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発明の名称 スロットレスモータのコイル保持枠、ステータ、スロットレスモータ、コイル保持枠の製造方法及びステータの製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−14140(P2007−14140A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−192617(P2005−192617)
出願日 平成17年6月30日(2005.6.30)
代理人 【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
発明者 小川 徹
要約 課題
相間絶縁部の先端部に爪部を有するコイル保持枠、ステータ及びスロットレスモータを得ること。

解決手段
光造形法により液状の光硬化樹脂を硬化積層させ、円筒部、相間絶縁部及び爪部を有する略円筒状に形成されたコイル保持枠と、前記コイル保持枠の前記相間絶縁部間に形成されたスロット部に挿入されて前記コイル保持枠に分布巻きされたコイルと、鋼板を積層して円筒状に形成され、前記コイルを巻装した前記コイル保持枠を嵌合させたコアバックと、前記コイルが挿入された前記スロット部に充填した前記液状の光硬化樹脂に前記積層造形装置によりレーザ光を照射して硬化させたスロット内モールド部と、前記光造形法により、前記コイルを巻装した前記コイル保持枠及び前記コアバックのコイルエンド部を、前記液状の光硬化樹脂を硬化積層させてリング状にモールドしたコイルエンドモールド部と、を備える。
特許請求の範囲
【請求項1】
円筒部、相間絶縁部及び爪部を有する略円筒状に形成されたスロットレスモータのコイル保持枠であって、
積層造形装置を用いる光造形法により液状の光硬化樹脂を硬化積層させることにより形成されることを特徴とするスロットレスモータのコイル保持枠。
【請求項2】
請求項1に記載のコイル保持枠と、
前記コイル保持枠の前記相間絶縁部間に形成されたスロット部に挿入されて前記コイル保持枠に分布巻きされたコイルと、
鋼板を積層して円筒状に形成され、前記コイルを巻装した前記コイル保持枠を嵌合させたコアバックと、
前記コイルが挿入された前記スロット部に充填した前記液状の光硬化樹脂に前記積層造形装置によりレーザ光を照射して硬化させたスロット内モールド部と、
前記積層造形装置を用いる前記光造形法により、前記コイルを巻装した前記コイル保持枠及び前記コアバックのコイルエンド部を、前記液状の光硬化樹脂を硬化積層させてリング状にモールドしたコイルエンドモールド部と、
を備えることを特徴とするスロットレスモータのステータ。
【請求項3】
請求項2に記載のステータと、
前記ステータ内に回転自在に設置されたロータと、
を備えることを特徴とするスロットレスモータ。
【請求項4】
円筒部、相間絶縁部及び爪部を有する略円筒状のコイル保持枠を製造するコイル保持枠の製造方法において、
タンク内の光硬化樹脂の液面上に位置させた造形テーブル上に、一層の厚さの光硬化樹脂を塗り、前記造形テーブル上の光硬化樹脂に対してレーザビームを走査し、前記コイル保持枠の断面形状に前記光硬化樹脂を硬化させた硬化造形物を形成する第1の工程と、
前記造形テーブルを降下させ、前記光硬化樹脂の液面下に前記造形テーブルを沈め、次の層を造形するための一層の厚さの前記液体の光硬化樹脂が前記液面と前記硬化造形物上面との間に挟まれるように前記造形テーブルを位置させる第2の工程と、
前記硬化造形物上でレーザビームを走査し、前記硬化造形物上に同一断面形状の硬化層を結合・積層して次の硬化造形物を形成する第3の工程と、
前記第2、第3の工程を繰返して前記硬化造形物の複数層分から成るコイル保持枠を形成する第4の工程と、
を備えることを特徴とするスロットレスモータのコイル保持枠の製造方法。
【請求項5】
前記第4の工程で製造されたコイル保持枠のスロット部にコイルを挿入して前記コイル保持枠にコイルを分布巻きし、該コイルが巻かれたコイル保持枠をコアバック内に挿入して両端にコイルエンド部が突出したステータを形成する第5の工程と、
前記スロット部内へ前記光硬化樹脂を充填させた状態で、レーザビームを前記スロット部内へ照射し、前記光硬化樹脂を硬化させて前記スロット部内にスロット内モールド部を形成する第6の工程と、
