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発明の名称 インバータ一体型回転電機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−37262(P2007−37262A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−215736(P2005−215736)
出願日 平成17年7月26日(2005.7.26)
代理人 【識別番号】100073759
【弁理士】
【氏名又は名称】大岩 増雄
発明者 北村 裕 / 浅尾 淑人
要約 課題
インバータの各スイッチング素子やそれらを接続する電力配線や制御配線を電気的、機械的に良好に保護しつつ、スイッチング素子の冷却性を向上することが可能なインバータ一体型回転電機を提供する。

解決手段
インバータケース8の端壁80の冷却空気流吸入孔80a,80bから導入された冷たい冷却空気流が、径方向内側と径方向外側の冷却空気流吸入孔80a,80bから同時に並行して流れ込み、外周側板部72aとインバータケース8の内周とによって形成される外周冷却空気流通路P1及び、内周側板部72bと回転軸31を囲繞するカバー90との間に形成される内周冷却空気流通路P2を通じて、インバータ装置7を軸方向に貫通し、ハウジング4の冷却空気流吸入孔42からモータハウジング4内に導かれる。
特許請求の範囲
【請求項1】
回転軸に固定された冷却ファンを有してハウジングの一端壁から冷却空気流を吸入する回転電機と、前記ハウジングの前記一端壁の軸方向外側に位置して前記ハウジングに固定されるインバータ装置を有し、
前記インバータ装置は、少なくとも、入力直流電力を交流電力に変換して前記回転電機のステータコイルに給電するインバータ回路を構成する複数のスイッチング素子と、前記インバータ回路を制御する制御回路と、前記スイッチング素子及び制御回路を囲覆して収容するとともに前記スイッチング素子及び制御回路を接続する配線を収容するヒートシンクケースと、前記ヒートシンクケースを一体に固定、収容するインバータケースとを備え、
前記ヒートシンクケースは、略径方向に延設される輪板状の底板部と、前記底板部から前記回転軸を囲繞するカバーに対して所定スペースを確保しつつ前記ハウジングの一端壁に向けて一体に延設する小径筒状の内周側板部と、前記底板部から前記ハウジングの前記一端壁に向けて一体に延設する大径筒状の外周側板部と、前記ハウジングの前記一端壁に向けて開口するリング状の開口部とを有し、これら前記底板部と前記内周側板部と前記外周側板部は冷却用ヒートシンクとしての良熱伝導金属材から成るとともに、前記外周側板部と前記インバータケースとの間の外周冷却空気流通路と、前記カバーと前記内周側板部との間の内周冷却空気流通路とを構成し、
前記インバータケースの端壁に形成された冷却空気流吸入孔から導入された冷却空気流は、前記外周冷却空気流通路及び内周冷却空気流通路に沿って軸方向へ流れた後、前記ハウジング内へ流入することを特徴とするインバータ一体型回転電機。
【請求項2】
回転軸に固定された冷却ファンを有してハウジングの一端壁から冷却空気流を吸入する回転電機と、前記ハウジングの前記一端壁の軸方向外側に位置して前記ハウジングに固定されるインバータ装置を有し、
前記インバータ装置は、少なくとも、入力直流電力を交流電力に変換して前記回転電機のステータコイルに給電するインバータ回路を構成する複数のスイッチング素子と、前記インバータ回路を制御する制御回路と、前記スイッチング素子及び制御回路を囲覆して収容するとともに前記スイッチング素子及び制御回路を接続する配線を収容するヒートシンクケースと、前記ヒートシンクケースを一体に固定、収容するインバータケースとを備え、
