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インバータ装置、モータ装置、伝達比可変装置、および操舵補助装置 - 株式会社デンソー
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発明の名称 インバータ装置、モータ装置、伝達比可変装置、および操舵補助装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−74766(P2007−74766A)
公開日 平成19年3月22日(2007.3.22)
出願番号 特願2005−255380(P2005−255380)
出願日 平成17年9月2日(2005.9.2)
代理人 【識別番号】100106149
【弁理士】
【氏名又は名称】矢作 和行
発明者 日高 研一郎 / 亀谷 尚志 / 岩瀬 充知 / 伊藤 康生 / 宮田 正浩 / 小城 隆博
要約 課題
電源電圧が変動しても、出力電流が変化しないインバータ装置を提供する。

解決手段
互いに対となる上下のスイッチング素子T1〜T6のオンオフ状態が切り替えられることより、直流を交流に変換するインバータ回路60と、そのスイッチング素子T1〜T6のオンオフを制御するためのパルス信号を生成するパルス生成回路56と、そのパルス生成回路56へ指令値を出力する指令値演算部50とを有するインバータ装置24において、補正関係記憶部62に、バッテリ電圧から補正量が定まる補正関係を記憶し、指令値補正部54では、その補正関係と実際のバッテリ電圧とに基づいて補正量を決定し、指令値Vu、Vv*、Vw*をその決定した補正量を用いて補正する。このようにすれば、バッテリ電圧の変動によって、モータ電流Iu、Iv、Iwが変動してしまうことが抑制される。
特許請求の範囲
【請求項1】
互いに対となる上下のスイッチング素子を少なくとも一対備え、その上下のスイッチング素子のオンオフ状態が切り替えられることより、直流を交流に変換するインバータ回路と、
直流電圧を昇圧し、その昇圧した昇圧電圧に基づいて上側の前記スイッチング素子をオンオフ制御するための上側パルス信号を生成するとともに、前記直流電圧またはその昇圧した昇圧電圧に基づいて下側の前記スイッチング素子をオンオフ制御するための下側パルス信号を生成するパルス生成回路と、
前記インバータ回路によって生成される交流を制御するための指令値を前記パルス生成回路へ出力する指令値出力手段とを有するインバータ装置であって、
前記インバータ回路に供給される直流電圧とそのインバータ回路の不感帯との関係に基づいて決定され、その直流電圧から補正量が定まる補正関係を記憶した記憶手段と、
その記憶手段に記憶されている補正関係と、実際に前記インバータ回路に供給される直流電圧とに基づいて補正量を決定し、前記指令値をその決定した補正量に基づいて補正する指令値補正手段と
を含むことを特徴とするインバータ装置。
【請求項2】
互いに対となる上下のスイッチング素子を少なくとも一対備え、その上下のスイッチング素子のオンオフ状態が切り替えられることより、直流を交流に変換するインバータ回路と、
直流電圧を昇圧し、その昇圧した昇圧電圧に基づいて上側の前記スイッチング素子をオンオフ制御するための上側パルス信号を生成するとともに、前記直流電圧またはその昇圧した昇圧電圧に基づいて下側の前記スイッチング素子をオンオフ制御するための下側パルス信号を生成するパルス生成回路と、
前記インバータ回路によって生成される交流を制御するための指令値を前記パルス生成回路へ出力する指令値出力手段とを有するインバータ装置であって、
前記パルス生成回路によって生成される昇圧電圧と前記インバータ回路の不感帯との関係に基づいて決定され、その昇圧電圧から補正量が定まる補正関係を記憶した記憶手段と、
その記憶手段に記憶されている補正関係と、実際に前記パルス生成回路によって生成される昇圧電圧とに基づいて補正量を決定し、前記指令値をその決定した補正量に基づいて補正する指令値補正手段と
を含むことを特徴とするインバータ装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のインバータ装置と、そのインバータ装置によって生成された交流によって駆動するモータとを備えていることを特徴とするモータ装置。
【請求項4】
前記インバータ装置が直流に基づいて三相交流を生成するものであり、
前記モータが三相モータであることを特徴とする請求項3に記載のモータ装置。
【請求項5】
前記直流が車載バッテリから供給されることを特徴とする請求項3または4に記載のモータ装置。
【請求項6】
減速機を請求項5に記載のモータ装置によって駆動することにより、ステアリングの回転角に対する転舵輪の回転角を変化させることを特徴とする伝達比可変装置。
