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発明の名称 充電制御装置および電動車両
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−97341(P2007−97341A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2005−285041(P2005−285041)
出願日 平成17年9月29日(2005.9.29)
代理人 【識別番号】100064746
【弁理士】
【氏名又は名称】深見 久郎
発明者 及部 七郎斎 / 石川 哲浩 / 中村 誠
要約 課題
車両に搭載された蓄電装置の充電に車両外部の3相電源を用いることができる充電制御装置を提供する。

解決手段
モータジェネレータMG1,MG2,MGRの中性点N1〜N3にそれぞれ電力入力ラインACL1〜ACL3が接続され、入力端子55から入力される商用3相電源からの3相交流電力がACポート50および電力入力ラインACL1〜ACL3を介して中性点N1〜N3に与えられる。制御装置60は、インバータ20,30,40の各々の各相アームを同じスイッチング状態で動作させつつ、インバータ20,30,40をそれぞれ3相PWMコンバータの各相アームとみなしてスイッチング制御する。
特許請求の範囲
【請求項1】
蓄電装置を充電するための充電制御装置であって、
各々が星形結線されたm(mは3以上の自然数)個の多相巻線と、
前記m個の多相巻線の各々の中性点に接続され、外部電源からの交流電力を前記中性点に与える電力入力部と、
前記中性点に与えられる前記外部電源からの交流電力を直流電力に変換して前記蓄電装置を充電する電力変換装置とを備える充電制御装置。
【請求項2】
前記電力変換装置は、
前記m個の多相巻線にそれぞれ接続されるm個のインバータと、
前記m個のインバータを制御する制御手段とを含み、
前記制御手段は、前記蓄電装置の充電時、前記m個のインバータの各々において各相アームを同タイミングでスイッチング制御し、かつ、前記m個のインバータを協調してPWM制御する、請求項1に記載の充電制御装置。
【請求項3】
前記外部電源の相数を識別する識別手段をさらに備え、
前記電力変換装置は、
前記m個の多相巻線にそれぞれ接続されるm個のインバータと、
前記m個のインバータを制御する制御手段とを含み、
前記制御手段は、前記蓄電装置の充電時、前記外部電源の相数に応じて予め選定されたインバータの各々において各相アームを同タイミングでスイッチング制御し、かつ、それらのインバータを協調してPWM制御する、請求項1に記載の充電制御装置。
【請求項4】
各々が星形結線されたm(mは3以上の自然数)個の多相巻線を固定子巻線としてそれぞれ含むm個の多相交流電動機と、
前記m個の多相交流電動機の少なくとも1つの回転軸に機械的に結合される駆動輪と、
前記m個の多相交流電動機に電力を供給する蓄電装置と、
前記m個の多相巻線の各々の中性点に接続され、外部電源からの交流電力を前記中性点に与える電力入力部と、
前記中性点に与えられる前記外部電源からの交流電力を直流電力に変換して前記蓄電装置を充電する電力変換装置とを備える電動車両。
【請求項5】
車両を駆動するための動力を発生する内燃機関をさらに備え、
前記駆動輪は、前輪と後輪とを含み、
前記m個の多相交流電動機は、
前記内燃機関のクランク軸に回転軸が機械的に結合され、前記内燃機関の出力を用いて発電した電力を前記蓄電装置へ供給する第1の多相交流電動機と、
前記前輪の駆動軸に回転軸が機械的に結合され、前記蓄電装置から供給される電力を用いて車両の駆動力を発生する第2の多相交流電動機と、
前記後輪の駆動軸に回転軸が機械的に結合され、前記蓄電装置から供給される電力を用いて車両の駆動力を発生する第3の多相交流電動機とを含む、請求項4に記載の電動車両。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、充電制御装置および電動車両に関し、特に、電気自動車やハイブリッド自動車などの電動車両に搭載される蓄電装置を商用電源を用いて充電するための充電制御装置およびそれを備えた電動車両に関する。
【背景技術】
【0002】
特開平8−126121号公報(特許文献1)は、電気自動車の車載充電装置を開示する。この車載充電装置は、2つの3相コイルCA,CBと、2つのインバータIA,IBと、バッテリとを備える。インバータIA,IBは、それぞれ3相コイルCA,CBに対応して設けられ、それぞれ3相コイルCA,CBに接続される。また、インバータIA,IBは、バッテリに並列に接続される。そして、3相コイルCA,CBの中性点に商用単相電源が接続される。
【0003】
インバータIA,IBによってバッテリを充電するとき、インバータIAは、3相コイルCAの3つのコイルに等しい電流を流すように制御され、インバータIBは、3相コイルCAの3つのコイルに流される電流に等しい電流を3相コイルCBの3つのコイルに流すように制御される。これにより、インバータIA,IBは、商用単相電源からの単相交流電力を直流電力に変換してバッテリを充電する(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平8−126121号公報
【特許文献2】特許第2695083号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特開平8−126121号公報に開示される車載充電装置は、充電専用のコンバータを用いることなく商用単相電源からバッテリを充電することができる点で有用であるが、バッテリの充電に単相電源しか用いることができず、3相電源を用いてバッテリを充電することはできない。
【0005】
なお、商用3相電源の電圧は、商用単相電源の電圧よりも一般的に高い。そこで、商用単相電源よりも高電圧の商用3相電源をバッテリの充電に用いることができれば、効率的かつ短時間でのバッテリ充電が可能となる。
【0006】
そこで、この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、車両に搭載された蓄電装置の充電に車両外部の3相電源を用いることができる充電制御装置を提供することである。
【0007】
また、この発明の別の目的は、車両に搭載された蓄電装置の充電に車両外部の3相電源を用いることができる電動車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明によれば、充電制御装置は、蓄電装置を充電するための充電制御装置であって、m(mは3以上の自然数)個の多相巻線を備える。m個の多相巻線の各々において、各巻線は星形結線される。そして、充電制御装置は、さらに、m個の多相巻線の各々の中性点に接続され、かつ、外部電源からの交流電力を中性点に与える電力入力部と、中性点に与えられる外部電源からの交流電力を直流電力に変換して蓄電装置を充電する電力変換装置とを備える。
