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発明の名称 車両の電源装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−82376(P2007−82376A)
公開日 平成19年3月29日(2007.3.29)
出願番号 特願2005−270346(P2005−270346)
出願日 平成17年9月16日(2005.9.16)
代理人 【識別番号】100064746
【弁理士】
【氏名又は名称】深見 久郎
発明者 中村 誠 / 及部 七郎斎 / 吉田 寛史
要約 課題
二次電池と蓄電用キャパシタとを備え、キャパシタに蓄積されたエネルギを二次電池に移送することが可能な車両の電源装置を提供する。

解決手段
車両の電源装置は、バッテリB1と、蓄電用のキャパシタC3と、昇圧コンバータ10と、外部から電力入力を受けてバッテリB1に対して充電を行なう充電回路6を備える。制御装置260は、充電回路6に対して外部から電力の入力があるときは、キャパシタC3の電圧がバッテリB1の充電電圧に近い所定の電圧に降下するまでキャパシタC3に蓄積されたエネルギをバッテリB1に移送させてから充電回路6による充電を行なう。好ましくは、キャパシタC3は、直列に接続された複数のキャパシタセルを含む。接続部CUは、複数のキャパシタセルの端部電極および中間電極のうちから選択した1対の電極をバッテリB1に接続する。制御装置260は、接続部の1対の電極の選択を順次変更する。
特許請求の範囲
【請求項1】
二次電池と、
キャパシタと、
前記二次電池と前記キャパシタの間に接続される電圧変換回路と、
前記キャパシタに接続され外部から電力入力を受けて前記キャパシタおよび前記電圧変換回路を介して前記二次電池に対して充電を行なう充電回路と、
前記電圧変換回路および前記充電回路の制御を行なう制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記充電回路に対して外部から電力の入力があるときは、前記キャパシタの電圧が前記二次電池の充電電圧に近い所定の電圧に降下するまで前記キャパシタに蓄積されたエネルギを前記電圧変換回路を用いて前記二次電池に移送させてから前記充電回路による充電を行なう、車両の電源装置。
【請求項2】
二次電池と、
キャパシタと、
前記二次電池と前記キャパシタの間に接続される電圧変換回路と、
前記二次電池と前記キャパシタの間に前記電圧変換回路と並列的に接続され、前記キャパシタの電極を前記二次電池に接続する接続部と、
前記電圧変換回路および前記接続部の制御を行なう制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記キャパシタ側から前記二次電池側に向けて充電を行なう場合において、前記接続部によって前記キャパシタの電極を前記二次電池に接続する第1の充電制御モードを動作モードとして有する、車両の電源装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記キャパシタ側から前記二次電池側に向けて充電を行なう場合において、前記電圧変換回路によって前記キャパシタの電圧を変換して前記二次電池に与える第2の充電制御モードを動作モードとしてさらに有する、請求項2に記載の車両の電源装置。
【請求項4】
前記車両の電源装置は、
前記キャパシタに接続され外部から電力入力を受けて、前記二次電池に対して充電を行なう充電回路をさらに備え、
前記制御装置は、前記充電回路に与えられた外部電力によって前記二次電池に充電を行なう場合には前記第1の充電制御モードを前記動作モードとして選択する、請求項3に記載の車両の電源装置。
【請求項5】
前記キャパシタは、
直列に接続された複数のキャパシタセルを含み、
前記接続部は、前記複数のキャパシタセルの端部電極および中間電極のうちから選択した1対の電極を前記二次電池に接続し、
前記制御装置は、前記接続部の前記1対の電極の選択を順次変更する、請求項2に記載の車両の電源装置。
【請求項6】
二次電池と、
キャパシタとを備え、
前記キャパシタは、
直列に接続された複数のキャパシタセルと、
前記複数のキャパシタセルの端部電極および中間電極のうちから選択した1対の電極を前記二次電池に接続する接続部とを含み、
前記接続部の前記1対の電極の選択を順次変更する制御装置をさらに備える、車両の電源装置。
【請求項7】
前記制御装置は、前記キャパシタの電圧の変化に対応して前記1対の電極の選択を変更する、請求項6に記載の車両の電源装置。
【請求項8】
前記二次電池と前記キャパシタとの間に接続され、前記制御装置の制御に従い電圧変換を行なう電圧変換回路と、
前記キャパシタに接続され外部から電力入力を受けて前記キャパシタを介して前記二次電池に対して充電を行なう充電回路と、
前記接続部および前記充電回路の制御を行なう制御装置とをさらに備え、
前記制御装置は、車両停止信号に応じて、前記電圧変換回路を停止させ、前記1対の電極の選択を順次変更して前記キャパシタと前記二次電池とを接続し、前記キャパシタに蓄積されたエネルギを前記二次電池に移送させる、請求項6に記載の車両の電源装置。
【請求項9】
前記充電回路は、
第1、第2の端子と、
前記第1の端子に接続される第1の回転電機と、
前記第1の回転電機に対応して設けられ、前記蓄電装置との間で電力を授受する第1のインバータと、
前記第2の端子に接続される第2の回転電機と、
前記第2の回転電機に対応して設けられ、前記蓄電装置との間で電力を授受する第2のインバータと、
前記第1、第2の端子を経由して与えられる前記電力の電圧および電流を検知するセンサとを含み、
前記制御装置は、前記センサの出力に応じて、前記第1、第2の端子間に与えられる電力が直流電力に変換されて前記二次電池に与えられるように前記第1、第2のインバータに対して制御を行なう、請求項1、4および8のいずれか1項に記載の車両の電源装置。
【請求項10】
前記第1の端子は、前記第1の回転電機のステータの中性点に接続され、
前記第2の端子は、前記第2の回転電機のステータの中性点に接続される、請求項9に記載の車両の電源装置。
【請求項11】
前記第1の回転電機の回転軸は、車輪の回転軸と機械的に結合され、
前記車両は、
クランク軸が前記第2の回転電機の回転軸に機械的に結合された内燃機関を備える、請求項9に記載の車両の電源装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両の電源装置に関し、特に蓄電装置として大容量のキャパシタを搭載する車両の電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特開平8−196006号公報(特許文献1)は、エンジン出力軸にモータジェネレータが接続されたリターダ装置を備えるハイブリッド自動車を開示する。このハイブリッド車両において機関停止時には、キャパシタから電気エネルギを子機バッテリに移送して電気エネルギのロスを少なくすることが記載されている。
【特許文献1】特開平8−196006号公報
【特許文献2】特開2004−312926号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記の特開平8−196006号公報(特許文献1)に開示された技術では、双方向のDC−DCコンバータによってキャパシタに蓄積された電気エネルギを降圧して二次電池に充電を行なっている。しかしながらDC−DCコンバータにおいてリアクトルやスイッチング素子における損失によって、充電効率が十分でないという問題がある。
【0004】
また、電気自動車やハイブリッド自動車においても、外部から商用電力を用いて充電可能とすることも検討されている。しかしながら特開平8−196006号公報(特許文献1)に記載された技術では、外部から充電を行なうことについては考慮がされていない。
【0005】
