米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 発電 -> 三菱電機株式会社

発明の名称 保護継電装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−14051(P2007−14051A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−188132(P2005−188132)
出願日 平成17年6月28日(2005.6.28)
代理人 【識別番号】100094916
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 啓吾
発明者 清水 利憲 / 片山 善博
要約 課題
大小様々な容量の発電機が接続されている電気所において、あらゆる発電機の脱調検出が可能な保護継電装置を提供する。

解決手段
脱調検出範囲の大きさが互いに異なる脱調検出特性を有する複数の脱調検出部9,10を備えるとともに、これらの各脱調検出部9,10の検出出力の論理和を系統遮断用のトリップ信号として出力するオアゲート13が設けられている。特に、各脱調検出部9,10において設定されている脱調検出範囲に対するインピーダンス軌跡の突入の有無を監視し、このインピーダンス軌跡が脱調検出範囲内に突入した場合には当該脱調検出範囲を有する脱調検出手段に対してのみ以降の脱調検出動作を継続させる突入監視手段を備える。
特許請求の範囲
【請求項1】
脱調検出範囲の大きさが互いに異なる脱調検出特性を有する複数の脱調検出手段を備えるとともに、これらの各脱調検出手段の検出出力の論理和を系統遮断用のトリップ信号として出力する論理和手段が設けられていることを特徴とする保護継電装置。
【請求項2】
上記各脱調検出部において設定されている脱調検出範囲に対するインピーダンス軌跡の突入の有無を監視し、このインピーダンス軌跡が脱調検出範囲内に突入した場合には当該脱調検出範囲を有する脱調検出手段に対してのみ以降の脱調検出動作を継続させる突入監視手段を備えることを特徴とする請求項1記載の保護継電装置。
【請求項3】
上記各脱調検出手段における脱調検出範囲に含まれる検出領域を区画するブラインダ特性とリアクタンス特性とをそれぞれ設定する特性設定手段を有するとともに、この特性設定手段による一つのブラインダ特性の設定に応じて、予め規定された整定比率に基づいて他のブラインダ特性を連動して決定する連動整定手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の保護継電装置。
【請求項4】
上記各脱調検出手段における脱調検出範囲に含まれる検出領域を区画するブラインダ特性とリアクタンス特性とをそれぞれ設定する特性設定手段を有するとともに、この特性設定手段で設定されるブラインダ特性とリアクタンス特性の一部を互いに共有化させる特性共有化手段を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の保護継電装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力系統の不平衡に起因して生じる発電機の脱調を検出して電力系統を保護する保護継電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電力系統は消費電力と発電電力とが常に平衡を保つ必要があり、正常時には、各発電機は同期状態となるように、つまり、電圧、電流などの電気量の位相差がある角度範囲内に収まるように運転されている。しかし、電力系統内で急速な不平衡が発生すると、その近辺の発電機の運転状態が不安定となり、同期速度の運転から外れるいわゆる脱調を生じる。
【0003】
このような脱調が電力系統の一部に生じると、この脱調の影響が電力系統の全体に波及するおそれがあるため、従来より、電力系統の途中に脱調を検出する保護継電装置を設け、脱調が生じたときには電力系統の途中を分離することで、電力系統全体へ影響が波及しないようにしている。
【0004】
従来、このような脱調の発生検出のためには、インピーダンスを複素平面上に図示する、いわゆるR−X図において、脱調検出の動作範囲として例えば四辺形特性をもたせるようにしておき、この四辺形特性で囲まれる内側の3つの領域A,B,Cについて、潮流インピーダンスがA→B→Cと順次通過したときには減速脱調が、また、C→B→Aと順次通過したときには加速脱調がそれぞれ生じたものと判断し、これらの脱調検出に応じて遮断器をトリップして電力系統を分離し、これによって電力系統の保護を図るようにしている(例えば、特許文献1,2等参照)。
【0005】
