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ワイヤハーネスの配索構造 - 株式会社オートネットワーク技術研究所
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発明の名称 ワイヤハーネスの配索構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−104763(P2007−104763A)
公開日 平成19年4月19日(2007.4.19)
出願番号 特願2005−288981(P2005−288981)
出願日 平成17年9月30日(2005.9.30)
代理人 【識別番号】100072660
【弁理士】
【氏名又は名称】大和田 和美
発明者 福本 康治 / 平井 宏樹 / 佐藤 龍典 / 鈴木 秀信 / 小野 裕一
要約 課題
車体パネルとスカッフプレートとの間の空間を有効に利用して多数の電線からなるワイヤハーネスを配索可能とする。

解決手段
自動車の車体パネルであるサイドシル12と該サイドシル12に被せるスカッフプレート13との間の空間Sに配索されるワイヤハーネスの配索構造であって、空間Sに、ワイヤハーネスW/Hを閉断面の中空部内に挿通させるプロテクタ20が収容され、該プロテクタ20はサイドシル12にクランプ止めされると共に、該プロテクタ20に設けた係止部をスカッフプレート13に設けた被係止部と係止させている。該プロテクタは上壁または底壁を観音開きの開閉蓋とし、ワイヤハーネスの電線群を結束せずに挿入している。
特許請求の範囲
【請求項1】
自動車の車体パネルと該車体パネルに被せるスカッフプレートとの間の空間に配索されるワイヤハーネスの配索構造であって、
前記空間に、ワイヤハーネスを挿通させるボックス形状のプロテクタが収容され、該プロテクタの底壁は前記車体パネルでクランプ止めされると共に、該プロテクタの幅方向の両側壁が前記スカッフプレートの両側壁を係止固定し、かつ、
樹脂成形品からなる前記プロテクタは、その上下いずれかの壁が中央で分割された観音開きの開閉蓋とされ、該プロテクタの中空部にワイヤハーネスを構成する電線群がテープで結束されずに挿入された状態で閉鎖される構成とされていることを特徴とするワイヤハーネスの配索構造。
【請求項2】
前記プロテクタの上壁が開閉蓋となり、該開閉壁が前記スカッフプレートの上壁内面に当接配置されて、スカッフプレートの略全長に亙って配置される一方、該プロテクタの底壁はスカッフプレートと空間をあけて対向する前記車体パネルの上面に沿って配置されている請求項1に記載のワイヤハーネスの配索構造。
【請求項3】
前記プロテクタの底壁が開閉蓋となり、該開閉蓋が前記車体パネルの上面に沿って配置される一方、上壁が前記車体パネルと空間をあけて対向する前記スカッフプレートの上壁内面に当接配置され、該スカッフプレートの略全長に亙って配置されている請求項1に記載のワイヤハーネスの配索構造。
【請求項4】
前記車体パネルとスカッフプレートとの間の空間で且つ前記プロテクタの外側位置にフロアカーペットの端縁が位置し、該端縁を固定する固定部材が前記プロテクタあるいは前記クランプから突出させて一体的に設けられている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のワイヤーハーネスの配索構造。
【請求項5】
前記車体パネルとスカッフプレートとの間の空間で且つ前記プロテクタの外側位置に、ウォッシャーホース、オープナーケーブルあるいは/およびアンテナケーブルが挿通され、これらホースあるいは/およびケーブルの保持部材が前記プロテクタあるいは前記クランプから突出させて一体的に設けられている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のワイヤハーネスの配索構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤハーネスの配索構造に関し、詳しくは、自動車の車両フロアの側部のサイドシル部(ロッカー部)におけるワイヤハーネスの配索構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車の車両フロアの側部のサイドシル部には、車体パネルと該車体パネルに被せたスカッフプレートとの間の空間にワイヤハーネスが配索されている。
