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車両の駆動装置 - トヨタ自動車株式会社
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発明の名称 車両の駆動装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−129817(P2007−129817A)
公開日 平成19年5月24日(2007.5.24)
出願番号 特願2005−319721(P2005−319721)
出願日 平成17年11月2日(2005.11.2)
代理人 【識別番号】100064746
【弁理士】
【氏名又は名称】深見 久郎
発明者 吉田 忠史
要約 課題
回転電機および回転電機を駆動するための電気回路群(コンバータ,インバータ等)を一体化収容した構造において、リアクトルの冷却性を確保する。

解決手段
回転電機(モータジェネレータ)および回転電機駆動のためのインバータおよび電圧コンバータをケースに一体的に収容した一体化構造の駆動装置において、電圧コンバータの構成部品であるリアクトルL1のコア310に放熱フィン305,307を形成し、かつ、このコア310とケースとの間で熱伝達剤を介した放熱を行なう。コア310をダストコアで構成して、放熱フィンの形状自由度が高めることにより、リアクトルコアの放熱性を確保する。
特許請求の範囲
【請求項1】
回転電機と、
前記回転電機の制御を行なうパワー制御ユニットと、
前記回転電機および前記パワー制御ユニットを収容するケースとを備え、
前記パワー制御ユニットは、
前記回転電機を駆動するインバータと、
リアクトルを含んで構成された、電源電圧を昇圧して前記インバータに与えるための電圧コンバータとを含み、
前記リアクトルは、
少なくとも一部の部位に放熱フィンが形成されたコアと、
前記コアに巻回されるコイルとを含み、
前記コアおよび前記ケースに接触する熱伝達剤をさらに備える、車両の駆動装置。
【請求項2】
前記コアは、積層された複数の磁性体板により構成され、
各前記磁性体板の外形の一部の部位には凹凸形状が設けられ、
前記放熱フィンは、積層された前記凹凸形状の集合により形成される、請求項1記載の車両の駆動装置。
【請求項3】
前記コアは、圧粉磁心により構成される、請求項1記載の車両の駆動装置。
【請求項4】
前記コイルは、前記コアの前記放熱フィンが非形成の部位に巻回される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両の駆動装置。
【請求項5】
前記熱伝達剤は、前記回転電機の潤滑および冷却を行なう潤滑油であり、
前記車両の制御装置は、
前記潤滑油の循環機構をさらに備え、
前記ケースには、前記循環機構による前記潤滑油の循環経路が形成され、
前記リアクトルは、前記コアが前記潤滑油と接触して熱の授受を行なうように、前記循環経路上に配置される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両の駆動装置。
【請求項6】
前記循環機構は、
前記潤滑油に浸漬され、前記回転電機の回転に応じて回転するギヤと、
前記ギヤの掻き揚げる前記潤滑油を受けるオイルキャッチ板とを含む、請求項5に記載の車両の駆動装置。
【請求項7】
前記ケースは、前記循環経路上の下流に配置されたオイルパンを含み、
前記循環機構は、前記回転電機の回転に応じて前記オイルパンから前記潤滑油を汲み上げて前記潤滑経路の前記リアクトルよりも上流部に送るギヤを含む、請求項5に記載の車両の駆動装置。
【請求項8】
前記ケースは、前記リアクトルを収容する第1の収容室を含み、
前記リアクトルは、前記第1の収容室において前記潤滑油に浸漬される、請求項5に記載の車両の駆動装置。
【請求項9】
前記ケースは、
前記回転電機を収容する第2の収容室と、
前記第1および第2の収容室を仕切る隔壁とをさらに含み、
前記隔壁には、前記循環経路の一部を形成する孔が設けられる、請求項8記載の車両の駆動装置。
【請求項10】
前記第1の収容室は、前記潤滑油を貯蔵するオイルパンである、請求項8に記載の車両の駆動装置。
【請求項11】
前記車両には内燃機関がさらに搭載され、
前記駆動装置は、
前記内燃機関のクランクシャフトが結合されるダンパと、
前記内燃機関の発生した動力に前記回転電機の発生した動力を合成して駆動軸に伝達する動力伝達機構とをさらに備え、
前記ケースは、前記ダンパ、前記回転電機、前記および前記動力伝達機構を収容するように一体的に構成される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の車両の駆動装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両の駆動装置に関し、より特定的には、リアクトルを構成部品として含む車両の駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の駆動装置の一種として、モータを車両駆動力源として備えたハイブリッド車の駆動装置において、電池の出力電圧を昇圧コンバータによって昇圧してモータ駆動に用いる構成が知られている。たとえば、特開2003−134646号公報(特許文献1)には、リアクトルを構成要素とする昇圧コンバータを備えたハイブリッド車の駆動装置が開示されている。
【0003】
一般にリアクトルは、インダクタンスを確保するために、磁性体で構成されたコアの周囲にコイルを巻回した構成とされる。このような構成では、リアクトルにおける電磁エネルギ変換に伴いコアが発熱する。コア発熱によるリアクトルの温度上昇により、昇圧コンバータでの電圧変換効率の低下が懸念されるため、リアクトルではコア発熱の放熱機構が必要とされる。
【0004】
一例として、特開2002−217040号公報(特許文献2)には、リアクトルを含む静止誘導電気機器について、コア(鉄心)の外面に熱伝導板によって形成された放熱フィンを設けることにより、鉄心の冷却効率を向上させる構成が開示されている。
【0005】
また、車両搭載部品の小型化はどのようなタイプの車両にとっても共通の課題であるところ、ハイブリッド車両では、インバータおよびモータを1つのケースに収めて一体化することによって駆動装置の小型化を図る技術が、特開2004−343845号公報(特許文献3)に開示されている。
【特許文献1】特開2003−134606号公報
【特許文献2】特開2002−217040号公報
【特許文献3】特開2004−343845号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2に開示されたリアクトル(静止誘導電気機器)の放熱機構では、コアの外面に新たにフィンを設けた放熱用熱伝導板を設けるので、リアクトルが大型化してしまう。このため、特に車両搭載性が重視される車両の駆動装置の構成部品としての昇圧コンバータへの適用には問題がある。
【0007】
また、特許文献3に開示された、モータおよびモータ駆動のための電気回路群(インバータ)を一体化する構成では、昇圧コンバータの存在について特に言及されていない。すなわち、このような一体化構成において、リアクトルの効率的な配置および冷却性確保をどのようにして両立するかという課題の認識を欠いている。
【0008】
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、この発明の目的は、回転電機および回転電機を駆動するための電気回路群(コンバータ,インバータ等)を一体化した車両の駆動装置において、リアクトルの冷却性を確保することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による車両の駆動装置は、回転電機と、パワー制御ユニットと、ケースと、熱伝達剤とを備える。パワー制御ユニットは、回転電機の制御を行なうように構成される。ケースは、回転電機およびパワー制御ユニットを収容するように構成される。パワー制御ユニットは、回転電機を駆動するインバータと、電源電圧を昇圧してインバータに与えるための電圧コンバータとを含む。電圧コンバータは、リアクトルを含んで構成される。リアクトルは、少なくとも一部の部位に放熱フィンが形成されたコアと、コアに巻回されるコイルとを含む。熱伝達剤は、コアおよびケースに接触する。
