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電動機駆動装置 - 富士電機機器制御株式会社
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発明の名称 電動機駆動装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−82321(P2007−82321A)
公開日 平成19年3月29日(2007.3.29)
出願番号 特願2005−266405(P2005−266405)
出願日 平成17年9月14日(2005.9.14)
代理人 【識別番号】100091281
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 雄一
発明者 佐藤 以久也 / 小高 章弘
要約 課題
交流交流直接変換装置において、電動機電流の急激な変化によるリプルを発生させず、駆動または制動時に電動機電流を減少させると共に、変換装置の運転を安全に継続可能とした電動機制御装置を提供する。

解決手段
マトリクスコンバータ1等の交流交流直接変換装置により電動機を駆動する電動機駆動装置において、電動機電流を検出する電流検出手段106と、電動機電流検出値が制限レベルを超えたことを検出する比較手段107と、電動機の誘起電圧を演算する誘起電圧演算手段2と、比較手段107により電動機電流が制限レベルを超過したことを検出した際に、誘起電圧演算手段2により演算した誘起電圧を出力電圧指令値としてマトリクスコンバータ1に与える切替手段109、PWM発生手段101を備える。
特許請求の範囲
【請求項1】
多相交流電圧を任意の大きさ及び周波数の多相交流電圧に直接変換する交流交流直接変換装置により電動機を駆動する電動機駆動装置であって、電動機電流が制限レベル以下である場合に、前記変換装置に第1の出力電圧指令値を与えて前記変換装置を運転するようにした電動機駆動装置において、
電動機電流を検出する電流検出手段と、
電動機電流検出値が制限レベルを超過したことを検出する比較手段と、
前記電動機の誘起電圧を演算する誘起電圧演算手段と、
前記比較手段により電動機電流検出値が制限レベルを超過したことを検出した際に、前記第1の出力電圧指令値に代えて、前記誘起電圧演算手段により演算した誘起電圧を第2の出力電圧指令値として前記変換装置に与える手段と、
を備えたことを特徴とする電動機駆動装置。
【請求項2】
請求項1に記載した電動機駆動装置において、
前記誘起電圧演算手段は、
前記第1の出力電圧指令値、電動機電流検出値及び電動機電気定数を用いて誘起電圧を演算することを特徴とする電動機駆動装置。
【請求項3】
請求項1に記載した電動機駆動装置において、
前記誘起電圧演算手段は、
前記変換装置の出力電圧検出値、電動機電流検出値及び電動機電気定数を用いて誘起電圧を演算することを特徴とする電動機駆動装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばマトリクスコンバータ等の交流交流直接変換装置により多相交流電圧を任意の大きさ及び周波数の多相交流電圧に変換して電動機を駆動する電動機駆動装置に関し、特に、電動機電流の振幅を制限して電動機や電力変換装置の過熱、損傷を防ぎつつ継続的な運転を可能にした電動機駆動装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
インバータやマトリクスコンバータに代表される電力変換装置により電動機を運転する場合、電動機や電力変換装置の過熱、損傷を防止するために、電動機電流の振幅を監視し、電動機電流が限界レベルを超えた際には電力変換装置を構成するすべての半導体スイッチング素子をオフして運転を停止する保護装置が備えられている。
しかし、電力変換装置が運転を突然停止すると、電動機への印加電圧に急激な変化をもたらすため、電動機やこれに接続された駆動機器を損傷する恐れがある。また、電力変換装置の継続的な運転を望む用途には不向きである。
【0003】
このため、前記限界レベルよりも低い制限レベルを設け、電動機電流がこの制限レベルを超過した場合に、電動機電流がそれ以上増加するのを抑えながら継続的に運転する従来技術が、後述する特許文献1に開示されている。