前記ヒートシンクケースは、略径方向に延設される輪板状の底板部と、前記底板部から前記回転軸を囲繞するカバーに対して所定スペースを確保しつつ前記ハウジングの一端壁に向けて一体に延設する小径筒状の内周側板部と、前記底板部から前記ハウジングの前記一端壁に向けて一体に延設する大径筒状の外周側板部と、前記ハウジングの前記一端壁に向けて開口するリング状の開口部とを有し、これら前記底板部と前記内周側板部と前記外周側板部は冷却用ヒートシンクとしての良熱伝導金属材から成るとともに、前記底板部の外側底面から前記インバータケースに向けて突出して一体に固着される冷却フィンによって少なくとも径方向に形成される底板部冷却空気流通路と、前記外周側板部と前記インバータケースとの間の外周冷却空気流通路と、前記カバーと前記内周側板部との間の内周冷却空気流通路とを構成し、
前記インバータケースの端壁に形成された冷却空気流吸入孔から前記底板部冷却空気流通路に導入された冷却空気流は径方向に偏向され、偏向後、前記外周冷却空気流通路及び内周冷却空気流通路に沿って軸方向へ流れた後、前記ハウジング内へ流入することを特徴とする請求項1記載のインバータ一体型回転電機。
【請求項3】
前記ヒートシンクケースは、前記ハウジングの前記一端壁に向けて開口するリング状の開口部を有する概略断面形状が凹状を呈するドーナツ形状であることを特徴とする請求項1または2記載のインバータ一体型回転電機。
【請求項4】
前記冷却フィンは、径方向に略放射状に形成されている請求項2または3に記載のインバータ一体型回転電機。
【請求項5】
前記内周側板部は、前記内周側板部の外側表面から略径方向中心に向けて突出する内周冷却フィンを有し、前記内周冷却空気流通路は、前記内周冷却フィンを冷却しつつ少なくとも軸方向に形成される請求項1ないし4のいずれか一項に記載のインバータ一体型回転電機。
【請求項6】
前記外周側板部は、前記外周側板部の外側表面から略径方向外側に向けて突出する外周冷却フィンを有し、前記外周冷却空気流通路は、前記外周冷却フィンを冷却しつつ少なくとも軸方向に形成される請求項1ないし5のいずれか一項に記載のインバータ一体型回転電機。
【請求項7】
前記底板部または前記内周側板部または前記外周側板部のいずれかに、少なくとも前記スイッチング素子が電気的に接合されるか、または固定される請求項1ないし6のいずれか一項に記載のインバータ一体型回転電機。
【請求項8】
前記各スイッチング素子及び前記制御回路は、前記ヒートシンクケースに充填される樹脂により小電流配線とともに被覆される請求項1ないし7のいずれか一項に記載のインバータ一体型回転電機。
【請求項9】
前記ヒートシンクケースは、前記開口部を遮蔽する蓋を有する請求項1ないし8のいずれか一項に記載のインバータ一体型回転電機。
【請求項10】
前記蓋は、樹脂により形成されている請求項9記載のインバータ一体型回転電機。
【請求項11】
前記インバータ回路の−ライン又は+ラインをなすバスバーは、前記ヒートシンクをなす底板部または内周側板部または外周側板部のいずれか一方と一体に形成されるか電気的に接続される請求項1ないし10のいずれか一項に記載のインバータ一体型回転電機。
【請求項12】
前記ヒートシンクケース内において、少なくとも前記インバータ回路の−ライン又は+ラインをなすバスバーが樹脂で一体に形成されてなるターミナルボードを有する請求項11記載のインバータ一体型回転電機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、インバータ一体型回転電機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、直流電源と多相交流回転電機の電機子巻線との間に電力授受可能に介設されて、この電機子巻線に多相交流電圧を印加するインバータを多相交流回転電機と一体化することにより、小型軽量化や配線損失の低減を図ったインバータ一体型車両用回転電機が提案されている。
【0003】
このインバータは、多数のパワートランジスタ(スイッチング素子)やそれを駆動制御するインバータ制御回路を複雑に配線してなる回路装置であるため、電気的、機械的に保護される必要がある。このため、従来のインバータ一体型車両用回転電機において、インバータは、金属製又は樹脂製の密閉箱すなわちケースに封入されて回転電機のハウジングの周壁又は端壁に固定されていた。以下、インバータを周壁に固定する方式を周壁固定方式、インバータを端壁に固定する方式を端壁固定方式と呼ぶものとする。
【0004】
