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発明の名称 スライド構造体用の給電装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−181268(P2007−181268A)
公開日 平成19年7月12日(2007.7.12)
出願番号 特願2005−374784(P2005−374784)
出願日 平成17年12月27日(2005.12.27)
代理人 【識別番号】100060690
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 秀雄
発明者 西島 正隆 / 木須 直己
要約 課題
コストを高騰させることなく、スライド構造体を半開きとした際にワイヤハーネスが車体本体内に侵入する量を抑制できるスライド構造体用の給電装置を提供する。

解決手段
スライド構造体用の給電装置1は車体3と該車体3にスライド自在に設けられたスライドドアとに亘って配索されるワイヤハーネス5と板ばね7を備えている。ワイヤハーネス5は電線束11とコルゲートチューブ13を備えている。コルゲートチューブ13は一端部13aが車体3の車体側固定部材12に取り付けられ他端部がスライドドアに取り付けられている。板ばね7はコルゲートチューブ13の一端部13aと車体側固定部材12との双方に取り付けられている。板ばね7は一端部13aが曲がると該一端部13aが直線状となる弾性復元力を生じる。
特許請求の範囲
【請求項1】
ベースと前記ベースにスライド自在に設けられたスライド構造体とに亘って配索されたワイヤハーネスを備えたスライド構造体用の給電装置において、
前記ワイヤハーネスは、前記スライド構造体に取り付けられる補機に電気的に接続する電線と、該電線を収容するとともに一端部が前記ベースに取り付けられかつ他端部が前記スライド構造体に取り付けられた筒状体とを備え、
弾性変形自在で、かつ前記ベースと前記筒状体の前記一端部とのうち少なくとも一方に取り付けられているとともに前記一端部が曲がると該一端部が直線状となるように弾性復元力を生じる姿勢保持部材を備えたことを特徴とするスライド構造体用の給電装置。
【請求項2】
前記姿勢保持部材と前記ベースとのうち一方から凸の突起と、他方に設けられた穴とを備え、前記穴内に前記突起が侵入することで、前記姿勢保持部材が前記ベースに取り付けられることを特徴とする請求項1記載のスライド構造体用の給電装置。
【請求項3】
前記筒状体は、前記ワイヤハーネスの長手方向に沿って凸部と凹部とが交互に配置されて蛇腹状に形成されており、
前記ベースは、前記凹部内に侵入するとともに、該凹部内に侵入することで前記筒状体を位置決めする位置決め突起を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のスライド構造体用の給電装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のスライドドア等のスライド構造体に取り付けられる補機に常時給電を行うためのスライド構造体用の給電装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車のスライド構造体としてのスライドドアに取り付けられた補機などに常時給電するために、例えば、図9に示されたスライド構造体用の給電装置(以下、単に給電装置と呼び、特許文献1参照)100や、図10に示されたスライド構造体用の給電装置(以下、単に給電装置と呼び、特許文献2参照)200が提案されている。
【0003】
図9に例示された給電装置100は、ベースとしての車体101と、該車体101にスライド自在に設けられた前述したスライドドア102とに亘って配索されたワイヤハーネス103を備えている。
【0004】
前記車体101には、前述した車体本体に設けられた乗員室内に乗員が出入りするための開口部104が設けられている。スライドドア102は、図9中に一点鎖線で示す前述した開口部104を塞ぐ塞ぎ位置と、図9中に点線で示す前述した開口部104を完全に開放する開放位置とに亘って、スライド自在である。