この発明の目的は、二次電池と蓄電用キャパシタとを備え、キャパシタに蓄積されたエネルギを二次電池に移送することが可能な車両の電源装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、要約すると、車両の電源装置であって、二次電池と、キャパシタと、二次電池とキャパシタの間に接続される電圧変換回路と、キャパシタに接続され外部から電力入力を受けてキャパシタおよび電圧変換回路を介して二次電池に対して充電を行なう充電回路と、電圧変換回路および充電回路の制御を行なう制御装置とを備える。制御装置は、充電回路に対して外部から電力の入力があるときは、キャパシタの電圧が二次電池の充電電圧に近い所定の電圧に降下するまでキャパシタに蓄積されたエネルギを電圧変換回路を用いて二次電池に移送させてから充電回路による充電を行なう。
【0007】
この発明の他の局面に従うと、車両の電源装置であって、二次電池と、キャパシタと、二次電池とキャパシタの間に接続される電圧変換回路と、二次電池とキャパシタの間に電圧変換回路と並列的に接続され、キャパシタの電極を二次電池に接続する接続部と、電圧変換回路および接続部の制御を行なう制御装置とを備える。制御装置は、キャパシタ側から二次電池側に向けて充電を行なう場合において、接続部によってキャパシタの電極を二次電池に接続する第1の充電制御モードを動作モードとして有する。
【0008】
好ましくは、制御装置は、キャパシタ側から二次電池側に向けて充電を行なう場合において、電圧変換回路によってキャパシタの電圧を変換して二次電池に与える第2の充電制御モードを動作モードとしてさらに有する。
【0009】
より好ましくは、車両の電源装置は、キャパシタに接続され外部から電力入力を受けて、二次電池に対して充電を行なう充電回路をさらに備える。制御装置は、充電回路に与えられた外部電力によって二次電池に充電を行なう場合には第1の充電制御モードを動作モードとして選択する。
【0010】
好ましくは、キャパシタは、直列に接続された複数のキャパシタセルを含む。接続部は、複数のキャパシタセルの端部電極および中間電極のうちから選択した1対の電極を二次電池に接続する。制御装置は、接続部の1対の電極の選択を順次変更する。
【0011】
この発明のさらに他の局面に従う車両の電源装置は、二次電池と、キャパシタとを備える。キャパシタは、直列に接続された複数のキャパシタセルと、複数のキャパシタセルの端部電極および中間電極のうちから選択した1対の電極を二次電池に接続する接続部とを含む。車両の電源装置は、接続部の1対の電極の選択を順次変更する制御装置をさらに備える。
【0012】
好ましくは、制御装置は、キャパシタの電圧の変化に対応して1対の電極の選択を変更する。
【0013】
好ましくは、車両の電源装置は、二次電池とキャパシタとの間に接続され、制御装置の制御に従い電圧変換を行なう電圧変換回路と、キャパシタに接続され外部から電力入力を受けてキャパシタを介して二次電池に対して充電を行なう充電回路と、接続部および充電回路の制御を行なう制御装置とをさらに備える。制御装置は、車両停止信号に応じて、電圧変換回路を停止させ、1対の電極の選択を順次変更してキャパシタと二次電池とを接続し、キャパシタに蓄積されたエネルギを二次電池に移送させる。
【0014】
好ましくは、充電回路は、第1、第2の端子と、第1の端子に接続される第1の回転電機と、第1の回転電機に対応して設けられ、蓄電装置との間で電力を授受する第1のインバータと、第2の端子に接続される第2の回転電機と、第2の回転電機に対応して設けられ、蓄電装置との間で電力を授受する第2のインバータと、第1、第2の端子を経由して与えられる電力の電圧および電流を検知するセンサとを含む。制御装置は、センサの出力に応じて、第1、第2の端子間に与えられる電力が直流電力に変換されて二次電池に与えられるように第1、第2のインバータに対して制御を行なう。
【0015】
より好ましくは、第1の端子は、第1の回転電機のステータの中性点に接続され、第2の端子は、第2の回転電機のステータの中性点に接続される。
【0016】
より好ましくは、第1の回転電機の回転軸は、車輪の回転軸と機械的に結合され、車両は、クランク軸が第2の回転電機の回転軸に機械的に結合された内燃機関を備える。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、蓄電用キャパシタに蓄積された電気エネルギが良好に二次電池に移送され、エネルギ効率が向上した車両の電源装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0019】
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態に係る車両の概略ブロック図である。
【0020】
図1を参照して、この車両100は、バッテリユニットBUと、昇圧コンバータ10と、電源ラインPL1,PL2と、接地ラインSLと、蓄電用の大容量キャパシタC3と、充電回路6と、エンジン4と、動力分配機構3と、車輪2とを含む。
【0021】
バッテリユニットBU中のバッテリB1は外部から充電することが可能な大容量で比較的低コストのエネルギ密度型のバッテリであり、急速放電ができないのでこれを補うために高速放電が可能な蓄電装置である大容量のキャパシタC3が設けられている。
【0022】
充電回路6は、車両走行時にはバッテリユニットBUおよび昇圧コンバータ10の負荷回路としても動作する。充電回路6は、インバータ20,30と、U相ラインUL1,UL2と、V相ラインVL1,VL2と、W相ラインWL1,WL2と、モータジェネレータMG1,MG2とを含む。
【0023】
この車両100は、車輪の駆動にモータとエンジンとを併用するハイブリッド自動車(Hybrid Vehicle)である。
【0024】
動力分配機構3は、エンジン4とモータジェネレータMG1,MG2に結合されてこれらの間で動力を分配する機構である。たとえば動力分配機構としてはサンギヤ、プラネタリキャリヤ、リングギヤの3つの回転軸を有する遊星歯車機構を用いることができる。この3つの回転軸がエンジン4、モータジェネレータMG1,MG2の各回転軸にそれぞれ接続される。たとえば、モータジェネレータMG1のロータを中空としてその中心にエンジン4のクランク軸を通すことで動力分配機構3にエンジン4とモータジェネレータMG1,MG2とを機械的に接続することができる。
【0025】
なお、モータジェネレータMG2の回転軸は車輪2に図示しない減速ギヤや差動ギヤによって結合されている。また動力分配機構3の内部にモータジェネレータMG2の回転軸に対する減速機をさらに組み込んでもよい。
【0026】
そして、モータジェネレータMG1は、エンジンによって駆動される発電機として動作し、かつ、エンジン始動を行ない得る電動機として動作するものとしてハイブリッド自動車に組み込まれ、モータジェネレータMG2は、ハイブリッド自動車の駆動輪を駆動する電動機としてハイブリッド自動車に組み込まれる。
【0027】
モータジェネレータMG1,MG2は、たとえば、3相交流同期電動機である。モータジェネレータMG1はU相コイルU1、V相コイルV1、W相コイルW1からなる3相コイルをステータコイルとして含む。モータジェネレータMG2はU相コイルU2、V相コイルV2、W相コイルW2からなる3相コイルをステータコイルとして含む。
【0028】
そして、モータジェネレータMG1は、エンジン出力を用いて3相交流電圧を発生し、その発生した3相交流電圧をインバータ20へ出力する。また、モータジェネレータMG1は、インバータ20から受ける3相交流電圧によって駆動力を発生し、エンジンの始動を行なう。
【0029】
モータジェネレータMG2は、インバータ30から受ける3相交流電圧によって車両の駆動トルクを発生する。また、モータジェネレータMG2は、車両の回生制動時、3相交流電圧を発生してインバータ30へ出力する。
【0030】
