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発明の名称 車両用交流発電機の出力電圧制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−60795(P2007−60795A)
公開日 平成19年3月8日(2007.3.8)
出願番号 特願2005−242662(P2005−242662)
出願日 平成17年8月24日(2005.8.24)
代理人 【識別番号】100073759
【弁理士】
【氏名又は名称】大岩 増雄
発明者 佐々木 潤也 / 住本 勝之
要約 課題
リップル成分を含む発電機出力電圧を、基準電圧により近づけることが可能な車両用交流発電機の出力電圧制御装置を提案する。

解決手段
所定時間幅の制御周期を繰返し、それぞれの制御周期の中で、制御された時間幅のオン期間に、前記車両用交流発電機に界磁電流を供給するように制御する。制御装置は、リップル成分を含む検出電圧を基準電圧と比較し、検出電圧がそのリップル成分により基準電圧よりも低くなった各低出力区間のそれぞれで、有効比較出力を出力する比較回路と、各制御期間の中に設定されたカウント可能期間において、有効比較出力に基づき、各低出力区間のそれぞれで、カウント値を加算しながらそのカウント値をカウントアップするオン期間カウンターと、各制御周期の中のカウント可能期間における最終カウント値を記憶するメモリ回路とを有する。
特許請求の範囲
【請求項1】
交流出力電圧を整流する整流ユニットを有し、この整流ユニットからリップル成分を含む発電機出力電圧を出力する車両用交流発電機の出力電圧制御装置であって、
所定時間幅の制御周期を繰返し、それぞれの制御周期の中で、制御された時間幅のオン期間に、前記車両用交流発電機に界磁電流を供給するように制御する制御ユニットを備え、この制御ユニットは、
前記発電機出力電圧を検出し、リップル成分を含む検出電圧を出力する電圧検出回路と、
前記リップル成分を含む検出電圧を基準電圧と比較し、前記検出電圧がそのリップル成分により前記基準電圧よりも低くなった各低出力区間のそれぞれで、有効比較出力を出力する比較回路と、
前記各制御期間の中に設定されたカウント可能期間において、前記有効比較出力に基づき、前記各低出力区間のそれぞれで、カウント値を加算しながらそのカウント値をカウントアップするオン期間カウンターと、
前記各制御周期の中の前記カウント可能期間における最終カウント値を記憶するメモリ回路とを有し、
前記制御ユニットは、前記各制御周期における前記最終カウント値に基づいて、それぞれ次の前記各制御周期における前記オン期間の時間幅を決定することを特徴とする車両用交流発電機の出力電圧制御装置。
【請求項2】
請求項1記載の車両用交流発電機の出力電圧制御装置であって、前記オン期間カウンターは、クロック信号が入力されるクロック入力と、前記有効比較出力が入力されるカウントアップ許可入力と、リセットパルスが入力されるリセット入力とを有し、相隣なる2つの前記リセットパルスの間に前記カウント可能期間が設定されることを特徴とする車両用交流発電機の出力電圧制御装置。
【請求項3】
請求項2記載の車両用交流発電機の出力制御装置であって、前記メモリ回路は、前記オン期間カウンターから前記カウント値を受けるカウント入力と、前記オン期間カウンターに前記リセットパルスが入力されるのに先行して転送許可パルスが入力される転送許可入力とを有し、
前記メモリ回路は、前記転送許可パルスに基づいて、前記最終カウント値を読込み、この最終カウント値を記憶することを特徴とする車両用交流発電機の出力電圧制御装置。
【請求項4】
請求項1記載の車両用交流発電機の出力電圧制御装置であって、前記制御ユニットは、さらに、前記オン期間を制御するフリップフロップを有し、
このフリップフロップは、前記各制御周期の開始時点で前記オン期間を開始し、また前記メモリ回路に記憶された最終カウント値に基づいて、前記オン期間を終了することを特徴とする車両用交流発電機の出力電圧制御装置。
【請求項5】
請求項4記載の車両用交流発電機の出力電圧制御装置であって、前記制御ユニットは、さらに、
前記各制御周期の開始時点でリセットされ、前記各制御周期の中で、カウント値をカウントアップするフリーランカウンターと、
前記メモリ回路と前記フリップフロップとの間に接続された一致検出回路とを備え、
前記一致検出回路は、前記フリーランカウンターのカウント値が、前記最終カウント値に一致したときに、前記フリップフロップにより、前記オン期間を終了させることを特徴とする車両用交流発電機の出力電圧制御装置。
【請求項6】
請求項1記載の車両用交流発電機の出力電圧制御装置であって、前記制御ユニットは、前記電圧検出回路と前記比較回路との間に接続されたロウパスフィルタを有することを特徴とする車両用交流発電機の出力電圧制御装置。
【請求項7】
請求項1記載の車両用交流発電機の出力電圧制御装置であって、前記基準電圧が、のこぎり波として前記比較回路に供給されることを特徴とする車両用交流発電機の出力電圧制御装置。
【請求項8】
