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発明の名称 スライド構造体用の給電装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−143287(P2007−143287A)
公開日 平成19年6月7日(2007.6.7)
出願番号 特願2005−333408(P2005−333408)
出願日 平成17年11月17日(2005.11.17)
代理人 【識別番号】100060690
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 秀雄
発明者 西島 正隆 / 木須 直己 / 松尾 達朗
要約 課題
スライド構造体を半開きとした際にワイヤハーネスが開口部内に侵入することを防止できるとともに、スライド構造体が開口部を閉じた際に異音を生じることを防止できるスライド構造体用の給電装置を提供する。

解決手段
スライド構造体用の給電装置1は車体3と該車体3にスライド自在に設けられたスライドドア4とに亘って配索されるワイヤハーネス5とドア固定部6と規制部材7を備えている。ワイヤハーネス5は一端が車体3に取り付けられている。ドア固定部6はスライドドア4に取り付けられワイヤハーネス5の他端が取り付けられている。規制部材7はワイヤハーネス5の中央部13aに取り付けられている。規制部材7はスライドドア4が半開きの際に車体3に設けられた開口部9の下縁部9bに当接する。
特許請求の範囲
【請求項1】
開口部が設けられたベースと、前記開口部を塞ぐ塞ぎ位置と該開口部を開放する開放位置とに亘って前記ベースにスライド自在に設けられたスライド構造体とに亘って配索されたワイヤハーネスを備えたスライド構造体用の給電装置において、
前記ワイヤハーネスに設けられ、かつ前記スライド構造体が前記塞ぎ位置と前記開放位置との間に位置すると、前記開口部の内縁部に当接して、前記ワイヤハーネスが車体本体側へ移動することを規制する規制手段を備えたことを特徴とするスライド構造体用の給電装置。
【請求項2】
前記規制手段は、前記ワイヤハーネスの長手方向の中央部に設けられていることを特徴とする請求項1記載のスライド構造体用の給電装置。
【請求項3】
前記ワイヤハーネスは、電線と、該電線を収容した筒状体とを備え、
前記規制手段は、前記筒状体に取り付けられる取付部と、該取付部から突出しているとともに前記開口部の内縁部に当接可能な突出部とを備えたことを特徴とする請求項2記載のスライド構造体用の給電装置。
【請求項4】
前記筒状体は、前記ワイヤハーネスの長手方向に沿って凸部と凹部とが交互に配置されて蛇腹状に形成されており、
前記規制手段は、互いの間に前記筒状体を挟むことで該筒状体に取り付けられる分割部材を複数備え、これらの分割部材のうち少なくとも一つが前記凹部内に侵入する位置決め突起を備えていることを特徴とする請求項3記載のスライド構造体用の給電装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のスライドドア等のスライド構造体に搭載され、スライド構造体の補機等に常時給電を行うためのスライド構造体用の給電装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車のスライド構造体としてのスライドドアに取り付けられた補機などに常時給電するために、例えば、図10に示されたスライド構造体用の給電装置(以下、単に給電装置と呼び、特許文献1参照)100が提案されている。図10に例示された給電装置100は、ベースとしての車体101と、該車体101にスライド自在に設けられた前述したスライドドア102とに亘って配索されたワイヤハーネス103を備えている。
【0003】
前記車体101には、前述した車体本体に設けられた乗員室内に乗員が出入りするための開口部104が設けられている。スライドドア102は、図10中に一点鎖線で示す前述した開口部104を塞ぐ塞ぎ位置と、図10中に点線で示す前述した開口部104を完全に開放する開放位置とに亘って、スライド自在である。