【0010】
上記車両の駆動装置によれば、回転電機(モータジェネレータ)および回転電機駆動のためのインバータおよび電圧コンバータを一体的に収容した一体化構造の駆動装置を実現するとともに、リアクトルのコアに放熱フィンを形成し、かつ、このコアとケースとの間で熱伝達剤を介した放熱を行なうことができる。したがって、一体化収容のために熱容量が大きい駆動装置のケースを放熱先として、放熱フィンにより放熱性を高めたリアクトルの冷却能力を確保することができる。この結果、リアクトルが限られたスペースに配置される上記一体化構造の駆動装置において、リアクトルの温度上昇を抑えて昇圧コンバータの効率低下を回避することができる。
【0011】
好ましくは、本発明による車両の駆動装置では、コアは、積層された複数の磁性体板により構成される。さらに、各磁性体板の外形の一部の部位には凹凸形状が設けられ、
放熱フィンは、積層された凹凸形状の集合により形成される。
【0012】
上記車両の駆動装置によれば、磁性体板の積層構造によって、放熱性を高めるための放熱フィンが形成されたコアを実現することができる。
【0013】
また好ましくは、本発明による車両の駆動装置では、コアは、圧粉磁心により構成される。
【0014】
上記車両の駆動装置によれば、コアを圧粉磁心により構成することにより、放熱フィンの形状自由度が高まるので、リアクトルコアの高い放熱性を確保することができる。
【0015】
さらに好ましくは、本発明による車両の駆動装置では、コイルは、コアの放熱フィンが非形成の部位に巻回される。
【0016】
上記車両の駆動装置によれば、リアクトルのコイル巻回部位では放熱フィンが非形成とされるので、コイル巻回作業の作業性を高めることができる。また、リアクトル構造を小型化することが可能となる。
【0017】
あるいは好ましくは、本発明による車両の駆動装置では、熱伝達剤は、回転電機の潤滑および冷却を行なう潤滑油であり、制御装置は、潤滑油の循環機構をさらに備える。さらに、ケースには、循環機構による潤滑油の循環経路が形成され、リアクトルは、コアが潤滑油と接触して熱の授受を行なうように、循環経路上に配置される。
【0018】
特にこのような構成では、ケースは、循環経路上の下流に配置されたオイルパンを含み、循環機構は、回転電機の回転に応じてオイルパンから潤滑油を汲み上げて潤滑経路のリアクトルよりも上流部に送るギヤを含む。あるいは、ケースは、循環経路上の下流に配置されたオイルパンを含み、循環機構は、回転電機の回転に応じてオイルパンから潤滑油を汲み上げて潤滑経路のリアクトルよりも上流部に送るギヤを含む。
【0019】
上記車両の駆動装置によれば、放熱フィンの形成によりリアクトルコアの放熱性を高めることによって、回転電機の潤滑油を冷媒として、すなわち、リアクトルコア冷却用の冷媒(たとえば冷却水等)を新たに設けることなく、駆動装置体格の大型化を回避してリアクトルの冷却能力を確保できる。
【0020】
さらに好ましくは、本発明による車両の駆動装置では、ケースはリアクトルを収容する第1の収容室を含み、リアクトルは第1の収容室において潤滑油に浸漬される。特にこのような構成では、ケースは、回転電機を収容する第2の収容室と、第1および第2の収容室を仕切る隔壁とをさらに含み、隔壁には、循環経路の一部を形成する孔が設けられる。あるいは、第1の収容室は、潤滑油を貯蔵するオイルパンとされる。
【0021】
上記車両の駆動装置によれば、第1の収容室内で潤滑油にリアクトルを浸漬させて、リアクトルの冷却能力を高めることができる。
【0022】
また好ましくは、車両には内燃機関がさらに搭載され、駆動装置は、内燃機関のクランクシャフトが結合されるダンパと、内燃機関の発生した動力に回転電機の発生した動力を合成して駆動軸に伝達する動力伝達機構とをさらに備える。さらに、ケースは、ダンパ、回転電機、および動力伝達機構を収容するように一体的に構成される。
【0023】
上記車両の駆動装置によれば、ダンパおよび動力伝達機構をさらに一体的に収容したハイブリッド車両の駆動装置に本発明を適用して、リアクトルの冷却能力を確保することができる。
【発明の効果】
【0024】
この発明による車両の駆動装置によれば、回転電機および回転電機を駆動するための電気回路群(コンバータ,インバータ等)を一体化収容した構造において、リアクトルの冷却性を確保できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0026】
以下の説明で明らかとなるように、本発明は車両の駆動装置に搭載されたリアクトルの構造およびその冷却系構成に向けられている。本実施の形態では、リアクトルを構成部品として含む車両の駆動装置の代表例として、「回転電機」であるモータおよび内燃機関(エンジン)を車両駆動力源として備えるハイブリッド車両の駆動装置の好ましい構成についてまず説明する。以下に説明するハイブリッド車両の駆動装置は、モータ(以下、モータジェネレータとも称する)と、当該モータジェネレータを駆動するインバータおよびリアクトルを構成部品として有するコンバータを含む電気回路系とが同一ケース内に収容されて一体化された小型化に適した構成を有している。
【0027】
ただし、本発明の適用は、以下に説明するような駆動装置を搭載したハイブリッド車両に限定されるものではなく、リアクトルを構成部品として含む車両の駆動装置であれば、任意の構成のハイブリッド車両および電気自動車等に本発明を適用可能である点について確認的に記載しておく。
【0028】
[車両の構成要素の説明]
図1は、本発明の実施の形態に係るハイブリッド車両100のモータジェネレータ制御に関する構成を示す回路図である。
【0029】
図1を参照して、車両100は、駆動装置20と、制御装置30と、電池ユニット40と、図示しないエンジンおよび車輪とを含む。
【0030】
駆動装置20は、モータジェネレータMG1,MG2と、動力分割機構PSDと、減速機RDと、モータジェネレータMG1,MG2の制御を行なうパワー制御ユニット21とを備える。
【0031】
動力分割機構PSDは、基本的には、エンジンとモータジェネレータMG1,MG2に結合されてこれらの間で動力を分配する機構である。たとえば動力分割機構としてはサンギヤ、プラネタリキャリヤ、リングギヤの3つの回転軸を有する遊星歯車機構を用いることができる。
【0032】
動力分割機構PSDの2つの回転軸がエンジン、モータジェネレータMG1の各回転軸にそれぞれ接続され、他の1つの回転軸は減速機RDに接続される。動力分割機構PSDと一体化された減速機RDによってモータジェネレータMG2の回転は減速されて動力分割機構PSDに伝達される。
【0033】
減速機の回転軸は、図示しない減速ギヤやディファレンシャルギヤによって車輪に結合されている。なお、減速機は必須ではなく、モータジェネレータMG2の回転を減速せずに動力分割機構PSDに伝達する構成でもよい。
【0034】
電池ユニット40には端子41,42が設けられている。また駆動装置20には端子43,44が設けられている。車両100は、さらに、端子41と端子43とを結ぶパワーケーブル6と、端子42と端子44とを結ぶパワーケーブル8とを含む。
【0035】
電池ユニット40は、バッテリBと、バッテリBの負極と端子42との間に接続されるシステムメインリレーSMR3と、バッテリBの正極と端子41との間に接続されるシステムメインリレーSMR2と、バッテリBの正極と端子41との間に直列に接続される、システムメインリレーSMR1および制限抵抗Rとを含む。システムメインリレーSMR1〜SMR3は、制御装置30から与えられる制御信号SEに応じて導通/非導通状態が制御される。
【0036】
電池ユニット40は、さらに、バッテリBの端子間の電圧VBを測定する電圧センサ10と、バッテリBに流れる電流IBを検知する電流センサ11とを含む。
