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発明の名称 ステータコアを構成する樹脂モジュール、ステータコア及びそれを用いたモータ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−82276(P2007−82276A)
公開日 平成19年3月29日(2007.3.29)
出願番号 特願2005−263232(P2005−263232)
出願日 平成17年9月12日(2005.9.12)
代理人 【識別番号】100075258
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 研二
発明者 遠藤 康浩
要約 課題
ティースと絶縁部との間隙を小さくすることによって、ステータコアの巻線の占積率を高める。

解決手段
絶縁皮膜に被われた磁性粉末を圧縮成形したステータコアのティースの一部を構成する圧粉コア部24bと、圧粉コア部24bと一体に成形された絶縁樹脂部27とを含んでなる樹脂モジュール26を用いることによって上記課題を解決することができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
絶縁皮膜に被われた磁性粉末を圧縮成形してなり、ステータコアのティースの一部を構成する圧粉コア部と、前記圧粉コア部と一体に成形された絶縁樹脂部と、を含む樹脂モジュールと、
前記樹脂モジュールに少なくとも一部を被われるメインコア部と、
を備えることを特徴とするステータコア。
【請求項2】
請求項1に記載のステータコアにおいて、
前記圧粉コア部と前記絶縁樹脂部との間の最大の間隙が0.1mm以下であることを特徴とするステータコア。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のステータコアにおいて、
前記圧粉コア部の全体が前記絶縁樹脂部に被われてなることを特徴とするステータコア。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1つに記載のステータコアにおいて、
前記樹脂モジュールの表面の少なくとも一部に巻線スロットの延伸方向に向けて巻線のずれを防止するための巻線案内溝が設けられていることを特徴とするステータコア。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1つに記載のステータコアを備え、
前記ステータコアに励磁用の巻線を巻いてなるステータを備えることを特徴とするモータ。
【請求項6】
絶縁皮膜に被われた磁性粉末を圧縮成形してなり、ステータコアのティースの一部を構成する圧粉コア部と、
前記圧粉コア部と一体に成形された絶縁樹脂部と、
を含んでなることを特徴とする樹脂モジュール。


発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、出力及び安定性を高めることを可能とするステータコアを構成する樹脂モジュール、ステータコア及びそれを用いたモータに関する。
【背景技術】
【0002】
モータの主要部はロータとステータとによって構成される。ステータは、磁界を発生させるための巻線が巻かれたステータコアを備え、その巻線に電流を流すことによってモータの内部に回転磁界を発生させる。ステータによって発生させられた磁界との相互作用によって、回転軸を中心にロータが回転させられる。ステータコアには、一般的に電磁鋼板を積層した積層コアが用いられるが、磁性粉末を圧縮成形して形成した圧粉コアも用いられるようになってきている。
【0003】
例えば、特許文献1には、電磁鋼板の積層体からなる積層コア部と、磁性粉末体を圧縮成形してなるコアエンド部と、に分割して構成したティースを備えるモータが開示されている。ティースには別途成形された絶縁キャップが被せられ、その後に励磁用の巻線が巻かれてステータコアが形成される。なお、コアエンド部は、ステータ外周側から内周側に向けて段階的に高くなるように階段状の段差形状を備える。
【0004】
また、特許文献2には、磁性粉末体を圧縮成形してなるティース部に樹脂粒子を電着塗装してなるステータコアを備えるモータが開示されている。ティース部の表面において樹脂粒子が磁性粉末体の隙間に入り込み、ティースの表面に密着性の高い絶縁膜を設けることができる。
【0005】
【特許文献1】特開2002−369418号公報
【特許文献2】特開2004−364402号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術のように、電磁鋼板の積層体からなる積層コア部、磁性粉末体を圧縮成形してなるコアエンド部、それらを被う絶縁キャップ、をそれぞれ別々に成形した後に組み合わせる製造方法では、積層コア部とコアエンド部とを接合してなるティース部に絶縁キャップを被せた場合に絶縁キャップとティースとの間に隙間が発生する。
【0007】
