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発明の名称 磁石発電機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−129818(P2007−129818A)
公開日 平成19年5月24日(2007.5.24)
出願番号 特願2005−319756(P2005−319756)
出願日 平成17年11月2日(2005.11.2)
代理人 【識別番号】100057874
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道照
発明者 羽柴 光春
要約 課題
碗状のフライホイールの真円度を向上させ、永久磁石と固定子との間のエアギャップ量の均一化が図られ、その結果エアギャップ量の縮小化が可能となり、発電特性を向上させることができる。

解決手段
この発明に係る磁石発電機では、フライホイール3の回転により永久磁石と発電コイルとの電磁誘導作用により発電する磁石発電機において、フライホイール3の底部6に、プレス加工によりフライホイール3の真円度を強制的に高める複数のプレス加工部11が形成されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
円筒部及び底部を有する椀状のフライホイールと、
前記円筒部の内周壁面に周方向に配列されて固定された複数個の永久磁石と、
隣接した前記永久磁石間に充填され永久磁石を前記フライホイールに一体に固定した樹脂材と、
前記フライホイールの内径側に設けられ外周面が前記永久磁石と対面した固定子鉄心と、
この固定子鉄心に導線が巻回されて構成された発電コイルとを備え、
前記フライホイールの回転により前記永久磁石と前記発電コイルとの電磁誘導作用により発電する磁石発電機において、
前記フライホイールの前記底部には、プレス加工により前記フライホイールの真円度を強制的に高める複数のプレス加工部が形成されていることを特徴とする磁石発電機。
【請求項2】
前記円筒部には、プレス加工により形成され前記樹脂材との相対移動を防止した係止部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁石発電機。
【請求項3】
プレス加工により加工硬化された前記底部には、通気孔が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の磁石発電機。
【請求項4】
前記底部には、前記樹脂材と接続され樹脂材から内径側に延出した冷却用フィンが設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の磁石発電機。
【請求項5】
前記プレス加工部のうち少なくとも一つのプレス加工部は、他のプレス加工部に対して異形であることを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の磁石発電機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、フライホイールの回転により、永久磁石と発電コイルとの電磁誘導作用で発電する磁石発電機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、椀状のフライホイールの円筒部の内周壁面に周方向に配列されて複数個の永久磁石が固定され、隣接した永久磁石間に樹脂材が充填されて永久磁石がフライホイールに一体に固定された磁石発電機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
そして、この磁石発電機では、フライホイールの円筒部において内側に突出した複数の突起部がプレス加工により形成され、この突起部に樹脂材が係止されることで、フライホイールに対して樹脂材及び永久磁石が相対移動するのが防止されている。
【0003】
【特許文献1】特開2002−101630号公報(第5頁、第1図及び第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の磁石発電機のフライホイールでは、棒状素材を碗状に切削加工した後、前記突起部を形成するために前記プレス加工を施しているが、そのプレス加工の前後で、図5に示すようにフライホイールの真円度が低下してしまい、永久磁石と固定子との間のエアギャップ量にバラツキが生じてしまう。
特に、磁石発電機では、小型化・軽量化の観点より、フライホイールの薄肉化に伴って、プレス加工により突起部を円筒部に形成する際のフライホイールの真円度の低下が顕著になってしまい、上記プレス加工によるエアギャップ量のバラツキの増大により、次のような問題点があった。
イ.フライホイールの回転の回転軌跡に変動が発生し、発電特性(出力特性)に悪影響を及ぼす。