しかしながら、インバータのスイッチング素子は回転電機を電動駆動する際においてそのスイッチング時及び導通時に大きな電力損失を発生するため、インバータを構成する各スイッチング素子の冷却が特に重要な課題となっており、従来、インバータを冷却空気により冷却する空冷方式、インバータを冷却水により冷却する水冷方式が知られている。
たとえば特許文献1に記載される空冷端壁固定方式は、径方向断面において回転軸をU字状あるいは馬蹄形状に形成したインバータを開示している。この空冷端壁固定方式のインバータは、モータ径の小型化及び冷却機構の簡素化を期待できるため、体格縮小、小型軽量化の実現に有利であり、界磁コイル型同期モータに装備される場合にはブラシと軸方向に重なり周方向に異なる部位にインバータを配置することができるので、特に好適である。
しかしながら、上記した空冷端壁固定方式のインバータ一体型車両用回転電機では、インバータの各スイッチング素子を電気的、機械的に良好に保護しかつその良好な冷却を維持しつつインバータの小型化を実現することが容易ではなかった。
【0005】
これに対して特許文献2に示されるように、インバータのスイッチング素子等を良好に電気的、機械的に保護しつつ、スイッチング素子の冷却性を確保しながら、その小型化を実現可能なインバータ一体型車両用回転電機の技術が提案されている。
【0006】
【特許文献1】特開平7−231672号公報
【特許文献2】特開2004−274992号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献2に開示された空冷端壁固定方式のインバータ一体型車両用回転電機では、インバータの各スイッチング素子を電気的、機械的に良好に保護しつつ、さらなる冷却の向上を図ることが難しかった。
更に詳しく説明すると、インバータの各スイッチング素子やそれらを接続する電力配線や制御配線を電気的、機械的に良好に保護するためにはそれらをケース内に絶縁樹脂等により十分に密閉、固定しなければならないが、このように絶縁樹脂等により密閉性を高め、かつケースの小型化を図ると、冷却用ヒートシンク部の表面積が大幅に縮減されたり、冷却空気流通路の構成が適切でなくなったりして、スイッチング素子などの冷却性が悪化してしまうという問題があった。
【0008】
この発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、インバータの各スイッチング素子やそれらを接続する電力配線や制御配線を電気的、機械的に良好に保護しつつ、スイッチング素子の冷却性を向上することが可能なインバータ一体型回転電機を提供することをその目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明のインバータ一体型回転電機は、回転軸に固定された冷却ファンを有してハウジングの一端壁から冷却空気流を吸入する回転電機と、前記ハウジングの前記一端壁の軸方向外側に位置して前記ハウジングに固定されるインバータ装置を有し、前記インバータ装置は、少なくとも、入力直流電力を交流電力に変換して前記回転電機のステータコイルに給電するインバータ回路を構成する複数のスイッチング素子と、前記インバータ回路を制御する制御回路と、前記スイッチング素子及び制御回路を囲覆して収容するとともに前記スイッチング素子及び制御回路を接続する配線を収容するヒートシンクケースと、前記ヒートシンクケースを一体に固定、収容するインバータケースとを備え、前記ヒートシンクケースは、略径方向に延設される輪板状の底板部と、前記底板部から前記回転軸を囲繞するカバーに対して所定スペースを確保しつつ前記ハウジングの一端壁に向けて一体に延設する小径筒状の内周側板部と、前記底板部から前記ハウジングの前記一端壁に向けて一体に延設する大径筒状の外周側板部と、前記ハウジングの前記一端壁に向けて開口するリング状の開口部とを有し、これら前記底板部と前記内周側板部と前記外周側板部は冷却用ヒートシンクとしての良熱伝導金属材から成るとともに、前記外周側板部と前記インバータケースとの間の外周冷却空気流通路と、前記カバーと前記内周側板部との間の内周冷却空気流通路とを構成し、前記インバータケースの端壁に形成された冷却空気流吸入孔から導入された冷却空気流は、前記外周冷却空気流通路及び内周冷却空気流通路に沿って軸方向へ流れた後、前記ハウジング内へ流入するようにしたものである。
