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車両用電源装置 - トヨタ自動車株式会社
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発明の名称 車両用電源装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−82375(P2007−82375A)
公開日 平成19年3月29日(2007.3.29)
出願番号 特願2005−270293(P2005−270293)
出願日 平成17年9月16日(2005.9.16)
代理人 【識別番号】100064746
【弁理士】
【氏名又は名称】深見 久郎
発明者 池内 孝広
要約 課題
長寿命で、かつ高性能の車両用電源装置を提供する。

解決手段
車両用電源装置は、インバータ14およびモータM1に電力を供給するための蓄電可能な直流電源B1と、補機負荷回路に電力を供給するための、直流電源B1よりも出力電圧が低い、蓄電可能な直流電源B2と、直流電源B1,B2間に接続され、直流電源B1から直流電源B2に向けて降圧して電力供給を行なうDC/DCコンバータと、直流電源B1の温度に関連する温度が所定温度よりも低温でかつ直流電源B1から出力される電流が所定電流値よりも大きい場合にDC/DCコンバータに電力供給量の低下または電力供給の停止を指示する制御装置30とを備える。好ましくは、所定温度に対応する所定電流値は、少なくとも温度の所定範囲内において直流電源B1の温度に関連する温度が低いほど小さく定められる。
特許請求の範囲
【請求項1】
第1の負荷回路に電力を供給するための蓄電可能な第1の直流電源と、
第2の負荷回路に電力を供給するための、前記第1の直流電源よりも出力電圧が低い、蓄電可能な第2の直流電源と、
前記第1、第2の直流電源間に接続され、前記第1の直流電源から前記第2の直流電源に向けて降圧して電力供給を行なう電圧変換回路と、
前記第1の直流電源の温度に関連する温度が所定温度よりも低温でかつ前記第1の直流電源から出力される電流が所定電流値よりも大きい場合に前記電圧変換回路に電力供給量の低下または電力供給の停止を指示する制御部とを備える、車両用電源装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1の直流電源に関連する電圧が所定のしきい値より低い場合には、前記電圧変換回路に電力供給量の低下または電力供給の停止を指示する、請求項1に記載の車両用電源装置。
【請求項3】
前記第1の直流電源は、
筐体中に配置され直列に接続される複数の蓄電池モジュールと、
前記複数の蓄電池モジュールが前記筐体中に配列される配列において端部に位置する蓄電池モジュールの電圧を測定して前記第1の直流電源に関連する電圧として出力する電圧センサとを含む、請求項2に記載の車両用電源装置。
【請求項4】
前記第1の直流電源の温度に関連する温度は、前記第1の直流電源自体の温度または外気温度であり、
前記所定温度に対応する前記所定電流値は、少なくとも温度の所定範囲内において前記第1の直流電源の温度に関連する温度が低いほど小さく定められる、請求項1に記載の車両用電源装置。
【請求項5】
直流電源と、
前記直流電源の電源電圧を昇圧する昇圧回路と、
前記昇圧回路の出力に接続される負荷回路と、
前記直流電源の温度に関連する温度が所定温度よりも低温でかつ前記直流電源から出力される電流が所定電流値よりも大きい場合に前記直流電源の温度に関連する温度に応じた昇圧比で前記昇圧回路が動作するように制御を行なう制御部とを備える、車両用電源装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記直流電源に関連する電圧が所定のしきい値より低い場合には、前記直流電源の温度に関連する温度に応じた昇圧比で前記昇圧回路が動作するように制御を行なう、請求項5に記載の車両用電源装置。
【請求項7】
前記直流電源は、
筐体中に配置され直列に接続される複数の蓄電池モジュールと、
前記複数の蓄電池モジュールが前記筐体中に配列される配列において端部に位置する蓄電池モジュールの電圧を測定して前記直流電源に関連する電圧として出力する電圧センサとを含む、請求項6に記載の車両用電源装置。
【請求項8】
