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発明の名称 車両用モータ制御装置および車両制動装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−60785(P2007−60785A)
公開日 平成19年3月8日(2007.3.8)
出願番号 特願2005−242156(P2005−242156)
出願日 平成17年8月24日(2005.8.24)
代理人 【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
発明者 岡野 隆宏
要約 課題
回転数が複数段階に制御されるブラシ付DCモータを作動させた際のラジオノイズを低コスト化および省スペース化を図りつつ良好に抑制する。

解決手段
車両制動装置に含まれるポンプを駆動するブラシ付DCモータ32を制御するための車両用モータ制御装置は、ブラシ付DCモータ32の低回転用ブラシ321に接続された低回転用給電端子BM1およびブラシ付DCモータ32の高回転用ブラシ322に接続された高回転用給電端子BM2と、ブラシ付DCモータ32に電力を供給するためのバッテリ300と、低回転用給電端子BM1および高回転用給電端子BM2とバッテリ300とを選択的に導通させるための第1モータリレー301、第2モータリレー302およびECBECU200と、高回転用給電端子BM2とバッテリ300との間に介設されたコイルフィルタ310とを備える。
特許請求の範囲
【請求項1】
車両に搭載されるブラシ付DCモータを制御する車両用モータ制御装置において、
前記DCモータのブラシに接続された複数の給電端子と、
前記DCモータに電力を供給する電源と、
前記複数の給電端子の何れかと前記電源とを選択的に導通させる切換手段と、
前記複数の給電端子の何れか一つと前記電源との間に介設されたコイルフィルタとを備えることを特徴とする車両用モータ制御装置。
【請求項2】
前記コイルフィルタは、前記DCモータの回転数を最も高く設定する際に用いられる給電端子と前記電源との間に介設されることを特徴とする請求項1に記載の車両用モータ制御装置。
【請求項3】
前記DCモータは、コモンブラシ、低回転用ブラシおよび高回転用ブラシを有し、前記複数の給電端子には、前記DCモータの低回転用ブラシと接続されて前記DCモータを低い回転数で作動させる際に用いられる低回転用給電端子と、前記DCモータの高回転用ブラシと接続されて前記DCモータを高い回転数で作動させる際に用いられる高回転用給電端子とが含まれ、前記低回転用給電端子と前記高回転用給電端子とは、それぞれ前記切換手段を構成するモータリレーを介して前記電源と接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用モータ制御装置。
【請求項4】
前記DCモータは、車両制動装置のアキュムレータに対して作動液を昇圧させて供給するポンプの駆動源として用いられることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の車両用モータ制御装置。
【請求項5】
ブラシ付DCモータを駆動源とするポンプにより昇圧された作動液を蓄えるアキュムレータを液圧発生源として含む車両制動装置において、
前記DCモータのブラシに接続された複数の給電端子と、
前記DCモータに電力を供給する電源と、
前記複数の給電端子の何れかと前記電源とを選択的に導通させるための切換手段と、
前記複数の給電端子の何れか一つと前記電源との間に介設されたコイルフィルタとを備えることを特徴とする車両制動装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されるブラシ付DCモータを制御する車両用モータ制御装置およびブラシ付DCモータを駆動源とするポンプにより昇圧された作動液を蓄えるアキュムレータを液圧発生源として含む車両制動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、車両には、例えば燃料ポンプ等を駆動するための電動モータが搭載されるが、この種の電動モータを例えばPWMによりスイッチングされるスイッチ素子を介して供給される電力によって制御した場合、当該スイッチ素子のスイッチングに伴ってノイズ信号が発生し、このノイズ信号が車両のラジオ受信機回路においてラジオノイズを発生させることがある。