Warning: copy(.htaccess): failed to open stream: Permission denied in /home/jp321/public_html/header.php on line 8
母線切替装置 - 三菱電機株式会社
米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 発電 -> 三菱電機株式会社

発明の名称 母線切替装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−97316(P2007−97316A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2005−283691(P2005−283691)
出願日 平成17年9月29日(2005.9.29)
代理人 【識別番号】100113077
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 省吾
発明者 松本 哲也
要約 課題
従来の所内母線の瞬時切替方式は、主母線と予備母線との電圧差、位相差、さらには使用電流の大きさが所定の範囲内にあるか否かにより切替可否を判断するものであり、電圧差、位相差を無くして切替えるものでは無い。また、実際に電動機軸にかかる力を抑えるように母線を切替えた場合においても、切替え時の電圧差、位相差によっては電動機に過大な力がかかり、そのまま運転することは電動機の軸の寿命を大きく損ねるが、この寿命の時期を知る方法が得られないという課題があった。

解決手段
電動機負荷の寿命データに基づいて所内母線の切替えを行うので、母線を切替えた時に、電動機負荷の寿命による故障が発生し長期停止させる事態を回避することができる。また、保守情報として電動機負荷の故障時期を知ることが出来る。
特許請求の範囲
【請求項1】
第一の電源系統と、前記第一の電源系統から供給される電力を受ける第一の母線との間に介在し、前記第一の電源系統と前記第一の母線とを遮断または接続する第一の受電遮断器と、
第二の電源系統と、前記第二の電源系統から供給される電力を受ける第二の母線との間に介在し、前記第二の電源系統と前記第二の母線とを遮断または接続する第二の受電遮断器と、
前記第一の母線と前記第二の母線との間に介在し、前記第一の母線と前記第二の母線とを遮断または接続する連絡遮断器と、
第一の受電遮断器、または連絡遮断器を切替えるための母線切替信号が入力された場合に、前記第一の母線と前記第二の母線との電圧差及び位相差と、前記第一の母線及び第二の母線に接続される電動機負荷が受ける電気的または機械的損失に基づき算出された耐用寿命値とに基づき、前記第一の受電遮断器と前記連絡遮断器とを切替える
切替判定手段とを
備えることを特徴とする母線切替装置。
【請求項2】
第一の電源系統と、前記第一の電源系統と第二の電源系統から供給される電力を受ける第一の母線との間に介在し、前記第一の電源系統と前記第一の母線とを遮断または接続する第一の受電遮断器と、
第二の電源系統と、前記第一の母線との間に介在し、前記第二の電源系統と前記第一の母線とを遮断または接続する第二の受電遮断器と、
第一の受電遮断器、第二の受電遮断器を切替えるための母線切替信号が入力された場合に、前記第一の母線と前記第二の電源系統からの受電電圧差及び位相差と、前記第一の母線に接続される電動機負荷が受ける電気的または機械的損失に基づき算出された耐用寿命値とに基づき、前記第一の受電遮断器と前記第二の受電遮断器とを切替える切替判定手段とを
備えることを特徴とする母線切替装置。
【請求項3】
切替判定手段が、第一の受電遮断器及び連絡遮断器を切替えた場合に第一の母線に流れ込む突入電流を計算し、電動機負荷の回転の逆方向にかかるトルクを計算し、前記トルクと前記電動機の特性データとを元に、前記第一の受電遮断器と前記連絡遮断器とを切替えた場合に前記電動機負荷が受ける損失に基づき耐用寿命値を算出し、前記寿命値の累計値と所定の値とを比較し、前記第一の受電遮断器及び連絡遮断器を切替え可能と判定した場合に前記受電遮断器を切替えることを特徴とする
請求項1に記載の母線切替装置。
【請求項4】
切替判定手段が、第一及び第二の受電遮断器を切替えた場合に第一の母線に流れ込む突入電流を計算し、電動機負荷の回転の逆方向にかかるトルクを計算し、前記トルクと前記電動機の特性データとを元に、前記第一の受電遮断器と前記第二の受電遮断器とを切替えた場合に前記電動機負荷が受ける電気的または機械的損失に基づき耐用寿命値を算出し、前記寿命値の累計値と所定の値とを比較し、前記第一及び第二の受電遮断器を切替え可能と判定した場合に前記受電遮断器を切替えることを特徴とする