【0005】
前述したワイヤハーネス103は、図示しない複数の電線と、前記電線を収容するコルゲートチューブ105と、を備えている。電線は、車体に取り付けられた補機とスライドドア102に取り付けられた補機とを電気的に接続している。コルゲートチューブ105は、弾性変形自在となっている。コルゲートチューブ105は、一端部が前述した車体101に固定されている。コルゲートチューブ105は、他端部が首振り自在にスライドドア102に取り付けられている。
【0006】
前述した給電装置100は、ワイヤハーネス103のコルゲートチューブ105が弾性変形するとともに、他端部がスライドドア102に対して首振りすることで、スライドドア102が前述した塞ぎ位置と開放位置とに亘って変位することを許容する。そして、給電装置100は、前述したコルゲートチューブ105内に電線を通すことで、車体101に取り付けられた補機とスライドドア102に取り付けられた補機とを電気的に接続して、前記スライドドア102に取り付けられた補機に常時給電する。
【0007】
しかしながら、前述した給電装置100は、図9中に実線で示すスライドドア102が前述した塞ぎ位置と開放位置との間の中間位置に位置すると、図9中の二点鎖線で示すように、前述したコルゲートチューブ105即ちワイヤハーネス103の中央部が車体の外側に膨らむように、曲がることがあった。これは、塞ぎ位置から開放位置に向かってスライドドア102が移動する際にワイヤハーネス103のコルゲートチューブ105の他端部が所定のタイミングよりも遅くスライドドア102に対して首振りしたり、開放位置から塞ぎ位置に向かってスライドドア102が移動する際にワイヤハーネス103のコルゲートチューブ105の他端部が所定のタイミングよりも早くスライドドア102に対して首振りすることで生じる。この場合、スライドドア102をスライドさせる際に、コルゲートチューブ105が該スライドドア102と擦れて、異音を発生したり、該給電装置100が不意に破損する虞が生じる。
【0008】
前述した特許文献1に示された給電装置100の前述した異音の発生や耐久性の低下を防止するために、特許文献2に示された給電装置200は、図10に示すように、ワイヤハーネス103が前述した複数の電線と、コルゲートチューブ105と、ケーブルガイド201とを備えている。なお、図10において、前述した図9に示されたスライド給電装置100と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
【0009】
ケーブルガイド201は、それぞれが複数の電線を通すリンク部材202を備え、これら複数のリンク部材202が互いに回動自在に連結されている。ケーブルガイド201は、コルゲートチューブ105内に収容されている。特許文献2に示された給電装置200は、リンク部材202同士の回動角度を予め規制することで、スライドドア102が前述した塞ぎ位置と開放位置との間の中間位置に位置しても、前述したコルゲートチューブ105即ちワイヤハーネス103が弛んで開口部104内を通して乗員室側に侵入する量を抑制している。
【特許文献1】特願2005−308099号
【特許文献2】特開2004−25999号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、前述した特許文献2に示された給電装置200は、複数のリンク部材202で構成されるケーブルガイド201を備えているため、該ケーブルガイド201の部品点数が増加する傾向であった。したがって、前述した特許文献2に示された給電装置200は、組立にかかる工数が増加して、コストが高騰する傾向であった。さらに、リンク部材202同士を連結してケーブルガイド201を構成しているため、該ケーブルガイド201が、衝撃に弱く、破損する虞があった。
【0011】
