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発明の名称 バッテリの管理装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−151256(P2007−151256A)
公開日 平成19年6月14日(2007.6.14)
出願番号 特願2005−340052(P2005−340052)
出願日 平成17年11月25日(2005.11.25)
代理人 【識別番号】100060690
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 秀雄
発明者 石川 聡 / 岡本 肇
要約 課題
低圧バッテリBLのバッテリ上がりを防止しつつ確実に均等化を行うことができるバッテリの管理装置を提供する。

解決手段
充放電電流検出回路11が、低圧バッテリBLから電源供給を受けて動作すると共に高圧バッテリBHに流れる充放電電流を検出する。温度検出回路12が、低圧バッテリBLから電源供給を受けて動作すると共に高圧バッテリBHのバッテリ温度を検出する。低圧バッテリBLからの電源供給を受けて動作する低圧系CPU30が、イグニッションオフ後に充放電電流検出回路11及び温度検出回路12に対する低圧バッテリBLからの電源供給を遮断した後、均等化装置20の制御が開始される。均等化装置20が、均等化命令に応じて高圧バッテリBHを構成する各単位セルB1〜B16の両端電圧の均等化を行う。
特許請求の範囲
【請求項1】
互いに直列接続された複数の単位セルから構成される車載高圧バッテリよりも供給電圧が低い車載低圧バッテリから電源供給を受けて動作し、前記車載高圧バッテリを監視するために前記車載高圧バッテリの状態を検出する状態検出手段と、前記車載高圧バッテリを構成する各単位セルの両端電圧の均等化を行う均等化手段と、前記車載低圧バッテリからの電源供給を受けて動作し、イグニッションスイッチのオフに応じて前記均等化手段の制御を開始する制御手段とを備えたバッテリの管理装置において、
前記制御手段は、前記イグニッションオフ後で、かつ前記均等化手段の制御を開始する前に前記状態検出手段に対する前記車載低圧バッテリからの電源供給を遮断することを特徴とするバッテリの管理装置。
【請求項2】
前記均等化手段が、前記車載高圧バッテリからの電源供給を受けて動作することを特徴とする請求項1記載のバッテリの管理装置。
【請求項3】
車載高圧バッテリを構成する互いに直列接続された複数の単位セルの両端電圧の均等化を行う均等化手段と、前記車載高圧バッテリよりも供給電圧が低い車載低圧バッテリからの電源供給を受けて動作し、イグニッションオフに応じて前記均等化手段の制御を開始する制御手段とを備えたバッテリの管理装置において、
前記均等化手段が、前記車載高圧バッテリからの電源供給を受けて動作することを特徴とするバッテリの管理装置。
【請求項4】
前記均等化手段が、前記単位セルを充電又は放電させる均等化素子と、該均等化素子と前記単位セルを接続させるスイッチ手段と、前記車載高圧バッテリからの電源供給を受けて動作し、前記制御手段からの前記スイッチ手段のオン命令に応じて前記スイッチ手段に対してオン信号を出力するスイッチ制御手段とを有することを特徴とする請求項2又は3記載のバッテリの管理装置。
【請求項5】
スイッチ制御手段は、前記制御手段からのオン命令に応じて前記スイッチ手段に対してオン信号を出力する高圧系中央演算装置と、前記高圧系中央演算装置及び前記各スイッチ手段間に設けられ、前記高圧系中央演算装置からのオン信号を保持するラッチ回路とを有し、
前記高圧系中央演算装置は、前記ラッチ回路に一定時間オン信号を出力した後、スリープモードに移行することを特徴とする請求項4記載のバッテリの管理装置。
【請求項6】
前記制御手段と前記スイッチ制御手段との間を絶縁した状態で接続する絶縁インタフェースを備え、
前記制御手段は、前記絶縁インタフェースを介して前記スイッチ制御手段に対してオン命令を出力してから前記スイッチ手段のオフ命令を出力するまでの間、前記絶縁インタフェースに対する前記車載低圧バッテリからの電源供給を遮断することを特徴とする請求項4又は5記載のバッテリの管理装置。
【請求項7】
前記制御手段によりセットされた時間をカウントするタイマーをさらに備え、
前制御手段は、低圧系中央演算装置から構成され、前記均等化手段に対するオン命令の出力と同期して前記単位セルと前記均等化素子との接続時間を前記タイマーにセットしてから前記タイマーによる接続時間のカウントが終了するまでの間、スリープモードに移行することを特徴とする請求項4〜6何れか1項記載のバッテリの管理装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリの管理装置に係り、特に、車載高圧バッテリを構成する互いに直列接続された複数の単位セルの両端電圧の均等化を行う均等化手段と、車載高圧バッテリよりも供給電圧が低い車載低圧バッテリからの電源供給を受けて動作すると共に均等化手段に対して均等化命令を出力する低圧系制御手段とを備えたバッテリの管理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、エンジンと電動モータとを併用して走行するハイブリッド自動車が普及してきている。このハイブリッド自動車は、上記エンジン始動用の12V程度の車載低圧バッテリ(以下低圧バッテリ)と、上記電動モータ駆動用の車載高圧バッテリ(以下高圧バッテリ)との2種類のバッテリを備えている。上述した高圧バッテリは、ニッケル−水素電池やリチウム電池といった二次電池を単位セルとして、この単位セルを複数直列接続して高電圧を得ている。