ロ.永久磁石の内周面と固定子の外周面との間で摺動摩擦が生じ、製品化できないとったことが起こり得る。
ハ.エアギャップ量の遠近から、発電作用(交番磁界)により、固定子の発電コイルにも温度差が生じてしまい、発電コイルの一部において極端な温度上昇により高分子材料である導線の絶縁被膜の寿命、信頼性が低下してしまう。
【0005】
この発明は、上記のような問題点を解決することを課題とするものであって、碗状のフライホイールの真円度を向上させ、永久磁石と固定子との間のエアギャップ量の均一化が図られ、その結果エアギャップ量の縮小化が可能となり、発電特性が向上する等の磁石発電機を得ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る磁石発電機では、円筒部及び底部を有する椀状のフライホイールと、前記円筒部の内周壁面に周方向に配列されて固定された複数個の永久磁石と、隣接した前記永久磁石間に充填され永久磁石を前記フライホイールに一体に固定した樹脂材と、前記フライホイールの内径側に設けられ外周面が前記永久磁石と対面した固定子鉄心と、この固定子鉄心に導線が巻回されて構成された発電コイルとを備え、前記フライホイールの回転により前記永久磁石と前記発電コイルとの電磁誘導作用により発電する磁石発電機において、前記フライホイールの前記底部には、プレス加工により前記フライホイールの真円度を強制的に高める複数のプレス加工部が形成されている。
【発明の効果】
【0007】
この発明による磁石発電機によれば、碗状のフライホイールの真円度を向上させ、永久磁石と固定子との間のエアギャップ量の均一化が図られ、その結果エアギャップ量の縮小化が可能となり、発電特性等が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、この発明の各実施の形態について図に基づいて説明するが、各図において同一、または相当部材、部位については、同一符号を付して説明する。
【0009】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による磁石発電機を示す正面図、図2は図1の側断面図、図3は図1のフライホイールの一部を切り欠いた断面を含む正面図、図4は図3の側断面図である。
この磁石発電機は、内燃機関と連結された回転子1と、この回転子1と対面し固定部材(図示せず)に取り付けられた固定子2を備えている。
回転子1は、椀状のフライホイール3及び永久磁石4を備えている。
フライホイール3は、円筒部5、ボス部7及びボス部7と円筒部5とをつなぐ底部6とから構成されている。フライホイール3は、回転軸線A−Aを中心として回転する。ボス部7は、内燃機関により回転駆動される回転軸(図示せず)に固定される。
【0010】
フライホイール3の円筒部5の内周壁面には、例えば4個の永久磁石4が固定されている。永久磁石4は、N極、S極及びN極の順に着磁された磁石と、S極、N極及びS極の順に着磁された磁石が各2個ずつ交互に、回転軸線A−Aの周りに、互いに等しい角度間隔で配置されている。複数個の永久磁石4は、隣接する永久磁石4が互いに逆極性に着磁されており、永久磁石7の内周側空間では、交互に方向が変化する磁界を発生するようになっている。
各永久磁石4の各内周面には、筒状の保護環8が密着して嵌め込まれている。各永久磁石4の回転軸線A−A方向の両端側、及び隣接した各永久磁石7間には、樹脂材9が充填されている。この樹脂材9によって、複数個の永久磁石4と保護環8とがフライホイール3の円筒部5の内周壁面に固定されている。
【0011】
フライホイール3の円筒部5では、隣接した永久磁石4間で4箇所に等分間隔でプレス加工により形成され樹脂材9との相対移動を防止した係止部である突起部10が形成されている。
また、突起部10の近傍で底部6には、プレス加工によりフライホイール3の真円度を強制的に高めるプレス加工部11が等分間隔で4箇所形成されている。
【0012】
固定子2は、中空円柱状の固定子鉄心12及び発電コイル13を有する。固定子鉄心12の外周部には、径外側方向に放射状に等分間隔で突出した各ティースが形成されている。このティースの周側面にそれぞれ導線が巻回されて発電コイル13が構成されている。この発電コイル13には、接続リード14が接続されている。
【0013】
外周部に複数個のティースが形成された固定子鉄心12は、冷間圧延鋼板である中空の薄板磁性鋼板を回転軸線A−Aの方向に多数枚積層して構成された積層鉄心15と、この積層鉄心15の両側面にそれぞれ密着して重ねられた第1の端板16、第2の端板17とから構成されている。
第1の端板16、第2の端板17は、発電コイル13の保持のために外周縁部が発電コイル13側に折曲しており、冷間圧延鋼板等で構成されている。
