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モータ - トヨタ自動車株式会社
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発明の名称 モータ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−74843(P2007−74843A)
公開日 平成19年3月22日(2007.3.22)
出願番号 特願2005−260385(P2005−260385)
出願日 平成17年9月8日(2005.9.8)
代理人 【識別番号】100075258
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 研二
発明者 立松 和高 / 水谷 良治 / 神谷 宗宏 / 柳生 泰秀
要約 課題
回転軸の軸受の位置精度を悪くすることなく、複数個のステータ間のロータ回転方向についての相対的な位相関係を外部から調整することができるモータを提供する。

解決手段
回転軸10と、これに設けられたロータ20と、これに対向配置された複数個のステータ30A,30Bと、回転軸10を軸受71を介して回転自在に保持するとともにステータ30A,30Bを支持するケース90とを有するモータにおいて、少なくとも1個のステータは、ステータ間のロータ回転方向についての相対的な位相関係が調整可能となるように、軸受71とは独立にケース90に対して回転軸周りに回転可能に、かつ外部から回転操作可能に支持される。
特許請求の範囲
【請求項1】
回転軸と、
当該回転軸に設けられたロータと、
当該ロータに空隙を介して対向配置された複数個のステータと、
前記回転軸を前記ロータの両側で軸受を介して回転自在に支持するとともに前記複数個のステータを支持するケースと、
を有し、
前記複数個のステータのうち少なくとも1個のステータは、前記複数個のステータ間のロータ回転方向についての相対的な位相関係が調整可能となるように、前記軸受とは独立に前記ケースに対して前記回転軸周りに回転可能に、かつ外部から回転操作可能に支持されることを特徴とするモータ。
【請求項2】
請求項1に記載のモータであって、
前記少なくとも1個のステータを前記ケースに固定する固定機構と、
前記少なくとも1個のステータの前記ケースに対する可動範囲を規制する規制機構と、
を有し、
前記固定機構による固定が解除されると、前記少なくとも1個のステータは前記ケースに対して回転自在となり、このときの当該ステータの前記ケースに対する可動範囲は、当該ステータが前記ロータに接触しない程度に前記規制機構によって規制されることを特徴とするモータ。
【請求項3】
回転軸と、
当該回転軸に設けられ、永久磁石が配設されたロータと、
それぞれ電機子コイルを備え、前記ロータの前記回転軸方向両面に空隙を介して対向配置された一対のステータと、
前記回転軸を前記ロータの両側で軸受を介して回転自在に支持するとともに前記一対のステータを内部に支持するケースと、
を有し、
前記一対のステータのうち少なくとも1個のステータは、前記一対のステータ間のロータ回転方向についての相対的な位相関係が調整可能となるように、前記軸受とは独立に前記ケースに対して前記回転軸周りに回転可能に、かつ前記ケースの外部から回転操作可能に支持されることを特徴とするアキシャル型モータ。
【請求項4】
請求項3に記載のアキシャル型モータであって、
前記少なくとも1個のステータ側には、前記回転軸に略垂直な前記ロータの反対側を向いた当接面が形成され、
前記ケース側には、前記当接面に対向する内壁面が形成され、
前記当接面と前記内壁面とを密着当接させて、前記少なくとも1個のステータと前記ケースとを締結する締結機構と、
前記少なくとも1個のステータの前記ケースに対する前記回転軸方向の可動範囲を規制する規制機構と、
を有し、
前記締結機構による締結が緩められると、前記当接面と前記内壁面との間に隙間が生じて前記少なくとも1個のステータが回転自在となり、前記隙間の大きさは、当該ステータが前記ロータに接触しない程度に前記規制機構によって規制されることを特徴とするアキシャル型モータ。
【請求項5】
請求項4に記載のアキシャル型モータであって、
前記規制機構は、
前記当接面に前記回転軸方向に形成された雌ネジと、
前記ケースのうち前記雌ネジに対応する部分に形成された、前記ケースの内壁面と当該内壁面に略平行な外壁面とを貫通する貫通孔と、
当該貫通孔に挿入される筒状の本体部と当該本体部から突出した鍔部とを備えるカラー部材と、
当該カラー部材に挿入されて前記雌ネジと螺合する雄ネジと、
を含んで構成され、
前記本体部は前記当接面に当接する端面を含み、前記鍔部は前記外壁面に対向する規制面を含み、