【発明の効果】
【0010】
この発明のインバータ一体型回転電機によれば、インバータ装置の底板部と内周側板部と外周側板部は一体形状を成し、かつ全て冷却用ヒートシンクとしての良熱伝導金属材から成るので、冷却用表面積を広く確保できると共に、内周側板部と外周側板部に沿って軸方向にそれぞれ冷却空気流通路を構成したので、通風抵抗が小さく、冷却空気流量を多く確保でき、インバータ装置のスイッチング素子等やそれらを接続する電力配線や制御配線を電気的、機械的に良好に保護しつつ、発熱量が大きいスイッチング素子等を効率的に冷却できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係わるインバータ一体型回転電機の構造を示す縦断面図、図2は図1のインバータ一体型回転電機を含むシステム回路の概念図である。
図1において、車両用回転電機1は、ステータ2、ロータ3、ハウジング4、プーリ5、ブラシ6、インバータ装置7を備えている。
ハウジング4の周壁内周面には、ステータコイル21が巻装されたステータコア22からなるステータ2が固定されている。23はステータコイル21を覆う絶縁シートである。ステータ2の径方向内側にはロータ3が収容され、ロータ3は、ハウジング4の両端壁4a,4bに回転自在に支持されてプーリ5が一端側に固定された回転軸31と、回転軸31に嵌着、固定されたランデル型のロータコア32、その端面に固定された冷却ファン33、それに巻装された界磁コイル34からなる。
ハウジング4の周壁両側には冷却空気流吹き出し孔41が、その両端壁4a,4bには冷却空気流吸入孔42が形成されている。冷却空気流吸入孔42から吸入された冷却空気流(風)は、両冷却ファン33により付勢されてステータコイル21のコイルエンドを冷却して冷却空気流吹き出し孔41から外部に吹き出される。
ハウジング4の後端壁4bから突出する回転軸31の他端側には一対のスリップリングが設けられ、これらスリップリングに接して一対のブラシ6が樹脂製のブラシホルダ60に収容されている。
上記したランデル型回転電機自体の構造と動作は既に周知であるので、これ以上の説明は省略する。
【0012】
次に、この実施の形態の特徴をなすインバータ装置7について説明する。
インバータ装置7は、一端面が開口しているドーナツ形状のヒートシンクケース70を有しており、71はその輪盤状の底板部、72aは底板部71の外周縁からハウジング4側に突出するリング状の外周側板部、72bは底板部71の内周縁からハウジング4側に突出するリング状の内周側板部であり、ヒートシンクケース70は、これら底板部71、外周側板部72a、内周側板部72bが連続的に一体結合された冷却用ヒートシンクとしての良熱伝導金属材から成り、ハウジング4の後端壁4bに向けて開口する開口部72cを有している。
インバータ回路を構成するスイッチング素子73は、図1では図示しない界磁電流制御用トランジスタとともにヒートシンクケース70の底板部71に固定されている。
これらインバータ装置7の回路素子がヒートシンクケース70の底板部71に固定され、電気接続された後、回路素子や接続部分を埋設するためにヒートシンクケース70内に樹脂74が充填されている。
そして前記ヒートシンクケース70は、樹脂材からなる有底筒状のインバータケース8に収容して一体に固定されている。インバータケース8の端壁80には、ヒートシンクケース70の底板部71が一体に固定され、更にヒートシンクケース70の外周側板部72a、内周側板部72bに対応する位置に冷却空気吸入孔80a,80bが形成されている。
このインバータケース8は後述する+バスバーを兼ねるヒートシンクケース70を外部から絶縁すると共に、機械的に保護している。又、インバータケース8はバッテリ9の+端子に配線接続される+B端子(図1、2のB記号)を外周に絶縁して構成したり、外部からの信号を入力するためのコネクタ(図示しない)等を収納して構成している。
その他、図1において、21cは、ステータコイル21の各相巻線の引き出し線であり、図示しないインバータ装置7の各相の交流バスバーに接合されている。