【0004】
前述したワイヤハーネス103は、図示しない複数の電線と、前記電線を収容するコルゲートチューブ105と、を備えている。電線は、車体に取り付けられた補機とスライドドア102に取り付けられた補機とを電気的に接続している。コルゲートチューブ105は、弾性変形自在となっている。コルゲートチューブ105は、一端部が前述した車体101に固定されている。コルゲートチューブ105は、他端部が首振り自在にスライドドア102に取り付けられている。
【0005】
前述した給電装置100は、ワイヤハーネス103のコルゲートチューブ105が弾性変形するとともに、他端部がスライドドア102に対して首振りすることで、スライドドア102が前述した塞ぎ位置と開放位置とに亘って変位することを許容する。そして、給電装置100は、前述したコルゲートチューブ105内に電線を通すことで、車体101に取り付けられた補機とスライドドア102に取り付けられた補機とを電気的に接続して、前記スライドドア102に取り付けられた補機に常時給電する。
【特許文献1】特願2005−308099号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述した給電装置100は、図10中に実線で示すように、スライドドア102が前述した塞ぎ位置と開放位置との間の中間位置に位置すると、前述したコルゲートチューブ105即ちワイヤハーネス103が弛んで開口部104内を通して乗員室内に侵入する。この場合、コルゲートチューブ105が乗員室内の物品に引っ掛かる虞が生じて、該給電装置100が不意に破損する虞が生じる。
【0007】
また、前述した給電装置100は、スライドドア102が前述した塞ぎ位置に位置付けられると、前述したコルゲートチューブ105が直線状に延在した状態となるので、前述した自動車の走行中などの振動によって、該コルゲートチューブ105が振動して車体に衝突する虞があった。この場合、前述した給電装置100は、コルゲートチューブ105が車体101に衝突して異音を生じることとなって、望ましくない。
【0008】
したがって、本発明の目的は、スライド構造体を半開きとした際にワイヤハーネスが車体本体内に侵入することを防止できるとともに、スライド構造体が開口部を閉じた際に異音を生じることを防止できるスライド構造体用の給電装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るスライド構造体用の給電装置は、開口部が設けられたベースと、前記開口部を塞ぐ塞ぎ位置と該開口部を開放する開放位置とに亘って前記ベースにスライド自在に設けられたスライド構造体とに亘って配索されたワイヤハーネスを備えたスライド構造体用の給電装置において、前記ワイヤハーネスに設けられ、かつ前記スライド構造体が前記塞ぎ位置と前記開放位置との間に位置すると、前記開口部の内縁部に当接して、前記ワイヤハーネスが車体本体側へ移動することを規制する規制手段を備えたことを特徴としている。
【0010】
請求項2に係るスライド構造体用の給電装置は、請求項1に記載のスライド構造体用の給電装置において、前記規制手段は、前記ワイヤハーネスの長手方向の中央部に設けられていることを特徴としている。
【0011】
請求項3に係るスライド構造体用の給電装置は、請求項2記載のスライド構造体用の給電装置において、前記ワイヤハーネスは、電線と、該電線を収容した筒状体とを備え、前記規制手段は、前記筒状体に取り付けられる取付部と、該取付部から突出しているとともに前記開口部の内縁部に当接可能な突出部とを備えたことを特徴としている。
【0012】
請求項4に係るスライド構造体用の給電装置は、請求項3記載のスライド構造体用の給電装置において、前記筒状体は、前記ワイヤハーネスの長手方向に沿って凸部と凹部とが交互に配置されて蛇腹状に形成されており、前記規制手段は、互いの間に前記筒状体を挟むことで該筒状体に取り付けられる分割部材を複数備え、これらの分割部材のうち少なくとも一つが前記凹部内に侵入する位置決め突起を備えていることを特徴としている。
【0013】