【0003】
上述した高圧バッテリは充放電を繰り返すうちに各単位セルの両端電圧、即ち充電状態(SOC)にばらつきが生じる。バッテリの充放電にあたっては、各単位セルの耐久性や安全確保の観点より、SOC(又は両端電圧)の最も高い単位セルが設定上限SOC(又は上限両端電圧値)に到達した時点で充電を禁止し、SOC(又は両端電圧)の最も低い単位セルが設定下限SOC(又は下限両端電圧値)に到達した時点で放電を禁止する必要がある。従って、各単位セルにSOCのバラツキが生じると、実質上、バッテリの使用可能容量が減少することになる。このため、HEVにおいては、登坂時にガソリンに対してバッテリエネルギーを補充したり、降坂時にバッテリにエネルギーを回生したりする、いわゆるアシスト・回生が不十分となり、実車動力性能や燃費を低下させることになる。
【0004】
そこで、複数の単位セルのうち両端電圧が最小となる最小単位セルを抽出し、最小単位セルを除いた単位セルを放電抵抗に接続して、接続した単位セルの両端電圧が最小単位セルの両端電圧となるまでその蓄積電荷を放電させることで、各単位セルの両端電圧のばらつきを解消する放電式の均等化装置が提案されている(例えば特許文献1)。
【0005】
この他に、キャパシタを介して両端電圧の高い単位セルから両端電圧の低い単位セルに電荷を移動させて、各単位セルの両端電圧のばらつきを解消するチャージポンプ式の均等化装置も提案されている(特許文献2、3)。
【0006】
また、上述した均等化装置は、イグニッションスイッチがオフの間、即ちエンジンがオフしているときに低圧バッテリからの電源供給を受けて均等化動作を行う。エンジンがオフしている間、低圧バッテリは充電されることがない。また、エンジンがオフの間、低圧バッテリは上記均等化装置以外の他の回路(例えばバッテリの充放電電流を検出する回路やバッテリの温度を検出する回路)にも電源供給を行っている。このため、イグニッションオフ中に低圧バッテリが放電しすぎてしまいバッテリ上がりが生じてしまう。これにより、エンジンが始動できないという問題が発生していた。
【0007】
そこで、低圧バッテリの電池電圧が低下したとき、均等化動作をストップさせる均等化装置が提案されている(特許文献4)。しかしながら、この場合本来、イグニッションオフの間に行われるべき均等化が行われず、各単位セルの両端電圧のバラツキが解消されないという問題があった。
【特許文献1】特開2002−199510号公報
【特許文献2】特開平10−225005号公報
【特許文献3】特開2004−120871号公報
【特許文献4】特開2003−189490号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明は、上記のような問題点に着目し、スタータの動作電源となる車載低圧バッテリのバッテリ上がりを防止しつつ確実に均等化を行うことができるバッテリの管理装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、互いに直列接続された複数の単位セルから構成される車載高圧バッテリよりも供給電圧が低い車載低圧バッテリから電源供給を受けて動作し、前記車載高圧バッテリを監視するために前記車載高圧バッテリの状態を検出する状態検出手段と、前記車載高圧バッテリを構成する各単位セルの両端電圧の均等化を行う均等化手段と、前記車載低圧バッテリからの電源供給を受けて動作し、イグニッションスイッチのオフに応じて前記均等化手段の制御を開始する制御手段とを備えたバッテリの管理装置において、前記制御手段は、前記イグニッションオフ後で、かつ前記均等化手段の制御を開始する前に前記状態検出手段に対する前記車載低圧バッテリからの電源供給を遮断することを特徴とするバッテリの管理装置に存する。
【0010】
請求項1記載の発明によれば、状態検出手段が、車載低圧バッテリから電源供給を受けて動作し、車載高圧バッテリを監視するために車載高圧バッテリの状態を検出する。車載低圧バッテリからの電源供給を受けて動作する制御手段が、イグニッションオフ後に状態検出手段に対する車載低圧バッテリからの電源供給を遮断した後、均等化手段の制御を開始する。均等化手段が、制御手段からの制御を受けて車載高圧バッテリを構成する両端電圧の均等化を行う。
【0011】
従って、イグニッションオフの間は車載高圧バッテリから電動モータに対する電源供給が行われない。イグニッションオフ後、かつ制御手段が均等化手段の制御を開始する前に状態検出手段に対する車載低圧バッテリからの電源供給を遮断する。これにより、充電を受けることがないイグニッションオフ時で、かつ均等化手段の動作中に車載低圧バッテリの消費電流を抑えることができる。
【0012】
請求項2記載の発明は、前記均等化手段が、前記車載高圧バッテリからの電源供給を受けて動作することを特徴とする請求項1記載のバッテリの管理装置に存する。
【0013】
請求項3記載の発明は、車載高圧バッテリを構成する互いに直列接続された複数の単位セルの両端電圧の均等化を行う均等化手段と、前記車載高圧バッテリよりも供給電圧が低い車載低圧バッテリからの電源供給を受けて動作し、イグニッションオフに応じて前記均等化手段の制御を開始する制御手段とを備えたバッテリの管理装置において、前記均等化手段が、前記車載高圧バッテリからの電源供給を受けて動作することを特徴とするバッテリの管理装置に存する。
【0014】
請求項2及び3記載の発明によれば、均等化手段が車載高圧バッテリからの電源供給を受けて動作する。従って、車載低圧バッテリからの電源供給により均等化手段を動作させる必要がなく、充電を受けることがないイグニッションオフ時で、かつ均等化手段の動作中に車載低圧バッテリの消費電流を抑えることができる。