【0004】
図5は、特許文献1に開示された従来技術の主要部を示すブロック図である。
図5において、102は電源、103は電力変換装置、104は電動機である。
出力電圧指令演算手段100は、電力変換装置103の出力電圧指令値を演算し、PWM発生手段101は、上記出力電圧指令値に従って電力変換装置103の半導体スイッチング素子をオンオフさせるためのPWMパターンを演算している。
一方、電流制限手段108には、電源電圧検出手段105により検出した電源電圧と電動機電流検出手段106により検出した電動機電流とが入力されており、電動機電流検出値から演算した電流ベクトルに対して反対方向の出力電圧ベクトルを発生させるためのPWMパターンを演算し、出力する。
【0005】
また、107は電動機電流の限界レベルより低い制限レベルが設定された比較手段であり、電動機電流検出値を前記制限レベルと比較するものである。
仮に、電動機電流が制限レベルより大きくなった場合には、比較手段107の出力によって切替手段109を電流制限手段108側に切り替えることにより、電流ベクトルに対して反対方向の出力電圧ベクトルを発生させるようなPWMパターンが切替手段109を介して電力変換装置103に与えられる。
これによって電動機電流が減少し、その振幅を前記限界レベル以下に抑制することができるため、電力変換装置103の運転を継続させながら電動機104に過電流が流れるのを防止することができる。
【0006】
一方、上述した特許文献1の従来技術に対し、演算負荷を低減して出力電流リプルを低減するため、電力変換装置によりゼロ電圧を出力させるようにした発明が、先願に係る特願2005−238593号に開示されている(なお、この先願は本願の出願時に未だ出願公開されていない)。
【0007】
図6は、この先願発明の主要部を示すブロック図であり、図5と同一の機能を有するものには同一の符号を付してある。
図5との相違点は、電流制限手段108に代えてゼロ電圧発生手段110が設けられている点であり、ゼロ電圧発生手段110は、電源電圧に基づいて出力相電圧がすべて等しくなるPWMパターンを選択し、出力するように構成されている。
【0008】
上記構成において、電動機電流が制限レベルより大きくなると、切替手段109を介してゼロ電圧発生手段110からのPWMパターンが電力変換装置103に与えられる。電力変換装置103では、例えばすべての出力相に電源102の最大相電圧を出力する。
すべての出力相の電圧が等しければ線間電圧はゼロになるため、電動機電流は減少し、その振幅が限界レベル以上になることはないものである。
【0009】
【特許文献1】特開2004−180390号公報([0015]〜[0018]、図1等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
図5に示した特許文献1の従来技術では、電動機電流ベクトルと逆方向の電圧ベクトルを出力させるため、電流の低減効果は高いが、電力変換装置103の出力電圧を急激に変化させるので出力電流に現れるリプルが大きくなる。
電力変換装置103としてマトリクスコンバータ等の交流交流直接変換装置を用いる場合、電源102と電動機104とは双方向性の半導体スイッチにより直接接続されているため、出力電流にリプルが存在すると入力電流も歪むことになる。出力電流のリプルは電動機104のトルク脈動や騒音を引き起こすので好ましくなく、また、入力電流のリプルは、電源102に接続されている他の機器への誤動作等を引き起こすため、同様に好ましくない。
【0011】
一方、図6に示した先願発明によると、制動時のように電動機104から電力変換装置103側にエネルギーが回生される動作条件では、電動機電流が減少せずに増加する恐れがある。
以下、回生動作中に電力変換装置103がゼロ電圧を出力すると電動機電流が増加する理由について説明する。
【0012】
図7は、図6における電力変換装置103がマトリクスコンバータであり、電動機104が同期電動機である場合のマトリクスコンバータの出力一相分の回路図を示している。
マトリクスコンバータの出力電圧をv、電動機が発生している誘起電圧をe、電動機の一次巻線抵抗をR、一次同期インダクタンスをLσ、一次角周波数をωとすると、駆動時の電動機電流は数式1によって表される。
【0013】
【数1】