【0037】
バッテリBとしては、ニッケル水素、リチウムイオン等の二次電池や燃料電池などを用いることができる。また、バッテリBに代わる蓄電装置として電気二重層コンデンサ等の大容量キャパシタを用いることもできる。
【0038】
パワー制御ユニット21は、モータジェネレータMG1,MG2にそれぞれ対応して設けられるインバータ22,14と、インバータ22,14に共通して設けられる昇圧コンバータ12とを含む。
【0039】
昇圧コンバータ12は、端子43,44間の電圧を昇圧する。インバータ14は、昇圧コンバータ12から与えられる直流電圧を三相交流に変換してモータジェネレータMG2に出力する。
【0040】
昇圧コンバータ12は、一方端が端子43に接続されるリアクトルL1と、昇圧後の電圧VHを出力する昇圧コンバータ12の出力端子間に直列に接続されるIGBT素子Q1,Q2と、IGBT素子Q1,Q2にそれぞれ並列に接続されるダイオードD1,D2と、平滑用コンデンサC2とを含む。平滑用コンデンサC2は、昇圧コンバータ12によって昇圧された電圧を平滑化する。
【0041】
リアクトルL1の他方端はIGBT素子Q1のエミッタおよびIGBT素子Q2のコレクタに接続される。ダイオードD1のカソードはIGBT素子Q1のコレクタと接続され、ダイオードD1のアノードはIGBT素子Q1のエミッタと接続される。ダイオードD2のカソードはIGBT素子Q2のコレクタと接続され、ダイオードD2のアノードはIGBT素子Q2のエミッタと接続される。
【0042】
インバータ14は車輪を駆動するモータジェネレータMG2に対して昇圧コンバータ12の出力する直流電圧を三相交流に変換して出力する。またインバータ14は、回生制動に伴い、モータジェネレータMG2において発電された電力を昇圧コンバータ12に戻す。このとき昇圧コンバータ12は降圧回路として動作するように制御装置30によって制御される。
【0043】
インバータ14は、U相アーム15と、V相アーム16と、W相アーム17とを含む。U相アーム15,V相アーム16,およびW相アーム17は、昇圧コンバータ12の出力ライン間に並列に接続される。
【0044】
U相アーム15は、直列接続されたIGBT素子Q3,Q4と、IGBT素子Q3,Q4とそれぞれ並列に接続されるダイオードD3,D4とを含む。ダイオードD3のカソードはIGBT素子Q3のコレクタと接続され、ダイオードD3のアノードはIGBT素子Q3のエミッタと接続される。ダイオードD4のカソードはIGBT素子Q4のコレクタと接続され、ダイオードD4のアノードはIGBT素子Q4のエミッタと接続される。
【0045】
V相アーム16は、直列接続されたIGBT素子Q5,Q6と、IGBT素子Q5,Q6とそれぞれ並列に接続されるダイオードD5,D6とを含む。ダイオードD5のカソードはIGBT素子Q5のコレクタと接続され、ダイオードD5のアノードはIGBT素子Q5のエミッタと接続される。ダイオードD6のカソードはIGBT素子Q6のコレクタと接続され、ダイオードD6のアノードはIGBT素子Q6のエミッタと接続される。
【0046】
W相アーム17は、直列接続されたIGBT素子Q7,Q8と、IGBT素子Q7,Q8とそれぞれ並列に接続されるダイオードD7,D8とを含む。ダイオードD7のカソードはIGBT素子Q7のコレクタと接続され、ダイオードD7のアノードはIGBT素子Q7のエミッタと接続される。ダイオードD8のカソードはIGBT素子Q8のコレクタと接続され、ダイオードD8のアノードはIGBT素子Q8のエミッタと接続される。
【0047】
各相アームの中間点は、モータジェネレータMG2の各相コイルの各相端に接続されている。すなわち、モータジェネレータMG2は、三相の永久磁石同期モータであり、U,V,W相の3つのコイルは各々一方端が中性点に共に接続されている。そして、U相コイルの他方端がIGBT素子Q3,Q4の接続ノードに接続される。またV相コイルの他方端がIGBT素子Q5,Q6の接続ノードに接続される。またW相コイルの他方端がIGBT素子Q7,Q8の接続ノードに接続される。
【0048】
電流センサ24は、モータジェネレータMG2に流れる電流をモータ電流値MCRT2として検出し、モータ電流値MCRT2を制御装置30へ出力する。
【0049】
インバータ22は、昇圧コンバータ12に対してインバータ14と並列的に接続される。インバータ22は、モータジェネレータMG1に対して昇圧コンバータ12の出力する直流電圧を三相交流に変換して出力する。インバータ22は、昇圧コンバータ12から昇圧された電圧を受けてたとえばエンジンを始動させるためにモータジェネレータMG1を駆動する。
【0050】
また、インバータ22は、エンジンのクランクシャフトから伝達される回転トルクによってモータジェネレータMG1で発電された電力を昇圧コンバータ12に戻す。このとき昇圧コンバータ12は降圧回路として動作するように制御装置30によって制御される。
【0051】
インバータ22の内部の構成は、図示しないがインバータ14と同様であり、詳細な説明は繰返さない。
【0052】
制御装置30は、トルク指令値TR1,TR2、モータ回転数MRN1,MRN2、電圧VB,VL,VH、電流IBの各値、モータ電流値MCRT1,MCRT2および起動信号IGONを受ける。
【0053】
ここで、トルク指令値TR1,モータ回転数MRN1およびモータ電流値MCRT1はモータジェネレータMG1に関するものであり、トルク指令値TR2,モータ回転数MRN2およびモータ電流値MCRT2はモータジェネレータMG2に関するものである。
【0054】
また、電圧VBはバッテリBの電圧であり、電流IBは、バッテリBに流れる電流である。電圧VLは昇圧コンバータ12の昇圧前電圧であり、電圧VHは昇圧コンバータ12の昇圧後電圧である。
【0055】
そして制御装置30は、昇圧コンバータ12に対して昇圧指示を行なう制御信号PWU,降圧指示を行なう制御信号PWDおよび動作禁止を指示する信号CSDNを出力する。
【0056】
さらに、制御装置30は、インバータ14に対して昇圧コンバータ12の出力である直流電圧をモータジェネレータMG2を駆動するための交流電圧に変換する駆動指示PWMI2と、モータジェネレータMG2で発電された交流電圧を直流電圧に変換して昇圧コンバータ12側に戻す回生指示PWMC2とを出力する。
【0057】
同様に制御装置30は、インバータ22に対して直流電圧をモータジェネレータMG1を駆動するための交流電圧に変換する駆動指示PWMI1と、モータジェネレータMG1で発電された交流電圧を直流電圧に変換して昇圧コンバータ12側に戻す回生指示PWMC1とを出力する。
【0058】
図2は、図1における動力分割機構PSDおよび減速機RDの詳細を説明するための模式図である。
【0059】
図2を参照して、この車両駆動装置は、モータジェネレータMG2と、モータジェネレータMG2の回転軸に接続される減速機RDと、減速機RDで減速された回転軸の回転に応じて回転する車軸と、エンジン4と、モータジェネレータMG1と、減速機RDとエンジン4とモータジェネレータMG1との間で動力分配を行なう動力分割機構PSDとを備える。減速機RDは、モータジェネレータMG2から動力分割機構PSDへの減速比が、たとえば2倍以上である。
【0060】
エンジン4のクランクシャフト50とモータジェネレータMG1のロータ32とモータジェネレータMG2のロータ37とは同じ軸を中心に回転する。
【0061】
動力分割機構PSDは、図2に示す例ではプラネタリギヤであり、クランクシャフト50に軸中心を貫通された中空のサンギヤ軸に結合されたサンギヤ51と、クランクシャフト50と同軸上を回転可能に支持されているリングギヤ52と、サンギヤ51とリングギヤ52との間に配置され、サンギヤ51の外周を自転しながら公転するピニオンギヤ53と、クランクシャフト50の端部に結合され各ピニオンギヤ53の回転軸を支持するプラネタリキャリヤ54とを含む。
【0062】