前記造形テーブル上に、軸方向を上下方向に向けて、前記ステータを位置決め載置し、前記造形テーブルを降下させ、前記光硬化樹脂の液面下に前記コイル保持枠及び前記コアバックの上端部を沈め、モールド層を形成するための一層の厚さの前記液体の光硬化樹脂が液面と前記上端部との間に挟まれるように前記造形テーブルを位置させる第7の工程と、
前記コイル保持枠及び前記コアバックの上端部上でレーザビームを走査し、該上端部上の前記コイルエンド部が存在しない部分に前記光硬化樹脂の硬化層を形成する第8の工程と、
前記第7、第8の工程を繰り返して前記コイルエンド部を覆う最終層まで前記光硬化樹脂を硬化させ、一方のコイルエンド部の樹脂モールドを行ない、一方のコイルエンドモールド部を形成する第9のステップと、
前記ステータを前記造形テーブル上で反転させ、続いて、前記第7、第8のステップを繰り返して他方のコイルエンド部を覆う最終層まで前記光硬化樹脂を硬化させ、他方のコイルエンド部の樹脂モールドを行ない、他方のコイルエンドモールド部を形成する第10のステップと、
を備えることを特徴とするスロットレスモータのステータの製造方法。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高速回転に適するスロットレスモータ、そのステータ、コイル保持枠、コイル保持枠の製造方法及びステータの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のスロットレスモータとして、永久磁石製の磁極を有して真空状態の雰囲気内に配置される回転子と、磁極で生成された主磁束が鎖交されるように配置された電気子コイルを有するコアレス構造の固定子と、固定子を保持する固定子用構造体とを備えたコアレスモータ(スロットレスモータ)において、固定子が、ポリエステル樹脂などの電気絶縁材を用いて円筒状に形成されたコイル保持枠と、コイル保持枠の外周面に等間隔で形成された12個の四角溝状のコイルスロットに装填された複数の電機子コイルを有しているものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−270502号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の技術によれば、コイル保持枠を、非磁性体であるポリエステル樹脂材料等で形成するため、加工方法においてワイヤカット等を採用することができず、また、量産品でない限り金型による射出成型等も採用することができず、機械加工(フライス盤、旋盤等)に限られることから、コイル保持枠の形状には制約がある。
【0005】
すなわち、特許文献1の図2及び図4に示されているように、コイルスロットは四角溝状とし、コイルスロット間の相間絶縁部は単純な凸形状とせざるを得ず、相間絶縁部の先端部にコイル抜け出し防止のための爪部(鉤部)を形成することができないという問題があった。また、機械加工時の切削力に耐える必要から相間絶縁部を厚くせざるを得ず、コイルの巻線占有率を高くすることができないという問題があった。
【0006】
また、インナーロータ型のスロットレスモータのステータは、コイル保持枠と、コイル保持枠が嵌合される強磁性体の円筒状コアバックとから構成されるが、両者を結合させるため接着又はモールドする必要がある。接着のみで結合させると、強度不足、品質のバラツキ等の問題が生じるため、通常は、接着剤による接着後モールドを行い強度及び品質を向上させる。しかしながら、モールドを行うためには、モールド用の治具(金型)を製作する必要があり、また、作業工程時間が長く、作業効率が悪いという問題があった。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、相間絶縁部の先端部に爪部(鉤部)を有するコイル保持枠、ステータ及びスロットレスモータを得ることを目的とする。また、モールド用の金型(治具)を用いないコイル保持枠の製造方法及びステータの製造方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のスロットレスモータのコイル保持枠は、円筒部、相間絶縁部及び爪部を有する略円筒状に形成されたスロットレスモータのコイル保持枠であって、積層造形装置を用いる光造形法により液状の光硬化樹脂を硬化積層させることにより形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、金型を用いずに、円筒部、薄肉の相間絶縁部及び爪部を有する略円筒状に形成されたスロットレスモータのコイル保持枠が得られるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に、本発明にかかるスロットレスモータのコイル保持枠、ステータ、スロットレスモータ、コイル保持枠の製造方法及びステータの製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0011】