前記直流電源の温度に関連する温度は、前記直流電源自体の温度または外気温度であり、
前記昇圧比は、少なくとも温度の所定範囲内において前記直流電源の温度に関連する温度が低いほど低く定められる、請求項5に記載の車両用電源装置。
【請求項9】
第1の負荷回路に電力を供給するための蓄電可能な第1の直流電源と、
第2の負荷回路に電力を供給するための、前記第1の直流電源よりも出力電圧が低い、蓄電可能な第2の直流電源と、
前記第1、第2の直流電源間に接続され、前記第1の直流電源から前記第2の直流電源に向けた降圧動作と前記第2の直流電源から前記第1の直流電源に向けた昇圧動作とが可能に構成された電圧変換回路と、
前記第1の直流電源の温度に関連する温度が所定温度よりも低温でかつ前記第1の直流電源から出力される電流が所定電流値よりも大きい場合に前記電圧変換回路に前記昇圧動作を行なわせる制御部とを備える、車両用電源装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記第1の直流電源に関連する電圧が所定のしきい値より低い場合には、前記電圧変換回路に前記昇圧動作を行なわせる、請求項9に記載の車両用電源装置。
【請求項11】
前記第1の直流電源は、
筐体中に配置され直列に接続される複数の蓄電池モジュールと、
前記複数の蓄電池モジュールが前記筐体中に配列される配列において端部に位置する蓄電池モジュールの電圧を測定して前記第1の直流電源に関連する電圧として出力する電圧センサとを含む、請求項10に記載の車両用電源装置。
【請求項12】
前記第1の直流電源の温度に関連する温度は、前記第1の直流電源自体の温度または外気温度であり、
前記所定温度に対応する前記所定電流値は、少なくとも温度の所定範囲内において前記第1の直流電源の温度に関連する温度が低いほど小さく定められる、請求項9に記載の車両用電源装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記電圧変換回路を用いて前記第2の直流電源から前記第1の直流電源への充電を行なうときに前記第1の負荷回路の動作を停止させた状態に制御する、請求項9に記載の車両用電源装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境に配慮した自動車として、車両を駆動するためにモータを使用するハイブリッド自動車等の車両が注目を浴びている。
【0003】
このようなモータを駆動するために、ハイブリッド自動車等には高圧バッテリが搭載されている。また高圧バッテリとは別に、内燃機関のみを搭載する従来からの車両と共通する装備を駆動するために、高圧用バッテリよりも電圧の低い補機バッテリも併せて搭載している。
【0004】
特開平10−155243号公報(特許文献1)には、高圧の主バッテリから補機バッテリに充電を行なうためのDC/DCコンバータを搭載する電気自動車についての開示がある。この電気自動車においては、主バッテリの残容量が予め定められた一定値以下となった場合に補機バッテリを充電するDC/DCコンバータの出力を低下あるいは停止させる。
【特許文献1】特開平10−155243号公報
【特許文献2】特開昭62−173901号公報
【特許文献3】特開平7−99706号公報
【特許文献4】特開2004−208409号公報
【特許文献5】特開2003−235105号公報
【特許文献6】特開2002−176704号公報
【特許文献7】特開2002−171691号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ハイブリッド自動車の高圧バッテリは、極低温時になると、内部インピーダンスが高くなる。したがってWOT(ウォット)加速、すなわちアクセルを最大限に踏み込んだ状態で加速を行なう等すると、高圧バッテリに大電流が流れ、電池電圧が低くなってしまう。電池電圧が低くなり過ぎるまで電池を使用すると、電池寿命への悪影響が発生する。
【0006】
一方で、温度に拘らず電池電圧の下限値を定めてこれを守るように負荷の制御を行なうのでは、高圧バッテリを有効に生かすことができず、その結果高圧バッテリ容量に余裕を持つ必要があり車両の重量が増加し、かつまた搭載スペースが余分に必要となる。
【0007】