積層鉄心15及び第1の端板16、第2の端板17には、回転軸線A−Aと平行に貫通した貫通孔18が3カ所形成されている。この貫通孔18に貫通したボルト(図示せず)及びボルト(図示せず)の端部に螺着されたナットにより、積層鉄心15、並びに積層鉄心15の両側面側に密着された、第1の端板16及び第2の端板17が一体化されている。
【0014】
上記構成の磁石発電機では、内燃機関により回転駆動される回転軸に連動してフライホイ−ル3が回転し、その際に永久磁石4により生じる交番磁界により、発電コイル13には電力が生じる。この際の交流出力は、図示しない整流用ダイオードにより整流され、車載バッテリなどの負荷に給電される。
【0015】
ところで、フライホイール3の円筒部5に係止部である突起部10を形成し、突起部10に樹脂材9が係止されることで、フライホイール3に対して樹脂材9及び永久磁石4が相対移動するのが防止されている。
しかしながら、プレス加工により突起部10を形成した後では、プレス加工により、図5に示すように突起部10の近傍では内径側に凹み変形が生じてしまう。
この実施の形態では、このプレス加工の後、突起部10の近傍で底部6に、底部6の反固定子2側からプレス加工を施し、プレス加工部11を複数形成して、図6に示すようにフライホイール3の真円度を強制的に高めている。
【0016】
図7は、実施の形態1による磁石発電機及び従来の磁石発電機との比較において、固定子2の周方向の角度とエアギャップ(固定子2と永久磁石4との間)との関係、回転子1の回転数(r/min)と発電コイル13の発電特性(出力電流特性)との関係を示すもので、本願発明者が実験により求めたものである。
この実験結果から、実施の形態1のものは、上記角度(図7の横軸)とエアギャップ(図7の縦軸)との関係を見たときに、従来の磁石発電機と比較して、エアギャップのバラツキが大幅に減少しているのが分かる。
また、このエアギャップのバラツキの減少により、フライホイール3の回転の回転軌跡に変動が低下し、従来の磁石発電機と比較して発電特性(出力特性)が向上しているのが分かる。
【0017】
この実施の形態による磁石発電機によれば、上記実験結果から分かるように、エアギャップ量の均一化が図られることで、発電特性が向上するとともに、エアギャップ量の縮小化が可能となり、さらに発電特性を向上させることができる。
また、永久磁石4の内周面と固定子2の外周面との間における摺動摩擦を防止することができる。
また、発電コイル13の一部において極端な温度上昇により高分子材料である導線の絶縁被膜の寿命、信頼性の低下を防止することができる。
【0018】
実施の形態2.
図8は実施の形態2の磁石発電機におけるフライホイールの一部を切り欠いた断面を示す正面図、図9は図8のフライホイールの側断面図である。
この実施の形態では、円筒部5の内周壁面からプレス加工により、径方向外側に突出した係止部である突起部20が形成されている。
また、突起部20の近傍で底部6には、底部6の固定子2側の面からプレス加工によりフライホイール3の真円度を強制的に高めるプレス加工部21が等分間隔で4箇所形成されている。
この他の構成は、実施の形態1の磁石発電機と同様であり、実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0019】
実施の形態3.
図10は実施の形態3の磁石発電機におけるフライホイール3を示す正面図、図11は図10のフライホイール3の側断面図である。
この実施の形態では、フライホイール3の底部6には、通気孔22が複数個形成されている。また、底部6の隣接した通気孔22間には、反固定子2側の面からプレス加工により、フライホイール3の真円度を強制的に高めるプレス加工部24が形成されている。また、底部6の周縁部で固定子2側の面には、等分間隔で4箇所にフライホイール3に対して樹脂材9が回転するのを防止する回り止め用溝25が形成されている。
また、円筒部5の内周壁面には、全周に渡って樹脂材9が軸線方向に沿って抜けるのを防止する抜け止め用溝23が形成されている。
【0020】
このフライホイール3では、抜け止め用溝23及び回り止め用溝25が形成されているので、実施の形態1に示された突起部10、実施の形態2に示された突起部20は不要である。
しかしながら、このものの場合にも、フライホイール3の製造工程において、旋盤チャッキングの際にフライホイール3の円筒部5では内径側方向に押圧力が作用するため、図5に示したと同様に内径側に凹み変形が生じてしまう。特に、軽量化のためにフライホイール3が薄肉化されたときには、このチャッキングによるフライホイール3の真円度の低下が顕著である。
従って、この実施の形態では、旋盤チャッキング後に、底部6に、底部6の反固定子2側からプレス加工を施し、プレス加工部24を形成してフライホイール3の真円度を強制的に高めている。
【0021】
実施の形態4.
