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発明の名称 相間絶縁紙の組み付け方法および装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−104785(P2007−104785A)
公開日 平成19年4月19日(2007.4.19)
出願番号 特願2005−290105(P2005−290105)
出願日 平成17年10月3日(2005.10.3)
代理人 【識別番号】110000291
【氏名又は名称】特許業務法人コスモス特許事務所
発明者 鈴木 健文 / 石田 宏一
要約 課題
連結脚部を損傷させることなく相間絶縁紙をステータコアに組み付けることができる相間絶縁紙の組み付け方法及び装置を提供すること。

解決手段
相間絶縁紙組み付け装置10において、第1〜第4把持爪ユニット21〜24によって相間絶縁紙120を把持した状態で、移動路ロボット12によって相間絶縁紙組み付けユニット20をステータコア110の内側に配置し、移動機構30によって第1〜第4把持爪ユニット21〜24をステータ径外方向へ移動させて連結脚部123,123をスロット112,112に挿入しスロット奥へ移動させた後、第1〜第4把持爪ユニット21〜24に備わる把持爪40を開放状態にして相間絶縁紙120をステータコア110に組み付ける。
特許請求の範囲
【請求項1】
ステータコアの両端面から突出して異相コイル間に介在する一対の帯状部を両端部で連結脚部により連結させた相間絶縁紙を、前記連結脚部を前記ステータコアに形成されたスロットに挿入することにより、前記ステータコアに組み付ける相間絶縁紙の組み付け方法において、
前記帯状部の両端部をそれぞれ把持爪により把持して前記相間絶縁紙を前記ステータコアの内側に位置させ、
前記把持爪を径外方向へ移動させて前記連結脚部を前記ステータコアに形成されたスロットに挿入して前記スロットの奥へ移動させた後、
前記把持爪を開放状態にして前記相間絶縁紙を前記ステータコアに組み付けることを特徴とする相間絶縁紙の組み付け方法。
【請求項2】
ステータコアの両端面から突出して異相コイル間に介在する一対の帯状部を両端部で連結脚部により連結させた相間絶縁紙を、前記連結脚部を前記ステータコアに形成されたスロットに挿入することにより、前記ステータコアに組み付ける相間絶縁紙の組み付け方法において、
前記帯状部の両端部をそれぞれ把持爪により把持して前記相間絶縁紙を前記ステータコアの内側に位置させ、
前記把持爪に把持された前記相間絶縁紙をステータ軸方向に対して傾けた状態で前記連結脚部の下部または上部を前記ステータコアに形成されたスロットに挿入し、
前記相間絶縁紙の傾きを戻しながら前記把持爪を回動させて前記連結脚部を前記スロットの奥へ移動させた後、
前記把持爪を開放状態にして前記相間絶縁紙を前記ステータコアに組み付けることを特徴とする相間絶縁紙の組み付け方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載する相間絶縁紙の組み付け方法において、
前記把持爪で前記一対の帯状部の両端部をそれぞれ把持する際に前記連結脚部にテンションを付与した状態で把持することを特徴とする相間絶縁紙の組み付け方法。
【請求項4】
ステータコアの両端面から突出して異相コイル間に介在する一対の帯状部を両端部で連結脚部により連結させた相間絶縁紙を、前記連結脚部を前記ステータコアに形成されたスロットに挿入することにより、前記ステータコアに組み付ける相間絶縁紙の組み付け装置において、
前記相間絶縁紙を把持して前記ステータコアに組み付ける組み付けユニットと、
前記組み付けユニットを任意の位置に移動させる移動ユニットとを有し、
前記組み付けユニットは、
前記相間絶縁紙の各帯状部の両端部をそれぞれ把持するために前記ステータコアの両側にて所定角度をなしてステータ径方向に移動可能に設けられた把持爪と、
前記把持爪を開閉させる把持爪開閉機構と、
前記把持爪を移動させる移動機構と、
を備えることを特徴とする相間絶縁紙の組み付け装置。
【請求項5】
請求項4に記載する相間絶縁紙の組み付け装置において、
前記移動機構は、
前記把持爪のステータ軸方向における端面に形成されたローラフォロアと、
前記ローラフォロアに係合させる長穴が両端部に形成された移動プレートと、
前記移動プレートを前記帯状部の両端を把持する把持爪同士がなす所定角度を等分する方向に移動させるアクチュエータと、
を有することを特徴とする相間絶縁紙の組み付け装置。
【請求項6】
ステータコアの両端面から突出して異相コイル間に介在する一対の帯状部を両端部で連結脚部により連結させた相間絶縁紙を、前記連結脚部を前記ステータコアに形成されたスロットに挿入することにより、前記ステータコアに組み付ける相間絶縁紙の組み付け装置において、
前記相間絶縁紙を把持して前記ステータコアに組み付ける組み付けユニットと、
前記組み付けユニットを任意の位置に移動させる移動ユニットとを有し、
前記組み付けユニットは、
前記相間絶縁紙の各帯状部の両端部をそれぞれ把持するために前記ステータコアの両側にて回動可能に配置された把持爪と、
前記把持爪を開閉させる把持爪開閉機構と、
前記ステータコアの片側に配置された把持爪同士を近づける方向に付勢する付勢手段と、
前記付勢手段により付勢されている把持爪同士が所定角度をなすように各把持爪を支持する支持部材と、
を備えることを特徴とする相間絶縁紙の組み付け装置。
【請求項7】
請求項4から請求項6に記載するいずれか1つの相間絶縁紙の組み付け装置において、
前記組み付けユニットは、前記把持爪に把持された前記相間絶縁紙の連結脚部にテンションを付与するために、前記ステータコアの一方側に配置された把持爪と他方側に配置された把持爪とを遠ざけるテンション付与機構をさらに有することを特徴とする相間絶縁紙の組み付け装置。
【請求項8】
請求項4から請求項7に記載するいずれか1つの相間絶縁紙の組み付け装置において、
前記移動ユニットは、前記組み付けユニットをステータ軸方向に対して傾けた状態で前記ステータコアの内側に配置し、前記組み付けユニットの傾きを戻しながら前記組み付けユニットをステータ径外方向に移動させることを特徴とする相間絶縁紙の組み付け装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステータコアに相間絶縁紙を組み付けるための組み付け方法および装置に関する。さらに詳細には、一対の帯状部を連結脚部にて連結させた相間絶縁紙をステータコアに組み付けるための相間絶縁紙の組み付け方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、ステータコアに挿入されたコイルの絶縁は、スロット内に挿入されるコイルとスロット内面とを絶縁するスロット絶縁紙と、スロット内に挿入される各相コイルの相間絶縁を行う相間絶縁紙とによって行われている。このうち、スロット絶縁紙の自動挿入に関しては、スロット内へ自動的に挿入する装置がすでに種々開発され、自動巻線挿入工程に組み込まれて有効に実施されている。