したがって、本発明の目的は、コストを高騰させることなく、スライド構造体をスライドさせる際にワイヤハーネスが破損することを防止できるスライド構造体用の給電装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るスライド構造体用の給電装置は、ベースと、前記ベースにスライド自在に設けられたスライド構造体とに亘って配索されたワイヤハーネスを備えたスライド構造体用の給電装置において、前記ワイヤハーネスは、前記スライド構造体に取り付けられる補機に電気的に接続する電線と、該電線を収容するとともに一端部が前記ベースに取り付けられかつ他端部が前記スライド構造体に取り付けられた筒状体とを備え、弾性変形自在で、かつ前記ベースと前記筒状体の前記一端部とのうち少なくとも一方に取り付けられているとともに前記一端部が曲がると該一端部が直線状となるように弾性復元力を生じる姿勢保持部材を備えたことを特徴としている。
【0013】
請求項2に係るスライド構造体用の給電装置は、請求項1に記載のスライド構造体用の給電装置において、前記姿勢保持部材と前記ベースとのうち一方から凸の突起と、他方に設けられた穴とを備え、前記穴内に前記突起が侵入することで、前記姿勢保持部材が前記ベースに取り付けられることを特徴としている。
【0014】
請求項3に係るスライド構造体用の給電装置は、請求項1又は請求項2に記載のスライド構造体用の給電装置において、前記筒状体は、前記ワイヤハーネスの長手方向に沿って凸部と凹部とが交互に配置されて蛇腹状に形成されており、前記ベースは、前記凹部内に侵入するとともに、該凹部内に侵入することで前記筒状体を位置決めする位置決め突起を備えていることを特徴としている。
【0015】
請求項1に記載のスライド構造体用の給電装置によれば、筒状体の一端部が姿勢保持部材によって中央部より曲がりにくくなっているので、スライド構造体がスライドして筒状体が曲がる際に、該筒状体が極力直線状に維持される。
【0016】
請求項2に記載のスライド構造体用の給電装置によれば、姿勢保持部材とベースとのうち一方から凸の突起が他方に設けられた穴内に侵入して、姿勢保持部材がベースに位置決めされて固定される。
【0017】
請求項3に記載のスライド構造体用の給電装置によれば、筒状体が蛇腹状に形成されており、ベースに筒状体の凹部に侵入する位置決め突起が設けられているので、該ベースに対して筒状体即ちワイヤハーネスが位置ずれすることを防止できる。
【発明の効果】
【0018】
請求項1記載の本発明によれば、スライド構造体がスライドして筒状体が曲がる際に、該筒状体が極力直線状に維持されるので、スライド構造体がスライドする際に、筒状体の中央部がベースの外側に膨らむように曲がることを防止できる。したがって、スライド構造体をスライドさせる際に、筒状体が該スライド構造体と擦れることを防止できる。
【0019】
したがって、筒状体がスライド構造体と擦れることを防止して、異音を発生させることと耐久性の低下を防止でき、該ワイヤハーネスが不意に破損することを防止できる。
【0020】
また、スライド構造体がスライドして筒状体が曲がる際に、該筒状体が極力直線状に維持されて、ベースに取り付けられた一端部が殆ど曲がらずに中央部が主に曲がるので、筒状体の曲がりが該曲がりの外周に膨らむことを防止できる。したがって、ワイヤハーネスの車体本体内に侵入する量を抑制でき、ワイヤハーネスが車体本体内の物品と干渉することを防止して、異音を発生させることと耐久性の低下を防止でき、該ワイヤハーネスが不意に破損することを防止できる。
【0021】
さらに、筒状体の一端部に姿勢保持部材を取り付けているだけであるので、ワイヤハーネスの車体本体側に侵入する量を抑制しながら該ワイヤハーネスの電線を保護するために、筒状体と姿勢保持部材以外の物品を設ける必要が生じない。したがって、部品点数の増加を防止して、組立にかかる工数の増加を防止でき、コストの高騰を防止できる。また、筒状の筒状体を用いるので、該筒状体自体の衝撃に対する強度を向上でき、該筒状体即ちワイヤハーネスの不意な破損を防止できる。
【0022】
請求項2記載の本発明によれば、突起が穴内に侵入して、姿勢保持部材をベースに固定できるので、姿勢保持部材を容易にベースに取り付けることができ、スライド構造体用の給電装置を容易に組み立てることができる。また、突起が穴内に侵入して、姿勢保持部材をベースに位置決めするので、該ベースに対して姿勢保持部材が位置ずれすることを防止できる。