一般的に、積層コア部、コアエンド部、絶縁キャップの成形時の加工精度はそれぞれ0.05mm以上である。したがって、絶縁キャップとティースとを組み合わせる場合、加工精度のうえから少なくとも0.1mm程度のクリアランスを設けておく必要がある。特に、コアエンド部の形状が複雑になるほど、絶縁キャップとティースとのクリアランスに余裕を持たせる必要がある。
【0008】
このような絶縁キャップとティースとの隙間は、ステータコアに巻かれる巻線が占有可能な空間を狭めることになり、モータ内部に発生させることができる磁界の強さを弱めてしまう原因となる。その結果、モータの出力を高めることができなくなる問題を生ずる。
【0009】
また、ティースとは別に絶縁キャップを形成し、その後、絶縁キャップをティースに嵌め付ける場合、絶縁キャップの機械的強度を十分なものにするために絶縁キャップを厚くしておく必要がある。
【0010】
絶縁キャップの厚みは、ステータコアに巻かれる巻線が占有可能な空間を狭めることになり、モータ内部に発生させることができる磁界の強さを弱めてしまう原因となる。したがって、絶縁部の厚みはできるだけ薄くすることが好ましい。
【0011】
一方、特許文献2に記載の技術のようにティース部に樹脂粒子を電着塗装する場合、ステータコアの製造装置が大掛かりとなり、ステータコアの製造コストが高くなってしまう問題を生ずる。
【0012】
本発明は、ステータコアの形成方法を工夫することによって、出力及び安定性を高めることを可能としたステータコアを構成する樹脂モジュール、ステータコア及びそれを用いたモータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、モータに用いられるステータコア、そのステータコアを構成する樹脂モジュール、及び、そのステータコアを用いたモータに関する。本発明の樹脂モジュールは、絶縁皮膜に被われた磁性粉末を圧縮成形してなり、ステータコアのティースの一部を構成する圧粉コア部と、前記圧粉コア部と一体に成形された絶縁樹脂部と、を含んでなることを特徴とする。
【0014】
また、本発明のステータコアは、絶縁皮膜に被われた磁性粉末を圧縮成形してなり、ステータコアのティースの一部を構成する圧粉コア部と、前記圧粉コア部と一体に成形された絶縁樹脂部と、を含む樹脂モジュールと、前記樹脂モジュールに少なくとも一部を被われるメインコア部と、を備えることを特徴とする。
【0015】
すなわち、ステータコアのティースの一部を絶縁皮膜に被われた磁性粉末を圧縮成形して圧粉コア部として製造する。その後、圧粉コア部を絶縁樹脂部の型内に配置して、その型に絶縁樹脂を流し込んで硬化させる。これによって、圧粉コア部と絶縁樹脂部とを一体成形した樹脂モジュールを製造することができる。樹脂モジュールは、圧粉コア部と絶縁樹脂部とが完全に密着して一体化されたものとなる。このとき、圧粉コア部と絶縁樹脂部の間の間隙は少なくとも0.1mm以下に抑えられる。
【0016】
また、前記圧粉コア部の全体が前記絶縁樹脂部に被われてなることが好適である。このように、前記圧粉コア部を前記絶縁樹脂部によって完全に被うように樹脂モジュールを形成することによって、前記圧粉コア部の機械的な脆さを前記絶縁樹脂部により補うことができ、ステータコアの機械的な強度を高めることができる。これによって、モータの安定性及び信頼性を高めることができる。
【0017】
また、前記樹脂モジュールの表面の少なくとも一部にステータコアの巻線スロットの延伸方向に向けて巻線のずれを防止するための巻線案内溝が設けられていることが好ましい。例えば、前記圧粉コア部の表面の一部に巻線案内溝を設け、前記圧粉コア部の表面を前記絶縁樹脂部によって被覆する。これによって、巻線をステータコアにずれなく取り付けることができ、巻線スロット内における巻線の占有率を高めることができる。
【0018】
前記圧粉コア部の表面に前記巻線案内溝を設けて形状が複雑となった場合、ティースと絶縁キャップを別個に形成して嵌め合わせる方法ではティースと前記絶縁樹脂部とのクリアランスを大きくしておく必要がある。一方、前記圧粉コア部と前記絶縁樹脂部とを一体に形成すれば、ティースと絶縁樹脂部との間隙をより狭くすることができる。
【0019】
上記本発明の樹脂モジュール及びステータコアは、ステータコアに励磁用の巻線を巻いてなるステータとしてモータに適用することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ティースと絶縁部との間隙を小さくすることができ、巻線の占積率を高めることができる。したがって、モータの出力を従来よりも向上させることができる。
【0021】
また、ステータコアを構成する圧粉コア部の機械的な強度を絶縁樹脂によって補うことができ、ステータコアの製造の歩留まりを高めることができる。さらに、モータの安定性や信頼性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1に本発明の実施の形態におけるモータ100の内部の平面断面図を示す。本発明の実施の形態におけるモータ100は、図1に示すように、ステータ102及びロータ104を含んで構成される。ロータ104は、回転軸34に軸受等を介して装着され、回転軸34を中心軸として回転可能に配置される。ステータ102は、ロータ104の周囲を取り囲むように配置されたインナーコア32、インナーコア32の外周に沿って略等間隔に配置された複数のステータコア20、ステータコア20の外周を取り囲むように配置されたアウターコア30、を含んで構成される。ステータコア20、インナーコア32及びアウターコア30は、それぞれ透磁性の高い磁性材料を主材料として構成されている。