請求項2に記載の母線切替装置。
【請求項5】
変圧器が第一電源系統または第二の電源系統に介在し、切替判定手段が、電動機負荷及び前記変圧器を使用した場合に受ける損失による寿命を算出し、寿命値の累計値に追加することを特徴とする
請求項3または4に記載の母線切替装置。
【請求項6】
切替判定手段に入力される母線切替信号が、電源系統の事故を検出する保護装置から出力されるか、または手動切替えスイッチから出力されることを特徴とする
請求項1または2に記載の母線切替装置。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、発電所や受電設備において所内電源の主系統と予備系統とを切り替える際に、両電源系統の電圧差、位相差、切替による機械的および電気的損失に対する電動機耐量を元に、両電源系統の切替可否を判断する装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、発電所の所内送電系統や、液化天然ガス基地や工場などの受電設備内母線の切替方法として、例えば特許文献1において、主送電系統と予備送電系統との電圧差、位相差を監視し、その差が所定の範囲内にあるときは瞬時切替とし、所定の範囲外にあるときは時限切替とする方法や、前記の判断基準の他にさらに使用電流の大きさにより、切替状態を時限あるいは瞬時に変更する方法など、いくつかの方法が提案されている。また、電動機回路に突入電流抑制用インピーダンスとこれを短絡する短絡用開閉回路を並列に接続し、電源切替の間に一時的にそれぞれの突入電流抑制用インピーダンスを挿入して、電源系統切替時の過渡インピーダンス値と切替時の過渡現象を抑制するインピーダンス値との比を一定にし、電源切替を円滑に行う方法がある。さらには、蓄電池充電用の変換装置が接続されている所内母線において、所内母線切替信号により所内変圧器受電遮断器を開放するとともに、蓄電池充電用の変換装置をインバータとして動作させ蓄電池からの直流電力を交流電力に変換することによって所内母線の電圧、位相を調整しつつ予備送電線側と同期がとれた状態で予備側受電遮断器を投入する方法が提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開平6−54442号公報(3頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の所内母線の瞬時切替方式は、主母線と予備母線との電圧差、位相差、さらには使用電流の大きさが所定の範囲内にあるか否かにより切替可否を判断するものであり、切替による機械的および電気的損失を考慮したものではない。また、電動機回路にインピーダンスを一時的に挿入したり、充電器変換装置を使用して電動機への影響を小さくする方法についても同様である。
【0005】
例えば、前記の2つの母線の間に電圧差、位相差がある状態でこれらの母線を切替えて電源を再投入した場合、その位相差が180°の時に電流値が最大となり、その位相差が120°の時にトルクが最大となる。そのため残留電圧が定格に近い場合、電動機軸にかかる逆方法のトルクが定格値の10倍以上になる可能性もある。この位相差は電源開放後に刻々と変化するため、あらかじめ想定された切替えタイミングよりも過大な力がかる可能性がある。このように、実際に電動機軸にかかる力を抑えるように母線を切替えた場合においても、切替え時の電圧差、位相差によっては電動機に過大な力がかかり、そのまま運転することは電動機の軸の耐用寿命を大きく損ねてしまう。従って、この軸の耐用寿命に基づき軸を交換する正確な時期を知ることは保守の観点から必要なことであるが、それ以上に運転中のプラントが電動機故障で突然かつ長期の停止を防ぐという観点からより必要とされる。しかしながら、瞬時切替に関しては切替可否を判断する方法は議論されてきているが、実際に切替が行われた場合の潜在的なダメージを判断しようとはしておらず、この耐用寿命の時期を知る方法が得られないという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る母線切替装置は、第一の電源系統と、前記第一の電源系統から供給される電力を受ける第一の母線との間に介在し、前記第一の電源系統と前記第一の母線とを遮断または接続する第一の受電遮断器と、第二の電源系統と、前記第二の電源系統から供給される電力を受ける第二の母線との間に介在し、前記第二の電源系統と前記第二の母線とを遮断または接続する第二の受電遮断器と、前記第一の母線と前記第二の母線との間に