このため、従来から、車両に搭載される燃料ポンプ等の電動モータをPWM制御する際のラジオノイズの発生を抑制可能なモータ制御装置として、燃料ポンプの電動モータがチョークコイルを介してバッテリ電源と接続されると共に、チョークコイルと接地端子との間、およびチョークコイルの電源側と接地端子との間にそれぞれコンデンサが接続されているものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、上述のようなラジオノイズ対策に用いられる自動車用のノイズフィルタとして、車両空調装置のブロアモータで発生するノイズをバッテリ電源に回生することによりノイズを低減するダイオードと、ノイズの高調波成分を減衰するコンデンサと、スイッチング素子のスイッチングにより発生するバッテリ電源間のノイズを減衰するLCフィルタを構成するインダクタンスおよび電解コンデンサとを備えたものも知られている(例えば、特許文献2参照。)。更に、電動モータをPWM制御する制御装置において、スイッチング素子のスイッチングにより発生するスイッチング周波数よりも高い高周波ノイズ(ラジオノイズ)を抑制可能なものも知られている(例えば、特許文献3参照。)。このモータ制御装置では、スイッチング素子のゲートと電動モータのスイッチング素子とは反対側端子との間に高周波ノイズ吸収用のコンデンサが設けられる。これにより、スイッチング素子のターンオフ時にフライホイールダイオードに流れるリカバリー電流により発生する高周波ノイズ(FM帯)と、スイッチング素子のターンオフ時に電圧VDがオーバシュートすることにより発生する高周波ノイズ(AM帯)を共に抑制することが可能となる。
【特許文献1】特開平7−337085号公報
【特許文献2】特開平7−283797号公報
【特許文献3】特開平9−042096号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、車両制動装置のアキュムレータに対して作動液を昇圧させて供給するポンプの駆動源としては、一般に、回転数が複数段階に制御されるブラシ付DCモータが用いられるが、この種のブラシ付DCモータも回転数に比例したノイズを発生する。そして、このようなブラシ付DCモータが発生するノイズあるいは当該モータノイズと車体との共振により、弱電界域において車両に搭載されたラジオの可聴性が阻害されてしまうことがある。かかるブラシ付DCモータの作動に起因するラジオノイズを抑制するためには、上記従来例のように、ノイズを発生する回路に対して並列にコンデンサを挿入したり、直列にコイルを挿入したりすることが考えられる。
【0005】
しかしながら、ノイズの除去効果を高めるためには、コンデンサの容量を大きくする必要があるが、コンデンサの容量が大きくなると、グランド電位が変動することにより例えばホイール圧センサといった他のセンサの誤作動を招いてしまうおそれがある。また、車両制動装置のポンプに対しては、およそ30A程度の大電流が供給されることから、ラジオノイズを良好に除去するためには大型のコイルを複数用いることが必要となるが、この種の大型のコイルは高価であり、そのようなコイルを複数用いることはコスト面や搭載スペースの面から現実的ではない。
【0006】
そこで、本発明は、回転数が複数段階に制御されるブラシ付DCモータを作動させた際のラジオノイズを低コスト化および省スペース化を図りつつ良好に抑制することができる車両用モータ制御装置および車両制動装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による車両用モータ制御装置は、車両に搭載されるブラシ付DCモータを制御する車両用モータ制御装置において、DCモータのブラシに接続された複数の給電端子と、DCモータに電力を供給する電源と、複数の給電端子の何れかと電源とを選択的に導通させるための切換手段と、複数の給電端子の何れか一つと電源との間に介設されたコイルフィルタとを備えることを特徴とする。
【0008】