バッテリユニットBUは、負極が接地ラインSLに接続された蓄電装置であるバッテリB1と、バッテリB1の電圧VB1を測定する電圧センサ70と、バッテリB1の電流IB1を測定する電流センサ84とを含む。車両負荷は、モータジェネレータMG1,MG2と、インバータ20,30と、インバータ20,30に昇圧した電圧を供給する昇圧コンバータ10とを含む。
【0031】
バッテリユニットBUにおいては、バッテリB1は、たとえば、ニッケル水素、リチウムイオンや鉛蓄電池等の二次電池を用いることができる。また、バッテリB1に代えて大容量の電気二重層コンデンサを用いることもできる。
【0032】
バッテリユニットBUは、バッテリB1から出力される直流電圧を昇圧コンバータ10へ出力する。また、昇圧コンバータ10から出力される直流電圧によってバッテリユニットBU内部のバッテリB1が充電される。
【0033】
昇圧コンバータ10は、リアクトルLと、npn型トランジスタQ1,Q2と、ダイオードD1,D2とを含む。リアクトルLは、電源ラインPL1に一端が接続され、npn型トランジスタQ1,Q2の接続点に他端が接続される。npn型トランジスタQ1,Q2は、電源ラインPL2と接地ラインSLとの間に直列に接続され、制御装置60からの信号PWCをベースに受ける。そして、各npn型トランジスタQ1,Q2のコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すようにダイオードD1,D2がそれぞれ接続される。
【0034】
なお、上記のnpn型トランジスタおよび以下の本明細書中のnpn型トランジスタとして、たとえば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いることができ
、またnpn型トランジスタに代えて、パワーMOSFET(metal oxide semiconductor field-effect transistor)等の電力スイッチング素子をもちいることができる。
【0035】
インバータ20は、U相アーム22、V相アーム24およびW相アーム26を含む。U相アーム22、V相アーム24およびW相アーム26は、電源ラインPL2と接地ラインSLとの間に並列に接続される。
【0036】
U相アーム22は、直列に接続されたnpn型トランジスタQ11,Q12を含み、V相アーム24は、直列に接続されたnpn型トランジスタQ13,Q14を含み、W相アーム26は、直列に接続されたnpn型トランジスタQ15,Q16を含む。各npn型トランジスタQ11〜Q16のコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すダイオードD11〜D16がそれぞれ接続される。そして、各相アームにおける各npn型トランジスタの接続点は、U,V,W各相ラインUL1,VL1,WL1を介してモータジェネレータMG1の各相コイルの中性点N1と異なるコイル端にそれぞれ接続される。
【0037】
インバータ30は、U相アーム32、V相アーム34およびW相アーム36を含む。U相アーム32、V相アーム34およびW相アーム36は、電源ラインPL2と接地ラインSLとの間に並列に接続される。
【0038】
U相アーム32は、直列に接続されたnpn型トランジスタQ21,Q22を含み、V相アーム34は、直列に接続されたnpn型トランジスタQ23,Q24を含み、W相アーム36は、直列に接続されたnpn型トランジスタQ25,Q26を含む。各npn型トランジスタQ21〜Q26のコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すダイオードD21〜D26がそれぞれ接続される。そして、インバータ30においても、各相アームにおける各npn型トランジスタの接続点は、U,V,W各相ラインUL2,VL2,WL2を介してモータジェネレータMG2の各相コイルの中性点N2と異なるコイル端にそれぞれ接続される。
【0039】
車両100は、さらに、平滑用のコンデンサC1,C2と、リレー回路40と、コネクタ50と、制御装置60と、電力入力ラインACL1,ACL2と、電圧センサ72,73と、電流センサ80,82とを含む。
【0040】
車両100は、さらに、コネクタ50に外部から与えられる電圧VINを測定する電圧センサ74と、運転手が運転席に座っているか否かを検知する着座センサ52と、運転席のドアの開閉を検知するドア開閉センサ53とを含む。
【0041】
コンデンサC1は、電源ラインPL1と接地ラインSLとの間に接続され、電圧変動に起因するバッテリB1および昇圧コンバータ10への影響を低減する。電源ラインPL1と接地ラインSLとの間の電圧VLは、電圧センサ73で測定される。
【0042】
コンデンサC2は、電源ラインPL2と接地ラインSLとの間に接続され、電圧変動に起因するインバータ20,30および昇圧コンバータ10への影響を低減する。電源ラインPL2と接地ラインSLとの間の電圧VHは、電圧センサ72で測定される。
【0043】
昇圧コンバータ10は、バッテリユニットBUから電源ラインPL1を介して供給される直流電圧を昇圧して電源ラインPL2へ出力する。より具体的には、昇圧コンバータ10は、制御装置60からの信号PWCに基づいて、npn型トランジスタQ2のスイッチング動作に応じて流れる電流をリアクトルLに磁場エネルギを蓄積し、その蓄積したエネルギをnpn型トランジスタQ2がOFFされたタイミングに同期してダイオードD1を介して電源ラインPL2へ電流を流すことによって放出することにより昇圧動作を行なう。
【0044】
また、昇圧コンバータ10は、制御装置60からの信号PWCに基づいて、電源ラインPL2を介してインバータ20および30のいずれか一方または両方から受ける直流電圧をバッテリユニットBUの電圧レベルに降圧してバッテリユニットBU内部のバッテリを充電する。
【0045】
インバータ20は、制御装置60からの信号PWM1に基づいて、電源ラインPL2から供給される直流電圧を3相交流電圧に変換してモータジェネレータMG1を駆動する。
【0046】
これにより、モータジェネレータMG1は、トルク指令値TR1によって指定されたトルクを発生するように駆動される。また、インバータ20は、エンジンからの出力を受けてモータジェネレータMG1が発電した3相交流電圧を制御装置60からの信号PWM1に基づいて直流電圧に変換し、その変換した直流電圧を電源ラインPL2へ出力する。
【0047】
インバータ30は、制御装置60からの信号PWM2に基づいて、電源ラインPL2から供給される直流電圧を3相交流電圧に変換してモータジェネレータMG2を駆動する。
【0048】
これにより、モータジェネレータMG2は、トルク指令値TR2によって指定されたトルクを発生するように駆動される。また、インバータ30は、車両100が搭載されたハイブリッド自動車の回生制動時、駆動軸からの回転力を受けてモータジェネレータMG2が発電した3相交流電圧を制御装置60からの信号PWM2に基づいて直流電圧に変換し、その変換した直流電圧を電源ラインPL2へ出力する。
【0049】
なお、ここで言う回生制動とは、ハイブリッド自動車を運転するドライバーによるフットブレーキ操作があった場合の回生発電を伴う制動や、フットブレーキを操作しないものの、走行中にアクセルペダルをOFFすることで回生発電をさせながら車両を減速(または加速の中止)させることを含む。
【0050】
リレー回路40は、リレーRY1,RY2を含む。リレーRY1,RY2としては、たとえば、機械的な接点リレーを用いることができるが、半導体リレーを用いてもよい。リレーRY1は、電力入力ラインACL1とコネクタ50との間に設けられ、制御装置60からの制御信号CNTLに応じてON/OFFされる。リレーRY2は、電力入力ラインACL2とコネクタ50との間に設けられ、制御装置60からの制御信号CNTLに応じてON/OFFされる。
【0051】