例えば、実開平4−26836号公報(特許文献1)において、図6に示す構造が提供されている。この構造では、クランプ1にテープT巻き固定したワイヤハーネスW/Hを車体パネルであるサイドシル2(ロッカーパネル)上に配索すると共にクランプ止めし、該ワイヤハーネスW/Hに、フロアカーペット3を接着剤等で取り付けたカバー4を被せ、さらにスカッフプレート5を被せて、該スカッフプレート5をサイドシル2にネジ止めしている。このような構造とすることにより、サイドシル2とスカッフプレート5との間の空間にワイヤハーネスW/Hを配索している。
【0003】
しかしながら、特許文献1で提供されている構造では、ワイヤハーネスW/Hをクランプ1にテープ巻き固定しているため、ワイヤハーネスW/Hが断面円形状となり、サイドシル2とスカッフプレート5との間にワイヤハーネスW/Hを配索していない無駄な空隙が生じ、サイドシル2とスカッフプレート5との間の空間を有効に利用できない問題がある。一方、近年のワイヤハーネスの電線本数が増大し、前記サイドシル2とスカッフプレート5との間の空間に配索できなくなったワイヤハーネスを他の箇所に配索する必要が生じ、別経路を設けるためのスペースが必要となると共に、別経路を設けたことによるワイヤハーネスの保護材、止め具等および配索作業が増加しコスト高となる問題がある。

【0004】
また、サイドシル2からなる車体パネルの上面にワイヤハーネスが直接的に配索されるため、車体パネルにバリ等が発生していると、ワイヤハーネスに損傷が発生する恐れがある。さらに、スカッフプレート側のワイヤハーネスW/Hの上面をカバー4で覆って保護し、更に該カバー4の上面側にフロアカーペット3を接着剤で固定して配置し、該フロアカーペット3の上面側にスカッフプレート5をかぶせているため、サイドシル2とスカッフプレート5との間の寸法が大となり、スカッフプレート5の突出量が大きくなる。
【0005】
さらに、ワイヤハーネスW/Hをクランプ1にテープ巻きし、該クランプ1をサイドシル2に車体係止部1aで固定する一方、スカッフプレート5もサイドシル2に留め具6で固定し、さらに、カバー4の係止部4aでサイドシル2に固定する等、サイドシル2への固定部が複数箇所に及ぶため、取付作業に手数がかかる問題がある。加えて、カバー4にフロアカーペット3の端縁を接着剤で予め固定しておく必要もあり、非常に工程数が多くなり、生産効率が悪くなる問題もある。
さらにまた、テープ巻き結束しただけのワイヤハーネスW/Hをサイドシル2の上面に沿って配索する際、ワイヤハーネスW/Hは腰がなく曲がりやすいために取り廻しがしずらく作業性が悪い問題もある。
【特許文献1】実開平4−26836号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は前記問題に鑑みてなされたものであり、車体パネルとスカッフプレートとの間の空間に配索するワイヤハーネスの本数が増加しても効率よく配索することができると共に、車体パネルへの固定箇所を減少して組みつけ作業性を高めることを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明は、自動車の車体パネルと該車体パネルに被せるスカッフプレートとの間の空間に配索されるワイヤハーネスの配索構造であって、
前記空間に、ワイヤハーネスを挿通させるボックス形状のプロテクタが収容され、該プロテクタの底壁は前記車体パネルでクランプ止めされると共に、該プロテクタの幅方向の両側壁が前記スカッフプレートの両側壁を係止固定し、かつ、
樹脂成形品からなる前記プロテクタは、その上下いずれかの壁が中央で分割された観音開きの開閉蓋とされ、該プロテクタの中空部にワイヤハーネスを構成する電線群がテープで結束されずに挿入された状態で閉鎖される構成とされていることを特徴とするワイヤハーネスの配索構造を提供している。
【0008】
前記のように、本発明では、車体パネルとスカッフプレートとの間の空間に配索するワイヤハーネスを略ボックス形状のプロテクタの閉断面の中空部に挿入して配索するため、ワイヤハーネスの電線群はテープ巻き結束しておく必要はなく、1本づつバラバラの状態でプロテクタ内に挿通することができる。よって、該プロテクタを車体パネルとスカッフプレートとの間の空間に配置できる最大限の大きさとしておくと、ワイヤハーネスの電線本数を増加しても、スカッフプレートと車体パネルとの間の経路に配索することができる。よって、別の配索経路を設ける必要がなくなり、別経路に要したワイヤハーネスの保護材、止め具等および配索作業も不要となりコストを低減することができる。