【0013】
インバータ装置7の回路構成を図2に示す。
インバータ装置7は、は6つのMOSトランジスタからなるスイッチング素子73をバスバーにより接続して構成されているインバータ回路730と、界磁電流制御用トランジスタ77、フライホイルダイオード78、制御回路79を含んでいる。界磁コイル34に給電される界磁電流は、界磁電流制御用トランジスタ77により制御され、各スイッチング素子73及び界磁電流制御トランジスタ77はICからなる制御回路79により制御される。実際には、インバ−タ回路730の各部と制御回路79とはインバ−タ回路730の各部の電位、電流を検出するため、及びスイッチング素子73のゲート電位を制御するための多数の小電流配線を有しており、この実施の形態ではこれら小電流配線はヒートシンクケース70の内部に固定されたターミナルボード76に構成されているが、これら小電流配線は細いので、ターミナルボード76に一体成形せず、樹脂74にて被覆してもよい。
76U、76V、76Wは、インバ−タ回路730の交流配線を構成する交流バスバー(交流板部)であり、−バスバー(直流板部)75aとともに、インバ−タ回路730の大電流配線としてターミナルボード76に樹脂一体成形により埋設されている。
【0014】
インバータ装置7において、ヒートシンクケース70の底板部71には、上アームのスイッチング素子73のドレイン側であるベース板が、はんだ付け等で直接電気的に接合されているので、ヒートシンクケース70は+バスバー75bをも兼ねており、その為、ハウジング4の後壁に絶縁材81を介して締結されている。一方、下アームのスイッチング素子73のドレイン側であるベース板はヒートシンク(図示せず)に電気的に接合され、そのヒートシンクは電気絶縁フィルムを介して底板部71に固定されている。そして、インバータ装置7は、このヒートシンクを−バスバー75aに接続し、この−バスバー75aを通じてハウジング4に接地される。
【0015】
しかして、ロータ2が回転駆動されると、冷却ファン33,33により、図1に示すように、冷却空気流がインバータケース8の内部に導入される。この冷却空気流は、径方向外径と径方向内側の冷却空気流吸入孔80a,80bから同時に並行して流れ込み、外周側板部72aとインバータケース8の内周とによって形成される外周冷却空気流通路P1及び、内周側板部72bと回転軸31を囲繞するカバー90との間に形成される内周冷却空気流通路P2を通じて、図の矢印X、Yに示すようにインバータ装置7を軸方向に貫通し、ハウジング4の冷却空気流吸入孔42からモータハウジング4内に導かれ、そして冷却ファン33によって径方向外側に偏向されて、ハウジング4の外周の冷却空気流吹き出し孔41から外部に排出される。
【0016】
このようにしてインバータケース8の端壁80の冷却空気流吸入孔80a,80bから導入された冷たい冷却空気流が、ヒートシンクケース70の外周側板部72aの表面と内周側板部72bの表面に沿ってそれぞれ流れるので、内部のスイッチング素子73等を冷却するためのヒートシンクケース70の冷却表面積(ここでは外周側板部72aの表面積と内周側板部72bの表面積の和)が広く確保できる。
また、冷却空気流通路を外周冷却空気流通路と内周冷却空気流通路の2ヶ所並行して形成しているので通風抵抗が大きくならず、従って、冷却空気流量が低下しないので、ヒートシンクケース70の外周側板部72aと内周側板部72bを介して、内部のスイッチング素子等を効率的に冷却することができる。
【0017】
以上のように、インバータ装置7のスイッチング素子73等やそれらを接続する電力配線や制御配線を電気的、機械的に良好に保護しつつ、発熱量が大きいスイッチング素子等を効率的に冷却できる効果がある。
また、樹脂材からなるインバータケース8にはあらかじめ前記ヒートシンクケース70を収納して一体に固定し、バッテリ9の+端子に配線接続される+B端子(図1、2のB記号)を外周に絶縁して構成し、外部からの信号を入力するためのコネクタ(図示しない)等も収納して構成しておくことが可能なので、組立性が向上するという効果もある。
【0018】
実施の形態2.