この車両用モータ制御装置は、車両に搭載されるブラシ付DCモータを制御するものであり、DCモータのブラシに接続された複数の給電端子と、DCモータに電力を供給する電源と、複数の給電端子の何れかと電源とを選択的に導通させる切換手段とを備える。この場合、切換手段により電源と導通する給電端子を切り換えることにより、DCモータの回転数を変化させることができる。そして、この車両用モータ制御装置では、何れか一つの給電端子と電源との間、すなわち、複数の給電端子と電源とを結ぶ複数の電力系統のうち、何れか一つの電力系統に対して1体のコイルフィルタが設けられる。これにより、コイルフィルタを有する電力系統を介して電源からDCモータに電力が供給される際には、当該コイルフィルタによりDCモータで発生するノイズが除去される。また、コイルフィルタを有する電力系統と、コイルフィルタを有していない電力系統とは、DCモータの作動中、ブラシ等を介して微妙に導通し合う。従って、コイルフィルタを有していない電力系統を介して電源からDCモータに電力が供給される場合であっても、コイルフィルタによるノイズの除去効果を得ることが可能である。従って、本発明によれば、回転数が複数段階に制御されるブラシ付DCモータを作動させた際のラジオノイズを1体のコイルフィルタにより低コスト化および省スペース化を図りつつ良好に抑制することが可能となる。
【0009】
また、コイルフィルタは、DCモータの回転数を最も高く設定する際に用いられる給電端子と電源との間に介設されると好ましい。
【0010】
この車両用モータ制御装置において仮にコイルフィルタが破損等した場合、当該コイルフィルタを含む電力系統を介してDCモータに電力を供給することが不能となる。また、DCモータの耐久性は、回転数が低いほど良好に保たれる。従って、この態様のように、DCモータの回転数を最も高く設定する際に用いられる給電端子と電源との間にコイルフィルタを介設しておけば、仮にコイルフィルタが破損等しても、モータ耐久性を良好に保ち得る電力系統、すなわち、コイルフィルタを有していない電力系統を介したDCモータへの給電を確保することができる。この結果、この態様によれば、車両用モータ制御装置の信頼性を向上させることが可能となる。
【0011】
更に、DCモータは、コモンブラシ、低回転用ブラシおよび高回転用ブラシを有し、複数の給電端子には、DCモータの低回転用ブラシと接続されてDCモータを低い回転数で作動させる際に用いられる低回転用給電端子と、DCモータの高回転用ブラシと接続されてDCモータを高い回転数で作動させる際に用いられる高回転用給電端子とが含まれ、低回転用給電端子と高回転用給電端子とは、それぞれ切換手段を構成するモータリレーを介して電源と接続されていると好ましい。
【0012】
また、DCモータは、車両制動装置のアキュムレータに対して作動液を昇圧させて供給するポンプの駆動源として用いられると好ましい。
【0013】
本発明による車両制動装置は、ブラシ付DCモータを駆動源とするポンプにより昇圧された作動液を蓄えるアキュムレータを液圧発生源として含む車両制動装置において、DCモータのブラシに接続された複数の給電端子と、DCモータに電力を供給する電源と、複数の給電端子の何れかと電源とを選択的に導通させるための切換手段と、複数の給電端子の何れか一つと電源との間に介設されたコイルフィルタとを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、回転数が複数段階に制御されるブラシ付DCモータを作動させた際のラジオノイズを低コスト化および省スペース化を図りつつ良好に抑制することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明による車両制動装置を示す系統図である。同図に示される車両制動装置10は、車両用の電子制御式ブレーキシステム(ECB)を構成しており、ドライバーによるブレーキペダル12の操作に応じて、車両の4輪のブレーキを独立かつ最適に設定し得るものである。ブレーキペダル12は、ドライバーによる踏み込み操作に応じて作動流体(作動液)としてのブレーキオイルを送り出すマスタシリンダ14に接続されている。また、ブレーキペダル12には、その踏み込みストロークを検出するためのストロークセンサ46が設けられている。更に、マスタシリンダ14には、リザーバタンク26が接続されており、マスタシリンダ14の一方の出力ポートには、開閉弁23を介して、ドライバーによるブレーキペダル12の操作力に応じた反力を創出するストロークシミュレータ24が接続されている。なお、開閉弁23は、非通電時に閉状態にあり、ドライバーによるブレーキペダル12の操作が検出された際に開状態に切り換えられる常閉型電磁弁である。