このリレー回路40は、制御装置60からの制御信号CNTLに応じて、電力入力ラインACL1,ACL2とコネクタ50との接続/切離しを行なう。すなわち、リレー回路40は、制御装置60からH(論理ハイ)レベルの制御信号CNTLを受けると、電力入力ラインACL1,ACL2をコネクタ50と電気的に接続し、制御装置60からL(論理ロー)レベルの制御信号CNTLを受けると、電力入力ラインACL1,ACL2をコネクタ50から電気的に切離す。
【0052】
コネクタ50は、モータジェネレータMG1,MG2の中性点N1,N2間に外部から電力を入力するための端子を含む。
【0053】
たとえば、交流100Vの商用電源55からの入力電力を、コネクタ50を介して車両に入力することができる。コネクタ50への電源接続の有無は、電圧センサ74測定される電力入力ラインACL1,ACL2の線間電圧VINに基づき制御装置60で判断される。
【0054】
電圧センサ70は、バッテリB1のバッテリ電圧VB1を検出し、その検出したバッテリ電圧VB1を制御装置60へ出力する。電圧センサ73は、コンデンサC1の両端の電圧、すなわち、昇圧コンバータ10の入力電圧VLを検出し、その検出した電圧VLを制御装置60へ出力する。電圧センサ72は、コンデンサC2の両端の電圧、すなわち、昇圧コンバータ10の出力電圧VH(インバータ20,30の入力電圧に相当する。以下同じ。)を検出し、その検出した電圧VHを制御装置60へ出力する。
【0055】
電流センサ80は、モータジェネレータMG1に流れるモータ電流MCRT1を検出し、その検出したモータ電流MCRT1を制御装置60へ出力する。電流センサ82は、モータジェネレータMG2に流れるモータ電流MCRT2を検出し、その検出したモータ電流MCRT2を制御装置60へ出力する。
【0056】
制御装置60は、外部に設けられるECU(Electronic Control Unit)から出力されたモータジェネレータMG1,MG2のトルク指令値TR1,TR2およびモータ回転数MRN1,MRN2、電圧センサ73からの電圧VL、ならびに電圧センサ72からの電圧VHに基づいて、昇圧コンバータ10を駆動するための信号PWCを生成し、その生成した信号PWCを昇圧コンバータ10へ出力する。
【0057】
また、制御装置60は、電圧VHならびにモータジェネレータMG1のモータ電流MCRT1およびトルク指令値TR1に基づいて、モータジェネレータMG1を駆動するための信号PWM1を生成し、その生成した信号PWM1をインバータ20へ出力する。さらに、制御装置60は、電圧VHならびにモータジェネレータMG2のモータ電流MCRT2およびトルク指令値TR2に基づいて、モータジェネレータMG2を駆動するための信号PWM2を生成し、その生成した信号PWM2をインバータ30へ出力する。
【0058】
ここで、制御装置60は、イグニッションスイッチ(またはイグニッションキー)からの信号IGおよびバッテリB1の充電状態SOCに基づいて、モータジェネレータMG1,MG2の中性点N1,N2間に与えられる商用電源用の交流電圧からバッテリB1に対する充電が行なわれるようにインバータ20,30を制御するための信号PWM1,PWM2を生成する。
【0059】
さらに、制御装置60は、バッテリB1の充電状態SOCに基づいて、外部から充電可能かを判断し、充電可能と判断したときは、Hレベルの制御信号CNTLをリレー回路40へ出力する。一方、制御装置60は、バッテリB1がほぼ満充電状態であり、充電可能でないと判断したときは、Lレベルの制御信号CNTLをリレー回路40へ出力し、信号IGが停止状態を示す場合にはインバータ20および30を停止させる。
【0060】
図2は、図1に示した制御装置60の機能ブロック図である。
図2を参照して、制御装置60は、コンバータ制御部61と、第1のインバータ制御部62と、第2のインバータ制御部63と、電力入力制御部64とを含む。コンバータ制御部61は、バッテリ電圧VB1、電圧VH、トルク指令値TR1,TR2、およびモータ回転数MRN1,MRN2に基づいて昇圧コンバータ10のnpn型トランジスタQ1,Q2をON/OFFするための信号PWCを生成し、その生成した信号PWCを昇圧コンバータ10へ出力する。
【0061】
第1のインバータ制御部62は、モータジェネレータMG1のトルク指令値TR1およびモータ電流MCRT1ならびに電圧VHに基づいてインバータ20のnpn型トランジスタQ11〜Q16をON/OFFするための信号PWM1を生成し、その生成した信号PWM1をインバータ20へ出力する。
【0062】
第2のインバータ制御部63は、モータジェネレータMG2のトルク指令値TR2およびモータ電流MCRT2ならびに電圧VHに基づいてインバータ30のnpn型トランジスタQ21〜Q26をON/OFFするための信号PWM2を生成し、その生成した信号PWM2をインバータ30へ出力する。
【0063】
電力入力制御部64は、トルク指令値TR1,TR2およびモータ回転数MRN1,MRN2に基づいてモータジェネレータMG1,MG2の駆動状態を判定し、信号IGとバッテリB1のSOCに応じて、インバータ2つを協調制御して外部から与えられる電力を直流に変換すると共に昇圧し、バッテリへの充電を行なう。
【0064】
ここで、Hレベルの信号IGは、車両100が搭載されたハイブリッド自動車が起動されたことを意味する信号であり、Lレベルの信号IGは、ハイブリッド自動車が停止されたことを意味する信号である。
【0065】
そして、電力入力制御部64は、モータジェネレータMG1,MG2の駆動状態が停止状態であり、信号IGもハイブリッド自動車が停止していることを示している場合には、バッテリB1のSOCが所定レベルよりも低ければ充電動作を行なわせる。具体的には、信号CNTLによってリレーRY1,RY2を導通させ、電圧VINの入力があればこれに応じて制御信号CTL1を生成しインバータ20,30を協調制御して外部から与えられる交流電圧を直流に変換すると共に昇圧し、バッテリへの充電を行なわせる。
【0066】
一方、電力入力制御部64は、モータジェネレータMG1,MG2の駆動状態が稼動状態であるかまたは信号IGがハイブリッド自動車の運転中を示している場合、および、バッテリB1のSOCが所定レベルよりも高い場合には、充電動作を行なわせない。具体的には、信号CNTLによってリレーRY1,RY2を開放させ、制御信号CTL0を生成して、昇圧コンバータ10とインバータ20,30に車両運転時の通常動作を行なわせる。
【0067】
図3は、図2に示したコンバータ制御部61の機能ブロック図である。
図3を参照して、コンバータ制御部61は、インバータ入力電圧指令演算部112と、フィードバック電圧指令演算部114と、デューティー比演算部116と、PWM信号変換部118とを含む。
【0068】
インバータ入力電圧指令演算部112は、トルク指令値TR1,TR2およびモータ回転数MRN1,MRN2に基づいてインバータ入力電圧の最適値(目標値)、すなわち電圧指令VH_comを演算し、その演算した電圧指令VH_comをフィードバック電圧指令演算部114へ出力する。
【0069】
フィードバック電圧指令演算部114は、電圧センサ72によって検出される昇圧コンバータ10の出力電圧VHと、インバータ入力電圧指令演算部112からの電圧指令VH_comとに基づいて、出力電圧VHを電圧指令VH_comに制御するためのフィードバック電圧指令VH_com_fbを演算し、その演算したフィードバック電圧指令VH_com_fbをデューティー比演算部116へ出力する。
【0070】
デューティー比演算部116は、電圧センサ70からのバッテリ電圧VB1と、フィードバック電圧指令演算部114からのフィードバック電圧指令VH_com_fbとに基づいて、昇圧コンバータ10の出力電圧VHを電圧指令VH_comに制御するためのデューティー比を演算し、その演算したデューティー比をPWM信号変換部118へ出力する。
【0071】