図3はこの発明の実施の形態2に係わるインバータ一体型回転電機の構造を示す縦断面図であり、図1の実施の形態1に対して、インバータ装置7のヒートシンクケース70の外周側板部72aと内周側板部72bの外側表面にそれぞれ冷却フィン721、722を追加構成したことのみが異なり、その他の構成は図1の実施の形態1と同じ構成になっている。
【0019】
図3において、この発明の実施の形態2のインバータ一体型回転電機は、図1の実施の形態1に対して、ヒートシンクケース70の外周側板部72aにその外側表面から略径方向外側に向けて突出する外周冷却フィン721を略軸方向に沿って設け、また、内周側板部72bにその外側表面から略径方向中心に向けて突出する内周冷却フィン722を略軸方向に沿って設けられている。
また、前記外周冷却フィン721と内周冷却フィン722の厚さとフィンピッチはそこを通る冷却空気流の通風抵抗が大きくならないような最適な構成になっている。
【0020】
このように構成された実施の形態2においては、インバータケース8の端壁80の冷却空気流吸入孔80a,80bから導入された冷たい冷却空気流が、ヒートシンクケース70の外周側板部72aの表面に設けられた外周冷却フィン721と内周側板部72bの表面に設けられた内周冷却フィン722の表面に沿ってそれぞれ流れるので、内部のスイッチング素子73等を冷却するためのヒートシンクケース70の冷却表面積(ここでは外周側板部72aの外周冷却フィン721の表面積と内周側板部72bの内周冷却フィンの表面積の和)が広く確保できる。
また、冷却空気流通路を外周冷却空気流通路P1と内周冷却空気流通路P2の2ヶ所並行して形成し、前記外周冷却フィン721と内周冷却フィン722の厚さとフィンピッチはそこを通る冷却空気流の通風抵抗が大きくならないような最適な構成になっているので、通風抵抗が大きくならず、従って、冷却空気流量が低下しないので、ヒートシンクケース70の外周側板部72aと内周側板部72bを介して、内部のスイッチング素子73等を効率的に冷却することができる。
【0021】
以上のように、インバータ装置のスイッチング素子73等やそれらを接続する電力配線や制御配線を電気的、機械的に良好に保護しつつ、発熱量が大きいスイッチング素子等をさらに効率的に冷却できる効果がある。
【0022】
実施の形態3.