【請求項7】
ステアリングに加えられる操舵トルクを請求項5に記載のモータ装置によって補助することを特徴とする操舵補助装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、直流を交流に変換するインバータ装置、および、そのインバータ装置を備えたモータ装置、伝達比可変装置、操舵補助装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インバータは、直流を任意の周波数の交流に変換できることから、モータの回転速度を制御するためなどに用いられている(たとえば、特許文献1)。
【0003】
このインバータは、一般に、互いに対となる上下のスイッチング素子を一対または複数対備えており、上下のスイッチング素子のオンオフ状態をPWM制御等によって切り替えることにより、直流を交流に変換する。なお、下側のスイッチング素子はグランドに接続されているので、制御端子(スイッチング素子がMOSFETである場合にはゲート端子)に電源電圧を印加すれば素子をオンすることができる。一方、上側のスイッチング素子はソース端子が電源電圧電位であるので、上側のスイッチング素子をオンするために、電源電圧が昇圧されて制御端子に印加される。
【0004】
上下のスイッチング素子は互いに直列に接続されているので、両者が同時にオンすると短絡が生じてしまう。そこで、この短絡を防止するために、上下のスイッチング素子がともにオフとなるデッドタイムを、スイッチング素子の動作遅れ時間も考慮して設ける必要がある。
【0005】
しかし、このデッドタイムの影響により、PWM制御するための電圧指令値を出力しても電流が流れない不感帯(インバータから電流が出力されない領域)が生じ、その結果、インバータの出力電流に歪みが生じる。インバータの出力電流に歪みが生じると、インバータの負荷としてモータが接続されている場合には、そのモータにトルクリプルが発生する等の不都合が生じる。そこで、デッドタイムの影響による出力電流の歪みを補償するデッドタイム補償制御を行う装置が種々提案されている。
【0006】
たとえば、特許文献1では、U相、V相、W相からなる3相のうちのU相の(1)PWM制御に対する電圧指令値をVu、(2)インバータの出力電圧値をVu、(3)直流電源から出力される電源電圧値をVbとすると、(Vu−(Vu−Vb/2))から電圧偏差ΔVuを求め、この電圧偏差ΔVuとPWM制御に対する指令電流値Iuまたはインバータの出力電流値Iuによる電流方向とに基づいてデッドタイム補償制御によるデッドタイム補償量を求めている。
【特許文献1】特開2004−201414号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者は、インバータ回路に供給される直流電圧の大きさによって、不感帯の大きさ(デッドタイムの影響の大きさ)が変化することを見出した。しかし、前述の特許文献1の装置では、インバータ回路に供給される直流電圧の大きさによって不感帯の大きさが変化することは考慮されていないので、インバータ回路に供給される直流電圧の大きさの変化により、インバータの出力電流が変化してしまう可能性があった。
【0008】
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、電源電圧や昇圧電圧が変動しても、出力電流が変化しないインバータ装置、およびそのインバータ装置を備えたモータ装置、伝達比可変装置、操舵補助装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための請求項1記載の発明は、
互いに対となる上下のスイッチング素子を少なくとも一対備え、その上下のスイッチング素子のオンオフ状態が切り替えられることより、直流を交流に変換するインバータ回路と、直流電圧を昇圧し、その昇圧した昇圧電圧に基づいて上側の前記スイッチング素子をオンオフ制御するための上側パルス信号を生成するとともに、前記直流電圧またはその昇圧した昇圧電圧に基づいて下側の前記スイッチング素子をオンオフ制御するための下側パルス信号を生成するパルス生成回路と、前記インバータ回路によって生成される交流を制御するための指令値を前記パルス生成回路へ出力する指令値出力手段とを有するインバータ装置であって、
前記インバータ回路に供給される直流電圧とそのインバータ回路の不感帯との関係に基づいて決定され、その直流電圧から補正量が定まる補正関係を記憶した記憶手段と、その記憶手段に記憶されている補正関係と、実際に前記インバータ回路に供給される直流電圧とに基づいて補正量を決定し、前記指令値をその決定した補正量に基づいて補正する指令値補正手段とを含むことを特徴とする。
【0010】
