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発明の名称 ノイズ低減フィルタ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−129820(P2007−129820A)
公開日 平成19年5月24日(2007.5.24)
出願番号 特願2005−319831(P2005−319831)
出願日 平成17年11月2日(2005.11.2)
代理人 【識別番号】100113077
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 省吾
発明者 畑井 彰 / 東 聖 / 太田 貴之
要約 課題
ノイズ低減性能の向上とフィルタの小型化、低コスト化を実現したノイズ低減フィルタを得る。

解決手段
この発明のノイズ低減フィルタは、複数の電力供給線と接地線との間に挿入された第1の静電容量要素3と、供給電力を任意の周波数成分の交流電力に変換して負荷に供給する電力変換装置11のノイズを低減するノイズ低減装置10と前記第1の静電容量要素との間に設けられた第1のインピーダンス要素4と、を備え、
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の電力供給線と接地線との間に挿入された第1の静電容量要素と、
供給電力を任意の周波数成分の交流電力に変換して負荷に供給する電力変換装置のノイズを低減するノイズ低減装置と前記第1の静電容量要素との間に設けられた第1のインピーダンス要素と、を備えたノイズ低減フィルタ。
【請求項2】
前記第1のインピーダンス要素をノーマルモードリアクトルで構成したことを特徴とする請求項1記載のノイズ低減フィルタ。
【請求項3】
前記第1のインピーダンス要素として、コモンモードリアクトルを設けたことを特徴とする請求項2記載のノイズ低減フィルタ。
【請求項4】
前記第1のインピーダンス要素として、前記電力供給線の線間にコンデンサを設けたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のノイズ低減フィルタ。
【請求項5】
前記第1のインピーダンス要素として、前記接地線にアースリアクトルを設けたことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載のノイズ低減フィルタ。
【請求項6】
前記電力変換装置に内蔵の簡易フィルタを動作させるようにしたことを特徴とする請求項2から請求項5のいずれかに記載のノイズ低減フィルタ。
【請求項7】
前記第1の静電容量要素と前記複数の電力供給線との間に第2のインピーダンス要素を設けたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のノイズ低減フィルタ。
【請求項8】
前記ノイズ低減装置と前記電力変換装置との間に第3のインピーダンス要素を設けたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載のノイズ低減フィルタ。
【請求項9】
前記第2のインピーダンス要素をコモンモードリアクトルで構成したことを特徴とする請求項7または請求項8に記載のノイズ低減フィルタ。
【請求項10】
前記第3のインピーダンス要素をコモンモードリアクトルで構成したことを特徴とする請求項8に記載のノイズ低減フィルタ。
【請求項11】
前記第3のインピーダンス要素として、ノーマルモードリアクトルを設けたことを特徴とする請求項10に記載のノイズ低減フィルタ。
【請求項12】
前記第3のインピーダンス要素として、前記電力供給線の線間にコンデンサを設けたことを特徴とする請求項10または請求項11に記載のノイズ低減フィルタ。
【請求項13】
前記第3のインピーダンス要素として、前記電力供給線と前記接地線との間にコンデンサを設けたことを特徴とする請求項10または請求項12に記載のノイズ低減フィルタ。
【請求項14】
前記第1のインピーダンス要素、前記第2のインピーダンス要素および前記第3のインピーダンス要素を同等の性能を有する能動素子で構成したことを特徴とする請求項10から請求項13のいずれかに記載のノイズ低減フィルタ。
【請求項15】
前記第1の静電容量要素を同等の性能を有する能動素子で構成したことを特徴とする請求項1に記載のノイズ低減フィルタ。
【請求項16】
電力変換装置と負荷との間の接続線としての動力線とアース線とをシールディングを施したシールドケーブルを使用するとともに、