請求項1に記載のスライド構造体用の給電装置によれば、開口部の内縁部に当接可能な規制手段をワイヤハーネスに設けているので、規制手段が開口部の内縁部に当接して、ワイヤハーネスが車体本体内に侵入することを規制できる。
【0014】
請求項2に記載のスライド構造体用の給電装置によれば、規制手段がワイヤハーネスの長手方向の中央部に設けられているので、ワイヤハーネスの一番弛み易い中央部が車体本体内に侵入することを規制できる。
【0015】
請求項3に記載のスライド構造体用の給電装置によれば、規制手段が、突出部が筒状部から突出しているので、該突出部が開口部の内縁部に確実に当接できる。また、規制手段が、ワイヤハーネスに取り付けられる筒状部を備えているので、該規制手段が確実にワイヤハーネスに取り付けられる。したがって、規制手段が、ワイヤハーネスが車体本体内に侵入することを確実に防止できる。
【0016】
請求項4に記載のスライド構造体用の給電装置によれば、筒状部が蛇腹状に形成されており、分割部材に筒状部の凹部に侵入する位置決め突起を備えているので、該分割手段即ち規制手段がワイヤハーネスの長手方向に沿って位置ずれすることを防止できる。
【発明の効果】
【0017】
請求項1記載の発明によれば、規制手段が開口部の内縁部に当接して、ワイヤハーネスが車体本体内に侵入することを規制できるので、ワイヤハーネスが車体本体内の物品に引っ掛かることを防止でき、該ワイヤハーネスが不意に破損することを防止できる。
【0018】
また、規制手段が開口部の内縁部に当接するので、ワイヤハーネスが振動することを防止できる。したがって、異音を生じることを防止できる。
【0019】
請求項2記載の発明によれば、ワイヤハーネスの一番弛み易い中央部が車体本体内に侵入することを規制できるので、該ワイヤハーネスが不意に破損することを確実に防止できる。
【0020】
請求項3記載の発明によれば、規制手段が、ワイヤハーネスが車体本体内に侵入することを確実に防止できるので、該ワイヤハーネスが不意に破損することを確実に防止できる。
【0021】
請求項4に記載の発明によれば、規制手段がワイヤハーネスの長手方向に沿って位置ずれすることを防止できるので、該規制手段が開口部の内縁部に当接可能な位置から位置ずれすることを防止でき、該規制手段がワイヤハーネスが車体本体内に侵入することを確実に防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の一実施形態にかかるスライド構造体用の給電装置(以下、単に給電装置と呼ぶ)を、図1ないし図9を参照して説明する。
【0023】
給電装置1は、図1に示すように、自動車2のベースとしての車体3と該車体3にスライド自在に設けられたスライド構造体としてのスライドドア4とに亘って配索(配線)されたワイヤハーネス5と、ドア固定部6と、規制手段としての規制部材7とを備えている。前記車体3には、自動車2の車体本体8に設けられた乗員室内に乗員を出入りさせるための開口部9が設けられている。開口部9は、勿論、を車体3の側面を貫通している。
【0024】
スライドドア4は、平板状に形成されている。スライドドア4は、図2及び図3に示す板金で構成されたドアパネル10を備えている。スライドドア4は、車体3に取り付けられた図示しないレールによって、スライド自在に支持されている。スライドドア4は、前述した開口部9を塞ぐ図1中に一点鎖線で示した塞ぎ位置と、前述した開口部9を完全に開放した図1中に点線で示した開放位置と、に亘って、スライド自在に設けられている。スライドドア4は、前述したレールによって、前記塞ぎ位置から開放位置に向かう際に、徐々に、自動車2の幅方向の外側に向かう方向に移動する。
【0025】
ワイヤハーネス5は、図1ないし図3に示すように、複数の電線が束ねられて構成された電線束11と、車体側コネクタ12と、筒状体としてのコルゲートチューブ13と、を備えている。電線束11を構成する電線は、導電性の芯線と該芯線を被覆した被覆部とを備えた被覆電線である。電線束11は、複数の電線の外周にテープなどが巻き付けられて、構成されている。電線束11は、一端に車体側コネクタ12が取り付けられ、かつ他端がドアパネル10に取り付けられたスイッチやランプなどの図示しない補機と接続する。前述した電線束11即ちワイヤハーネス5は、こうして、車体3と、スライドドア4とに亘って配索されている。