【0003】
これに対して相間絶縁紙を自動的に挿入することが困難であるため、主として手作業に頼っていたが、自動化されるようになってきた。しかしながら、相間絶縁紙が一対の帯状部とこれらの帯状部を連結する一対の連結脚部とからなる相間絶縁紙では、帯状部が可撓性の厚さのきわめて薄い絶縁シートで構成され、一対の帯状部を円弧状に変形させた状態で一対の連結脚部を所定の2本のスロット内へ挿入して位置決めしなければならないため、本格的には実用化されていないのが実情である。
【0004】
このため、上記した形状の相間絶縁紙をステータコアに自動的に挿入するための技術が種々提案されている。そのうちの1つとして、例えば、特開2004−364449号公報に開示されたものがある。ここに開示された技術では、相間絶縁紙をブレード治具に引き掛け、ストリッパ角α≒0のストリッパによりブレード治具に引き掛けられた相間絶縁紙を押し上げて、相間絶縁紙の連結脚部を所定のスロットの入口にセットした後、その相間絶縁紙を拡張爪によってステータコアの奥まで移動させてステータコアに組み付けるようになっている。
【0005】
【特許文献1】特開2004−364449号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記した従来の相間絶縁紙の組み付け技術では、ブレード治具に引き掛けられた相間絶縁紙をストリッパで押し上げてステータコアに組み付けているため、相間絶縁紙の連結脚部を所定のスロットに挿入する際に連結脚部が引っ張られてしまい、連結脚部に過度の力がかかって連結脚部が切れてしまうことがあった。そして、連結脚部が切れてしまうと、次相コイルをステータコアに組み付けた際に相間絶縁紙の位置がずれてしまってコイルの相間絶縁を十分に確保することができないおそれがあった。
【0007】
また、従来の相間絶縁紙の組み付け技術では、相間絶縁紙をブレード治具にセットし、そのブレード治具を組み付け位置に移動させた後に、ストリッパで相間絶縁紙を押し上げてステータコアに組み付けている。このように、従来の相間絶縁紙の組み付け技術では、相間絶縁紙の持ち替えが必要である。つまり、相間絶縁紙置き場から相間絶縁紙を把持した後にブレード治具にセットする必要がある。そのため、設備が余分に必要であり、設備の設置面積が大きく、また設備費も高くなっていた。
【0008】
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、連結脚部を損傷させることなく相間絶縁紙をステータコアに組み付けることができる相間絶縁紙の組み付け方法及び装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記問題点を解決するためになされた本発明に係る相間絶縁紙の組み付け方法は、ステータコアの両端面から突出して異相コイル間に介在する一対の帯状部を両端部で連結脚部により連結させた相間絶縁紙を、前記ステータコアに組み付ける相間絶縁紙の組み付け方法において、前記各帯状部の両端部を把持爪により把持して前記相間絶縁紙を前記ステータコアの内側に位置させ、前記把持爪を径外方向へ移動させて前記連結脚部を前記ステータコアに形成されたスロットに挿入して前記スロットの奥へ移動させた後、前記把持爪を開放状態にして前記相間絶縁紙を前記ステータコアに組み付けることを特徴とする。
【0010】
この相間絶縁紙の組み付け方法では、相間絶縁紙の各帯状部の両端部を把持爪で把持し、その相間絶縁紙をステータコアの内側に配置する。そして、把持爪をステータ径外方向へ移動させて相間絶縁紙の連結脚部をステータコアに形成されたスロットに挿入し、相間絶縁紙をスロットの奥へ移動させる。その後、所定位置で把持爪を開放状態にする。かくして、相間絶縁紙がステータコアに組み付けられる。
【0011】
このように本発明の相間絶縁紙の組み付け方法では、まず、ステータコアの内側からステータ径外方向に相間絶縁紙を移動させてステータコアに組み付けているので、組み付けの際に連結脚部が引っ張られない。従って、連結脚部を損傷させることなく相間絶縁紙をステータコアに組み付けることができる。
また、本発明の相間絶縁紙の組み付け方法では、把持爪で把持した相間絶縁紙を直接ステータコアに組み付けるため、相間絶縁紙の持ち替えがないので必要な設備が少なくなる。そのため、設備の設置面積を小さくすることができ、また設備費も低減することができる。
【0012】
上記問題点を解決するためになされた本発明に係る別形態の相間絶縁紙の組み付け方法は、ステータコアの両端面から突出して異相コイル間に介在する一対の帯状部を両端部で連結脚部により連結させた相間絶縁紙を、前記ステータコアに組み付ける相間絶縁紙の組み付け方法において、前記各帯状部の両端部を把持爪により把持して前記相間絶縁紙を前記ステータコアの内側に位置させ、前記把持爪に把持された前記相間絶縁紙をステータ軸方向に対して傾けた状態で前記連結脚部の下部または上部を前記ステータコアに形成されたスロットに挿入し、前記相間絶縁紙の傾きを戻しながら前記把持爪の根元をステータ周方向に回動させて前記連結脚部を前記スロットの奥へ移動させた後、前記把持爪を開放状態にして前記相間絶縁紙を前記ステータコアに組み付けることを特徴とする。
【0013】
この相間絶縁紙の組み付け方法では、まず、相間絶縁紙の各帯状部の両端部を把持爪で把持し、その相間絶縁紙をステータコアの内側に配置する。次に、把持爪に把持された相間絶縁紙をステータ軸方向に対して傾けた状態で連結脚部の下部または上部をステータコアに形成されたスロットに挿入する。このように、連結脚部の下部または上部をスロットに挿入することにより、連結脚部をより確実にスロットに挿入することができる。なぜなら、スロットにはスロット紙が装着されており、スロット紙によりスロット入口が塞がれている場合があるからである。
【0014】
そして、連結脚部の下部または上部がスロットに挿入されると、相間絶縁紙の傾きを戻しながら把持爪を回動させて連結脚部をスロットの奥へ移動させる。その後、所定位置で把持爪を開放状態にする。かくして、相間絶縁紙がステータコアに組み付けられる。
【0015】
このように本発明の別形態の相間絶縁紙の組み付け方法でも、ステータコアの内側からステータ径外方向に相間絶縁紙を移動させてステータコアに組み付けているので、組み付けの際に連結脚部が引っ張られない。従って、連結脚部を損傷させることなく相間絶縁紙をステータコアに組み付けることができる。