特に、プロテクタは、上壁または底壁を観音開き開閉蓋としているため、上壁を開閉蓋とした場合には、その底壁および側壁に囲まれた中空部にワイヤハーネスを構成する電線群を上面開口からバラバラに挿入しやすくい。同様に、底壁を開閉蓋とした場合、天地逆転して底壁側を上面側に配置すると、上面開口から電線群を挿入しやすくなる。かつ、通常、電線は中空部内に山型状に投入されるが、閉鎖時に観音開きの開閉蓋を両側から閉鎖していくと、電線は両側方へ分散していき、中央部で電線を下方へと押圧するため、プロテクタの中空部全体に隙間なく電線を充填することができ、プロテクタでの電線収容能力を高めることができる。
前記観音開きとなる両側の開閉蓋の先端には互いに係止する係止部を設けておき、電線充填後に閉鎖状態を保持している。
【0009】
また、本発明では、プロテクタに設けた係止部を前記スカッフプレートに設けた被係止部と係止させてスカッフプレートをプロテクタに係止固定しているため、該プロテクタ自体を車体パネルにクランプ止めすることで、スカッフプレートを車体パネルにネジ止めする必要がなくなる。その結果、特許文献1では車体パネルへの固定箇所が3ケ所であったのを1カ所とすることができ、しかも、クランプを車体に係止するワンタッチ作業で行うことができ、組付作業性を大幅に改善できる。
かつ、プロテクタの両側でスカッフプレートを係止固定しているため、スカッフプレートをより安定した状態でプロテクタに固定することができる。
【0010】
前記プロテクタの上壁を開閉蓋とする場合には、前記スカッフプレートの上壁内面に当接配置されて、スカッフプレートの略全長に亙って配置される一方、該プロテクタの底壁はスカッフプレートと空間をあけて対向する前記車体パネルの上面に沿って配置されていることが好ましい。
同様に、前記プロテクタの下壁を開閉蓋とする場合には、該開閉蓋となる底壁が前記車体パネルの上面に沿って配置される一方、上壁が前記車体パネルと空間をあけて対向する前記スカッフプレートの上壁内面に当接配置され、該スカッフプレートの略全長に亙って配置されている。
【0011】
即ち、プロテクタは車体パネルとスカッフプレートとの間の空間を占めるように配置して、ワイヤハーネスを収容するプロテクタの中空部の容積を増大させと、ワイヤハーネスの電線本数の増加に対応させることができる。かつ、スカッフプレートと車体パネルに挟まれた空間の略全長にわたって配置することで、その間に配索するワイヤハーネスを完全に保護できると共に、樹脂成形品からなる剛直なプロテクタ内にワイヤハーネスを挿通させているため、ワイヤハーネスの配索作業時における取り廻しが容易となり配索作業性を高めることできる。
前記プロテクタを車体パネルに固定するクランプは、プロテクタと一体成形しても良いし、別体で設けて、プロテクタに係止して取り付けても良い。プロテクタに対するクランプの設置位置は、長さ方向に200〜280mmの間隔をあけて設けていることが好ましい。
【0012】
前記車体パネルとスカッフプレートとの間の空間で且つ前記プロテクタの外側位置にフロアカーペットの端縁を位置させ、該端縁を固定する固定部材が前記プロテクタあるいは前記クランプから突出させて一体的に設けていることが好ましい。
【0013】
前記構成とすると、フロアカーペットの固定を特許文献1では接着剤でカバーに固定していたが、本発明では、プロテクタと一体或いは該プロテクタに取り付けられる別体のクランプと一体的に設けることで、フロアカーペットの接着剤による固定工程を省くことができ、フロアカーペットもプロテクタの車体へのクランプ止め時に同時に車体側に機械的に強固に固定することができる。
【0014】
詳細には、車体パネルとスカッフプレートとの間の空間に延在するフロアカーペットを、スカッフプレートの側壁下端面と車体パネルとで挟持し、かつ、前記フロアカーペット用の固定部材として、フロアカーペットの縁部に設けられた孔に引っ掛ける引掛部を設けていることが好ましい。
該構成とすると、固定部材の引掛部をフロアカーペットに設けられた孔に引っ掛けるだけでフロアカーペットを固定することができ、さらに、固定されたフロアカーペットにスカッフプレートの側壁下端面を突き当てて、該スカッフプレートと車体パネルとで挟持しているため、より強固にフロアカーペットを固定でき、フロアカーペットの位置ズレを防止することができる。
かつ、フロアカーペットの縁部を引掛部で固定しているため、フロアカーペットが引っ張られても引掛部がスカッフプレート内面に当接して倒れることがなく、フロアカーペットの縁部を確実に固定しておくことができる。
【0015】
前記フロアカーペットの固定部材は、プロテクタを車体パネルに固定するクランプに一体的に形成し、該クランプはプロテクタとは別体に成形してプロテクタに取り付ける構成とすることが好ましい。