請求項1記載の車両用交流発電機の出力電圧制御装置であって、前記各制御周期の時間幅をT0としたとき、前記基準電圧が、T0/m(ただしmは2以上の正の整数)の周期で周期的に変化することを特徴とする車両用交流発電機の出力電圧制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動車などの車両に搭載される車両用交流発電機の出力電圧制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両用交流発電機は、車両に搭載されたエンジンにより駆動されるので、その発電機出力電圧は、制御されないときには、エンジン回転数に応じて変化する。この発電機出力電圧をエンジン回転数が上昇した場合にも、所定の電圧範囲に制御するために、出力電圧制御装置が使用される。この車両用交流発電機の出力電圧制御装置として、固定周波数タイプの出力電圧制御装置が、例えば米国特許4,388,586号明細書に開示されている。この固定周波数タイプの出力電圧制御装置は、所定時間幅の制御周期を繰り返し、それぞれの制御周期の中で、交流発電機の界磁電流のオン期間を制御し、発電機出力電圧を調整する。
【0003】
前記固定周波数タイプの出力電圧制御装置は、例えばフリップフロップと、電圧検出回路と、比較回路を含んでいる。フリップフロップは、所定時間幅の各制御周期の開始時点において、界磁電流のオン期間を開始する。電圧検出回路は、発電機出力電圧に対応した検出電圧を出力する。比較回路は、検出電圧を基準電圧と比較し、各制御周期の中で、検出電圧が基準電圧よりも小さいときに、フリップフロップがオン期間を継続するように制御するが、検出電圧が基準電圧よりも大きくなった時点で、フリップフロップを反転させ、オン期間を終了させる。この固定周波数タイプの出力電圧制御装置は、所定時間幅の各制御周期に同期して、界磁電流を制御するので、例えばマイクロコンピュータで容易に制御できる利点がある。
【0004】
【特許文献1】米国特許4,388,586号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、車両用交流発電機には、その交流出力電圧を直流電圧に変換する整流ユニットが付設されるので、この整流ユニットの出力側で得られる発電機出力電圧は、整流ユニットの整流動作に起因したリップル成分を含む。電圧検出回路も整流ユニットの出力側に接続されるので、電圧検出回路によって出力される検出電圧も、リップル成分を含む。このリップル成分を含む検出電圧では、そのリップル成分が検出電圧の瞬時値を増大させる結果をもたらすため、結果として、オン期間が短く制御され、発電機出力電圧が基準電圧に対して、相対的に低い値に制御され、発電機出力電圧の電圧値を充分に大きくできない不都合が生じる。
【0006】
この発明は、このような不都合を改善し、リップル成分を含む検出電圧を用いながら、基準電圧との偏差の少ない発電機出力電圧を得ることができる車両用交流発電機の出力電圧制御装置を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明による車両用交流発電機の出力電圧制御装置は、交流出力電圧を整流する整流ユニットを有し、この整流ユニットからリップル成分を含む発電機出力電圧を出力する車両用交流発電機の出力電圧制御装置であって、所定時間幅の制御周期を繰返し、それぞれの制御周期の中で、制御された時間幅のオン期間に、前記車両用交流発電機に界磁電流を供給するように制御する制御ユニットを備え、この制御ユニットは、前記発電機出力電圧を検出し、リップル成分を含む検出電圧を出力する電圧検出回路と、前記リップル成分を含む検出電圧を基準電圧と比較し、前記検出電圧がそのリップル成分により前記基準電圧よりも低くなった各低出力区間のそれぞれで、有効比較出力を出力する比較回路と、前記各制御期間の中に設定されたカウント可能期間において、前記有効比較出力に基づき、前記各低出力区間のそれぞれで、カウント値を加算しながらそのカウント値をカウントアップするオン期間カウンターと、前記各制御周期の中の前記カウント可能期間における最終カウント値を記憶するメモリ回路とを有し、前記制御ユニットは、前記各制御周期における前記最終カウント値に基づいて、それぞれ次の前記各制御周期における前記オン期間の時間幅を決定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
この発明による車両用交流発電機の出力電圧制御装置は、リップル成分を含む検出電圧を基準電圧と比較し、前記検出電圧がそのリップル成分により前記基準電圧よりも低くなった各低出力区間のそれぞれで、有効比較出力を出力する比較回路と、前記各制御期間の中に設定されたカウント可能期間において、前記有効比較出力に基づき、前記各低出力区間のそれぞれで、カウント値を加算しながらそのカウント値をカウントアップするオン期間カウンターと、前記各制御周期の中の前記カウント可能期間における最終カウント値を記憶するメモリ回路とを有するので、前記各低出力区間のそれぞれでオン期間カウンターのカウント値をカウントアップすることができ、検出電圧を、より基準電圧に近づけるように制御して、基準電圧との偏差の少ない発電機出力電圧を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下この発明によるいくつかの実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0010】
実施の形態1.
