米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 発電 -> 三菱電機株式会社

発明の名称 回転電機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−20366(P2007−20366A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−201660(P2005−201660)
出願日 平成17年7月11日(2005.7.11)
代理人 【識別番号】100113077
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 省吾
発明者 米賀多 秀樹 / 深沢 啓一
要約 課題
回転子の軸方向の全長の延びを最小限に抑制し、更にこの回転子の回転時における回転バランスの調整を容易に行うことができる回転電機を提供することを目的とする。

解決手段
回転子1の少なくとも一方の軸方向端面に回転子1の回転軸である軸線CAを中心に設けられた穴部5と、この穴部5が設けられた回転子1の少なくとも一方の軸方向端面位置に回転子1の回転バランス調整のために折り曲げられる調整部8aを有したバランス調整部材8が設けられたものであり、回転バランス調整のために折り曲げられた前記調整部8aが前記穴部5の内部に収容されているものである。
特許請求の範囲
【請求項1】
シャフトに固定された回転子と、
この回転子の少なくとも一方の軸方向端面に軸線を中心に設けられた穴部と、
回転子の回転バランス調整のために折り曲げられる調整部を有したバランス調整部材と、
を備え、
前記調整部は、回転バランス調整のために折り曲げられた際に前記穴部の内部に収容されている
ことを特徴とする回転電機。
【請求項2】
バランス調整部材は、調整部が折り曲げられていないときは回転する際の重心が軸線に一致している
ことを特徴とする請求項1記載の回転電機。
【請求項3】
バランス調整部材は、板状に形成されており、穴部が設けられた回転子の少なくとも一方の軸方向端面に固定される
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回転電機。
【請求項4】
バランス調整部材は、回転子に固定された磁石の角部を覆う保護カバーと一体形成されている
ことを特徴とする請求項3に記載の回転電機。
【請求項5】
調整部は、穴部とこの穴部が設けられた回転子の軸方向端面とで形成された角部を支点として折り曲げられる
ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の回転電機。
【請求項6】
バランス調整部材は、筒状に形成されており、穴部の径方向内周面に固定される
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回転電機。
【請求項7】
バランス調整部材は、凸形状の突起部を外周面に有する
ことを特徴とする請求項6に記載の回転電機。
【請求項8】
調整部は、その重心位置が該調整部の先端部側に位置するように形成されている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一に記載の回転電機。
【請求項9】
調整部は、二つに分岐した形状でもって成る
ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一に記載の回転電機。
【請求項10】
調整部は、折曲部を有し、その幅は前記調整部の先端方向部分の幅と比し狭く形成される
ことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一に記載の回転電機。
【請求項11】
調整部は、穴部の径方向内周面に沿うように折り曲げられている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか一に記載の回転電機。
【請求項12】