また、本発明の別形態の相間絶縁紙の組み付け方法でも、把持爪で把持した相間絶縁紙を直接ステータコアに組み付けるため、相間絶縁紙の持ち替えがないので必要な設備が少なくなる。そのため、設備の設置面積を小さくすることができ、また設備費も低減することができる。
【0016】
そして、上記した相間絶縁紙の組み付け方法においては、前記把持爪で前記各帯状部の両端部を把持する際に前記連結脚部にテンションを付与した状態で把持することが望ましい。
【0017】
各帯状部の両端部を把持爪により把持すると連結脚部に弛みが生じるおそれがある。そして、各帯状部の両端部を把持爪により把持したときに連結脚部に弛みが生じてしまうと、連結脚部をスロットにうまく挿入することができず、そのまま相間絶縁紙をスロットの奥へ移動させると連結脚部が損傷するおそれがある。
そこで、把持爪で各帯状部の両端部を把持する際に、連結脚部にテンションを付与した状態で把持することにより、連結脚部に弛みが生じることを防止することができる。その結果として、連結脚部を損傷することなく確実にスロットに挿入することができる。
【0018】
上記問題点を解決するためになされた本発明に係る相間絶縁紙の組み付け装置は、ステータコアの両端面から突出して異相コイル間に介在する一対の帯状部を両端部で連結脚部により連結させた相間絶縁紙を、前記連結脚部を前記ステータコアに形成されたスロットに挿入することにより、前記ステータコアに組み付ける相間絶縁紙の組み付け装置において、前記相間絶縁紙を把持して前記ステータコアに組み付ける組み付けユニットと、前記組み付けユニットを任意の位置に移動させる移動ユニットとを有し、前記組み付けユニットは、前記相間絶縁紙の各帯状部の両端部をそれぞれ把持するために前記ステータコアの両側にて所定角度をなしてステータ径方向に移動可能に設けられた把持爪と、前記把持爪を開閉させる把持爪開閉機構と、前記把持爪を移動させる移動機構と、を備えることを特徴とする。なお、所定角度とは、連結脚部が挿入される2つのスロットがなす角度を意味する。
【0019】
この相間絶縁紙の組み付け装置では、把持爪開閉機構が作動して把持爪により相間絶縁紙の各帯状部の両端部が把持される。そして、相間絶縁紙を把持した組み付けユニットが移動ユニットによりステータコアの内側の所定位置に配置される。具体的に、組み付けユニットは、連結脚部の先端が挿入されるスロットの入口付近に各把持爪の先端が位置するように配置される。
組み付けユニットが所定位置に配置されると、移動機構により、把持爪が連結脚部が挿入されるスロットの方向(ステータ径方向)に移動させられる。これにより、把持爪に把持された相間絶縁紙の連結脚部がスロットに挿入される。そして、把持爪開閉機構により各把持爪が開放状態にされて、相間絶縁紙がステータコアに組み付けられる。
【0020】
このように本発明の相間絶縁紙の組み付け装置では、相間絶縁紙をスロットの角度に対応した所定角度で把持することにより挿入しやすい姿勢で保持することができ、その状態でステータ径外方向へ移動させるので、ステータの内側からスムーズに挿入組み付けることができる。そして、ステータコアの内側からスロットの方向に相間絶縁紙を移動させてステータコアに組み付けているので、組み付けの際に連結脚部が引っ張られない。従って、連結脚部を損傷させることなく相間絶縁紙をステータコアに組み付けることができる。
また、本発明の相間絶縁紙の組み付け装置では、把持爪で把持した相間絶縁紙を直接ステータコアに組み付けるため、相間絶縁紙の持ち替えがないので必要な設備が少なくなる。そのため、設備の設置面積を小さくすることができ、また設備費も低減することができる。
【0021】
本発明に係る相間絶縁紙の組み付け装置においては、前記移動機構は、前記把持爪のステータ軸方向における端面に形成されたローラフォロアと、前記ローラフォロアに係合させる長穴が両端部に形成された移動プレートと、前記移動プレートを前記帯状部の両端を把持する把持爪同士がなす所定角度を等分する方向に移動させるアクチュエータと、を有することが望ましい。
【0022】
このような移動機構では、アクチュエータを駆動すると、移動プレートが把持爪同士のなす所定角度を等分する方向に移動する。そして、移動プレートの長穴には、把持爪のステータ軸方向における端面に形成されたローラフォロアが係合されている。このため、移動プレートの移動に伴って、把持爪が同期してスロット方向(ステータ径方向)へ移動する。このように移動機構を構成することにより、簡単な構成で各把持爪を同時に(同期させて)スロット方向に正確に移動させることができる。
【0023】
上記問題点を解決するためになされた本発明に係る別形態の相間絶縁紙の組み付け装置は、ステータコアの両端面から突出して異相コイル間に介在する一対の帯状部を両端部で連結脚部により連結させた相間絶縁紙を、前記連結脚部を前記ステータコアに形成されたスロットに挿入することにより、前記ステータコアに組み付ける相間絶縁紙の組み付け装置において、前記相間絶縁紙を把持して前記ステータコアに組み付ける組み付けユニットと、前記組み付けユニットを任意の位置に移動させる移動ユニットとを有し、前記組み付けユニットは、前記相間絶縁紙の各帯状部の両端部をそれぞれ把持するために前記ステータコアの両側にて回動可能に配置された把持爪と、前記把持爪を開閉させる把持爪開閉機構と、前記ステータコアの片側に配置された把持爪同士を近づける方向に付勢する付勢手段と、前記付勢手段により付勢されている把持爪同士が所定角度をなすように各把持爪を支持する支持部材と、を備えることを特徴とする。
【0024】
この相間絶縁紙組み付け装置では、まず、把持爪開閉機構が作動して把持爪により相間絶縁紙の各帯状部の両端部が把持される。そして、相間絶縁紙を把持した組み付けユニットが移動ユニットによりステータコアの内側の所定位置に配置される。具体的に、組み付けユニットは、連結脚部の先端が挿入されるスロットの入口付近に各把持爪の先端が位置するように配置される。
【0025】
組み付けユニットが所定位置に配置されると、移動ユニットにより、組み付けユニットはステータ径外方向に移動させられる。そうすると、各把持爪が回動可能となっているため、組み付けユニットがステータ径外方向へ移動させられると、各把持爪は、付勢バネの付勢力に抗して回動しながらスロット奥へと移動する。これにより、把持爪に把持された相間絶縁紙の連結脚部がスロットに挿入される。そして、把持爪開閉機構により各把持爪が開放状態にされて、相間絶縁紙がステータコアに組み付けられる。
【0026】