この発明の目的は、長寿命で、かつ高性能の車両用電源装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、要約すると、車両用電源装置であって、第1の負荷回路に電力を供給するための蓄電可能な第1の直流電源と、第2の負荷回路に電力を供給するための、第1の直流電源よりも出力電圧が低い、蓄電可能な第2の直流電源と、第1、第2の直流電源間に接続され、第1の直流電源から第2の直流電源に向けて降圧して電力供給を行なう電圧変換回路と、第1の直流電源の温度に関連する温度が所定温度よりも低温でかつ第1の直流電源から出力される電流が所定電流値よりも大きい場合に電圧変換回路に電力供給量の低下または電力供給の停止を指示する制御部とを備える。
【0009】
好ましくは、制御部は、第1の直流電源に関連する電圧が所定のしきい値より低い場合には、電圧変換回路に電力供給量の低下または電力供給の停止を指示する。
【0010】
より好ましくは、第1の直流電源は、筐体中に配置され直列に接続される複数の蓄電池モジュールと、複数の蓄電池モジュールが筐体中に配列される配列において端部に位置する蓄電池モジュールの電圧を測定して第1の直流電源に関連する電圧として出力する電圧センサとを含む。
【0011】
好ましくは、第1の直流電源の温度に関連する温度は、第1の直流電源自体の温度または外気温度である。所定温度に対応する所定電流値は、少なくとも温度の所定範囲内において第1の直流電源の温度に関連する温度が低いほど小さく定められる。
【0012】
この発明の他の局面に従う車両用電源装置は、直流電源と、直流電源の電源電圧を昇圧する昇圧回路と、昇圧回路の出力に接続される負荷回路と、直流電源の温度に関連する温度が所定温度よりも低温でかつ直流電源から出力される電流が所定電流値よりも大きい場合に直流電源の温度に関連する温度に応じた昇圧比で昇圧回路が動作するように制御を行なう制御部とを備える。
【0013】
好ましくは、制御部は、直流電源に関連する電圧が所定のしきい値より低い場合には、直流電源の温度に関連する温度に応じた昇圧比で昇圧回路が動作するように制御を行なう。
【0014】
より好ましくは、直流電源は、筐体中に配置され直列に接続される複数の蓄電池モジュールと、複数の蓄電池モジュールが筐体中に配列される配列において端部に位置する蓄電池モジュールの電圧を測定して直流電源に関連する電圧として出力する電圧センサとを含む。
【0015】
好ましくは、直流電源の温度に関連する温度は、直流電源自体の温度または外気温度である。昇圧比は、少なくとも温度の所定範囲内において直流電源の温度に関連する温度が低いほど低く定められる。
【0016】
この発明のさらに他の局面に従う車両用電源装置は、第1の負荷回路に電力を供給するための蓄電可能な第1の直流電源と、第2の負荷回路に電力を供給するための、第1の直流電源よりも出力電圧が低い、蓄電可能な第2の直流電源と、第1、第2の直流電源間に接続され、第1の直流電源から第2の直流電源に向けた降圧動作と第2の直流電源から第1の直流電源に向けた昇圧動作とが可能に構成された電圧変換回路と、第1の直流電源の温度に関連する温度が所定温度よりも低温でかつ第1の直流電源から出力される電流が所定電流値よりも大きい場合に電圧変換回路に昇圧動作を行なわせる制御部とを備える。
【0017】
好ましくは、制御部は、第1の直流電源に関連する電圧が所定のしきい値より低い場合には、電圧変換回路に昇圧動作を行なわせる。
【0018】
より好ましくは、第1の直流電源は、筐体中に配置され直列に接続される複数の蓄電池モジュールと、複数の蓄電池モジュールが筐体中に配列される配列において端部に位置する蓄電池モジュールの電圧を測定して第1の直流電源に関連する電圧として出力する電圧センサとを含む。
【0019】
好ましくは、第1の直流電源の温度に関連する温度は、第1の直流電源自体の温度または外気温度である。所定温度に対応する所定電流値は、少なくとも温度の所定範囲内において第1の直流電源の温度に関連する温度が低いほど小さく定められる。
【0020】
好ましくは、制御部は、電圧変換回路を用いて第2の直流電源から第1の直流電源への充電を行なうときに第1の負荷回路の動作を停止させた状態に制御する。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、直流電源の寿命を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について詳しく説明する。なお、同一または相当の部品には同一の符号を付し、それらの説明は繰返さない。