このように、インバータ回路に供給される直流電圧と不感帯との関係に基づいて決定された補正関係を用いて補正量を決定し、インバータ回路へ出力される指令値をその補正量に基づいて補正すれば、インバータ回路から出力される交流が、インバータ回路に供給される直流電圧の変動によって変動してしまうことが抑制される。
【0011】
また、インバータ回路に供給される直流電圧と、その直流電圧から生成される昇圧電圧との間には所定の対応関係が存在するので、請求項2のように、上記補正量を昇圧電圧から決定することもできる。
【0012】
すなわち、前記目的を達成するための請求項2記載の発明は、
互いに対となる上下のスイッチング素子を少なくとも一対備え、その上下のスイッチング素子のオンオフ状態が切り替えられることより、直流を交流に変換するインバータ回路と、直流電圧を昇圧し、その昇圧した昇圧電圧に基づいて上側の前記スイッチング素子をオンオフ制御するための上側パルス信号を生成するとともに、前記直流電圧またはその昇圧した昇圧電圧に基づいて下側の前記スイッチング素子をオンオフ制御するための下側パルス信号を生成するパルス生成回路と、前記インバータ回路によって生成される交流を制御するための指令値を前記パルス生成回路へ出力する指令値出力手段とを有するインバータ装置であって、
前記パルス生成回路によって生成される昇圧電圧と前記インバータ回路の不感帯との関係に基づいて決定され、その昇圧電圧から補正量が定まる補正関係を記憶した記憶手段と、その記憶手段に記憶されている補正関係と、実際に前記パルス生成回路によって生成される昇圧電圧とに基づいて補正量を決定し、前記指令値をその決定した補正量に基づいて補正する指令値補正手段とを含むことを特徴とする。
【0013】
このように、パルス生成回路によって生成される昇圧電圧と不感帯との関係に基づいて決定された補正関係を用いて補正量を決定し、インバータ回路へ出力される指令値をその補正量に基づいて補正すれば、インバータ回路から出力される交流が、インバータ回路に供給される直流電圧の変動によって変動してしまうことが抑制される。
【0014】
ここで、前記インバータ装置は、請求項3記載のように、モータ装置に好適に利用できる。すなわち、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のインバータ装置と、そのインバータ装置によって生成された交流によって駆動するモータとを備えていることを特徴とするモータ装置である。
【0015】
このモータ装置によれば、インバータ装置から出力される交流電流は、インバータ回路に供給される直流電圧の変動によって変動することが抑制されているので、その直流電圧の変動によってモータのトルクが変動することが抑制される。
【0016】
また、請求項4記載のように、請求項3に記載のモータ装置において、前記インバータ装置が直流に基づいて三相交流を生成するものであり、前記モータが三相モータである場合には、三相の各電流の和であるトルク電流が、直流電圧の変動によらず、一定になる。
【0017】
また、請求項5記載の発明は、請求項3または4記載のモータ装置において、前記直流が車載バッテリから供給されることを特徴とするものである。近年、車両に搭載される電子機器の増加により、車載バッテリの容量が不足して、バッテリ電圧が低下する頻度が多くなっている。そのため、請求項5記載のように、直流が車載バッテリから供給される場合、直流電圧が変動しやすいので、請求項3または4に記載のモータ装置を用いることにより、直流電圧の変動による影響を抑制する意義が特に大きい。
【0018】
また、請求項6に記載の発明は、減速機を請求項5に記載のモータ装置によって駆動することにより、ステアリングの回転角に対する転舵輪の回転角を変化させることを特徴とする伝達比可変装置である。
【0019】
この伝達比可変装置によれば、電源電圧の変動によってモータトルクが変動することが抑制されることから、電源電圧の変動に関らず、同一の操舵フィーリングが得られる。
【0020】
また、請求項7に記載の発明は、ステアリングに加えられる操舵トルクを請求項5に記載のモータ装置によって補助することを特徴とする操舵補助装置である。
【0021】
この操舵補助装置においても、電源電圧の変動によってモータトルクが変動することが抑制されることから、電源電圧の変動に関らず、同一の操舵フィーリングが得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。図1は、本発明のモータ装置20および伝達比可変装置30を備えた操舵装置10の構成を示すブロック図である。
【0023】