このように本発明の別形態の相間絶縁紙の組み付け装置でも、相間絶縁紙をスロットの角度に対応した所定角度で把持することにより挿入しやすい姿勢で保持することができ、その状態でステータ径外方向へ移動させるので、ステータの内側からスムーズに挿入組み付けることができる。そして、ステータコアの内側からスロットの方向に相間絶縁紙を移動させてステータコアに組み付けているので、組み付けの際に連結脚部が引っ張られない。従って、連結脚部を損傷させることなく相間絶縁紙をステータコアに組み付けることができる。
また、本発明の別形態の相間絶縁紙の組み付け装置でも、把持爪で把持した相間絶縁紙を直接ステータコアに組み付けるため、相間絶縁紙の持ち替えがないので必要な設備が少なくなる。そのため、設備の設置面積を小さくすることができ、また設備費も低減することができる。
【0027】
上記した相間絶縁紙の組み付け装置においては、前記組み付けユニットは、前記把持爪に把持された前記相間絶縁紙の連結脚部にテンションを付与するために、前記ステータコアの一方側に配置された把持爪と他方側に配置された把持爪とを遠ざけるテンション付与機構をさらに有することが望ましい。
【0028】
このようなテンション付与機構を設けることにより、ステータコアの一方側に配置された把持爪と他方側に配置された把持爪とが遠ざけて各把持爪に把持された相間絶縁紙の連結脚部にテンションを付与することができる。このため、相間絶縁紙をスロットに挿入するときには連結脚部は弛むことなく張った状態とすることができるので、連結脚部を損傷することなくスムーズにスロットに挿入することができる。
【0029】
また、上記した相間絶縁紙の組み付け装置においては、前記移動ユニットは、前記組み付けユニットをステータ軸方向に対して傾けた状態で前記ステータコアの内側に配置し、前記組み付けユニットの傾きを戻しながら前記組み付けユニットをステータ径外方向に移動させることが望ましい。
【0030】
このような相間絶縁紙組み付け装置では、組み付けユニットはステータ軸方向に対して傾いた状態でステータコア内側に配置される。このため、把持爪に把持されている相間絶縁紙もステータ軸方向に対して傾いた状態になっている。なお、組み付けユニットを傾ける方向は、上側が径内方向に下側が径外方向にそれぞれ移動するように傾けてもよいし、上側が径外方向に下側が径内方向にそれぞれ移動するように傾けてもよい。これにより、組み付けユニットは、下側または上側に位置する各把持爪の先端が、連結脚部が挿入されるスロットの入口付近に位置するように配置されることになる。
【0031】
そして、組み付けユニットが所定位置に配置されると、移動ユニットにより、組み付けユニットは直立状態に戻されながらステータ径外方向へ移動させられる。そうすると、把持爪に把持された相間絶縁紙は、連結脚部の下方または上方から徐々にスロットに挿入されていく。また、テンション付与機構により、把持爪に把持された相間絶縁紙の連結脚部が弛むことなく張られた状態になっている。従って、弛むことなく張られた状態の連結脚部が下方または上方から徐々にスロットに挿入されていくので、連結脚部がスロットに装着されているスロット紙に引っ掛かることを確実に防止することができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明に係る相間絶縁紙の組み付け方法および装置によれば、上記した通り、把持爪に把持した相間絶縁紙を、直接(持ち替えることなく)ステータコアに対して連結脚部を損傷することなく組み付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明の相間絶縁紙の組み付け方法および装置を具体化した最も好適な実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。本実施の形態では、三相ブラシレスDCモータに使用するステータを製造する際に本発明を適用した場合について説明する。
【0034】
まず、相間絶縁紙が組み付けられるステータコアについて、図1を参照しながら説明する。図1は、スタータコアの概略構成を示す斜視図である。ステータコア110は、図1に示すように、平面視リング状で、径方向内側に向かって延びる48ヶのティース111、および、これらのティース111同士の間に位置する同じく48ヶのスロット112を有している。このステータコア110は、例えば方向性珪素鋼板をプレス打ち抜きして形成した鋼板を積み重ね互いに固着して構成されている。
【0035】
次に、上記したステータコア110に組み付ける相間絶縁紙について、図2を参照しながら説明する。図2は、相間絶縁紙の概略構成を示す平面図である。この相間絶縁紙120は、図2に示すように、中央部分が略長方形状に切り抜かれた略四角形の形状をなし、硬質な紙又は樹脂により形成されたものである。そして、相間絶縁紙120においては、その上下に帯状部121,122がそれぞれ形成されている。これら帯状部121,122には、折り曲げ成形された凸部121a,122aが備わっている。そして、帯状部121,122は、相間絶縁紙120の両端で連結脚部123,123により連結されて一体となっている。すなわち、相間絶縁紙120がステータコア110に組み付けられると、帯状部121,122がステータコア110の両端面から突出するような両端面一体型(はしご型)の形状をなしている。そして、相間絶縁紙120は、連結脚部123がステータコア110の所定のスロット112に挿入されることによりステータコア110に組み付けられる。
【0036】
続いて、本実施の形態に係る相間絶縁紙組み付け装置および相間絶縁紙の組み付け方法について説明する。以下の説明では、2つの実施の形態に係る相間絶縁紙組み付け装置および相間絶縁紙の組み付け方法について説明する。
【0037】
(第1の実施の形態)
まず、第1の実施の形態について説明する。そこで、第1の実施の形態に係る相間絶縁紙組み付け装置について、図3を参照しながら説明する。図3は、相間絶縁紙組み付け装置の概略構成を示す斜視図である。
【0038】
相間絶縁紙組み付け装置10には、図3に示すように、ベース11上に据え付けられた組み付けロボット12と、組み付けロボット12の先端に取り付けられた相間絶縁紙組み付けユニット20とが備わっている。なお、組み付けロボット12が本発明の移動ユニットに相当する。組み付けロボット12は、汎用の多関節ロボットであり、ベース11上に固定された基部13と、第1〜第3アーム14〜16と、ユニット取付部17とを備えている。そして、基部13に第1アーム14が取り付けられ、第1アーム14に第2アーム15が取り付けられ、第2アーム15に第3アーム16が取り付けられ、第3アーム16にユニット取付部17が取り付けられている。
【0039】
