米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 発電 -> 三菱電機株式会社

発明の名称 車両用回転電機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−74854(P2007−74854A)
公開日 平成19年3月22日(2007.3.22)
出願番号 特願2005−260656(P2005−260656)
出願日 平成17年9月8日(2005.9.8)
代理人 【識別番号】100057874
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道照
発明者 森角 英規 / 浅尾 淑人
要約 課題
この発明は、スリップリングの周囲空間を覆うスリンガに通風路を形成し、当該周囲空間に冷却風を流通させてスリップリングの温度上昇を抑え、ブラシや転がり軸受の長寿命化を図る車両用回転電機を得る。

解決手段
有底円筒状のリヤ側軸受収容部2がリヤブラケット1に一体に形成されている。ブラシ装置15は、スリップリング6を覆うようにスリンガ部18をシャフト5の端部に装着されてリヤブラケット1に取り付けられている。整流器21が、リヤ側軸受収容部2およびスリンガ部18に近接してリヤブラケット1に取り付けられている。転がり軸受4は、樹脂バンド14を外輪9の外周面に凹設されたリング状の凹溝13に嵌装してなるクリープ防止軸受に構成されている。そして、第1スリット20が、車両への組み付け状態において地方向に位置し、かつ、スリンガ部18の内外を連通するようにスリンガ部18に穿設されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
軸受収容部が一体に形成されたハウジングと、界磁磁束を発生する回転子と、上記軸受収容部に収容されて上記回転子のシャフトを回転自在に支持する転がり軸受と、上記軸受収容部から上記ハウジングの外方に延出する上記シャフトの部位に装着されたスリップリングと、ブラシホルダ部が有底円筒状のスリンガ部の外周から一体に該スリンガ部の軸心方向と直交する方向に延設されてなり、上記スリップリングを覆うように該スリンガ部を上記シャフトの端部に装着されて上記ハウジングに取り付けられたブラシ装置と、上記軸受収容部および上記スリンガ部に近接して配設された整流器と、上記ハウジングの上記軸受収容部周りに穿設された吸気孔から外気を該ハウジング内に流入させる通風手段とを備え、
上記転がり軸受は、樹脂バンドを外輪の外周面に凹設されたリング状の凹溝に嵌装してなるクリープ防止軸受に構成され、第1通風路が、車両への組み付け状態において地方向に位置し、かつ、上記スリンガ部の内外を連通するように該スリンガ部に穿設されていることを特徴とする車両用回転電機。
【請求項2】
第2通風路が、溝方向を上記シャフトの軸心方向に一致させて、上記軸受収容部の内底面から開口に至るように該軸受収容部の円筒部の内壁面に凹設されていることを特徴とする請求項1記載の車両用回転電機。
【請求項3】
第3通風路が、上記軸受収容部の上記円筒部と底部との交差領域に、上記第2通風路と上記軸受収容部の外部とを連通するように穿設されていることを特徴とする請求項2記載の車両用回転電機。
【請求項4】
上記第2通風路が、車両への組み付け状態において地方向に位置するように、上記円筒部の内壁面に凹設されていることを特徴とする請求項3記載の車両用回転電機。
【請求項5】
保護壁が、上記スリンガ部と所定の隙間を確保しつつ上記第1通風路を覆うように上記軸受収容部の上記底部から上記シャフトの軸心方向に延設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の車両用回転電機。
【請求項6】