前記端面から前記規制面までの前記回転軸方向の長さは、前記貫通孔の前記回転軸方向の長さよりも僅かに長く設定され、当該長さの差によって前記ステータの前記ケースに対する可動範囲が決定されることを特徴とするアキシャル型モータ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数個のステータを有するモータに関し、特に、ステータ間の位相関係の調整に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数個のステータを有する軸方向空隙型モータ(アキシャル型モータ)が開示されている。このアキシャル型モータは、図8A、図8Bに示されるように、円周方向にN,Sの極性が交互に位置するように軸方向に着磁され、両面にそれぞれm(mは正数)個の磁極対が形成された円板状の永久磁石からなるロータ203と、ロータ203の両面に空隙を介して対向するそれぞれn(nは正数)個のステータ歯部211(211a、211b、211c、・・・)、221(221a、221b、221c、・・・)を有する第1ステータ201と第2ステータ202と、各ステータ201、202に巻回された電機子コイル205と、ロータ203の表面に垂直に配設された回転軸206と、第1ステータ201と第2ステータ202の間に配設された両ステータを接続するリング状のフレーム207とを備えている。そして、特許文献1には、ロータ203を挟み第1ステータ201および第2ステータ202間で発生するコギングトルクを相殺するために、第1ステータ201および第2ステータ202のステータ歯部211、221の位置を互いに周方向に180/(m×n)度ずらして配置する旨が記載されている。
【0003】
また、特許文献2には、複数個のステータを有する径方向空隙型モータ(ラジアル型モータ)が開示されている。このラジアル型モータは、図9A、図9Bに示されるように、ロータ301の外周面に空隙を介して対向配置されたステータ302が、回転軸303方向に複数個積み重ねられてなる。
【0004】
【特許文献1】特開平11−89199号公報
【特許文献2】特開平9−140107号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1の記載からも分かるように、複数個のステータを有するモータでは、そのトルク特性を最適化するために、複数個のステータ間のロータ回転方向についての相対的な位相関係を調整する必要がある。ここで、この位相関係の調整は、ロータおよびステータをケースに組み付けた後に、すなわちモータ組み立て後に外部から実施できることが好ましい。また、位相関係を調整可能にするためにステータをケースに対して回転可能に取り付ける場合、ステータとともに回転軸の軸受が回転する構成とすると、軸受の位置精度が悪くなってしまう。
【0006】
そこで、本発明は、回転軸の軸受の位置精度を悪くすることなく、複数個のステータ間のロータ回転方向についての相対的な位相関係を外部から調整することができるモータを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るモータは、回転軸と、当該回転軸に設けられたロータと、当該ロータに空隙を介して対向配置された複数個のステータと、前記回転軸を前記ロータの両側で軸受を介して回転自在に支持するとともに前記複数個のステータを支持するケースと、を有し、前記複数個のステータのうち少なくとも1個のステータは、前記複数個のステータ間のロータ回転方向についての相対的な位相関係が調整可能となるように、前記軸受とは独立に前記ケースに対して前記回転軸周りに回転可能に、かつ外部から回転操作可能に支持されることを特徴とする。
【0008】
本発明の好適な態様では、前記少なくとも1個のステータを前記ケースに固定する固定機構と、前記少なくとも1個のステータの前記ケースに対する可動範囲を規制する規制機構と、を有し、前記固定機構による固定が解除されると、前記少なくとも1個のステータは前記ケースに対して回転自在となり、このときの当該ステータの前記ケースに対する可動範囲は、当該ステータが前記ロータに接触しない程度に前記規制機構によって規制される。
【0009】
本発明に係るアキシャル型モータは、回転軸と、当該回転軸に設けられ、永久磁石が配設されたロータと、それぞれ電機子コイルを備え、前記ロータの前記回転軸方向両面に空隙を介して対向配置された一対のステータと、前記回転軸を前記ロータの両側で軸受を介して回転自在に支持するとともに前記一対のステータを内部に支持するケースと、を有し、前記一対のステータのうち少なくとも1個のステータは、前記一対のステータ間のロータ回転方向についての相対的な位相関係が調整可能となるように、前記軸受とは独立に前記ケースに対して前記回転軸周りに回転可能に、かつ前記ケースの外部から回転操作可能に支持されることを特徴とする。