動力分割機構PSDは、サンギヤ51に結合されたサンギヤ軸と、リングギヤ52に結合されたリングギヤケースおよびプラネタリキャリヤ54に結合されたクランクシャフト50の3軸が動力の入出力軸とされる。そしてこの3軸のうちいずれか2軸へ入出力される動力が決定されると、残りの1軸に入出力される動力は他の2軸へ入出力される動力に基づいて定まる。
【0063】
動力の取出用のカウンタドライブギヤ70がリングギヤケースの外側に設けられ、リングギヤ52と一体的に回転する。カウンタドライブギヤ70は、動力伝達減速ギヤRGに接続されている。そしてカウンタドライブギヤ70と動力伝達減速ギヤRGとの間で動力の伝達がなされる。動力伝達減速ギヤRGはディファレンシャルギヤDEFを駆動する。また、下り坂等では車輪の回転がディファレンシャルギヤDEFに伝達され、動力伝達減速ギヤRGはディファレンシャルギヤDEFによって駆動される。
【0064】
モータジェネレータMG1は、回転磁界を形成するステータ31と、ステータ31内部に配置され複数個の永久磁石が埋め込まれているロータ32とを含む。ステータ31は、ステータコア33と、ステータコア33に巻回される三相コイル34とを含む。ロータ32は、動力分割機構PSDのサンギヤ51と一体的に回転するサンギヤ軸に結合されている。ステータコア33は、電磁鋼板の薄板を積層して形成されており、図示しないケースに固定されている。
【0065】
モータジェネレータMG1は、ロータ32に埋め込まれた永久磁石による磁界と三相コイル34によって形成される磁界との相互作用によりロータ32を回転駆動する電動機として動作する。またモータジェネレータMG1は、永久磁石による磁界とロータ32の回転との相互作用により三相コイル34の両端に起電力を生じさせる発電機としても動作する。
【0066】
モータジェネレータMG2は、回転磁界を形成するステータ36と、ステータ31内部に配置され複数個の永久磁石が埋め込まれたロータ37とを含む。ステータ36は、ステータコア38と、ステータコア38に巻回される三相コイル39とを含む。
【0067】
ロータ37は、動力分割機構PSDのリングギヤ52と一体的に回転するリングギヤケースに減速機RDによって結合されている。ステータコア38は、たとえば電磁鋼板の薄板を積層して形成されており、図示しないケースに固定されている。
【0068】
モータジェネレータMG2は、永久磁石による磁界とロータ37の回転との相互作用により三相コイル39の両端に起電力を生じさせる発電機としても動作する。またモータジェネレータMG2は、永久磁石による磁界と三相コイル39によって形成される磁界との相互作用によりロータ37を回転駆動する電動機として動作する。
【0069】
減速機RDは、プラネタリギヤの回転要素の一つであるプラネタリキャリヤ66が車両駆動装置のケースに固定された構造により減速を行なう。すなわち、減速機RDは、ロータ37のシャフトに結合されたサンギヤ62と、リングギヤ52と一体的に回転するリングギヤ68と、リングギヤ68およびサンギヤ62に噛み合いサンギヤ62の回転をリングギヤ68に伝達するピニオンギヤ64とを含む。
【0070】
たとえば、サンギヤ62の歯数に対しリングギヤ68の歯数を2倍以上にすることにより、減速比を2倍以上にすることができる。
【0071】
[一体化構造における構成要素の配置説明]
次に、モータジェネレータを駆動するインバータおよびコンバータを一体的に収容する駆動装置での各構成要素の配置について説明する。
【0072】
図3は、本発明の実施の形態に係るハイブリッド車両の駆動装置20の外観を示す斜視図である。図4は、駆動装置20の平面図である。
【0073】
図3、図4を参照して、駆動装置20のケースは、ケース104とケース102とに分割可能に構成されている。ケース104は主としてモータジェネレータMG1を収容する部分であり、ケース102は、主としてモータジェネレータMG2およびパワー制御ユニットを収容する部分である。
【0074】
ケース104にはフランジ106が形成され、ケース102にはフランジ105が形成され、フランジ106とフランジ105とがボルト等で固定されることにより、ケース104とケース102とが一体化される。
【0075】
ケース102にはパワー制御ユニットを組付けるための開口108が設けられている。この開口108の内部左側部分(車両進行方向側)にはコンデンサC2が収容され、中央部分にはパワー素子基板120と端子台116,118とが収容され、右側部分にはリアクトルL1とが収容されている。なお、この開口108は車両搭載状態においては蓋により閉じられている。また、コンデンサC2を右側に、リアクトルL1を左側に収容するように入れ換えても良い。
【0076】
つまり、リアクトルL1はモータジェネレータMG1およびMG2の回転軸の一方側に配置され、コンデンサC2は回転軸の他方側に配置されている。そしてコンデンサC2とリアクトルL1との間の領域にパワー素子基板120が配置されている。パワー素子基板120の下方にはモータジェネレータMG2が配置されている。
【0077】
パワー素子基板120にはモータジェネレータMG1を制御するインバータ22と、モータジェネレータMG2を制御するインバータ14と、昇圧コンバータのアーム部13とが搭載されている。
【0078】
インバータ14とインバータ22との間の領域には上下に重ねて配置された電源用バスバーが設けられている。インバータ14のU相アーム15、V相アーム16、W相アーム17からはそれぞれ1本ずつのバスバーがモータジェネレータMG2のステータコイルとの接続用端子台116に向けて設けられている。同様にインバータ22からも3本のバスバーがモータジェネレータMG1のステータコイルとの接続用端子台118に向けて設けられている。モータジェネレータMG2のステータコイル側の端子台118と端子台116との間は、パワーケーブルあるいはバスバーにより接続される。図示を省略しているが、モータジェネレータMG1のステータコイルに対しても端子台が設けられている。
【0079】
パワー素子基板120は高温になるためこれを冷却するためにパワー素子基板120の下には通水路が設けられており、通水路への冷却水入口114と冷却水出口112とがケース102に設けられている。なお、この入口や出口などは、たとえば、ケース102に対し、フランジ106,105を貫通させてユニオンナット等を打ち込んで構成される。
【0080】
図1の電池ユニット40から端子43,44にパワーケーブルを介して与えられた電圧はリアクトルL1およびアーム部13を含む昇圧コンバータ12によって昇圧されコンデンサC2によって平滑化されてインバータ14および22に供給される。
【0081】
このように昇圧コンバータ12を用いて電池電圧を昇圧して用いることによりバッテリ電圧を200V程度に低減しつつ、かつモータジェネレータを500Vを超える高電圧で駆動することが可能となり、電力供給を小電流で行なうことにより電気損失を抑制しかつモータの高出力を実現することができる。
【0082】
駆動装置20として、インバータ14,22およびモータジェネレータMG1,MG2に加えて、昇圧コンバータ12も含めて一体化する場合には、比較的大きな部品であるリアクトルL1およびコンデンサC2の配置場所が問題となる。
【0083】
図5は、駆動装置20を図4のX1方向から見た側面図である。
図5を参照して、ケース102にはモータジェネレータ組付け用および保守用の開口109が設けられており、この開口109は車両搭載状態においては蓋により閉じられている。
【0084】
開口109の内部にはモータジェネレータMG2が配置されている。U,V,W相のバスバーが接続されるステータ36の内部にロータ37が配置されている。ロータ37の中央部分には中空のシャフト60が見えている。
【0085】
図5に示すように、ケース102のパワー制御ユニット21を収容する収容室にはモータジェネレータMG2のステータ36が大きく食い込んでいるので、モータジェネレータMG2の一方側にはリアクトルL1が配置され他方側にはコンデンサC2が配置され、大型部品を効率よく収容している。このため、コンパクトなハイブリッド車両の駆動装置が実現できている。