図12は実施の形態4の磁石発電機におけるフライホイール3を示す正面図、図13は図12のフライホイール3の側断面図である。
この実施の形態では、フライホイール3の底部6全体を円板形状のプレス部材でプレス加工して底部6を加工硬化させて、フライホイール3の底部6の剛性を高めている。円筒部5の内周壁面には、樹脂材9が軸線方向に沿って抜けるのを防止する抜け止め用突起26が全周に渡って形成されている。
また、複数のプレス加工部24のうち一つだけ異形のプレス加工部27が形成されている。
この他の構成は、実施の形態3の磁石発電機と同様である。
【0022】
このフライホイール3では、抜け止め用突起26及び回り止め用溝25が形成されているので、実施の形態3と同様に実施の形態1に示された突起部10、実施の形態2に示された突起部20は不要である。
しかしながら、このものの場合にも、フライホイール3の製造工程において、旋盤チャッキングの際にフライホイール3の円筒部5では内径側方向に押圧力が作用し図5に示したと同様に内径側に凹み変形が生じてしまう。
また、フライホイール3の底部6全体のプレス加工による底部6の加工硬化の際にも、図5に示したと同様に内径側に凹み変形が生じてしまう。
従って、この実施の形態では、旋盤チャッキン後及びプレス加工後に、底部6に、底部6の反固定子2側からプレス加工を施し、プレス加工部24を形成してフライホイール3の真円度を強制的に高めている。
また、プレス加工部27は他のプレス加工部24と異なる形状で形成されているので、このプレス加工部27を例えば永久磁石4の位置決め用の基準として用いることができる。
【0023】
実施の形態5.
図14は実施の形態5の磁石発電機におけるフライホイール3を示す正面図、図15は図14のフライホイール3の側断面図である。
この実施の形態では、フライホイール3は、底部6の面において樹脂材9と接続され樹脂材9から内径側に延出した冷却用フィン28が設けられている。底部6にはフライホイール3に対して樹脂材9及び冷却用フィン28が回転するのを防止し、またフライホイール3の真円度を強制的に高めるプレス加工部29が形成されている。
円筒部5の内周壁面に、樹脂材9及び冷却用フィン28が軸線方向に沿って抜けるのを防止する抜け止め用突起26が全周に渡って形成されている。
【0024】
この実施の形態では、旋盤チャッキング後、底部6の反固定子2側の面からプレス加工を施し、プレス加工部29を複数形成してフライホイール3の真円度を強制的に高めている。
また、このプレス加工部29は、フライホイール3に対して樹脂材9及び冷却用フィン28が回転するのを防止する回り止め作用も兼ねている。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】この発明の実施の形態1の磁石発電機を示す正面図である。
【図2】図1の磁石発電機の側断面図である。
【図3】図1のフライホイールの一部を切り欠いた断面を含む正面図である。
【図4】図3のフライホイールの側断面図である。
【図5】従来のフライホイールの真円度を示す図である。
【図6】図1のフライホイールの真円度を示す図である。
【図7】フライホイールのプレス加工部の有無による、エアギャップ及び発電特性を示す図である。
【図8】実施の形態2の磁石発電機におけるフライホイールの一部を切り欠いた断面を含む正面図である。
【図9】図8のフライホイールの側断面図である。
【図10】実施の形態3の磁石発電機におけるフライホイールを示す正面図である。
【図11】図10のフライホイールの側断面図である。
【図12】実施の形態4の磁石発電機におけるフライホイールを示す正面図である。
【図13】図12のフライホイールの側断面図である。
【図14】実施の形態5の磁石発電機におけるフライホイールを示す正面図である。
【図15】図14のフライホイールの側断面図である。
【符号の説明】
【0026】
1 回転子、2 固定子、3 フライホイール、4 永久磁石、5 円筒部、6 底部、9 樹脂材、10,20 突起部(係止部)、11,21,24,27,29 プレス加工部、28 冷却用フィン。




 

 


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