【0023】
請求項3記載の本発明によれば、ベースに筒状体の凹部に侵入する位置決め突起が設けられているので、該ベースに対して筒状体即ちワイヤハーネスが位置ずれすることを確実に防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明の一実施形態にかかるスライド構造体用の給電装置(以下、単に給電装置と呼ぶ)を、図1ないし図7を参照して説明する。
【0025】
給電装置1は、図1に示すように、自動車2のベースとしての車体3と該車体3にスライド自在に設けられたスライド構造体としてのスライドドア4とに亘って配索(配線)されたワイヤハーネス5と、姿勢保持部材としての板ばね7(図5に示す)と、ドア固定部6とを備えている。前記車体3は、自動車2の乗員室内に乗員を出入りさせるための開口部9が設けられた車体本体8と、該車体本体8に取り付けられた車体側固定部材12とを備えている。開口部9は、勿論、車体3の側面を貫通している。
【0026】
車体側固定部材12は、自動車2の車体本体8のステップ部の近傍でかつ開口部9の自動車2の後方寄りの縁部に取り付けられている。車体側固定部材12は、図2、図3及び図5に示すように、外側ケース14と、内側蓋15とを備えている。
【0027】
外側ケース14は、天井壁22と、該天井壁22の幅方向の両縁から立設した一対の側壁23とを備えて、樋状に形成されている。また、外側ケース14即ち車体側固定部材12には、複数の位置決め突起24が設けられている。位置決め突起24は、図示例では、三つ設けられている。三つの位置決め突起24は、コルゲートチューブ13即ちワイヤハーネス5の長手方向に沿って、互いに間隔をあけて、設けられている。
【0028】
位置決め突起24は、それぞれ、天井壁22の内面から凸に形成されているとともに、一対の側壁23が互いに相対する方向に沿って直線状に延在している。位置決め突起24は、それそれ、コルゲートチューブ13の後述する互いに隣り合う凸部30間即ち凹部31内に侵入して、該コルゲートチューブ13を車体側固定部材12即ち車体3に対して位置決めする。
【0029】
内側蓋15は、平板状に形成されている。内側蓋15は、外側ケース14の一対の側壁23の天井壁22から離れた側の縁に取り付けられて、一対の側壁23間を塞ぐ。内側蓋15には、該内側蓋15から外側ケース14の天井壁22に向かって凸の突起25が設けられている。突起25は、円柱状に形成されて、内側蓋15の内面即ちワイヤハーネス5の長手方向に対して直交する方向に沿って内側蓋15から立設している。
【0030】
前述した車体側固定部材12は、外側ケース14と内側蓋15とが互いに取り付けられて、筒状となる。さらに、車体側固定部材12は、外側ケース14が内側蓋15よりも車体3の外側に位置し、一方の側壁23が車体本体8の床面などに重ねられかつ天井壁22が車体3の外側に面した格好で、該車体本体8に取り付けられる。
【0031】
スライドドア4は、平板状に形成されている。スライドドア4は、図2及び図3に示す板金で構成されたドアパネル10を備えている。スライドドア4は、車体3に取り付けられた図示しないレールによって、スライド自在に支持されている。スライドドア4は、前述した開口部9を塞ぐ図1中に一点鎖線で示した塞ぎ位置と、前述した開口部9を完全に開放した図1中に点線で示した開放位置と、に亘って、スライド自在に設けられている。スライドドア4は、前述したレールによって、前記塞ぎ位置から開放位置に向かうに際に、徐々に、自動車2の幅方向の外側に向かう方向に移動する。
【0032】
ワイヤハーネス5は、図1ないし図3に示すように、複数の電線が束ねられて構成された電線束11と、筒状体としてのコルゲートチューブ13とを備えている。電線束11を構成する電線は、導電性の芯線と該芯線を被覆した被覆部とを備えた被覆電線である。電線束11は、複数の電線の外周にテープなどが巻き付けられて、構成されている。電線束11は、一端が前述した自動車2のバッテリやジェネレータなどの車体3に取り付けられる補機と接続し、かつ他端がドアパネル10に取り付けられたスイッチやランプなどの図示しない補機と接続する。前述した電線束11即ちワイヤハーネス5は、こうして、車体3と、スライドドア4とに亘って配索されている。