調整部は、回転子の側面に複数設けられている磁石の境界と軸線とを結んだ直線上に配設されている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか一に記載の回転電機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、回転電機の回転バランス調整構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の回転電機の回転バランス調整構造においては、バランス調整のためにタップを複数設けたバランスグルマをボルトを用いて回転子の軸方向端面に螺着し、前記タップにねじ形状の重りを取り付けて回転バランスの調整を行うものであった。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−238223号公報(第3頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の回転電機の回転バランス調整構造では、回転バランスの調整を行うためにねじ形状の重りを別途取り付ける構造になっていたため、その取り付け作業は煩雑になり、また重りを取り付けたため前記バランスグルマが設けられている回転子の重量が増加し、回転子の回転により生ずる慣性力が増加するため回転方向が逆転する等の動作反応が遅れるという欠点があった。更に、温度変化によるねじ及びバランスグルマの膨張または収縮、あるいは振動が原因で、重りであるねじに緩みが発生してねじが脱落し、脱落したねじが固定子と回転子との間に噛み込まれ、回転子がロックするという欠点があった。
また適切なタップの個数については言及されておらず、前記バランスグルマには予め多数のタップが設けられており、更に、ねじ形状の重りをバランス調整に使用する構造に加え、ボルトを用いてバランスグルマを回転子の軸方向端面に螺着する構造をしているために、バランスグルマが設けられた回転子の軸方向の全長が延びてしまうという欠点があった。
【0005】
この発明は、上述のような問題を解決するためになされたもので、回転子の軸方向の全長の延びを最小限に抑制し、更にこの回転子の回転バランスの調整を容易に行うことができる回転電機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る回転電機においては、回転子の少なくとも一方の軸方向端面に回転子の回転軸である軸線を中心に設けられた穴部と、この穴部が設けられた回転子の少なくとも一方の軸方向端面位置に回転子の回転バランス調整のために折り曲げられる調整部を有したバランス調整部材が設けられたものであり、前記調整部は回転バランス調整のために折り曲げられて前記穴部の内部に収容されているものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明は、折り曲げられた前記調整部は前記穴部の内部に収容されていることにより、回転バランス調整作業が容易となり尚且つバランス調整部材を設けた回転子の軸方向の全長の延びを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
図1(a)は、この発明による回転電機を構成する回転子の一例として、例えば車両の電動パワーステアリング装置用ブラシレスモータが有した回転子の軸方向の部分断面図である。図1(b)は図1(a)の鉄心の右側面図である。図2は図1(a)のII−II断面を表した径方向断面図である。図3(a)は回転子の保護カバー付近の軸方向の部分断面図である。図3(b)は図3(a)の左側面に設けられる保護カバーの正面図である。図4(a)は回転子のバランス調整部材が一体形成された保護カバー付近の軸方向の部分断面図である。図4(b)は図4(a)の右側面に設けられる前記保護カバーの正面図である。図1(a)において、回転子1はシャフト2に固定されており、更に回転子1には鉄心3及び鉄心3よりも径大の段部4が設けられている。また図1(a)及び図1(b)に示すように、回転子1が回転バランスを保持したまま回転可能となるような1つの貫通していない穴部5が鉄心3の反段部側の軸方向端面に設けられている。この穴部5の形状の中心は軸線CAに一致しているため、穴部5が設けられた回転子1の回転バランスは保持されている。尚、図1(a)及び図1(b)に示されている穴部5の形状は円形状であるが、回転子1の回転バランスが保持される円形状以外の形状を持つ穴部を構成することも可能である。以下、このように回転子1の回転バランスを保持しつつ回転子1の軸方向端面に設けられた穴部を、「軸線を中心に設けられた穴部」と呼ぶ。また、図1に図示していないが、回転子1の外側に空隙を保持して固定子が近接している。
【0009】
図1及び図2に示すように、径方向の断面が円弧形状である6個のフェライトの磁石6は、その軸方向の一端である端面6aが段部4に当接して軸方向位置が規制され、鉄心3の外周面3aに塗布された接着剤によって鉄心3に接着されることで、回転子の側面に固定されている。以下、図2以降において,直線Lは接着されている磁石6の隣り合う境界と軸線CAとを通過する直線のことを示す。尚、図2には、一例として1本の直線Lのみ図示されているが、実際は各々の磁石6が隣り合う境界と軸線CAとを結ぶ直線Lが存在している。