【0023】
各ステータコア20には、巻線22が巻き付けられている。巻線22に電流を流すことによってステータ102の内部に磁界を発生させる。この磁界との電磁気的な相互作用によってロータ104が回転軸34を中心に回転させられる。
【0024】
各ステータコア20は、ティースと絶縁樹脂とを含んで構成される。ティースは、ステータコア20に巻かれた巻線22によって発生される磁場をステータ102の内部に効率的に導くために設けられる。ティースは、透磁率の高い高透磁性材料によって構成される。ティースと巻線22とは絶縁樹脂によって電気的に絶縁される。
【0025】
ティース24は、図2の分解斜視図に示すように、メインコア部24aと圧粉コア部24bとを含んで構成される。メインコア部24aは、図3に示すように、変形された扇形状に打ち抜かれた電磁鋼板等の高透磁性板28を複数積層することによって形成される。扇形状の高透磁性板28の少なくとも一端にはT字型に張り出した鍔部28aが設けられる。高透磁性板28を積層してメインコア部24aを構成した場合、鍔部28aから突き出した突出部分28bが巻線22を巻き付けるための巻線スロット部となる。
【0026】
なお、高透磁性板28を積層する際には、各高透磁性板28間をまたがって渦電流が流れないように各高透磁性板28間を電気的に絶縁することが好ましい。例えば、高透磁性板28間に絶縁性の樹脂層を挟み込むことが好適である。
【0027】
圧粉コア部24bは、高透磁性材料である磁性粉末体を圧縮成形して構成される。磁性粉末体としては、例えば、燐酸塩被覆等の絶縁処理を外表面に施した粒径50〜500μm程度の鉄粉を用いることができる。このように、磁性粉末体を押し固めて形状を加工することによって、ティース24の一部を複雑な形状に容易に加工することができる。例えば、図2に示す圧粉コア部24bの外形に対応する空洞を有する型に磁性粉末体を入れ、磁性粉末体をプレス加工することによって圧粉コア部24bを得ることができる。
【0028】
図4に、圧粉コア部24bの巻線スロット部の延伸方向に沿った断面図を示す。図4に示すように、ティース24の巻線スロット部に相当する圧粉コア部24bの突出部に、突出方向に沿って巻線のずれを防ぐための巻線案内溝40を設けることが好ましい。このように、圧粉コア部24bを巻線案内溝40を設けた複雑な形状に加工する場合も、圧粉コア部24bの外径に相当する空洞を有する型に磁性粉末体を入れて圧縮成形することによって圧粉コア部24bを容易に成形することができる。
【0029】
次に、圧粉コア部24bに絶縁樹脂を一体に成形して樹脂モジュール26を形成する。樹脂モジュール26の型の内部の適切な位置に圧粉コア部24bを設置し、型にポリイミド等の絶縁樹脂を流し込み、型内で絶縁樹脂を硬化させることによって、圧粉コア部24bと絶縁樹脂部27とが一体成形された樹脂モジュール26を得ることができる。図5に、図2に示した圧粉コア24bに対して絶縁樹脂部27を一体に形成した樹脂モジュール26の斜視図を示す。なお、図5では、圧粉コア部24bと絶縁樹脂部27とを区別して認識し易くするために圧粉コア部24bにハッチングを施して示した。また、図5にはステータコア20を構成する上部の樹脂モジュール26のみを示しているが、下部の樹脂モジュール26も上部と同様に形成することができる。圧粉コア部24bの少なくとも一部は絶縁樹脂部27によって被われている。
【0030】
ステータコア20は、図6に示すように、樹脂モジュール26の絶縁樹脂部27がメインコア部24aに組み合わされることによって構成される。このとき、メインコア部24aの少なくとも一部が絶縁樹脂部27によって被われる。具体的には、樹脂モジュール26は、メインコア部24aの少なくとも巻線スロット部に相当する部分を絶縁樹脂部27によって被うような形状に加工される。
【0031】
なお、図6では、メインコア部24aと樹脂モジュール26との関係が明確となるように、メインコア部24aの上部を被う樹脂モジュール26のみを示している。メインコア部24aの下部を被う樹脂モジュール26も同様に構成でき、メインコア部24aの下部に装着される。
【0032】
このように、本実施の形態によれば、圧粉コア部24bと絶縁樹脂部27とが完全に密着した一体化された樹脂モジュール26が得られる。このとき、圧粉コア部24bと絶縁樹脂部27とは一体化されているので、圧粉コア部24bと絶縁樹脂部27との間の間隙は少なくとも0.1mm以下に抑えられる。したがって、樹脂モジュール26を用いたステータコア20に巻線22を装着した場合に巻線スロット部の空間における無駄な空間を従来よりも排除することができ、巻線22の占積率を従来よりも高めることができる。その結果、モータの内部に発生できる磁界の強度を従来よりも高めることができ、モータの出力を向上させることができる。