上記通風手段は、上記回転子の軸方向端部に固着された遠心ファンであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の車両用回転電機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、乗用車やトラックなどに搭載される車両用回転電機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の車両用交流発電機においては、軸受収容部がフレームと別部材で構成されており、フレームの取付面に密着した状態で取り付けられている。そして、転がり軸受が軸受収容部に収容され、界磁磁束を発生する回転子がその回転軸を転がり軸受に支持されてフレームに回転自在に保持されている。また、スリップリングが回転軸の軸受収容部からの延出部に装着されている。ブラシ装置は、ブラシを収容するブラシホルダと、スリップリングの外周を覆うスリップリングカバーとを備えている。そして、ブラシホルダとスリップリングカバーとにより構成される筒体で、スリップリングの周囲空間を覆うことにより、当該周囲空間の気密性を保っている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−345198号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の車両用交流発電機では、転がり軸受、スリップリング、ブラシなどが近接して配置されているので、近年の車両用交流発電機の高出力化に伴い、各部品の使用温度が上昇してしまい、転がり軸受やブラシの寿命への影響が問題となってきている。
【0005】
この発明は、上記の課題を解消するためになされたもので、スリップリングの周囲空間を覆うスリンガに通風路を形成し、当該周囲空間に冷却風を流通させてスリップリングの温度上昇を抑え、ブラシや転がり軸受の長寿命化を図る車両用回転電機を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明による車両用回転電機は、軸受収容部が一体に形成されたハウジングと、界磁磁束を発生する回転子と、上記軸受収容部に収容されて上記回転子のシャフトを回転自在に支持する転がり軸受とを備えている。そして、上記軸受収容部から上記ハウジングの外方に延出する上記シャフトの部位に装着されたスリップリングと、ブラシホルダ部が有底円筒状のスリンガ部の外周から一体に該スリンガ部の軸心方向と直交する方向に延設されてなり、上記スリップリングを覆うように該スリンガ部を上記シャフトの端部に装着されて上記ハウジングに取り付けられたブラシ装置とを備えている。さらに、上記軸受収容部および上記スリンガ部に近接して配設された整流器と、上記ハウジングの上記軸受収容部周りに穿設された吸気孔から外気を該ハウジング内に流入させる通風手段とを備えている。そして、上記転がり軸受は、樹脂バンドを外輪の外周面に凹設されたリング状の凹溝に嵌装してなるクリープ防止軸受に構成され、第1通風路が、車両への組み付け状態において地方向に位置し、かつ、上記スリンガ部の内外を連通するように該スリンガ部に穿設されている。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、外気が、通風手段により、スリンガ部と整流器との間、さらに軸受収容部と整流器との間を通って吸気孔からハウジング内に流入される。この時、スリンガ部の内外に差圧が発生し、外気が第1通風路からスリンガ内に流入し、スリンガ内の空気が第1通風路から流出し、スリンガ内のスリップリングの周囲空間の空気が外気に入れ換えられる。これにより、スリップリングやブラシの温度上昇が抑えられ、スリップリングやブラシに近接して配置される軸受の温度上昇も抑えられ、ブラシや転がり軸受の長寿命化が図られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る車両用回転電機の要部を示す縦断面図である。
図1において、リヤブラケット1は、椀状に形成されたアルミニウム製であり、円筒部2aおよび底部2bとからなる有底円筒状のリヤ側軸受収容部2がその開口側を内側に向けてリヤブラケット1の端面中央部に一体に形成されている。このリヤ側軸受収容部2の底部2b中央には、シャフト挿通孔2cが穿設されている。また、吸気孔3がリヤブラケット1のリヤ側軸受収容部2周りに複数穿設されている。そして、図示していないが、排気孔がリヤブラケット1の側面に複数穿設されている。
【0009】
なお、図示しないが、リヤブラケット1と協働してハウジングを構成するフロントブラケットも同様に構成されている。つまり、フロントブラケットは、椀状に形成されたアルミニウム製であり、有底円筒状のフロント側軸受収容部がその開口側を内側に向けてフロントブラケットの端面中央部に一体に形成されている。また、吸気孔がフロントブラケットのフロント側軸受収容部周りに複数穿設されている。そして、排気孔がフロントブラケットの側面に複数穿設されている。また、フロント側軸受収容部の底部中央には、シャフト挿通孔が穿設されている。