前記構成によれば、プロテクタの長さ方向に直交する方向の断面をいずれの箇所でも同一にして、プロテクタを押出し成形により成形することが可能になり、プロテクタ成形用の金型を小型化してコストを低減することができる。
また、プロテクタと別体に設けたクランプに固定部材を一体的に設けることにより部品点数の増大を最低限に留めることができ、かつ、1回の取付作業でクランプと固定部材をプロテクタに取り付けることができ、取付作業を容易にすることができる。
なお、前記クランプあるいは/および固定部材をプロテクタに一体的に設けても良いが、その場合には、押出し成形ではなく、上下金型での射出成形となる。
【0016】
さらに、前記車体パネルとスカッフプレートとの間の空間で且つ前記プロテクタの外側位置に、ウォッシャーホース、オープナーケーブルあるいは/およびアンテナケーブルを挿通し、これらホースあるいは/およびケーブルの保持部材を前記プロテクタあるいは前記クランプから突出させて一体的に設けていることが好ましい。
【0017】
前記構成によれば、ウォッシャーホース、オープナーケーブルあるいは/およびアンテナケーブルを前記プロテクタあるいは前記クランプに一体的に設けた取付部で支持してプロテクタの外面に沿わせて配索しているため、前記ホースあるいは/およびケーブルの配索も部品点数を増加させることなく容易にできる。
また、ウォッシャーホース、オープナーケーブルあるいは/およびアンテナケーブルをプロテクタの外部に配索するためワイヤハーネスから生じる熱の影響を低減することができる。
このように、本発明のワイヤハーネスの配索構造に用いるプロテクタによって、車体パネルとスカッフプレートの間の空間に多数の電線が配索できるだけでなく、スカッフプレートの固定、フロアカーペットの固定、ウォッシャーホース、オープナーケーブルあるいは/およびアンテナケーブルの固定の多数の機能を果たすことができる。
【発明の効果】
【0018】
前述したように、本発明によれば、車体パネルとスカッフプレートとの間の空間に配索するワイヤハーネスを、車体への固定部材であるクランプにテープ巻き固定して断面円形状と配索しているのではなく、プロテクタの閉断面の中空部に挿通させて前記空間に配索しているため、ワイヤハーネスの電線群をテープ巻き結束する必要はない。かつ、該プロテクタの上壁または底壁を観音開きタイプの開閉蓋としているため、プロテクタ内部にワイヤハーネスを構成する電線群をバラバラの状態で投入しやすく、かつ、プロテクタ内部に山盛り状態で収容されても、左右から開閉蓋を閉鎖していくことで、電線群を側壁へと分散させてプロテクタ内部に隙間なく電線群を充填でき、プロテクタ内での電線収容能力を高めることができる。よって、該プロテクタを車体パネルとスカッフプレートとの間の空間を占める程度に大型化することで、ワイヤハーネスの電線本数が増加しても対応することができる。これにより、増大した電線を別経路に配索する必要が無くなり、別経路に要したワイヤハーネスの保護材、止め具等および配索作業も不要となりコストを低減することができる。
【0019】
また、プロテクタに設けた係止部を前記スカッフプレートに設けた被係止部と係止させることによりスカッフプレートを固定しているため、スカッフプレートを車体パネルにネジ止めする必要がなくなり、車体への固定はプロテクタの固定のみで良くなり、作業性を高めることができる。
さらに、フロアカーペットの固定をプロテクタと一体あるいは別体で車体パネルに固定された固定部材で行っているため、フロアカーペットを接着剤で固定する必要もなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図5は、本発明の第1実施形態を示し、ワイヤハーネスの配索構造10は、自動車のフロアパネル11の側部に取り付けた車両前後方向に延在するサイドシル12(車体パネル)と、該サイドシル12に上方から被せたスカッフプレート13との間の空間Sに、樹脂製のプロテクタ20にワイヤハーネスW/Hを挿通した状態で配索している。
【0021】
ワイヤハーネスW/Hに外装される樹脂製のプロテクタ20は、サイドシル12の長さ方向に沿って配置される閉断面の四角筒形状であり、空間Sの長さ方向に直交する断面の大部分を占める形状としている。詳細には、プロテクタ20の底壁20aをサイドシル12の上壁12aの外面に、プロテクタ20の上壁20bをスカッフプレート13の上壁13aの内面に、プロテクタ20の一方の側壁20cをサイドシル12に立設した隔壁12bに略全長に亙って沿わせ、他方の側壁20dを側壁20cと平行に立設している。なお、本実施形態ではプロテクタ20の長さを400mmとしている。
【0022】