介在し、前記第一の母線と前記第二の母線とを遮断または接続する連絡遮断器と、第一の受電遮断器、または連絡遮断器を切替えるための母線切替信号が入力された場合に、前記第一の母線と前記第二の母線との電圧差及び位相差と、前記第一の母線及び第二の母線に接続される電動機負荷が受ける電気的または機械的損失に基づき算出された耐用寿命値とに基づき、前記第一の受電遮断器と前記連絡遮断器とを切替える切替判定手段とを備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、電動機負荷の耐用寿命値に基づいて所内母線の瞬時切替えを行うので瞬時切替の可否を判断することができ、母線を切替えた時に、電動機負荷が耐用寿命により故障し長期停止させる事態を回避することができる。また、保守情報として電動機負荷の瞬時切替可能回数を知ることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1における母線切替装置について説明する。図1は実施の形態1における母線切替装置を用いた電源系統の構成図である。尚、各図において同一番号の構成要素は同一のものであることを示す。
【0009】
図1により本実施の形態1の構成を説明する。図1において、一般商用の送電線等から送られる電力を常時受電する第一の電源系統である主受電系統1は、この主受電系統1にかかる電圧を変圧する主受電変圧器2と、電流を遮断または導通する第一の受電遮断器である主受電遮断器3とを介して、電源供給の対象となる電動機負荷4が接続される第一の母線である主所内母線5に接続される。一方、第二の電源系統である予備受電系統6は、この予備受電系統6にかかる電圧を変圧する予備受電変圧器7と、電流を遮断または導通する第二の受電遮断器である予備受電遮断器8とを介して、電源供給の対象となる発電機などの電動機負荷9が接続される第二の所内母線である予備所内母線10に接続される。そして、この主所内母線5と予備所内母線10とは、これらの間の電流を遮断または導通する母線連絡遮断器11を介して接続される。
【0010】
一方、主所内母線5に接続された計器用変圧器12により電圧が変圧された信号Aと、予備所内母線10に接続された計器用変圧器13により電圧が変圧された信号Bと、主受電系統1や主受電変圧器2の異常を検知する図示しない保護装置からの母線切替信号Cが、主受電遮断器3、予備受電遮断器8、及び母線連絡遮断器11を切替る切替判定手段14に接続される。さらに、電動機負荷4及び9の耐用寿命値の累計値である累計耐用寿命消費量Lxが格納されたデータベース15が、切替判定手段14に接続される。この切替判定手段14とデータベース15とにより、母線切替装置16は構成され、保護装置と共に制御機器が集められた部屋などのスペースに設置されて、主受電系統1や主受電変圧器2の状態を常時監視する。
【0011】
次に図1を用いて動作を説明する。ここで主受電遮断器3、予備受電遮断器8、及び母線連絡遮断器11の閉状態とは、それぞれ電流を導通する状態をいい、開状態とは主受電遮断器3、予備受電遮断器8、及び母線連絡遮断器11が電流を遮断する状態とする。通常は主受電遮断器3、予備受電遮断器8、母線連絡遮断器11は、夫々閉状態、閉状態、開状態にある。そして、主受電系統1からの電力は、主受電変圧器2と主受電遮断器3を介して主所内母線5により電動機負荷4に供給され、同様に予備受電系統6からの電力は、予備受電変圧器7と予備受電遮断器8を介して予備所内母線10により電動機負荷9に供給される。
【0012】
この状態で、主受電系統1または主受電変圧器2において、事故などの異常が発生した場合、切替判定手段14には保護装置からの母線切替信号Cにより母線切替が指示される。それにより、切替判定手段14から主受電遮断器3に切替信号Dを出力し、主受電遮断器3は閉状態から開状態に切替り、主受電系統1から主所内母線5への接続は切断される。そして、母線切替装置16は主所内母線5に供給する電力を確保する為、以下に説明する判定を行い、母線連絡遮断器11を閉状態に切替える。それにより、予備受電系統6から予備所内母線10、母線連絡遮断器11、そして主所内母線5を介して電動機負荷4に電力が供給される。
【0013】
次に、切替判定手段14により、電源系統を主所内母線5から予備所内母線10に切替える判定制御動作について説明する。図2は、切替判定手段14における判定制御を示した動作フローチャートである。本判定制御は、例えば母線切替装置16内にある図示しないCPU等により、図示しない外部メモリに格納された制御プログラムにより実行される。
【0014】