【0010】
保護カバー70は、図3(a)及び図3(b)に示すような皿形状であって、その中心部には段部4にこの保護カバー70を圧入固定するために段部4の外径に対して締め代を有した保護カバー穴部70aが備えられている。保護カバー穴部70aは、複数の保護カバー爪部70bと複数の保護カバー切欠部70cとを備えており、保護カバー70の安定した圧入を図っている。保護カバー70はシャフト2の段部4の外径に沿って圧入され、磁石6の軸方向の一端である端面6a及び角部6bを覆うように固定され、これにより磁石6の鉄心3からの離脱または磁石6の端面6a及び角部6bの欠損が防止される。
【0011】
保護カバー71は、図4(a)及び図4(b)に示すような皿形状であって、その中心部にはシャフト2にこの保護カバー71を圧入固定するためにシャフト2の外径に対して締め代を有した保護カバー穴部71aが備えられている。保護カバー穴部71aは、複数の保護カバー爪部71bと複数の保護カバー切欠部71cとを備えており、保護カバー71の安定した圧入を図っている。保護カバー71はシャフト2の外径に沿って圧入され、磁石6の軸方向の一端である端面6c及び角部6dを覆うように固定され、これにより磁石6の鉄心3からの離脱または磁石6の端面6c及び角部6dの欠損が防止される。更に、保護カバー穴部71aの径方向外側には、板状に形成されたバランス調整部材8が保護カバー71と一体形成されている。
【0012】
調整部8aはバランス調整部材8上で尚且つ前記直線L上に配設されており、またバランス調整部材8上に切欠部8bを設けることにより形成されている。また調整部8aを折り曲げる折曲部8cの幅は前記調整部8aの幅と比し狭く形成されており、更に折曲部8cは穴部5とこの穴部5が設けられた鉄心3の軸方向端面とで形成される角部3bの位置に設けられている。
【0013】
バランス調整部材8が、バランス調整が実行されておらず調整部が折り曲げられていないときは、回転する際のバランス調整部材8の重心位置は軸線CAに一致しているため、この保護カバー71が設けられた回転子1の回転時における重心位置は変化しない。
【0014】
以下、実施の形態1で述べたバランス調整部材8に配設された調整部8aを使用した回転バランス調整方法について述べる。
【0015】
まず、回転子1の回転がアンバランスになる原因として、磁石6を固定するために鉄心3の外周面3aに塗布された接着剤が磁石6の境界に溢れ、その溢れた量が境界毎に異なるため磁石6の境界近辺の重量が偏在し、その結果回転時における回転子の重心が軸線CAに一致しなくなることが挙げられる。
【0016】
調整部8aはバランス調整部材8の前記直線L上に配設されているため、前述の原因により生じたアンバランスを調整する場合、接着剤が溢れている磁石6の境界の接着剤の溢れによる重心のずれを補正するために、前記直線L上に位置していて且つ接着剤が溢れている前記境界から見て軸線を越えた側に位置した調整部8aを選択する。続いて選択した調整部8aを折曲部8cの部分から軸方向に折り曲げバランス調整部材8の重心位置を変化させることにより、回転子1の回転バランスを調整する。
【0017】
また、折り曲げられた調整部8aは、穴部5の内部に収容されているため、回転バランスを調整した後の回転子1の軸方向の延びを抑制でき、回転子1の小型化への寄与が可能となる。更に調整部8aを穴部5の径方向内周面5aに沿うように折り曲げることにより、回転子1の回転時に遠心力が生じたとしても調整部8aの位置は変化せず、重心位置は移動しない。
【0018】
また、保護カバー70及び保護カバー71はステンレスの板材からプレス形成されており、保護カバー70は段部4に、また保護カバー71はシャフト2に圧入固定されている。そのために保護カバーを固定するためのねじが不必要となり、回転子3の軸方向の延びは最小限に抑制される。更に、板状に形成されたバランス調整部材8が保護カバー71と一体形成されているため、保護カバー71とバランス調整部材8とを重ねて設けた場合と比し回転子1の軸方向の延びを抑制することができる。更に調整部8aはバランス調整部材8上の前記磁石6の境界に該当した直線L上に配設されているため、適切な調整部8aを選択して効率的なバランス調整の実施が可能となる。
【0019】
更に折曲部8cは穴部5とこの穴部5が設けられた回転子1を構成する鉄心3の軸方向端面とで形成される角部3bの位置に設けられているため、折曲部8cはこの角部3bを支点として容易に折り曲げることができる。
【0020】
実施の形態2.