操舵装置10は、操舵ステアリング12の回転力を転舵輪14に伝達するものである。この操舵装置10は、それら操舵ステアリング12および転舵輪14と、入力軸16、出力軸18、伝達比可変装置30、ギヤ装置40、操舵角センサ42、回転角センサ44、および車速センサ46を備えている。
【0024】
伝達比可変装置30は、たとえば遊星歯車機構からなる減速機32、およびその減速機32を駆動するモータ装置20によって構成されている。入力軸16は、一方の端がこの減速機32に連結され、他方の端が操舵ステアリング12に連結されている。
【0025】
そして、減速機32の出力側には出力軸18の一端が連結され、出力軸18の他端は、ラックアンドピニオン式のギヤ装置40の入力側が連結されている。ギヤ装置40の出力側には、ラック軸48が接続されており、このラック軸48の両側には、タイロッド(図示せず)を介して、転舵輪14が接続されている。
【0026】
モータ装置20は、減速機32を駆動するモータ22と、インバータ装置として機能し、そのモータ22の回転角を制御するECU24とを備えており、モータ22の回転角をECU24によって制御することにより、入力軸16の回転角の変化量に対して出力軸18の回転角の変化量、すなわち入力軸16−出力軸18間の回転伝達比Gを変化させることができる。
【0027】
モータ22は、本実施形態では、ロータに永久磁石を有し、ステータに3相分のステータコイルを有する、3相ブラシレスモータである。ただし、モータ22は、3相以上の多相モータ(例えば、6相モータ、8相モータ等)であってもよいなど、その相数に限定はなく、また、ブラシレスモータに限る必要はなく、誘導モータでもよい。
【0028】
操舵角センサ42は、入力軸16の回転角、すなわち、操舵ステアリング12の操舵角θhを検出し、その操舵角θhを表す操舵角信号をECU24に送信する。回転角センサ44は、モータ22のロータの回転角θm(電気角)を検出し、その回転角θmを表す回転角信号をECU24に送信する。車速センサ46は、車両の速度(車速)Vを検出し、その車速Vを表す車速信号をECU24に送信する。
【0029】
ECU24は、図示しない内部にCPU、ROM、RAM等を備えた所謂コンピュータであり、回転角センサ44から供給される回転角θmおよび回転伝達比Gから、出力軸18の回転角(すなわち出力角θp)、および転舵輪14の転舵角を演算する。
【0030】
ECU24は、また、車速信号から伝達比可変装置30の回転伝達比Gを演算し、その回転伝達比Gと操舵角θhの変化量とにより、出力角θpの変化量を演算する。そして、出力角θpが演算した変化量となるように、現在のロータの回転角θmと現在の出力角θpとの偏差より、ロータの目標回転角θmmを演算し、この目標回転角θmmに基づきモータ電圧指令値Vq*を決定する。さらに、その指令値Vq*に応じた3相分の正弦波状のモータ電流(Iu、Iv、Iw)を生成し、モータ22のステータコイルに供給する。
【0031】
このようにして操舵装置10は、例えば、停車時や低速走行時には、モータ22を制御することにより伝達比可変装置30の回転伝達比Gを変化させ、操舵角θhに対して転舵輪14の転舵角が大きくなるようにして、運転者の操舵ステアリング12の操作量を軽減し、反対に、高速走行時には、モータ22を制御することにより伝達比可変装置30の回転伝達比Gを変化させ、操舵角θhに対して転舵角が小さくなるようにして、車両を安定して走行させることができる。
【0032】
次に、ECU24について、図2に基づいて詳細に説明する。図2は、ECU24の構成を詳しく示すブロック図である。ECU24は、指令値出力手段に相当する指令値演算部50と、指令値補正手段に相当する指令値補正部54と、パルス生成回路56と、インバータ回路60と、記憶手段に相当する補正関係記憶部62とを備えている。
【0033】
インバータ回路60は、上側アームに3個の半導体スイッチング素子(本実施形態ではMOSFET)T1、T3、T5を備えるとともに、下側アームにも、上側アームの3個の半導体スイッチング素子と対となる3個の半導体スイッチング素子T4、T6、T2を備え、それら6個の半導体スイッチング素子T1〜T6によってブリッジ回路が構成されたものである。
【0034】
これら6個の半導体スイッチング素子T1〜T6の各ゲート端子(すなわち制御端子)には、駆動回路58からそれぞれ駆動信号(UH、VH、WH、UL、VL、WL)が供給される。なお、上側アームの半導体スイッチング素子T1、T3、T5は、そのソース電圧が、車載バッテリ(図示せず)から供給される電圧すなわちバッテリ電圧となることから、駆動回路58は図示しない内部に昇圧回路を備えており、上側アームの半導体スイッチング素子T1、T3、T5のゲート端子に供給される駆動信号UH、VH、WHは、電源電圧であるバッテリ電圧がその昇圧回路によって昇圧された昇圧電圧の電位とされている。図3は、バッテリ電圧と昇圧回路によって昇圧される昇圧電圧との関係を示す図である。