主所内母線5の電圧を変圧した信号Aと、予備所内母線10の電圧を変圧した信号Bは切替判定手段14に常時入力されており、この信号Aと信号Bとの電圧差V1、及び位相差P1が常時算出されている。信号A及びBは、例えば図示しないCPUに内蔵されたA/Dコンバータ等によりディジタルデータ化され、その連続した複数回の瞬時値入力から演算によって電圧差V1及び位相差P1を算出する。そして、図示しない保護装置からの母線切替信号Cが入力されると、主受電遮断器3を閉状態から開状態に切替える切替信号Dを主受電遮断器3に出力し、本フローが開始される。まず、ステップS1にて、前記の常時算出している信号Aと信号Bとの電位差V1及び位相差P1を切替判定用の入力として選択する。
【0015】
次に、ステップS2にて、ステップS1にて算出した電圧差V1、及び位相差P1を元に、主受電遮断器3を開状態、母線連絡遮断器11を閉状態に切替を実施した場合に主所内母線5に流れる突入電流I1、及び主母線5の電圧が降下した後の電圧値V2の値を一般的な過渡現象の計算式により算出する。次に、ステップS3にて、ステップS1にて算出した電圧差V1、及び位相差P1を元に、主受電遮断器3を開状態、母線連絡遮断器11を閉状態に切替を実施した後の電動機負荷4及び9の逆方向にかかるトルクT1を一般的な過渡現象の計算式により算出する。
【0016】
次に、ステップS4にて、ステップS3で算出したトルクT1と、データベース15から読み出した電動機負荷4及び9の機械的強度などの構造、材料のデータKを元に、電源を所内予備母線10に切替えたことによる電動機負荷4及び9についての耐用寿命値である耐用寿命消費量L1を算出する。この計算は、例えば電動機負荷4及び9であるモータの軸の機械強度をデータKとしてデータベース15に格納しておき、その値Kを元に逆方向にかかるトルクT1の大きさに応じて損なわれる機械的強度を算出する等により行う。
【0017】
次に、ステップS5にて、データベース15に格納された電動機負荷4及び9の累計耐用寿命消費量Lxを読出し、このLxにステップS4で算出したL1を加えて耐用寿命値の累計値である累計耐用寿命消費量L2とする。そして、ステップS6において以下の判定を行う。すなわち、ステップS2で算出した突入電流I1が予備受電変圧器7の最大許容電流値It以下であり、かつ、ステップS2で算出した降下した電圧V2が電動機負荷4及び9の許容動作電圧値Vt以上であり、かつ、ステップS5で算出した累計耐用寿命消費量L2が電動機負荷4及び9の耐用寿命値の所定の値である最終耐用寿命消費量Lt以下であること、以上のすべての条件を満たすか否かを判定する。また、前記の累計耐用寿命消費量L2により、受電遮断器の切替回数が求められる。
【0018】
前記条件を満たす場合は、主受電遮断器3を開状態、母線連絡遮断器11を閉状態に切替を可能であると判定し、ステップS7に進み母線連絡遮断器11を開状態から閉状態に切替える切替信号Eを母線連絡遮断器11へ出力する。そして、ステップS8において、前記の累計耐用寿命消費量L2を累計耐用寿命消費量Lxとして、データベース15に格納する。
【0019】
一方、ステップS6にて、条件を満たさなかった場合は、ステップS9に進み、信号Aの降下した電圧V2が電動機負荷4及び9の定格動作電圧の30%以下であるか否かを判定する。この30%の値は、プラント毎に個別に設定する値である。ここで30%以上の場合はステップS9に戻り再びこのフローを実行する。30%以下の場合は、ステップS10に進み、母線連絡遮断器11を開状態から閉状態に切替える切替信号Eを母線連絡遮断器11へ出力する。そして、ステップS8に進み、前記の累計耐用寿命消費量L2を累計耐用寿命消費量Lxとして、データベース15に格納する。ステップS9による判定を行う目的は、ステップS6による瞬時切替が行えない場合に、プラント運転はあきらめるが保安上運転継続が必要な電動機などの電源負荷のみを継続して生かす為である。
【0020】
以上のように、実施の形態1の母線切替装置によれば、電圧差、位相差がある場合の所内母線の切替時に、電動機負荷の耐用寿命を考慮して切替可否を判断できるので、母線の瞬時切替を行う場合に切替可否を判断し、かつ、電動機負荷の耐用寿命に起因する故障が発生し長期停止させる事態を回避することができる。また、保守情報として電動機負荷の故障時期を知られるという効果が得られる。
【0021】
尚、実施の形態1においては、主母線と予備母線を分けているが、主と予備母線が逆方向の切替、さらには主および予備母線のいずれもが常時運用で両方向にバックアップ可能である回路構成とすることもできる。
【0022】
実施の形態2.