【0033】
また、圧粉コア部24bの少なくとも一部が絶縁樹脂部27によって被われることによって、圧粉コア部24bの機械的な脆さを絶縁樹脂部27の被覆により補うことができ、ステータコアの機械的な強度を高めることができる。特に、圧粉コア部24bのエッジ部等の機械的強度が低い部分を絶縁樹脂部27によって被うことが好ましい。さらに、圧粉コア部24bの全体を絶縁樹脂部27で被うことも好適である。圧粉コア部24bを絶縁樹脂部27によって完全に被うように樹脂モジュール26を形成することによって、圧粉コア部24bの機械的な脆さをより補うことができ、ステータコアの機械的な強度をより高めることができる。これによって、ステータコアの破損が抑制され、モータの安定性及び信頼性を高めることができる。
【0034】
また、圧粉コア部24bの巻線案内溝40を設けておくことによって、樹脂モジュール26の表面にステータコア20の巻線スロット部の突出方向に向けて巻線のずれを防止するため巻線案内溝を形成することができる。これによって、ステータコア20に巻線22を精度良く取り付けることができ、巻線スロット内における巻線22の占有率を高めることができる。また、圧粉コア部24bの表面に巻線案内溝40を設けて形状が複雑となった場合、絶縁キャップを別個に形成して圧粉コア部24bに嵌め合わせる従来方法では圧粉コア部24bと絶縁キャップとの加工精度に応じたクリアランスを大きくしておく必要がある。一方、本実施の形態のように、圧粉コア部24bと絶縁樹脂部27とを一体に形成すれば、圧粉コア部24bと絶縁樹脂部27との間隙を従来に比べて狭くすることができる。
【0035】
圧粉コア部24をさらに左右に2分割することも好適である。図7に、上下及び左右に4分割した圧粉コア部24のうち2つの圧粉コア部24b−1,24b−2を例示する。樹脂モジュール26は、図8に示すように、メインコア部24aに側面側から取り付けられるように圧粉コア部24b−1,24b−2と一体に形成される。図8では、圧粉コア部24b−1,24b−2と絶縁樹脂部27とを区別し易くするために圧粉コア部24b−1,24b−2にハッチングを施して示した。なお、左右が対称となる樹脂モジュール26も同様に形成することができる。
【0036】
この場合、樹脂モジュール26は、図9に示すように、メインコア部24aの横方向から装着される。このとき、図8及び図9に示すように、メインコア部24aの上面Aと圧粉コア部24b−1の下面a、及び、メインコア部24aの下面Bと圧粉コア部24b−2の上面bが擦り合わせられるようにして樹脂モジュール26がメインコア部24aに装着される。また、樹脂モジュール26の絶縁樹脂部27は、メインコア部24aの側面のみに突き当てられるように装着される。このような場合、樹脂モジュール26をメインコア部24aに嵌め合わせるための絶縁樹脂部27とメインコア部24aとのクリアランスは必要でなくなる。一般的に、メインコア部24aと圧粉コア部24bとのクリアランスは絶縁樹脂部27とメインコア部24aとのクリアランスよりも狭く設定することができる。したがって、巻線スロット部の空間における無駄な空間を従来よりも排除することができ、巻線22の占積率を従来よりも高めることができる。
【0037】
なお、図7〜9ではメインコア部24aと樹脂モジュール26との関係が明確となるように、メインコア部24aの片側を被う樹脂モジュール26のみを示している。メインコア部24aの反対側を被う樹脂モジュール26も同様に構成できる。
【0038】
また、図10に示すように、圧粉コア部24bを分割せずに形成することも好適である。樹脂モジュール26は、図11に示すように、圧粉コア部24bの外表面を被うように圧粉コア部24bと一体に形成される。
【0039】
この場合、メインコア部24aは、図12に示すように、巻線スロットの突出方向に向けて樹脂モジュール26に挿入されるように装着される。このとき、メインコア部24aの外周面と圧粉コア部24bの内周面とが擦り合わせられるようにして樹脂モジュール26がメインコア部24aに装着される。上記のように、メインコア部24aと圧粉コア部24bとのクリアランスは絶縁樹脂部27とメインコア部24aとのクリアランスよりも狭く設定することができる。したがって、巻線スロット部の空間における無駄な空間を従来よりも排除することができ、巻線22の占積率を従来よりも高めることができる。
【0040】
もちろん、電磁鋼板等の高透磁性板28を積層する代わりに、高透磁性材料である磁性粉末体を圧縮成形してメインコア部24aを形成してもよい。この場合、メインコア部24aと圧粉コア部24bとを一体化させたうえで型内に配置し、ポリイミド等の絶縁樹脂を流し込み、型内で絶縁樹脂を硬化させることによって、メインコア部24aと圧粉コア部24bと絶縁樹脂部27とが一体成形されたステータコア20を形成することができる。