複数の電力供給線と接地線との間に挿入された第1の静電容量要素と、前記第1の静電容量要素と前記複数の電力供給線との間に設けた第2のインピーダンス要素と、を導電性材料で製作した筐体に収め、この筐体を前記シールドケーブルの接地線と同電位とするようにしたことを特徴とするノイズ低減フィルタ。
【請求項17】
前記筐体に、供給電力を任意の周波数成分の交流電力に変換して負荷に供給する電力変換装置のノイズを低減するノイズ低減装置と、このノイズ低減装置と前記第1の静電容量要素との間に設けられた第1のインピーダンス要素と、を収めるようにしたことを特徴とする請求項16記載のノイズ低減フィルタ。
【請求項18】
前記筐体に、前記ノイズ低減装置と前記電力変換装置との間に設けられる第3のインピーダンス要素を収めるようにしたことを特徴とする請求項17記載のノイズ低減フィルタ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、供給電力を交流電力に変換して負荷に供給する電力変換装置から発生するノイズを低減するノイズ低減フィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
商用電源と電力変換装置との間に設置され、ノーマルモードとコモンモードの伝導性ノイズを同時に低減できる電力変換装置のノイズ低減装置として、特許文献1に記載のものがある。
【0003】
このノイズ低減装置の構成を下記に簡単に説明する。
商用電源に接続された電力供給線と接地線との間に静電容量要素(または浮遊容量)を挿入して、この静電容量要素で検出した電圧をハイパスフィルタに通すことにより高周波電圧成分を抽出する。
抽出した高周波電圧成分は減算器、演算制御器、電流発生器を経て、元々の高周波電圧成分をゼロにするための制御電流Icomが生成される。この制御電流Icomは高周波成分のみなので、そのほとんどが静電容量要素(または浮遊容量)に流れ込む。
このようにして、静電容量要素(または浮遊容量)に生じていた高周波電圧を抑制でき商用電源に伝わる伝導性ノイズを低減できる。なお、静電容量要素(または浮遊容量)とハイパスフィルタで検出される高周波電圧成分はノーマルモードノイズとコモンモードノイズが重畳されているため、制御電流Icomにはノーマルモードとコモンモードの伝導性ノイズを抑制するための電流成分が含まれている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−88099号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のノイズ低減装置による伝導性ノイズ低減量では不十分な場合、受動素子からなる受動フィルタを併用することが考えられるが、ノイズ低減装置と受動フィルタを単純に接続しただけでは伝導性ノイズを低減する効果を上げることができない場合があるという問題点があった。
例えば、ノイズ低減装置と併用する受動フィルタとして、電力供給線と接地線との間にコンデンサを挿入する場合を考える。このコンデンサは通称Yコンデンサとされ、コモンモードノイズの抑制に大きな効果がある。この構成において、ノイズ低減装置の静電容量要素(または浮遊容量)とYコンデンサが並列接続された形態となり、ノイズ低減装置から出力される制御電流Icomは静電容量要素(または浮遊容量)とYコンデンサのインピーダンス比によって分流することになる。ノイズ低減装置は制御電流Icomを静電容量要素(または浮遊容量)に流し込むことでノイズ低減効果を得るため、制御電流Icomの一部がYコンデンサに分流することはノイズ低減装置によるノイズ低減効果の低下を招くことになる。
【0006】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、ノイズ低減性能の向上を実現したノイズ低減フィルタを得ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係るノイズ低減フィルタは、複数の電力供給線と接地線との間に挿入された第1の静電容量要素と、供給電力を任意の周波数成分の交流電力に変換して負荷に供給する電力変換装置のノイズを低減するノイズ低減装置と前記第1の静電容量要素との間に設けられた第1のインピーダンス要素と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明に係るノイズ低減フィルタは、複数の電力供給線と接地線との間に挿入された第1の静電容量要素と、供給電力を任意の周波数成分の交流電力に変換して負荷に供給する電力変換装置のノイズを低減するノイズ低減装置と前記第1の静電容量要素との間に設けられた第1のインピーダンス要素と、を備えたので、ノイズ低減装置によるノイズ低減効果と前記第1の静電容量要素によるノイズ低減効果とを両立させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係るノイズ低減フィルタを使用した回路構成を示す図である。