【0033】
コルゲートチューブ13は、断面小判型の筒状に形成されており、その長手方向が前述した自動車の鉛直方向に沿って配置される。コルゲートチューブ13は、合成樹脂で構成されており、曲げ(弾性変形)自在となっている。コルゲートチューブ13は、曲げられると、ある程度の弾性復元力を生じる。
【0034】
コルゲートチューブ13には、図4に示すように、該コルゲートチューブ13の周方向に沿って延在した凸部30と、凹部31とが設けられている。凸部30と凹部31とは、コルゲートチューブ13の長手方向に沿って交互に配置されている。コルゲートチューブ13は、あたかも蛇腹状に形成されている。勿論、凸部30が、凹部31よりもコルゲートチューブ13の外周方向に突出している。
【0035】
コルゲートチューブ13は、内側に前述した電線束11を通している。コルゲートチューブ13は、一端部13aが前述した車体側固定部材12の外側ケース14と内側蓋15との間に収容された格好で該車体側固定部材12即ち車体3に取り付けられている。コルゲートチューブ13は、他端部13bがドア固定部6の後述する回動部材19を介してスライドドア4に取り付けられている。こうして、コルゲートチューブ13は、車体3とスライドドア4の間に位置付けられる電線束11の電線を収容して、該電線束11の電線を保護する(が傷つくことを規制する)。
【0036】
さらに、コルゲートチューブ13の一端部13aは、図7に示すように、互いに隣り合う凸部30間即ち凹部31内に位置決め突起24が挿入されて、車体側固定部材12の外側ケース14即ち車体3に位置決めされて固定されている。
【0037】
板ばね7は、金属で構成されており、図6に示すように、平面形状が矩形状の板状に形成されている。板ばね7は、弾性変形自在であるとともに、弾性変形すると勿論弾性復元力を生じる。板ばね7には、前述した突起25が侵入可能な穴32が設けられている。穴32は、板ばね7の一端部7aに設けられられている。板ばね7は、図5に示すように、他端部7bがコルゲートチューブ13の一端部13a内に収容されて該一端部13aに固定され、穴32内に突起25が侵入して一端部7aが車体側固定部材12の内側蓋15即ち車体3に固定される。こうして、板ばね7は、車体側固定部材12即ち車体3と、コルゲートチューブ13の一端部13aとの双方に取り付けられている。また、板ばね7は、コルゲートチューブ13の一端部13aが曲がると、弾性変形して、該コルゲートチューブ13の一端部13aが直線状となるように弾性復元力を生じる。
【0038】
ドア固定部6は、図2及び図3に示すように、扁平なケース16と、レール17と、スライダ18と、回動部材19とを備えている。ケース16は、スライドドア4のドアパネル10の内面に取り付けられ、筒状の本体部20と、平板部21とを備えている。本体部20は、上下に開口が位置する状態に配置されている。本体部20は、上方に向かうにしたがって徐々に細くなるように形成されている。平板部21は、本体部20の下縁より該本体部20の下方に向かって延在している。平板部21は、スライドドア4のドアパネル10の内面に取り付けられている。
【0039】
レール17は、ケース16の平板部21に取り付けられ、直線状に延在している。レール17の長手方向は、水平方向即ち自動車2の前後方向に沿っている。スライダ18は、レール17に該レール17の長手方向に沿って移動自在に支持されている。回動部材19は、スライダ18に鉛直方向に沿った軸芯回りに回転自在に支持されている。回動部材19は、スライダ18とともに、レール17の長手方向沿って移動する。回動部材19には、コルゲートチューブ13の他端が取り付けられている。
【0040】
前述したドア固定部6は、回動部材19にコルゲートチューブ13の他端を取り付けて、該コルゲートチューブ13内の電線束11をケース16内に通し、該ケース16の上方に位置する開口を通して、スライドドア4側の前述した補機に導く。こうして、ドア固定部6は、前述したワイヤハーネス5の電線束11の電線を保護する。ドア固定部6は、スライドドア4が車体3に対してスライドする際に、ワイヤハーネス5の特にコルゲートチューブ13によって回動部材19が引っ張られることで、回動部材19が前述した軸芯回りに回転するとともにスライダ18がレール17に沿ってスライドする。