図4はこの発明の実施の形態3に係わるインバータ一体型回転電機の構造を示す縦断面図であり、図1の実施の形態1に対して、インバータ装置7のヒートシンクケース70の底板部71に冷却フィン711を追加構成したことのみが異なり、その他の構成は図1の実施の形態1と同じ構成になっている。
【0023】
図4において、この発明の実施の形態3のインバータ一体型回転電機は、図1の実施の形態1に対して、ヒートシンクケース70の底板部71の外側底面から前記インバータケース8に向けて突出して一体に固着される冷却フィン711が設けられており、底板部71とインバータケース8の端壁80との間には底板部冷却空気流通路P0が構成され、また、この底板部冷却空気流通路P0に連通するように、冷却フィン711に対面してインバータケース8の端壁80には冷却空気流吸入孔80cが形成されている。
また、前記冷却フィン711の厚さとフィン間距離はそこを通る冷却空気流の通風抵抗が大きくならず、かつ表面積が広く確保できるような最適な構成になっている。
【0024】
このように構成された実施の形態3において、端壁80の冷却空気流吸入孔80cから導入された冷たい冷却空気流が、まず、底板部71の冷却フィン711を冷却し、そして底板部71の底面に衝突し、底板部冷却空気流通路P0を通って径方向外側と径方向中心に分かれて偏向され、径方向外側の流れは外周側板部72aとインバータケース8の内周とによって形成される外周冷却空気流通路P1を通じて図の矢印Xに示すようにインバータ装置7を軸方向に貫通し、また径方向中心に向かう流れは内周側板部72bと回転軸31を囲繞するカバー90との間に形成される内周冷却空気流通路P2を通じて図の矢印Yに示すようにインバータ装置7を軸方向に貫通して、ハウジング4の冷却空気流吸入孔42からモータハウジング4内に導かれ、そして冷却ファン33によって径方向外側に偏向されて、ハウジング4の外周の冷却空気流吹き出し孔41から外部に排出される。
【0025】
このようにして端壁80の冷却空気流吸入孔80cから導入された冷たい冷却空気流が、まずヒートシンクケース70の底板部71に設けた冷却フィン711を冷却し、次に外周側板部72aの表面と内周側板部72bの表面に沿ってそれぞれ流れるので、内部のスイッチング素子73等を冷却するためのヒートシンクケース70の冷却表面積(ここでは底板部71に設けた冷却フィン711の表面積と外周側板部72aの表面積と内周側板部72b表面積の和)が広く確保でき、ヒートシンクケース70の底板部71の冷却フィン711と外周側板部72aと内周側板部72bを介して、内部のスイッチング素子73等を効率的に冷却することができる。
【0026】
実施の形態4.
図5はこの発明の実施の形態4に係わるインバータ一体型回転電機の構造を示す縦断面図であり、図4の実施の形態3に対して、インバータ装置7のヒートシンクケース70の外周側板部72aと内周側板部72bの外側表面にそれぞれ冷却フィン721、722を追加構成したことのみが異なり、その他の構成は図4の実施の形態3と同じ構成になっている。
【0027】
図5において、この発明の実施の形態4のインバータ一体型回転電機は、図4の実施の形態3に対して、ヒートシンクケース70の外周側板部72aにその外側表面から略径方向外側に向けて突出する外周冷却フィン721を略軸方向に沿って設け、また、内周側板部72bにその外側表面から略径方向中心に向けて突出する内周冷却フィン722を略軸方向に沿って設けられている。
また、前記外周冷却フィン721と内周冷却フィン722の厚さとフィンピッチはそこを通る冷却空気流の通風抵抗が大きくならないような最適な構成になっている。
【0028】
このように構成された実施の形態4においては、インバータケース8の端壁80の冷却空気流吸入孔80cから導入された冷たい冷却空気流が、まずヒートシンクケース70の底板部71に設けた冷却フィン711を冷却し、次に外周側板部72aの表面に設けられた外周冷却フィン721と、内周側板部72bの表面に設けられた内周冷却フィン722に沿ってそれぞれ流れ、内部のスイッチング素子73等を冷却するためのヒートシンクケース70の冷却表面積(ここでは底板部71に設けた冷却フィン711の表面積と、外周側板部72aの外周冷却フィン721の表面積と、内周側板部72bの内周冷却フィン722の表面積の和)が広く確保でき、ヒートシンクケース70の底板部71の冷却フィン711と、外周側板部72aの外周冷却フィン721と、内周側板部72bの内周冷却フィン722を介して、内部のスイッチング素子等を効率的に冷却することができる。
【0029】
実施の形態5.
図6はこの発明の実施の形態5に係わるインバータ一体型回転電機の構造を示す縦断面図であり、図1の実施の形態1に対して、インバータ装置7のヒートシンクケース70の内周側板部72bの外側表面にのみ冷却フィン722を追加構成したものであり、その他の構成は図1の実施の形態1と同じ構成になっている。
【0030】
実施の形態6.