本実施の形態では、この発明による回転電機の一例として、回転子を構成する鉄心に設けられた穴部の内部にバランス調整部材が固定された構造を有す回転電機について説明する。
図5(a)は、この発明による回転電機を構成する回転子の一例として、例えば車両の電動パワーステアリング装置用ブラシレスモータが有した回転子の軸方向の部分断面図である。図5(b)は図5(a)の鉄心3の右側面図である。図5(c)は図5(a)の右側面に設けられるバランス調整部材の正面図である。図5(d)は図5(a)の右側面に設けられる保護カバーの正面図である。尚、以下図中において実施の形態1と同一の部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0021】
図5(a)及び図5(b)に示すように、実施の形態1と同様に軸線CAを中心にした貫通していない穴部5が鉄心3の反段部側の軸方向端面に設けられており、この穴部5の内部には、筒状に形成されたバランス調整部材9が設けられている。
【0022】
図5(c)に示すように、このバランス調整部材9に配設される調整部9aはバランス調整部材9の内周面9bに沿って折り曲げ可能であり、内周面9bと直線Lとが交わる位置に折曲部9cを介して設けられている。また、この折曲部9cの幅は調整部9aの幅と比し狭く形成されており、折曲部9cを使用して調整部9aを容易に折り曲げることが可能である。
【0023】
筒状に形成されたバランス調整部材9は穴部5の内部に圧入固定される。尚、バランス調整部材9の外周面9dに凸形状の突起部9eを設けておくことにより、圧入する際に、バランス調整部材9に撓みが発生する。この撓みを利用することにより寸法誤差の吸収が可能となり、バランス調整部材9の外径公差または穴部5の内径公差を緩和することができる。バランス調整部材9の軸方向の長さは穴部5と比し軸方向に僅かに長く、穴部5の内部に固定されたバランス調整部材9は穴部5から僅かに突出する突出部9fが形成される寸法となっている。
【0024】
保護カバー10は、図5(a)及び図5(d)に示すような皿形状であって、その中心部には前記突出部9fにこの保護カバー10を圧入固定するために前記突出部9fの外径に対して締め代を有した保護カバー穴部10aが備えられている。保護カバー穴部10aは、複数の保護カバー爪部10bと複数の保護カバー切欠部10cとを備えており、前記突出部9fへの安定した圧入を図っている。
【0025】
以下、実施の形態2で述べたバランス調整部材9に配設された調整部9aを使用した回転バランス調整方法について述べる。
【0026】
前述した通り、溢れた接着剤により磁石6の境界近辺の重量が偏在しその結果回転時における回転子1の重心位置が軸線CAに一致しない場合であっても、調整部9aは直線L上に配設されているため、適切な調整部9aを選択し折り曲げて回転子1の重心位置を変化させることによりアンバランス位置のバランス調整が可能となる。更に調整部9aを穴部5の径方向内周面5aに沿うように折り曲げることにより、回転時に遠心力が生じたとしても調整部9aの位置は変化せず、重心位置は移動しない。
【0027】
実施の形態3.
本実施の形態では、この発明による回転電機の一例として、回転子を構成する鉄心に設けられた穴部の内部にバランス調整部材が固定された構造を有す回転電機について説明する。
図6はバランス調整部材の正面図である。以下図中において実施の形態1または実施の形態2と同一の部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0028】
以下、本実施の形態において、バランス調整部材9に配設されている調整部9aを使用して行う回転バランス調整方法について述べる。
図6に示すように、調整部9aの先端部9gを太くすることで、先端部9gの重量を増加させ、調整部9aの重心位置を先端部9g側に位置させることができる。そのため、調整部9aを折り曲げた際にバランス調整部材9の重心位置を大きく移動させることが可能になるため、バランス調整部材9が設けられている回転子1の回転バランス調整幅を大きくすることが可能となる。
【0029】
実施の形態4.
本実施の形態では、この発明による回転電機の一例として、回転子を構成する鉄心に設けられた穴部の内部にバランス調整部材が固定された構造を有す回転電機について説明する。
図7はバランス調整部材の正面図である。以下図中において実施の形態1乃至実施の形態3と同一の部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0030】
図7のAに示すように、軸方向に対し筒型の形状をしたバランス調整部材9に配設された調整部11aは分岐部11bで二つに分岐した形状でもって成り、第一先端部11c及び第二先端部11dが形成されている。
【0031】
以下、本実施の形態において、バランス調整部材9に配設されている調整部11aを使用して行う回転バランス調整方法について述べる。
図7のBに示すように、調整部11aの第一先端部11cを第二先端部11dの折り曲げ方よりも大きく内周面9bに向けて折り曲げ、また図示しないが第一先端部11b及び第二先端部11dを内周面9bに向けて同一方向に折り曲げるなど、折り曲げ方を各々で任意に調整することができる。このように、バランス調整部材を有す回転子1のバランス調整をより細やかに行うことが可能となる。
【0032】
また図7のCに示すように、調整部11aの第一先端部11c及び第二先端部11dを直線Lに対し線対称となるように内周面9bに向けて折り曲げることにより、調整部11aの重心位置は直線L上で移動するため、バランス調整部材9の重心位置を径方向以外に変化させることなくバランス調整が可能となる。
【0033】
実施の形態5.