前記プロテクタ20は図3に示す断面形状とし、上壁20bは幅方向の中央部で分割して観音開きタイプの左右蓋部20b−1、20b−2としている。これら左右蓋部20b−1、20b−2と左右側壁20c、20dとの連結部は薄肉のヒンジ部20e、20eとし、該ヒンジ部20e、20eを支点として左右蓋部20b−1、20b−2を開閉してる。また、これら左右蓋部20b−1、20b−2の互いに接合する先端部には、左蓋部20b−1から係止爪20fを突設する一方、右蓋部20b−2から係止枠20gを突設している。該プロテクタ20は左右蓋部20b−1と20b−2を開いて上面開口とした状態で中空部20k内にワイヤハーネスW/Hを構成する電線wを結束していない状態で挿入した後に、左右蓋20b−1、20b−2を閉じて係止爪20fを係止枠20gと係止してロックする構成としている。
【0023】
前記プロテクタ20の幅方向に対向する側壁20c、20bの外面から被係止爪20j、20jを突設する一方、前記スカッフプレート13の上壁13aの内面から被係止爪13b、13bを下方に向けて突設し、これら係止爪13bをプロテクタ20の被係止爪20jに係止させるようにしている。
よって、電線を収容したプロテクタ20にスカッフプレート13を被せて、被係止爪20jに係止爪13bを係止することで、プロテクタ20でスカッフプレート13を固定できるようにしている。
【0024】
さらに、プロテクタ20の底壁20aには長さ方向に所要間隔(本実施形態では200mm)をあけてクランプ取付用の貫通孔20h設け、クランプ30を係止している。クランプ30は、図4に示すように、平板状の基部30aの上面側にプロテクタ20の底壁20aに設けた貫通孔20hに挿入係止する係止部30bを設ける一方、該係止部30bと上下対向する位置の下面側にサイドシル12の上壁12aに設けた貫通孔12cに挿入係止する係止部30cを設けている。また、基部の一端を上方に屈曲させて、該屈曲側をフロアカーペット用の固定部材となる引掛部30dとし、該引掛部30dの先端に係止爪30eを設けている。該引掛部30dはプロテクタ20の一方の側壁20dの外面側に突出させている。
【0025】
また、フロアパネル11に敷設するフロアカーペット40を前記プロテクタ20の側壁20dの近傍にまで延在させ、該フロアカーペット40の縁部に設けた孔41に前記クランプ30の引掛部30dを下面側から挿入し、引掛部30dの先端に設けた係止爪30eをフロアカーペット40の上面側の孔周縁に引っ掛けている。さらに、スカッフプレート13の側壁13cの下端面13dを引掛部30dに引っ掛けたフロアカーペット40の上面に突き当てており、スカッフプレート13とサイドシル12とでフロアカーペット40を挟持している。
【0026】
さらに、前記クランプ30には、引掛部30dとプロテクタ20の側壁20dの外面との間に形成される空間配索されるウォッシャーホース50とオープナケーブル51とを保持する取付材30fを一体的に突設している。該取付部30fの中間より仕切部を突設して下側にウオッシャホース保持部30gを設け、上側にオープナケーブル保持部30hとしている。これらウオッシャホース保持部30g、オープナケーブル30hはプロテクタ20の側壁20dに近接して位置し、ウオッシャホース50、オープナケーブル51は前記保持部30g、30hと側壁20dの間に狭持される構成としている。
【0027】
前記ワイヤハーネスの配索構造において、組付手順は、プロテクタ20にクランプ30を組みつけ、該プロテクタ20内にワイヤハーネスW/Hの電線wを収容する。この状態でプロテクタ20を車体パネルのサイドシル12の上面にそって配置し、クランプ30の係止部30cをサイドシル12の貫通孔12cに挿入係止する。
ついで、フロアカーペット40の端縁の孔41にクランプ30の引掛部30dの係止爪3030eを引っかけてフロアカーペット40を固定する。
最後に、スカッフプレート13をプロテクタ20に被せて、被係止爪20jに係止爪13bを係止することで、プロテクタ20でスカッフプレート13を固定している。
【0028】
この状態で、プロテクタ20の観音開きとした上壁20bはスカッフプレート13の上壁内面と略当接する一方、底壁20aがサイドシル12の上面と略当接し、プロテクタ20はサイドシル12とスカッフプレート13との間の空間Sの高さ方向の全体に亙って配置されることとなる。
【0029】
前記構成によれば、サイドシル12とスカッフプレート13との間の空間Sに配索するワイヤハーネスはプロテクタ20の内部を通して、プロテクタ20で外装するため、従来のようなテープ巻き結束をする必要はない。よって、断面円形状の塊としてではなく電線をバラバラの状態でプロテクタ20内に挿通させることができる。しかも、プロテクタ20はサイドシル12とスカッフプレート13の内面に形状として、その容積を増大させているため、ワイヤハーネスW/Hの電線本数が増加してもプロテクタ20の内部に通すことができる。