PWM信号変換部118は、デューティー比演算部116から受けたデューティー比に基づいて昇圧コンバータ10のnpn型トランジスタQ1,Q2をON/OFFするためのPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成し、その生成したPWM信号を信号PWCとして昇圧コンバータ10のnpn型トランジスタQ1,Q2へ出力する。
【0072】
なお、昇圧コンバータ10の下アームのnpn型トランジスタQ2のONデューティーを大きくすることによりリアクトルLにおける電力蓄積が大きくなるため、より高電圧の出力を得ることができる。一方、上アームのnpn型トランジスタQ1のONデューティーを大きくすることにより電源ラインPL2の電圧が下がる。そこで、npn型トランジスタQ1,Q2のデューティー比を制御することで、電源ラインPL2の電圧をバッテリB1の出力電圧以上の任意の電圧に制御することができる。
【0073】
さらに、PWM信号変換部118は、制御信号CTL1が活性化しているときは、デューティー比演算部116の出力に拘わらず、npn型トランジスタQ1を導通状態とし、npn型トランジスタQ2を非導通状態とする。これにより、電源ラインPL2から電源ラインPL1に向けて充電電流を流すことが可能となる。
【0074】
図4は、図2に示した第1および第2のインバータ制御部62,63の機能ブロック図である。
【0075】
図4を参照して、第1および第2のインバータ制御部62,63の各々は、モータ制御用相電圧演算部120と、PWM信号変換部122とを含む。
【0076】
モータ制御用相電圧演算部120は、インバータ20,30の入力電圧VHを電圧センサ72から受け、モータジェネレータMG1(またはMG2)の各相に流れるモータ電流MCRT1(またはMCRT2)を電流センサ80(または82)から受け、トルク指令値TR1(またはTR2)をECUから受ける。そして、モータ制御用相電圧演算部120は、これらの入力値に基づいて、モータジェネレータMG1(またはMG2)の各相コイルに印加する電圧を演算し、その演算した各相コイル電圧をPWM信号変換部122へ出力する。
【0077】
PWM信号変換部122は、電力入力制御部64から制御信号CTL0を受けると、モータ制御用相電圧演算部120から受ける各相コイル電圧指令に基づいて、実際にインバータ20(または30)の各npn型トランジスタQ11〜Q16(またはQ21〜Q26)をON/OFFする信号PWM1_0(信号PWM1の一種)(またはPWM2_0(信号PWM2の一種))を生成し、その生成した信号PWM1_0(またはPWM2_0)をインバータ20(または30)の各npn型トランジスタQ11〜Q16(またはQ21〜Q26)へ出力する。
【0078】
このようにして、各npn型トランジスタQ11〜Q16(またはQ21〜Q26)がスイッチング制御され、モータジェネレータMG1(またはMG2)が指令されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG1(またはMG2)の各相に流す電流が制御される。その結果、トルク指令値TR1(またはTR2)に応じたモータトルクが出力される。
【0079】
また、PWM信号変換部122は、電力入力制御部64から制御信号CTL1を受けると、モータ制御用相電圧演算部120の出力に拘わらず、インバータ20(または30)のU相アーム22(または32)、V相アーム24(または34)およびW相アーム26(または36)に同位相の交流電流を流すようにnpn型トランジスタQ11〜Q16(またはQ21〜Q26)をON/OFFする信号PWM1_1(信号PWM1の一種)(またはPWM2_1(信号PWM2の一種))を生成し、その生成した信号PWM1_1(またはPWM2_1)をインバータ20(または30)のnpn型トランジスタQ11〜Q16(またはQ21〜Q26)へ出力する。
【0080】
U,V,Wの各相コイルに同位相の交流電流が流れる場合には、モータジェネレータMG1,MG2には回転トルクは発生しない。そしてインバータ20および30が協調制御されることにより交流の電圧VINが直流の充電電圧に変換される。
【0081】
次に、車両停止時において大容量キャパシタC3に蓄積されたエネルギをバッテリB1に移送する手順について説明を行なう。
【0082】
図5は、図1の回路図について大容量キャパシタC3からバッテリB1にエネルギを移送する主要構成を示した概略回路図である。
【0083】
図6は、キャパシタC3のエネルギをバッテリB1に移送させる際に制御装置60で実行されるプログラム制御構造を示したフローチャートである。
【0084】
図5、図6を参照して、まず処理が開始されると、ステップS1において制御装置60は運転者が車両を停止させてイグニッションスイッチをオフ状態にしたか否かを信号IGを観測して検知する。
【0085】
信号IGがオフ状態でない場合にはステップS15において処理はメインルーチンに移される。
【0086】
一方ステップS1において信号IGがオフ状態を示す場合には、続いてステップS2において制御装置60はドア開閉センサ53の出力を観測し運転席のドアが開いているか否かを検知する。
【0087】
ステップS2で運転席のドアが開いていない場合には運転席のドアが開くまでステップS2において観測を続ける。
【0088】
一方ステップS2において運転席のドアが開いたことを検知した場合には続いてステップS3において制御装置60は、着座センサ52の出力を観測して運転者が降車したか否かを検知する。運転者が降車するまではステップS3の観測が継続され、運転者が降車したことが検知された場合にはステップS4に処理が進む。
【0089】
ステップS4においては、制御装置60は、ドア開閉センサ53の出力を観測して運転席ドアが閉じたか否かを検知する。運転席ドアが閉じるまではステップS4の観測が継続され、運転席のドアが閉じた場合にはステップS4からステップS5に処理が進む。
【0090】
続いてステップS5において所定時間の時間待ちが行なわれる。所定時間はたとえば運転者が帰宅した再に降車してからコネクタ50に電源プラグを差し込むのに必要な時間を考慮して定められる。この時間は学習されるようにしておいても良いし、運転者が定めるようにしても良い。
【0091】
その後ステップS6において、大容量キャパシタC3に蓄積されている電気エネルギを電源ラインPL2と接地ラインSLとの間の電圧VHがバッテリ側の電圧VLとほぼ等しくなるまでバッテリB1に移送する。
【0092】
この場合には、制御装置60は、昇圧コンバータ10を降圧コンバータとして動作させ、電源ラインPL2の電位を電源ラインPL1の電位に徐々に近づける。
【0093】
その後ステップS7において制御装置60は電圧VINを観測しリレー回路40の手前まで商用電源55から交流100Vが与えられているかを検知する。電圧VINに入力が検知された場合には処理はステップS8に進み、検知されない場合には処理はステップS13に進む。
【0094】
ステップS8ではリレー回路40のリレーRY1,RY2が導通状態に制御され、続いてステップS9の処理が行なわれる。ステップS9ではバッテリB1の充電状態SOCが満充電状態を示すSOCであるSth(F)より小さいか否かが判断される。
【0095】
ステップS9においてSOC<Sth(F)である場合にはステップS10において図7、図8で説明したように外部からの充電が実行される。
【0096】
そして再びステップS9において充電状態SOCのレベル判定を実行する。
ステップS9においてSOC<Sth(F)が成立しない場合には処理はステップS11に進み充電回路6の充電動作が停止される。そしてステップS12においてリレー回路40中のリレーRY1,RY2が導通状態から非導通状態に制御される。ステップS7において電圧VINの入力がなかった場合およびステップS12においてリレー回路40の接続が遮断された場合にはステップS13に処理が進む。
【0097】