【0041】
以上のように、本実施の形態によれば、ティースと絶縁部との間隙を小さくすることができる。これによって、巻線の占積率を高め、モータの出力を向上させることができる。
【0042】
また、ステータコアを構成する圧粉コア部を絶縁樹脂によって被覆することによって、圧粉コア部の機械的な脆さを補うことができる。これによって、ステータコアの製造時における取り扱いを容易にし、ステータコアの製造の歩留まりを高めることができる。さらに、モータの使用時におけるステータコアの破損を抑制し、モータの安定性や信頼性を高めることができる。
【0043】
また、本実施の形態では、図1に示したように、ステータ102をインナーコア32、ステータコア20及びアウターコア30の3つの部材に分割できる構成としたがこれに限定されるものではない。
【0044】
例えば、インナーコア32、ステータコア20及びアウターコア30を一体に形成してもよい。この場合、一体化されたステータ102全体を型内に配置し、ポリイミド等の絶縁樹脂を流し込み、型内で絶縁樹脂を硬化させることによって、ステータ全体として絶縁樹脂部と一体成形することができる。また、一体化されたステータ102の一部を圧縮コア部とし、残りの部分は電磁鋼板を積層したメインコア部として構成してもよい。この場合には、圧縮コア部と絶縁樹脂とを一体成形し、メインコア部と組み合わせることによってインナーコア32、ステータコア20及びアウターコア30が一体化されたステータ102を構成することができる。さらに、図13に示すように、インナーコア32を備えない構成としてもよい。この場合、圧縮コア部ステータコア20の巻線スロット部の先端をロータ104の周方向へ張り出させた鍔部形状とすることが好ましい。
【0045】
さらに、図14に示すように、アウターコア30を周方向に分割して楔形状の分割要素30aとする構成としてもよい。分割要素30aは、軸方向一端30b側が周長L1を有し、軸方向他端30cが周長L1よりも短い周長L2を有する。分割要素30aは、円筒状のハウジング内等に隣り合うステータコア30aの軸方向一端30bと軸方向他端30cとが互いに組み合わされるように配置されて円筒状に組上げられる。このようにアウターコア30を周方向に分割することによって、組み付けが容易となり、モータ出力を高く維持しつつ、コギングトルク及びトルクリップルを低減することができる。この場合、分割要素30aを構成するステータコア20の少なくとも一部を型内に配置し、ポリイミド等の絶縁樹脂を流し込み、型内で絶縁樹脂を硬化させることによって、絶縁樹脂部と一体に成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施の形態におけるモータの主要部の内部構成を示す平面図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるステータコアの構成を示す図である。
【図3】メインコア部を構成する磁性鋼板を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態における巻線案内溝を設けた圧粉コア部の断面を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態における圧粉コア部と一体に成形された樹脂モジュールを示す図である。
【図6】本発明の実施の形態におけるメインコア部と樹脂モジュールとの装着状態を説明する図である。
【図7】本発明の実施の形態における圧粉コア部の別例の構成を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態における圧粉コア部と一体に成形された樹脂モジュールの別例を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態におけるメインコア部と樹脂モジュールとの装着状態を説明する図である。
【図10】本発明の実施の形態における圧粉コア部の別例の構成を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態における圧粉コア部と一体に成形された樹脂モジュールの別例を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態におけるメインコア部と樹脂モジュールとの装着状態を説明する図である。
【図13】本発明の実施の形態におけるステータの別例を示す図である。
【図14】本発明の実施の形態におけるステータの別例を示す図である。
【符号の説明】
【0047】
20 ステータコア、22 巻線、24 ティース、24a メインコア部、24b 圧粉コア部、26 樹脂モジュール、27 絶縁樹脂部、28 高透磁性板、28a 鍔部、28b 突出部分、30 アウターコア、32 インナーコア、34 回転軸、40 巻線案内溝、100 モータ、102 ステータ、104 ロータ。




 

 


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