【0014】
一方、回生制動動作中の電動機電流は数式2により表される。
【0015】
【数2】


【0016】
数式1と数式2とを比較すると、出力電圧v及び誘起電圧eの符号が逆になっていることが分かる。図6の構成においてマトリクスコンバータ(電力変換装置103)の出力電圧を急にゼロにするということは、数式1に示す駆動時ではv=0とすることであり、これによってiは減少する。しかし、数式2に示す回生制動時において、v=0とすると、右辺における(e−v)がv=0とする前に比べて大きくなるため、逆に電動機電流iが増加してしまう。これを図7の回路図で説明すると、v=0とすることによりマトリクスコンバータ内で誘起電圧eを短絡させることになるため、電流iが増加してしまうのである。
【0017】
なお、エネルギーバッファを有する電圧形インバータの電流制限方式として、特開平3−74175号(特許第2745691号)公報に記載されたものが知られており、電流ベクトルの大きさが制限値を超えた際に前記電流ベクトルの反対方向のベクトルに位置が最も近い電圧ベクトルを選択して電圧形インバータに出力させることが開示されている。
しかるに、マトリクスコンバータ等の直接変換装置では、インバータとPWMパルスの発生方法が異なるため、この従来技術を直接変換装置にそのまま適用することは困難である。
【0018】
そこで、本発明の解決課題は、マトリクスコンバータ等の交流交流直接変換装置により電動機を駆動する際に、電動機電流の急激な変化によるリプルを発生させず、駆動、制動(回生制動)いずれの場合にも電動機電流を減少させることができると共に、直接変換装置の運転を安全に継続可能とした電動機駆動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記課題を解決するため、請求項1に記載した発明は、
多相交流電圧を任意の大きさ及び周波数の多相交流電圧に直接変換する交流交流直接変換装置により電動機を駆動する電動機駆動装置であって、電動機電流が制限レベル以下である場合に、前記変換装置に第1の出力電圧指令値を与えて前記変換装置を運転するようにした電動機駆動装置において、
電動機電流を検出する電流検出手段と、
電動機電流検出値が制限レベルを超過したことを検出する比較手段と、
前記電動機の誘起電圧を演算する誘起電圧演算手段と、
前記比較手段により電動機電流検出値が制限レベルを超過したことを検出した際に、前記第1の出力電圧指令値に代えて、前記誘起電圧演算手段により演算した誘起電圧を第2の出力電圧指令値として前記変換装置に与える手段と、
を備えたものである。
【0020】
請求項2に記載した発明は、請求項1において、
前記誘起電圧演算手段は、
前記第1の出力電圧指令値、電動機電流検出値及び電動機電気定数を用いて誘起電圧を演算するものである。
【0021】
請求項3に記載した発明は、請求項1において、
前記誘起電圧演算手段は、
前記変換装置の出力電圧検出値、電動機電流検出値及び電動機電気定数を用いて誘起電圧を演算するものである。
【発明の効果】
【0022】
本発明においては、電動機電流の振幅を制限するために、電動機の誘起電圧を演算し、この誘起電圧を、通常時の第1の出力電圧指令値に代わる第2の出力電圧指令値として電力変換装置に与えることにより、電力変換装置の出力電圧を前記誘起電圧と等しくする。
これにより、駆動時、制動時といった電動機の運転状態に関わらず、電動機電流を制限レベル以下に抑制することができ、電力変換装置の出力電圧の急激な変化も発生させずにその運転を安全に継続させることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
まず、図1は請求項1,2に係る本発明の第1実施形態を示すブロック図であり、図5,図6と同一機能の構成要素には同一の番号を付して説明を省略し、以下では異なる部分を中心に説明する。
【0024】
図1において、1は交流交流直接変換装置としてのマトリクスコンバータであり、電源102と電動機104とを直接接続する複数の双方向スイッチから構成されている。例えば、電源102が三相交流電源、電動機104が三相同期電動機である場合には、各三相の入出力端子間に合計9個の双方向スイッチが接続されており、これらの双方向スイッチは、例えば逆耐圧性能を有するIGBT等の半導体スイッチング素子を2個逆並列に接続して構成されている。
【0025】
2は電動機104が発生している誘起電圧を演算する誘起電圧演算手段であり、電動機電流検出手段106からの電動機電流検出値と、電源電圧検出手段105からの電源電圧検出値と、出力電圧指令演算手段100からの第1の出力電圧指令値(電動機電流が制限レベル以下である通常時の出力電圧指令値)とが入力されている。そして、誘起電圧演算手段2により演算された誘起電圧は、マトリクスコンバータ1に対する第2の出力電圧指令値(電動機電流が制限レベルを超えて電流制限が必要である時の出力電圧指令値)として切替手段109の一方の切替端子に入力されており、他方の切替端子には前記出力電圧指令演算手段100からの第1の出力電圧指令値が入力されている。
【0026】
切替手段109は、図5,図6と同様に、比較手段107の出力によって切替端子を切り替えるものである。比較手段107により電動機電流の振幅が制限レベルを超えたことを検出した場合には、切替手段109を誘起電圧演算手段2側に接続し、この手段2により演算された誘起電圧が切替手段109を介してPWM発生手段101に出力電圧指令値として与えられる。
【0027】
以下、本実施形態による電動機電流の制限原理について説明する。
前述した数式1、数式2から、v=eとすれば、駆動、制動に関わらず電動機の一次巻線により発生する電圧降下がゼロになるため、電動機電流を減少させることができる。つまり、マトリクスコンバータ1の出力電圧を電動機104の誘起電圧と等しくするように制御すればよい。
【0028】
ここで、図2を参照しつつ誘起電圧演算手段2の構成及び作用を説明する。なお、電動機104は同期電動機であるものとする。
図1の出力電圧指令演算手段100からマトリクスコンバータ1に対して与えられる三相の出力電圧指令値をv,v,vとすると、図2の座標変換手段21は、数式3により上記出力電圧指令値v,v,vを直交する交流二軸成分vα,vβに変換する。
【0029】
【数3】