実施の形態1では、主所内母線5と予備所内母線10とが分離した構成について示したが、実施の形態2では、これらの主所内母線5と予備所内母線10とが同一の場合について示す。図3は実施の形態2における母線切替装置を用いた電源系統の構成図である。
【0023】
図3により実施の形態2について説明する。図3では所内母線は主所内母線5のみとなり、この主所内母線5に電動機負荷4、9が接続されている。そして母線切替装置16から信号Gが予備受電遮断器8に接続され、この信号により予備遮断器8の開閉状態が切替わる。また、予備受電変圧器7で変圧した電圧を予備受電変圧器7により変圧した信号Fが切替判定手段14に入力され、その内部において予備所内母線6に供給された電力の電圧及び位相が測定される。それ以外は図1の構成と同様である。
【0024】
次に図3を用いて動作について説明する。通常は主受電遮断器3、予備受電遮断器8は、夫々閉状態、開状態にある。そして、主受電系統1から主受電変圧器2、主受電遮断器3を介して主所内母線5に電流が流れ電動機負荷4、及び電動機負荷9に電力が供給される。
【0025】
この状態で、主受電系統1または主受電変圧器2において、事故などの異常が発生した場合、切替判定手段14には保護装置からの母線切替信号Cにより母線切替が指示される。それにより、切替判定手段14から主受電遮断器3に切替信号Dを出力し、主受電遮断器3は閉状態から開状態に切替り、主受電系統1から主所内母線5への接続は切断される。そして、母線切替装置16は主所内母線5に供給する電力を確保する為、以下に説明する判定を行い、予備受電遮断器8を閉状態に切替える。それにより、予備受電系統6から予備受電変圧器7、予備受電遮断器8を介して主所内母線5に電流が流れ電動機負荷4、及び電動機負荷9に電力が供給される。
【0026】
図4は、実施の形態2における切替判定手段14による判定制御を示した動作フローチャートである。予備受電遮断器8を閉状態に切替える判定動作については、実施の形態1の判定手段において、突入電流を測定する個所を所内母線5から予備受電遮断器8に変更し、切替判定手段14に入力する信号をBからFに変更し、切替判定手段14から出力する信号をEからGに変更する以外、他の制御は同様である。具体的に変更する箇所の動作のみ説明する。図2において、ステップS1aでは、常時算出している信号Aと信号Fの電位差V1と位相差P1において切替信号入力時のV1とP1を選択する。ステップS2aでは、主受電遮断器3を開状態、予備受電遮断器8を閉状態に切替後に予備受電遮断器8に流れる突入電流I1と、電圧降下した信号Fの電圧V2を算出する。ステップS3aでは、主受電遮断器3を開状態、予備受電遮断器8を閉状態に切替後に電動機負荷4及び電動機負荷9の逆方向にかかるトルクT1を算出する。ステップS4aでは、T1とデータベース15に格納された電動機負荷4及び電動機負荷9の構造材料データKを元に、主受電遮断器3を開状態、予備受電遮断器8を閉状態に切替後に電動機負荷4及び電動機負荷9の耐用寿命消費量L1を算出する。ステップS7aでは、切替信号Gを出力する。上記以外のステップは、実施の形態1と同様である。
【0027】
以上のように、実施の形態2の母線切替装置によれば、共通の所内母線に対して、主受電系統1と予備受電系統6から電力を供給する受電系統においても、電動機負荷の耐用寿命を考慮して切替可否を判断できるので、供給する電源系統を切替えた時に、電動機負荷の耐用寿命に起因する故障が発生し長期停止させる事態を回避することができる。また、保守情報として電動機負荷の瞬時切替可能回数を知ることができるという効果が得られる。
【0028】
実施の形態3.