【0026】
車体側コネクタ12は、電線束11の複数の電線の端末に取り付けられ、自動車2の車体3のステップ部の近傍でかつ開口部9の自動車2の後方寄りの縁部に配置されている。車体側コネクタ12は、前述した自動車2のバッテリやジェネレータなどの車体3に取り付けられる補機と接続している。
【0027】
コルゲートチューブ13は、断面小判型の筒状に形成されており、その長手方向が前述した自動車の鉛直方向に沿って配置される。コルゲートチューブ13は、合成樹脂で構成されており、曲げ自在となっている。コルゲートチューブ13は、曲げられると、ある程度の弾性復元力を生じる。
【0028】
コルゲートチューブ13には、図4及び図5に示すように、該コルゲートチューブ13の周方向に沿って延在した凸部14と、凹部15とが設けられている。凸部14と凹部15とは、コルゲートチューブ13の長手方向に沿って交互に配置されている。コルゲートチューブ13は、あたかも蛇腹状に形成されている。
【0029】
コルゲートチューブ13は、内側に前述した電線束11を通している。コルゲートチューブ13は、一端が前述した車体側コネクタ12に取り付けられている。コルゲートチューブ13は、他端がドア固定部6の後述する回動部材19に取り付けられている。こうして、コルゲートチューブ13は、車体3とスライドドア4の間に位置付けられる電線束11の電線を収容して、該電線束11の電線を保護する(が傷つくことを規制する)。
【0030】
ドア固定部6は、図2及び図3に示すように、扁平なケース16と、レール17と、スライダ18と、回動部材19とを備えている。ケース16は、スライドドア4のドアパネル10の内面に取り付けられ、筒状の本体部20と、平板部21とを備えている。本体部20は、上下に開口が位置する状態に配置されている。本体部20は、上方に向かうにしたがって徐々に細くなるように形成されている。平板部21は、本体部20の下縁より該本体部20の下方に向かって延在している。平板部21は、スライドドア4のドアパネル10の内面に取り付けられている。
【0031】
レール17は、ケース16の平板部21に取り付けられ、直線状に延在している。レール17の長手方向は、水平方向即ち自動車2の前後方向に沿っている。スライダ18は、レール17に該レール17の長手方向に沿って移動自在に支持されている。回動部材19は、スライダ18に鉛直方向に沿った軸芯回りに回転自在に支持されている。回動部材19は、スライダ18とともに、レール17の長手方向沿って移動する。回動部材19には、コルゲートチューブ13の他端が取り付けられている。
【0032】
前述したドア固定部6は、回動部材19にコルゲートチューブ13の他端を取り付けて、該コルゲートチューブ13内の電線束11をケース16内に通し、該ケース16の上方に位置する開口を通して、スライドドア4側の前述した補機に導く。こうして、ドア固定部6は、前述したワイヤハーネス5の電線束11の電線を保護する。ドア固定部6は、スライドドア4が車体3に対してスライドする際に、ワイヤハーネス5の特にコルゲートチューブ13によって回動部材19が引っ張られることで、回動部材19が前述した軸芯回りに回転するとともにスライダ18がレール17に沿ってスライドする。
【0033】
ドア固定部6は、スライドドア4の開閉によって、回動部材19を回転させかつスライダ18をスライドさせることで、ワイヤハーネス5の特に電線に作用するスライドドア4の開閉に伴う負荷を低減させる。なお、スライドドア4が前述した塞ぎ位置に位置付けられると、スライダ18が車体側コネクタ12寄り即ちレール17の自動車2の後方寄りの端部に位置付けられるとともに、回動部材19がスライダ18から車体側コネクタ12即ち自動車2の後方に向かう状態に位置付けられる。また、スライドドア4が前述した開放位置に位置付けられると、スライダ18が車体側コネクタ12寄り即ちレール17の自動車2の前方寄りの端部に位置付けられるとともに、回動部材19がスライダ18から車体側コネクタ12即ち自動車2の前方に向かう状態に位置付けられる。
