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発明の名称 モータ用ステータ、モータ、モータ用ステータ製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−74852(P2007−74852A)
公開日 平成19年3月22日(2007.3.22)
出願番号 特願2005−260534(P2005−260534)
出願日 平成17年9月8日(2005.9.8)
代理人 【識別番号】100075258
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 研二
発明者 遠藤 康浩 / 水谷 良治 / 立松 和高
要約 課題
分割コアの結合を強い応力をかけることなく行う。

解決手段
環状のステータコア10は、周方向に分割された複数の分割コア18,20,22,...からなる。各分割コア18,20,22,...は圧粉磁心により成形されており、成形時にその外周面に突起群16が作られている。ステータコア10は、この突起群16を含む外周面を鋳ぐるまれ、これにより各分割コア18,20,22,...は過度の応力を作用されることなく強固に固定される。この結果、応力によるステータコア10の鉄損増大が回避される。また、その接合面の熱伝導抵抗は小さいため、ステータコア10から鋳造体への放熱も速やかに行われる。
特許請求の範囲
【請求項1】
モータ回転軸を囲んで設置されるステータであって、
圧粉磁心により成形された複数の分割コアを、周方向に配置して形成した環状のステータコアと、
ステータコアの外周面を鋳ぐるんで形成された鋳造体と、
を備える、ことを特徴とするモータ用ステータ。
【請求項2】
請求項1に記載のモータ用ステータであって、
ステータコアの外周面は、非平滑形状に形成されている、ことを特徴とするモータ用ステータ。
【請求項3】
請求項1に記載のモータ用ステータであって、
鋳造体は、ステータにおけるモータ回転軸方向の面の少なくとも一部を囲んで拡がり、モータを囲むモータケースの少なくとも一部をなしている、ことを特徴とするモータ用ステータ。
【請求項4】
請求項1に記載のモータ用ステータであって、
鋳造体には、モータを外部取付するための結合構造が形成されている、ことを特徴とするモータ用ステータ。
【請求項5】
請求項1に記載のモータ用ステータであって、
鋳造体には、ステータコア外周面に隣接するステータ冷却媒体路が設けられている、ことを特徴とするモータ用ステータ。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のモータ用ステータが設置されたモータ。
【請求項7】
モータ回転軸を囲んで設置されるステータの製造方法であって、
圧粉磁心により複数の分割コアを成形するステップと、
成形された分割コアを周方向に配置して環状のステータコアを形成するステップと、
ステータコアの外周面を鋳ぐるんで鋳造体を形成するステップと、
を含む、ことを特徴とするモータ用ステータ製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータのステータコアに関する技術、特に、圧粉磁心を利用してステータコアを形成する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
モータのステータにおいては、コイルの巻回を容易にする等の理由により、ステータコアを分割形成する場合がある。下記特許文献1には、コイルが巻回されたティース毎に分割されたステータコアを圧入あるいは焼嵌めの手法により円筒形のハウジングに挿入して、ステータの組み立てを行う技術が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−328965号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の技術では、ハウジングから受ける応力によって、ステータコアの鉄損が大きくなってしまう。また、ハウジングとステータコアとの間には大きな接触熱抵抗ができるため、ハウジングの外周にステータ冷却流路を設けても効率良く冷却することができない。
【0005】
本発明の目的は、分割コアの結合を強い応力をかけることなく行う新たな技術を確立することにある。
【0006】
本発明の別の目的は、ステータの冷却効率を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のモータ用ステータは、モータ回転軸を囲んで設置されるステータであって、圧粉磁心により成形された複数の分割コアを、周方向に配置して形成した環状のステータコアと、ステータコアの外周面を鋳ぐるんで形成された鋳造体と、を備える。
【0008】
ステータコアは、そこに巻かれるコイルとともに、モータのステータを構成するものである。モータにおいては、ロータとステータの間の電磁気的作用により、ロータが回転軸回りに回転する。ステータ、そしてステータコアは、この回転軸を囲むように(通常はロータの外側に)設置される。
【0009】
ステータコアは、周方向(ロータの回転方向)に分割された複数の分割コアからなる。典型的には、ステータコアは弧状のコアバックと、コアバックからロータ側に向かう突起形状のティースを備えており、分割コアは一つ又は複数のティースを含むように形成される。分割コアは、圧粉磁心により所望の形状に成形される。すなわち、鉄粉等の磁性粉末と樹脂等の絶縁物の混合物を型を用いて固めることで型に応じた形状に成形される。成形にあたっては、焼き鈍し等の付随的な処理を施される場合もある。