【0086】
図6は、図4のVI−VI断面における断面図である。
図6を参照して、モータジェネレータMG2の断面およびパワー制御ユニット21を収容する収容室の断面が示されている。
【0087】
このハイブリッド車両の駆動装置は、同軸上に各ロータの回転中心軸が配置されるモータジェネレータMG2およびMG2の奥に配置されるモータジェネレータMG1と、クランクシャフトの回転中心軸と同軸上にかつモータジェネレータMG1およびMG2の間に配置される動力分割機構と、モータジェネレータMG1,MG2の制御を行なうパワー制御ユニット21とを備える。パワー制御ユニット21は、モータジェネレータMG2の回転中心軸に対し、少なくとも一方側にリアクトルL1が他方側に平滑用コンデンサC2が分割配置される。モータジェネレータMG1,MG2、動力分割機構、およびパワー制御ユニット21は、金属製のケースに収容されて一体化されている。
【0088】
モータジェネレータMG2の潤滑油がパワー素子基板120側に漏れ出ないようにケース102には2つの空間を仕切る隔壁200が設けられている。この隔壁200の上面部分にはパワー素子基板120を冷却するための水路122が設けられ、この水路122は先に説明した冷却水入口114および冷却水出口112と連通している。
【0089】
端子44からはバスバー128によってマイナス側の電源電位がパワー素子基板120に伝達される。また端子43からは、図示しない他のバスバーによってリアクトルL1に対して正の電源電位が伝達される。
【0090】
なおこのパワー制御ユニットを収容する収容室には減速ギヤの回転軸130を支持する部分が食い込んでいる。
【0091】
モータジェネレータMG2の断面部分について説明すると、ステータ36のコイル39の巻回部分がステータ内周側に見えており、さらにその内周にはロータ37、ケースの隔壁202およびロータの中空シャフト60が見えている。
【0092】
すなわち、車両の駆動装置は、モータジェネレータMG2と、モータジェネレータMG2の制御を行なうパワー制御ユニット21と、モータジェネレータMG2およびパワー制御ユニット21を収容するケースとを備える。パワー制御ユニット21は、モータジェネレータMG2を駆動する第1のインバータと、リアクトルL1を含んで構成されて電源電圧を昇圧して第1のインバータに与える電圧コンバータとを含む。
【0093】
図7は、図4のX2方向から駆動装置20を見た側面図である。図7において、パワー素子基板の上部にパワー素子を制御する制御基板121が配置されている。
【0094】
図8は、図4のVIII−VIIIにおける断面図である。
図7および図8を参照して、エンジンのクランクシャフト50はダンパ124に接続され、ダンパ124の出力軸は動力分割機構PSDに接続される。
【0095】
エンジンが配置される側からはダンパ124、モータジェネレータMG1、動力分割機構PSD、減速機RDおよびモータジェネレータMG2の順で、同一の回転軸上に並んでこれらが配置されている。モータジェネレータMG1のロータ32のシャフトは中空であり、この中空部分にダンパ124からの出力軸が貫通している。
【0096】
モータジェネレータMG1のロータ32のシャフトは、動力分割機構PSD側にサンギヤ51とスプライン嵌合されている。ダンパ124のシャフトは、プラネタリキャリヤ54と結合されている。プラネタリキャリヤ54は、ピニオンギヤ53の回転軸をダンパ124のシャフトの周りに回転自在に支持する。ピニオンギヤ53は、サンギヤ51およびリングギヤケースの内周に形成された図2のリングギヤ52と噛み合う。
【0097】
またモータジェネレータMG2のロータシャフト60の減速機RD側は、サンギヤ62とスプライン嵌合されている。減速機RDのプラネタリキャリヤ66は、ケース102の隔壁202に固定されている。プラネタリキャリヤ66は、ピニオンギヤ64の回転軸を支持する。ピニオンギヤ64は、サンギヤ62およびリングギヤケースの内周に形成された図2のリングギヤ68と噛み合う。
【0098】
図8から理解されるように、モータジェネレータMG1およびダンパ124はケース104の図右方向の開口111から組付けることができ、モータジェネレータMG2はケース102の左方向の開口109から組付けることができ、減速機RDおよび動力分割機構PSDはフランジ105,106の合わせ面から組付けることができる。
【0099】
ケース102の開口109は、潤滑油が漏れないように蓋71および液状ガスケット等で密閉される。ケース104の開口111の奥には蓋72が設けられ、MG1を収容する空間は潤滑油が漏れないように液状ガスケット等やオイルシール81によって密閉される。
【0100】
モータジェネレータMG1のロータ32のシャフトは、蓋72との間に設けられたボールベアリング78および隔壁203との間に設けられたボールベアリング77によって回転自在に支持されている。ロータ32のシャフトは中空であり、ダンパ124のシャフトがその内部を貫通している。ロータ32のシャフトとダンパ124のシャフトの間にはニードルベアリング79,80が設けられている。
【0101】
モータジェネレータMG2のロータ37のシャフトは、蓋71との間に設けられたボールベアリング73および隔壁202との間に設けられたボールベアリング74によって回転自在に支持されている。
【0102】
減速機RDのリングギヤおよび動力分割機構PSDのリングギヤがともに内周に刻まれたリングギヤケースは、隔壁202との間に設けられたボールベアリング75および隔壁203との間に設けられたボールベアリング76によって、回転自在に支持されている。
【0103】
パワー制御ユニット21を収容する収容室とモータジェネレータMG2を収容する収容室とはケース102の隔壁202で隔てられているが、その一部は端子台116が挿入される貫通孔でつながっている。この端子台116にはモータジェネレータMG2のステータコイルのバスバーが一方側に接続され、インバータ14のバスバーが他方側に接続される。そしてこれらのバスバーを電気的に接続可能なように、端子台116の内部には導電性部材が通されている。つまり端子台116は、モータジェネレータMG2側からの潤滑油分を通さないでかつ電気を通すように構成されている。
【0104】
同様に、端子台118によって、パワー制御ユニットが収容される空間とモータジェネレータMG1が収容される空間とが、電気を通しかつ潤滑油分を通さない状態で接続されている。
【0105】
図9は、図4のIX−IXにおける部分断面を示した部分断面図である。さらに、図10は、図9におけるX−X断面を示した断面図である。
【0106】
図9および図10を参照して、パワー制御ユニット21を収容する収容室においてはリアクトルL1の断面が示されている。なお、本実施の形態においては、リアクトルL1は、後程詳細に説明するように、放熱性の高い構造とされる。
【0107】
さらに、図10に示されるように、リアクトルL1に近接して、図6で示された減速ギヤRGの回転軸130が配置され、減速ギヤRGのカウンタドリブンギヤ132が中央部に示される。減速ギヤRGの回転軸130はボールベアリング220,222によって回転自在に支持されている。カウンタドリブンギヤ132は図2のカウンタドライブギヤ70と噛み合う。そしてこのカウンタドリブンギヤ132の同軸上にファイナルドライブギヤ133が設けられ、これに噛み合うファイナルドリブンギヤであるディファレンシャルギヤDEFがその下方に示されている。
【0108】
図11は、ケースを回転軸方向から投影した場合に、ケース輪郭と内部に収容される部品とを示した図である。
【0109】