【0023】
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態に係る車両用電源装置を搭載する車両の構成を示す回路図である。
【0024】
なお、この車両は、モータで車輪を駆動する電気自動車、燃料電池自動車やモータとエンジンとを車両の駆動に併用するハイブリッド自動車のいずれであってもよい。
【0025】
図1を参照して、この車両は、直流電源B1と、電流センサ11と、システムメインリレーRB,RGと、昇圧コンバータ12と、インバータ14と、車輪を駆動するモータM1と、制御装置30とを備える。
【0026】
この車両において、車両用電源装置は、インバータ14およびモータM1に電力を供給するための蓄電可能な直流電源B1と、補機負荷回路に電力を供給するための、直流電源B1よりも出力電圧が低い、蓄電可能な直流電源B2と、直流電源B1,B2間に接続され、直流電源B1から直流電源B2に向けて降圧して電力供給を行なうDC/DCコンバータ42と、直流電源B1の温度に関連する温度が所定温度よりも低温でかつ直流電源B1から出力される電流が所定電流値よりも大きい場合にDC/DCコンバータ42に電力供給量の低下または電力供給の停止を指示する制御装置30とを備える。
【0027】
直流電源B1は、たとえば、ニッケル水素またはリチウムイオンなどの二次電池を用いることができる。直流電源B1は、直流電力を昇圧コンバータ12に供給するとともに昇圧コンバータ12からの直流電力によって充電される。
【0028】
昇圧コンバータ12は、一方端がシステムメインリレーRBを介して直流電源B1の正極と接続されるリアクトルL1と、昇圧電圧を出力する昇圧コンバータ12の出力端間に直列に接続されるIGBT素子Q1,Q2と、IGBT素子Q1,Q2にそれぞれ並列に接続されるダイオードD1,D2とを含む。
【0029】
リアクトルL1の他方端は、IGBT素子Q1のエミッタおよびIGBT素子Q2のコレクタに接続される。ダイオードD1のカソードはIGBT素子Q1のコレクタと接続され、ダイオードD1のアノードはIGBT素子Q1のエミッタと接続される。ダイオードD2のカソードは、IGBT素子Q2のコレクタと接続され、ダイオードD2のアノードはIGBT素子Q2のエミッタと接続される。
【0030】
システムメインリレーRBは直流電源B1の正極とリアクトルL1との間に接続される。またシステムメインリレーRGは直流電源B1の負極と昇圧コンバータ12およびインバータ14の共通の接地ノードGNDHとの間に接続される。
【0031】
コンデンサC2は昇圧コンバータ12の出力側に接続され昇圧コンバータ12から送られたエネルギを蓄積するとともに、電圧の平滑化を行なう。
【0032】
インバータ14は、昇圧コンバータ12から昇圧電位を受けて交流モータM1を駆動する。また、インバータ14、回生制動に伴い交流モータM1において発電された電力を昇圧コンバータ12に戻す。このとき昇圧コンバータ12は、降圧回路として動作するように制御装置30によって制御される。
【0033】
交流モータM1は、ハイブリッド自動車等の駆動輪を駆動するためのトルクを発生するモータである。このモータは、たとえばエンジンによって駆動される発電機の機能を持ち、かつ、エンジンに対して電動機として動作しエンジンの始動を行ない得るようなものとしてハイブリッド自動車に組込まれるものであってもよい。
【0034】
U相アーム15は、直列接続されたIGBT素子Q3,Q4と、IGBT素子Q3,Q4とそれぞれ並列に接続されるダイオードD3,D4とを含む。ダイオードD3のカソードはIGBT素子Q3のコレクタと接続され、ダイオードD3のアノードはIGBT素子Q3のエミッタと接続される。ダイオードD4のカソードはIGBT素子Q4のコレクタと接続され、ダイオードD4のアノードはIGBT素子Q4のエミッタと接続される。
【0035】
V相アーム16は、直列接続されたIGBT素子Q5,Q6と、IGBT素子Q5,Q6とそれぞれ並列に接続されるダイオードD5,D6とを含む。ダイオードD5のカソードはIGBT素子Q5のコレクタと接続され、ダイオードD5のアノードはIGBT素子Q5のエミッタと接続される。ダイオードD6のカソードはIGBT素子Q6のコレクタと接続され、ダイオードD6のアノードはIGBT素子Q6のエミッタと接続される。