【0030】
座標変換手段21は、同様に三相の電動機電流検出値i,i,iを数式4により直交する交流二軸成分iα,iβに変換する。
【0031】
【数4】


【0032】
更に座標変換手段21は、上記vα,vβ,iα,iβを、一次角周波数ωで回転する座標(d−q座標)上に変換して数式5、数式6を得る。
但し、θ=∫ωdtであり、θは速度センサによる速度検出値や速度指令値、速度推定値から求めればよい。
【0033】
【数5】


【0034】
【数6】


【0035】
駆動/制動判別手段22は、数式5、数式6から瞬時有効電力pを数式7により演算する。
【0036】
【数7】


【0037】
そして、駆動/制動判別手段22は、p≧0の場合に駆動、p<0の場合に制動(回生制動)と判断し、それぞれ駆動判別信号、制動判別信号を出力する。同期電動機では、固定子と回転子の位置は等しいため、誘起電圧のd軸成分であるeはゼロとなる。一方、誘起電圧のq軸成分eは、電動機の電圧方程式から数式8のように演算される。
ここで、数式8における電動機パラメータ(電動機電気定数)R,Lσには測定値を用いても良く、推定値を用いても良い。
【0038】
【数8】


【0039】
数式8に相当する演算ブロック23により得られた誘起電圧のd軸成分e(=0)及びq軸成分eを指令値として、座標変換手段24は上記指令値を再び三相交流電圧成分e,e,eに変換する。
インバータと異なり、マトリクスコンバータでは、電源電圧を直接PWM制御して電圧を得るため、所望の誘起電圧を出力させるためには電源電圧の振幅情報が必要となる。そこで、マトリクスコンバータ電圧指令演算手段25では、数式9のように、e,e,eを電源電圧の大きさ|V|により除算して補正した出力電圧指令値λ,λ,λを演算すると共に、これらを第2の出力電圧指令値として切替手段109側に出力する。
但し、|V|=√(viα+viβ)であり、viα,viβは電源電圧の交流二軸成分である。
【0040】
【数9】