実施の形態
図1は、本発明にかかるインナーロータ型のスロットレスモータの実施の形態を示す一端を断面にした斜視図であり、図2−1は、樹脂製のコイル保持枠の斜視図であり、図2−2は、樹脂製のコイル保持枠の断面図であり、図3は、コイル保持枠に分布巻きされるコイルの斜視図であり、図4は、コイル保持枠を嵌合させる円筒状コアバックの斜視図であり、図5は、ロータの斜視図であり、図6は、積層造形装置の模式図であり、図7は、樹脂モールド前のステータの斜視図であり、図8は、樹脂モールド後のステータの斜視図である。
【0012】
高速回転仕様のモータは、高速回転域において、電気角周波数の上昇、及び、駆動ドライバのスイッチング動作に伴う高調波電流等の影響により、高調波損失が大幅に増加するため、モータの効率が低下するという問題がある。高速回転域でのモータ効率を向上させるため、高調波損失のうちの高調波鉄損の低減を目的として、モータを図1に示すようなスロットレスモータ30としている。
【0013】
図1〜図5に示すように、スロットレスモータ30は、コイル11を巻装した略円筒状の樹脂製のコイル保持枠12を円筒状のコアバック13に嵌合させて形成したステータ10と、中心部に回転軸23を嵌合させた円筒状のロータコア22の外周部に8枚の矩形板状の永久磁石21を略リング状に埋設して形成したロータ20とを備えている。
【0014】
コアバック13及びロータコア22は電磁鋼板を積層して円筒状に形成されている。ロータ20は、回転軸23が図示しないフレームの軸受に支持されることにより、ステータ10内に回転自在に支持され、コイル11が発生する磁束により回転駆動される。スロットレスモータ30には、コイル11が巻装される強磁性体のティース部が存在しないので、ステータ10を鎖交する磁束量が低減され、高速域における高調波鉄損が大幅に低減されている。
【0015】
図2−1及び図2−2に示すように、コイル保持枠12は、ステータ10の内周部となる円筒部12aと、円筒部12aから外側へ放射状に配置される薄肉の相間絶縁部12bと、相間絶縁部12bとT字を形成するように先端部に設けられた爪部12cとを有し、相間絶縁部12b、12b間には、図3に示すコイル11が挿入されるスロット部12dが形成される。
【0016】
次に、図6に示す積層造形装置40を参照し、コイル保持枠12の光造形法による製造方法を説明する。積層造形装置40は、レーザ光学系50と造形ステージ60とを備えている。レーザ光学系50は、レーザ光としての紫外線レーザビーム52を発射するレーザ光源51と、紫外線レーザビーム52の強度を調節する音響光学素子53と、紫外線レーザビーム52の進路を変換するミラー54、55と、紫外線レーザビーム52を造形ステージ60の所定のZ軸位置に集光させるZ軸焦点レンズ56と、紫外線レーザビーム52を造形物(コイル保持枠)12の断面形状を塗りつぶすように走査させるXYスキャナ57と、を備えている。
【0017】
造形ステージ60は、液体の光硬化樹脂としての紫外線硬化樹脂61を貯留するタンク62と、タンク62内で造形物12を載置する造形テーブル63と、アーム64aを介して造形テーブル63をZ軸方向(上下方向)に変位させるZ軸駆動装置64と、を備えている。
【0018】
コイル保持枠12は、図2−1及び図2−2に示すコイル保持枠12の3次元形状データを積層造形装置40の図示しない制御装置に入力することにより、積層造形装置40により製造される。
【0019】
まず、第1のステップとして、制御装置により、コイル保持枠12の断面の算出を行い、輪郭線からなるスライスデータを作成し、このスライスデータに基づいて、輪郭線内部を塗りつぶすように走査するレーザスポットの軌跡を計算し、コイル保持枠のレーザ走査軌跡データを作成する。
【0020】
第2のステップとして、タンク62内の紫外線硬化樹脂61の液面上に上昇させて位置させた造形テーブル63上に、一層の厚さの紫外線硬化樹脂61を塗る。レーザ光学系50を作動させ、コイル保持枠12のレーザ走査軌跡データに基づいて造形テーブル63上でレーザビーム52を走査し、コイル保持枠12の断面形状に紫外線硬化樹脂61を硬化させ硬化造形物(コイル保持枠)12を形成する。