実施の形態1では、所内母線の切替可否の判定を電動機負荷の耐用寿命消費量に関するデータベースに基づいて行ったが、実施の形態3では、主受電変圧器2及び予備受電変圧器7の過負荷運転状態の継続時間に基づく耐用寿命消費量に関するデータベースを加えて、切替可否の判定を行う場合について示す。図5は実施の形態3における母線切替装置を用いた電源系統の構成図である。
【0029】
図5により本発明の構成を説明する。図5では電動機負荷4及び9の耐力や運転情報を蓄積するデータベース15の他に、主受電変圧器2及び予備受電変圧器7の耐力や運転情報を蓄積するデータベース18を追加している。それ以外は図1の構成と同様である。
【0030】
次に図5を用いて動作について説明する。通常は主受電遮断器3、予備受電遮断器8、母線連絡遮断器11は、夫々閉状態、閉状態、開状態にある。この状態で、主受電系統1または主受電変圧器2において、事故などの異常が発生した場合、切替判定手段14には保護装置からの母線切替信号Cにより母線切替が指示される。それにより、切替判定手段14から主受電遮断器3に切替信号Dを出力し、主受電遮断器3は閉状態から開状態に切替り、主受電系統1から主所内母線5への接続は切断される。そして、母線切替装置16は主所内母線5に供給する電力を確保する為、以下に説明する判定を行い、母線連絡遮断器11を閉状態に切替える。それにより、予備受電系統6から予備所内母線10、母線連絡遮断器11、そして主所内母線5を介して電動機負荷4に電力が供給される。
【0031】
図6は、実施の形態3における切替判定手段14による判定制御を示した動作フローチャートである。主受電系統1と予備受電系統6とを切替える判定動作については、実施の形態1の判定手段において、ステップS4b、ステップS5b、ステップS8bにおいてデータベース15の他にデータベース18を使用すること、及びステップS6bの判定条件が異なるのみで他は同様である。具体的には、ステップS4bにおいて、ステップS3で算出したトルクT1と、データベース15及びデータベース18に格納された電動機負荷4及び9の機械的強度などの構造、材料のデータKを読出し、その値を元に、電源を所内予備母線10に切替えたことによる電動機負荷4及び9の耐用寿命消費量L1を算出する。同時に、電源を所内予備母線10に切替えたことにより予備受電変圧器7に流れる突入電流と、予備受電変圧器7の使用継続時間を元に、予備受電変圧器7の耐用寿命消費量LH1を算出する。ステップS5bでは、データベース15に格納された電動機負荷4及び9の累計耐用寿命消費量Lxを読出し、このLxにステップS4で算出したL1を加えて電動機負荷の累計耐用寿命消費量L2とする。同時に、データベース18に格納された予備受電変圧器7の累計耐用寿命消費量LHxを読出し、このLHxにステップS4で算出したLH1を加えて予備受電変圧器7の累計耐用寿命消費量LH2とする。ステップS6bでは、ステップS2で算出した突入電流I1が予備受電変圧器7の最大許容電流値It以下であり、かつ、ステップS2で算出した降下した電圧V2が電動機負荷4及び9の許容動作電圧値Vt以上であり、かつ、ステップS5で算出した電動機負荷4及び9の累計耐用寿命消費量量L2が電動機負荷4及び9の最終耐用寿命消費量Lt以下であり、かつ、ステップS5bで算出した予備受電変圧器7の累計耐用寿命消費量LH2が予備受電変圧器7の最終耐用寿命消費量LHt以下であること、以上のすべての条件を満たすか否かを判定する。ステップ8では、電動機負荷4及び9の累計耐用寿命消費量L2をLxとしデータベース15に格納し、同時に、予備受電変圧器7の累計耐用寿命消費量LH2をLHxとしデータベース18に格納する。
【0032】
以上のように、実施の形態3の母線切替装置によれば、共通の所内母線に対して、主受電系統1と予備受電系統2から電力を供給する受電系統においても、電動機負荷の耐用寿命を考慮して切替可否を判断できるので、母線を切替えた時に、電動機負荷の耐用寿命に起因する故障が発生し長期停止させる事態を回避することができる。また、保守情報として電動機負荷の瞬時切替可能回数を知ることができるという効果が得られる。
【0033】
尚、実施の形態3においては、データベース14と18とを別々にした例を示したが、データベース18の情報をデータベース14に格納し、データベースを1つに統一してもよい。
【0034】
実施の形態4.