【0041】
ドア固定部6は、スライドドア4の開閉によって、回動部材19を回転させかつスライダ18をスライドさせることで、ワイヤハーネス5の特に電線に作用するスライドドア4の開閉に伴う負荷を低減させる。なお、スライドドア4が前述した塞ぎ位置に位置付けられると、スライダ18が車体側固定部材12寄り即ちレール17の自動車2の後方寄りの端部に位置付けられるとともに、回動部材19がスライダ18から車体側固定部材12即ち自動車2の後方に向かう状態に位置付けられる。また、スライドドア4が前述した開放位置に位置付けられると、スライダ18が車体側固定部材12寄り即ちレール17の自動車2の前方寄りの端部に位置付けられるとともに、回動部材19がスライダ18から車体側固定部材12即ち自動車2の前方に向かう状態に位置付けられる。
【0042】
本実施形態によれば、コルゲートチューブ13の一端部13aと車体3の車体側固定部材12とに亘って板ばね7が取り付けられているので、特にスライドドア4が塞ぎ位置と開放位置との中間の中間位置(図1中に実線で示し、半開き状態ともいう)に位置付けられて、コルゲートチューブ13が曲がる際に、該コルゲートチューブ13が極力直線状に維持される。
【0043】
このように、スライドドア4がスライドしてコルゲートチューブ13が曲がる際に、該コルゲートチューブ13が極力直線状に維持されるので、塞ぎ位置から開放位置にスライドドア4を移動させる際に、回動部材19が所定のタイミングよりも遅く回動することを防止でき、開放位置から塞ぎ位置にスライドドア4を移動させる際に、回動部材19が所定のタイミングよりも早く回動することを防止できる。
【0044】
このため、スライドドア4がスライドする際に、図1中に二点鎖線Xで示すように、コルゲートチューブ13の中央部が車体3の外側に膨らむように曲がることを防止できる。したがって、スライドドア4をスライドさせる際に、コルゲートチューブ13が該スライドドア4と擦れることを防止できる。
【0045】
したがって、コルゲートチューブ13がスライドドア4と擦れることを防止して、異音を発生させることと耐久性の低下を防止でき、該ワイヤハーネス5が不意に破損することを防止できる。
【0046】
また、スライドドア4がスライドしてコルゲートチューブ13が曲がる際に、該コルゲートチューブ13が極力直線状に維持されるので、該コルゲートチューブ13の一端部13aが殆ど曲がらずに、中央部13cが主に曲がる。
【0047】
このため、スライドドア4をスライドさせる際に、コルゲートチューブ13の曲がりが該曲がりの外周に膨らむことを防止できる。このため、コルゲートチューブ13の車体本体8内に侵入する量及び侵入の度合いを抑制できる。したがって、ワイヤハーネス5の車体本体8内に侵入する量を抑制できるので、ワイヤハーネス5が車体本体8内の物品と干渉することを防止して、異音を発生させることと耐久性の低下を防止でき、該ワイヤハーネス5が不意に破損することを防止できる。
【0048】
また、コルゲートチューブ13の一端部13aに板ばね7を取り付けているだけであるので、ワイヤハーネス5の車体本体8側に侵入する量を抑制しながら該ワイヤハーネス5の電線即ち電線束11を保護するために、コルゲートチューブ13と板ばね7以外の物品を設ける必要が生じない。したがって、部品点数の増加を防止して、組立にかかる工数の増加を防止でき、コストの高騰を防止できる。また、筒状に一体に成型されたコルゲートチューブ13を用いるので、該コルゲートチューブ13自体を衝撃に対する強度を向上でき、該コルゲートチューブ13即ちワイヤハーネス5の不意な破損を防止できる。
【0049】
車体3の車体側固定部材12の内側蓋15から凸の突起25が、板ばね7に設けられた穴32内に侵入して、板ばね7が車体側固定部材12即ち車体3に位置決めされて固定される。このように、突起25が穴32内に侵入して、板ばね7を車体3に固定できるので、板ばね7を容易に車体3に取り付けることができ、給電装置1を容易に組み立てることができる。