【0010】
ハウジングは、このように構成されたフロントブラケットとリヤブラケット1とを相対して配設し、フロントブラケットとリヤブラケット1とをボルト(図示せず)により締着固定して構成されている。フロント側軸受収容部には、軸受(図示せず)が収容され、リヤ側軸受収容部2には、転がり軸受4が収容されている。シャフト5が、軸受および転がり軸受4に支持されて、ハウジングに回転自在に保持されている。そして、プーリ(図示せず)が、フロント側軸受収容部のシャフト挿通孔からのシャフト5の延出部に固着されている。また、一対のスリップリング6が、リヤ側軸受収容部2のシャフト挿通孔2cからのシャフト5の延出部に軸方向に離間して固着されている。
【0011】
回転子7は、シャフト5に固着されて、ハウジング内に回転自在に配設されている。この回転子7は、電流を流して磁束を発生する界磁巻線(図示せず)と、この界磁巻線を覆うように設けられ、その磁束によって磁極が形成される一対の回転子鉄心7aとを備えている。また、通風手段としての遠心ファン8が一対の回転子鉄心7aの軸方向両端面に固着されている。さらに、図示していないが、固定子が回転子7を囲繞するようにハウジングに取り付けられている。
【0012】
転がり軸受4は、円筒状の外輪9と、外輪9と同心上に配設される円筒状の内輪10とを有し、ボール軌道12が外輪9と内輪10との相対する壁面に1列形成され、複数個のボール11がボール軌道12に配設されて構成されている。また、リング状の凹溝13が、外輪9の外周面にボール軌道12を挟んで相対するように2列形成され、クリープ防止材としての樹脂バンド14が、各列の凹溝13に嵌装されている。なお、樹脂バンド14は、ポリブチルテレフタレート(PBT)樹脂やポリアミド樹脂などで作製されている。
【0013】
ブラシ装置15は、ブラシホルダ部17と、ブラシホルダ部17と一体に樹脂成型された有底円筒状のスリンガ部18とを備えている。このブラシホルダ部17はスリンガ部18の外周面からスリンガ部18の軸心と直交する方向に延設されている。ブラシ挿入穴17aがスリンガ部18の軸心方向に離間して、かつ、スリンガ部18内に臨むようにブラシホルダ部17に形成されている。そして、ブラシ装置15は、スリップリング6の外周空間を覆うようにスリンガ部18をシャフト5のリヤ側端部に被せ、ブラシホルダ部17をリヤブラケット1に締着して取り付けられている。また、ブラシ16が各ブラシ挿入穴17aに挿入され、スプリング19の付勢力によりスリップリング6に押圧されている。そして、第1通風路としての細長の第1スリット20がその長さ方向をシャフト5の軸心方向に一致させてスリンガ部18の外周面に穿設されている。この第1スリット20は、車両用回転電機が車両に実装された際に地方向に位置するように形成されている。
【0014】
また、整流器21が第1スリット20と相対して、スリンガ部18およびリヤ側軸受収容部2との間に所定の隙間を確保するようにリヤブラケット1に締着固定されている。
さらに、カバー(図示せず)が、ブラシ装置15および整流器21を覆うようにリヤブラケット1に取り付けられている。
【0015】
このように構成された車両用回転電機の動作について説明する。
まず、電流がバッテリ(図示せず)からブラシ16およびスリップリング6を介して回転子7の界磁巻線に供給され、磁束が発生される。この磁束により、一方の回転子鉄心7aの爪状磁極がN極に着磁され、他方の回転子鉄心7aの爪状磁極がS極に着磁される。一方、エンジンの回転トルクがエンジンの出力軸からベルトおよびプーリを介してシャフト5に伝達され、回転子7が回転される。そこで、回転磁界が固定子の固定子巻線に与えられ、起電力が固定子巻線に発生する。この交流の起電力が整流器21で直流電流に整流されて、バッテリを充電したり、電気負荷に供給される。
【0016】
また、エンジンの始動時には、交流電流が固定子巻線に順次供給され、界磁電流がブラシ16およびスリップリング6を介して界磁巻線に供給される。そして、固定子巻線および界磁巻線が電磁石となり、回転子7がシャフト5とともに固定子内で回転する。このシャフト5の回転力がプーリからベルトを介してエンジンの出力軸に伝達され、エンジンが始動される。