ステップS13においては、制御装置60は、システムメインリレーSMR1〜SMR3を非導通状態に制御し、続いてステップS14において大容量キャパシタC3に蓄積されている残りの電力は充電回路6中のモータジェネレータのコイルに流して放電させ、車両動作停止時においてバッテリユニット以外に高圧部分が存在しないようにする。ステップS14の処理が終了するとステップS15において制御はメインルーチンに移される。
【0098】
次に、ステップS10で実施される商用電源用の交流電圧VINから直流の充電電圧を発生する方法について説明する。
【0099】
図7は、図1の回路図を充電に関する部分に簡略化して示した図である。
図7では、図1のインバータ20および30のうちのU相アームが代表として示されている。またモータジェネレータの3相コイルのうちU相コイルが代表として示されている。U相について代表的に説明すれば各相コイルには同相の電流が流されるので、他の2相の回路もU相と同じ動きをする。
【0100】
図7を見ればわかるように、U相コイルU1とU相アーム22の組、およびU相コイルU2とU相アーム32の組はそれぞれ昇圧コンバータ10と同様な構成となっている。したがって、たとえば変動する交流電圧を直流電圧に変換するだけでなく、さらに昇圧してたとえば200V程度のバッテリ充電電圧に変換することが可能である。
【0101】
図8は、充電時のトランジスタの制御状態を示した図である。
図7、図8を参照して、まず電圧VIN>0すなわちラインACL1の電圧VM1がラインACL2の電圧VM2よりも高い場合には、昇圧コンバータのトランジスタQ1はON状態とされ、トランジスタQ2はOFF状態とされる。これにより昇圧コンバータ10は電源ラインPL2から電源ラインPL1に向けて充電電流を流すことができるようになる。
【0102】
そして第1のインバータではトランジスタQ12が電圧VINに応じた周期およびデューティー比でスイッチングされ、トランジスタQ11はOFF状態またはダイオードD11の導通に同期して導通されるスイッチング状態に制御される。このとき第2のインバータではトランジスタQ21はOFF状態とされ、トランジスタQ22はON状態に制御される。
【0103】
電圧VIN>0ならば、トランジスタQ12のON状態において電流がコイルU1→トランジスタQ12→ダイオードD22→コイルU2の経路で流れる。このときコイルU1,U2に蓄積されたエネルギはトランジスタQ12がOFF状態となると放出され、ダイオードD11を経由して電流が電源ラインPL2に流れる。ダイオードD11による損失を低減させるためにダイオードD11の導通期間に同期させてトランジスタQ11を導通させても良い。電圧VINおよび電圧VHの値に基づいて、昇圧比が求められトランジスタQ12のスイッチングの周期およびデューティー比が定められる。
【0104】
次に、電圧VIN<0すなわちラインACL1の電圧VM1がラインACL2の電圧VM2よりも低い場合には、昇圧コンバータのトランジスタQ1はON状態とされ、トランジスタQ2はOFF状態とされる。これにより昇圧コンバータ10は電源ラインPL2から電源ラインPL1に向けて充電電流を流すことができるようになる。
【0105】
そして第2のインバータではトランジスタQ22が電圧VINに応じた周期およびデューティー比でスイッチングされ、トランジスタQ21はOFF状態またはダイオードD21の導通に同期して導通されるスイッチング状態に制御される。このとき第1のインバータではトランジスタQ11はOFF状態とされ、トランジスタQ12はON状態に制御される。
【0106】
電圧VIN<0ならば、トランジスタQ22のON状態において電流がコイルU2→トランジスタQ22→ダイオードD12→コイルU1の経路で流れる。このときコイルU1,U2に蓄積されたエネルギはトランジスタQ22がOFF状態となると放出され、ダイオードD21を経由して電流が電源ラインPL2に流れる。ダイオードD21による損失を低減させるためにダイオードD21の導通期間に同期させてトランジスタQ21を導通させても良い。このときも電圧VINおよび電圧VHの値に基づいて、昇圧比が求められトランジスタQ22のスイッチングの周期およびデューティー比が定められる。
【0107】
電圧VIN>0、電圧VIN<0のときの充電制御を交互に繰返すことで、車両に供給される交流電力を直流に変換してバッテリの充電に必要な電圧まで昇圧することができる。
【0108】
また、電圧VIN>0のときの充電制御のみを行なえば、太陽電池のように直流電力が供給される発電装置からも車両に直接電力を受入れてバッテリの充電に必要な電圧まで昇圧し、バッテリの充電を行なうことができる。
【0109】
以上説明したように、実施の形態1においては、車両停止時に大容量キャパシタC3に蓄積されていたエネルギをバッテリB1に移送して電源ラインPL2と接地ラインSLとの間の電圧VHを低下させてから充電回路6を用いてバッテリB1に対する充電を行なう。このようにすることで、充電回路6における昇圧量は小さくてすむことになるため充電効率が向上する。
【0110】
たとえば車両停止直後には電源ラインPL1の電圧はおよそ200Vであるのに対して電源ラインPL2の電圧は700V程度に高くなっている。この状態で充電回路を動作させて充電を行なうには商用電源55から与えられる電圧を直流に変換してさらにこれを700V程度に昇圧して充電を行なわなければならない。
【0111】
これに対して電源ラインPL2の電圧を200V程度に降下させてから充電回路6による充電を行なえば交流100Vの入力を直流に変換して200V程度に昇圧するだけでよい。これにより充電時の損失が低減される。
【0112】
[実施の形態2]
実施の形態1においては充電回路による外部からの充電を行なう前に、昇圧コンバータ10を降圧コンバータとして用いてキャパシタに蓄積されたエネルギをバッテリB1に移送した。しかし、昇圧コンバータ10を用いる場合にはリアクトルLやスイッチング素子Q1,Q2、ダイオードD1,D2による発熱損失によりエネルギ転送効率がよくないという問題点がある。
【0113】
図9は、実施の形態2に係る車両200の構成を示した回路図である。
図9を参照して、車両の電源装置は、バッテリB1と、蓄電用のキャパシタC3と、バッテリB1とキャパシタC3の間に接続される昇圧コンバータ10と、キャパシタC3に接続され外部から電力入力を受けてキャパシタC3を介してバッテリB1に対して充電を行なう充電回路6と、昇圧コンバータ10および充電回路6の制御を行なう制御装置260とを備える。制御装置260は、充電回路6に対して外部から電力の入力があるときは、キャパシタC3の電圧がバッテリB1の充電電圧に近い所定の電圧に降下するまでキャパシタC3に蓄積されたエネルギをバッテリB1に移送させてから充電回路6による充電を行なう。好ましくは、キャパシタC3は、直列に接続された複数のキャパシタセルを含む。接続部CUは、複数のキャパシタセルの端部電極および中間電極のうちから選択した1対の電極をバッテリB1に接続する。制御装置260は、接続部の1対の電極の選択を順次変更する。
【0114】
車両200は、図5に示した車両100の構成においてキャパシタC3は直列に接続されたキャパシタモジュールCAP1〜CAP6を含む。車両200は、さらに、キャパシタモジュールCAP1〜CAP6の端部電極および中間電極のうちの1対の電極を選択的にバッテリB1に接続するための接続部CUと、接続部CUの1対の電極の選択を順次変更する制御装置260を含む。車両200の他の部分については、図1の車両100と同様であるので説明は繰返さない。
【0115】
接続部CUは、電源ラインPL2と電源ラインPL1とを接続するリレーRA1と、キャパシタモジュールCAP1,CAP2の中間電極を電源ラインPL1と接続するリレーRA2と、キャパシタモジュールCAP2,CAP3の中間電源と電源ラインPL1とを接続するリレーRA3とを含む。
【0116】