【特許文献1】特公昭63−55291号公報
【特許文献2】特許第2963294号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、大小様々な容量(発電能力)の発電機が電力系統に存在する電気所では、各発電機の容量に応じて脱調時の潮流インピーダンスの変化状態を示すインピーダンス軌跡が異なる。すなわち、小容量発電機の脱調時は、電流が小さくて周波数変動が大きいために、インピーダンス軌跡の変化が大きく、かつ変化速度も速い。一方、大容量発電機の脱調時は、電流が大きくて周波数変動が小さいために、インピーダンス軌跡の変化が比較的小さく、かつ変化速度も比較的遅い。
【0007】
したがって、小容量発電機の脱調時は、インピーダンス軌跡の変化が大きく、かつ変化速度も速いので、脱調検出のためには、R−X図の四辺形特性の検出範囲も比較的大きく設定する必要がある。一方、大容量発電機の脱調時は、インピーダンス軌跡の変化が小さく、変化速度も遅いので、脱調検出のためには、R−X図の四辺形特性の検出範囲も比較的小さく設定すればよい。
【0008】
ところが、従来の脱調検出用の保護継電装置においては、上述のように発電機の容量の大小によって脱調時のインピーダンス軌跡が異なるのにもかかわらず、単一の四辺形特性を設定して脱調検出を行っている。このため、電力系統に容量の異なる種々の発電機が並列接続されている発電所が存在する場合、これらの各発電機の脱調を確実に検出することが難しかった。
【0009】
すなわち、図7(a)に示すように、大容量発電機の脱調検出のために、R−X図の四辺形特性の検出範囲を比較的小さく設定していた場合、各大容量発電機の脱調時には、インピーダンス軌跡が、図中実線で示すように、A1,B1,C1の3領域を順次通過しても、小容量発電機の脱調時には、インピーダンス軌跡が、図中破線で示すように、各領域A1,B1,C1を通過しないことがあり、このときには脱調を検出することができない。
【0010】
一方、図7(b)に示すように、小容量発電機の脱調検出のために、R−X図の四辺形特性の検出範囲を大きく設定していた場合、小容量発電機の脱調時には、インピーダンス軌跡が、図中実線で示すように、A2,B2,C2の3領域を順次通過しても、大容量発電機の脱調時には、インピーダンス軌跡が、図中破線で示すように、四辺形特性の一つの領域B2しか通過しないことがあり、このときには脱調を検出することができない。
【0011】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、電力系統に容量の異なる種々の発電機が並列接続されている発電所が存在し、このため、脱調時のインピーダンス軌跡が異なる場合でも、これらの各発電機の脱調を確実に検出することが可能な保護継電装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するために、本発明の保護継電装置は、脱調検出範囲の大きさが互いに異なる脱調検出特性を有する複数の脱調検出手段を備えるとともに、これらの各脱調検出手段の検出出力の論理和を系統遮断用のトリップ信号として出力する論理和手段が設けられていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、脱調検出範囲の大きさが互いに異なる脱調検出特性を有する複数の脱調検出部を設け、これらの複数の脱調検出部を組み合わせて脱調検出を行うので、電力系統に容量の異なる種々の発電機が同時に存在し、このために脱調時のインピーダンス軌跡が異なる場合でも、インピーダンス軌跡は、いずれか一つの脱調検出範囲を通過することになる。このため、容量の異なる各発電機のいずれかに脱調が生じたときには、その脱調を確実に検出することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1における保護継電装置を備えた電力系統を示す構成図である。
【0015】
図1において、符号1は大容量発電機、2は小容量発電機である。3,4はそれぞれ送電線の電流、電圧を検出する変流器(CT)および変成器(PT)、5は本発明に係る保護継電装置である。
【0016】
保護継電装置5は、変流器3および変成器4から導入される電流、電圧の交流信号を電子回路で扱えるレベルに変換したり交流信号に含まれる高周波ノイズを除去するアナログ入力回路6、このアナログ入力回路6の出力をデジタル化するA/D変換器7、このA/D変換器7でデジタル化された電流,電圧のデータに基づいて潮流インピーダンスを算出する潮流インピーダンス演算部8、潮流インピーダンスのインピーダンス軌跡に基づいて大容量発電機1と小容量発電機2の脱調を検出する脱調検出手段としての小特性脱調検出部9と大特性脱調検出部10、各脱調検出部9,10の脱調検出範囲を設定する特性設定手段としての小特性設定部11と大特性設定部12、および各脱調検出部9,10の検出出力の論理和を系統遮断用のトリップ信号として出力する論理和手段としてのオアゲート13を備えている。