【0010】
分割コアを環状に配置してなるステータコアに対しては、その外周面を覆うように鋳込みが行われる。すなわち、適当な金型内にステータコアをセットして溶融金属を流し込む等の処理を行うことで、外周面の周囲には、外周面と接し、かつ、適当な形状に作られた鋳造体が形成される。なお、鋳造後に鋳造体そしてステータコアに作用する応力を除去するため焼き鈍し等の処理を行ってもよい。
【0011】
この構成によれば、分割コアが環状に配置されてなるステータコアは、鋳造体と強固に接合され、これにより一体的に固定される。鋳造体は、特に、鋳造過程の冷却時に温度管理を適切に行った場合には、ステータコアに対して不必要に大きな応力を及ぼすことはない。したがって、圧粉磁心に応力が加わることによるステータコアの鉄損の増加を防ぎ、ステータの特性を向上させることができる。また、鋳ぐるみを行った場合には、ステータコアの外周面と鋳造体の結合が密に行われるため、ステータコアからの熱が速やかに鋳造体を介して外部に放出される。
【0012】
なお、ステータコアに圧粉磁心を採用する利点の一つとしては、鋳ぐるみの際に溶融金属がステータコア内に入り込みにくい点が挙げられる。例えば、一般的な電磁鋼板によってステータコアを形成した場合には、電磁鋼板を積層した隙間に溶融金属が入り込み、その磁気特性を悪化させるおそれがある。これに対し、圧粉磁心は粉末を固められて作られており、溶融金属は内部深くには入り込みにくい。
【0013】
本発明のステータコアの一態様においては、ステータコアの外周面は、非平滑形状に形成されている。非平滑形状とは、平坦ではない形状をいい、具体的には凸形状(突起形状)、凹形状(穴形状)あるいはこれらの組み合わせの例を挙げることができる。非平滑形状を設けることで、ステータコアの外周面と鋳造体との結合を強化することができる。こうした非平滑形状は、分割コアを圧粉磁心によって成形することで、容易に作ることができる。すなわち、圧粉磁心を成形するための型を非平滑形状とすることで、分割コアの完成と同時に非平滑形状を完成させることができる。なお、非平滑形状は、鋳ぐるみの際に溶融金属を隅々まで容易に流し込むことができる形状であることが望ましい。この観点からは、深い凹形状よりも浅い凹形状又は凸形状とすることが望ましいといえる。
【0014】
本発明のステータコアの一態様においては、鋳造体は、ステータにおけるモータ回転軸方向の面の少なくとも一部を囲んで拡がり、モータを囲むモータケースの少なくとも一部をなしている。モータケースとは、モータの核心部であるロータやステータを囲むように構成されたケースである。鋳造体にこのケースとしての役割を持たせることで、ケース生成の工程を省くことが可能となる。
【0015】
本発明のステータコアの一態様においては、鋳造体には、モータを外部取付するための結合構造が形成されている。結合構造としては、例えばボルト孔を挙げることができる。
【0016】
本発明のステータコアの一態様においては、鋳造体には、ステータコア外周面に隣接するステータ冷却媒体路が設けられている。冷却媒体とは、モータ駆動中に高温化するステータを冷却するために流される流体を指し、ステータ冷却媒体路とはこの冷却媒体が流される流路をいう。ステータ冷却媒体路の少なくとも一部は鋳造体によって構成され、外周面とはこの鋳造金属を挟んで隣接するように設けられる。これにより、ステータコアからの熱はその外周面と鋳ぐるみにより密接して設けられた鋳造体に速やかに伝達され、高温化した鋳造体は冷却媒体によってただちに冷却される。
【0017】
本発明のモータには、前記モータ用ステータが設置される。モータの種類や大きさは特に限定されるものではない。例えば、電気自動車やハイブリッド車の動力源として用いられる(典型的には三相の)交流のモータにも適用可能である。
【0018】
本発明のモータ用ステータ製造方法は、モータ回転軸を囲んで設置されるステータの製造方法であって、圧粉磁心により複数の分割コアを成形するステップと、成形された分割コアを周方向に配置して環状のステータコアを形成するステップと、ステータコアの外周面を鋳ぐるんで鋳造体を形成するステップと、を含む。なお、典型的には、分割コアの周方向の配置は、分割コアに対してコイルを巻くステップが行われた後に行われる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は、本実施の形態にかかるステータコア10の構成を概略的に示した斜視図である。ステータコア10は、円環状(円筒状)に形成されている。そして、円環の内側には、コイルが巻回される複数のティース12が設けられ、ティース12の外側(円環の外側)には磁束の漏れだしを防ぐコアバック(ヨーク)14が設けられている。このコアバック14の外表面には小さな突起群16が作られている。
【0020】
ステータコア10は、ティース毎に周方向に分割された分割コア18,20,22,...を円環状に配列することで形成されている。各分割コア18,20,22,...は、それぞれ圧粉磁心によって構成されており、その成形の際に外周面に突起群が形成されている。
【0021】