【0010】
本発明の好適な態様では、前記少なくとも1個のステータ側には、前記回転軸に略垂直な前記ロータの反対側を向いた当接面が形成され、前記ケース側には、前記当接面に対向する内壁面が形成され、前記当接面と前記内壁面とを密着当接させて、前記少なくとも1個のステータと前記ケースとを締結する締結機構と、前記少なくとも1個のステータの前記ケースに対する前記回転軸方向の可動範囲を規制する規制機構と、を有し、前記締結機構による締結が緩められると、前記当接面と前記内壁面との間に隙間が生じて前記少なくとも1個のステータが回転自在となり、前記隙間の大きさは、当該ステータが前記ロータに接触しない程度に前記規制機構によって規制される。
【0011】
上記好適な態様における一実施態様では、前記規制機構は、前記当接面に前記回転軸方向に形成された雌ネジと、前記ケースのうち前記雌ネジに対応する部分に形成された、前記ケースの内壁面と当該内壁面に略平行な外壁面とを貫通する貫通孔と、当該貫通孔に挿入される筒状の本体部と当該本体部から突出した鍔部とを備えるカラー部材と、当該カラー部材に挿入されて前記雌ネジと螺合する雄ネジと、を含んで構成され、前記本体部は前記当接面に当接する端面を含み、前記鍔部は前記外壁面に対向する規制面を含み、前記端面から前記規制面までの前記回転軸方向の長さは、前記貫通孔の前記回転軸方向の長さよりも僅かに長く設定され、当該長さの差によって前記ステータの前記ケースに対する可動範囲が決定される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、回転軸の軸受の位置精度を悪くすることなく、複数個のステータ間のロータ回転方向についての相対的な位相関係を外部から調整することができるモータを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
【0014】
図1は、本実施の形態に係るモータ1の正面図である。図2、図3、図4は、それぞれ図1のA−A断面図、B−B断面図、C−C断面図である。これらの図には、複数個のステータを備えるモータの一例として、ロータの回転軸方向両面に一対のステータが対向配置されてなるアキシャル型モータが示されている。
【0015】
図2〜4において、モータ1は、回転軸10を備えている。以下の説明においては、便宜上、回転軸10の軸方向を単に「軸方向」と称す。
【0016】
回転軸10には、軸方向に略垂直な略円板形状のロータ20が固定されている。このロータ20は、略円板形状のロータコア21と、このロータコア21の軸方向両面に配置された永久磁石22とを含んで構成されている。ロータコア21は、コア押さえ部材23によって回転軸10の周りに固定されている。永久磁石22は、ロータコア21の軸方向両面のそれぞれにおいて、図5に示されるように、円周方向にN,S極が交互に位置するように配置されている。なお、以下の説明においては、便宜上、軸方向についてロータ20に向かう側を内側と称し、ロータ20から離れる側を外側と称す。
【0017】
ロータ20の軸方向両面には、それぞれステータ30A,30B(以下、適宜「ステータ30」と総称する)が空隙を介して対向配置されている。本実施の形態では、ステータ30A,30Bはそれぞれ、ステータ本体40と、このステータ本体40を支持する回転テーブル50と、この回転テーブル50にステータ本体40を固定するためのステータ押さえ部材60とを含んで構成されている。
【0018】
ステータ本体40は、中空部分に回転軸10が挿通される略円筒形状であり、主としてステータコア41と、これに巻回される電機子コイル42とで構成されている。ステータコア41は、略円筒形状のヨーク部41aと、このヨーク部41aの内側からロータ20に向かって突設された複数個のティース部41bとで構成されている。複数個のティース部41bは、円周方向に沿って所定間隔毎に配置されており、それぞれ電機子コイル42が巻回されている。ステータコア41の外側端部には、径方向外側に張り出した円環状の鍔部43が形成されている。ステータコア41の外側端面44は、軸方向に対して垂直な円環状の平面となっている。
【0019】