接続部CUは、さらに、キャパシタモジュールCAP3,CAP4の中間電極を電源ラインPL1と接続するリレーRA4と、キャパシタモジュールCAP4,CAP5の中間電極を電源ラインPL1と接続するリレーRA5と、キャパシタモジュールCAP5,CAP6の中間電源と電源ラインPL1とを接続するリレーRA6とを含む。
【0117】
接続部CUは、さらに、キャパシタモジュールCAP1,CAP2の中間電極と接地ラインSLとを接続するリレーRB1と、キャパシタモジュールCAP2,CAP3の中間電極と接地ラインSLとを接続するリレーRB2と、キャパシタモジュールCAP3,CAP4の中間電極と接地ラインSLとを接続するリレーRB3と、キャパシタモジュールCAP4,CAP5の中間電極と接地ラインSLとを接続するリレーRB4と、キャパシタモジュールCAP5,CAP6の中間電極と接地ラインSLとを接続するリレーRB5と、キャパシタモジュールCAP6の一端を接地ラインSLに接続するリレーRB6とを含む。
【0118】
図10は、制御装置260で実行されるプログラムの制御構造を示したフローチャートである。なお、図10の処理は、図6のステップS6に代えて行なわれるステップS6Aの処理である。
【0119】
図9、図10を参照して、まず処理が開始されると制御装置260は、ステップS21〜S26においてキャパシタモジュール1個の両端の電極を順次1対の電極として選択していく処理を行なう。そしてステップS27〜S29において直列に接続されたキャパシタモジュール2個の両端の電極を1対の電極として選択して順次切換える処理を行なう。そしてステップS30,S31において直列に接続されたキャパシタモジュール3個の両端の電極を1対の電極として選択して接続する処理を順次行なう。最後にステップS32において6個に直列に接続されたキャパシタモジュールの両端をバッテリB1に接続する処理を行なう。
【0120】
より具体的に各ステップの処理を説明する。まず処理が開始されると、ステップS21において制御装置260はリレーRA1およびRB1を、ともにオフ状態から所定時間またはキャパシタモジュールCAP1の電極間電圧に所定の電圧降下が生じる時間が経過するまでオン状態とし、その後再びオフ状態に変化させる。
【0121】
たとえば、車両停止時においてキャパシタC3の両端の電圧VHが700Vであったとする。そして、バッテリB1の電圧がたとえば100Vであったとする。700Vのキャパシタユニットを直接100VのバッテリB1に接続すると、その差が600Vもあるので、バッテリB1の充電には過大な電流がバッテリB1に流れてしまい、バッテリB1が過熱してしまう。
【0122】
キャパシタC3は、直列に接続された多数のキャパシタセルを含むものであり、これをたとえば6つのキャパシタモジュールCAP1〜CAP6に分割する。各キャパシタモジュールCAP1は複数の直列接続されたキャパシタセルを含む。
【0123】
700Vの電圧は、キャパシタモジュールCAP1〜CAP6に116Vずつ分担される。キャパシタモジュールの電極間電圧とバッテリB1の電圧との差は16Vであり、各キャパシタモジュールはバッテリB1に接続することが可能である。
【0124】
次に、ステップS22において、制御装置260はリレーRA2およびRB2を、ともにオフ状態から所定時間またはキャパシタモジュールCAP2の電極間電圧に所定の電圧降下が生じる時間が経過するまでオン状態とし、その後再びオフ状態に変化させる。
【0125】
続いてステップS23において、制御装置260はリレーRA3およびRB3を、ともにオフ状態から所定時間またはキャパシタモジュールCAP3の電極間電圧に所定の電圧降下が生じる時間が経過するまでオン状態とし、その後再びオフ状態に変化させる。
【0126】
続いてステップS24において、制御装置260はリレーRA4およびRB4を、ともにオフ状態から所定時間またはキャパシタモジュールCAP4の電極間電圧に所定の電圧降下が生じる時間が経過するまでオン状態とし、その後再びオフ状態に変化させる。
【0127】
続いてステップS25において、制御装置260はリレーRA5およびRB5を、ともにオフ状態から所定時間またはキャパシタモジュールCAP5の電極間電圧に所定の電圧降下が生じる時間が経過するまでオン状態とし、その後再びオフ状態に変化させる。
【0128】
続いてステップS26において、制御装置260はリレーRA6およびRB6を、ともにオフ状態から所定時間またはキャパシタモジュールCAP6の電極間電圧に所定の電圧降下が生じる時間が経過するまでオン状態とし、その後再びオフ状態に変化させる。
【0129】
バッテリB1の電圧は、充電により上昇するが説明の簡単のためこれを無視すると、以上の処理が行なわれることにより、キャパシタモジュールCAP1〜CAP6からエネルギがバッテリに対して放出されたことにより、各キャパシタモジュールCAP1〜CAP6の電圧は、たとえば116Vから100V付近に降下する。そしてキャパシタ全体で分担する電圧は600V程度まで低下する。
【0130】
600Vの電圧は、キャパシタモジュールCAP1〜CAP6に100Vずつ分担される。これを2つのキャパシタモジュールごとに分けると分担電圧は200Vずつである。2つキャパシタモジュールの電極間電圧とバッテリB1の電圧との差は約100Vであり、各キャパシタモジュールはバッテリB1に接続することが可能となる。
【0131】
したがって、ステップS27において、制御装置260は、リレーRA1およびRB2を、ともにオフ状態から所定時間またはキャパシタモジュールCAP1とCAP2を直列に接続した部分の電極間電圧に所定の電圧降下が生じる時間が経過するまでオン状態とし、その後再びオフ状態に変化させる。
【0132】
同様に、ステップS28において、制御装置260は、リレーRA3およびRB4を、ともにオフ状態から所定時間またはキャパシタモジュールCAP3とCAP4を直列に接続した部分の電極間電圧に所定の電圧降下が生じる時間が経過するまでオン状態とし、その後再びオフ状態に変化させる。
【0133】
さらに同様に、ステップS29において、制御装置260は、リレーRA5およびRB6を、ともにオフ状態から所定時間またはキャパシタモジュールCAP5とCAP6を直列に接続した部分の電極間電圧に所定の電圧降下が生じる時間が経過するまでオン状態とし、その後再びオフ状態に変化させる。
【0134】
バッテリB1の電圧は、充電により上昇するが説明の簡単のためこれを無視すると、以上の処理が行なわれることにより、キャパシタモジュールCAP1〜CAP6からエネルギがバッテリに対して放出されたことにより、各キャパシタモジュール2つの組の電圧は、たとえば200Vから100V付近に降下する。そしてキャパシタ全体で分担する電圧は300V程度まで低下する。
【0135】
300Vの電圧は、キャパシタモジュールCAP1〜CAP6に50Vずつ分担される。これを3つのキャパシタモジュールごとに分けると分担電圧は150Vずつである。3つキャパシタモジュールの電極間電圧とバッテリB1の電圧との差は約50Vであり、各キャパシタモジュールはバッテリB1に接続することが可能となる。
【0136】
したがって、ステップS30において、制御装置260は、リレーRA1およびRB3を、ともにオフ状態から所定時間またはキャパシタモジュールCAP1〜CAP3を直列に接続した部分の電極間電圧に所定の電圧降下が生じる時間が経過するまでオン状態とし、その後再びオフ状態に変化させる。
【0137】
同様に、ステップS31において、制御装置260は、リレーRA4およびRB6を、ともにオフ状態から所定時間またはキャパシタモジュールCAP4〜CAP6を直列に接続した部分の電極間電圧に所定の電圧降下が生じる時間が経過するまでオン状態とし、その後再びオフ状態に変化させる。
【0138】
バッテリB1の電圧は、充電により上昇するが説明の簡単のためこれを無視すると、以上の処理が行なわれることにより、キャパシタモジュールCAP1〜CAP6からエネルギがバッテリに対して放出されたことにより、各キャパシタモジュール3つの組の電圧は、たとえば150Vから100V付近に降下する。そしてキャパシタ全体で分担する電圧は200V程度まで低下する。キャパシタモジュール全体の電極間電圧とバッテリB1の電圧との差は約100Vであり、キャパシタモジュール全体をバッテリB1に接続することが可能となる。