【0015】
請求項4記載の発明は、前記均等化手段が、前記単位セルを充電又は放電させる均等化素子と、該均等化素子と前記単位セルを接続させるスイッチ手段と、前記車載高圧バッテリからの電源供給を受けて動作し、前記制御手段からの前記スイッチ手段のオン命令に応じて前記スイッチ手段に対してオン信号を出力するスイッチ制御手段とを有することを特徴とする請求項2又は3記載のバッテリの管理装置に存する。
【0016】
請求項4記載の発明によれば、均等化手段において車載高圧バッテリからの電源供給を受けて動作するスイッチ制御手段が、制御手段からのオン命令に応じてスイッチ手段に対してオン信号を出力する。スイッチ手段のオンに応じて単位セルが均等化素子と接続されると、単位セルが放電又は充電されて両端電圧の均等化が実行される。従って、スイッチ手段に対してオン信号を出力するスイッチ制御手段を車載低圧バッテリからの電源供給により動作させる必要がなく、充電を受けることがないイグニッションオフ時で、かつ均等化手段の動作中に車載低圧バッテリの消費電流を抑えることができる。
【0017】
請求項5記載の発明は、スイッチ制御手段は、前記制御手段からのオン命令に応じて前記スイッチ手段に対してオン信号を出力する高圧系中央演算装置と、前記高圧系中央演算装置及び前記各スイッチ手段間に設けられ、前記高圧系中央演算装置からのオン信号を保持するラッチ回路とを有し、前記高圧系中央演算装置は、前記ラッチ回路に一定時間オン信号を出力した後、スリープモードに移行することを特徴とする請求項4記載のバッテリの管理装置に存する。
【0018】
請求項5記載の発明によれば、高圧系中央演算装置が、車載高圧バッテリからの電源供給を受けて動作するラッチ回路に一定時間、オン信号を出力した後、スリープモードに移行する。ラッチ回路は高圧系中央演算装置のオン信号の出力停止後もオン信号を保持してスイッチ手段に出力する。スイッチ手段はラッチ回路からのオン信号の出力に応じてオンする。従って、ラッチ回路を設けることにより単位セルと均等化素子とが接続している間、高圧系中央演算装置をスリープモードに移行できる。これにより、高圧系中央演算装置の消費電力、即ち車載高圧バッテリの消費電流を抑えることができる。
【0019】
請求項6記載の発明は、前記制御手段と前記スイッチ制御手段との間を絶縁した状態で接続する絶縁インタフェースを備え、前記制御手段は、前記絶縁インタフェースを介して前記スイッチ制御手段に対してオン命令を出力してから前記スイッチ手段のオフ命令を出力するまでの間、前記絶縁インタフェースに対する前記車載低圧バッテリからの電源供給を遮断することを特徴とする請求項4又は5記載のバッテリの管理装置に存する。
【0020】
請求項6記載の発明によれば、絶縁インタフェースが制御手段とスイッチ制御手段との間を絶縁した状態で接続する。制御手段が、絶縁インタフェースを介してスイッチ制御手段に対してオン命令を出力してからスイッチ手段のオフ命令を出力するまでの間、絶縁インタフェースに対する車載低圧バッテリからの電源供給を遮断する。従って、オン命令を出力してからオフ命令を出力するまでの間、制御手段−スイッチ制御手段間での情報の送受信がないことに着目して、絶縁インタフェースに対する車載低圧バッテリからの電源供給を遮断することにより、充電を受けることがないイグニッションオフ時で、かつ均等化装置20の動作中に車載低圧バッテリの消費電流を抑えることができる。
【0021】
請求項7記載の発明は、前記制御手段によりセットされた時間をカウントするタイマーをさらに備え、前制御手段は、低圧系中央演算装置から構成され、前記均等化手段に対するオン命令の出力と同期して前記単位セルと前記均等化素子との接続時間を前記タイマーにセットしてから前記タイマーによる接続時間のカウントが終了するまでの間、スリープモードに移行することを特徴とする請求項4〜6何れか1項記載のバッテリの管理装置に存する。
【0022】
請求項7記載の発明によれば、制御手段である低圧系中央演算装置が、均等化手段に対するオン命令の出力と同期して単位セルと均等化素子との接続時間をタイマーにセットしてからタイマーによる接続時間のカウントが終了するまでの間、スリープモードに移行する。従って、単位セルと均等化素子とを接続している間、制御手段をスリープモードに移行させ、充電を受けることがないイグニッションオフ時で、かつ均等化装置20の動作中に車載低圧バッテリの消費電流を抑えることができる。
【発明の効果】
【0023】
以上説明したように請求項1記載の発明によれば、イグニッションオフの間は車載高圧バッテリから電動モータに対する電源供給が行われない。イグニッションオフ後、かつ制御手段が均等化手段の制御を開始する前に状態検出手段に対する車載低圧バッテリからの電源供給を遮断する。これにより、充電を受けることがないイグニッションオフ時で、かつ均等化手段の動作中に車載低圧バッテリの消費電流を抑えることができるので、スタータの動作電源となる車載低圧バッテリのバッテリ上がりを防止しつつ確実に均等化を行うことができる。
【0024】
請求項2及び3記載の発明によれば、車載低圧バッテリからの電源供給により均等化手段を動作させる必要がなく、充電を受けることがないイグニッションオフ時で、かつ均等化手段の動作中に車載低圧バッテリの消費電流を抑えることができるので、スタータの動作電源となる車載低圧バッテリのバッテリ上がりを防止しつつ確実に均等化を行うことができる。
【0025】