図において、3は交流電源1に接続された電力供給線と、接地点2に接続された接地線との間に挿入された第1の静電容量要素としてのコンデンサ、10は特許文献1に記載した従来技術としてのノイズ低減装置、4はコンデンサ3とノイズ低減装置10との間に挿入された第1のインピーダンス要素、11は電力変換装置であり、12は電力変換装置11の後段に接続された負荷である。なお、コンデンサ3は3相とも同様に挿入されるため、図では1相分のみ示している。
【0010】
ノイズ低減装置10は特許文献1で記載された構成と同じであるが、この発明の説明に必要な部分のみ抽出して図示している。
5は電力供給線と接地線との間に挿入されたコンデンサ、6はコンデンサ5の両端電圧V5を検出する電圧検出回路、7は電圧検出回路6の出力側に接続され、オペアンプ等の能動素子を用いて構成される能動ノイズフィルタ、8は電力供給線と能動ノイズフィルタ7の出力線との間に挿入されたコンデンサ、9はコンデンサ8と接地線との間に挿入された抵抗である。このノイズ低減装置10は3相とも同じ構成であるため、図では1相分のみ示している。
なお、能動ノイズフィルタ7は、ハイパスフィルタと減算器と演算制御器と電流発生器とから構成されている。
【0011】
次にこの発明の実施の形態1による回路の動作について説明する。
電力変換装置11は交流電源1からの交流電力を直流電力に変換し、この直流電力を任意周波数の交流電力に変換して負荷12を駆動する。直流電力を任意周波数の交流電力に変換する過程において、IGBT等の高周波スイッチング素子のスイッチング動作により伝導性ノイズが発生し、この伝導性ノイズは電力変換装置11に接続された電力供給線および接地線を介して交流電源1に伝わる。
【0012】
そこで、交流電源1への伝導性ノイズを低減するためにノイズ低減装置10を使用する。このノイズ低減装置10の動作の概略は次の通りである。
電圧検出器6によりコンデンサ5の電圧を検出し、能動ノイズフィルタ内のハイパスフィルタにより高周波電圧成分を抽出し、能動ノイズフィルタ内の減算器、演算制御器、電流発生器により前記高周波電圧成分をゼロとするための制御電流Icomが生成される。この制御電流Icomは高周波成分のみなので、そのほとんどがコンデンサ6を介して電力供給線に流れ、結果として、コンデンサ5に流れ込む。このようにして、ノイズ低減装置10はコンデンサ5に生じていた高周波電圧をゼロにするように動作し、交流電源1への伝導性ノイズが低減されることになる。
【0013】
なお、ノイズ低減装置10の構成によれば、ノーマルモードとコモンモードの伝導性ノイズが重畳された高周波電圧を検出して、両モードの伝導性ノイズを低減するための制御電流Icomを生成して、この制御電流Icomを両モードの伝導性ノイズの伝わる経路に直接注入するため、ノーマルモードとコモンモードの区別なく同時に低減することができる。
【0014】
このようにノイズ低減装置10のみでもノーマルモードおよびコモンモードの伝導性ノイズを低減可能であるが、受動素子で構成される受動ノイズフィルタをノイズ低減装置10に組み合わせることで伝導性ノイズを更に低減できる。
【0015】
この発明の実施の形態1では、上記の受動ノイズフィルタの1つとして電力供給線と接地線との間にコンデンサ3を挿入している。
このコンデンサ3は交流電源1と並列に接続されており、また高周波成分に対して低インピーダンスとなるため、交流電源1への伝導性ノイズを低減することができる。
【0016】
このコンデンサ3の静電容量値を増加させれば高周波成分に対するインピーダンスが更に低下できるため交流電源1への伝導性ノイズを更に低減することができるが、その一方でコンデンサ3の静電容量値増加は漏洩電流の増加につながるため、ノイズフィルタの適用環境やユーザ要求等に応じて、コンデンサ3の静電容量値を適切に決定する。
コンデンサ3とノイズ低減装置10を組み合わせる場合、単純に接続しただけでは伝導性ノイズが増加する場合があるため、コンデンサ3によるノイズ低減効果とノイズ低減装置10によるノイズ低減効果を両立させるには以下の接続形態を用いる。
【0017】