【0036】
W相アーム17は、直列接続されたIGBT素子Q7,Q8と、IGBT素子Q7,Q8とそれぞれ並列に接続されるダイオードD7,D8とを含む。ダイオードD7のカソードはIGBT素子Q7のコレクタと接続され、ダイオードD7のアノードはIGBT素子Q7のエミッタと接続される。ダイオードD8のカソードはIGBT素子Q8のコレクタと接続され、ダイオードD8のアノードはIGBT素子Q8のエミッタと接続される。
【0037】
各相アームの中間点は、交流モータM1の各相コイルの各相端に接続されている。すなわち、交流モータM1は、三相の永久磁石モータであり、U,V,W相の3つのコイルは各々一方端が中点に共に接続されている。そして、U相コイルの他方端がIGBT素子Q3,Q4の接続ノードに接続される。またV相コイルの他方端がIGBT素子Q5,Q6の接続ノードに接続される。またW相コイルの他方端がIGBT素子Q7,Q8の接続ノードに接続される。
【0038】
制御装置30は、トルク指令値、モータ回転数、電流センサ11で測定したバッテリ電流値IBおよびモータ電流値などを受ける。そして制御装置30は、昇圧コンバータ12に対して昇圧指示する制御信号PWU1、降圧指示する制御信号PWD1およびゲート遮断信号CSDN1を出力する。
【0039】
さらに制御装置30は、インバータ14に対して、昇圧コンバータ12の出力である直流電圧をモータM1を駆動するための交流電圧に変換する駆動指示PWMIと、モータM1で発電された交流電圧を直流電圧に変換して昇圧コンバータ12側に戻す回生指示PWMCとを出力する。
【0040】
また制御装置30は、DC/DCコンバータ42に対しては、PWU2,PWD2,CSDN2を出力する。
【0041】
次に、昇圧コンバータ12の動作について簡単に説明する。昇圧コンバータ12は、力行運転中には直流電源B1からの電力をインバータ14に供給する順方向変換回路としての昇圧回路として動作する。逆に、回生運転時には昇圧コンバータ12は、直流電源B1にモータM1で発電された電力を回生する逆方向変換回路としての降圧回路としても動作する。
【0042】
なお、回生制御には、ハイブリッド自動車または電気自動車を運転するドライバによるフットブレーキ操作があった場合の回生発電を伴う制動が含まれる。また、フットブレーキを操作しない場合であっても、走行中にアクセルペダルをオフすることで回生発電をさせながら車両を減速させたりまたは加速を中止させたりするときが含まれる。
【0043】
この車両は、さらに、補機負荷回路44と、補機負荷回路に電力を供給するための直流電源B2と、直流電源B1から直流電源B2に向けて降圧して電力供給を行ない、また場合によっては直流電源B2から直流電源B1に向けて昇圧動作を行なうDC/DCコンバータ42とを含む。
【0044】
直流電源B2の負極および補機負荷回路44の接地端子は接地ノードGNDHとは別の接地ノードGNDBに接続される。
【0045】
DC/DCコンバータ42は、一方端が直流電源B2の正極および補機負荷回路44の電源端子に接続されるリアクトルL2と、コレクタがシステムメインリレーRBを介して直流電源B1の正極に接続されエミッタがリアクトルL2の他方端に接続されるIGBT素子Q9と、リアクトルL2の他方端にコレクタが接続されエミッタが接地ノードGNDHに接続されるIGBT素子Q10と、IGBT素子Q9,Q10とそれぞれ並列接続されるダイオードD9,D10とを含む。
【0046】
ダイオードD9はIGBT素子Q9のエミッタからコレクタに向かう向きが順方向となるように接続される。ダイオードD10はIGBT素子Q10のエミッタからコレクタに向かう向きが順方向となるように接続される。
【0047】
図2は、直流電源B1をより詳細に示した図である。
図2を参照して、直流電源B1は破線で示す筐体Kに収納されている直列に接続された蓄電池モジュールK1〜Knと、電圧センサ46,48と、温度センサ50とを含む。なお、各モジュールには複数個のセルが直列接続されて収納されている。
【0048】