回転テーブル50は、中空部分に回転軸10が挿通される略円筒形状の本体部51を基体として有する。本体部51の内側端部には、ステータ本体40が載置される円環状の載置面52が形成されており、この載置面52の外周側には内側に向かって延びる円環状の突起部53が突設されている。一方、本体部51の外側端部には、径方向外側に張り出した円環状の鍔部54が設けられている。この鍔部54には、円周方向の所定箇所に、具体的には図1に示される2つの雄ネジ110および4つの固定用雄ネジ120に対応する位置に、軸方向に貫通する合計6個の雄ネジ挿通用の貫通孔55が形成されている(図2,3参照)。また、鍔部54には、外側に向かって延びる棒状の回転操作用ピン56が突設されている(図4参照)。回転テーブル50の外側端部には、軸方向に対して垂直な円環状の当接面57が形成されている。
【0020】
ステータ押さえ部材60は、中空部分に回転軸10が挿通される略円筒形状の本体部61を基体として有する。本体部61の内側端部には、径方向内側に突出した円環状の係合突起部62が設けられている。また、本体部61には、円周方向の所定箇所に、具体的には図1に示される2つの雄ネジ110および4つの固定用雄ネジ120に対応する位置に、外側に開口して軸方向に延びる合計6個の雌ネジ63が設けられている(図2,3参照)。
【0021】
ステータ30A,30Bのそれぞれの外側には、軸受保持部材70が配置される。この軸受保持部材70は、ここでは図1に示されるように正面視略円形状であり、その中央部分には回転軸10を回転自在に支持するための軸受71が固定されている。すなわち、回転軸10は、ロータ20の両側(図2〜4では左右両側)で軸受71を介して軸受保持部材70に回転自在に支持される。また、一対の軸受保持部材70の内側には、それぞれ対応するステータ30A,30Bが支持される。そして、一対の軸受保持部材70は、軸方向に延びる略円筒形状の連結部材80によって互いに接続され、この連結部材80とともにロータ20およびステータ30を内部に収容する一体的なケース(モータハウジング)90を構成する。
【0022】
先述したとおり、複数個のステータを有するモータでは、そのトルク特性を最適化するために、複数個のステータ間のロータ回転方向についての相対的な位相関係を調整する必要がある。そして、この位相関係の調整は、ロータおよびステータをケースに組み付けた後に、すなわちモータ組み立て後に外部から実施可能であることが好ましい。また、位相関係を調整可能にするためにステータをケースに対して回転可能に取り付ける構成とする場合、ステータとともに回転軸の軸受が回転する構成とすると、軸受の位置精度が悪くなってしまう。
【0023】
そこで、本実施の形態では、複数個のステータのうち少なくとも1個のステータを、複数個のステータ間のロータ回転方向についての相対的な位相関係が調整可能となるように、軸受とは独立にケースに対して回転軸周りに回転可能に、かつ外部から回転操作可能に支持することとする。以下、この構成について具体的に説明する。なお、ここでは、一対のステータ30A,30Bの両方が、ケース90に対して回転可能に設けられている。
【0024】
まず、軸受保持部材70の構成について、より詳しく説明する。軸受保持部材70は、略円板形状の平板部72を有する。この平板部72は、軸方向に対して垂直な、内側を向いた内壁面73と外側を向いた外壁面74とを含む。平板部72の内側には、内側に延びる略円筒形状の突出部75が突設されている。平板部72のうち突出部75の外周側には、円周上の所定箇所(図1に示される箇所)に、軸方向に貫通する、固定用雄ネジ120挿通用の4個の貫通孔76、カラー部材100挿通用の2個の貫通孔77、および回転操作用ピン56挿通用の1個の貫通孔78が形成されている。これらの貫通孔76〜78には、ステータ30A,30Bを回転可能とするため、図1に示されるように円周方向に一定の幅が与えられている。
【0025】
次に、軸受保持部材70とステータ30との接続構造について、軸受保持部材70に対するステータ30の取り付け手順に沿って説明する。なお、以下に示される取り付け手順は一例であって、別の手順で取り付けられても構わない。
【0026】
(1)軸受保持部材70に対して回転テーブル50が装着される。このとき、回転テーブル50の回転操作用ピン56は、図4に示されるように軸受保持部材70の貫通孔78を通って軸受保持部材70の外部に突出する。回転テーブル50の本体部51は、その内径が突出部75の外径に対して同じか若干大きく設定されており、ある程度ぴったり突出部75に嵌め込まれる。これにより、回転テーブル50は、軸受保持部材70によって支持される。
【0027】
(2)ついで、回転テーブル50に対してステータ本体40が装着される。このとき、ステータ本体40の外側端面44は、その外周領域において回転テーブル50の載置面52に当接する。また、回転テーブル50の突起部53は、その内径がステータ本体40の鍔部43の外径に対して同じか若干大きく設定されており、ステータ本体40を軸方向に垂直な平面内である程度位置決めする。