ノイズ低減装置10はコンデンサ5によって検出した高周波電圧をゼロにするような制御電流Icomをコンデンサ5に流し込むことで伝導性ノイズを低減しているため、ノイズ低減装置10とコンデンサ3とが直近に接続されていると制御電流Icomがコンデンサ3に流れ込み、ノイズ低減装置10による伝導性ノイズの低減ができなくなる。このため、ノイズ低減装置10とコンデンサ3との間に、制御電流Icomの周波数成分に対して高インピーダンスとなるようなインピーダンス要素4を設ける。
このような構成とすることで制御電流Icomのほとんどがコンデンサ5に流れるようできるため、ノイズ低減装置10によるノイズ低減効果とコンデンサ3によるノイズ低減効果を両立させることができる。また、インピーダンス要素4は電力変換装置11から交流電源1への伝導性ノイズに対しても高インピーダンスとなるため、伝導性ノイズを低減することができ、ノイズ低減装置10のみの場合よりも更に伝導性ノイズを低減することができる。
【0018】
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2に係るノイズ低減フィルタを使用した回路構成を示す図である。図において、1,2,3,5〜9,10,11,12は、図1と同様であり、その説明を省略する。
実施の形態1に記載のように、インピーダンス要素4を設けることによりノイズ低減装置10によるノイズ低減効果とコンデンサ3によるノイズ低減効果を両立でき、更に、インピーダンス要素4自体のノイズ低減効果も見込めるが、実施の形態2においてはインピーダンス要素4として、コモンモードリアクトル13とノーマルモードリアクトル14,15,16を直列接続したものを用いた例を示した。
【0019】
コモンモードリアクトル13を挿入することでコモン的にインダクタンス値を持たせることができるためノイズ低減装置10から出力される制御電流Icomのうちのコモンモード成分に対するインピーダンスを増加でき、制御電流Icomのコモンモード成分がコンデンサ3に流れ込むことを抑制することができる。またノーマルモードリアクトル14,15,16を挿入することでノーマル的にインダクタンス値を持たせることが出来るためノイズ低減装置10から出力される制御電流Icomのうちのノーマルモード成分に対するインピーダンスを増加でき、制御電流Icomのノーマルモード成分がコンデンサ3に流れ込むことを抑制することができる。
【0020】
また、コモンモードリアクトル13とノーマルモードリアクトル14,15,16は電力変換装置11から交流電源1への伝導性ノイズに対しても高インピーダンスとなるため、伝導性ノイズを低減でき、ノイズ低減装置10によるノイズ低減効果と、コンデンサ3によるノイズ低減効果と、を合わせて更に伝導性ノイズを低減することができる。
【0021】
上記、コモンモードリアクトルとノーマルモードリアクトルは具体的には磁性体コアに電力供給線が巻きまわされた形状、もしくは磁性体コアに電力供給線を貫通させた形状などとすればよい。この磁性体コアはトロイダル形状もしくはU字型を2つ向かい合わせに貼り合わせた形状などとすれば良く、リアクトルを製作する上で容易なコア形状を選択すれば良い。
また、電力供給線に流れる電流値が数百アンペアとなる場合は電力供給線の断面積が数十mm以上となり通常電線で巻き回すとリアクトルの寸法が大きくなるため、ノーマルモードリアクトルを小型化したい場合は、平角銅線や任意の断面積で製作したブスバーを巻線として使用しても良い。この場合、平角銅線やブスバーの巻線表面は絶縁処理を施すことが望ましい。
【0022】
なお、ノーマルモードリアクトル14,15,16が近接配置される場合は適切な絶縁距離を守らないと線間短絡または地絡する可能性があるため、巻線に絶縁処理を行うことが必須である。しかし、製作上の問題で絶縁処理を行えない場合はノーマルモードリアクトル14,15,16間の空間距離と沿面距離、および、ノーマルモードリアクトル14,15,16と対地間の空間距離および沿面距離が交流電源1の電圧値と周波数から決まる絶縁距離を満たすようにするか、あるいは、十分な耐圧を有する絶縁シートをノーマルモードリアクトル間に挿入する。
【0023】
なお、上記でノーマルモードリアクトル14,15,16を磁性体コアを用いて製作すればよいと記載したが、コアを用いると磁束飽和による発熱や電力供給線電流の増加によるリアクトル大型化の問題があるため、磁性体コアを用いずにリアクトルを形成する方法もある。この場合、空芯リアクトルを用いることになる。空芯リアクトルから漏れる磁束については磁束遮蔽板または磁束遮蔽シート等を用いれば良い。
【0024】
実施の形態3.