本実施の形態では、この発明による回転電機の一例として、回転子を構成する鉄心の少なくとも一方の軸方向端面にバランス調整部材が固定された構造を有す回転電機について説明する。
図8(a)は回転子の軸方向部分断面図である。図8(b)は図8(a)の鉄心3の右側面図である。尚、以下図中において実施の形態1乃至実施の形態4と同一の部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0034】
以下、本実施の形態において、バランス調整部材8に配設されている調整部8aを使用して行う回転バランス調整方法について述べる。
図8(a)及び図8(b)に示すように、貫通していない穴部51が軸線CAを中心として複数設けられ、折り曲げられた調整部8aの各々は複数設けた穴部51のいずれか一の内部に収容されている構造としたものである。
【0035】
この場合においても、実施の形態1乃至実施の形態4と同等の効果を得ることができる。
【0036】
実施の形態6.
本実施の形態では、この発明による回転電機の一例として、回転子を構成する鉄心の少なくとも一方の軸方向端面にバランス調整部材が固定された構造を有す回転電機について説明する。
図9(a)は回転子の軸方向部分断面図である。図9(b)は図9(a)の鉄心の右側面図である。尚、以下図中において実施の形態1乃至実施の形態5と同一の部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0037】
以下、本実施の形態において、バランス調整部材8に配設されている調整部8aを使用して行う回転バランス調整方法について述べる。
前述の実施の形態5では、軸線CAを中心に貫通していない穴部51を複数設け、そこに折り曲げられた調整部8aの各々が収容される場合について説明したが、図9(a)及び図9(b)に示すように、軸線CAを中心に反段部側の軸方向端面から段部4側に貫通している複数個の穴部52を設け、その中に折り曲げられた調整部8aの各々を収容する構造にしたものである。
この場合においても実施の形態5と同等の効果が得られることに加え、鉄心3の重量を削減したことにより回転子1の慣性力を抑制した回転電機を得ることができる。
【0038】
実施の形態7.
本実施の形態では、この発明による回転電機の一例として、回転子を構成する鉄心の双方の軸方向端面にバランス調整部材が固定された構造を有し、尚且つ保護カバーを使用しない回転電機について説明する。
図10(a)は回転子の軸方向部分断面図である。図10(b)は図10(a)の右側面に設けられるバランス調整部材の正面図である。図10(c)は図10(a)の左側面に設けられるバランス調整部材の正面図である。尚、以下図中において実施の形態1乃至実施の形態6と同一の部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0039】
バランス調整部材12は、図10(a)及び図10(b)に示すような板形状であって、その中心部にはシャフト2にこのバランス調整部材12を圧入固定するためにシャフト2の外径に対して締め代を有したバランス調整部材穴部12aが備えられている。バランス調整部材穴部12aは、複数のバランス調整部材爪部12bと複数のバランス調整部材切欠部12cとを備えており、バランス調整部材12の安定した圧入を図っている。バランス調整部材12はシャフト2の外径に沿って、鉄心3の反段部側の軸方向端面に圧入される。
【0040】
また調整部12dはバランス調整部材12上で尚且つ前記直線L上に配設されており、またバランス調整部材12上に切欠部12eを設けることにより形成されている。また調整部12dを折り曲げる折曲部12fの幅は前記調整部12dの幅と比し狭く形成されており、更に折曲部12fは穴部5とこの穴部5が設けられた鉄心3の軸方向端面とで形成されている角部3bの位置に設けられている。
【0041】
バランス調整部材13は、図10(a)及び図10(c)に示すような板形状であって、その中心部にはシャフト2にこのバランス調整部材13を圧入固定するためにシャフト2の外径に対して締め代を有したバランス調整部材穴部13aが備えられている。バランス調整部材穴部13aは、複数のバランス調整部材爪部13bと複数のバランス調整部材切欠部13cとを備えており、バランス調整部材13の安定した圧入を図っている。バランス調整部材13はシャフト2の外径に沿って、段部4の軸方向端面に圧入される。
【0042】
また調整部13dはバランス調整部材13上で尚且つ前記直線L上に配設されており、またバランス調整部材13上に切欠部13eを設けることにより形成されている。また調整部13dを折り曲げる折曲部13fの幅は前記調整部13dの幅と比し狭く形成されており、更に折曲部13fは穴部5とこの穴部5が設けられた鉄心3の軸方向端面とで形成されている角部4aの位置に設けられている。