図1は、この発明による車両用交流発電機の出力電圧制御装置の実施の形態1を示す電気回路図である。図2は、この実施の形態1の各部分のパルス信号波形を示す波形図である。図3は、実施の形態1におけるオン期間カウンターのカウント動作とそれに基づくオン期間決定動作を示す波形図である。
【0011】
この実施の形態1による車両用交流発電機の出力電圧制御装置は、図1に示すように、車両用交流発電機10と、制御ユニット20と、車載バッテリ60と、車両電気負荷70を含んでいる。車両用交流発電機10は、電機子コイル11と、整流ユニット13と、界磁コイル15を有する。この車両用交流発電機10は、例えば回転界磁形の交流発電機であり、界磁コイル15を有する回転子が、車両に搭載されたエンジンにより駆動され、この回転子の回転に基づいて、電機子コイル11に交流電圧を発生する。
【0012】
電機子コイル11は、三相電機子コイルであり、三相の各相の電機子コイル11a、11b、11cを有し、これらの電機子コイル11a、11b、11cは星型接続される。整流ユニット13は、車両用交流発電機10に付属する三相全波整流ユニットであり、正側の3個のダイオードと、負側の3個のダイオードで構成され、3つの交流入力端子13a、13b、13cと、一対の直流出力端子13p、13nを有する。各交流入力端子13a、13b、13cは、各相の電機子コイル11a、11b、11cに接続される。一対の直流出力端子13p、13nの間には、発電機出力電圧Vgが出力される。出力端子13nは、基準電位点に接続される。
【0013】
整流ユニット13は、各相の電機子コイル11a、11b、11cに発生する三相交流電圧を三相全波整流する。発電機出力電圧Vgは、直流出力端子13pを正極、直流出力端子13nを負極とする直流電圧であるが、リップル成分Vrを含む。このリップル成分Vrは、三相交流電圧を全波整流することに起因して生成される。
【0014】
直流出力端子13p、13nには、界磁コイル15、制御ユニット20、車載バッテリ60、車両電気負荷70が接続される。発電機出力電圧Vgは、制御ユニット20により、所定の電圧値範囲に調整され、界磁コイル15、車載バッテリ60、および車両電気負荷70に供給される。車載バッテリ60は、発電機出力電圧Vgにより充電される。界磁コイル15は、車載バッテリ60または発電機出力電圧Vgにより励磁される。車両電気負荷70は、エンジンに付属するイグナイタ、ランプ、エアコンなどを含み、車載バッテリ60または発電機出力電圧Vgにより給電される。
【0015】
制御ユニット20は、発電機出力電圧Vgを制御する電圧制御ユニットであり、還流ダイオード21、界磁制御トランジスタ23および制御回路30を有する。還流ダイオード21は、界磁コイル15と並列に接続される。界磁制御トランジスタ23は、界磁コイル15と直列に接続され、界磁コイル15に流れる界磁電流をオンオフ制御し、発電機出力電圧Vgを調整する。この界磁制御トランジスタ23は、例えばゲート絶縁形バイポーラトランジスタ(IGBT)またはパワーバイポーラトランジスタにより構成される。図1に実施の形態1では、ソースS、ドレインD、ゲートGを有するIGBTが使用される。ソースSは基準電位点に接続され、ドレインDが界磁コイル15に接続される。
【0016】
制御回路30は、固定周波数タイプの出力電圧制御回路である。この制御回路30は、フリップフロップ31と、フリーランカウンター33と、トリガーパルス発生回路35と、オン期間制御回路40とを有する。フリップフロップ31は、例えばRS形フリップフロップであり、出力Qと、セット入力Sと、リセット入力Rを有する。このフリップフロップ31の出力Qは、界磁制御トランジスタ23のゲートGに接続されており、出力Qから界磁制御トランジスタ23のゲートGへ界磁駆動パルス信号DFCを供給する。
【0017】
フリップフロップ31のセット入力Sには、FFセットパルス信号SFFが入力され、またそのリセット入力Rには、FFリセットパルス信号RFFが入力される。このフリップフロップ31は、セットパルス信号SFFがハイレベルとなったときに、出力Qの界磁駆動パルス信号DFCがハイレベルとなり、界磁制御トランジスタ23をオン動作させる。またFFリセットパルス信号RFFがハイレベルとなったときに、出力Qの界磁駆動パルス信号DFCがロウレベルとなり、界磁制御トランジスタ23をオフ動作させる。
【0018】
図2は、図1に示す実施の形態1の各部分におけるパルス信号波形を示す。図2(a)は、フリップフロップ31から界磁制御トランジスタ23に向けて出力される界磁駆動パルス信号DFCを、図2(b)は、トリガーパルス発生回路35からフリップフロップ31に向けて出力されるFFセットパルス信号SFFを、図2(c)は、同じくトリガーパルス発生回路35からオン期間制御回路40に向けて出力されるカウンタリセットパルス信号RCTを、また図2(d)は、同じくトリガーパルス発生回路35からオン期間制御回路40に向けて出力されるメモリ転送許可パルス信号TAMを、図2(e)は、オン期間制御回路40からフリップフロップ31に向けて出力されるFFリセットパルス信号RFFをそれぞれ示す。
【0019】
図2(a)に示す界磁駆動パルス信号DFCは、制御ユニット20に複数の制御周期T1、T2、T3、・・・を与える。これらの各制御周期T1、T2、T3、・・・は、互いに同じ時間幅T0を持ち、繰返し、連続して与えられる。界磁駆動パルス信号DFCは、各制御周期T1、T2、T3、・・・の開始時点tsにおいて、ハイレベルとなり、オン期間Ton1、Ton2、Ton3、・・・を開始する。界磁駆動パルス信号DFCは、各制御周期T1、T2、T3、・・・において、制御されたオン期間Ton1、Ton2、Ton3、・・・にハイレベルを維持し、各オン期間Ton1、Ton2、Ton3、、、の終了時点tf1、tf2、tf3、・・・においてロウレベルに復帰する。各制御周期T1、T2、T3、・・・が、すべて同じ時間幅T0であるので、制御ユニット20は固定周波数タイプの制御ユニットを構成する。オン期間Ton1、Ton2、Ton3、・・・の時間幅は、オン期間制御回路40により決定される。