図3はこの発明の実施の形態3に係るノイズ低減フィルタを使用した回路構成を示す図である。図において、1,2,3,5〜9,10,11,12,13,14〜16は、図2と同様であり、その説明を省略する。
実施の形態2ではインピーダンス要素4として、コモンモードリアクトル13とノーマルモードリアクトル14,15,16を用いた例を示したが、実施の形態3においては、更に電力供給線の線間にコンデンサ17,18,19を挿入した例を示した。
【0025】
コンデンサ17,18,19を挿入することにより、電力供給線の線間に高周波成分に対するバイパス回路を形成することになり、制御電流Icomのノーマルモード成分がコンデンサ3に流れ込むことを抑制することができる。なお、図示しないがコンデンサ17,18,19の静電容量値が大きくなる場合、通常、各コンデンサと並列に放電抵抗を接続することになる。
また、コンデンサ17,18,19は電力変換装置11から交流電源1への伝導性ノイズに対して低インピーダンスとなるため、伝導性ノイズの低減効果を有し、ノイズ低減装置10によるノイズ低減効果と、コンデンサ3によるノイズ低減効果と、コモンモードリアクトル13とノーマルモードリアクトル14,15,16によるノイズ低減効果と、を合わせて更に伝導性ノイズを低減することができる。
【0026】
実施の形態4.
図4はこの発明の実施の形態4に係るノイズ低減フィルタを使用した回路構成を示す図である。図において、1,2,3,5〜9,10,11,12,13,14〜16、17〜19は、図3と同様であり、その説明を省略する。
実施の形態3ではインピーダンス要素4として、コモンモードリアクトル13とノーマルモードリアクトル14,15,16およびコンデンサ17,18,19を用いた例を示したが、実施の形態4においては、更にコンデンサ3とノイズ低減装置10との間の接地線にアースリアクトル20を設けた例を示した。
【0027】
アースリアクトル20により、制御電流Icomが接地線経由でコンデンサ3に流れ込むことを抑制することができる。
また、アースリアクトル20は接地線を経由して電力変換装置11から交流電源1へ流れる伝導性ノイズに対して高インピーダンスとなるため、伝導性ノイズの低減効果を有し、ノイズ低減装置10によるノイズ低減効果と、コンデンサ3によるノイズ低減効果と、コモンモードリアクトル13とノーマルモードリアクトル14,15,16によるノイズ低減効果と、コンデンサ17,18,19によるノイズ低減効果と、を合わせて更に伝導性ノイズを低減することが出来る。
【0028】
実施の形態5.
図5はこの発明の実施の形態5に係るノイズ低減フィルタを使用した回路構成を示す図である。図において、1,2,3,5〜9,10,11,12,13,14〜16、17〜19、20は、図4と同様であり、その説明を省略する。電力変換装置11には標準で簡易フィルタ21が内蔵されている場合がある。この簡易フィルタ21の構成は図示しないが、一般的にコンデンサやリアクトル等の受動素子で構成されている。
この簡易フィルタ21によるノイズ低減効果と、実施の形態1から実施の形態4に示した受動フィルタによるノイズ低減効果と、を合わせて更に伝導性ノイズを低減することができる。
なお、簡易フィルタ21を構成する要素として、電力供給線と接地線との間にコンデンサが挿入されている場合は漏洩電流が生じるので、コンデンサ3の静電容量値を決定する際には簡易フィルタ21の漏洩電流値を含め、ノイズ低減フィルタ全体での漏洩電流値がノイズズフィルタの適用環境やユーザ要求等に応じた値となるように設計する。
【0029】
実施の形態6.