【0035】
一方、下側アームの半導体スイッチング素子T2、T4、T6は、ソース端子がグランドに接続されていることから、下側アームの半導体スイッチング素子T2、T4、T6のゲート端子に供給される駆動信号UL、VL、WLは、電源電圧の電位とされている。
【0036】
上記駆動信号(UH、VH、WH、UL、VL、WL)が6個の半導体スイッチング素子に供給されることにより、それら6個の半導体スイッチング素子T1〜T6がオンオフ制御される。そして、これら6個の半導体スイッチング素子T1〜T6がオンオフ制御されることにより、U、V、Wの各相のモータ電流(Iu、Iv、Iw)が生成され、そのモータ電流がモータ22のステータコイルに供給される。
【0037】
指令値演算部50は、電圧指令部51および2相3相変換部52からなる。電圧指令部51は、ECU24の外部から入力される操舵角θh、ロータの回転角θm、および車速Vに基づいてロータの回転角θmを目標回転角θmmとするためのモータ電圧指令値Vq*を演算する。この指令値Vq*はq軸の電圧指令値となっており、2相3相変換部52に出力される。
【0038】
2相3相変換部52は、モータ電圧指令値Vq*を、モータ22の回転角θmに基づいて、いわゆるdq逆変換(3相変換)し、各相の電圧指令値(Vu*、Vv*、Vw*)を演算する。2相3相変換部52により逆変換された各相の電圧指令値(Vu*、Vv*、Vw*)は、U相電圧指令値Vu*、V相電圧指令値Vv*、W相電圧指令値Vw*として指令値補正部54に出力される。
【0039】
指令値補正部54では、U相電圧指令値Vu*、V相電圧指令値Vv*、W相電圧指令値Vw*を、補正関係記憶部62に記憶された補正関係に基づいて補正して補正U相電圧指令値Vu1、補正V相電圧指令値Vv1、補正W相電圧指令値Vw1として、パルス生成回路56のパルス変換部57へ出力する。この指令値補正部54における補正処理および補正関係記憶部62に記憶された補正関係については後述する。
【0040】
パルス生成回路56は、パルス変換部57および駆動回路58から構成されている。パルス変換部57は、所定の演算式により、補正U相電圧指令値Vu1、補正V相電圧指令値Vv1、および補正W相電圧指令値Vw1を、それぞれデューティ比(%)に変換する。すなわち、パルス生成回路56は、所定の演算式により、補正U相電圧指令値Vu1をU−PWM信号に、補正V相電圧指令値Vv1をV−PMW信号に、補正W相電圧指令値Vw1をV−PWM信号に、それぞれ変換する。そして、その変換したPWM信号を駆動回路58へ出力する。
【0041】
駆動回路58は、パルス変換部57から供給されたPWM信号に基づいて、スイッチング素子T1〜T6をオンオフ制御するための駆動信号UH、VH、WH、UL、VL、WLを生成して、その駆動信号UH、VH、WH、UL、VL、WLをスイッチング素子T1〜T6のゲート端子へ出力する。
【0042】
なお、インバータ回路60において、各相の上下アームのMOSFET(T1とT4、T3とT6、T5とT2)が同時にオンとなると短絡が生じてしまう。この短絡を防止するために、各相の上下アームのMOSFET(T1とT4、T3とT6、T5とT2)の駆動信号が共にオフとなる時間、いわゆるデッドタイムが設ける必要がある。そのため、パルス変換部57において作成されるPWM信号には、所定のデッドタイムが設定されている。
【0043】
しかしながら、PWM信号にデッドタイムが設定されることにより、電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*を出力しても、モータ電流Iu、Iv、Iwが流れない領域、すなわち不感帯が生じる。本発明者は、この不感帯がバッテリ電圧の変動によって変動することを見出した。不感帯の大きさがバッテリ電圧の変動によって変動する結果、電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*をそのままパルス変換部57へ入力してしまうと、バッテリ電圧の変動によってモータ電流Iu、Iv、Iwが変動してしまう。
【0044】
そこで、指令値補正部54では、バッテリ電圧が変動しても不感帯が変動しないように電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*を補正する。この補正には、補正関係記憶部62に記憶されている補正関係Rを用いる。なお、補正関係記憶部62は、たとえばROM(EPROMなどの書き換え可能なものも含む)を用いる。
【0045】