【0017】
マスタシリンダ14の一方の出力ポートには、右前輪用のブレーキ油圧制御管16が接続されており、ブレーキ油圧制御管16は、図示されない右前輪に対して制動力を付与する右前輪用のホイールシリンダ20FRに接続されている。また、マスタシリンダ14の他方の出力ポートには、左前輪用のブレーキ油圧制御管18が接続されており、ブレーキ油圧制御管18は、図示されない左前輪に対して制動力を付与する左前輪用のホイールシリンダ20FLに接続されている。右前輪用のブレーキ油圧制御管16の中途には、右電磁開閉弁22FRが設けられており、左前輪用のブレーキ油圧制御管18の中途には、左電磁開閉弁22FLが設けられている。これらの右電磁開閉弁22FRおよび左電磁開閉弁22FLは、何れも、非通電時に開状態にあり、ドライバーによるブレーキペダル12の操作が検出された際に閉状態に切り換えられる常開型電磁弁である。
【0018】
また、右前輪用のブレーキ油圧制御管16の中途には、右前輪側のマスタシリンダ圧を検出する右マスタ圧力センサ48FRが設けられており、左前輪用のブレーキ油圧制御管18の途中には、左前輪側のマスタシリンダ圧を計測する左マスタ圧力センサ48FLが設けられている。車両制動装置10では、ドライバーによってブレーキペダル12が踏み込まれた際、ストロークセンサ46によって踏み込み操作量が検出されるが、これらの右マスタ圧力センサ48FRおよび左マスタ圧力センサ48FLによって検出されるマスタシリンダ圧からもブレーキペダル12の踏み込み操作力を求めることができる。このように、ストロークセンサ46の故障を想定して、マスタシリンダ圧を2つの圧力センサ48FRおよび48FLによって監視することは、フェイルセーフの観点からみて好ましい。
【0019】
一方、リザーバタンク26には、油圧給排管28の一端が接続されており、この油圧給排管28の他端には、ブラシ付DCモータ32により駆動されるオイルポンプ34の吸込口が接続されている。オイルポンプ34の吐出口は、高圧管30に接続されており、この高圧管30には、アキュムレータ50とリリーフバルブ53とが接続されている。本実施形態では、オイルポンプ34として、ブラシ付DCモータ32によってそれぞれ往復移動させられる2体以上のピストン(図示せず)を備えた往復動ポンプが採用される。また、アキュムレータ50としては、ブレーキオイルの圧力エネルギを窒素等の封入ガスの圧力エネルギに変換して蓄えるものが採用される。
【0020】
アキュムレータ50は、オイルポンプ34によって例えば14〜22MPa程度にまで昇圧されたブレーキオイルの液圧を蓄える。また、リリーフバルブ53の弁出口は、油圧給排管28に接続されており、アキュムレータ50におけるブレーキオイルの圧力が異常に高まって例えば25MPa程度になると、リリーフバルブ53が開弁し、高圧のブレーキオイルは油圧給排管28へと戻される。更に、高圧管30には、アキュムレータ50の出口圧力、すなわち、アキュムレータ50におけるブレーキオイルの圧力を検出するアキュムレータ圧センサ51が設けられている。
【0021】
そして、高圧管30は、増圧弁40FR,40FL,40RR,40RLを介して右前輪のホイールシリンダ20FR、左前輪のホイールシリンダ20FL、右後輪用のホイールシリンダ20RRおよび左後輪用のホイールシリンダ20RLに接続されている。以下、適宜、ホイールシリンダ20FR〜20RLを総称して「ホイールシリンダ20」といい、適宜、増圧弁40FR〜40RLを総称して「増圧弁40」という。増圧弁40は、何れも、非通電時は閉じた状態にあり、必要に応じてホイールシリンダ20の増圧に利用される常閉型の電磁流量制御弁(リニア弁)である。なお、図示されない車両の各車輪に対しては、ディスクブレーキユニットが設けられており、各ディスクブレーキユニットは、ホイールシリンダ20の作用によってブレーキパッドをディスクに押し付けることで制動力を発生する。