【0020】
フリーランカウンター33は、1つの入力aと2つの出力b、cを有する。入力aはクロック入力であり、この入力aにはクロック信号CCが入力される。出力b、cは、ともにフリーランカウンター33のカウント値CTFを出力する。このフリーランカウンター33は、各制御周期T1、T2、T3、・・・毎に、開始時点tsでリセットされ、各制御周期T1、T2、T3、・・・の中でクロック信号CCをカウントアップするように構成される。
【0021】
トリガーパルス発生回路35は、1つの入力aと、3つの出力b、c、dを有する。このトリガーパルス発生回路35の入力aは、複数ビット接続線を介してフリーランカウンター33の出力bに接続される。このトリガーパルス発生回路35の入力aには、フリーランカウンター33のカウント値CTFが入力される。トリガーパルス発生回路35は、カウント値CTFに基づいて、その出力bにFFセットパルス信号SFFを発生し、その出力cにカウンタリセットパルス信号RCTを発生し、またその出力dにメモリ転送許可パルス信号TAMを発生する。
【0022】
FFセットパルス信号SFFは、フリーランカウンター33がリセットされ、そのカウント値CTFが0にリセットされる度毎に、ハイレベルになる。このFFセットパルス信号SFFは、図2(b)に示すように、各制御周期T1、T2、T3、・・・の開始時点tsでハイレベルとなる。したがって、フリップフロップ31は、各制御周期T1、T2、T3、・・・の開始時点tsにおいて、FFセットパルス信号SFFを受けて、界磁制御トランジスタ23をオン動作させる。
【0023】
カウンタリセットパルス信号RCTは、例えばFFセットパルス信号SFFと同期した信号である。このカウンタリセットパルス信号RCTも、フリーランカウンター33がリセットされ、そのカウント値CTFが0にリセットされる度毎にハイレベルとなる。このカウンタリセットパルス信号RCTも、図2(c)に示すように、各制御周期T1、T2、T3、・・・の開始時点tsでハイレベルとなる。なお、カウンタリセットパルス信号RCTがハイレベルとなる時点は、図2(c)の位置から多少ずらすこともできる。カウンタリセットパルス信号RCTは、図2(d)に示すメモリ転送許可パルス信号TAMがハイレベルに立ち上がった後にハイレベルに立ち上がる必要がある。
【0024】
フリーランカウンター33は、各制御周期T1、T2、T3、・・・の開始時点tsでリセットされてから、次の制御周期の開始時点tsでリセットされるまでの期間において、クロック信号CCをカウントアップするので、そのカウント値CTFは、各制御周期T1、T2、T3、・・・の開始時点tsでリセットされる前に、各制御周期T1、T2、T3、・・・の終期において、最大値に達する。メモリ転送許可パルス信号TAMは、フリーランカウンター33のカウント値CTFが、最大値に達する度毎に、図2(d)に示すように、各制御周期T1、T2、T3、・・・の終期においてハイレベルとなる。
【0025】
オン期間制御回路40は、各制御周期T1、T2、T3、・・・において、制御された時間幅のオン期間Ton1、Ton2、Ton3、・・・を決定する。オン期間制御回路40は、各制御周期T1、T2、T3、・・・の開始時点tsから、オン期間Ton1、Ton2、Ton3、・・・が経過した時点tf1、tf2、tf3、・・・において、フリップフロップ31のリセット入力RにFFリセットパルス信号RFFを与え、フリッフフロップ31をリセットし、界磁制御トランジスタ23をオフ動作させる。
【0026】
オン期間制御回路40は、電圧検出回路41、比較回路43、基準電圧回路47、オン期間カウンター51、メモリ回路53、一致検出回路55を有する。電圧検出回路41は、直流出力端子13p、13nの間に接続され、発電機出力電圧Vgを検出する。この電圧検出回路41は、直列に接続された2つの抵抗41a、41bを有する抵抗分圧回路であり、抵抗41a、41bの間の出力点41cから、発電機出力電圧Vgに比例した検出電圧Vdを出力する。発電機出力電圧Vgがリップル成分Vrを含むので、検出電圧Vdもリップル成分Vrを含む。
【0027】
比較回路43は、プラス入力aとマイナス入力bと出力cを有する。プラス入力aには、検出電圧Vdが入力される。基準電圧回路47は、基準電圧Vsを発生し、この基準電圧Vsを比較回路43のマイナス入力bに供給する。基準電圧Vsは、発電機出力電圧Vgに対する制御目標電圧であり、オン期間制御回路40は、検出電圧Vdの平均値を基準電圧Vsに近づけるように、各制御周期T1、T2、T3、・・・におけるオン期間Ton1、Ton2、Ton3、・・・の各時間幅を制御する。この基準電圧Vsは、実施の形態1では、一定の基準電圧値を保持する定電圧とされる。比較回路43は、検出電圧Vdを基準電圧と比較し、出力cに比較出力Voを発生する。この比較出力Voは、検出電圧Vdが基準電圧Vsより小さい低出力状態でハイレベルとなり、逆に検出電圧Vdが基準電圧Vsより大きい高出力状態でロウレベルとなる。ハイレベルの比較出力Voを有効比較出力Vohと称する。
【0028】
交流発電機10を駆動するエンジンの回転数が上昇すると、それに伴なって発電機出力電圧Vgが上昇し、検出電圧Vdが基準電圧Vsに向かって上昇する。この検出電圧Vdの上昇過程において、リップル成分Vrを含む検出電圧Vdが、基準電圧Vs以下であって、検出電圧Vdのリップル成分Vrが基準電圧Vsに交差しない状態では、常に低出力状態となり、検出電圧Vdは常に基準電圧Vsよりも小さく、比較出力Voは常に有効比較出力Vohを発生する。