なお、各分割コア18,10,22,...は後で説明するように鋳ぐるまれるため、その前段階で別段固定されなくてもよい。ただし、鋳ぐるみの工程を容易にするために、仮固定を行うと良い場合がある。仮固定の例としては、隣接する分割コアに対し互いに嵌合する形状構造を設けたり、隣接する分割コアを別部材を用いて仮止めしたりする態様が挙げられる。また、ステータコア10の外周にひも状の部材を巻回して仮固定することも有効である。ひも状部材のような別部材を用いる場合には、ステータコア10は、その締め付けによって応力を受けることとなる。しかし、この別部材を融点が低い部材で構成すれば、鋳ぐるみの過程で溶融するため、応力が開放されることになる。
【0022】
図2は、図1に示したステータコア10を用いて形成したモータ30の断面を模式的に示した図である。モータ30の中心部には、電磁石あるいは永久磁石を備えたロータ32が取り付けられている。そして、その中心には回転動力を外部に伝えるモータ軸34が設けられている。
【0023】
ステータコア10を含むステータ36は、このロータ32を囲むように設置されている。ステータコア10には、各ティースにコイル38が巻かれており、電力制御によって変動磁場を発生させている。なお、コイルの巻回は、通常はステータコア10を組み立てる前段階で各分割コアに対してなされる。
【0024】
ステータコア10の外表面には、鉄またはアルミニウムを用いた鋳造体40が設けられている。鋳造体40は、ステータコア10を鋳ぐるむことで形成されたものであり、ステータコア10の外周面との接触部42において突起群16を包みこむことで、ステータコア10と強固に固着している。これにより、複数の分割コアからなるステータコア10は、特に大きな応力を受けることなく、環状に固定される。
【0025】
鋳造体40には、ステータコア10の外周面を取り巻くように、水路44が設けられている。水路44の内側には、ステータコア10の側から伸びるフィン46が設けられている。そして、水路44の外周側は、やはり鋳造によって作られた水路壁48に覆われている。この水路44は、中子を設けるなどすることで一回の鋳造のみによって完成することができる。ただし、複数回にわけて鋳造を行うことも可能である。また、例えば水路壁48を鋳造ではなく、別部材の取付によって形成することも可能である。
【0026】
鋳造体40は、ステータ36及びロータ32におけるモータ軸34に面した面を覆うように伸びており、ステータ36及びロータ32のこの面を保護するためのモータケース50を構成している。また、このモータケース50は、ステータコア10からの熱を放熱する放熱板としても機能しうるものである。
【0027】
続いてモータ30の動作について説明する。ステータコア10のコイル38には、制御された電力が供給され、これにより変動磁場が発生する。この磁場とロータ32に形成される磁場との位相関係に基づいて、ロータ32は回転し、その回転運動はモータ軸34を通じて出力される。
【0028】
ステータコア10は、コイル38への通電に伴う電気抵抗による発熱や、ステータコア10内の磁場による鉄損に起因した発熱等により高温化する。ただし、ステータコア10には過当な応力は加えられておらず、鉄損は比較的小さく保たれる。
【0029】
発生した熱は、熱伝導により鋳造体40に伝えられる。ステータコア10と鋳造体40は、鋳造により高い密着度で接合しているため、熱伝導を妨げる接触熱抵抗は小さい。しかも、図1に示した突起群16により両者の接触面積が広くなっているため、一層効率的に熱の伝導が行われる。
【0030】
高温化した鋳造体40は、水路44を流れる水によって冷却される。水路44に設けられたフィン46は、水と鋳造体40との接触面を広くするとともに、ステータコア10の側からの熱を効果的に水路44に導く役割を果たしている。
【0031】
以上の説明においては、鋳造体40を鉄またはアルミニウムで形成するものとした。しかし、使用する金属(合金を含む)は、これらに限られるものではなく、例えば次の観点から適宜選択すればよい。すなわち、溶融の容易化の観点からは融点の低い金属が適当であり、冷却効果の向上を図る上では熱伝導性の高い金属が好ましいと言える。また、低密度金属の方がモータを軽量化には好都合であり、耐久性の観点から錆びにくい素材が方が望ましい。さらには、ステータコアのコアバックを一部代替する磁気特性をもつ金属を採用してもよい。もちろん、コストの観点からは安価な金属材料である方がよいと言える。
【0032】
また、上記説明においては、ステータコア10を冷却するために水路44を設けてその内部に水を流すこととした。しかし、水以外の流体を冷却媒体として使用することも可能である。例えば、オイルなどの水以外の液体を用いることができる。また、液体に比べ単位体積あたりの冷却効果は下がるものの装置構成を簡易にするために空気等の気体を用いてもよい。さらには、ステータ冷却媒体路を気体と液体の相変化を利用したヒートパイプとして構成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】ステータコアの構成例を示す斜視図である。
【図2】モータの構成例を示す概略的な断面図である。
【符号の説明】
【0034】
10 ステータコア、12 ティース、14 コアバック、16 突起群、18,20,22 分割コア、30 モータ、32 ロータ、34 モータ軸、36 ステータ、38 コイル、40 鋳造体、42 接触部、44 水路、46 フィン、48 水路壁、50 モータケース。




 

 


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