請求項4記載の発明によれば、スイッチ手段に対してオン信号を出力するスイッチ制御手段を車載低圧バッテリからの電源供給により動作させる必要がなく、充電を受けることがないイグニッションオフ時で、かつ均等化手段の動作中に車載低圧バッテリの消費電流を抑えることができるので、スタータの動作電源となる車載低圧バッテリのバッテリ上がりを防止しつつ確実に均等化を行うことができる。
【0026】
請求項5記載の発明によれば、ラッチ回路を設けることにより単位セルと均等化素子とが接続している間、高圧系中央演算装置をスリープモードに移行できる。これにより、高圧系中央演算装置の消費電力、即ち車載高圧バッテリの消費電流を抑えることができるので、車載高圧バッテリのバッテリ上がりを防止することができる。
【0027】
請求項6記載の発明によれば、オン命令を出力してからオフ命令を出力するまでの間、制御手段−スイッチ制御手段間での情報の送受信がないことに着目して、絶縁インタフェースに対する車載低圧バッテリからの電源供給を遮断することにより、充電を受けることがないイグニッションオフ時で、かつ均等化装置20の動作中に車載低圧バッテリの消費電流を抑えることができるので、スタータの動作電源となる車載低圧バッテリのバッテリ上がりを防止しつつ確実に均等化を行うことができる。
【0028】
請求項7記載の発明によれば、単位セルと均等化素子とを接続している間、制御手段をスリープモードに移行させ、充電を受けることがないイグニッションオフ時で、かつ均等化装置20の動作中に車載低圧バッテリの消費電流を抑えることができるので、スタータの動作電源となる車載低圧バッテリのバッテリ上がりを防止しつつ確実に均等化を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明のバッテリの管理装置の一実施形態を示す回路図である。図中引用符号BLは低圧バッテリである。低圧バッテリBL(車載低圧バッテリ)は、図1に示すように、例えば一つの二次電池から構成されている。低圧バッテリBLは、エンジンを始動するスタータStの動作電源として用いられ、その両端にはオルタネータ等が必要に応じて充電器として接続される。
【0030】
また、図中引用符号BHは高圧バッテリ(車載高圧バッテリ)である。高圧バッテリBHは、図1に示すように、互いに直列接続された例えば16個の単位セルB1〜B16から構成されている。高圧バッテリBHの供給電圧は低圧バッテリBLの供給電圧よりも高い。なお、本発明において高圧バッテリBHを構成する単位セルの数は、実施形態の16個に限定されるものではなく、2以上の複数であればよい。
【0031】
上記高圧バッテリBHは、エンジンと電動モータ(何れも図示せず)を走行駆動源として併用するハイブリッド自動車において前記電動モータの電源として用いられ、その両端には、上記電動モータが必要に応じて負荷として接続されると共に、オルタネータ等(図示せず)が必要に応じて充電器として接続される。
【0032】
上述したバッテリ管理装置は、図1に示すように、状態検出装置10と均等化装置20と制御手段としての低圧系中央演算装置30(以下低圧系CPU30と略記)と電圧検出装置40とから構成されている。状態検出装置10は、低圧バッテリBLから電源供給を受けて動作し、高圧バッテリBHの状態を検出し、検出結果を低圧系CPU30に出力する装置である。
【0033】
低圧系CPU30は、状態検出装置10からの検出結果に基づいて高圧バッテリBHを監視する。均等化装置20は、高圧バッテリBHを構成する各単位セルB1〜B16の両端電圧を均等化する装置である。低圧系CPU30は、低圧バッテリBLからの電源供給を受けて動作すると共に均等化装置20の制御を行う。低圧系CPU30は、イグニッションスイッチSWIGのオフに応じて均等化装置20の制御を開始する。
【0034】
上述した状態検出装置10は、充放電電流検出回路11と、温度検出回路12とから構成されている。充放電電流検出回路11は、高圧バッテリBHに流れる充放電電流に応じた電流信号を低圧系CPU30に対して出力する。充放電電流検出回路11は、例えば、高圧バッテリBHの充放電電流が流れる電線から発生する充放電電流に応じた磁界を電気信号に変換するホール素子から成る構成が考えられる。また、温度検出回路12は、高圧バッテリBHのバッテリ温度に応じた温度信号を低圧系CPU30に対して出力する。温度検出回路12は、高圧バッテリBH付近に配置された温度センサから成る構成が考えられる。
【0035】
上述した充放電電流検出回路11及び温度検出回路12は、低圧バッテリBLから定電圧を得る低圧側電源回路50から電源供給を受けて動作する。即ち、充放電電流検出回路11及び温度検出回路12は、低圧バッテリBLからの電源供給を受けて動作し、高圧バッテリBHからは絶縁されている。また、上述した充放電電流検出回路11及び温度検出回路12と低圧側電源回路50との間には、遮断スイッチSc1が設けられている。この遮断スイッチSc1は低圧系CPU30によってオンオフが制御される。遮断スイッチSc1をオフにすると、充放電電流検出回路11及び温度検出回路12に対する低圧バッテリBLからの電源供給が遮断される。
【0036】
また、上述した均等化装置20は、上記単位セルB1〜B16と放電抵抗Rd1〜Rd16とを接続して単位セルB1〜B16の蓄積電荷を放電させ、各単位セルB1〜B16の両端電圧を均等化する。なお、本実施形態において各単位セルB1〜B16は各々互いに直列接続された例えば2つの二次電池から構成されている。また放電抵抗Rd1〜Rd16の抵抗値は全て等しく設けられている。
【0037】