図11において、車両の駆動装置のケース内部に、内燃機関のクランクシャフトが結合されるダンパ124と、ダンパ124の回転軸とその回転軸が重なるように配置されるロータおよびロータの周囲に配置されるステータを有するモータジェネレータMG2と、ダンパ124からのトルクおよびモータジェネレータMG2からのトルクを受ける動力分割機構PSDと、ダンパ124の回転軸と略平行にずれた回転軸を有し、動力分割機構PSDからのトルクが伝達される減速ギヤRGと、ダンパ124の回転軸と略平行にずれた回転軸を有し、減速ギヤRGと噛み合い車輪にトルクを伝達するディファレンシャルギヤDEFと、モータジェネレータMG2の制御を行なう基板120、リアクトルL1およびコンデンサC2を含むパワー制御ユニット21とが示されている。ケースは、ダンパ124、モータジェネレータMG2、減速ギヤRG、ディファレンシャルギヤDEFおよびパワー制御ユニット21を収容する。
【0110】
図11に示されるケースを回転軸方向から投影した投影図において、車両駆動装置を車両に搭載したときの水平方向の寸法はX3である。そして、寸法X3は、ディファレンシャルギヤDEFを収容するケース部分の外縁とダンパ124を収容するケース104の外縁とで両端が定まっている。したがって、パワー制御ユニットを構成するコンデンサC2、基板120およびリアクトルL1は、寸法X3の内側にあることがわかる。
【0111】
また図11において、車両駆動装置を車両に搭載したときの鉛直方向(高さ方向)の寸法はY3である。この寸法Y3の下端は、ケースのディファレンシャルギヤDEFを収容する部分の外縁で定まっている。また、寸法Y3の上端は、ケースのダンパ124を収容する部分の外縁で定まっている。したがって、パワー制御ユニット21を構成するコンデンサC2、基板120およびリアクトルL1は、寸法Y3の内側に配置されていることがわかる。
【0112】
ケースを回転軸方向から投影した場合に、ケースのパワー制御ユニット21を収容する部分の投影部の車両搭載時の高さが、残りのケースの空間、すなわち、ダンパ124、モータジェネレータMG2、減速ギヤRGおよびディファレンシャルギヤDEFを収容する部分の投影部の車両搭載時の高さを少なくとも超えないように、ケースが構成されパワー制御ユニット21が配置される。これにより、車両の重心を低くすることができ、走行安定性を増すことができる。
【0113】
また、車両搭載時の水平方向において、ケースのパワー制御ユニット21を収容する部分の投影部の位置が残りのケースの空間の投影部の内側に位置するように、ケースが構成されパワー制御ユニット21が配置される。これにより、車両駆動装置の体格を小さくしている。
【0114】
図12は、ケースを回転軸方向と直交し、かつ鉛直方向に直交する方向から投影した場合に、ケース輪郭と内部に収容される部品とを示した図である。
【0115】
図12を参照して、車両搭載時の鉛直方向に直交する方向の寸法X3も両端が、ケースのモータジェネレータMG2を収容する部分の蓋の外縁とケースのダンパ124を収容する部分の外縁とで定まり、パワー制御ユニットを構成するコンデンサC2、基板120およびリアクトルL1は、寸法Z3の内側にあることがわかる。
【0116】
つまり、図11で説明したように鉛直方向(高さ方向)の寸法Y3がダンパ124、モータジェネレータMG2、減速ギヤRGおよびディファレンシャルギヤDEFを収容する部分によって定まる。また、図12において基板120、リアクトルL1およびコンデンサC2を含むパワー制御ユニット21を収容する部分は、回転軸方向と直交し、かつ車両搭載時の鉛直方向に直交する方向から投影した場合に、その投影部が残りのケースの空間、すなわち、ダンパ124、モータジェネレータMG2、減速ギヤRGおよびディファレンシャルギヤDEFを収容する部分の投影部に含まれるように設けられる。
【0117】
このようにモータジェネレータMG1,MG2、減速機RDおよび動力分割機構PSDに加えて、減速ギヤRGおよびディファレンシャルギヤDEFを配置した状態で、周辺の空きスペースを利用してパワー制御ユニットの構成要素であるパワー素子基板120、リアクトルL1およびコンデンサC2を配置している。これにより、高さを低く抑えつつコンパクトなハイブリッド車両の駆動装置を実現することができる。
【0118】
特に、図11に示すようにモータジェネレータMG2に対し、片側の空きスペースを使用するだけでなく、両側の空きスペースにリアクトルL1とコンデンサC2とをそれぞれ配置することにより、モータジェネレータMG2に対する重さのバランスが良くなるとともに、さらなる省スペース化を図ることができる。
【0119】
なお、動力分割機構PSDと、動力分割機構PSDからのトルクが伝達される減速ギヤRGと、減速ギヤRGと噛み合い車輪にトルクを伝達するディファレンシャルギヤDEFとは、全体として、エンジンの発生した動力にモータジェネレータMG1,MG2の発生した動力を合成して駆動軸に伝達する「動力伝達機構」に相当する。また、減速ギヤRGおよびディファレンシャルギヤDEFはいずれも、動力分割機構PSDからのトルクが伝達される動力伝達ギヤに相当する。しかし、減速ギヤRGおよびディファレンシャルギヤDEFは必須ではなく、本願発明は、減速ギヤRGの無い構成や、ディファレンシャルギヤDEFが駆動装置に一体化されない後輪駆動の構成の車両にも適用が可能である。
【0120】
さらに、本願発明は、エンジンの加速時等にモータでアシストするようなパラレルハイブリッドにも適用が可能であり、またモータを駆動装置に1つしか一体化させていない構成にも適用が可能である。
【0121】
[放熱性の高いリアクトル構造]
本実施の形態では、昇圧コンバータの構成部品であるリアクトルL1は、上述した一体化構成の駆動装置での効率的配置に加えて、冷却性を確保するために放熱性の高い構造とする必要がある。
【0122】
図13は、本発明の実施の形態に従うリアクトルコア構造の第1の例を示す図である。図13(a)には、リアクトルL1の平面図が示され、図13(b)には、リアクトルL1の側面図が示される。
【0123】
図13(a),(b)に示されるリアクトルL1は、放熱面積を確保するための放熱フィン305が形成されたコア310(以下、リアクトルコアとも称する)と、コア310に巻回されたコイル320とを含む。リアクトルコア310は、磁性体板の積層構造で形成される。放熱フィン305をコア310よりも低温の冷媒と接触させることにより、コア310の発熱を放出して、リアクトルL1の温度上昇を抑制することができる。
【0124】
図14は、図13(a),(b)に示したリアクトルコアを構成する磁性体板300の形状を説明する平面図である。
【0125】
図14を参照して、磁性体板300は、電磁鋼板等の板状の磁性体をプレス等で打抜くことによって所定形状に成形される。この際に、磁性体板300の外周の一部部位には、凹凸形状305♯が設けられる。
【0126】
磁性体板300を積層時には凹凸形状305♯の集合により、図13(a),(b)の放熱フィン305が構成される。なお、リアクトルコア310の全面に放熱フィン305を設けることも可能ではあるが、コイル320を巻回する領域では放熱フィン305を非形成とすることが好ましい。
【0127】
すなわち、図14に示した凹凸形状305♯が非形成とされる領域306は、コイル320が巻回される領域に対応して設けられる。このように、コイルが巻回される部位において放熱フィン305を非形成とすることにより、コイル巻回作業の作業性を高めることができる。また、リアクトル構造を小型化することが可能となる。
【0128】
図15は、リアクトルコア構造の第2の例を示す図である。図15(a)は第2の例に従うリアクトルL1の正面図であり、図15(b)は側面図である。
【0129】
図15(a),(b)を参照して、コア310では、突起状の放熱フィン305が表面に連続的に設けられることにより放熱面積が確保される。なお、コア310のうちのコイルが巻回される領域320♯には、突起状の放熱フィン305は非形成とされる。
【0130】
このような形状の放熱フィン305は、金属磁性粉末(たとえば、モリブデン等を主成分とした細かい磁性体粒子)を圧縮成型したダストコア(圧粉磁心)によって、コア310を構成することにより実現可能となる。なお、ダストコアの磁性体材料については、要求される磁気的特性やコストを考慮して適宜選択することが可能である。あるいは、金属磁性粉末および樹脂を混合し、成型および熱硬化によってダストコアを構成することも可能である。