【0028】
(3)ついで、回転テーブル50およびステータ本体40に対してステータ押さえ部材60が装着される。このとき、ステータ押さえ部材60の本体部61の外側面は、回転テーブル50の鍔部54の内側面に当接する。一方、ステータ押さえ部材60の係合突起部62は、ステータ本体40の鍔部43と係合する。具体的には、係合突起部62の外側面は、鍔部43の内側面に当接する。また、ステータ押さえ部材60の本体部61は、その内径が回転テーブル50の本体部51の外径に対して同じか若干大きく設定されており、ある程度ぴったり回転テーブル50の本体部51に嵌め込まれる。
【0029】
(4)ついで、軸受保持部材70の貫通孔77のそれぞれにカラー部材100が挿入される。図6に、カラー部材100近傍の拡大断面図を示す。この図6に示されるように、カラー部材100は、貫通孔77に挿入される略円筒形状の本体部101と、この本体部101から径方向外側に張り出した鍔部102とを含んで構成されている。本体部101は、回転テーブル50の当接面57に当接する端面103を含み、鍔部102は、軸受保持部材70の外壁面74に対向する規制面104を含む。そして、端面103から規制面104までの軸方向長さは、貫通孔77の軸方向長さよりも所定長さXだけ僅かに大きく設定されている。この所定長さXは、ステータ30が軸受保持部材70に固定された状態、すなわち回転テーブル50の当接面57が軸受保持部材70の内壁面73に密着当接した状態における、ロータ20とステータ30との間の空隙の軸方向長さY(図2〜4参照)よりも小さい値に設定される。なお、所定長さXは、適宜に設定されればよいが、例えば0.1〜0.5mm程度である。
【0030】
(5)ついで、ステータ30に対してカラー部材100が雄ネジ110により締結される。具体的には、雄ネジ110が、カラー部材100に挿入され、回転テーブル50の貫通孔55を通って、ステータ押さえ部材60に設けられた雌ネジ63と螺合する。これにより、ステータ本体40、回転テーブル50、ステータ押さえ部材60、およびカラー部材100が一体的に締結される。ここで、雄ネジ110は上記寸法のカラー部材100を介してステータ30に捩じ込まれているので、この状態においてステータ30は、軸受保持部材70に完全には固定されておらず、軸受保持部材70に対して回転軸周りに回転自在となっている。また、ステータ30の軸受保持部材70に対する軸方向の可動範囲は、上記所定長さXに規制されている。別の言い方をすれば、回転テーブル50の当接面57の軸方向位置は、軸受保持部材70の内壁面73に当接する位置から、内壁面73から所定長さXだけ内側に離間した位置までの範囲に規制される。ここで、所定長さXは、上述したとおりロータ20−ステータ30間の空隙長さYより短く設定されているので、ステータ30とロータ20とが接触することはない。
【0031】
(6)ついで、軸受保持部材70とステータ30とが固定用雄ネジ120により締結される。具体的には、固定用雄ネジ120が、軸受保持部材70の貫通孔76に挿入され、回転テーブル50の貫通孔55を通って、ステータ押さえ部材60に設けられた雌ネジ63と螺合する。これにより、ステータ本体40、回転テーブル50、ステータ押さえ部材60、および軸受保持部材70が一体的に締結される。このとき、回転テーブル50の当接面57は軸受保持部材70の内壁面73に密着当接し、ステータ30は軸受保持部材70に完全に固定される。
【0032】
上記構成を有するモータ1は、次のように使用される。すなわち、通常使用時(モータ動作時)においては、固定用雄ネジ120は締め付け状態となっており、ステータ30は軸受保持部材70に対して完全に固定されている。ステータ30A,30B間の位相関係の調整の際には、例えばステータ30A側の固定用雄ネジ120が緩められる。すると、回転テーブル50の当接面57と軸受保持部材70の内壁面73との間に隙間が生じてステータ30Aが回転自在となる。この状態で、回転操作用ピン56に回転操作力を加えれば、ステータ30Aを軸受保持部材70に対して回転させることができ、ステータ30A,30B間の位相関係を調整することができる。このとき、軸受71は軸受保持部材70に固定されたままであるので、ステータ30Aを回転させても軸受71は回転せず、ステータ30Aは軸受71とは独立に軸受保持部材70に対して回転することとなる。また、上記隙間の大きさは上記(5)で説明したとおりステータ30Aがロータ20に接触しない程度に規制されるので、永久磁石22の磁気吸引力によってステータ30Aがロータ20に接触してしまうことはない。
【0033】