【0034】
規制部材7は、図4ないし図8に示すように、複数の分割部材22を備えている。図示例では、分割部材22は、一対設けられている。分割部材22は、合成樹脂で構成され、コルゲートチューブ13の外形に沿った取付部23と、この取付部23から該取付部23の外側に向かって突出した突出部24とを一体に備えている。一対の分割部材22は、取付部23間にコルゲートチューブ13を挟んで、該コルゲートチューブ13に取り付けられる。即ち、取付部23は、コルゲートチューブ13に取り付けられる。
【0035】
取付部23には、前述したコルゲートチューブ13の凹部15内に侵入可能な位置決め突起25が設けられている。一対の分割部材22は、各々、前述した位置決め突起25を備えている。位置決め突起25は、コルゲートチューブ13の凹部15内に侵入して、分割部材22即ち規制部材7がコルゲートチューブ13の長手方向に位置ずれすることを規制する。位置決め突起25は、規制部材7をコルゲートチューブ13の長手方向に位置決めする。
【0036】
突出部24は、一端が取付部23の端部に連なった棒状に形成されている。突出部24は、一対の分割部材22が互いの間にコルゲートチューブ13を挟むと、互いに重なる。互いに重なった突出部24は、ボルト26とナット27などによって、互いに固定される。そして、突出部24は、コルゲートチューブ13から外方向に突出した格好となる。
【0037】
前述した構成の規制部材7は、分割部材22の取付部23間にコルゲートチューブ13の中央部13a(ワイヤハーネス5の中央部に相当)を挟むことで、ワイヤハーネス5に取り付けられる。規制部材7は、コルゲートチューブ13即ちワイヤハーネス5の中央部に取り付けられて、特に、スライドドア4が塞ぎ位置と開放位置との中間の中間位置(図1中に実線で示し、半開き状態ともいう)が位置付けられると、図9に示すように、突出部24が開口部9の内縁部9aに当接する。なお、内縁部9aとは、前述した開口部9を囲む車体3の縁部である。図示例では、突出部24は、内縁部9aのうちの前述した開口部9の下縁部9bに当接する。
【0038】
規制部材7は、突出部24が開口部9の下縁部9b(内縁部9a)に当接すると、該規制部材7が取り付けられているワイヤハーネス5の特に中央部13aが車体本体8側に移動(侵入)することを規制する。このように、規制部材7の突出部24は、開口部9の内縁部9aの下縁部9bに当接可能でかつ該下縁部9bに当接するとコルゲートチューブ13即ちワイヤハーネス5が車体本体8側に移動(侵入)することを規制する。
【0039】
さらに、規制部材7は、スライドドア4が前述した塞ぎ位置に位置付けられると、コルゲートチューブ13の弾性復元力や振動等によって乗員室の内側に向かって付勢されても、突出部24が前述した開口部9の下縁部9bに当接する。そして、規制部材7は、スライドドア4が塞ぎ位置に位置付けられた際に、突出部24が前述した下縁部9bに当接して、コルゲートチューブ13が振動して異音を生じることを規制する。
【0040】
本実施形態によれば、開口部9の内縁部9aの下縁部9bに当接可能な規制部材7をワイヤハーネス5に設けているので、規制部材7が開口部9の内縁部9aの下縁部9bに当接して、ワイヤハーネス5が車体本体8側に移動(侵入)することを規制できる。したがって、ワイヤハーネス5が車体本体8内の物品に引っ掛かることを防止でき、該ワイヤハーネス5が不意に破損することを防止できる。
【0041】
また、スライドドア4が前述した塞ぎ位置に位置付けられると、規制部材7が開口部9の内縁部9aの下縁部9bに当接するので、ワイヤハーネス5が振動することを防止できる。したがって、異音を生じることを防止できる。
【0042】
規制部材7が、ワイヤハーネス5の長手方向の中央部に設けられているので、ワイヤハーネス5の一番弛み易い中央部が車体本体8内に侵入することを規制できる。したがって、ワイヤハーネス5が不意に破損することを確実に防止できる。
【0043】