【0131】
図16および図17には、リアクトルコア構造の第3の例が示される。なお、図17は、図16におけるXVII−XVII断面図である。
【0132】
図16および図17を参照して、コア310には、図13と同様に側方の外周面に沿って設けられた凹凸状の放熱フィン305に加えて、図15と同様に突起状の放熱フィン307を上下面にさらに設けることにより、放熱性を高めている。
【0133】
さらに、図18および図19には、リアクトルコア構造の第4の例が示される。なお、図19は、図18におけるXIX−XIX断面図である。
【0134】
図18および図19を参照して、コア310は、その上面および下面において、溝330を設けることにより放熱面積を確保するための凹凸形状を形成する。すなわち、溝330に挟まれた領域により、放熱フィン305が形成される。なお、コイルが巻回される領域320♯についてはこのような放熱フィンは形成されない。
【0135】
このような構成としても、放熱性の高いリアクトルコアを実現することができる。蒸気のように、コア310をダストコアで構成することにより、放熱フィンの形状自由度が高まるので、リアクトルコアの高い放熱性を確保することができる。
【0136】
図20は、図15〜図19で説明したダストコアによるリアクトルコアの成形方法の一例を示す図である。
【0137】
図20を参照して、固定されたダイ410および、図20で上下方向に移動可能なパンチ420の間の領域に、磁性体粒子(金属磁性粉末)400が封入される。このとき、ダイ410および/またはパンチ420には、放熱フィン305の形状に合致した凹凸形状が設けられる。たとえば図20では、パンチ420に、図18に示した溝330を形成するための凸部430が設けられている。パンチ420を操作して、このようなダイ410およびパンチ420によって磁性体粒子400を圧縮成形することにより、任意の形状の放熱フィン305を有するリアクトルコア310を作製することができる。すなわち、リアクトルコア310に設けられるフィン305の形状は、ダイ410および/またはパンチ420に設けられる凹凸形状により任意に設計することができる。
【0138】
このように本発明の実施の形態によれば、モータジェネレータおよびモータジェネレータ駆動のためのインバータおよび昇圧コンバータを一体化した駆動装置を実現するとともに、一体化構造においても、限られたスペースに効率的に配置されたリアクトルコアの放熱性を高めることができる。
【0139】
特に、上記一体化構造の駆動装置では、モータジェネレータMG2と、モータジェネレータMG2の制御を行なうインバータおよび昇圧コンバータ(電圧コンバータ)とを一体的に収容するケースの熱容量が大きくなる。このため、リアクトルコアの放熱フィンと接触する冷媒と上記ケースとの間で熱を授受するように冷却系を構成することにより、リアクトルの温度上昇を抑えて昇圧コンバータの効率低下を回避することができる。
【0140】
[リアクトルコアへの冷媒供給構成]
以下では、本実施の形態による駆動装置におけるリアクトルコアへの冷媒供給構成について説明する。
【0141】
再び図4を参照して、ケース102にはリアクトルL1に冷却用の潤滑油を導くためのオイル通路210がさらに設けられている。オイル通路210は図2のカウンタドリブンギヤ132によってはね上げられた潤滑油をカウンタドリブンギヤ132側からリアクトルL1側に導く。
【0142】
また、再び図6を参照して、回転軸130の上部にオイル通路210の断面が見えている。すなわち、モータジェネレータMG2およびパワー制御ユニット21(インバータおよび昇圧コンバータ)とを一体化してケースに収容した駆動装置において、リアクトルL1およびケースに接触するモータジェネレータの潤滑油(以下、単に潤滑油と称する)を熱伝達剤として、リアクトルL1の熱が放熱される。ケースには、オイル通路210をその一部とする潤滑油の循環経路が形成され、リアクトルL1は、循環経路上に配置される。以下、この潤滑油の循環経路について、さらに詳細に説明する。
【0143】
再び図8を参照して、モータジェネレータMG1,MG2のステータ下部にはオイルパンが設けられている。図8には、車両停止時においてしばらく静止状態であった場合のオイルレベルLVSと、走行時において潤滑油が各部を潤滑している場合のオイルレベルLVDが示されている。
【0144】
さらに、再び図9を参照して、リアクトルL1を収容する第1の収容室であるオイル室216は蓋212で他の電子部材が収容される空間とは仕切られている。オイル通路210からオイル室216に流れ込んだ潤滑油はリアクトルL1を冷却し矢印F1,F2,F3,F4に示すように流れオイル抜き孔214から減速ギヤRG側に戻される。
【0145】
図21には、ディファレンシャルギヤDEFおよび減速ギヤRGによって潤滑油が掻き揚げられる方向が示される。
【0146】
図21を参照して、オイルパンに貯蔵されている潤滑油は矢印F8,F9に示すようにディファレンシャルギヤDEFの回転に応じて減速ギヤRGに向けてはね上げられる。そしてさらに潤滑油は減速ギヤRGの回転に応じて矢印F10〜F12に示すようにさらに上に掻き揚げられる。
【0147】
再び図10を参照して、減速ギヤRGの回転により掻き揚げられた潤滑油は、矢印F5,F6に示すようにオイル通路210内部を流れてオイル室216に流入して、主にリアクトルコア310を浸漬することによりリアクトルL1を冷却する。さらに、潤滑油は、オイル抜き孔214から矢印F7に示すように減速ギヤRGを収容する空間に向けて流出する。
【0148】
なお、流量を制限するオリフィスの役目を果たす程度にオイル抜き孔214の径を小さくしておけば、潤滑油がオイル室216に流入する状況においてリアクトルL1を潤滑油に浸漬状態に保つことも可能である。
【0149】
なお、本実施の形態では、リアクトルの熱を放熱するために流動性のある潤滑油を利用しているが、オイル抜き孔を設けずに潤滑油にリアクトルを浸漬させてリアクトルの熱をケースに伝達するようにしても良い。さらに別の例として、たとえば、流動性が低いグリースなどでケース内のリアクトルとケースとの間の隙間を埋めてリアクトルの熱をケースに伝達して放熱するような構造にしても良い。これらの場合では、潤滑油やグリースは、リアクトルからケースに熱を伝達する「熱伝達剤」に該当する。
【0150】
図22には、図9のXXII−XXIIにおける部分断面が示される。さらに、図23には、図22のXXIII−XXIIIにおける部分断面が示される。
【0151】
図22および図23を参照して、減速ギヤRGのカウンタドリブンギヤ132によって掻き揚げられた潤滑油は、矢印F17,F18およびF14,F13に示すように上部に向けて掻き揚げられる。これをオイルキャッチ板224によって受止めるように構成しておけば、掻き揚げられたオイルの一部を矢印F15,F16に示すようにリアクトルL1が収容されるオイル室216に向けて効果的に導くことができる。
【0152】
なお、リアクトルL1部分については、図24に示すような構成とすることも可能である。
【0153】
図24を参照して、リアクトルL1は、図20に示した構成と比較して、絶縁樹脂でモールドされ、かつ、このモールド部分225の上端をオイル室216の蓋を兼用するフランジ形状とする点が異なる。この絶縁樹脂のフランジ形状の蓋には、図示しないがリアクトルをバスバーに接続するための端子が設けられている。リアクトルL1の他の部分については図20と同様の構成であるので説明は繰返さない。このような構成とすることにより、リアクトルL1の組付けが楽になるとともに、部品点数を削減することができる。
【0154】
[変形例]
また、昇圧コンバータの構成部品であるリアクトルの配置個所について、図25に示す変形例とすることも可能である。
【0155】
図25には、リアクトル配置の変形例を説明するための車両の駆動装置の断面図が示される。
【0156】