【0029】
検出電圧Vdが上昇して基準電圧Vsに近づき、検出電圧Vdのリップル成分Vrが基準電圧Vsと交差すると、リップル成分Vrの複数のリップル波形が基準電圧Vsと交差する状態となる。この状態では、リップル成分Vrに起因して、検出電圧Vdが基準電圧Vsよりも小さくなる複数の低出力区間が間欠的に発生し、これらの各低出力区間で有効比較出力Vohが発生する。
【0030】
オン期間カウンター51は、3つの入力a、b、cと1つの出力dを有する。入力aはクロック入力であり、入力aにはクロック信号CCが入力される。このクロック信号CCは、フリーランカウンター33の入力aに入力されるクロック信号CCと同じクロック信号である。入力bは、オン期間カウンター51のカウントアップ許可入力である。この入力bは、比較回路43の出力cに接続され、この入力bには比較回路43からの比較出力Voが入力される。入力cはリセット入力である。この入力cは、トリガーパルス発生回路35の出力cに接続され、この入力cには、トリガーパルス発生回路35からカウンタリセットパルス信号RCTが入力される。
【0031】
このオン期間カウンター51は、カウンタリセットパルス信号RCTがロウレベルを維持している期間において、図2(c)に示すように、カウント可能期間TCTとなる。このカウント可能期間TCTは、各制御周期T1、T2、T3、・・・の中で設定される。このカウント可能期間TCTは、図2(c)に示すように、カウンタリセットパルス信号RCTがハイレベルとなってオン期間カウンター51がリセットされた後、次にカウンタリセットパルス信号RCTがハイレベルとなり、オン期間カウンター51が再びリセットされるまでの期間である。オン期間カウンター51は、カウント可能期間TCTにおいて、比較回路43からの有効比較出力Vohに基づき、この有効比較出力Vohが出力される期間で、クロック信号CCをカウントアップする。このオン期間カウンター51のカウント値CTonは、各制御周期T1、T2、T3、・・・の周期において最終カウント値FCTonの達する。この最終カウント値FCTonは、有効比較出力Vohが出力される時間幅に比例する。カウント可能期間TCTの中で、複数の低出力区間が与えられる場合には、オン期間カウンター51は、各低出力区間のそれぞれで、カウント値CTonを加算しながら、そのカウント値CTonをカウントアップするので、オン期間カウンター51の最終カウント値CTonは、それらの各低出力区間の時間幅の積分値に比例する。
【0032】
メモリ回路53は、2つの入力a、bと、1つの出力cを有する。入力aは、メモリ転送許可入力である。このメモリ回路53の入力aは、トリガーパルス発生回路35の出力dに接続され、このメモリ回路53の入力aには、メモリ転送許可パルス信号TAMが入力される。入力bは、メモリのデータ入力である。このメモリ回路53の入力bは、オン期間カウンター51の出力dに複数ビット接続線を介して接続され、メモリ回路53の入力bには、オン期間カウンター51のカウント値CTonが与えられる。出力cは、メモリのデータ出力である。このメモリ回路53は、メモリ転送許可パルス信号TAMがハイレベルとなったときに、オン期間カウンター51からの最終カウント値FCTonを読込んで記憶し、この最終カウント値FCTonを出力cから出力する。
【0033】
メモリ転送許可パルス信号TAMは、図2(d)に示すように、各制御周期T1、T2、T3、・・・の終期においてハイレベルとなり、オン期間カウンター51からの最終カウント値FCTonをメモリ回路53に記憶させる。オン期間カウンター51は、図2(c)に示すように、メモリ転送許可パルス信号TAMがハイレベルとなった後、カウンタリセットパルス信号RCTがハイレベルとなり、リセットされる。しかし、メモリ回路53に記憶された最終カウント値FCTonは、それぞれ次の制御周期において保持される。具体的には、例えば制御周期T1の終期においてメモリ回路53に転送された最終カウント値FCTonは、次に制御周期T2においてメモリ回路53に保持され、この制御周期T2のオン期間Ton2を決定するのに使用される。同様に、例えば制御周期T2においてメモリ回路53に転送された最終カウント値FCTonは、次に制御周期T3においてメモリ回路53に保持され、この制御周期T2のオン期間Ton2を決定するのに使用される。制御周期T1におけるオン期間Ton1は、制御周期T1の前の制御周期TNにおけるオン期間カウンター51の最終カウント値CTonにより決定される。
【0034】
一致検出回路55は、2つの入力a、bと、1つの出力cを有する。一致検出回路55の入力aは、メモリ回路53の出力cにビット接続線を介して接続されており、この一致検出回路55の入力aには、最終カウント値FCTonが入力される。一致検出回路55の入力bは、フリーランカウンター33の出力cにビット接続線を介して接続され、この一致検出回路55の入力bには、フリーランカウンター33のカウント値CTFが入力される。一致検出回路55の出力cは、フリップフロップ31のリセット入力Rに接続され、フリップフロップ31に、図2(e)に示すFFリセットパルス信号RFFを供給する。
【0035】
一致検出回路55は、その入力aに与えられる最終カウント値FCTonに対して、その入力bに与えられるフリーランカウンター33のカウント値CTFが一致したときに、その出力cのFFリセットパルス信号RFFをハイレベルに変化させ、フリップフロップ31をリセットする。
【0036】