より具体的には、第1アーム14は、基部13に対して回転可能に取り付けられるとともに、軸Aを中心に回動可能に取り付けられている。第2アーム15は、第1アーム14に対して軸Bを中心に回動可能に取り付けられている。第3アーム16は、第2アーム15に対して前後進(伸縮)可能に取り付けられている。ユニット取付部17は、第3アーム16に対して軸Cを中心に回動可能に取り付けられている。そして、ユニット取付部17の取付面17aは回転可能に構成されている(図4参照)。これにより、組み付けロボット12は、ユニット取付部17に取り付けられた相間絶縁紙組み付けユニット20を、任意の位置に配置することができるようになっている。
【0040】
また、ベース11上には、ステータコア110に組み付ける相間絶縁紙120が載置された載置台19が設けられている。
一方、相間絶縁紙組み付け装置10の上方には、ステータコア110を搬送するための搬送路が設けられており、この搬送路内をステータコア110を保持した搬送パレット130が流れるようになっている。
【0041】
そして、相間絶縁紙組み付け装置10は、前工程から搬送パレット130により搬送されてきたステータコア110に対し、載置台19上の相間絶縁紙120を1枚ずつ把持してステータコア110にダイレクトに組み付けるようになっている。つまり、相間絶縁紙組み付け装置10では、従来のようにブレード治具を使用せずに、相間絶縁紙120をステータコア110に組み付けるようになっている。このため、相間絶縁紙組み付け装置10では相間絶縁紙の持ち替え工程が存在しないので、図3に示すように、必要な設備が少なくなり、設備の設置面積を小さくすることができるし、設備費も低減することができる。
【0042】
ここで、相間絶縁紙組み付け装置10の主要部である相間絶縁紙組み付けユニット20について、図4〜図6を参照しながら説明する。図4は、相間絶縁紙組み付けユニットの概略構成を示す斜視図である。図5は、把持爪ユニットに備わる把持爪の開閉機構を説明するための説明図である。図6は、相間絶縁紙の連結脚部にテンションを付与するテンション付与機構を説明するための説明図である。
【0043】
相間絶縁紙組み付けユニット20には、図4に示すように、第1〜第4把持爪ユニット21〜24と、第1把持爪ユニット21と第2把持爪ユニット22とを一組として保持する第1保持部材25と、第3把持爪ユニット23と第4把持爪ユニット24とを一組として保持する第2保持部材26と、第1保持部材25を支持する支持シャフト27a,27bと(図8参照)、第2保持部材26を支持する支持する支持シャフト28a,28b(図8参照)と、支持シャフト27a〜28bをスロット方向に摺動可能に保持する保持部が固定された支持コラム29と、第1保持部材25および第2保持部材26を移動させる移動機構30とが備わっている。
【0044】
そして、支持シャフト27a,27bと28a,28bとは、連結脚部123,123が挿入される各スロット112,112とステータコア110の中心とを結んで形成される角度をなすように、支持コラム29にそれぞれ固定されている。このため、第1保持部材25および第2保持部材26は、それぞれ支持シャフト27a,27bおよび28a,28bの移動に伴って各スロット方向(ステータ径方向)に移動するようになっている。
【0045】
第1〜第4把持爪ユニット21〜24は、相間絶縁紙120を把持するためのものである。これら第1〜第4把持爪ユニット21〜24は、基本的に同様の構造をなすものであるから、ここでは第1把持爪ユニット21について詳細に説明する。第1把持爪ユニット21には、図5に示すように、相間絶縁紙120を把持する把持爪40と、把持爪40を開閉させるための把持爪開閉シリンダ41とが備わっている。把持爪40は、ユニット本体に固定された固定爪40aと、開閉シリンダ41に取り付けられた可動爪40bとを備えている。そして、開閉シリンダ41の動作を制御し可動爪40bを固定爪40aに離間・当接させることにより、把持爪40が開閉するようになっている。このような構成により、把持爪40は、相間絶縁紙120(本実施の形態では帯状部121,122の連結脚部123付近)を把持することができるようになっている。
【0046】
このような第1〜第4把持爪ユニット21〜24は、上記したように、第1把持爪ユニット21と第2把持爪ユニット22とが一組とされ、第3把持爪ユニット23と第4把持爪ユニット24とが一組とされている。そして、第2把持爪ユニット21および第4把持爪ユニット24には、各連結脚部123を弛みなく張るために各連結脚部123にテンションを付与するテンション付与シリンダ46がそれぞれ連結されている。
【0047】
具体的には、図6に示すように、第1把持爪ユニット21が第1保持部材25に固定される一方、第2把持爪ユニット22がローラ摺動部45を介して第1保持部材25に取り付けられている。そして、第2把持爪ユニット22にテンション付与シリンダ46が連結されている。テンション付与シリンダ46で第2把持爪ユニット22に対して下方へ力を加えると、ローラ摺動部45により第2把持爪ユニット22が第1把持爪ユニット21から遠ざかる(離れる)ように下方へスライドする。これにより、第1把持爪ユニット21と第2把持爪ユニット22とによって、連結脚部123を弛みなく張った状態で相間絶縁紙120の帯状部121,122の一端を把持することができるようになっている。
【0048】
同様に、第3把持爪ユニット23が第2保持部材26に固定される一方、第4把持爪ユニット24がローラ摺動部45を介して第2保持部材26に取り付けられている。そして、第4把持爪ユニット24にテンション付与シリンダ46が連結されている。テンション付与シリンダ46で第4把持爪ユニット24に対して下方へ力を加えると、ローラ摺動部45により第4把持爪ユニット24が第3把持爪ユニット23から遠ざかる(離れる)ように下方へスライドする。これにより、第3把持爪ユニット23と第4把持爪ユニット24とによって、連結脚部123を弛みなく張った状態で相間絶縁紙120の帯状部121,122の一端を把持することができるようになっている。
【0049】
移動機構30には、第1保持部材25の上端部に形成されたローラフォロア31および第2保持部材26の上端面に形成されたローラフォロア32と、これらのローラフォロア31,32に係合する長穴が両端に設けられた移動プレート33と、この移動プレート33を移動させる移動用シリンダ34とが備わっている。ここで、移動用シリンダ34は、移動プレート33を第1把持爪ユニット21(第2把持爪ユニット22)の把持爪40と第3把持爪ユニット23(第4把持爪ユニット24)の把持爪40とがなす角度を二等分する方向(スロット方向)に移動させるようになっている。そして、移動用シリンダ34を駆動して移動プレート33を移動させると、支持シャフト27a,27bおよび支持シャフト28a,28bが各スロット方向に移動するため、第1保持部材25および第2保持部材26も各スロット方向へ移動する。このため、第1保持部材25に保持されている第1、第2把持爪ユニット21,22および第2保持部材26に保持されている第3、第4把持爪ユニット23,24が各スロット方向へ移動するようになっている。