【0009】
好ましくは、電力変換装置は、m個の多相巻線にそれぞれ接続されるm個のインバータと、m個のインバータを制御する制御手段とを含む。制御手段は、蓄電装置の充電時、m個のインバータの各々において各相アームを同タイミングでスイッチング制御し、かつ、m個のインバータを協調してPWM制御する。
【0010】
また、好ましくは、充電制御装置は、外部電源の相数を識別する識別手段をさらに備える。電力変換装置は、m個の多相巻線にそれぞれ接続されるm個のインバータと、m個のインバータを制御する制御手段とを含む。制御手段は、蓄電装置の充電時、外部電源の相数に応じて予め選定されたインバータの各々において各相アームを同タイミングでスイッチング制御し、かつ、それらのインバータを協調してPWM制御する。
【0011】
また、この発明によれば、電動車両は、各々が星形結線されたm(mは3以上の自然数)個の多相巻線を固定子巻線としてそれぞれ含むm個の多相交流電動機と、m個の多相交流電動機の少なくとも1つの回転軸に機械的に結合される駆動輪と、m個の多相交流電動機に電力を供給する蓄電装置と、m個の多相巻線の各々の中性点に接続され、外部電源からの交流電力を中性点に与える電力入力部と、中性点に与えられる外部電源からの交流電力を直流電力に変換して蓄電装置を充電する電力変換装置とを備える。
【0012】
好ましくは、電動車両は、車両を駆動するための動力を発生する内燃機関をさらに備える。駆動輪は、前輪と後輪とを含む。m個の多相交流電動機は、内燃機関のクランク軸に回転軸が機械的に結合され、かつ、内燃機関の出力を用いて発電した電力を蓄電装置へ供給する第1の多相交流電動機と、前輪の駆動軸に回転軸が機械的に結合され、蓄電装置から供給される電力を用いて車両の駆動力を発生する第2の多相交流電動機と、後輪の駆動軸に回転軸が機械的に結合され、蓄電装置から供給される電力を用いて車両の駆動力を発生する第3の多相交流電動機とを含む。
【発明の効果】
【0013】
この発明においては、電力入力部によりm(m≧3)個の多相巻線の中性点に外部電源からの交流電力が与えられ、電力変換装置により直流電力に変換されて蓄電装置の充電が行なわれる。したがって、この発明によれば、充電専用のコンバータを別途備えることなく、3相電源を用いて蓄電装置を充電することができる。また、商用3相電源は、商用単相電源よりも一般的に高電圧であるので、商用単相電源よりも高電圧の商用3相電源を蓄電装置の充電に用いることにより、効率的かつ短時間で蓄電装置を充電することができる。
【0014】
また、この発明においては、インバータ制御手段は、外部電源から蓄電装置の充電時、識別手段により識別された外部電源の相数(たとえば単相や3相など)に応じて予め選定されたインバータを協調して制御する。したがって、この発明によれば、蓄電装置の充電にたとえば商用単相電源を用いることもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0016】
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による電動車両の一例として示されるハイブリッド自動車の全体ブロック図である。図1を参照して、ハイブリッド自動車100は、蓄電装置Bと、昇圧コンバータ10と、インバータ20,30,40と、モータジェネレータMG1,MG2,MGRと、エンジン4と、前輪2と、後輪3と、電力入力ラインACL1〜ACL3と、ACポート50と、入力端子55と、制御装置60と、電源ラインPL1,PL2と、接地ラインSLと、コンデンサC1,C2と、U相ラインUL1〜UL3と、V相ラインVL1〜VL3と、W相ラインWL1〜WL3と、電圧センサ70,72とを備える。
【0017】
このハイブリッド自動車100は、エンジン4およびモータジェネレータMG2,MGRを動力源とする。モータジェネレータMG1は、エンジン4のクランク軸に回転軸が機械的に結合され、エンジン4の始動を行なうモータとして動作し、かつ、エンジン4により駆動される発電機として動作するものとしてハイブリッド自動車100に組込まれる。モータジェネレータMG2,MGRは、それぞれ前輪2および後輪3の駆動軸に回転軸が機械的に結合され、それぞれ前輪2および後輪3を駆動するモータとしてハイブリッド自動車100に組込まれる。
【0018】
蓄電装置Bの正極は、電源ラインPL1に接続され、蓄電装置Bの負極は、接地ラインSLに接続される。コンデンサC1は、電源ラインPL1と接地ラインSLとの間に接続される。
【0019】
昇圧コンバータ10は、リアクトルLと、npn型トランジスタQ1,Q2と、ダイオードD1,D2とを含む。npn型トランジスタQ1,Q2は、電源ラインPL2と接地ラインSLとの間に直列に接続される。各npn型トランジスタQ1,Q2のコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すようにダイオードD1,D2がそれぞれ接続される。そして、リアクトルLの一端は、npn型トランジスタQ1,Q2の接続点に接続され、その他端は、電源ラインPL1に接続される。
【0020】
なお、上記のnpn型トランジスタおよび以下の本明細書中のnpn型トランジスタとして、たとえば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いることができ、また、npn型トランジスタに代えてパワーMOSFET(metal oxide semiconductor field-effect transistor)等の電力スイッチング素子を用いることができる。
【0021】
コンデンサC2は、電源ラインPL2と接地ラインSLとの間に接続される。インバータ20は、U相アーム22、V相アーム24およびW相アーム26を含む。U相アーム22、V相アーム24およびW相アーム26は、電源ラインPL2と接地ラインSLとの間に並列に接続される。U相アーム22は、直列に接続されたnpn型トランジスタQ11,Q12から成り、V相アーム24は、直列に接続されたnpn型トランジスタQ13,Q14から成り、W相アーム26は、直列に接続されたnpn型トランジスタQ15,Q16から成る。各npn型トランジスタQ11〜Q16のコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すダイオードD11〜D16がそれぞれ接続される。
【0022】