オン期間制御回路40におけるオン期間カウンター51のカウント動作と、それに基づくオン期間Ton1、Ton2、Ton2、・・・の決定動作について、図3を参照して説明する。図3(a)は、2つの連続する制御周期Tn、Tn+1(nは任意の正の整数)について、検出電圧Vdと基準電圧Vsの関係を例示した波形図である。制御周期Tn、Tn+1は、制御周期T1、T2、T3、・・・を代表する制御周期であり、それらの時間幅はともにT0で互いに等しい。この図3(a)は、具体的には、リップル成分Vrを含む検出電圧Vdの平均値Vaが基準電圧Vsと等しい理想状態を例示している。図3(b)は、この図3(a)の検出電圧Vdが比較回路43のプラス入力aに入力された場合における比較出力Voを示し、図3(c)は、この図3(b)に示す比較出力Voと、制御周期Tn+1におけるオン期間Ton(n+1)の関係を示す。
【0037】
図3(a)に例示された検出電圧Vdのリップル成分Vrは、制御周期Tnにおいて、7つのリップル波形Vr1〜Vr7を含む。これらのリップル波形Vr1〜Vr7の波高値は、リップル波形Vr1からリップル波形Vr4に向かって徐々に増大し、リップル波形Vr4において最大となり、このリップル波形Vr4からリップル波形Vr7に向かって徐々に減少するものとしている。これらのリップル波形Vr1からVr7の波高値の変化は、交流発電機10の界磁コイル15を含む界磁回路の時定数に依存する。具体的には、界磁コイル15に流れる界磁電流が、オン期間Ton(n)の開始に伴ない界磁回路の時定数に従って増大し、オン期間Ton(n)の終了に伴ない、界磁回路の時定数に従って低下することに依存して、リップル波形Vr1〜Vr7の波高値が変化する。
【0038】
図3(a)に示す波形において、リップル波形Vr1〜Vr7は基準電圧Vsと交差しているので、制御周期Tnにおいて、7つの低出力区間TL1〜TL7が間欠的に出現する。これらの各低出力区間TL1〜TL7では、検出電圧Vdが基準電圧Vsよりも小さいので、図3(b)に示すように、比較出力Voはこれらの各低出力区間VL1〜VL7でハイレベルとなり、有効比較出力Vohとなる。オン期間カウンター51は、この有効比較出力Vohに基づき、各低出力区間VL1〜VL7では、クロック信号CCをカウントアップする。制御周期Tnにおけるオン期間カウンター51のカウント値CTon(n)は、各低出力区間TL1〜TL7で、そのカウント値を加算しながら、カウントアップされ、その最終カウント値FCTon(n)は、各低出力区間TL1〜TL7の持続時間の積分値に比例する結果となる。
【0039】
この最終カウント値FCTon(n)が、制御周期Tnの終期において、メモリ転送許可パルス信号TAMがハイレベルとなったときに、メモリ回路53に転送されて記憶され、次の制御周期Tn+1において保持される。この制御周期Tn+1では、一致検出回路55により、最終カウント値FCTon(n)に基づいて、オン期間Ton(n+1)の時間幅が決定される。
【0040】
このように実施の形態1では、各制御周期T1、T2、T3、・・・において、オン期間カウンター51は、各低出力区間で、そのカウント値CTonをカウントアップし、その最終カウント値FCTonに基づいて、次の制御周期におけるオン期間を決定する。この実施の形態1では、各低出力区間のそれぞれでカウント値CTonをカウントアップするので、図3(a)に例示したように、検出電圧Vdの平均値Vaが、基準電圧Vsに充分に近くなる状態まで、発電機出力Vgを上昇させることができる。
【0041】
これに対して、従来の固定周波数タイプの出力電圧制御装置では、オン期間カウンター51、メモリ回路53、および一致検出回路55は使用されず、比較回路43の出力cが直接フリップフロップ31のリセット入力Rに接続されるように構成される。この従来の出力電圧制御装置では、1つの制御周期の中で、オン期間の時間幅の決定と、その時間幅による界磁電流制御が行なわれる。この従来の固定周波数タイプの出力電圧制御装置の動作波形が、図4に例示される。図4(a)は、図3(a)と同じく、2つの連続する制御周期Tn、Tn+1について、Va=Vsとなる理想状態を示すが、従来の出力電圧制御装置では、このような理想状態を実現することができない。図4における制御周期Tn、Tn+1の時間幅もT0で互いに等しい。この従来の固定周波数タイプの制御装置において、検出電圧Vdがリップル成分Vrを含む場合には、界磁駆動パルス信号DFCのオン期間Ton(n)、Ton(n+1)の時間幅は、図4(b)(c)に示すように制限されるため、検出電圧Vdの平均値Vaは、図4(d)に示すように、基準電圧Vsに対して、充分に近づけることができず、検出電圧Vdの平均値Vaと基準電圧Vsとの間に不足電圧ΔVLが生じる。
【0042】
すなわち、図4(a)のVa=Vsの理想状態では、理論的には、図4(b)に示すように、制御周期Tn、Tn+1において、1番目のリップル波形Vr1が基準電圧Vsを超えた時点tfaで、オン期間Ton(n)、Ton(n+1)が終了されることになり、このオン期間Ton(n)の時間幅は非常に短くなる。しかし、この短いオン期間Ton(n)では、発電機出力電圧Vgが低下することとなるので、基準電圧Vsに対して、検出電圧Vdが低下する。したがって、実際上では、図4(c)に示すように、最大の波高値を持つリップル波形Vr4の波高値が基準電圧Vsに等しくなった時点Tfbにおいて、オン期間Ton(n)、Ton(n+1)が終了される状態で安定する。この図4(c)のオン期間Ton(n)、Ton(n+1)では、界磁電流は増大するものの、検出電圧Vdの平均値Vaは、基準電圧Vsに対して不足電圧ΔVLを持つ結果となる。
【0043】
具体的な電圧値を例示すると、12ボルト系の交流発電機10の出力電圧制御装置について、電圧検出回路41の抵抗分圧比を1/2とし、基準電圧Vsを一定値7.0ボルトに保持した場合、従来の出力電圧制御装置では、検出電圧Vdの平均値Vaを6.7〜6.8ボルトまでしか増大することができなかったが、実施の形態1によれば、6.9ボルト以上に増大することができた。
【0044】
実施の形態2.