【0139】
したがって、ステップS32において、制御装置260は、リレーRA1およびRB6を、ともにオフ状態からオン状態としキャパシタのエネルギをバッテリに移送する。
【0140】
以上のように、制御装置260は、キャパシタユニットの電圧の変化に対応して制御部CUにおける1対の電極の選択を順次変更する。放電に要する所定時間を予め求めておき各接続時間としておいても良いし、またキャパシタモジュール毎に電圧センサを設けておきキャパシタモジュールの電圧を監視しながら接続変更を行なっても良い。
【0141】
そしてステップS32の処理が終了するとステップS33において制御は再び図6のステップS7に移される。もし、ステップS8以降で充電が行なわれることになれば、昇圧コンバータ10を介さずにリレーRA1によって直接電源ラインPL1とPL2が接続された状態となっているので、リアクトルLおよびトランジスタQ1における充電時の損失も低減される。
【0142】
なお、キャパシタモジュールの分割数をさらに細かくして選択を制御すれば、選択したキャパシタモジュールのグループとバッテリの電圧の差をさらに小さくすることも可能である。
【0143】
以上説明したように、実施の形態2においてはスイッチング素子やリアクトルを用いずにリレー回路の繋ぎ換えにおいて徐々にキャパシタユニット中のエネルギをバッテリ側に移送する。リレー回路は発熱等の問題が少なく電気損失は半導体スイッチング素子に比べて小さくなる。
【0144】
またキャパシタモジュールからの電圧を放電する際に、電圧の差が充電をすることが可能でかつ過大な差にならないように、端部電極および中間電極の中から1対の電極を適切に順次選択しながら接続切換を行なうので、電圧差が大きい場合に問題となるリレーのスパークによる溶着などの問題を避けることができる。
【0145】
そしてステップS32においてはリレーRA1,RB6が導通を維持した状態において充電回路6による商用電源からの充電が実行されるので、昇圧コンバータ10を介することがなくスイッチング素子やリアクトルにおける発熱による損失を低減させることができる。
【0146】
なお、充電時には車両走行時ほどの大電流を流すことはないのでリレーRA1〜RA6,RB1〜RB6は、電流容量100A以上のシステムメインリレーSMR1〜SMR3と比べて数A程度の電流容量の小さなリレーでよい。
【0147】
[実施の形態3]
実施の形態1,2においてはバッテリB1と同程度の電圧になるまで大容量キャパシタに蓄積されたエネルギをバッテリ側に移送した。しかしながら車両停止状態において運転者が車両から離れる場合にはバッテリユニット以外の部分には高電圧状態が残っているのは好ましくないのでキャパシタに蓄積されていた残りのエネルギはモータジェネレータ部分で熱として放電していた。この放電していたエネルギについてもバッテリに転送してやることが望ましい。
【0148】
図11は、実施の形態3に係る車両300のバッテリとキャパシタ間の構成を示した図である。
【0149】
図11を参照して、車両300は、図5に示した車両100または図9に示した車両200の構成において昇圧コンバータ10に代えて昇圧コンバータ10Aを含む。昇圧コンバータ10Aは電源ラインPL2が電源ラインPL1より低い場合においては電源ラインPL2の電圧を昇圧して電源ラインPL1側にエネルギを移すことが可能な構成となっている。
【0150】
すなわち昇圧コンバータ10Aは、リアクトルLと、npn型トランジスタQ1,Q2,Q1A,Q2Aと、ダイオードD1,D2,D1A,D2Aとを含む。npn型トランジスタQ1,Q2は、電源ラインPL2と接地ラインSLとの間に直列に接続され、制御装置からの信号をベースに受ける。そして各npn型トランジスタQ1,Q2のコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すようにダイオードD1,D2がそれぞれ接続される。
【0151】
npn型トランジスタQ1A,Q2Aは、電源ラインPL1と接地ラインSLとの間に直列に接続され、制御装置からの信号をベースに受ける。そして、各npn型トランジスタQ1A,Q2Aのコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すようにダイオードD1A,D2Aがそれぞれ接続される。リアクトルLはnpn型トランジスタQ1A,Q2Aの接続ノードに一方端が接続され、npn型トランジスタQ1,Q2の接続ノードに他方端が接続される。
【0152】
昇圧コンバータ10Aを、たとえばこのような構成とすることにより、キャパシタC3の電圧がバッテリB1の端子電圧よりも低くなった場合においてもキャパシタC3に蓄積されている残りのエネルギをバッテリB1側に転送することが可能となり、一層エネルギ効率が向上した車両の電源装置を実現することができる。
【0153】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0154】
【図1】この発明の実施の形態に係る車両の概略ブロック図である。
【図2】図1に示した制御装置60の機能ブロック図である。
【図3】図2に示したコンバータ制御部61の機能ブロック図である。
【図4】図2に示した第1および第2のインバータ制御部62,63の機能ブロック図である。
【図5】図1の回路図について大容量キャパシタC3からバッテリB1にエネルギを移送する主要構成を示した概略回路図である。
【図6】キャパシタC3のエネルギをバッテリB1に移送させる際に制御装置60で実行されるプログラム制御構造を示したフローチャートである。
【図7】図1の回路図を充電に関する部分に簡略化して示した図である。
【図8】充電時のトランジスタの制御状態を示した図である。
【図9】実施の形態2に係る車両200の構成を示した回路図である。
【図10】制御装置260で実行されるプログラムの制御構造を示したフローチャートである。
【図11】実施の形態3に係る車両300のバッテリとキャパシタ間の構成を示した図である。
【符号の説明】
【0155】
2 車輪、3 動力分配機構、4 エンジン、6 充電回路、10,10A 昇圧コンバータ、20,30 インバータ、22,32 U相アーム、24,34 V相アーム、26,36 W相アーム、40 リレー回路、50 コネクタ、52 着座センサ、53 ドア開閉センサ、55 商用電源、60,260 制御装置、61 コンバータ制御部、62,63 インバータ制御部、64 電力入力制御部、70,72,73,74 電圧センサ、80,82,84 電流センサ、100,200,300 車両、112 インバータ入力電圧指令演算部、114 フィードバック電圧指令演算部、116 デューティー比演算部、118,122 PWM信号変換部、120 モータ制御用相電圧演算部、ACL1,ACL2 電力入力ライン、B1 バッテリ、BU バッテリユニット、C1,C2 平滑用コンデンサ、C3 蓄電用大容量キャパシタ、CAP1〜CAP6 キャパシタモジュール、CU 接続部、D1,D2,D1A,D2A,D11〜D16,D21〜D26 ダイオード、L リアクトル、MG1,MG2 モータジェネレータ、N1,N2 中性点、PL1,PL2 電源ライン、Q1,Q2,Q1A,Q2A,Q11〜Q16,Q21〜Q26 トランジスタ、RA1〜RA6,RB1〜RB6,RY1,RY2 リレー、SL 接地ライン、SMR1〜SMR3 システムメインリレー、U1,U2 U相コイル、UL1,UL2 U相ライン、V1,V2 V相コイル、VL1,VL2 V相ライン、W1,W2 W相コイル、WL1,WL2 W相ライン。




 

 


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