インバータ30は、U相アーム32、V相アーム34およびW相アーム36を含む。また、インバータ40は、U相アーム42、V相アーム44およびW相アーム46を含む。インバータ30,40の構成は、インバータ20と同様である。
【0023】
モータジェネレータMG1は、3相コイル12をステータコイルとして含む。3相コイル12を形成するU相コイルU1、V相コイルV1およびW相コイルW1の一端は、互いに接続されて中性点N1を形成し、各相コイルの他端は、インバータ20のU相アーム22、V相アーム24およびW相アーム26における各npn型トランジスタの接続点にそれぞれ接続される。
【0024】
モータジェネレータMG2,MGRは、それぞれ3相コイル14,16をステータコイルとして含む。モータジェネレータMG2,MGRの構成は、モータジェネレータMG1と同様である。
【0025】
電力入力ラインACL1の一端は、3相コイル12の中性点N1に接続され、その他端は、ACポート50に接続される。電力入力ラインACL2の一端は、3相コイル14の中性点N2に接続され、その他端は、ACポート50に接続される。電力入力ラインACL3の一端は、3相コイル16の中性点N3に接続され、その他端は、ACポート50に接続される。ACポート50は、電力入力ラインACL1〜ACL3と入力端子55との間に配設される。
【0026】
蓄電装置Bは、充放電可能な直流電源であり、たとえば、ニッケル水素やリチウムイオン等の二次電池からなる。蓄電装置Bは、直流電力を昇圧コンバータ10へ出力する。また、蓄電装置Bは、昇圧コンバータ10から出力される直流電圧によって充電される。なお、蓄電装置Bとして、大容量のキャパシタを用いてもよい。
【0027】
電圧センサ70は、蓄電装置Bの電圧VBを検出し、その検出した電圧VBを制御装置60へ出力する。コンデンサC1は、電源ラインPL1と接地ラインSLとの間の電圧変動を平滑化する。
【0028】
昇圧コンバータ10は、制御装置60からの信号PWCに基づいて、蓄電装置Bから受ける直流電圧をリアクトルLを用いて昇圧し、その昇圧した昇圧電圧を電源ラインPL2に供給する。具体的には、昇圧コンバータ10は、制御装置60からの信号PWCに基づいて、npn型トランジスタQ2のスイッチング動作に応じて流れる電流をリアクトルLに磁場エネルギーとして蓄積することによって蓄電装置Bからの直流電圧を昇圧する。そして、昇圧コンバータ10は、その昇圧した昇圧電圧をnpn型トランジスタQ2がオフされたタイミングに同期してダイオードD1を介して電源ラインPL2へ出力する。また、昇圧コンバータ10は、制御装置60からの信号PWCに基づいて、電源ラインPL2から供給される直流電圧を降圧して蓄電装置Bを充電する。
【0029】
コンデンサC2は、電源ラインPL2と接地ラインSLとの間の電圧変動を平滑化する。電圧センサ72は、コンデンサC2の端子間電圧、すなわち接地ラインSLに対する電源ラインPL2の電圧VHを検出し、その検出した電圧VHを制御装置60へ出力する。
【0030】
インバータ20は、制御装置60からの信号PWM1に基づいて、電源ラインPL2から受ける直流電圧を3相交流電圧に変換し、その変換した3相交流電圧をモータジェネレータMG1へ出力する。また、インバータ20は、エンジン4からの出力を受けてモータジェネレータMG1が発電した3相交流電圧を制御装置60からの信号PWM1に基づいて直流電圧に変換し、その変換した直流電圧を電源ラインPL2へ出力する。
【0031】
インバータ30は、制御装置60からの信号PWM2に基づいて、電源ラインPL2から受ける直流電圧を3相交流電圧に変換し、その変換した3相交流電圧をモータジェネレータMG2へ出力する。また、インバータ30は、車両の回生制動時、前輪2からの回転力を受けてモータジェネレータMG2が発電した3相交流電圧を制御装置60からの信号PWM2に基づいて直流電圧に変換し、その変換した直流電圧を電源ラインPL2へ出力する。
【0032】
インバータ40は、制御装置60からの信号PWM3に基づいて、電源ラインPL2から受ける直流電圧を3相交流電圧に変換し、その変換した3相交流電圧をモータジェネレータMGRへ出力する。また、インバータ40は、車両の回生制動時、後輪3からの回転力を受けてモータジェネレータMGRが発電した3相交流電圧を制御装置60からの信号PWM3に基づいて直流電圧に変換し、その変換した直流電圧を電源ラインPL2へ出力する。
【0033】
なお、ここで言う回生制動とは、車両を運転するドライバーによるフットブレーキ操作があった場合の回生発電を伴なう制動や、フットブレーキを操作しないものの、走行中にアクセルペダルをオフすることで回生発電をさせながら車両を減速(または加速の中止)させることを含む。
【0034】
また、インバータ20,30,40は、入力端子55に商用3相電源が接続されて商用3相電源から蓄電装置Bを充電するとき、入力端子55から電力入力ラインACL1〜ACL3を介して3相コイル12,14,16の中性点N1〜N3に与えられる3相交流電力を直流電力に変換して電源ラインPL2へ出力する。
【0035】
モータジェネレータMG1,MG2,MGRの各々は、3相交流電動機であり、たとえば3相交流同期電動機から成る。モータジェネレータMG1は、エンジン4と連結され、エンジン4の出力を用いて3相交流電圧を発生し、その発生した3相交流電圧をインバータ20へ出力する。また、モータジェネレータMG1は、インバータ20から受ける3相交流電圧によって駆動力を発生し、エンジン4の始動を行なう。モータジェネレータMG2は、車両の前輪2と連結され、インバータ30から受ける3相交流電圧によって車両の駆動トルクを発生する。また、モータジェネレータMG2は、車両の回生制動時、3相交流電圧を発生してインバータ30へ出力する。モータジェネレータMGRは、車両の後輪3と連結され、インバータ40から受ける3相交流電圧によって車両の駆動トルクを発生する。また、モータジェネレータMGRは、車両の回生制動時、3相交流電圧を発生してインバータ40へ出力する。
【0036】
ACポート50は、電力入力ラインACL1〜ACL3と入力端子55との接続/切離しを行なうリレーと、入力端子55から入力される商用3相電源の各相電圧Vac1〜Vac3を検出するための電圧センサとを含む(いずれも図示せず)。ACポート50は、制御装置60からH(論理ハイ)レベルの入力許可信号ENを受けるとリレーをオンさせ、入力端子55を電力入力ラインACL1〜ACL3と電気的に接続する。また、ACポート50は、入力端子55から入力される商用3相電源の各相電圧Vac1〜Vac3を検出し、その検出値を制御装置60へ出力する。
【0037】
入力端子55は、車両外部の商用3相電源から3相交流電力を受けるためのコネクタである。入力端子55は、商用3相電源が入力端子55に接続されると、商用3相電源からの3相交流電力を入力端子55に受けていることを示すHレベルの信号GCONを生成して制御装置60へ出力する。