【0021】
第3のステップとして、造形テーブル63を降下させ、紫外線硬化樹脂61の液面下に造形テーブル63を沈め、次の層を造形するための一層の厚さの液体紫外線硬化樹脂61が液面と硬化造形物12上面との間に挟まれるように造形テーブル63を位置させる。
【0022】
第4のステップとして、コイル保護枠のレーザ走査軌跡データに基づいて硬化造形物12上でレーザビーム52を走査し、硬化造形物12上に同一断面形状の硬化層を結合させて積層し次の硬化造形物12を形成する。
【0023】
第5のステップとして、第3、第4のステップを繰り返して最終層まで紫外線硬化樹脂61を硬化させ、円筒部12aと相間絶縁部12bと爪部12cとを有し硬化造形物の複数層分からなるコイル保持枠12を形成する。
【0024】
第1のステップ〜第5のステップの光造形法によりコイル保持枠12を製作することにより、金型を用いずに、爪部12cと薄肉の相間絶縁部12bとを有し、巻線占有率を向上させ、モータ効率を向上させることができるコイル保持枠12が得られる。
【0025】
次に、第6のステップとして、図2−1及び図2−2に示す形に造形されたコイル保持枠12のスロット部12dに、図3に示すコイル11を、図示しないコイル挿入装置を用いて挿入し、コイル保持枠12にコイル11を分布巻きする。続いて、コイル11を巻装したコイル保持枠12の爪部12c及び/又はコアバック13の内周部に接着剤を塗布し、コイル保持枠12をコアバック13内に挿入して両者を接着し、図7に示すステータ10を製作する。ステータ10は、両端にコイルエンド部11aが突出している。
【0026】
次に、積層造形装置40を用いた光造形法によるステータ10の樹脂モールド方法を説明する。ステータ10の樹脂モールドは、コイル保持枠12のスロット部12d内の樹脂モールドと、コイルエンド部11aの樹脂モールドとに分けて行なう。まず、スロット部12d内の樹脂モールドについて説明する。
【0027】
第7−1のステップとして、制御装置により、コイル保持枠12の断面の算出を行い、コイル保持枠12のスロット部12dの輪郭線からなるスライスデータを作成し、このスライスデータに基づいて、輪郭線内部を塗りつぶすように走査するレーザスポットの軌跡を計算し、スロット部12dのレーザ走査軌跡データを作成する。
【0028】
第7−2のステップとして、造形テーブル63上に、軸方向を上下方向(Z軸方向)に向けて、図7に示すステータ10を位置決め載置し、タンク62内に降下させ、コイル保持枠12及びコアバック13の上端部まで紫外線硬化樹脂61の液面下に沈め、スロット部12d内のコイル11の隙間に紫外線硬化樹脂61を浸透・充填させる。高速回転仕様のモータでは、巻線占積率が70%〜80%で比較的低いため、スロット部12dには隙間があり、紫外線硬化樹脂61を浸透させること及びレーザビーム52を照射することは容易である。
【0029】
第7−3のステップとして、レーザ光学系50を作動させ、スロット部12dのレーザ走査軌跡データに基づいてレーザビーム52を走査し、コイルエンド部11a及びスロット部12dのコイル11の隙間を通してレーザビーム52をスロット部12d内に照射し、スロット部12d内の紫外線硬化樹脂61を、少なくともスロット部12dの全長の半分の深さまで硬化させる。紫外線硬化樹脂61は硬化しても透明であるものを用い、レーザビーム52のビーム径を絞らないようにして全長の半分の深さまでを一様に硬化させる。レーザビーム52を走査し、全てのスロット部12d内の紫外線硬化樹脂61を少なくともスロット部12dの全長の半分の深さまで硬化させる。レーザビーム52は、音響光学素子53によりコイル11を損傷させない強度に調節しておく。
【0030】
第7−4のステップとして、ステータ10を造形テーブル63上で反転させ、続いて、第7−2及び第7−3のステップを実施し、全てのスロット部12d内全長の樹脂モールドを行ない、スロット部12d内にスロット内モールド部を形成する。
【0031】
なお、コイル保持枠12を透明樹脂で成型しておけば、コイル保持枠12の内周側からスロット部12d内へレーザビーム52を照射することができるので、第7のステップとして、スロット部12d内へ紫外線硬化樹脂61を充填させた状態で、ステータ10をタンク62内の紫外線硬化樹脂61の液面上に上昇させ、レーザビーム52をコイル保持枠12の内周側から竜巻状(コイルばね状)に全長に亘って走査することにより、第7−1のステップ〜第7−4のステップによる樹脂モールドと同等以上の樹脂モールドを行なうことができ、スロット部12d内にスロット内モールド部を形成することができる。