【0022】
また、右前輪のホイールシリンダ20FRと左前輪のホイールシリンダ20FLとは、それぞれ減圧弁42FRまたは42FLを介して油圧給排管28に接続されている。減圧弁42FRおよび42FLは、必要に応じてホイールシリンダ20FR,20FLの減圧に利用される常閉型の電磁流量制御弁(リニア弁)である。一方、右後輪用のホイールシリンダ20RRと左後輪用のホイールシリンダ20RLとは、常開型の電磁流量制御弁である減圧弁42RRまたは42RLを介して油圧給排管28に接続されている。以下、適宜、減圧弁42FR〜42RLを総称して「減圧弁42」という。更に、右前輪、左前輪、右後輪および左後輪のホイールシリンダ20FR〜20RL付近には、それぞれ対応するホイールシリンダ20におけるブレーキオイルの圧力であるホイールシリンダ圧を検出するシリンダ圧センサ44FR,44FL,44RRおよび44RLが設けられている。以下、適宜、シリンダ圧センサ44FR〜44RLを総称して「シリンダ圧センサ44」という。
【0023】
上述の右電磁開閉弁22FRおよび左電磁開閉弁22FL、増圧弁40FR〜40RL、減圧弁42FR〜42RL、オイルポンプ34、アキュムレータ50等は、車両制動装置10の油圧アクチュエータ80を構成する。そして、かかる油圧アクチュエータ80は、電子制御ユニット(以下「ECBECU」という)200によって制御される。ECBECU200は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAM、入出力インターフェース、メモリ等を備えるものである。
【0024】
かかるECBECU200には、上述の電磁開閉弁22FR,22FL、開閉弁23、増圧弁40FR〜40RL、減圧弁42FR〜42RL等が電気的に接続されている。これらの電磁開閉弁22FR,22FL、開閉弁23、増圧弁40FR〜40RL、および減圧弁42FR〜42RLは、ECBECU200によってそれぞれ制御される。同様に、オイルポンプ34を駆動するためのブラシ付DCモータ32も、ECBECU200によって制御される。
【0025】
また、ECBECU200には、シリンダ圧センサ44FR〜44RLから、ホイールシリンダ20FR〜20RLにおけるホイールシリンダ圧を示す信号が与えられる。更に、ECBECU200には、ストロークセンサ46からブレーキペダル12の踏み込みストロークを示す信号が与えられ、右マスタ圧力センサ48FRおよび左マスタ圧力センサ48FLからマスタシリンダ圧を示す信号が与えられる。加えて、ECBECU200には、アキュムレータ圧センサ51からアキュムレータ50におけるブレーキオイルの圧力を示す信号が与えられる。
【0026】
このように構成される車両制動装置10では、ECBECU200により、ブレーキペダル12の踏み込みストロークとマスタシリンダ圧とから車両の目標減速度が算出され、算出された目標減速度に応じて各車輪のホイールシリンダ圧の目標値が求められる。そして、ECBECU200によって、各車輪のホイールシリンダ圧が目標値になるように増圧弁40および減圧弁42への制御電流値が定められ、増圧弁40および減圧弁42がフィードバック制御される。また、ブレーキペダル12が踏み込まれてアキュムレータ50内のブレーキオイルが消費されると、ECBECU200は、アキュムレータ50の圧力が常に所望の範囲内に収まるように、アキュムレータ圧センサ51の検出値に応じてモータ32を作動させてオイルポンプ34を駆動する。これにより、オイルポンプ34は、油圧給排管28を介してリザーバタンク26からブレーキオイルを吸い込み、ブレーキオイルを昇圧させてアキュムレータ50に供給する。
【0027】