【0038】
制御装置60は、昇圧コンバータ10を駆動するための信号PWCおよびインバータ20,30,40をそれぞれ駆動するための信号PWM1〜PWM3を生成し、その生成した信号PWC,PWM1〜PWM3をそれぞれ昇圧コンバータ10およびインバータ20,30,40へ出力する。
【0039】
ここで、図示されないイグニッションキー(またはイグニッションスイッチ、以下同じ。)からの信号IGがOFF位置を示しているときに入力端子55に商用3相電源が接続されると、制御装置60は、ACポート50へ入力許可信号ENを出力する。そして、制御装置60は、入力端子55に接続された商用3相電源から電力入力ラインACL1〜ACL3を介して中性点N1〜N3に与えられる3相交流電力を直流電力に変換して電源ラインPL2へ出力するように、インバータ20,30,40を制御するための信号PWM1〜PWM3を生成する。
【0040】
図2は、図1に示した制御装置60の機能ブロック図である。図2を参照して、制御装置60は、コンバータ制御部61と、第1〜第3のインバータ制御部62〜64と、AC入力制御部65とを含む。コンバータ制御部61は、電圧センサ70からの電圧VB、電圧センサ72からの電圧VH、図示されないECU(Electronic Control Unit)から出力されるモータジェネレータMG1,MG2,MGRのトルク指令値TR1〜TR3およびモータ回転数ω1〜ω3、ならびにAC入力制御部65からの制御信号CTLに基づいて、昇圧コンバータ10のnpn型トランジスタQ1,Q2をオン/オフするための信号PWCを生成し、その生成した信号PWCを昇圧コンバータ10へ出力する。
【0041】
第1のインバータ制御部62は、モータジェネレータMG1のトルク指令値TR1、モータ電流MCRT1およびモータ回転数ω1、電圧VH、ならびに制御信号CTLに基づいて、インバータ20のnpn型トランジスタQ11〜Q16をオン/オフするための信号PWM1を生成し、その生成した信号PWM1をインバータ20へ出力する。
【0042】
第2のインバータ制御部63は、モータジェネレータMG2のトルク指令値TR2、モータ電流MCRT2およびモータ回転数ω2、電圧VH、ならびに制御信号CTLに基づいて、インバータ30のnpn型トランジスタQ21〜Q26をオン/オフするための信号PWM2を生成し、その生成した信号PWM2をインバータ30へ出力する。
【0043】
第3のインバータ制御部64は、モータジェネレータMGRのトルク指令値TR3、モータ電流MCRT3およびモータ回転数ω3、電圧VH、ならびに制御信号CTLに基づいて、インバータ40のnpn型トランジスタQ31〜Q36をオン/オフするための信号PWM3を生成し、その生成した信号PWM3をインバータ40へ出力する。
【0044】
なお、上記のモータ回転数ω1〜ω3およびモータ電流MCRT1〜MCRT3は、それぞれ図示されない回転センサおよび電流センサによって検出される。
【0045】
AC入力制御部65は、ECUからの信号IGおよび蓄電装置Bの充電状態(State of Charge:SOC)を示す信号SOC、入力端子55からの信号GCON、ならびにACポート50からの電圧Vac1〜Vac3に基づいて、入力端子55に接続される商用3相電源から蓄電装置Bの充電を行なうか否かを判定する。そして、AC入力制御部65は、充電を行なうものと判定すると、Hレベルの制御信号CTLをコンバータ制御部61および第1〜第3のインバータ制御部62〜64へ出力するとともに、Hレベルの入力許可信号ENをACポート50へ出力する。
【0046】
図3は、図2に示したコンバータ制御部61の機能ブロック図である。図3を参照して、コンバータ制御部61は、インバータ入力電圧指令演算部112と、フィードバック電圧指令演算部114と、デューティー比演算部116と、PWM信号変換部118とを含む。
【0047】
インバータ入力電圧指令演算部112は、モータジェネレータMG1,MG2,MGRのトルク指令値TR1〜TR3およびモータ回転数ω1〜ω3に基づいて、インバータ入力電圧の最適値(目標値)すなわち電圧指令VH_comを演算し、その演算した電圧指令VH_comをフィードバック電圧指令演算部114へ出力する。
【0048】
フィードバック電圧指令演算部114は、電圧センサ72によって検出される電圧VHと、インバータ入力電圧指令演算部112からの電圧指令VH_comとに基づいて、昇圧コンバータ10の出力電圧である電圧VHを電圧指令VH_comに制御するためのフィードバック電圧指令VH_com_fbを演算し、その演算したフィードバック電圧指令VH_com_fbをデューティー比演算部116へ出力する。
【0049】
デューティー比演算部116は、電圧センサ70からの電圧VBと、フィードバック電圧指令演算部114からのフィードバック電圧指令VH_com_fbとに基づいて、電圧VHを電圧指令VH_comに制御するためのデューティー比を演算し、その演算したデューティー比をPWM信号変換部118へ出力する。
【0050】
PWM信号変換部118は、AC入力制御部65からの制御信号CTLがL(論理ロー)レベルのとき、デューティー比演算部116から受けたデューティー比に基づいて、昇圧コンバータ10のnpn型トランジスタQ1,Q2をオン/オフするためのPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成し、その生成したPWM信号を信号PWCとして昇圧コンバータ10のnpn型トランジスタQ1,Q2へ出力する。
【0051】
なお、昇圧コンバータ10の下アームのnpn型トランジスタQ2のオンデューティーを大きくすることによりリアクトルLにおける電力蓄積が大きくなるため、より高電圧の出力を得ることができる。一方、上アームのnpn型トランジスタQ1のオンデューティーを大きくすることにより電源ラインPL2の電圧が下がる。そこで、npn型トランジスタQ1,Q2のデューティー比を制御することで、電源ラインPL2の電圧を蓄電装置Bの出力電圧以上の任意の電圧に制御することができる。
【0052】
一方、PWM信号変換部118は、AC入力制御部65からの制御信号CTLがHレベルのときは、デューティー比演算部116からの出力に拘わらずnpn型トランジスタQ1を導通状態とし、npn型トランジスタQ2を非導通状態とする。これにより、電源ラインPL2から電源ラインPL1に向けて充電電流を流すことができる。
【0053】
図4は、図2に示した第1〜第3のインバータ制御部62〜64の機能ブロック図である。図4を参照して、第1〜第3のインバータ制御部62〜64の各々は、モータ制御用相電圧演算部120と、PWM信号変換部122とを含む。