上述した均等化装置20は、均等化素子としての放電抵抗Rd1〜Rd16(均等化素子)と、スイッチSd1〜Sd16と、スイッチ制御手段としてのスイッチ制御回路21とを備えている。放電抵抗Rd1〜Rd16は、各単位セルB1〜B16と各々並列に接続され、単位セルB1〜B16が接続されると単位セルB1〜B16を放電させる。スイッチSd1〜Sd16は、該放電抵抗Rd1〜Rd16と直列に接続され、この放電抵抗Rd1〜Rd16と単位セルB1〜B16とを接続させる。以上の構成によれば、任意のスイッチSdnをオンすると、単位セルBnの両端が放電抵抗Rdnに接続され、単位セルBnの蓄積電荷が放電される。上述したスイッチSd1〜Sd16は常閉のスイッチであり、ラッチ回路21bからHレベルのオン信号が出力されるとオンする。
【0038】
また、スイッチ制御回路21は、低圧系CPU30の制御に応じて各スイッチSd1〜Sd16に対してオン信号を出力する中央演算装置としての高圧系CPU21aと、高圧系CPU21a及び各スイッチSd1〜Sd16間に設けられ、高圧系CPU21aからのオン信号を保持するラッチ回路21bとを備えている。ラッチ回路21bは、上述した各スイッチSd1〜Sd16に対応して各々設けられている。即ち、ラッチ回路21bは、上述した各単位セルB1〜B16に対応して各々設けられている。
【0039】
ラッチ回路21bは、図示しないリセット端子に高圧系CPU21aからリセット信号が供給されると、上記オン信号の出力を停止する。即ち、ラッチ回路21bは、高圧系CPU21aからオン信号が出力されてからリセット信号が出力されるまでの間、スイッチSd1〜Sd16に対するオン信号の出力を保持する。
【0040】
上述したラッチ回路21b及び高圧系CPU21aは、高圧バッテリBHから定電圧を得る高圧側電源回路60から電源供給を受けて動作し、低圧バッテリBLからは絶縁されている。また、上述したラッチ回路21bと高圧側電源回路60との間には、遮断スイッチSc2が設けられている。この遮断スイッチSc2は高圧系CPU21aによってオンオフが制御される。遮断スイッチSc2をオフにすると、ラッチ回路21bに対する高圧バッテリBHからの電源供給が遮断される。
【0041】
また、引用符号70は、タイマーである。タイマー70は、低圧系CPU30によってセットされた後述する放電時間(=接続時間)をカウントする。タイマー70は、低圧側電源回路50からの電源供給を受けて動作する。上述したタイマー70と低圧側電源回路50との間には、遮断スイッチSc3が設けられている。この遮断スイッチSc3は低圧系CPU30によってオンオフが制御される。
【0042】
また、バッテリの管理装置は、絶縁インタフェース80を備えている。絶縁インタフェース80は、低圧バッテリBLから電源供給を受ける低圧系CPU30と、高圧バッテリBHから電源供給を受ける高圧系CPU21aとを電気的に絶縁した状態で結合するものである。即ち、低圧系CPU30及び高圧系CPU21aは、絶縁インタフェース80によって互いに絶縁した状態で情報の送受信を行うことができる。絶縁インタフェース80としては、例えば発光素子及び受光素子から成るフォトカプラといった光を媒体にしたものや、磁気カプラといった磁気を媒体にしたものが公知である。
【0043】
絶縁インタフェース80は、低圧側電源回路50からの電源供給を受けて動作する図示しない低圧部と、高圧側電源回路60からの電源供給を受けて動作する図示しない高圧部とを有している。当然低圧部と高圧部とは絶縁されている。また、低圧側電源回路50と図示しない低圧部との間には遮断スイッチSc4が設けられている。この遮断スイッチSc4は低圧系CPU30によってオンオフが制御される。遮断スイッチSc4がオフすると、絶縁インタフェース80の低圧部に対する低圧バッテリBLからの電源供給が遮断される。上述した低圧系CPU30はバッテリ管理装置全体を制御する。即ち、高圧系CPU21aは、低圧系CPU30からの命令を受けて均等化装置20を制御する。
【0044】
また、電圧検出装置40は、各単位セルB1〜B16の両端電圧を検出する装置である。電圧検出装置40は、各単位セルB1〜B16と並列接続され、それぞれの両端電圧に応じた電圧検出信号を高圧系CPU21aに対して出力する電圧センサV1〜V16を備えている。電圧センサV1〜V16は例えば差動増幅器などから構成されている。電圧センサV1〜V16は、高圧側電源回路60からの電源供給を受けて動作して電圧検出信号を出力する。
【0045】
また、高圧側電源回路60と電圧センサV1〜V16との間には遮断スイッチSc5が設けられている。この遮断スイッチSc5は高圧系CPU21aによってオンオフが制御される。遮断スイッチSc5がオフすると、電圧センサV1〜V16に対する高圧バッテリBHからの電源供給が遮断される。
【0046】
上述した構成のバッテリ管理装置の動作を図2に示す低圧系CPU30の均等化処理手順を示すフローチャートを参照して以下説明する。まず、低圧系CPU30は、イグニッションスイッチSWIGのオフに応じて均等化処理を開始する。
【0047】
まず、低圧系CPU30は、遮断スイッチSc1をオフして、低圧バッテリBLからの充放電電流検出回路11、温度検出回路12に対する電源供給を遮断する(ステップS1)。これにより、イグニッションスイッチSWIGオフ後、かつ均等化装置20のスイッチSd1〜Sd16にオフ命令を送信する前に、即ち均等化装置20の制御を介しする前に充放電電流検出回路11、温度検出回路12に対する電源供給を遮断することができる。即ち、充電を受けることがないイグニッションスイッチSWIGオフ時で、かつ均等化装置20の動作中に低圧バッテリBLの消費電流を抑えることができ、スタータStの動作電源となる低圧バッテリBLのバッテリ上がりを防止することができる。次に、低圧系CPU30は、イグニッションスイッチSWIGオフ後、高圧バッテリBHの電圧が安定するまでの一定時間経過するまで待つ(ステップS2)。