【0030】
また、プロテクタ20をサイドシル12に固定するクランプ30を、プロテクタ20と別体に設けて、プロテクタ20の長さ方向に直交する方向の断面をいずれの箇所でも同一にしているため、プロテクタ20は押出し成形により成形することができ、プロテクタ成形用の金型を小型化してコストを低減することができる。なお、プロテクタ20を押出し成形により成形した場合には、成形後に貫通孔20hを穿設している。
なお、前記クランプあるいは/および固定部材をプロテクタに一体的に設けてもよく、この場合には、プロテクタを射出成形により成形している。
【0031】
また、本発明では、プロテクタ20にスカッフプレート13を固定しているため、スカッフプレート13をサイドシル12にネジ止めする必要がなくなり、スカッフプレート13の取付作業を容易にすることができる。
【0032】
さらに、クランプ30に一体的に設けた引掛部30dをフロアカーペット40に設けられた孔41に引っ掛けるだけでフロアカーペット40を固定することができる。
さらにまた、固定されたフロアカーペット40にスカッフプレート13の側壁13cの下端面13dを突き当てて、該スカッフプレート13とサイドシル12とで挟持しているため、より強固にフロアカーペット40を固定でき、フロアカーペット40の位置ズレを防止することができる。
【0033】
さらに、ウォッシャーホース50及びオープナーケーブル51をクランプ30に一体的に設けた取付部30fで支持してプロテクタ20の外面に沿わせて配索しているため、ウォッシャーホース50及びオープナーケーブル51の配索も部品点数を増加させることなく容易にできる。
また、ウォッシャーホース、オープナーケーブルあるいは/およびアンテナケーブルをプロテクタの外部に配索するためワイヤハーネスから生じる熱の影響を低減することができる。
【0034】
前記実施形態では、プロテクタの上壁を観音開きの開閉蓋としているが、上壁は閉鎖壁とし、底壁を観音開きの開閉蓋としても、前記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
この場合、ワイヤハーネスの電線群をプロテクタ内に挿入する際には、プロテクタを天地逆転して、開閉蓋となる底壁を上面とし、この状態で観音蓋を開いて電線群を挿入し、挿入後は蓋と閉じて係止し、再度逆転して観音開きの開閉蓋側を底壁とする。
プロテクタの側壁にスカッフプレートとの係止部を設けた構成、開閉される底壁の一方に車体パネルへの固定用のクランプを別体で取り付ける構成あるいはクランプを一体成形する構成等を含め、他の構成は第1実施形態と同様であるため、図示および説明を省略する。
【0035】
さらに、本発明は前記実施形態に限定されず、プロテクタの形状は四角形状に限定されなず、上壁または底壁に観音開きの開閉蓋を設けた形状であればよい。
また、ウオッシャホースやオープナケーブルの保持部材やフロアカーペットの固定部材をクランプと別個に形成し、クランプに連結固定する構成としてもよい。
さらに、プロテクタにフロアカーペットの固定部およびウオッシャホース等の保持部を一体的に突設して成形してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の第1実施形態のワイヤハーネスの配索構造の断面図である。
【図2】ワイヤハーネスの配索構造の斜視図である。
【図3】(A)はプロテクタの断面図、(B)はプロテクタへの電線の挿入状態を示す図面である。
【図4】クランプを取り付けたプロテクタの底面図である。
【図5】前記クランプを示し、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は右側面図である。
【図6】従来例を示す図面である。
【符号の説明】
【0037】
10 ワイヤハーネスの配索構造
12 サイドシル(車体パネル)
13 スカッフプレート
13b 係止爪
20 プロテクタ
20a 底壁
20b 上壁
20b−1、20b−2 観音開きの蓋
20c、20d 側壁
30 クランプ
30e 引掛部
30f 取付部
40 フロアカーペット
50 ウォッシャーホース
51 オープナーケーブル
W/H ワイヤハーネス
w 電線




 

 


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