図25を参照して、リアクトル配置の変形例においては、リアクトルL1Aは、モータジェネレータMG2の下部のオイルパン内に配置される。そして、図21に示したようにディファレンシャルギヤDEFおよび減速ギヤRGによって掻き揚げられた潤滑油が、リアクトルL1Aに対して矢印F19,F20に示すように滴下されるようなオイル経路を隔壁200に設けておく。これによりリアクトルL1Aにおける発熱は潤滑油を介して放熱される。
【0157】
なお、コンデンサC2がリアクトルL1Aと干渉したり、また隔壁200にオイル経路を設けるのに邪魔になったりする場合には、実施の形態1においてリアクトルを置いておいた部分にコンデンサを移してもよい。たとえばコンデンサC2に代えてコンデンサC2Aを配置することができる。
【0158】
図25に示すリアクトル配置としても、昇圧コンバータおよびインバータと一体化された駆動装置が実現できる。そして、一体化した場合でも昇圧コンバータのリアクトルの発熱を良好に放熱することができ、昇圧コンバータの効率低下を避けることができる。
【0159】
また、潤滑油の循環機構として、図26に示す変形例とすることも可能である。
図26に示す構成は、これまで説明した実施の形態に示した構成において、オイルをギヤで掻き揚げる構成に換えて、オイル溜から潤滑油を汲み上げてリアクトルL1の冷却のために供給するオイルポンプを備えている。
【0160】
図26を参照して、このオイル循環経路の例では、トロコイド式のオイルポンプ400を設けてケース底部のオイル溜から潤滑油を汲み上げてオイル通路407に送出する。オイル通路407の出口は、潤滑油の潤滑経路において基板120を含むパワー制御ユニットよりも上流部に位置する。
【0161】
オイルポンプ400は、ディファレンシャルギヤDEFに噛み合う駆動ギヤ402と、駆動ギヤ402と軸が結合され共に回転するインナーロータ404と、インナーロータ404と内側の歯が噛み合うアウターロータ406とを含む。
【0162】
オイル通路407の出口はリアクトルL1に冷却用の潤滑油を導くためのオイル通路210およびオイル室216と通じている。オイル通路210からオイル室216に流れ込んだ潤滑油はリアクトルL1を冷却し矢印F1,F2,F3,F4に示すように流れオイル抜き孔214から減速ギヤRG側に戻される。図26に示した変形例により潤滑油を循環させる構成としても、これまで説明したのと同様のリアクトル冷却効果を得ることができる。
【0163】
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、モータジェネレータおよびモータジェネレータ駆動のためのインバータおよび昇圧コンバータを一体的に収容した駆動装置を実現するとともに、一体化構造においても、限られたスペースに効率的に配置されたリアクトルコアの放熱性を高めることができる。さらに、リアクトルコアの放熱フィンと接触する冷媒(熱伝達剤)が、一体化収容のための熱容量の大きいケースとも接触するように冷却系を構成することにより、リアクトルの温度上昇を抑えて昇圧コンバータの効率低下を回避することができる。
【0164】
特に、リアクトルコアの放熱性を高めることにより、モータジェネレータ(回転電機)の潤滑油を冷媒として、すなわち、リアクトルコア冷却用の冷媒(たとえば冷却水等)を新たに設けることなく、駆動装置の体格の大型化を回避してリアクトルの温度上昇を抑えることが可能となる。
【0165】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0166】
【図1】本発明の実施の形態に係るハイブリッド車両のモータジェネレータ制御に関する構成を示す回路図である。
【図2】図1における動力分割機構PSDおよび減速機RDの詳細を説明するための模式図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るハイブリッド車両の駆動装置20の外観を示す斜視図である。
【図4】駆動装置20の平面図である。
【図5】駆動装置20を図4のX1方向から見た側面図である。
【図6】図4のVI−VI断面における断面図である。
【図7】図4のX2方向から駆動装置20を見た側面図である。
【図8】図4のVIII−VIIIにおける断面図である。
【図9】図4のIX−IXにおける部分断面を示した部分断面図である。
【図10】図9におけるX−X断面を示した断面図である。
【図11】ケースを回転軸方向から投影した場合に、ケース輪郭と内部に収容される部品とを示した図である。
【図12】ケースを回転軸方向と直交し、かつ鉛直方向に直交する方向から投影した場合に、ケース輪郭と内部に収容される部品とを示した図である。
【図13】本発明の実施の形態に従うリアクトルコア構造の第1の例を示す図である。
【図14】図13に示したリアクトルコアを構成する磁性体板の形状を説明する平面図である。
【図15】本発明の実施の形態に従うリアクトルコア構造の第2の例を示す図である。
【図16】本発明の実施の形態に従うリアクトルコア構造の第3の例を示す図である。
【図17】図16のXVII−XVII断面図である。
【図18】本発明の実施の形態に従うリアクトルコア構造の第4の例を示す図である。
【図19】図18のXIX−XIX断面図である。
【図20】図15〜図19で説明したダストコアによるリアクトルコアの成形方法の一例を示す図である。
【図21】ディファレンシャルギヤDEFおよび減速ギヤRGによって潤滑油が掻き揚げられる方向を示した図である。
【図22】図9のXXII−XXIIにおける部分断面を示した部分断面図である。
【図23】図22のXXIII−XXIIIにおける部分断面を示した部分断面図である。
【図24】リアクトル部分の変形例を示した図である。
【図25】リアクトル配置の他の例を説明するための車両の駆動装置の断面を示した図である。
【図26】潤滑油の循環機構の変形例を説明するための図である。
【符号の説明】
【0167】
4 エンジン、6,8 パワーケーブル、10 電圧センサ、11,24 電流センサ、12 昇圧コンバータ、13 アーム部、14,22 インバータ、15 U相アーム、16 V相アーム、17 W相アーム、20 駆動装置、21 パワー制御ユニット、30 制御装置、31,36 ステータ、32,37 ロータ、33,38 ステータコア、34,39 三相コイル、40 電池ユニット、41,42,43,44 端子、50 クランクシャフト、51,62 サンギヤ、52 リングギヤ、53,64 ピニオンギヤ、54,66 プラネタリキャリヤ、60 シャフト、68 リングギヤ、70 カウンタドライブギヤ、71,72,212 蓋、73,74,75,76,77,78 ボールベアリング、79,80 ニードルベアリング、81 オイルシール、100 ハイブリッド車両、102,104 ケース、105,106 フランジ、108,109,111 開口、112 冷却水出口、114 冷却水入口、116,118 端子台、120 パワー素子基板、121 制御基板、122 水路、124 ダンパ、128 バスバー、130 回転軸、132 カウンタドリブンギヤ、133 ファイナルドライブギヤ、200,202,203 隔壁、210,407 オイル通路、214 オイル抜き孔、216 オイル室、220,222 ボールベアリング、224 オイルキャッチ板、300 磁性体板、305,307 放熱用フィン、305♯ 凹凸形状、310 リアクトルコア、320 コイル、306,320♯ コイル巻回領域、330 溝、400 磁性体粒子、410 ダイ、420 パンチ、430 凸部(パンチ)、B バッテリ、C2,C2A コンデンサ、D1〜D8 ダイオード、DEF ディファレンシャルギヤ、F1〜F20 潤滑油経路、L1,L1A リアクトル、LVD オイルレベル(走行時)、LVS オイルレベル(静止状態時)、MG1,MG2 モータジェネレータ、PSD 動力分割機構、Q1〜Q8 IGBT素子、R 制限抵抗、RD 減速機、RG 減速ギヤ、SMR1〜SMR3 システムメインリレー。




 

 


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