図6はこの発明の実施の形態6に係るノイズ低減フィルタを使用した回路構成を示す図である。図において、1,2,3,5〜9,10,11,12,13,14〜16、17〜19、20は、図4と同様であり、その説明を省略する。
【0030】
22は前記コンデンサ3と交流電源1との間に挿入された第2のインピーダンス要素、23はノイズ低減装置10と電力変換装置11との間に挿入された第3のインピーダンス要素である。
実施の形態1から実施の形態5に示した受動フィルタにより制御電流Icomがコンデンサ3に流入することを防ぎ、ノイズ低減装置10と前記受動フィルタのノイズ低減効果を両立させることができる。しかし、伝導ノイズ許容値の小さいEMI規格に対応させる場合にノイズ低減装置10と前記受動フィルタによるノイズ低減効果では対応困難な場合がある。この場合、前記インピーダンス要素22を設けることによりノイズ低減装置10と前記受動フィルタによるノイズ低減効果を向上させることができる。
また、ノイズ低減装置10と電力変換装置11との間にインピーダンス要素23を設けることにより、制御電流Icomが電力変換装置11に流れ込むことを抑制することができる。また、インピーダンス要素23は電力変換装置11から交流電源1への伝導性ノイズに対して高インピーダンスとなるため、電力変換装置11から電力供給線と接地線を経由して交流電源1に伝わる伝導性ノイズを低減する効果を有するので、実施の形態1から実施の形態5に示した受動フィルタとノイズ低減装置10とによるノイズ低減効果と、を合わせて更に伝導性ノイズを低減することが出来る。
【0031】
実施の形態7.
図7はこの発明の実施の形態7に係るノイズ低減フィルタを使用した回路構成を示す図である。図において、1,2,3,5〜9,10,11,12,13,14〜16、17〜19、20は、図4と同様であり、その説明を省略する。
実施の形態7においてはインピーダンス要素22としてコモンモードリアクトル24を用い、インピーダンス要素23として、電力供給線の線間に挿入したコンデンサ26,27,28と、コモンモードリアクトル29を用いた例を示した。
【0032】
コモンモードリアクトル24を挿入することによりコモン的にインダクタンス値を持たせることが出来るため、ノイズ低減装置10と実施の形態1から実施の形態5に示した受動フィルタによるコモンモードノイズの低減効果を更に向上させることができる。
コンデンサ26,27,28を挿入することにより、電力供給線の線間に高周波成分に対するバイパス回路を形成することになり、制御電流Icomのノーマルモード成分が電力変換装置11に流れ込むことを抑制することができる。
なお図示しないがコンデンサ26,27,28の静電容量値が大きくなる場合、通常、各コンデンサと並列に放電抵抗を接続することになる。
【0033】
コモンモードリアクトル29を挿入することで、コモン的にインダクタンス値を持たせることが出来るためノイズ低減装置10から出力される制御電流Icomのうちのコモンモード成分に対するインピーダンスを増加でき、制御電流Icomのコモンモード成分が電力変換装置11に流れ込むことを抑制することができる。
また、コンデンサ26,27,28は電力変換装置11から交流電源1への伝導性ノイズに対して低インピーダンスとなり、コモンモードリアクトル29は電力変換装置11から交流電源1への伝導性ノイズに対して高インピーダンスとなるため、伝導性ノイズの低減効果を有し、実施の形態1から実施の形態5に示した受動フィルタとノイズ低減装置10とによるノイズ低減効果と、を合わせて更に伝導性ノイズを低減することが出来る。
【0034】
実施の形態8.
図8はこの発明の実施の形態8に係るノイズ低減フィルタを使用した回路構成を示す図である。図において、1、2、3、5〜9、10、11、12、13、14〜16、17〜19、20、24、26〜28、29は、図7と同様であり、その説明を省略する。
実施の形態7においてはインピーダンス要素23として、電力供給線の線間に挿入したコンデンサ26,27,28と、コモンモードリアクトル29を用いた例を示したが、実施の形態8においてはインピーダンス要素23として、更に、ノーマルモードリアクトル30,31,32と、電力供給線と接地線との間に挿入したコンデンサ33を用いた例を示した。
【0035】
ノーマルモードリアクトル30,31,32を挿入することで、ノーマル的にインダクタンス値を持たせることが出来るためノイズ低減装置10から出力される制御電流Icomのうちのノーマルモード成分に対するインピーダンスを増加でき、制御電流Icomのノーマルモード成分が電力変換装置11に流れ込むことを抑制することができる。
【0036】
コンデンサ33を挿入することで、高周波成分に対して電力供給線と接地線との間にバイパス回路を成している。つまり、電力変換装置11からの伝導性ノイズがコンデンサ33に流れるためコモンモードリアクトル29、コンデンサ26,27,28、ノイズ低減装置10を経由して交流電源1に伝わる伝導性ノイズを低減することができる。ただし、コンデンサ33の静電容量値の増加は漏洩電流値の増加につながるため、ノイズフィルタの適用環境やユーザ要求等に応じて、コンデンサ3の静電容量値と共に、コンデンサ33の静電容量値を適切に決定する。
【0037】
また、コンデンサ26,27,28とコンデンサ3は電力変換装置11から交流電源1への伝導性ノイズに対して低インピーダンスとなり、また、コモンモードリアクトル29とノーマルモードリアクトル30,31,32は電力変換装置11から交流電源1への伝導性ノイズに対して高インピーダンスとなるため、伝導性ノイズの低減効果を有し、実施の形態1から実施の形態5に示した受動フィルタとノイズ低減装置10とによるノイズ低減効果と、を合わせて更に伝導性ノイズを低減することが出来る。
【0038】
実施の形態9.