【0048】
低圧系CPU30は、イグニッションスイッチSWIGオフ後、一定時間経過すると(ステップS2でY)、各単位セルB1〜B16の両端電圧を検出する電圧検出処理を行う(ステップS3)。上記電圧検出処理において低圧系CPU30はまず、単位セルB1の両端電圧を検出する。具体的には低圧系CPU30は、絶縁インタフェース80を介して高圧系CPU21aに対し各単位セルB1〜B16の両端電圧の検出命令を出力する。高圧系CPU21aは、検出命令に応じて電圧センサV1〜V16からの電圧検出信号を取り込む。その後、高圧系CPU21aは、絶縁インタフェース80を介して低圧系CPU30に対して取り込んだ電圧検出信号を出力する。低圧系CPU30は、高圧系CPU21aから送られてきた電圧検出信号を各単位セルB1〜B16の両端電圧として図示しない記憶手段内に記憶する。
【0049】
次に、低圧系CPU30は、絶縁インタフェース80を介して高圧系CPU21aに対して遮断スイッチSc5のオフ命令を出力する(ステップS4)。これに応じて高圧系CPU21aは、遮断スイッチSc5をオフして電圧検出装置40に対する高圧バッテリBHからの電源供給を遮断する。従って、イグニッションオフの間の高圧バッテリBHの消費電流も極力抑えられる。
【0050】
次に、低圧系CPU30は、上記電圧検出処理にて検出した各単位セルB1〜B16の両端電圧に基づいて各単位セルB1〜B16の両端電圧にバラツキが生じているか否かを判断する(ステップS5)。ステップS5において低圧系CPU30は、例えば、単位セルB1〜B16のうち両端電圧が最小となる最小単位セルBminと最大となる最大単位セルBmaxとを抽出し、最大単位セルBmaxと最小単位セルBminとの両端電圧の差が閾値以上であればバラツキが生じていると判断し、閾値よりも小さければバラツキが生じていないと判断する。低圧系CPU30は、バラツキが生じていると判断したとき(ステップS5でY)、ステップS6の放電時間演算処理に進む。
【0051】
放電時間演算処理において低圧系CPU30は、まず最小単位セルBminの両端電圧との差が閾値以上の単位セルを抽出する。低圧系CPU30は、抽出単位セルのうち両端電圧が最小の単位セルが最小単位セルBminの両端電圧と等しくなるまでの放電時間を演算する。
【0052】
上述した放電時間の演算方法について説明する。まず、抽出単位セルのうち両端電圧が最小の単位セルの両端電圧からその単位セルの平衡状態開回路電圧を求め現OCVとする。次に、最小単位セルBminの両端電圧から最小単位セルBminの平衡状態開回路電圧を求め目標OCVとする。具体的には、高圧バッテリBHの状態が平衡状態であれば抽出単位セルのうち両端電圧が最小の単位セルの両端電圧、最小単位セルBminの両端電圧を各々そのまま現OCV、目標OCVとする。平衡状態でなければ抽出単位セルのうち両端電圧が最小の単位セルの両端電圧の時間経過に応じた変化、最小単位セルBminの両端電圧の時間経過に応じた変化から現OCV、目標OCVを推測するか、平衡状態になるまで待つ。
【0053】
上記求めた現OCV及び目標OCVを下記の式(1)に代入して放電時間(h)を求める。
放電時間(h)={(現OCV−目標OCV)・満充電容量(Ah)/(満充電電圧−放電終止電圧)}/放電電流 …(1)
なお、放電電流は現OCV/放電抵抗Rd1〜Rd16の抵抗値から求める。
【0054】
例えば、満充電電圧=4.5V、放電終止電圧=3V、満充電容量=1Ah、現OCV=3.8V、目標OCV=3.7V、放電電流=0.05Aとすると放電時間は式(2)に示すようになる。
放電電流(h)={(3.8V−3.7V)・1Ah/(4.5V−3V)}/0.05A
=1.33h …(2)
【0055】
次に、低圧系CPU30は、絶縁インタフェース80を介して高圧系CPU21aに対して、上記放電時間演算処理で抽出した抽出単位セルに対するオン命令を一定時間、出力する(ステップS7)。
【0056】
上述したオン命令を受けて高圧系CPU21aが、抽出単位セルに対応するラッチ回路21bに対して一定時間、オン信号を出力する。上述した一定時間は上記放電演算処理で演算される放電時間よりも確実に短い時間に予め定められている。
【0057】
オン信号が出力されたラッチ回路21bは、対応するスイッチSd1〜Sd16に対してオン信号を出力する。ラッチ回路21bは、高圧系CPU21aからのオン信号が停止しても、スイッチSd1〜Sd16に対するオン信号の出力を保持する。これにより、ラッチ回路21bからオン信号が出力されたスイッチSd1〜Sd16がオンする。即ち、上記放電演算処理で抽出された抽出単位セルが対応する放電抵抗Rd1〜Rd16と接続され放電を開始する。
【0058】
一方、低圧系CPU30は、オン命令を出力した後(ステップS7)、上記放電時間演算処理にて演算した放電時間をタイマー70にセットする(ステップS8)。これに応じてタイマー70が放電時間のカウントを開始する。次に、低圧系CPU30は、絶縁インタフェース80を介して高圧系CPU21aに対してスリープ命令を出力する(ステップS9)。高圧系CPU21aはスリープ命令を受け取ると通常モードからスリープモードに移行する。ここでスリープモードとは、低圧系CPU30、高圧系CPU21aの動作クロックを通常モード時の高周波クロックから低周波クロックに切り替えることを言う。
【0059】