図5は、この発明による車両用交流発電機の出力電圧制御装置の実施の形態2を示す伝記回路図である。この実施の形態2は、電圧検出回路41の出力点41cと比較回路43のプラス入力aとの間に、ロウパスフィルタ45を追加したものである。その他は、実施の形態1と同じに構成される。
【0045】
ロウパスフィルタ45は、抵抗とコンデンサにより構成され、高周波成分をバイパスして、検出電圧Vdに含まれるリップル成分Vrの振幅を低減させる。このロウパスフィルタ45は、リップル成分Vrの振幅を低減するのに有効であり、発電機出力電圧Vgの電圧値をより平坦化できる。しかし、このロウパスフィルタ45のフィルタ性能を強化するには、抵抗値とコンデンサ容量値を大きくする必要があり、このフィルタ性能の強化は、制御ユニット30を例えば集積回路で構成する場合には、その集積回路を大型化する不都合が伴なうので、フィルタ性能の強化には限度があり、リップル成分Vrは振幅が低減された状態で残存する。
【0046】
実施の形態2においても、オン期間カウンター51、メモリ回路53、および一致検出回路55は、実施の形態1と同様に機能するので、この実施の形態2でも、基準電圧Vsに対し、検出電圧Vdを充分に近づけることができる。
【0047】
実施の形態3.
この実施の形態3は、基準電圧回路47が、のこぎり波電圧Vs1を発生し、のこぎり波電圧Vs1を比較回路43のマイナス入力bに供給するものである。その他は、実施の形態1または実施の形態2と同じに構成される。言い換えれば、この実施の形態3は、実施の形態1または2において、基準電圧Vsを、のこぎり波電圧Vs1に代えたものである。
【0048】
図6(a)は、のこぎり波電圧Vs1を示す。制御周期Tn、Tn+1は、制御周期T1、T2、T3、・・・を代表する2つの連続する制御周期であり、nは任意の正の整数である。制御周期Tn、Tn+1は、互いに同じ時間幅T0を持っている。のこぎり波電圧Vs1は、制御周期Tn、Tn+1の周期T0と同じ周期で変化する三角波電圧である。のこぎり波電圧Vs1は、制御周期Tn、Tn+1のそれぞれにおいて、最大値Vmaxから最小値Vminまで直線的に減少する。具体的には、例えば12ボルト系の交流発電機10において、電圧検出回路41の抵抗分圧比を1/2としたとき、のこぎり波電圧Vs1の最大値Vmaxは、7.075ボルト、その最小値Vminは6.925ボルトとされ、それらの電圧差は0.150ボルトとされる。図6(b)は、のこぎり波電圧Vs1に対応する界磁駆動パルス信号DFCを示す。Ton(n)、Ton(n+1)は、制御周期Tn、Tn+1のオン期間である。
【0049】
図6(a)には、のこぎり波電圧Vs1とともに、検出電圧Vdが点線で示される。この検出電圧Vdは、界磁駆動パルス信号DFCのオン期間Ton(n)、Ton(n+1)のそれぞれにおいて、所定の時定数で増大する増大過程と、オン期間Ton(n)、T0n(n+1)の終了後に、所定の時定数で減少する減少過程を含む。この実施の形態3では、図6(a)に示すように、各制御周期Tn、Tn+1のそれぞれにおいて、検出電圧Vdの増大過程の中で、検出電圧Vdが基準電圧Vs1よりも小さい期間TCTaが、オン期間カウンター51の実質的なカウント可能期間となる。オン期間カウンター51は、実施の形態3においても、図2(c)に示すカウンタリセットパルス信号RCTがロウレベルとなる期間にカウント可能となるが、のこぎり波電圧Vs1の使用により、実質的に期間TCTaに制限される。
【0050】
制御周期Tn、Tn+1の最初の部分では、のこぎり波電圧Vs1がのこぎり波状に上昇するので、カウント可能期間TCTaでは、検出電圧Vdが基準電圧Vs1よりも確実に小さくなり、確実にカウント可能期間TCTaを確保することができる。このカウント可能期間TCTaでは、リップル成分Vrに起因して、図3(a)と同様な複数の低出力区間TL1、TL2、TL3、・・・が生じるが、これらの低出力区間でオン期間カウンター51がカウント値CTonをカウントアップし、実施の形態1と同様なオン期間制御を行なう。
【0051】
実施の形態1のように、所定値に保持された基準電圧Vsを使用する場合には、例えばエンジン回転数の脈動し、発電機出力電圧Vgが脈動すると、それに伴なって、オン期間Tonが急激に変動し、オン期間Tonの消滅とオン期間の出現が繰返されるおそれがあるが、実施の形態3では、発電機出力電圧Vgが多少脈動しても、カウント可能期間TCTaでは、確実にオン期間を確保できるので、より安定した出力電圧の制御が可能となる。
【0052】
実施の形態4.