図9はこの発明の実施の形態9に係るノイズ低減フィルタを使用した回路構成を示す図である。図において、1、2、3、5〜7、11、12、13、14〜16、17〜19、20、24、26〜28、29、30〜32、33は、図8と同様であり、その説明を省略する。
【0039】
実施の形態9におけるノイズ低減装置10aは、実施の形態1から実施の形態8に示したノイズ低減装置10からコンデンサ8と抵抗9を省略した構成であり、能動ノイズフィルタ7からの制御電流Icomをコンデンサ8と抵抗9を用いずに、直接に電力供給線に注入するようにしたものである。
【0040】
実施の形態10.
ノイズ低減装置10の回路は複数のオペアンプと抵抗、コンデンサ、トランジスタから構成されている。
上記実施の形態1から実施の形態9に示した構成においてはノイズ低減装置10に受動素子で構成される受動フィルタが併用されるため、これらの受動フィルタが存在している場合にノイズ低減装置10の回路が安定動作するよう回路定数を決定する。
【0041】
実施の形態11.
上記実施の形態1から実施の形態9で示した構成において、ノイズ低減装置10にコンデンサやリアクトルなどの受動素子から成る受動フィルタを併用したが、これらの受動フィルタに代えて、同等の性能を有する、能動素子で構成されるフィルタを併用してもよい。
【0042】
実施の形態12.
上記実施の形態1から実施の形態9および実施の形態11において、電力供給線が交流電源1に接続されている場合を示したが、直流電源であってもよい。
【0043】
実施の形態13.
図10はこの発明の実施の形態13に係るノイズ低減フィルタを使用した回路構成を示す図、また図11はこの発明の実施の形態13に係るノイズ低減処理方法を示す図である。図において、1、2、3、11、12は、図1と同様であり、その説明を省略する。
【0044】
電力変換装置11と負荷12との間の接続線として動力線とアース線にシールディングを施したシールドケーブルを使用する。また、コンデンサ3とコモンモードリアクトル24を導電性材料で製作した筐体34に収め、この筐体34は接地点2に接続して同電位とする。また、この筐体34の表面処理としては全面非塗装とするか、もしくは、図11に示すように一部の非塗装面37を残し、その他の面は塗装を施してもよい。この非塗装面37は接地点2と同電位となる。
前記シールドケーブルは図11のように外皮38の一部を取り除いてシールド部分35を露出させ、前記非塗装面37にシールド部分35を接触させて固定具36で固定する。なお、このシールド部分35は電力変換装置11の出力部もしくは負荷12の入力部でシールドケーブルの接地線に接続する。
【0045】
このように構成することでシールドケーブルのシールド部分35と、シールドケーブルが敷設される壁面もしくは床面等との間に存在する浮遊容量を介して交流電源1に流れる伝導性ノイズに対し、前記浮遊容量のインピーダンスよりも低いインピーダンスの経路がシールド部分35と筐体34の間に形成される。よって、伝導性ノイズは前記低インピーダンス経路を流れ、コンデンサ3に流れ込む。なお、上記のように流れる伝導性ノイズが筐体34の表面を介して交流電源1に流れ込むことはほとんど無い。この理由は前記経路で流れる伝導性ノイズは数MHz以上のコモンモードノイズが主であり、コンデンサ3のインピーダンスは数MHz以上の高周波に対して低インピーダンスとなるため、伝導性ノイズのほとんどが交流電源1でなくコンデンサ3に流れ込むことになるためである。また交流電源1とコンデンサ3との間にコモンモードリアクトル24を挿入すればコンデンサ3を通過したコモンモードノイズが交流電源1に流れ込むこともない。
上記の構成を用いることで壁面もしくは床面を介して交流電源1に流れ込む伝導性ノイズを低減することができ、ノイズ低減効果を更に向上させることができる。また伝導性材料で製作された筐体34に収めることで放射性ノイズの低減効果も有する。
【0046】
図12はこの発明の実施の形態13に係るノイズ低減処理方法を示す図である。