【0017】
この車両用回転電機では、シャフト5が回転されると、回転子7とともに遠心ファン8が回転駆動される。そして、遠心ファン8の回転により、図1中矢印Aで示されるように、外気がスリンガ部18と整流器21との間およびリヤ側軸受収容部2と整流器21との間を通って吸気孔3からハウジング内に吸入される。そして、吸気孔3から吸入された外気は、遠心ファン8で遠心方向に曲げられて、排気孔からハウジングの外部に排出される。これにより、リヤ側軸受収容部2が冷却される。さらに、固定子巻線のリヤ側コイルエンドから熱が冷却風に吸熱され、固定子が冷却される。
この時、外気がスリンガ部18と整流器21との間を流通する際に、スリンガ部18の内外に差圧が生じる。そこで、外気が第1スリット20からスリンガ部18内に流入し、一方スリンガ部18内の空気が第1スリット20からスリンガ部18外に流出する。これにより、スリンガ部18内の空気が外気と入れ替わり、スリップリング6およびブラシ16周りが冷却される。
【0018】
なお、フロント側においても、吸気孔から吸入された外気は、遠心ファン8により遠心方向に曲げられて、排気孔からハウジングの外部に排出される。これにより、固定子巻線のフロント側コイルエンドから熱が冷却風に吸熱され、固定子が冷却される。
【0019】
また、車両用回転電機の動作時の発熱により、リヤ側軸受収容部2および転がり軸受4が熱膨張する。そして、リヤ側軸受収容部2がアルミニウムで作製され、転がり軸受4が炭素鋼で作製されているので、両者の熱膨張差に起因してリヤ側軸受収容部2と転がり軸受4の外輪9との間に隙間が生じるようにリヤ側軸受収容部2および転がり軸受4が熱膨張することになる。これにより、リヤ側軸受収容部2と転がり軸受4との結合力が弱まり、外輪9がシャフト5と共回りし、リヤ側軸受収容部2と外輪9との間の摩擦熱により、リヤ側軸受収容部2が過度に加熱され、外輪9が空転(クリープ)するという事態に至る恐れがある。しかし、リヤ側軸受収容部2が過度に加熱されると、樹脂バンド14がリヤ側軸受収容部2以上に熱膨張し、リヤ側軸受収容部2と転がり軸受4との間の結合力が確保され、外輪9の空転が阻止される。
【0020】
この実施の形態1によれば、軸受収容部2がリヤブラケット1に一体に形成されているので、部品点数が削減され、組立工数が削減され、低価格化を図ることができる。
また、転がり軸受4は、樹脂バンド14を外輪9の外周面に形成された凹溝13に嵌着してなるクリープ防止軸受に構成されているので、リングなどのクリープ防止用部品を別途設ける必要がなく、構成の簡素化が図られる。
【0021】
また、第1スリット20が遠心ファン8による空気の流れに沿うようにスリンガ部18の外周面に穿設されているので、スリンガ部18の内外に差圧が生じ、スリンガ部18内の空気が第1スリット20を介して外気と入れ換えられる。そこで、スリップリング6およびブラシ16が冷却され、さらにはスリップリング6に近接する転がり軸受4およびリヤ側軸受収容部2が冷却されるので、ブラシ16および転がり軸受4の長寿命化が図られる。
また、第1スリット20が、車両用回転電機が車両に実装された際に地方向に向くように形成されているので、水、油、粉塵などがブラシホルダ部17およびスリンガ部18内に侵入しにくい。仮に、水、油、粉塵などがブラシホルダ部17およびスリンガ部18内に侵入しても、第1スリット20から速やかに排出される。
【0022】
また、整流器21が第1スリット20と相対してスリンガ部18との間に所定の隙間を形成するように配設されているので、遠心ファン8の動作時に、空気が第1スリット20に沿って流れるようになる。そこで、外気が第1スリット20を介してスリンガ部18内に直接的に流入し、スリンガ18内を効果的に冷却することができる。この時、必要な風量が確保できるように整流器21とスリンガ部18との間の隙間を調整すればよい。
【0023】
なお、上記実施の形態1では、1本の第1スリット20がスリンガ部18に外周面に穿設されているものとしているが、第1スリット20の本数は1本に限定されるものではなく、第1スリット20を周方向に近接して複数本配設するようにしてもよい。
【0024】