【0017】
上記の各脱調検出部9,10は、脱調検出の動作範囲を規定する四辺形の脱調検出範囲の大きさが互いに異なるように設定されている。すなわち、大容量発電機1の脱調時は、インピーダンス軌跡の変化が小さく、かつ変化速度も遅いので、これに適合するように、小特性脱調検出部9については、R−X図の四辺形特性の脱調検出範囲が比較的小さく設定されている。一方、小容量発電機2の脱調時は、インピーダンス軌跡の変化が大きく、かつ変化速度も速いので、これに適合するように、大特性脱調検出部10については、R−X図の四辺形特性の脱調検出範囲も比較的大きく設定されている。
【0018】
小特性設定部11は、小特性脱調検出部9における脱調検出範囲に含まれる検出領域を区画するブラインダ特性L11〜L14とリアクタンス特性M11,M12とをそれぞれ設定するものである。また、大特性設定部12は、大特性脱調検出部10における脱調検出範囲に含まれる検出領域を区画するブラインダ特性L21〜L24とリアクタンス特性M21,M22とをそれぞれ設定するものである。
【0019】
次に、上記構成を有する保護継電装置5における動作について説明する。
電力系統に設けられた変流器3や変成器4で検出された電流、電圧の各交流信号は、アナログ入力回路6において、電子回路で扱えるレベルに変換されるとともに、交流信号に含まれる高周波ノイズが除去された後、A/D変換器7でデジタル化されて潮流インピーダンス演算部8に導入される。潮流インピーダンス演算部8は、これらの電流,電圧のデータに基づいて潮流インピーダンスを算出し、この潮流インピーダンスのデータを小特性脱調検出部9と大特性脱調検出部10にそれぞれ送出する。
【0020】
ここで、大容量発電機1の脱調時は、インピーダンス軌跡の変化が小さく、かつ変化速度が遅いので、小特性脱調検出部9において予め設定されている四辺形特性の脱調検出範囲をインピーダンス軌跡が通過することになる。つまり、潮流インピーダンスは、減速脱調のときは検出領域をA1→B1→C1と順次通過し、加速脱調のときにはC1→B1→A1と順次通過する。
【0021】
一方、小容量発電機2の脱調時は、インピーダンス軌跡の変化が大きく、かつ変化速度が速いので、大特性脱調検出部10において予め設定されている四辺形特性の脱調検出範囲もインピーダンス軌跡が通過することになる。つまり、潮流インピーダンスは、減速脱調のときには検出領域をA2→B2→C2と順次通過し、加速脱調のときにはC2→B2→A2と順次通過する。
【0022】
したがって、大容量発電機1と小容量発電機2のいずれが脱調した場合でも脱調検出を行うことができ、小特性脱調検出部9あるいは大特性脱調検出部10から脱調検出信号が出力され、この脱調検出信号がオアゲート13から系統遮断用のトリップ信号として出力される。これにより、大小様々な容量の発電機1,2のいずれかに脱調が生じた場合には、その脱調を確実に検出することが可能になる。
【0023】
実施の形態2.
図2は本発明の実施の形態2における保護継電装置の要部を示す構成図であり、図1に示した実施の形態1と対応する構成部分には同一の符号を付す。
【0024】
この実施の形態2の特徴は、各脱調検出部9,10において設定されている脱調検出範囲に対するインピーダンス軌跡の突入の有無を監視し、インピーダンス軌跡が脱調検出範囲内に突入したときには、その突入した当該脱調検出範囲を有する脱調検出手段9または10に対してのみ以降の脱調検出動作を継続させる突入監視部14を備えていることである。
【0025】
すなわち、この突入監視部14は、各脱調検出部9,10において設定されている脱調検出範囲に対するインピーダンス軌跡の突入の有無を常時監視し、小特性脱調検出部9の脱調検出範囲にインピーダンス軌跡が突入したときには、当該脱調検出部9の脱調検出動作を継続させるとともに、大特性脱調検出部10の脱調検出動作を停止する一方、大特性脱調検出部10の脱調検出範囲にインピーダンス軌跡が突入したときには、当該脱調検出部10の脱調検出動作を継続させるとともに、小特性脱調検出部9の脱調検出動作を停止するようになっている。
【0026】
次に、この実施の形態2における保護継電装置の動作について説明する。
大容量発電機1と小容量発電機2のいずれも脱調が生じていない定常時には、潮流インピーダンス演算部8で算出される潮流インピーダンスは、各脱調検出部9,10で設定されている四辺形特性の脱調検出範囲内からいずれからも外れた位置に留まっている。