【0050】
また、突起25が穴32内に侵入して、板ばね7を車体3に位置決めするので、該車体3に対して板ばね7が位置ずれすることを防止できる。したがって、板ばね7が前述した弾性復元力を確実に生じることとなって、コルゲートチューブ13が曲げられる際の車体本体8内に侵入する量を確実に抑制できる。
【0051】
また、コルゲートチューブ13が蛇腹状に形成されており、車体3の車体側固定部材12の外側ケース14に該コルゲートチューブ13の凹部31に侵入する位置決め突起24が設けられているので、該車体3に対してコルゲートチューブ13即ちワイヤハーネス5が位置ずれすることを防止できる。さらに、位置決め突起24を複数設けているので、該車体3から位置ずれすることなく、コルゲートチューブ13を該車体3に固定することができる。
【0052】
本発明では、図8に示すように、板ばね7の他端部7bを弾性変形自在なゴムなどの合成樹脂33で被覆しても良い。この場合、板ばね7がコルゲートチューブ13と直接接触して、該コルゲートチューブ13が破損することを防止できる。
【0053】
前述した実施形態では、車体3の車体側固定部材12の内側蓋15に突起25を設け、板ばね7に穴32を設けている。しかしながら、本発明では、車体3の車体側固定部材12の外側ケース14と内側蓋15とのうち一方に穴32を設け、板ばね7に前記穴32に侵入する突起25を設けても良い。
【0054】
本発明では、コルゲートチューブ13や姿勢保持部材を種々の形状に形成しても良く、コルゲートチューブ13の他のチューブを用いても良い。また、本発明では、ドア固定部6を種々の構成にしても良いことは勿論である。前述した実施形態では、板ばね7をコルゲートチューブ13と車体3との双方に取り付けている。しかしながら、本発明では、板ばね7をコルゲートチューブ13と車体3との一方に取り付けて、他方と干渉させても良い。要するに、本発明では、板ばね7をコルゲートチューブ13と車体3とのうちの少なくとも一方に取り付ければ良い。
【0055】
また、前述した実施形態では、スライドドア4に取り付けられた補機に常時給電する給電装置1を示している。しかしながら、本発明は、ベースとしての車体3の天井に対してスライド自在なルーフパネルに取り付けられた補機に常時給電する給電装置に適用しても良い。また、本発明は、自動車2以外に適用しても良い。要するに、本発明は、開口部が設けられたベースにスライド自在なスライド構造体に取り付けられた補機に常時給電する給電装置に適用すれば良い。
【0056】
なお、前述した実施形態は、本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の一実施形態に係るスライド構造体用の給電装置の説明図である。
【図2】図1に示された給電装置と該給電装置が取り付けられたスライドドアを示す斜視図である。
【図3】図2に示されたスライドドアが開放位置に位置付けられた状態を示す斜視図である。
【図4】図1に示された給電装置のコルゲートチューブなどを示す斜視図である。
【図5】図1に示された給電装置のコルゲートチューブの一端部と車体側固定部材などの断面図である。
【図6】図5に示されたコルゲートチューブの一端部と車体側固定部材との双方に取り付けられた板ばねの斜視図である。
【図7】図5中のVII部を拡大して示す断面図である。
【図8】図6に示された板ばねの変形例の斜視図である。
【図9】従来のスライド構造体用の給電装置の説明図である。
【図10】従来の他のスライド構造体用の給電装置の説明図である。
【符号の説明】
【0058】
1 スライド構造体用の給電装置
3 車体(ベース)
4 スライドドア(スライド構造体)
5 ワイヤハーネス
7 板ばね(姿勢保持部材)
13 コルゲートチューブ(筒状体)
13a 一端部
13b 他端部
24 位置決め突起
25 突起
30 凸部
31 凹部
32 穴




 

 


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