【0054】
モータ制御用相電圧演算部120は、モータジェネレータMG1(またはMG2もしくはMGR)のトルク指令値TR1(またはTR2もしくはTR3)、モータ電流MCRT1(またはMCRT2もしくはMCRT3)およびモータ回転数ω1(またはω2もしくはω3)、ならびに電圧VHに基づいて、モータジェネレータMG1(またはMG2もしくはMGR)の各相コイルに印加する電圧指令を演算し、その演算した各相電圧指令をPWM信号変換部122へ出力する。
【0055】
PWM信号変換部122は、AC入力制御部65からの制御信号CTLがLレベルのとき、モータ制御用相電圧演算部120から受ける各相電圧指令に基づいて、実際にインバータ20(または30もしくは40)の各npn型トランジスタQ11〜Q16(またはQ21〜Q26もしくはQ31〜Q36)をオン/オフする信号PWM1_0(信号PWM1の一種)(またはPWM2_0(信号PWM2の一種)もしくはPWM3_0(信号PWM3の一種))を生成し、その生成した信号PWM1_0(またはPWM2_0もしくはPWM3_0)をインバータ20(または30もしくは40)の各npn型トランジスタQ11〜Q16(またはQ21〜Q26もしくはQ31〜Q36)へ出力する。
【0056】
このようにして、各npn型トランジスタQ11〜Q16(またはQ21〜Q26もしくはQ31〜Q36)がスイッチング制御され、モータジェネレータMG1(またはMG2もしくはMGR)が指令されたトルクを出力するように、モータジェネレータMG1(またはMG2もしくはMGR)の各相コイルに流される電流が制御される。その結果、トルク指令値TR1(またはTR2もしくはTR3)に応じたモータトルクが出力される。
【0057】
一方、PWM信号変換部122は、AC入力制御部65からの制御信号CTLがHレベルのとき、モータ制御用相電圧演算部120からの出力に拘わらず、インバータ20(または30もしくは40)のU相アーム22(または32もしくは42)、V相アーム24(または34もしくは44)およびW相アーム26(または36もしくは46)に同位相の交流電流を流すように各npn型トランジスタQ11〜Q16(またはQ21〜Q26もしくはQ31〜Q36)をオン/オフする信号PWM1_1(信号PWM1の一種)(またはPWM2_1(信号PWM2の一種)もしくはPWM3_1(信号PWM3の一種))を生成し、その生成した信号PWM1_1(またはPWM2_1もしくはPWM3_1)をインバータ20(または30もしくは40)の各npn型トランジスタQ11〜Q16(またはQ21〜Q26もしくはQ31〜Q36)へ出力する。
【0058】
なお、U,V,Wの各相コイルに同位相の交流電流が流される場合には、モータジェネレータMG1(またはMG2もしくはMGR)に回転トルクは発生しない。そして、各相アームに同位相の電流が流されるインバータ20,30,40を、商用3相電源から中性点N1〜N3に与えられる3相交流電力を直流電力に変換する3相PWMコンバータの各相アームとみなしてPWM制御することにより、入力端子55に与えられる商用3相電源を直流電力に変換して蓄電装置Bを充電することができる。
【0059】
図5は、図1に示したインバータ20,30,40およびモータジェネレータMG1,MG2,MGRのゼロ相等価回路を示す。3相インバータであるインバータ20,30,40の各々においては、6個のnpn型トランジスタのオン/オフの組合わせは8パターン存在する。その8つのスイッチングパターンのうち2つは相間電圧がゼロとなり、そのような電圧状態はゼロ電圧ベクトルと称される。ゼロ電圧ベクトルについては、上アームの3つのトランジスタは互いに同じスイッチング状態(全てオンまたはオフ)とみなすことができ、また、下アームの3つのトランジスタも互いに同じスイッチング状態とみなすことができる。したがって、この図5では、インバータ20のnpn型トランジスタQ11,Q13,Q15は上アーム20Aとして総括して示され、インバータ20のnpn型トランジスタQ12,Q14,Q16は下アーム20Bとして総括して示されている。同様に、インバータ30のnpn型トランジスタQ21,Q23,Q25は上アーム30Aとして示され、インバータ30のnpn型トランジスタQ22,Q24,Q26は下アーム30Bとして示され、インバータ40のnpn型トランジスタQ31,Q33,Q35は上アーム40Aとして示され、インバータ40のnpn型トランジスタQ32,Q34,Q36は下アーム30Bとして示されている。
【0060】
図5に示されるように、このゼロ相等価回路は、図示されないACポート50および入力端子55を介して中性点N1〜N3に電気的に接続された商用3相電源を入力とする3相PWMコンバータとみることができる。そこで、インバータ20,30,40の各々においてゼロ電圧ベクトルを変化させ、インバータ20,30,40をそれぞれ3相PWMコンバータの各相アームとして動作するようにスイッチング制御することによって、商用3相電源からの3相交流電力を直流電力に変換して電源ラインPL2へ供給することができる。
【0061】
なお、インバータ20,30,40をそれぞれ3相PWMコンバータの各相アームとして動作するようにスイッチング制御することは、この発明において「制御手段がm個のインバータを協調してPWM制御する」ことに対応する。
【0062】
図6は、図1に示した制御装置60による充電開始の判断に関するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、一定時間毎または所定の条件が成立するごとにメインルーチンから呼び出されて実行される。
【0063】
図6を参照して、制御装置60は、イグニッションキーからの信号IGに基づいて、イグニッションキーがOFF位置に回動されているか否かを判定する(ステップS10)。制御装置60は、イグニッションキーがOFF位置に回動されていないと判定すると(ステップS10においてNO)、商用3相電源を入力端子55に接続して蓄電装置Bの充電を行なうのは不適切であると判断して、ステップS60へ処理を進めてメインルーチンに制御を戻す。
【0064】
ステップS10においてイグニッションキーがOFF位置に回動されていると判定されると(ステップS10においてYES)、制御装置60は、入力端子55からの信号GCONおよびACポート50からの電圧Vac1〜Vac3に基づいて、商用3相電源からの3相交流電力が入力端子55に入力されているか否かを判定する(ステップS20)。制御装置60は、信号GCONがLレベルのとき、または、電圧Vac1〜Vac3が観測されないときは、3相交流電力が入力端子55に入力されていないものと判断し(ステップS20においてNO)、ステップS60へ処理を進めてメインルーチンに制御を戻す。