【0027】
したがって、突入監視部14は、インピーダンス軌跡が各脱調検出部9,10で設定されている四辺形特性のいずれの脱調検出範囲内にも突入してないと判定すると、両脱調検出部9,10による脱調検出動作を共に停止する。
【0028】
これに対して、大容量発電機1と小容量発電機2のいずれか一方が脱調した場合には、インピーダンス軌跡が各脱調検出部9,10で設定されている四辺形特性のいずれかの脱調検出範囲内に突入する。例えば、大容量発電機1が減速脱調したときには、R軸の正側のブラインダ特性L11を横切って検出領域A1に突入する。また、大容量発電機1が加速脱調したときには、R軸の負側のブラインダ特性L13を横切って検出領域C1に突入する。また、小容量発電機2が減速脱調したときには、R軸の正側のブラインダ特性L21を横切って検出領域A2に突入する。また、小容量発電機2が加速脱調したときには、R軸の負側のブラインダ特性L23を横切って検出領域C2に突入する。
【0029】
したがって、突入監視部14は、小特性脱調検出部9の脱調検出範囲(検出領域のA1またはC1)にインピーダンス軌跡が突入したと判定したときには、当該脱調検出部9の脱調検出動作を継続させるとともに、大特性脱調検出部10の脱調検出動作を停止させる。また、大特性脱調検出部10の脱調検出範囲(検出領域のA2またはC2)にインピーダンス軌跡が突入したと判定したときには、当該脱調検出部10の脱調検出動作を継続させるとともに、小特性脱調検出部9の脱調検出動作を停止させる。
【0030】
このように、この実施の形態2では、突入監視部14を設けることにより、定常時は、両脱調検出部9,10の脱調検出動作を共に停止した状態にしておき、大容量発電機1と小容量発電機2のいずれ一方が脱調した場合には、インピーダンス軌跡が突入した当該脱調検出範囲を有する脱調検出手段9または10に対してのみ以降の脱調検出動作を継続させることができるので、脱調検出部9,10における脱調検出処理の負荷を削減することが可能になる。
【0031】
その他の構成、および作用効果は実施の形態1の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
【0032】
実施の形態3.
図3は本発明の実施の形態3における保護継電装置の要部を示す構成図であり、図1に示した実施の形態1と対応する構成部分には同一の符号を付す。
【0033】
この実施の形態3の特徴は、小特性設定部11および大特性設定部12において脱調検出範囲に含まれる検出領域を区画するブラインダ特性とリアクタンス特性とをそれぞれ設定する際、一つのブラインダ特性の設定に応じて、予め規定された整定比率k,kに基づいて他のブラインダ特性を連動して決定する連動整定部16,17が設けられていることである。
【0034】
すなわち、図4(a)に示すように、原点からブラインダ特性L11,L12,L13,L14のX軸の交点までの距離をそれぞれR11,R12,R13,R14としたとき、連動整定部16は、小特性設定部11によって外側のブラインダ特性L11が設定されると、これよりも内側のブラインダ特性L12を、予め規定された整定比率k(=R12/R11=R14/R13)に基づいてL12=k・L11として整定する。同様に、小特性設定部11によって外側のブラインダ特性L13が設定されると、これよりも内側のブラインダ特性L14を、L14=k・L13として整定する。
【0035】
同様に、図4(b)に示すように、原点からブラインダ特性L21,L22,L23,L24のX軸の交点までの距離をそれぞれR21,R22,R23,R24としたとき、連動整定部17は、大特性設定部12によって外側のブラインダ特性L21が設定されると、これよりも内側のブラインダ特性L22を、予め規定された整定比率k(=R22/R21=R24/R23)に基づいてL22=k・L21として整定する。同様に、大特性設定部12によって外側のブラインダ特性L23が設定されると、これよりも内側のブラインダ特性L24を、L24=k・L23として整定する。
【0036】
脱調検出範囲の異なる2つの脱調検出部9,10を備えている場合、各検出領域A1,B1,C1,A2,B2,C2を区画するためには、両脱調検出部9,10に計8つのブラインダ特性L11〜L14,L21〜L24を設定する必要があるが、この実施の形態3では、連動整定部16,17を設けることで、実際に設定が必要となるブラインダ特性は、L11,L13,L21,L23の4つに削減することができる。このため、各ブラインダ特性L11〜L14,L21〜L24を設定入力するために要する作業時間を削減することができる。
【0037】
実施の形態4.