【0032】
次に、コイルエンド部11aの樹脂モールドについて説明する。第8のステップとして、制御装置により、コイル保持枠12の内周とコアバック13の外周とに囲まれる断面の算出を行い、輪郭線からなるスライスデータを作成し、このスライスデータに基づいて、輪郭線内部を塗りつぶすように走査するレーザスポットの軌跡を計算し、コイルエンド部11aのレーザ走査軌跡データを作成する。
【0033】
第9のステップとして、造形テーブル63上に、軸方向を上下方向(Z軸方向)に向けて、ステータ10を位置決め載置し、タンク62内に降下させ、紫外線硬化樹脂61の液面下にコイル保持枠12及びコアバック13の上端部を沈め、モールド層を形成するための一層の厚さの液体紫外線硬化樹脂61が液面と上端部との間に挟まれるように造形テーブル63を位置させる。
【0034】
第10のステップとして、コイルエンド部11aのレーザ走査軌跡データに基づいてコイル保持枠12及びコアバック13の上端部上でレーザビーム52を走査し、上端部上のコイルエンド部11aが存在しない部分に硬化層を結合させる。
【0035】
第11のステップとして、第9、第10のステップを繰り返してコイルエンド部11aを覆う最終層まで紫外線硬化樹脂61を積層させ、一方のコイルエンド部11aの樹脂モールドを行ない、コイルエンドモールド部10aを形成する。
【0036】
第12のステップとして、ステータ10を造形テーブル63上で反転させ、続いて、第9、第10のステップを繰り返して他方のコイルエンド部11aを覆う最終層まで紫外線硬化樹脂61を積層させ、他方のコイルエンド部11aの樹脂モールドを行ない、他方のコイルエンドモールド部10aを形成し、図8に示すような、両端のコイルエンド部11aを樹脂モールドしてリング状のコイルエンドモールド部10aを形成したステータ10を製作する。コイルエンドモールド部10aがステータ10の両端に形成されるので、コイル保持枠12とコアバック13とは軸方向に堅固に固定される。
【0037】
第6のステップ〜第12のステップの光造形法により、モールド金型が不要で、作業工程時間を低減した低コストのステータ10の製造方法が得られる。また、この製造方法により、スロット部12d内に紫外線硬化樹脂61を充填・硬化させ、放熱性能及び剛性の高いステータ10が得られる。
【0038】
ステータ10は、図示しないフレーム内に焼嵌めされ、ロータ20は、回転軸23がフレームに保持された軸受に支持されることにより、ステータ10内に回転自在に設置され、スロットレスモータ30となる。
【0039】
スロットレスモータ30に、所定の相の交流電圧を印加すると、コイル11に電流が流れ、流れる電流と永久磁石21が発生する磁束とによって生じる永久磁石界磁トルクと、コイル11に流れる電流によって生じる磁束が磁気的に安定した位置に移動しようとするリラクタンストルクが発生してロータ20が回転する。
【産業上の利用可能性】
【0040】
以上のように、本発明にかかるスロットレスモータのコイル保持枠、ステータ、スロットレスモータ、コイル保持枠の製造方法及びステータの製造方法は、非量産のスロットレスモータに適している。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明にかかるスロットレスモータの実施の形態を示す斜視図である。
【図2−1】樹脂製のコイル保持枠の斜視図である。
【図2−2】樹脂製のコイル保持枠の断面図である。
【図3】コイル保持枠に分布巻きされるコイルの斜視図である。
【図4】コイル保持枠を嵌合させる円筒状のコアバックの斜視図である。
【図5】ロータの斜視図である。
【図6】積層造形装置の模式図である。
【図7】樹脂モールド前のステータの斜視図である。
【図8】樹脂モールド後のステータの斜視図である。
【符号の説明】
【0042】
10 ステータ
10a コイルエンドモールド部
11 コイル
11a コイルエンド部
12 コイル保持枠(硬化造形物)
12a 円筒部
12b 相間絶縁部
12c 爪部
12d スロット部
13 コアバック
20 ロータ
40 積層造形装置
52 レーザビーム
61 紫外線硬化樹脂(光硬化樹脂)
62 タンク
63 造形テーブル





 

 


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