ところで、本実施形態の車両制動装置10では、アキュムレータ50に対してブレーキオイルを昇圧させて供給するオイルポンプ34の駆動源としてブラシ付DCモータ32が用いられている。図2は、かかるブラシ付DCモータ32の制御ブロック図である。同図に示されるように、ブラシ付DCモータ32に対しては、車両に搭載されたバッテリ300から電力が供給される。バッテリ300には、第1モータリレー301と第2モータリレー302とが並列に接続されている。第1モータリレー301および第2モータリレー302とは、それぞれECBECU200によりON/OFF制御される。そして、第1モータリレー301は低回転用給電端子BM1と接続され、第2モータリレー302は、高回転用給電端子BM2と接続されている。すなわち、ECBECU200,第1および第2モータリレー301および302は、複数の給電端子BM1およびBM2の何れかと電源としてのバッテリ300とを選択的に導通させる切換手段として機能する。
【0028】
本実施形態において、ブラシ付DCモータ32は、負極としてのコモンブラシ320と、正極としての低回転用ブラシ321および高回転用ブラシ322とを有している。コモンブラシ320は接地される一方、低回転用ブラシ321は、低回転用給電端子BM1と接続され、高回転用ブラシ322は、高回転用給電端子BM2と接続されている。これにより、第1モータリレー301がONされると、ブラシ付DCモータ32の低回転用ブラシ321とコモンブラシ320とにバッテリ300によって電圧が印加され、ブラシ付DCモータ32は、予め定められた比較的低い回転数で回転駆動されることになる。また、第2モータリレー302がONされると、ブラシ付DCモータ32の高回転用ブラシ322とコモンブラシ320とにバッテリ300によって電圧が印加され、ブラシ付DCモータ32は、予め定められた比較的高い回転数で回転駆動されることになる。なお、第1モータリレー301と第2モータリレー302とを同時にONすれば、ブラシ付DCモータ32は、上述の低い回転数と高い回転数との間の中程度の回転数で作動することになる。
【0029】
更に、低回転用給電端子BM1とブラシ付DCモータ32の低回転用ブラシ321との間にはコイル303が介設されると共に、コイル303とブラシ付DCモータ32のコモンブラシ320との間にはコンデンサ304が介設されており、コイル303とコンデンサ304とは、ノイズを除去するためのLCフィルタを構成する。更に、高回転用給電端子BM2とブラシ付DCモータ32のコモンブラシ320との間にも、ノイズを除去するためのコンデンサ305が介設されている。
【0030】
そして、本実施形態では、複数の給電端子BM1およびBM2とバッテリ300とを結ぶ複数の電力系統のうち、高回転用給電端子BM2とバッテリ300とを結ぶ電力系統に対して1体のコイルフィルタ310が設けられている。すなわち、コイルフィルタ310は、切換手段を構成する第2モータリレー302と高回転用給電端子BM2との間に介設されている。コイルフィルタ310としては、ブラシ付DCモータ32に対しておよそ30A程度の大電流が供給されることを考慮して、20μH程度の容量を有する比較的大きなものが用いられる。
【0031】
これにより、コイルフィルタ310を有する電力系統、すなわち、第2モータリレー302や高回転用給電端子BM2等を含む電力系統を介してバッテリ300からブラシ付DCモータ32に電力が供給される際には、コイルフィルタ310によりブラシ付DCモータ32で発生するノイズが除去される。また、コイルフィルタ310を有する電力系統と、コイルフィルタ310を有していない電力系統とは、ブラシ付DCモータ32の作動中、ブラシ321,322等を介して微妙に導通し合う。従って、コイルフィルタ310を有していない電力系統、すなわち、第1モータリレー301や低回転用給電端子BM1等を含む電力系統を介してバッテリ300からブラシ付DCモータ32に電力が供給される場合であっても、コイルフィルタ310によるノイズの除去効果を得ることが可能である。この結果、本実施形態の車両制動装置10では、回転数が複数段階に制御されるブラシ付DCモータ32を作動させた際のラジオノイズを1体のコイルフィルタ310により低コスト化および省スペース化を図りつつ良好に抑制することが可能となる。
【0032】