電圧センサ46はモジュールK1の端子間電圧を電圧値V1として出力する。電圧センサ48はモジュールKnの端子間電圧を電圧値V2として出力する。温度センサ50は筐体Kの内部の温度を検知して温度TBを出力する。電圧値V1,V2および温度TBは図1の制御装置30に送られる。
【0049】
電圧センサ46,48が取付けられるモジュールの位置は、複数のモジュールが筐体K中に配列される配列において端部に位置するモジュールに取付けられている。この端部に位置するモジュールは、バッテリにとって過酷な状況である低温により晒されやすい位置にある。したがって、モジュールK1〜Knのすべてに電圧センサを設けなくても代表として両端のモジュールに電圧センサを取付けておけば、最も温度的に過酷な状況であるモジュールの電圧を測定したことになる。
【0050】
図3は、図1の制御装置30で実行されるプログラムの制御構造を示したフローチャートである。このフローチャートの処理は、所定の条件が成立する毎にまたは一定の時間が経過する毎にメインルーチンから呼出されて実行される。
【0051】
図1、図3を参照して、まず処理が開始されるとステップS1において外気温または電池温度の測定が行なわれる。この温度は、直流電源B1に関連する温度であればよく、図2に示した温度センサ50が検知した直流電源B1の温度TBでもまたは図示しない外気温を測定するセンサによるものでもよい。
【0052】
続いてステップS2において、図2のモジュール配列において両端部に配置される代表モジュールK1,Knの端子間電圧V1,V2の測定が行なわれる。
【0053】
続いてステップS3において、電流センサ11によって直流電源B1に流れる電池電流の測定が行なわれる。
【0054】
ステップS1〜S3の測定順序はこのとおりでなくてもかまわない。これらの測定が終了するとステップS4において制御装置30は予め定められたマップから温度および電流に応じて定まるしきい値電圧を判定値として取得する。
【0055】
図4は、図3のステップS4で参照されるマップの数値例を説明するための図である。
図4において、縦軸は、1セルあたりの電圧を示し、横軸は電池温度を示す。電池寿命に悪影響が及ばないように、1セルあたりの電圧が1.0V未満にならないように制御が行なわれるべきである。
【0056】
図4には、電池電流IBが50A,100A,150Aの場合が別々にグラフとして示されている。この電池電流の値はアクセルを踏み込み加速が多ければ大きい値となり、たとえば150Aはアクセルをいっぱいに踏み込んだいわゆるウォット加速(WOT)の場合に相当する。
【0057】
低温になると電池の内部抵抗が増大するので、セル電圧が1.0V未満となる電池電流は、温度が低いほど小さくなってしまうことを図4は示している。したがってこの特性に鑑み、電池温度に対応する電流値を判定値としてマップにしておく。
【0058】
制御装置30は、直流電源B1の温度に関連する温度が所定温度よりも低温でかつ直流電源B1から出力される電流が所定電流値よりも大きい場合にDC/DCコンバータ42に電力供給量の低下または電力供給の停止を指示する。この所定温度に対応する所定電流値が、マップにおいて、少なくとも温度の所定範囲内において直流電源B1の温度に関連する温度が低いほど小さく定められている。
【0059】
すなわち、マップ上では、少なくとも所定の温度範囲内において、判定値である電流値は電池温度が低いほど小さく定められる。なお、マップ上では、電池温度に代えて電池温度に関連する温度として外気温度が採用されても良い。
【0060】
再び図3を参照して、ステップS4において判定値を取得した後にはステップS5において要求される持ち出し電流(指示値)の判定が行なわれる。すなわち、実際に電流が流れる前に要求電流を流すとセル電圧が低くなってしまう恐れがないかどうかを判断する。ステップS4で電流値>判定値の場合には、電池のセル電圧が1.0Vを割って低くなりすぎる恐れがあるので、ステップS7に進む。一方、ステップS4で電流値>判定値が成立しない場合には、ステップS6に進む。
【0061】
ステップS6では、ステップS2で測定した代表モジュール電圧から換算したセル電圧がしきい値である1.0Vより小さいか否かが判断される。なお、このセル電圧は、実際に電流が流れた結果の電圧である。なお、しきい値は、1.0Vに対してオフセットを持たせておいても良い。
【0062】