なお、上記において筐体34にコモンモードリアクトル24とコンデンサ3を収める形態を用いて説明したが、図12に示すように、コモンモードリアクトル24、コンデンサ3、第1のインピーダンス要素4、ノイズ低減装置10が筐体34に収められていても良い。この場合、第1のインピーダンス要素4とノイズ低減装置10のノイズ低減効果が追加されるため更にノイズ低減効果を向上できる。
【0047】
図13は、この発明の実施の形態13に係るノイズ低減処理方法を示す図である。
なお、図12では筐体34にコモンモードリアクトル24、コンデンサ3、第1のインピーダンス要素4、ノイズ低減装置10を収める形態を示しているが、図13に示すように、コモンモードリアクトル24、コンデンサ3、第1のインピーダンス要素4、ノイズ低減装置10および第3のインピーダンス要素23を筐体34に収める形態としても良い。この場合、第3のインピーダンス要素23のノイズ低減効果が追加されるために更にノイズ低減効果を向上できる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
この発明のノイズ低減フィルタは、ノイズ低減装置によるノイズ低減効果を更に向上させることができ、伝導性ノイズ低減を考慮した電力変換装置のシステム構築と、伝導性ノイズ許容値の小さいEMI規格に対応した電力変換装置のシステム構築が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】この発明の実施の形態1に係るノイズ低減フィルタを使用した回路構成を示す図である。
【図2】この発明の実施の形態2に係るノイズ低減フィルタを使用した回路構成を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態3に係るノイズ低減フィルタを使用した回路構成を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態4に係るノイズ低減フィルタを使用した回路構成を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態5に係るノイズ低減フィルタを使用した回路構成を示す図である。
【図6】この発明の実施の形態6に係るノイズ低減フィルタを使用した回路構成を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態7に係るノイズ低減フィルタを使用した回路構成を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態8に係るノイズ低減フィルタを使用した回路構成を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態9に係るノイズ低減フィルタを使用した回路構成を示す図である。
【図10】この発明の実施の形態13に係るノイズ低減フィルタを使用した回路構成を示す図である。
【図11】この発明の実施の形態13に係るノイズ低減処理方法を示す図である。
【図12】この発明の実施の形態13に係るノイズ低減処理方法を示す図である。
【図13】この発明の実施の形態13に係るノイズ低減処理方法を示す図である。
【符号の説明】
【0050】
1 交流電源、 2 接地点、 3 第1のコンデンサ、 4 第1のインピーダンス要素、 5 第2のコンデンサ、 6 電圧検出回路、 7 能動ノイズフィルタ、 8 コンデンサ、 9 抵抗、 10,10a ノイズ低減装置、 11 電力変換装置、 12 負荷、 13 コモンモードリアクトル、 14〜16 ノーマルモードリアクトル、 17〜19 コンデンサ、 20 アースリアクトル、 21 簡易フィルタ、 22 第2のインピーダンス要素、 23 第3のインピーダンス要素インピーダンス要素、 24 コモンモードリアクトル、 26〜28 コンデンサ、 29 コモンモードリアクトル、 30〜32 ノーマルモードリアクトル、 33 コンデンサ、 34 筐体、 35 シールドケーブルのシールド部分、 36 シールド部分の固定具、 37 筐体表面の導電部分、 38 シールドケーブルの外皮、 V5 コンデンサ5の両端電圧、 Icom 制御電流。




 

 


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