブロック図である。
【図3】本発明の実施形態において、中間電圧相の指令値のパルス幅が短い場合の各IGBTのオンオフ状態、保持信号、及び、負荷電流が流れるIGBTを示すタイミングチャートである。
【図4】マトリクスコンバータの主回路構成図である。
【図5】マトリクスコンバータの出力側一相分の等価回路図である。
【図6】マトリクスコンバータの双方向スイッチに対する指令値及び出力電圧指令値の一例を示す図である。
【図7】4ステップ転流時の指令値及びIGBTのオンオフ状態を示すタイミングチャートである。
【図8】中間電圧相の指令値のパルス幅が短い場合の各IGBTのオンオフ状態、及び、負荷電流が流れるIGBTを示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0035】
11a,11b,11c:立ち上がり検出手段
12,12a,12b,12c:時間計測手段
13:論理和手段
14a,14b,14c:指令値保持手段
100:マトリクスコンバータ
S:双方向スイッチ
1A,S1B,S2A,S2B,S3A,S3B:IGBT
1A,D1B,D2A,D2B,D3A,D3B:ダイオード




 

 


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