以上のとおり、本実施の形態では、回転軸と、当該回転軸に設けられたロータと、当該ロータに空隙を介して対向配置された複数個のステータと、回転軸をロータの両側で軸受を介して回転自在に支持するとともに複数個のステータを支持するケースとを有するモータにおいて、複数個のステータのうち少なくとも1個のステータは、複数個のステータ間のロータ回転方向についての相対的な位相関係が調整可能となるように、軸受とは独立にケースに対して回転軸周りに回転可能に、かつ外部から回転操作可能に支持される。このため、本実施の形態によれば、回転軸の軸受の位置精度を悪くすることなく、複数個のステータ間のロータ回転方向についての相対的な位相関係を外部から調整することができる。
【0034】
また、本実施の形態では、ステータをケースに固定する固定機構と、ステータのケースに対する可動範囲を規制する規制機構とを有し、固定機構による固定が解除されると、ステータはケースに対して回転自在となり、このときのステータのケースに対する可動範囲は、ステータがロータに接触しない程度に規制機構によって規制される。このため、本実施の形態によれば、位相調整時にステータの固定状態を解除してステータを可動状態とした場合における、ステータとロータとの接触、特に永久磁石の磁気吸引力によるステータとロータとの接触を防止することができ、ロータやステータの損傷などの不利益を回避することができる。
【0035】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更することができる。
【0036】
例えば、上記実施の形態では、アキシャル型モータを例にとって説明したが、本発明は、特許文献2に開示されているような、ロータの外周面に空隙を介して対向配置されたステータが回転軸方向に複数個積み重ねられてなるラジアル型モータに対しても適用可能である。また、本発明は、アキシャル型モータとラジアル型モータとを組み合わせたモータに対しても適用可能である。例えば、上記実施の形態に係るモータは、図7に示されるような構成に変形されてもよい。図7に示される構成では、ロータ20の外周面に永久磁石24がさらに配置され、ロータ20の外周面に空隙を介してラジアル型のステータ30Cが対向配置されている。ステータ30Cは、ステータコア31Cに電機子コイル32Cが巻回されてなる。なお、図7では、図3と共通する符号は省略されている。
【0037】
また、ステータは、上記実施の形態ではステータ本体、回転テーブル、およびステータ押さえ部材により構成されているが、特にこの構成に限られない。例えば、ステータ本体と回転テーブルとを接着し、ステータ押さえ部材を省略しても構わない。
【0038】
また、ステータをケースに固定する固定機構は、上記実施の形態では固定用雄ネジ120、貫通孔55,76、および雌ネジ63により構成されているが、ステータをケースに固定可能であり、かつ固定状態を解除可能であれば、他の構成であってもよい。
【0039】
また、ステータのケースに対する可動範囲を規制する規制機構は、上記実施の形態ではカラー部材100、雄ネジ110、貫通孔55,77、および雌ネジ63により構成されているが、ステータとケースとが接触しないようにステータの位置を規制することができれば、他の構成であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】実施の形態に係るモータの正面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1のB−B断面図である。
【図4】図1のC−C断面図である。
【図5】ロータの磁極配置の一例を示す図である。
【図6】カラー部材近傍の拡大断面図である。
【図7】変形例に係るモータの構成を示す断面図である。
【図8A】特許文献1に記載されているアキシャル型モータの側断面図である。
【図8B】図8Aのロータとステータの周方向展開図である。
【図9A】特許文献2に記載されているラジアル型モータの縦断面図である。
【図9B】特許文献2に記載されているラジアル型モータの横断面図である。
【符号の説明】
【0041】
1 モータ、10 回転軸、20 ロータ、21 ロータコア、22 永久磁石、30A,30B ステータ、40 ステータ本体、41 ステータコア、42 電機子コイル、50 回転テーブル、56 回転操作用ピン、57 当接面、60 ステータ押さえ部材、63 雌ネジ、70 軸受保持部材、71 軸受、72 平板部、73 内壁面、74 外壁面、76,77,78 貫通孔、80 連結部材、90 ケース、100 カラー部材、101 本体部、102 鍔部、103 端面、104 規制面、110 雄ネジ、120 固定用雄ネジ。




 

 


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