【0050】
次に、上記した構成を有する相間絶縁紙組み付け装置による相間絶縁紙の組み付け方法について、図7〜図9を参照しながら説明する。図7は、相間絶縁紙を把持した状態を示す説明図である。図8は、相間絶縁紙組み付けユニットをステータコア内に配置した状態を示す説明図である。図9は、相間絶縁紙の連結脚部をステータコアのスロットに挿入した状態を示す説明図である。なお、これらの図面では、ステータコアへの相間絶縁紙の組み付け方法をわかりやすくするためにステータコアに既に装着されているコイル等を省略している。
【0051】
まず、図3に示すように、搬送パレット130によりステータコア110が相間絶縁紙組み付け装置10の上方に搬送される。ここで、U−V相間用の相間絶縁紙を組み付ける場合であれば、ステータコア110にはU相コイルが組み付けられているし、V−W相間用の相間絶縁紙を組み付ける場合であれば、ステータコア110にはU相コイル、U−V相間相間絶縁紙、およびV相コイルが組み付けられている。
【0052】
一方、相間絶縁紙組み付け装置10では、組み付けロボット12が作動して第1〜第4把持爪ユニット21〜24により、図7に示すように、載置台19上に載置されていた相間絶縁紙120が把持される。このとき、第1、第3把持爪ユニット21,23が帯状部121の連結脚部123との接合部付近を把持し、第2、第4把持爪ユニット22,24が帯状部122の連結脚部123との接合部付近を把持する。
【0053】
このようにして、第1〜第4把持爪ユニット21〜24が相間絶縁紙120を把持すると、テンション付与シリンダ46,46によって、第2把持爪ユニット22および第4把持爪ユニット24が下方へスライドさせられる。これにより、第1把持爪ユニット21と第2把持爪ユニット22との間に位置する連結脚部123、および第3把持爪ユニット23と第4把持爪ユニット24との間に位置する連結脚部123のそれぞれに対してテンションが付加される。このため、第1〜第4把持爪ユニット21〜24は、連結脚部123,123が弛むことなく張った状態で相間絶縁紙120を把持することができる。
【0054】
第1〜第4把持爪ユニット21〜24が載置台19上に載置されていた相間絶縁紙120を把持すると、組み付けロボット12により、相間絶縁紙組み付けユニット20がステータコア110内にセットされる。このとき、相間絶縁紙組み付けユニット20は、図8に示すように、連結脚部123が挿入されるスロット112の入口付近に、第1〜第4把持爪ユニット21〜24にそれぞれ備わる各把持爪40の先端が配置されるようにセットされる。
【0055】
相間絶縁紙組み付けユニット20が所定位置にセットされると、図9に示すように、移動用シリンダ34が作動して、移動プレート33を前進(ステータ径外方向へ移動)させる。そうすると、移動プレート33の長穴に係合されているローラフォロア31,32は長穴内を互いが離れる方向に移動する。これにより、第1、第2保持部材25,26を支持している支持シャフト27a,27bおよび28a,28bが各スロット方向に移動する。このため、第1保持部材25に保持されている第1、第3把持爪ユニット21,23および第2保持部材26に保持されている第2、第4把持爪ユニット22,24がそれぞれ各スロット方向に移動する。その結果、第1〜第4把持爪ユニット21〜24に把持された相間絶縁紙120の連結脚部123,123がスロット113,113に挿入される。このとき、連結脚部123が張った状態となっているため、連結脚部123を損傷することなくスムーズにスロット113に挿入することができる。
【0056】
その後、第1〜第4把持爪ユニット21〜24に備わる各把持爪40が開放状態(固定爪40aと可動爪40bとを離間させた状態)にされる。そうすると、相間絶縁紙120が相間絶縁紙組み付けユニット20から離れ、相間絶縁紙120がステータコア110に組み付けられる。そして、1枚の相間絶縁紙120の組み付けが終了すると、組み付けロボット12が作動して、相間絶縁紙組み付けユニット20を載置台19の上方に移動させる。そうすると、第1〜第4把持爪ユニット21〜24によって、載置台19に載置された相間絶縁紙120が再度把持される。その後、上記の作業が繰り返し行われて、ステータコア110に対して必要な枚数の相間絶縁紙120が組み付けられる。
【0057】
以上、詳細に説明したように第1の形態に相間絶縁紙組み付け装置10による相間絶縁紙の組み付け方法では、ステータコア110の内側からステータ径外方向へ相間絶縁紙120を移動させてステータコア110に組み付けているので、組み付けの際に連結脚部123が引っ張られない。このため、連結脚部123を損傷させることなく相間絶縁紙120をステータコア110に組み付けることができる。
また、相間絶縁紙組み付け装置10では、第1〜第4把持爪ユニット21〜24により把持した相間絶縁紙120を直接ステータコア110に組み付けるため、相間絶縁紙120を持ち替える必要がない。このため、相間絶縁紙120をステータコア110に組み付けるために必要な設備が少なくなるので、設備の設置面積を小さくすることができるとともに設備費も低減することができる。
【0058】
(第2の実施の形態)
続いて、第2の実施の形態について説明する。そこで、第2の実施の形態に係る相間絶縁紙組み付け装置について、図10を参照しながら説明する。図10は、相間絶縁紙組み付け装置の概略構成を示す斜視図である。
【0059】
相間絶縁紙組み付け装置50には、図10に示すように、第1の実施の形態と同様に、ベース11上に据え付けられた組み付けロボット12と、組み付けロボット12の先端に取り付けられた相間絶縁紙組み付けユニット60とが備わっている。組み付けロボット12は、第1の実施の形態と同じ汎用の多関節ロボットである。
また、ベース11上には、ステータコア110に組み付ける相間絶縁紙120が載置された載置台19が設けられている。
一方、相間絶縁紙組み付け装置50の上方には、ステータコア110を搬送するための搬送路が設けられており、この搬送路内をステータコア110を保持した搬送パレット130が流れるようになっている。
【0060】