ステップS5で、要求電流に基づく判定を行ない、またステップS6では実際に流れている電流に基づく判定を行なうことで、早期にかつ確実にセル電圧の低下を予防する。
【0063】
ステップS6でセル電圧<しきい値が成立した場合には、電池のセル電圧が1.0Vを割って低くなりすぎる恐れがあるので、ステップS7に進む。一方、ステップS6でセル電圧<しきい値が成立しない場合には、ステップS8に進む。
【0064】
ステップS7では、制御装置30はDC/DCコンバータ42の動作を停止させ直流電源B1の負荷を軽減させる。
【0065】
一方、ステップS8に処理が進んだ場合には、直流電源B1の充電状態が良好か、消費される電力が少ない等の理由によってDC/DCコンバータ42を動作させていても直流電源B1の寿命に影響が及ばない。したがってステップS8においては、DC/DCコンバータ42の動作を制御装置30は許可する。なおステップS7で一旦DC/DCコンバータ42の動作を停止させた場合でも、再びこの図3のフローチャートの処理が呼出され直流電源B1の状態が改善していたらステップS5,S6を経由してステップS7に進み再びDC/DCコンバータ42の動作が許可される。ステップS7またはステップS8の処理が終了するとステップS9において制御がメインルーチンに戻される。
【0066】
以上説明したように、実施の形態1に係る車両用制御装置は、低温かつ大電流が予測される状況において、DC/DCコンバータの動作を制限または停止させ電力消費を抑えるので、主バッテリのセル電圧が低下しすぎるのを防止することができ、その結果としてバッテリ寿命が向上する。
【0067】
[実施の形態2]
実施の形態2に従う車両用電源装置は、直流電源B1と、直流電源B1の電源電圧を昇圧する昇圧コンバータ12と、昇圧コンバータ12の出力に接続されるインバータ14およびモータM1と、直流電源B1の温度に関連する温度が所定温度よりも低温でかつ直流電源B1から出力される電流が所定電流値よりも大きい場合に直流電源の温度に関連する温度に応じた昇圧比で昇圧コンバータが動作するように制御を行なう制御装置30とを備える。
【0068】
好ましくは、制御装置30は、直流電源B1に関連する電圧が所定のしきい値より低い場合においても、直流電源の温度に関連する温度に応じた昇圧比で昇圧回路が動作するように制御を行なう。
【0069】
図5は、実施の形態2において制御装置30で実行されるプログラムの制御構造を示したフローチャートである。
【0070】
図5を参照して、実施の形態2で実行される処理のフローチャートは、図3で示したフローチャートの構成においてステップS7,S8に代えてそれぞれステップS7A,S8Aを含む。他の部分については図5の各ステップは図3と同様であるので説明は繰返さない。
【0071】
図5においてステップS5またはステップS6からステップS7Aに処理が進んだ場合には、制御装置30は、昇圧コンバータ12を温度に対応する昇圧比に設定する。
【0072】
図6は、図5のステップS7Aにおいて設定される温度に対応する昇圧比の一例を示した図である。
【0073】
図6では、直流電源の温度に関連する温度は、直流電源自体の温度であるが、これに代えて外気温度を採用しても良い。昇圧比は、少なくとも温度の所定範囲内(零度未満の所定範囲)において直流電源の温度に関連する温度が低いほど低く定められている。
【0074】
図6に示すように、電池温度が0℃以上においては電池の内部抵抗はさほど大きくないので持ち出し電流が大きくても寿命にあまり影響がないので昇圧比は100%に固定されている。一方、電池温度が0℃以下の所定範囲においては電池温度が下げれば昇圧比も下げられ電池温度が−40℃以下では50%程度まで次第に下げられる。これにより低温時の加速性能を可能な限り維持しつつも電池寿命に悪影響を与えないように電源システムを制御することができる。
【0075】
[実施の形態3]
実施の形態3に従う車両用電源装置は、インバータ14およびモータM1に電力を供給するための蓄電可能な直流電源B1と、補機負荷回路44に電力を供給するための、直流電源B1よりも出力電圧が低い、蓄電可能な直流電源B2と、直流電源B1,B2間に接続され、直流電源B1から直流電源B2に向けた降圧動作と直流電源B2から直流電源B1に向けた昇圧動作とが可能に構成されたDC/DCコンバータ42と、直流電源B1の温度に関連する温度が所定温度よりも低温でかつ直流電源B1から出力される電流が所定電流値よりも大きい場合にDC/DCコンバータ42に昇圧動作を行なわせる制御装置30とを備える。