【0065】
一方、信号GCONがHレベルであり、かつ、電圧Vac1〜Vac3が観測されると、制御装置60は、商用3相電源からの3相交流電力が入力端子55に入力されていると判定する(ステップS20においてYES)。そうすると、制御装置60は、蓄電装置BのSOCがしきい値Sth(F)を下回っているか否かを判定する(ステップS30)。ここで、しきい値Sth(F)は、蓄電装置BのSOCが十分であるか否かを判定するための判定値である。
【0066】
制御装置60は、蓄電装置BのSOCがしきい値Sth(F)を下回っていると判定すると(ステップS30においてYES)、入力許可信号ENを活性化してACポート50へ出力する。そして、制御装置60は、3つのインバータ20,30,40の各々の各相アームを同じスイッチング状態で動作させつつ、3つのインバータ20,30,40をそれぞれ3相PWMコンバータの各相アームとみなしてスイッチング制御し、蓄電装置Bの充電を実行する(ステップS40)。
【0067】
一方、ステップS30において、蓄電装置BのSOCがしきい値Sth(F)以上であると判定されると(ステップS30においてNO)、制御装置60は、蓄電装置Bの充電を行なう必要はないものと判断し、充電停止処理を実行する(ステップS50)。具体的には、制御装置60は、インバータ20,30,40を停止するとともに、ACポート50へ出力していた入力許可信号ENを非活性化する。
【0068】
以上のように、この実施の形態1によれば、商用3相電源からの3相交流電力をモータジェネレータMG1,MG2,MGRの中性点N1〜N3に与え、3つのインバータ20,30,40により3相交流電力を直流電力に変換して蓄電装置Bを充電するようにしたので、充電専用のコンバータを別途備えることなく、商用3相電源から蓄電装置Bを充電することができる。
【0069】
また、商用3相電源は、商用単相電源よりも一般的に高電圧であるので、効率的かつ短時間で蓄電装置Bを充電することができる。
【0070】
[実施の形態2]
実施の形態2では、商用3相電源に加えて商用単相電源も蓄電装置の充電に利用可能な構成が示される。
【0071】
この実施の形態2によるハイブリッド自動車は、図1に示した実施の形態1によるハイブリッド自動車100の構成において、ACポート50および制御装置60に代えてそれぞれACポート50Aおよび制御装置60Aを備え、入力端子55Aをさらに備える。実施の形態2によるハイブリッド自動車のその他の構成は、ハイブリッド自動車100と同じである。
【0072】
図7は、実施の形態2によるハイブリッド自動車における電源入力部分の構成を示す図である。図7を参照して、ACポート50Aは、電力入力ラインACL1〜ACL3と入力端子55,55Aとの間に配設される。ACポート50Aは、リレーRY1〜RY3から成る。リレーRY1は、電力入力ラインACL1と入力ラインL1,L4との間に配設される。リレーRY2は、電力入力ラインACL2と入力ラインL2,L5との間に配設される。リレーRY3は、電力入力ラインACL3と入力ラインL3との間に配設される。そして、入力ラインL1〜L3は、商用3相電源入力用の入力端子55に接続され、入力ラインL4,L5は、商用単相電源入力用の入力端子55Aに接続される。
【0073】
なお、特に図示しないが、ACポート50Aは、入力ラインL1〜L3の電圧Vac1〜Vac3および入力ラインL4,L5間の電圧Vac4をそれぞれ検出する各電圧センサを含み、各電圧センサによる電圧検出値を制御装置60Aへ出力する。
【0074】
リレーRY1は、制御装置60A(図示せず、以下同じ。)からHレベルの入力許可信号EN1を受けると、電力入力ラインACL1を入力ラインL1と電気的に接続する。一方、リレーRY1は、制御装置60AからHレベルの入力許可信号EN2を受けると、電力入力ラインACL1を入力ラインL4と電気的に接続する。一方、リレーRY1は、入力許可信号EN1,EN2のいずれもLレベルのときは、電力入力ラインACL1を入力ラインL1,L4のいずれからも電気的に切離す。
【0075】
リレーRY2は、制御装置60AからHレベルの入力許可信号EN1を受けると、電力入力ラインACL2を入力ラインL2と電気的に接続する。一方、リレーRY2は、制御装置60AからHレベルの入力許可信号EN2を受けると、電力入力ラインACL2を入力ラインL5と電気的に接続する。一方、リレーRY2は、入力許可信号EN1,EN2のいずれもLレベルのときは、電力入力ラインACL2を入力ラインL2,L5のいずれからも電気的に切離す。
【0076】
リレーRY3は、制御装置60AからHレベルの入力許可信号EN1を受けると、電力入力ラインACL3を入力ラインL3と電気的に接続する。一方、リレーRY3は、入力許可信号EN1がLレベルのときは、電力入力ラインACL3を入力ラインL3から電気的に切離す。
【0077】
すなわち、ACポート50Aは、Hレベルの入力許可信号EN1を受けると、電力入力ラインACL1〜ACL3を入力端子55と電気的に接続し、Hレベルの入力許可信号EN2を受けると、電力入力ラインACL1,ACL2を入力端子55Aと電気的に接続し、入力許可信号EN1,EN2のいずれもLレベルのときは、電力入力ラインACL1〜ACL3を入力端子55,55Aのいずれからも電気的に切離す。
【0078】
入力端子55は、商用3相電源を用いて蓄電装置Bを充電するとき、その商用3相電源からの3相交流電力を受ける。入力端子55は、商用3相電源が接続されると、Hレベルの信号GCON1を制御装置60Aへ出力する。
【0079】
入力端子55Aは、商用単相電源を用いて蓄電装置Bを充電するとき、その商用単相電源からの単相交流電力を受ける。入力端子55Aは、商用単相電源が接続されると、Hレベルの信号GCON2を制御装置60Aへ出力する。
【0080】
図8は、実施の形態2によるハイブリッド自動車における制御装置60Aの機能ブロック図である。図8を参照して、制御装置60Aは、図2に示した実施の形態1における制御装置60の構成において、AC入力制御部65に代えてAC入力制御部65Aを含む。
【0081】
AC入力制御部65Aは、ECUからの信号IGおよび蓄電装置BのSOC、入力端子55,55Aからの信号GCON1,GCON2、ならびにACポート50Aからの電圧Vac1〜Vac4に基づいて、入力端子55に接続される商用3相電源または入力端子55Aに接続される商用単相電源から蓄電装置Bの充電を行なうか否かを判定する。
【0082】
そして、AC入力制御部65Aは、入力端子55に接続される商用3相電源を用いて充電を行なうものと判定すると、Hレベルの制御信号CTLをコンバータ制御部61へ出力し、Hレベルの制御信号CTLPを第1〜第3のインバータ制御部62〜64へ出力する。また、AC入力制御部65Aは、Hレベルの入力許可信号EN1をACポート50Aへ出力する。