次に、低圧系CPU30は、遮断スイッチSc4をオフ制御して、絶縁インタフェース80の低圧部に対する低圧バッテリBLからの電源供給を遮断した後(ステップS10)、スリープモードに移行する(ステップS11)。この時点では、充放電電流検出回路11、温度検出回路12及び絶縁インタフェース80の低圧部に対する低圧バッテリBLからの電源供給が遮断される。さらに、低圧系CPU30及び高圧系CPU21aはスリープモードとなっている。これにより低圧バッテリBL及び高圧バッテリBHの消費電流を極力抑えることができる。
【0060】
タイマー70は、低圧系CPU30にセットされた放電時間のカウントが終了すると低圧系CPU30に対してウエイクアップ信号を出力する。このウエイクアップ信号の出力に応じて(ステップS12でY)、低圧系CPU30はスリープモードから通常モードに移行する(ステップS13)。即ち、低圧系CPU30は、動作クロックを低周波クロックから高周波クロックに切り替える。その後、低圧系CPU30は、遮断スイッチSc4をオン制御して(ステップS14)、絶縁インタフェース80の低圧部に対する低圧バッテリBLからの電源供給を再開させる。
【0061】
さらに、低圧系CPU30は、絶縁インタフェース80を介して高圧系CPU21aに対してウエイクアップ信号を出力する(ステップS15)。このウエイクアップ信号の出力に応じて、高圧系CPU21aはスリープモードから通常モードに移行する。その後、低圧系CPU30は、絶縁インタフェース80を介して高圧系CPU21aに対してオフ命令を出力する(ステップS16)。このオフ命令に応じて高圧系CPU21aは、ラッチ回路21bのリセット端子に対してリセット信号を出力する。このリセット信号の出力に応じて、ラッチ回路21bはオン命令の出力を停止して、スイッチSd1〜Sd16がオフされ、抽出単位セルの放電が停止される。
【0062】
その後、低圧系CPU30は、高圧系CPU21aに対して遮断スイッチSc5のオン命令を出力する(ステップS17)。これにより、高圧系CPU21aが遮断スイッチSc5をオン制御して電圧検出装置40に対して高圧バッテリBHから電源供給が再開される。低圧系CPU30は、再びステップS3に戻り、各単位セルB1〜B16の両端電圧を検出する。低圧系CPU30は、検出した結果、各単位セルB1〜B16の両端電圧にバラツキがなければ(ステップS5でN)、ステップS18に進む。
【0063】
次に、低圧系CPU30は、絶縁インタフェース80を介して高圧系CPU21aに対して、遮断スイッチSc2のオフ命令を出力し(ステップS18)、遮断スイッチSc3をオフ制御した後(ステップS19)、高圧系CPU21aのスリープ命令を出力する(ステップS20)。このオフ命令に応じて高圧系CPU21aは、遮断スイッチSc2をオフ制御して、ラッチ回路21bに対する高圧バッテリBHからの電源供給をオフする。遮断スイッチSc3のオフに応じてタイマー70に対する低圧系バッテリBLからの電源供給が遮断される。また、スリープ命令に応じて高圧系CPU21aは、スリープモードに移行する。
【0064】
次に、低圧系CPU30は、遮断スイッチSc4をオフ制御して、絶縁インタフェース80の低圧部及びタイマー70に対する低圧バッテリBLからの電源供給を遮断する(ステップS21)。その後、低圧系CPU30は、スリープモードに移行して(ステップS22)、均等化処理を終了する。即ち、均等化が終了した後、タイマー70、絶縁インタフェース80の低圧部、ラッチ回路21bに対する電源供給を遮断している。また、低圧系CPU30及び高圧系CPU21aをスリープモードに移行させている。これにより、均等化終了後、低圧バッテリBL及び高圧バッテリBHの消費電流を極力小さくすることができる。なお、この状態はイグニッションがオンされるまで継続される。
【0065】
上述した実施形態によれば、均等化装置20が、高圧バッテリBHからの電源供給を受けて動作する。従って、低圧バッテリBLからの電源供給により均等化装置20を動作させる必要がない。即ち、充電を受けることがないイグニッションオフ時で、かつ均等化装置20の動作中に低圧バッテリBLの消費電流を抑えることができ、スタータStの動作電源となる低圧バッテリBLのバッテリ上がりを防止しつつ確実に均等化を行うことができる。
【0066】
上述した実施形態によれば、低圧系CPU30が均等化装置20に対して抽出単位セルに対するオン命令を出力する。均等化装置20において高圧系CPU21aが、上記オン命令を入力すると抽出単位セルに対応するスイッチSd1〜Sd16にオン信号を出力する。スイッチSd1〜Sd16のオンに応じて抽出単位セルが放電抵抗Rd1〜Rd16と接続されると、抽出単位セルが放電されて両端電圧の均等化が行われる。
【0067】
従って、高圧系CPU21aがオン命令に応じてスイッチSd1〜Sd16に対してオン信号を出力するため、低圧系CPU30はオン命令を出力するだけで低圧系CPU30がスイッチSd1〜Sd16に対して直接オン信号を出力する必要がない。即ち、低圧系CPU30がスイッチSd1〜Sd16をオンさせる必要がある間中ずっとオン信号を出力し続ける必要がない。このため、オルタネータ等の充電器から充電を受けることがないイグニッションオフ時で、かつ均等化装置20の動作中に低圧バッテリBLの消費電流を抑え、スタータStの動作電源となる低圧バッテリBLのバッテリ上がりを防止しつつ確実に均等化を行うことができる。
【0068】