図5は本発明の実施の形態4における保護継電装置の要部を示す構成図であり、図1に示した実施の形態1と対応する構成部分には同一の符号を付す。
【0038】
この実施の形態4の特徴は、小特性設定部11および大特性設定部12において脱調検出範囲に含まれる検出領域を区画するブラインダ特性とリアクタンス特性とをそれぞれ設定する際に、各特性設定部11,12で設定されるブラインダ特性とリアクタンス特性の一部を互いに共有化させる特性共有化部15を備えていることである。
【0039】
実施の形態1では、各特性設定部11,12において脱調検出範囲に含まれる検出領域を区画するブラインダ特性とリアクタンス特性とはそれぞれ独立している。このような場合、脱調検出範囲を設定するブラインダ特性とリアクタンス特性の数が多くなるので、その分、インピーダンス軌跡が脱調検出範囲の各検出領域を通過する際の脱調検出処理に要する時間が増大する。
【0040】
そこで、この実施の形態4では、小特性設定部11および大特性設定部12において脱調検出範囲に含まれる検出領域を区画するブラインダ特性とリアクタンス特性とをそれぞれ設定する際、特性共有化部15は、ブラインダ特性とリアクタンス特性の一部を互いに共有化させる。
【0041】
すなわち、図6に示す例では、大特性脱調検出部10のブラインダ特性L22の一部を小特性脱調検出部9のブラインダ特性L11と共有化し、大特性脱調検出部10のブラインダ特性L24の一部を小特性脱調検出部9のブラインダ特性L13と共有化し、さらに、大特性脱調検出部10のリアクタンス特性性M21の一部を小特性脱調検出部9のリアクタンス特性M11と共有化している。
【0042】
このように、脱調検出範囲の各検出領域を区画するブラインダ特性とリアクタンス特性とを共有化させることで、インピーダンス軌跡が脱調検出範囲の各検出領域を通過する際の脱調検出処理に要する演算時間を短縮化することができる。
【0043】
なお、上記の各実施の形態1〜4の保護継電装置では、大容量発電機1と小容量発電機2の脱調をそれぞれ検出するために、2つの脱調検出部9,10を設けた場合について説明したが、必ずしも2つの脱調検出部9,10を設けた構成に限るものではなく、電力系統に容量の異なる発電機が3つ以上並列接続されている場合には、これらの各発電機に個別に対応した数の脱調検出部を設けることが可能である。
【0044】
また、上記の各実施の形態1〜4では、各脱調検出部9,10の脱調検出範囲として、R−X図のブラインダ要素とリアクタンス要素とを組み合わせて四辺形特性をもたせるようにしているが、必ずしもこのよう四辺形特性に限定されるものではなく、例えば、円形のモー特性とブラインダ特性とを組み合わせた脱調検出範囲を設定して脱調検出を行うようにすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施の形態1における保護継電装置を備えた電力系統を示す構成図である。
【図2】本発明の実施の形態2における保護継電装置の要部を示す構成図である。
【図3】本発明の実施の形態3における保護継電装置の要部を示す構成図である。
【図4】各脱調検出部の脱調検出範囲に含まれる検出領域を区画するブラインダ特性を設定する場合の連動整定部の動作説明に供する説明図である。
【図5】本発明の実施の形態4における保護継電装置の要部を示す構成図である。
【図6】本発明の実施の形態4において、特性共有化部によって脱調検出範囲の検出領域を区画するためのブラインダ特性とリアクタンス特性とを共有化させた状態を示す説明図である。
【図7】従来の保護継電装置の脱調検出部において設定されている脱調検出範囲の説明図である。
【符号の説明】
【0046】
1 大容量発電機、2 小容量発電機、5 保護継電装置、
9 小特性脱調検出部(脱調検出手段)、10 大特性脱調検出部(脱調検出手段)、
11 小特性設定部(特性設定手段)、12 大特性設定部(特性設定手段)、
13 オアゲート(論理和手段)、14 突入監視部(突入監視手段)、
15 特性共有化部(特性共有化手段)、16,17 連動整定部(連動整定手段)。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013