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2に係る車両用回転電機の要部を示す縦断面図、図3はこの発明の実施の形態2に係る車両用回転電機におけるリヤ側軸受収容部の構成を説明する断面図、図4はこの発明の実施の形態2に係る車両用回転電機での転がり軸受をリヤ側軸受収容部に収容した状態を示す要部断面図である。
【0025】
図2乃至図4において、第2通風路としての第2スリット22が溝方向をシャフト5の軸心方向に一致させてリヤ側軸受収容部2Aの円筒部2aの内壁面に底部2bから開口に至るように凹設されている。また、第1通風路としての第1スリット20aがスリンガ部18の底部と円筒部との交差部に穿設されている。そして、第1スリット20aおよび第2スリット22は、車両用回転電機が車両に実装された際に地方向に位置するように形成されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
【0026】
この実施の形態2では、遠心ファン8が駆動されると、外気がスリンガ部18と整流器21との間、さらにリヤ側軸受収容部2Aと整流器21との間を通って吸気孔3からハウジング内に吸引される。また、遠心ファン8の内周側が負圧となり、外気が第1スリット20aからスリンガ部18内に吸引され、シャフト5に沿ってリヤ側軸受収容部2A側に流れ、第2スリット22を通ってハウジング内に流入する。
【0027】
そこで、この実施の形態2においても、スリップリング6およびブラシ16が第1スリット20aからスリンガ部18内に流入した外気により冷却され、ブラシ16の長寿命化が図られる。
また、この実施の形態2においては、転がり軸受4およびリヤ側軸受収容部2Aが第2スリット22を流れる外気により直接冷却され、転がり軸受4の長寿命化が図られる。
さらに、樹脂バンド14は、図4に示されるように、熱膨張すると第2スリット22内に食い込むいので、大きなクリープ防止効果が得られる。
【0028】
なお、上記実施の形態2においても、第1スリット20aおよび第2スリット22の個数は1つに限定されるものではない。
また、上記実施の形態2では、第2スリット22は、車両用回転電機が車両に実装された際に地方向に位置するように形成されているものとしているが、第2スリット22は必ずしも、車両用回転電機が車両に実装された際に地方向に位置するように形成する必要はない。
【0029】
実施の形態3.
図5はこの発明の実施の形態3に係る車両用回転電機の要部を示す縦断面図である。
図5において、第3通風路としての第3スリット23が、車両用回転電機が車両に実装された際に地方向に位置するようにリヤ側軸受収容部2Aの円筒部2aと底部2bとの交差部に穿設されている。これにより、第2スリット22とリヤ側軸受収容部2Aの外部とが第3スリット23を介して連通されている。
なお、他の構成は上記実施の形態2と同様に構成されている。
【0030】
この実施の形態3では、遠心ファン8が駆動されると、外気がスリンガ部18と整流器21との間、さらにリヤ側軸受収容部2Aと整流器21との間を通って吸気孔3からハウジング内に吸引される。この時、第3スリット23まで流れてきた外気の一部が、第3スリット23から第2スリット22を通ってハウジング内に流入する。また、遠心ファン8の内周側が負圧となり、外気が第1スリット20aからスリンガ部18内に吸引され、シャフト5に沿ってリヤ側軸受収容部2A側に流れ、第2スリット22を通ってハウジング内に流入する。
【0031】
この実施の形態3では、第3スリット23が、第2スリット22とリヤ側軸受収容部2Aの外部とを連通するようにリヤ側軸受収容部2Aに形成されている。そこで、スリンガ部18と整流器21との間を通って第3スリット23まで流れてきた外気の一部が、第3スリット23から第2スリット22を通ってハウジング内に流入するので、第2スリット22を流れる外気の流量が多くなる。また、外気が第3スリット23を通って第2スリット22を流通するので、第1スリット20aからスリンガ部18内に流入する空気量が増大する。
そこで、スリップリング6、ブラシ16、転がり軸受4およびリヤ側軸受収容部2Aを効果的に冷却することができ、ブラシ16および転がり軸受4のさらなる長寿命化が図られる。
【0032】
また、第2スリット22および第3スリット23が、車両に実装された際に地方向に位置しているので、水、油、粉塵などがスリンガ部18側からリヤ側軸受収容部2A内に侵入しても、第3スリット23から速やかに排出される。
【0033】
実施の形態4.