また、上述した実施形態によれば、高圧系CPU21aが、高圧バッテリBHからの電源供給を受けて動作するラッチ回路21bに一定時間、オン信号を出力した後、スリープモードに移行する。ラッチ回路21bは高圧系CPU21aのオン信号の出力停止後もオン信号を保持してスイッチSd1〜Sd16に出力する。スイッチSd1〜Sd16はラッチ回路21bからのオン信号の出力に応じてオンする。従って、ラッチ回路21bを設けることにより抽出単位セルと放電抵抗Rd1〜Rd16とが接続している間、高圧系CPU21aをスリープモードに移行できる。これにより、高圧系CPU21aの消費電力、即ち高圧バッテリBHの消費電流を抑えることができるので、高圧バッテリBHのバッテリ上がりを防止することができる。
【0069】
また上述した実施形態によれば、絶縁インタフェース80が低圧系CPU30と高圧系CPU21aとの間を絶縁した状態で接続する。低圧系CPU30が、絶縁インタフェース80を介して高圧系CPU21aに対してオン命令を出力してからオフ命令を出力するまでの間、絶縁インタフェース80に対する低圧バッテリBLからの電源供給を遮断する。従って、絶縁インタフェース80に対する低圧バッテリBLからの電源供給を遮断することにより、充電を受けることがないイグニッションオフ時で、かつ均等化装置20の均等化中に低圧バッテリBLの消費電流を抑えることができ、より一層低圧バッテリBLのバッテリ上がりを防止しつつ確実に均等化を行うことができる。
【0070】
また、上述した実施形態によれば、低圧系CPU30が、単位セルB1〜B16の放電時間を演算し、均等化命令の出力と同期してタイマー70に演算した放電時間をセットする。さらに、低圧系CPU30が、放電時間をタイマー70にセットした後、タイマー70による放電時間が終了するまでの間、スリープモードに移行する。従って、低圧系CPU30を放電抵抗Rd1〜Rd16による放電中、スリープモードに移行させ、充電を受けることがないイグニッションオフ時で、かつ均等化装置20の動作中に低圧バッテリBLの消費電流を抑えることができ、より一層低圧バッテリBLのバッテリ上がりを防止しつつ確実に均等化を行うことができる。
【0071】
なお、上述した実施形態では、状態検出手段として、放電電流検出回路11や、温度検出回路12を例に説明していたが、本発明はこれに限ったものではない。即ち、状態検出手段としては、低圧バッテリBLから電源供給を受けて動作すると共に高圧バッテリBHの状態を検出するものであればよい。また、状態検出手段の少なくとも一部が低圧バッテリBLから電源供給を受けて動作していればよく、状態検出手段全体が低圧バッテリBLから電源供給を受けて動作していなくてもよい。一部が低圧バッテリBLからの電源供給を受けて動作する状態検出手段の場合、その一部に対する低圧バッテリBLからの電源供給を遮断すればよい。
【0072】
また、上述した実施形態では、イグニッションスイッチSWIGがオフして均等化処理が開始されると直ぐに状態検出装置10に対する電源供給を遮断していたが、本発明はこれに限ったものではない。即ち、状態検出装置10に対する電源供給を遮断するタイミングはイグニッションスイッチSWIGがオフしてから均等化装置20の制御が開始される前、即ちスイッチSd1〜Sd16のオン命令が送信される前であればいつでも良い。図2に示すフローチャートの例では、均等化処理開始後、ステップS7で低圧系CPU30が高圧系CPU21aに対してオン命令を出力するまでの間であればどのタイミングで遮断してもよい。
【0073】
また、上述した実施形態では、均等化装置20は、高圧バッテリBHからの電源供給を受けて動作するスイッチ制御回路21を備えていたが、本発明はこれに限ったものではない。即ち、スイッチSd1〜Sd16をフォトMOSなどの絶縁スイッチで構成し、低圧系CPU30が直接スイッチSd1〜Sd16にオン信号を供給するような構成としてもよい。
【0074】
また、上述した実施形態では、均等化手段として、放電抵抗Rd1〜Rd16を有する放電式の均等化装置20を用いていたが、本発明はこれに限ったものでない。即ち、均等化手段としては、単位セルB1〜B16の両端電圧の均等化を実施できるものであればよく、例えば、従来で説明したように均等化素子としてコンデンサCを有するチャージポンプ式の均等化装置20でもよい。
【0075】
また、上述した実施形態では、スイッチ制御手段として、高圧系CPU21aとラッチ回路21bとから構成されるスイッチ制御回路21を用いたが、本発明はこれに限ったものではない。例えば、スイッチ制御手段をラッチ回路21bのみから構成してもよい。この場合、低圧系CPU30とラッチ回路21bの各々とを絶縁インタフェース80を介して接続し、低圧系CPU30が直接、ラッチ回路21bを制御できるようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】バッテリの管理装置の一実施形態を示す回路図である。
【図2】図1に示す低圧系CPUの均等化処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0077】
1 〜B16 単位セル
H 高圧バッテリ(車載高圧バッテリ)
L 低圧バッテリ(車載低圧バッテリ)
11 充放電電流検出回路(状態検出手段)
12 温度検出回路(状態検出手段)
21 スイッチ制御回路(スイッチ制御手段)
21a 高圧系CPU(高圧系中央演算装置)
21b ラッチ回路
30 低圧系CPU(制御手段、低圧系中央演算装置)
70 タイマー
80 絶縁インタフェース
Rd1 〜Rd16 放電抵抗(均等化素子)
Sd1 〜Sd16 スイッチ(スイッチ手段)




 

 


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