そして、相間絶縁紙組み付け装置50は、前工程から搬送パレット130により搬送されてきたステータコア110に対し、載置台19上の相間絶縁紙120を1枚ずつ把持してステータコア110にダイレクトに組み付けるようになっている。つまり、相間絶縁紙組み付け装置50では、従来のようにブレード治具を使用せずに、相間絶縁紙120をステータコア110に組み付けるようになっている。このため、相間絶縁紙組み付け装置50では相間絶縁紙の持ち替え工程が存在しないので、図10に示すように、設備の設置面積を小さくすることができるし、設備費も低減することができる。
【0061】
ここで、相間絶縁紙組み付け装置50の主要部である相間絶縁紙組み付けユニット60について、図11および図12を参照しながら説明する。図11は、相間絶縁紙組み付けユニットの概略構成を示す斜視図である。図12は、相間絶縁紙組み付けユニットの図11に示すXII−XII線における断面図である。
【0062】
相間絶縁紙組み付けユニット60には、図11および図12に示すように、第1〜第4把持爪ユニット21〜24と、第1把持爪ユニット21と第3把持爪ユニット23とを一組として保持する上部保持部材65と、第2把持爪ユニット22と第4把持爪ユニット24とを一組として保持する下部保持部材66と、上部保持部材65と下部保持部材66とを連結する2本の連結シャフト61,61とが備わっている。
【0063】
ここで、第1〜第4把持爪ユニット21〜24は、相間絶縁紙120を把持するためのものである。これら第1〜第4把持爪ユニット21〜24は、基本的に同様の構造をなしており、それぞれ第1の実施の形態と同様の構成を有している。従って、ここでは詳細な説明は省略する。
【0064】
そして、第1把持爪ユニット21および第3把持爪ユニット23が連結シャフト61,61を中心にして回動可能に調整バネ62,62を介して上部保持部材65に保持されている。また、第2把持爪ユニット22および第4把持爪ユニット24が連結シャフト61,61を中心にして回動可能に下部保持部材66に保持されている。なお、第1把持爪ユニット21と第2把持爪ユニット22とが連動(同期)して回動するようになっており、第3把持爪ユニット23と第4把持爪ユニット24とが連動(同期)して回動するようになっている。
【0065】
ここで、第1把持爪ユニット21と第3把持爪ユニット23には、互いを近づける方向に付勢する戻しバネ63が掛けられている。このため、第1把持爪ユニット21と第3把持爪ユニット23は、通常、上部保持部材65に形成された突起部65aに当接しており(図13参照)、連結脚部123,123が挿入されるスロット112,112がなす角度に配置されるようになっている。そして、第1把持爪ユニット21と第2把持爪ユニット22とが連動し、第3把持爪ユニット23と第4把持爪ユニット24とが連動して回動するようになっているため、第2把持爪ユニット22と第4把持爪ユニット24も、連結脚部123が挿入されるスロット112,112がなす角度に配置されるようになっている。
【0066】
また、第1〜第4把持爪ユニット21〜24に把持された相間絶縁紙120の連結脚部123,123を弛みなく張るために連結脚部123,123にテンションを付与するテンション付与シリンダ76が下部保持部材66に設けられている。そして、テンション付与シリンダ76のロッド先端が上部保持部材65に固定されている。これにより、テンション付与シリンダ76を作動させると、上部保持部材65が上方向(下部保持部材66から離れる方向)にスライドして、第1〜第4把持爪ユニット21〜24に把持された相間絶縁紙120の連結脚部123,123にテンションを付与するようになっている。
【0067】
なお、テンション付与シリンダ76により、上部保持部材65を上方向にスライドさせても、相間絶縁紙120の連結脚部は2カ所あるため、連結脚部123,123の両方を張った状態にすることができないおそれがある。しかしながら、上部保持部材65は、調整バネ62,62を介して第1把持爪ユニット21と第3把持爪ユニット23とを保持している。このため、調整バネ62,62の働きにより、第1把持爪ユニット21と第2把持爪ユニット22とに把持されている連結脚部123と、第3把持爪ユニット23と第4把持爪ユニット24とに把持されている連結脚部123との両方を張った状態にすることができるようになっている。
【0068】
次に、上記した構成を有する相間絶縁紙組み付け装置による相間絶縁紙の組み付け方法について、図12〜図14を参照しながら説明する。図13は、相間絶縁紙組み付けユニットをステータコア内に配置した状態を示す説明図である。図14は、相間絶縁紙の連結脚部をステータコアのスロットに挿入した状態を示す説明図である。なお、これらの図面では、ステータコアへの相間絶縁紙の組み付け方法をわかりやすくするためにステータコアに既に装着されているコイル等を省略している。
【0069】
まず、図10に示すように、搬送パレット130によりステータコア110が相間絶縁紙組み付け装置50の上方に搬送される。ここで、U−V相間用の相間絶縁紙を組み付ける場合であれば、ステータコア110にはU相コイルが組み付けられているし、V−W相間用の相間絶縁紙を組み付ける場合であれば、ステータコア110にはU相コイル、U−V相間相間絶縁紙、およびV相コイルが組み付けられている。
【0070】
一方、相間絶縁紙組み付け装置50では、組み付けロボット12が作動させられて第1〜第4把持爪ユニット21〜24により、載置台19上に載置されていた相間絶縁紙120が把持される。このとき、第1、第3把持爪ユニット21,23が帯状部121の連結脚部123との接合部付近を把持し、第2、第4把持爪ユニット22,24が帯状部122の連結脚部123との接合部付近を把持する。
【0071】
このようにして、第1〜第4把持爪ユニット21〜24が相間絶縁紙120を把持すると、テンション付与シリンダ76によって、第1把持爪ユニット21および第3把持爪ユニット23が上方へスライドさせられる。これにより、第1把持爪ユニット21と第2把持爪ユニット22との間に位置する連結脚部123、および第3把持爪ユニット23と第4把持爪ユニット24との間に位置する連結脚部123のそれぞれに対してテンションが付加される。このため、第1〜第4把持爪ユニット21〜24は、連結脚部123,123が弛むことなく張った状態で相間絶縁紙120を把持することができる。
【0072】
第1〜第4把持爪ユニット21〜24が相間絶縁紙120を把持すると、組み付けロボット12が作動して、図13に示すように、相間絶縁紙組み付けユニット60がステータコア110内にセットされる。このとき、相間絶縁紙組み付けユニット60は、図12に示すように、組み付けロボット12によって所定角度αだけ傾けられた状態とされる。なお、所定角度αは、相間絶縁紙およびステータコアの大きさ等により異なる値となり、それぞれについて最適な値が事前に決められている。
【0073】