図4は、上記補正関係Rの一例を示す図である。なお、図4において、関係Sはデッドタイム、昇圧電圧、バッテリ電圧、等から算出した、バッテリ電圧(V)と不感帯(V)との関係を示しており、補正関係Rは、この関係Sに基づいて決定されたものであり、バッテリ電圧が14Vのときの不感帯を基準として、バッテリ電圧が他の値のときの不感帯をバッテリ電圧が14Vのときの不感帯と同一にするものである。
【0046】
指令値補正部54では、バッテリ電圧を検出し、その検出したバッテリ電圧および図4に示す補正関係Rから補正量を決定し、その決定した補正量を電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*に加える。なお、補正電圧指令値Vu1、Vv1、Vw1の絶対値がVu*、Vv*、Vw*よりも大きくなるようにする必要があるので、電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*が正のときは、補正関係Rから決定した補正量をそのまま電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*に加えるが、電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*が負のときは、補正関係Rから決定した補正量の正負を反転させた値を電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*に加える。
【0047】
このように、バッテリ電圧と不感帯との関係に基づいて決定された補正関係Rを用いて補正量を決定して、その決定した補正量によって電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*を補正することにより、バッテリ電圧の変動によって、モータ電流Iu、Iv、Iwが変動してしまうことが抑制される。そのため、三相のモータ電流Iu、Iv、Iwの和であるトルク電流は、バッテリ電圧の変動によらず一定となり、また、モータ22のトルク電流がバッテリ電圧の変動によらず一定となることから、本発明の伝達比可変装置30を用いると、バッテリ電圧の変動に関らず一定の操舵フィーリングが得られる。
【0048】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0049】
たとえば、前述の実施形態では、補正関係記憶部62には、補正関係Rとして、バッテリ電圧から補正量が定まる関係が記憶されていたが、図3に示すように、昇圧電圧とバッテリ電圧とは所定の関係があることから、昇圧電圧から補正量を決定することもできる。従って、補正関係として昇圧電圧から補正量が定まる関係を用い、駆動回路58によって生成された実際の昇圧電圧を検出して補正量を決定してもよい。
【0050】
また、前述の実施形態では、モータ装置20を、伝達比可変装置30のモータ装置として用いていたが、このモータ装置20は、モータ22が発生するトルクによって操舵ステアリング12の操舵力を補助する操舵補助装置、いわゆる電動式パワーステアリング装置のモータ装置に用いることもできる。なお、操舵補助装置においては、モータ装置20のモータ22はラック軸48に連結されることになり、操舵ステアリング12の操舵トルクに基づいてそのモータ22のトルクが決定される。
【0051】
また、前述の実施形態では、スイッチング素子T1〜T6としてMOSFETを用いていたが、IGBTなどのほかの半導体スイッチング素子を用いることもできる。
【0052】
また、前述の実施形態では、補正関係Rは、バッテリ電圧が14Vのときの不感帯を基準としていたが、基準とするバッテリ電圧は14Vである必要はなく、任意のバッテリ電圧のときの不感帯を基準とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明のモータ装置20および伝達比可変装置30を備えた操舵装置10の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のECU24の構成を詳しく示すブロック図である。
【図3】バッテリ電圧と昇圧回路によって昇圧される昇圧電圧との関係を示す図である。
【図4】図2の補正関係記憶部62に記憶される補正関係Rの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0054】
20:モータ装置
22:モータ
24:ECU(インバータ装置)
30:伝達比可変装置
50:指令値演算部(指令値出力手段)
54:指令値補正部(指令値補正手段)
56:パルス生成回路
60:インバータ回路
62:補正関係記憶部(記憶手段)
T1〜T6:半導体スイッチング素子(MOSFET)




 

 


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