図7はこの発明の実施の形態6に係わるインバータ一体型回転電機の構造を示す縦断面図であり、図1の実施の形態1に対して、インバータ装置7のヒートシンクケース70の外周側板部72aの外側表面にのみ冷却フィン721を追加構成したものであり、その他の構成は図1の実施の形態1と同じ構成になっている。
【0031】
実施の形態7.
図8はこの発明の実施の形態7に係わるインバータ一体型回転電機の構造を示す縦断面図であり、図3の実施の形態2に対して、インバータ装置7のヒートシンクケース70の内周側板部72bの外側表面にのみ冷却フィン722を追加構成したものであり、その他の構成は図3の実施の形態2と同じ構成になっている。
【0032】
実施の形態8.
図9はこの発明の実施の形態8に係わるインバータ一体型回転電機の構造を示す縦断面図であり、図3の実施の形態2に対して、インバータ装置7のヒートシンクケース70の外周側板部72aの外側表面にのみ冷却フィン721を追加構成したものであり、その他の構成は図3の実施の形態2と同じ構成になっている。
【0033】
尚、実施の形態1から実施の形態8までの説明及び図では、いずれもスイッチング素子73がヒートシンクケース70の底板部71に接続固定される構造について示したが、このスイッチング素子73は外周側板部72aまたは内周側板部72bに接続固定された場合でも同様な効果が生じることは言うまでもない。
また、図3に示すように、ヒートシンクケース70の開口部70aに密封用の蓋82を設けても良く、この蓋82を設けることによって耐水性や耐塩水性などを向上することができる。この蓋82を樹脂で形成することによって、回転電機側からヒートシンクケース70への輻射熱を良好に遮断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】この発明の実施の形態1に係わるインバータ一体型回転電機の構造を示す縦断面図である。
【図2】図1のインバータ一体型回転電機を含むシステム回路の概念図である。
【図3】この発明の実施の形態2に係わるインバータ一体型回転電機の構造を示す縦断面図である。
【図4】この発明の実施の形態3に係わるインバータ一体型回転電機の構造を示す縦断面図である。
【図5】この発明の実施の形態4に係わるインバータ一体型回転電機の構造を示す縦断面図である。
【図6】この発明の実施の形態5に係わるインバータ一体型回転電機の構造を示す縦断面図である。
【図7】この発明の実施の形態6に係わるインバータ一体型回転電機の構造を示す縦断面図である。
【図8】この発明の実施の形態7に係わるインバータ一体型回転電機の構造を示す縦断面図である。
【図9】この発明の実施の形態8に係わるインバータ一体型回転電機の構造を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0035】
1 車両用回転電機、 2 ステータ、 3 ロータ、 4 ハウジング、 4a,4b端壁、 5 プーリ、6 ブラシ、 7 インバータ装置、 8 インバータケース、9 バッテリ、21 ステータコイル、 21c 引き出し線、 22 ステータコア、 23 絶縁シート、31 回転軸、 32 ロータコア、 33 冷却ファン、 34 界磁コイル、41 冷却空気流吹き出し孔、 42 冷却空気流吸入孔、60 ブラシホルダ、70 ヒートシンクケース、 70a 開口部、 71 底板部、72a 外周側板部、 72b 内周側板部、 72c 開口部、 73 スイッチング素子、 74 樹脂、75a −バスバー(直流板部)、 75b +バスバー、 76 ターミナルボード
76U、76V、76W 交流バスバー(交流板部)、 77 界磁電流制御用トランジスタ、78 フライホイルダイオード、 79 制御回路、80 端壁,80a,80b,80c 冷却空気流吸入孔、81 絶縁材、 82 蓋、 90 カバー、710 ヒートシンク、 721、722 冷却フィン、 730 インバータ回路、P1 外周冷却空気流通路、P2 内周冷却空気流通路、P0 底板部冷却空気流通路、B +B端子




 

 


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