【0043】
更に、バランス調整部材12及びバランス調整部材13として同一形状のそれを使用することにより、回転電機1を構成するバランス調整部材の標準化が可能となる。
【0044】
以下、本実施の形態において、バランス調整部材12に配設されている調整部12dを使用して行う回転バランス調整方法について述べる。
調整部12dは前記直線L上に配設されているため、適切な調整部12dを選択し折曲部12cの部分から軸方向に折り曲げることによりアンバランス位置の効率的なバランス調整が可能となる。尚、バランス調整部材12の軸線CAからの径を鉄心3の径よりも大に形成したため、段部4及びバランス調整部材12の径方向端部12gにより、磁石6の軸方向のずれを防ぐことができる。
【0045】
このように保護カバーを使用していない回転電機に本発明を適用した場合であっても同等の効果が得られ、加えて鉄心3の反段部側の軸方向端面及び段部4の軸方向端面にバランス部材を設けたことにより、バランス調整をより細やかに行うことが可能となる。
【0046】
更に、段部4側にのみバランス調整部材12を設けた構成若しくは段部4側にのみ貫通していない穴部を設けた構成にしてもよく、また、上述の実施の形態1乃至実施の形態7ではシャフト2及び鉄心3が一体形成されたものにこの発明を適用した場合について説明したが、シャフト2及び鉄心3を別体とした場合についても、この発明の適用は可能である。
【0047】
実施の形態8.
実施の形態1乃至実施の形態7においては、固定子の内側に回転子が設けられているインナロータ型の回転電機に適用した場合について説明したが、以下では固定子の外側に回転子が設けられているアウターロータ型の回転電機にこの発明を適用した場合について説明する。
図11は、この発明による回転電機を構成する回転子の一例を示しており、図11(a)は回転子の軸方向部分断面図である。図11(b)は図11(a)の右側面に設けられるバランス調整部材の正面図である。図12は図11(a)のXII−XII断面を表した径方向断面図である。尚、以下図中において実施の形態1乃至実施の形態7と同一の部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0048】
図11及び図12において、回転子14は、6個のフェライトの磁石6とこの磁石6を内包する回転子ケース14aで形成されており、シャフト2に固定されている。回転子14とシャフト2とを固定している回転子ケースの軸方向端面14bには、軸線CAを中心に貫通していない穴部53が1つ設けられており、前記回転子ケースの軸方向端面14bに当接してバランスを調整するために調整部15dが配設されたバランス調整部材15がシャフト2に固定されている。尚、バランス調整部材15は、前述のバランス調整部材12またはバランス調整部材13と同等の形状を有するため、詳細な説明は省略する。
【0049】
このようにアウターロータ型回転電機に実施の形態1乃至実施の形態7を適用した場合においても同等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】この発明の実施の形態1に係る回転子の軸方向の部分断面図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る回転子の径方向断面図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係る回転子の保護カバーの正面図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係る回転子の保護カバーの正面図である。
【図5】この発明の実施の形態2に係る回転子の軸方向の部分断面図である。
【図6】この発明の実施の形態3に係るバランス調整部材の正面図である。
【図7】この発明の実施の形態4に係るバランス調整部材の正面図である。
【図8】この発明の実施の形態5に係る回転子の軸方向の部分断面図である。
【図9】この発明の実施の形態6に係る回転子の軸方向の部分断面図である。
【図10】この発明の実施の形態7に係る回転子の軸方向の部分断面図である。
【図11】この発明の実施の形態8に係る回転子の軸方向の部分断面図である。
【図12】この発明の実施の形態8に係る回転子の径方向断面図である。
【符号の説明】
【0051】
1 回転子、 2 シャフト、 3 鉄心、 5 穴部、 6 磁石、 8 バランス調整部材




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013