規制部材7の突出部24がコルゲートチューブ13から突出した格好となるので、該突出部24が開口部9の内縁部9aの下縁部9bに確実に当接する。また、規制部材7が、ワイヤハーネス5に取り付けられる取付部23を備えているので、該規制部材7が確実にワイヤハーネス5に取り付けられる。このため、ワイヤハーネス5が車体本体8内に侵入することを規制部材7により確実に防止できる。したがって、ワイヤハーネス5が不意に破損することをより確実に防止できる。
【0044】
コルゲートチューブ13が蛇腹状に形成されており、分割部材22にコルゲートチューブ13の凹部15に侵入する位置決め突起25を備えているので、分割部材22即ち規制部材7が、ワイヤハーネス5の長手方向に沿って位置ずれすることを防止できる。このため、規制部材7が、開口部9の内縁部9aの下縁部9bに当接可能な位置から位置ずれすることを防止でき、ワイヤハーネス5が車体本体8内に侵入することを規制部材7により一層確実に防止できる。
【0045】
前述した実施形態では、規制部材7が分割部材22を一対備えている。しかしながら、本発明では、規制部材7が分割部材22を三つ以上備えても良い。また、一対の分割部材22各々が位置決め突起25を備えている。しかしながら、本発明では、複数の分割部材22のうち少なくとも一つが位置決め突起25を備えていれば良い。
【0046】
さらに、本発明では、規制部材7の少なくとも外表面を弾性変形自在なゴムなどの合成樹脂で構成しても良い。また、本発明では、ボルト26及びナット27の他の手段を用いて、規制部材7の分割部材22同士を固定しても良い。
【0047】
さらに、前述した実施形態では、規制部材7が開口部9の内縁部9aの下縁部9bに当接している。しかしながら、本発明では、規制部材7が開口部9の内縁部9aの下縁部9b以外に当接しても良い。また、前述した実施形態では、ワイヤハーネス5がコルゲートチューブ13を備えている。しかしながら、本発明では、ワイヤハーネス5がコルゲートチューブ13などの筒状体を備えていなくても良い。さらに、本発明では、コルゲートチューブ13を種々の形状に形成しても良く、筒状体として他のチューブを用いても良い。さらに、本発明では、ドア固定部6を種々の構成にしても良いことは勿論である。
【0048】
また、前述した実施形態では、スライドドア4に取り付けられた補機に常時給電する給電装置1を示している。しかしながら、本発明は、ベースとしての車体3の天井に対してスライド自在なルーフパネルに取り付けられた補機に常時給電する給電装置に適用しても良い。また、本発明は、自動車2以外に適用しても良い。要するに、本発明は、開口部が設けられたベースにスライド自在なスライド構造体に取り付けられた補機に常時給電する給電装置に適用すれば良い。
【0049】
なお、前述した実施形態は、本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施形態に係るスライド構造体用の給電装置の説明図である。
【図2】図1に示された給電装置と該給電装置が取り付けられたスライドドアを示す斜視図である。
【図3】図2に示されたスライドドアが塞ぎ位置に位置付けられた状態を示す斜視図である。
【図4】図1に示された給電装置の規制部材などを示す斜視図である。
【図5】図4に示された規制部材の分解斜視図である。
【図6】図4に示された規制部材の側面図である。
【図7】図6中のVII−VII線に沿う断面図である。
【図8】図6中のVIII−VIII線に沿う断面図である。
【図9】図1中のIX−IX線に沿う断面図である。
【図10】従来のスライド構造体用の給電装置の説明図である。
【符号の説明】
【0051】
1 スライド構造体用の給電装置
3 車体(ベース)
4 スライドドア(スライド構造体)
5 ワイヤハーネス
7 規制部材(規制手段)
8 車体本体
9 開口部
9a 内縁部
9b 下縁部
13 コルゲートチューブ(筒状体)
13a 中央部
14 凸部
15 凹部
22 分割部材
23 取付部
24 突出部
25 位置決め突起




 

 


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