【0041】
以降、マトリクスコンバータ1の半導体スイッチング素子のオンオフ期間を演算する方法は様々であり、本発明の主要な部分ではないため説明を省略する。
【0042】
図1における切替手段109は、電動機電流が制限レベルを超過した場合に、比較手段107の出力により、数式9に基づく第2の出力電圧指令値を選択してPWM発生手段101に出力する。そして電動機電流が減少し、制限レベルを下回った場合には再び出力電圧指令演算手段100からの第1の出力電圧指令値(通常の出力電圧指令値)を選択してPWM発生手段101に与えることにより、通常運転を行う。
【0043】
このように本実施形態では、電動機電流が制限レベルを超過した時にPWMパターンを直接切り替えるのではなく、出力電圧指令値を電動機の誘起電圧に等しい値に切り替えて電流制限を行うため、パルスパターンが急激に変化することによる出力電流のリプル増加を防ぎ、ひいては入力電流リプルも低減することができる。
【0044】
なお、上記第1実施形態において説明した誘起電圧の演算方法、つまり図2の構成はあくまで一例であり、座標変換を行わずに交流成分のまま演算してもよいし、誘起電圧オブザーバを用いて誘起電圧を電動機モデルから推定してもよい。また、本実施形態が対象とする電動機104は同期電動機に限定されるものではなく、電動機の電圧方程式に基づいて数式8を変更すれば誘導電動機にも適用可能である。
【0045】
次に、図3は請求項1,3に係る本発明の第2実施形態を示すブロック図である。この実施形態が第1実施形態と異なるのは、誘起電圧の演算にマトリクスコンバータ1の出力電圧検出値を用いる点である。
すなわち、図1に対して出力電圧検出手段3が追加されており、その電圧検出値が誘起電圧演算手段2Aに入力されて誘起電圧の演算に用いられている。
【0046】
第1実施形態において、誘起電圧に演算誤差が存在すると、電流制限時の出力電圧指令が真の誘起電圧に等しくならず、数式1や数式2におけるv=eが成り立たなくなって電動機電流の制限効果が低下する。なお、誘起電圧の演算誤差は、電動機パラメータの誤差や演算遅れに起因する誤差など様々であるが、半導体スイッチング素子の転流誤差(マトリクスコンバータにおいて、電源短絡及び負荷端開放を同時に防止するためスイッチングパターンに休止期間を設けることにより発生する電圧誤差)や半導体スイッチング素子のオン電圧降下による出力電圧誤差が大きな割合を占めている。
【0047】
この点に着目し、第2実施形態では、マトリクスコンバータ1から電動機104に実際に印加されている出力電圧を検出し、その電圧検出値を用いて誘起電圧を演算することにより演算誤差を低減し、数式1や数式2におけるv=eが常に成立するようにして電流制限効果を高めるようにした。
【0048】
図4は、図3における誘起電圧演算手段2Aのブロック図である。
すなわち図4において、座標変換手段21Aには図3の出力電圧検出手段3による電圧検出値が入力されており、第1実施形態と同様に座標変換によって回転座標上での二軸成分v,vを求める。つまり、数式3におけるv,v,vの代わりに電圧検出値v,v,vを用いて二軸成分vα,vβを求め、数式5におけるvα,vβの代わりにvα,vβを用いて二軸成分v,vを求める。
その後、数式8のvの代わりにvを用いて演算ブロック23により誘起電圧のq軸成分eを演算し、このe及びeを指令値e,e(=0)として座標変換手段24により再び三相交流電圧成分e,e,eに変換する。以降は、図2と同様であるため説明を省略する。
【0049】
この実施形態によれば、マトリクスコンバータ1の実際の出力電圧を用いて演算した誘起電圧を電流制限時の出力電圧指令値として出力させるので、誘起電圧の演算誤差が減少し、数式1や数式2におけるv=eを常に成立させることができる。その結果、電動機電流が確実に制限され、電力変換装置を継続して運転することが可能となる。
【0050】
なお、上記各実施形態において、切替手段109は、誘起電圧演算手段2または2AとPWM発生手段101との間に設けられているが、演算した誘起電圧に基づくPWMパターンを予め作成してこれを記憶手段に記憶しておくと共に、PWM発生手段101とマトリクスコンバータ1との間に切替手段を設け、PWM発生手段101からの通常運転時のPWMパターンと前記記憶手段に記憶された電流制限時のPWMパターンとを切替手段により切り替えてマトリクスコンバータ1に与えても良い。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の第1実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1における誘起電圧演算手段の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2実施形態を示すブロック図である。
【図4】図3における誘起電圧演算手段の構成を示すブロック図である。
【図5】従来技術の主要部を示すブロック図である。
【図6】先願発明の主要部を示すブロック図である。
【図7】先願発明においてマトリクスコンバータにより同期電動機を駆動する場合の出力一相分の回路図である。
【符号の説明】
【0052】
1:マトリクスコンバータ
2,2A:誘起電圧演算手段
3:出力電圧検出手段
21,21A,24:座標変換手段
22:駆動/制動判別手段
23:演算ブロック(誘起電圧演算式)
25:マトリクスコンバータ電圧指令演算手段
100:出力電圧指令演算手段
101:PWM発生手段
102:電源
104:電動機
105:電源電圧検出手段
106:電動機電流検出手段
107:比較手段
109:切替手段




 

 


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