【0083】
一方、AC入力制御部65Aは、入力端子55Aに接続される商用単相電源を用いて充電を行なうものと判定すると、Hレベルの制御信号CTLをコンバータ制御部61へ出力し、Hレベルの制御信号CTLSを第1および第2のインバータ制御部62,63へ出力する。また、AC入力制御部65Aは、Hレベルの入力許可信号EN2をACポート50Aへ出力する。
【0084】
そして、第1〜第3のインバータ制御部62〜64の各々は、AC入力制御部65AからHレベルの制御信号CTLPまたはCTLSを受けると、各相アームに同位相の交流電流を流すように信号PWM1(またはPWM2もしくはPWM3)を生成する。
【0085】
すなわち、この実施の形態2においては、入力端子55に接続された商用3相電源を用いて蓄電装置Bを充電するとき、インバータ20,30,40の各々において、制御信号CTLPに基づいて各相アームに同位相の電流が流される。そして、インバータ20,30,40を、商用3相電源から中性点N1〜N3に与えられる3相交流電力を直流電力に変換する3相PWMコンバータの各相アームとみなしてPWM制御することにより、商用3相電源から蓄電装置Bの充電が行なわれる。
【0086】
また、入力端子55Aに接続された商用単相電源を用いて蓄電装置Bを充電するとき、インバータ20,30の各々において、制御信号CTLSに基づいて各相アームに同位相の電流が流される。そして、インバータ20,30を、商用単相電源から中性点N1,N2に与えられる単相交流電力を直流電力に変換する単相PWMコンバータの2つのアームとみなしてPWM制御することにより、商用単相電源から蓄電装置Bの充電が行なわれる。
【0087】
図9は、インバータ20,30およびモータジェネレータMG1,MG2のゼロ相等価回路を示す。図9に示されるように、このゼロ相等価回路は、図示されないACポート50Aおよび入力端子55Aを介して中性点N1,N2に電気的に接続された商用単相電源を入力とする単相PWMコンバータとみることができる。そこで、入力端子55Aに商用単相電源が接続され、商用単相電源を用いて蓄電装置Bの充電が行なわれるとき、インバータ20,30の各々においてゼロ電圧ベクトルを変化させ、インバータ20,30を単相PWMコンバータの2つのアームとして動作するようにスイッチング制御することによって、商用単相電源からの単相交流電力を直流電力に変換して電源ラインPL2へ供給することができる。
【0088】
なお、インバータ20,30を単相PWMコンバータの2つのアームとして動作するようにスイッチング制御することは、この発明において「制御手段が外部電源の相数に応じて予め選定されたインバータを協調してPWM制御する」ことに対応する。
【0089】
なお、入力端子55に商用3相電源が接続され、商用3相電源を用いて蓄電装置Bの充電が行なわれる場合については、図5で説明したとおりである。
【0090】
図10は、実施の形態2における制御装置60Aによる充電開始の判断に関するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、一定時間毎または所定の条件が成立するごとにメインルーチンから呼び出されて実行される。
【0091】
図10を参照して、制御装置60Aは、イグニッションキーからの信号IGに基づいて、イグニッションキーがOFF位置に回動されているか否かを判定する(ステップS110)。制御装置60Aは、イグニッションキーがOFF位置に回動されていないと判定すると(ステップS110においてNO)、外部電源を用いて蓄電装置Bの充電を行なうのは不適切であると判断して、ステップS180へ処理を進めてメインルーチンに制御を戻す。
【0092】
ステップS110においてイグニッションキーがOFF位置に回動されていると判定されると(ステップS110においてYES)、制御装置60Aは、入力端子55,55Aからの信号GCON1,GCON2およびACポート50Aからの電圧Vac1〜Vac4に基づいて、商用3相電源または商用単相電源からの交流電力が入力端子55または55Aに入力されているか否かを判定する(ステップS120)。制御装置60Aは、信号GCON1,GCON2がいずれもLレベルのとき、または、電圧Vac1〜Vac4が観測されないときは、入力端子55,55Aのいずれからも交流電力が入力されていないものと判断し(ステップS120においてNO)、ステップS180へ処理を進めてメインルーチンに制御を戻す。
【0093】
信号GCON1がHレベルであり、かつ、電圧Vac1〜Vac3が観測されると、制御装置60Aは、商用3相電源からの3相交流電力が入力端子55に入力されていると判定する(ステップS120において「3相」)。そうすると、制御装置60Aは、ステップS130へ処理を進め、蓄電装置BのSOCがしきい値Sth(F)を下回っているか否かを判定する(ステップS130)。
【0094】
制御装置60Aは、蓄電装置BのSOCがしきい値Sth(F)を下回っていると判定すると(ステップS130においてYES)、入力許可信号EN1を活性化してACポート50Aへ出力する。そして、制御装置60Aは、3つのインバータ20,30,40の各々の各相アームを同じスイッチング状態で動作させつつ、3つのインバータ20,30,40をそれぞれ3相PWMコンバータの各相アームとみなしてスイッチング制御し、蓄電装置Bの充電を実行する(ステップS140)。
【0095】
ステップS130において、蓄電装置BのSOCがしきい値Sth(F)以上であると判定されると(ステップS130においてNO)、制御装置60Aは、蓄電装置Bの充電を行なう必要はないものと判断し、充電停止処理を実行する(ステップS150)。具体的には、制御装置60は、インバータ20,30,40を停止するとともに、ACポート50Aへ出力していた入力許可信号EN1を非活性化する。
【0096】
一方、ステップS120において、信号GCON2がHレベルであり、かつ、電圧Vac4が観測されると、制御装置60Aは、商用単相電源からの単相交流電力が入力端子55Aに入力されていると判定する(ステップS120において「単相」)。そうすると、制御装置60Aは、ステップS160へ処理を進め、蓄電装置BのSOCがしきい値Sth(F)を下回っているか否かを判定する(ステップS160)。
【0097】
制御装置60Aは、蓄電装置BのSOCがしきい値Sth(F)を下回っていると判定すると(ステップS160においてYES)、入力許可信号EN2を活性化してACポート50Aへ出力する。そして、制御装置60Aは、2つのインバータ20,30の各々の2つのアームを同じスイッチング状態で動作させつつ、2つのインバータ20,30をそれぞれ単相PWMコンバータの2つのアームとみなしてスイッチング制御し、蓄電装置Bの充電を実行する(ステップS170)。