【0076】
好ましくは、制御装置30は、直流電源B1に関連する電圧が所定のしきい値より低い場合においても、DC/DCコンバータ42に昇圧動作を行なわせる。
【0077】
好ましくは、制御装置30は、DC/DCコンバータ42を用いて直流電源B2から直流電源B1への充電を行なうときにインバータ14およびモータM1の動作を停止させた状態に制御する。
【0078】
図7は、実施の形態3において制御装置30で実行されるプログラムの制御構造を示したフローチャートである。
【0079】
図7に示すフローチャートの構成は図3に示したフローチャートの構成において、ステップS7〜S9に代えてステップS11〜S14を含む。他の部分の構成については図7のフローチャートは図3と同様であるので説明は繰返さない。
【0080】
図7において、ステップS5において電流値>判定値が成立した場合または、ステップS6においてセル電圧<しきい値が成立した場合には、ステップS11に処理が進む。
【0081】
ステップS11では、制御装置30はインバータ14を一時的に停止させる。続いて、ステップS12においてDC/DCコンバータ42を用いて補機バッテリである直流電源B2の電圧を昇圧してメインバッテリである直流電源B1を充電する。
【0082】
このような動作は、特にハイブリッド自動車においてWOT加速が行なわれたときに有効である。すなわちWOT加速時は、図示しないエンジンの回転は図示しない発電機を駆動させるのにはほとんど用いられず、車輪のトルク発生のために用いられるので、電力消費を抑えて直流電源B1を保護しつつ直流電源B1が深く放電し過ぎてしまうのを防ぐた必要があるからである。このため補機バッテリからの充電をメインバッテリに対して行なう。
【0083】
一方、ステップS5において電流値>判定値が成立せず、かつステップS6においてセル電圧<しきい値が成立しなかった場合には、ステップS13に処理が進む。ステップS13では、インバータ14の停止が解除され、続いてステップS14においてDC/DCコンバータ42でメインバッテリである直流電源B1の電圧を降圧して補機バッテリである直流電源B2に対する充電動作を行なわせる。
【0084】
ステップS12またはステップS14の処理が終了すると処理はステップS15に進み制御がメインルーチンに戻される。
【0085】
このようにDC/DCコンバータ42を補機バッテリから主バッテリへの昇圧可能な構成としておくことで、主バッテリの瞬間的なセル電圧の低下を予防するために補機バッテリに蓄えたエネルギを用いることができる。
【0086】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の実施の形態に係る車両用電源装置を搭載する車両の構成を示す回路図である。
【図2】直流電源B1をより詳細に示した図である。
【図3】図1の制御装置30で実行されるプログラムの制御構造を示したフローチャートである。
【図4】図3のステップS4で参照されるマップの数値例を説明するための図である。
【図5】実施の形態2において制御装置30で実行されるプログラムの制御構造を示したフローチャートである。
【図6】図5のステップS7Aにおいて設定される温度に対応する昇圧比の一例を示した図である。
【図7】実施の形態3において制御装置30で実行されるプログラムの制御構造を示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0088】
11 電流センサ、12 昇圧コンバータ、14 インバータ、15 U相アーム、16 V相アーム、17 W相アーム、30 制御装置、42 DC/DCコンバータ、44 補機負荷回路、46,48 電圧センサ、50 温度センサ、B1,B2 直流電源、K 筐体、C2 コンデンサ、D1〜D10 ダイオード、GNDB,GNDH 接地ノード、K1〜Kn 蓄電池モジュール、L1,L2 リアクトル、M1 交流モータ、Q1〜Q10 IGBT素子、RB,RG システムメインリレー。




 

 


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