図6はこの発明の実施の形態4に係る車両用回転電機の要部を示す縦断面図、図7はこの発明の実施の形態4に係る車両用回転電機のスリンガ部周りを示す要部断面図である。
【0034】
図6および図7において、断面円弧状の保護壁24が、スリンガ部18の外周壁面に対して所定の隙間を確保して、かつ、第1スリット20を覆うように、リヤ側軸受収容部2Bの底部2bから延設されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
【0035】
この実施の形態4では、保護壁24が第1スリット20を覆うように形成されているので、第1スリット20からスリンガ部18内への水や油などの異物の侵入が阻止される。
また、保護壁24がスリンガ部18の外周壁面に対して所定の隙間を確保して形成されている。そこで、外気がスリンガ部18と整流器21との間を流通する際に、スリンガ部18の内外に差圧が生じ、スリンガ部18内の空気が外気と入れ替わるので、スリップリング6およびブラシ16周りの冷却性を損なうことがない。
【0036】
なお、上記各実施の形態では、転がり軸受4はボール軌道12が1列の単列ベアリングで構成されているものとして説明している。しかし、転がり軸受は、ボール軌道12が軸方向に複数列設けられ、ボール11が各列のボール軌道12に配設された複列ベアリングで構成されていれもよい。
また、上記各実施の形態では、通風手段として遠心ファン8を用いるものとしているが、通風手段は遠心ファン8に限定されるものではなく、回転子7の軸方向両端面に固着した軸流ファンを用いてもよい。また、外扇ファンをリヤブラケット1の外側に取り付けて、外気をハウジング内に通風させるようにしてもよい。
また、上記各実施の形態では、車両用発電電動機について説明しているが、この発明は、車両用発電機や車両用電動機などの車両用回転電機にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】この発明の実施の形態1に係る車両用回転電機の要部を示す縦断面図である。
【図2】この発明の実施の形態2に係る車両用回転電機の要部を示す縦断面図である。
【図3】この発明の実施の形態2に係る車両用回転電機におけるリヤ側軸受収容部の構成を説明する断面図である。
【図4】この発明の実施の形態2に係る車両用回転電機での転がり軸受をリヤ側軸受収容部に収容した状態を示す要部断面図である。
【図5】この発明の実施の形態3に係る車両用回転電機の要部を示す縦断面図である。
【図6】この発明の実施の形態4に係る車両用回転電機の要部を示す縦断面図である。
【図7】この発明の実施の形態4に係る車両用回転電機のスリンガ部周りを示す要部断面図である。
【符号の説明】
【0038】
1 リヤブラケット(ハウジング)、2,2A,2B リヤ側軸受収容部、2a 円筒部、2b 底部、3 吸気孔、4 転がり軸受、5 シャフト、6 スリップリング、7 回転子、8 遠心ファン(通風手段)、9 外輪、13 凹溝、14 樹脂バンド、15 ブラシ装置、17 ブラシホルダ部、18 スリンガ部、20,20a 第1スリット(第1通風路)、21 整流器、22 第2スリット(第2通風路)、23 第3スリット(第3通風路)。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013