【0098】
ステップS160において、蓄電装置BのSOCがしきい値Sth(F)以上であると判定されると(ステップS160においてNO)、制御装置60Aは、ステップS150へ処理を進め、充電停止処理を実行する。具体的には、制御装置60は、インバータ20,30を停止するとともに、ACポート50Aへ出力していた入力許可信号EN2を非活性化する。
【0099】
なお、上記においては、信号GCON1に基づいて入力端子55への商用3相電源の接続状態を自動識別し、信号GCON2に基づいて入力端子55Aへの商用単相電源の接続状態を自動識別するものとしたが、入力端子55への商用3相電源の接続または入力端子55Aへの商用単相電源の接続を利用者が確認して入力するための入力装置を設けてもよい。
【0100】
以上のように、この実施の形態2によれば、商用3相電源が接続されているか商用単相電源が接続されているかを識別し、商用3相電源が接続されている場合にはインバータ20,30,40を3相PWMコンバータとして動作させ、商用単相電源が接続されている場合にはインバータ20,30を単相PWMコンバータとして動作させるようにしたので、蓄電装置Bの充電に商用3相電源および商用単相電源のいずれも用いることができる。
【0101】
なお、上記の各実施の形態1,2においては、外部電源(商用3相電源または商用単相電源)から蓄電装置Bの充電は、イグニッションキーがOFF位置すなわち車両が停止しているときに行なわれるものとしたが、上述のように、外部電源から蓄電装置Bの充電はインバータのゼロ電圧ベクトルを用いて行なわれるので、モータジェネレータMG1,MG2またはMGRを駆動制御しつつ充電を行なうことも可能である。
【0102】
また、上記の各実施の形態1,2においては、電動車両の一例としてエンジン4とモータジェネレータMG2,MGRとを動力源とするハイブリッド自動車の場合について説明したが、この発明の適用範囲は、3台のモータジェネレータ(たとえば、前輪駆動用と後輪駆動用とエアコン駆動用など)を搭載した電気自動車や燃料電池自動車も含む。
【0103】
また、上記の各実施の形態1,2においては、3つのモータジェネレータMG1,MG2,MGRを用いて商用3相電源から蓄電装置Bを充電するものとしたが、たとえばさらにエアコン駆動用のモータジェネレータを搭載している場合、4台のモータジェネレータのうち適当な3台を用いて商用3相電源から蓄電装置Bを充電するようにしてもよい。
【0104】
なお、上記において、3相コイル12,14,16は、この発明における「m個の多相巻線」に対応し、電力入力ラインACL1〜ACL3、ACポート50,50Aおよび入力端子55,55Aは、この発明における「電力入力部」を形成する。また、入力端子55に接続される商用3相電源または入力端子55Aに接続される商用単相電源は、この発明における「外部電源」に対応し、インバータ20,30,40および昇圧コンバータ10は、この発明における「電力変換装置」を形成する。
【0105】
さらに、インバータ20,30,40は、この発明における「m個の電圧変換装置」に対応し、制御装置60,60Aは、この発明における「制御手段」に対応する。また、さらに、制御装置60AにおけるステップS120の処理は、この発明における「識別手段」により実行される処理に対応する。
【0106】
また、さらに、モータジェネレータMG1,MG2,MGRは、この発明における「m個の多相交流電動機」に対応し、前輪2および後輪3は、この発明における「駆動輪」を形成する。また、さらに、エンジン4は、この発明における「内燃機関」に対応し、モータジェネレータMG1,MG2,MGRは、それぞれこの発明における「第1の多相交流電動機」、「第2の多相交流電動機」および「第3の多相交流電動機」に対応する。
【0107】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】この発明の実施の形態1による電動車両の一例として示されるハイブリッド自動車の全体ブロック図である。
【図2】図1に示す制御装置の機能ブロック図である。
【図3】図2に示すコンバータ制御部の機能ブロック図である。
【図4】図2に示す第1〜第3のインバータ制御部の機能ブロック図である。
【図5】図1に示すインバータおよびモータジェネレータのゼロ相等価回路を示す。
【図6】図1に示す制御装置による充電開始の判断に関するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図7】実施の形態2によるハイブリッド自動車における電源入力部分の構成を示す図である。
【図8】実施の形態2によるハイブリッド自動車における制御装置の機能ブロック図である。
【図9】インバータおよびモータジェネレータのゼロ相等価回路を示す。
【図10】実施の形態2における制御装置による充電開始の判断に関するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0109】
2 前輪、3 後輪、4 エンジン、10 昇圧コンバータ、20,30,40 インバータ、20A,30A,40A 上アーム、20B,30B,40B 下アーム、22,32,42 U相アーム、24,34,44 V相アーム、26,36,46 W相アーム、50,50A ACポート、55,55A 入力端子、60,60A 制御装置、61 コンバータ制御部、62 第1のインバータ制御部、63 第2のインバータ制御部、64 第3のインバータ制御部、65,65A AC入力制御部、70,72 電圧センサ、100 ハイブリッド自動車、112 インバータ入力電圧指令演算部、114 フィードバック電圧指令演算部、116 デューティー比演算部、118,122 PWM信号変換部、120 モータ制御用相電圧演算部、B 蓄電装置、C1,C2 コンデンサ、L リアクトル、Q1,Q2,Q11〜Q16,Q21〜Q26,Q31〜Q36 npn型トランジスタ、D1,D2,D11〜D16,D21〜D26,D31〜D36 ダイオード、MG1,MG2,MGR モータジェネレータ、U1〜U3 U相コイル、V1〜V3 V相コイル、W1〜W3 W相コイル、N1〜N3 中性点、ACL1〜ACL3 電力入力ライン、PL1,PL2 電源ライン、SL 接地ライン、UL1〜UL3 U相ライン、VL1〜VL3 V相ライン、WL1〜WL3 W相ライン、RY1〜RY3 リレー、L1〜L5 入力ライン。




 

 


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