この実施の形態4は、基準電圧回路47が、制御周期Tn、Tn+1の各時間幅T0に対して、その1/m(mは2以上の正の整数)の周期を持った、のこぎり波電圧Vs2を発生し、のこぎり波電圧Vs2を比較回路43のマイナス入力bに供給するものである。その他は、実施の形態1または実施の形態2と同じに構成される。言い換えれば、この実施の形態4は、実施の形態1または2において、基準電圧Vsを、のこぎり波電圧Vs2に代えたものである。
【0053】
図7(a)は、のこぎり波電圧Vs1を示す。のこぎり波電圧Vs2は、具体的には、制御周期Tn、Tn+1の時間幅T0の1/2の周期(m=2)を持ち、制御周期Tn、Tn+1のそれぞれにおいて、第1サイクルVs21と第2サイクルVs22の2つのサイクルで変化し、これらの各サイクルVs21、Vs22のそれぞれにおいて、最大値Vmaxから最小値Vminまで直線的に変化する。具体的には、12ボルト系の交流発電機10において、電圧検出回路41の抵抗分圧比を1/2としたとき、のこぎり波電圧Vs2の最大値Vmaxは、7.075ボルト、その最小値Vminは6.925ボルトとされ、それらの電圧差は0.150ボルトとされる。図7(b)は、のこぎり波電圧Vs2に対応する界磁駆動パルス信号DFCを示す。
【0054】
図7(a)には、図6(a)と同様に、検出電圧Vdの変化が点線で示される。この検出電圧Vdの変化は、オン期間Ton(n)、Ton(n+1)に対応して所定の時定数で徐々に増大する増大過程と、オン期間Ton(n)、Ton(n+1)が終了した後に、所定の時定数で徐々に減少する減少過程とを含む。検出電圧Vdの増大過程は、基準電圧Vs2の第1サイクルVs21に存在しており、この第1サイクルVs21の中では、検出電圧Vdが基準電圧Vs2よりも小さい期間TCTaが、オン期間カウンター51のカウント可能期間となる。検出電圧Vdの減少過程は、基準電圧Vs2の第2サイクルVs22の中に存在しており、この第2サイクルVs22の中では、検出電圧Vdが基準電圧Vs2よりも小さい期間TCTbが、オン期間カウンター51のカウント可能期間となる。
【0055】
この実施の形態4でも、各制御周期Tn、Tn+1の各第1サイクルVs21および第2サイクルVs22の最初の部分では、基準電圧Vs2がのこぎり波状に上昇するので、カウント可能期間TCTa、TCTbでは、それぞれ検出電圧Vdが基準電圧Vs2よりも確実に小さくなり、より確実にオン期間Ton(n)、Ton(n+1)を確保することができる。これらのカウント可能期間TCTa、TCTbでは、リップル成分Vrに起因して、図3(a)と同様な複数の低出力区間TL1、TL2、TL3、・・・が生じるが、これらの低出力区間でオン期間カウンター51がカウント値CTonをカウントアップし、実施の形態1と同様なオン期間制御を行なう。
【0056】
この実施の形態4では、発電機出力電圧Vgが脈動しても、期間TCTa、TCTbでは、確実にオン期間を確保できるので、実施の形態3と同様に、より安定した出力電圧の制御が可能となる。
【0057】
加えて、実施の形態4では、実施の形態3に比べて、各制御周期Tn、Tn+1のそれぞれにおいて、オン期間カウンター51のカウント可能期間TCTを、より大きくすることができる。実施の形態4では、各制御周期Tn、Tn+1におけるオン期間カウンター51のカウント可能期間TCTは、TCT=TCTa+TCTbとなり、実施の形態3におけるカウント可能期間TCTaよりも大きくなる。したがって、実施の形態4では、実施の形態3よりもオン期間カウンター51のカウント可能期間TCTを大きくし、より大きなオン期間Ton(n)、Ton(n+1)を確保し、より安定し制御が可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0058】
この発明による車両用交流発電機の出力電圧制御装置は、自動車などの各種車両に搭載される交流発電機の出力電圧制御装置として応用される。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】図1は、この発明による車両用交流発電機の出力電圧制御装置の実施の形態1を示す電気回路図。
【図2】図2は、実施の形態1の各部分のパルス信号波形を示す波形図。
【図3】図3は、実施の形態1におけるオン期間カウンターのカウント動作とそれによるオン期間制御動作を示す波形図。
【図4】図4は、従来装置による出力電圧制御動作を示す波形図。
【図5】図5は、この発明による車両用交流発電機の出力電圧制御装置の実施の形態2を示す電気回路図。
【図6】図6は、この発明による車両用交流発電機の出力電圧制御装置の実施の形態3で使用される基準電圧と、それによる動作を示す波形図。
【図7】図7は、この発明による車両用交流発電機の出力電圧制御装置の実施の形態4で使用される基準電圧と、それによる動作を示す波形図。
【符号の説明】
【0060】
10:交流発電機、11:電機子コイル、13:整流ユニット、15:界磁コイル、
20:制御ユニット、23:界磁駆動トランジスタ、30:制御回路、
31:フリップフロップ、33:フリーランカウンター、
35:トリガーパルス発生回路、40:オン期間制御回路、41:電圧検出回路、
43:比較回路、45:ロウパスフィルタ、47:基準電圧回路、
51:オン期間カウンター、53:メモリ回路、55:一致検出回路。




 

 


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