相間絶縁紙組み付けユニット50は所定位置にセットされると、組み付けロボット12により、ステータ径外方向に移動させられて、第1〜第4把持爪ユニット21〜24にそれぞれ備わる各把持爪40の先端が連結脚部123が挿入されるスロット112の入口付近に配置される。このとき、相間絶縁紙組み付けユニット50が所定角度αだけ傾いているので、第1〜第4把持爪ユニット21〜24に把持された相間絶縁紙120の連結脚部123,123のうち下部(帯状部122側)がステータコア110のスロット112,112の下方から挿入される。そして、連結脚部123,123が張った状態で、スロット112,112の下方から連結脚部123,123の下部が挿入されるため、スロット112,112に装着されているスロット紙に引っ掛かることを防止することができる。
【0074】
その後、組み付けロボット12によって、相間絶縁紙組み付けユニット50は直立状態に戻されながらステータ径外方向へ移動させられる。そうすると、第1〜第4把持爪ユニット21〜24に把持された相間絶縁紙120は、図12に示すように、連結脚部123が下方から徐々にスロット112に挿入されていく。このとき、第1把持爪ユニット21(第2把持爪ユニット22)と第3把持爪ユニット23(第4把持爪ユニット)との相間絶縁紙120の把持ピッチが徐々に大きくなっていく。しかしながら、第1〜第4把持爪ユニット21〜24は、連結シャフト62,62を中心にして回動可能である。このため、相間絶縁紙組み付けユニット50が直立状態に戻されながらステータ径外方向へ移動させられると、第1〜第4把持爪ユニット21〜24は、図14に示すように、戻りバネ62の付勢力に抗して回動しながらスロット奥へと移動することができる。
【0075】
そして、第1〜第4把持爪ユニット21〜24に備わる各把持爪40が開放状態(固定爪40aと可動爪40bとを離間させた状態)にされる。そうすると、相間絶縁紙120が相間絶縁紙組み付けユニット50から離れ、相間絶縁紙120がステータコア110に組み付けられる。このようにして、1枚の相間絶縁紙120の組み付けが終了すると、組み付けロボット12が作動して、相間絶縁紙組み付けユニット50を載置台19の上方に移動させる。そうすると、第1〜第4把持爪ユニット21〜24によって、載置台19に載置された相間絶縁紙120が再度把持される。その後、上記の作業が繰り返し行われて、ステータコア110に対して必要な枚数の相間絶縁紙120が組み付けられる。
【0076】
以上、詳細に説明したように第2の形態に相間絶縁紙組み付け装置50による相間絶縁紙の組み付け方法では、ステータコア110の内側からステータ径外方向に相間絶縁紙120を移動させてステータコア110に組み付けているので、組み付けの際に連結脚部123が引っ張られない。このため、連結脚部123を損傷させることなく相間絶縁紙120をステータコア110に組み付けることができる。
また、相間絶縁紙組み付け装置50では、第1〜第4把持爪ユニット21〜24により把持した相間絶縁紙120を直接ステータコア110に組み付けるため、相間絶縁紙120を持ち替える必要がない。このため、相間絶縁紙120をステータコア110に組み付けるために必要な設備が少なくなるので、設備の設置面積を小さくすることができるとともに設備費も低減することができる。
【0077】
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。上記した第1の実施の形態において、第2の実施の形態のように、相間絶縁紙120を傾けた状態で挿入することもできる。逆に、第2の実施の形態において、第1の実施の形態にように、相間絶縁紙120を傾けることなく挿入することもできる。
【0078】
また、上記した第2の実施の形態では、付勢手段としてバネを使用しているが、バネに限ることなく第1把持爪ユニット21(第2把持爪ユニット22)と第3把持爪ユニット23(第4把持爪ユニット24)とを近づける方向に付勢できるものであれば何でもよい。
【0079】
また、上記した実施の形態では、三相ブラシレスDCモータに使用されるステータに対し本発明を適用した場合を例示したが、本発明は三相ブラシレスDCモータに使用されるステータに限られることなく、連結脚部を有する形状の相間絶縁紙を使用するステータであれば本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】ステータコアの概略構成を示す斜視図である。
【図2】相間絶縁紙の概略構成を示す平面図である。
【図3】相間絶縁紙組み付け装置の概略構成を示す斜視図である。
【図4】相間絶縁紙組み付けユニットの概略構成を示す斜視図である。
【図5】把持爪ユニットに備わる把持爪の開閉機構を説明するための説明図である。
【図6】相間絶縁紙の連結脚部にテンションを付与するテンション付与機構を説明するための説明図である。
【図7】相間絶縁紙を把持した状態を示す説明図である。
【図8】相間絶縁紙組み付けユニットをステータコア内に配置した状態を示す説明図である。
【図9】相間絶縁紙の連結脚部をステータコアのスロットに挿入した状態を示す説明図である。
【図10】相間絶縁紙組み付け装置の概略構成を示す斜視図である。
【図11】相間絶縁紙組み付けユニットの概略構成を示す斜視図である。
【図12】相間絶縁紙組み付けユニットの図11に示すXII−XII線における断面図である。
【図13】相間絶縁紙組み付けユニットをステータコア内に配置した状態を示す説明図である。
【図14】相間絶縁紙の連結脚部をステータコアのスロットに挿入した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0081】
10 相間絶縁紙組み付け装置
12 組み付けロボット
20 相間絶縁紙組み付けユニット
21 第1把持爪ユニット
22 第2把持爪ユニット
23 第3把持爪ユニット
24 第4把持爪ユニット
25 第1保持部材
26 第2保持部材
27a〜28b 支持シャフト
29 支持コラム
30 移動機構
31,32 ローラフォロア
33 移動プレート
34 移動用シリンダ
40 把持爪
40a 固定爪
40b 可動爪
41 開閉シリンダ
45 ローラ摺動部
46 テンション付与シリンダ
50 相間絶縁紙組み付け装置
60 相間絶縁紙組み付けユニット
61 連結シャフト
62 調整バネ
63 戻りバネ
65 上部保持部材
66 下部保持部材
76 テンション付与シリンダ
110 ステータコア
112 スロット
120 相間絶縁紙
121,122 帯状部
123 連結脚部




 

 


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