実施の形態1では、所内母線の切替可否の判定を電動機負荷の耐用寿命消費量に関するデータベースに基づいて行ったが、実施の形態4では、事故の発生とは関係なく手動で所内母線を切替える場合に本装置を適用した構成について示す。図7は実施の形態4における母線切替装置を用いた電源系統の構成図である。
【0035】
図7により本発明の構成を説明する。本母線切替装置16には、手動のスイッチ操作により母線切替を指示する切替スイッチ19が接続される。それ以外の構成は実施の形態1の構成と同様である。
【0036】
また、動作についても切替動作の発生要因が切替スイッチ19に変わる点が異なるのみで、切替判定動作は実施の形態1と同様である。
【0037】
以上のように、実施の形態4の母線切替装置によれば、事故の発生とは関係なく手動で所内母線を切替える場合に本装置を適用することが出来、緊急事態が発生して所内母線を切替るような場合に対応することが出来る。
【0038】
実施の形態5.
実施の形態1では、所内母線の切替可否の判定を電動機負荷の耐用寿命消費量に関するデータベースに基づいて行った。実施の形態5では、母線切替装置を適用するプラント側が電動機負荷4及び9を頻繁に起動または停止を実施する場合、通常の運転でも電動機および変圧器の耐用寿命消費が進む為、母線切替装置で計算した耐用寿命消費量の他に、通常動作時の電動機負荷4及び9を起動停止した際の耐用寿命消費量を組み合わせることで、電動機負荷や受電変圧器の保守及び予防保全のため設備寿命判定システムとして適用する場合について示す。図8は実施の形態5における母線切替装置を用いた電源系統の構成図である。
【0039】
図1との差異は、図8では切替判定手段14に電動機負荷4及び9の起動停止の動作状態を示すデータHが入力され、電動機寿命劣化情報を出力する個所が異なっている。それ以外は図1と同様である。このデータHは電動機負荷4及び9の起動状況を監視する為に設けられた図示しないセンサなどより出力される。
【0040】
図9は、実施の形態5における切替判定手段14による判定制御を示した動作フローチャートである。主受電系統1と予備受電系統6とを切替える判定動作については、実施の形態1の判定手段で、ステップS4cにおいて、ステップS3で求めた電動機負荷4及び9のトルクと、各電動機負荷の構造、材料のデータKを元に、電源を所内予備所内母線10に切替えたことの他に、日常の動作における起動停止による主電動機負荷4及び9の耐用寿命消費量を計算する点が異なっている。
【0041】
また、切替判定手段14は、ステップS5で判定した電動機負荷4の耐用寿命時期をユーザが知る為に、発電プラントや受電設備などの運転状態を監視し、機器を操作するための監視制御盤経由で切替判定手段14から出力される切替信号Jを元に警告ランプの表示または警告音を鳴らすなどにより機器を監視する監視員に通知する構成にしてもよい。これらの判定は、切替判定手段14により行われ、累計耐用寿命消費量はデータベース15に蓄積される。
【0042】
以上のように、実施の形態5の母線切替装置によれば、異常時の電動機負荷の起動停止による耐用寿命消費量の他に日常の電動機負荷の起動停止による耐用寿命消費量を加味して所内母線切替可否を判断できるので、より正確な電動機負荷の耐用寿命消費量に基づき、保守情報として電動機負荷の機器としての耐用寿命の予測を行うことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施の形態1による母線切替装置を用いた電源系統の構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1による母線切替装置の切替判定手段による判定制御の動作フローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態2による母線切替装置を用いた電源系統の構成図である。
【図4】本発明の実施の形態2による母線切替装置の切替判定手段による判定制御の動作フローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態3による母線切替装置を用いた電源系統の構成図である。
【図6】本発明の実施の形態3による母線切替装置の切替判定手段による判定制御の動作フローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態4による母線切替装置を用いた電源系統の構成図である。
【図8】本発明の実施の形態5による母線切替装置を用いた電源系統の構成図である。
【図9】本発明の実施の形態5による母線切替装置の切替判定手段による判定制御の動作フローチャートである。
【符号の説明】
【0044】
1 主受電系統、2 主受電変圧器、3 主受電遮断器、4 電動機負荷、5 主所内母線、6 予備受電系統、7 予備受電変圧器、8 予備受電遮断器、9 電動機負荷、
10 予備所内母線、11 母線連絡遮断器、12 計器用変圧器、13 計器用変圧器、14 切替判定手段、15 データベース、16 母線切替装置




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013