ここで、仮にコイルフィルタ310が破損等した場合、当該コイルフィルタ310を含む電力系統を介してブラシ付DCモータ32に電力を供給することが不能となる。また、ブラシ付DCモータ32の耐久性は、その回転数が低いほど良好に保たれる。従って、本実施形態のように、ブラシ付DCモータ32の回転数を最も高く設定する際に用いられる給電端子BM2とバッテリ300(第2モータリレー302)との間にコイルフィルタ310を介設しておけば、仮にコイルフィルタ310が破損等しても、モータ耐久性を良好に保ち得る電力系統、すなわち、コイルフィルタ310を有していない電力系統を介したブラシ付DCモータ32への給電を確保することができる。この結果、本実施形態では、ブラシ付DCモータ32の制御系統の信頼性を向上させることが可能となる。
【0033】
次に、図3を参照しながら、上述の車両制動装置10に含まれるオイルポンプ34を駆動するブラシ付DCモータ32に関連する異常判定の手順について説明する。
【0034】
図3は、ブラシ付DCモータ32に関連する異常判定の手順を説明するためのフローチャートであり、同図に示されるルーチンは、上述のECBECU200により車両始動時等の所定のタイミングで実行される。図3に示されるように、本ルーチンの実行タイミングになると、ECBECU200は、第1モータリレー301をONする(S10)。そして、第1モータリレー301をONすると、ECBECU200は、例えば、アキュムレータ圧センサ51の検出値等に基づいてブラシ付DCモータ32が作動しているか否かを判定する(S12)。
【0035】
S12にてブラシ付DCモータ32が作動していないと判断される場合(S12におけるNo)、ブラシ付DCモータ32に何らかのトラブルが発生しているか、あるいは、第1モータリレー301に断線等のトラブルが発生しているおそれがある。従って、S12にて否定判断を行った場合、ECBECU200は、第1モータリレー異常フラグをONし(S14)、本ルーチンを終了させる。この場合、少なくともオイルポンプ34のブラシ付DCモータ32を予め定められた低い回転数で作動させることが不能となることから、S14にて第1モータリレー異常フラグがONされた場合、オイルポンプ34の作動が禁止される。
【0036】
一方、S12にてブラシ付DCモータ32が正常に作動していると判断した場合(S12におけるYes)、ECBECU200は、第1モータリレー301をOFFすると共に、第2モータリレー302をONする(S16)。そして、第2モータリレー302をONすると、ECBECU200は、ブラシ付DCモータ32が作動しているか否かを判定する(S18)。S18にてブラシ付DCモータ32が作動していないと判断される場合(S18におけるNo)、第2モータリレー302またはコイルフィルタ310に断線等のトラブルが発生しているおそれがある。従って、S18にて否定判断を行った場合、ECBECU200は、第2モータリレー異常フラグをONし(S20)、本ルーチンを終了させる。
【0037】
S18にて否定判断が行われた場合、第2モータリレー302またはコイルフィルタ310に断線等のトラブルが発生している可能性があり、オイルポンプ34のブラシ付DCモータ32を高回転で作動させることが不能となるが、第1モータリレー301は正常であることから(S12)、ブラシ付DCモータ32を低回転で作動させることは可能である。このため、S20にて第2モータリレー異常フラグがONされた場合、第2モータリレー302を介してブラシ付DCモータ32に電力を供給してモータ32を予め定められた高い回転数で作動させることのみが禁止され、第1モータリレー301を介してブラシ付DCモータ32に電力を供給してモータ32を低い回転数で作動させることは許容される。
【0038】
そして、S18にてブラシ付DCモータ32が正常に作動していると判断した場合(S18におけるYes)、ECBECU200は、第2モータリレー302をOFFし(S22)、本ルーチンを終了させる。
【0039】
なお、上記実施形態のブラシ付DCモータ32は、正極として2つブラシ321および322を有する物として説明されたが、これに限られるものではない。すなわち、ブラシ付DCモータ32は、コモンブラシ以外に3つ以上のブラシを有するものであってもよい。また、本発明は、コモンブラシ以外に複数のブラシを有するモータ以外のブラシ付DCモータに適用され得ることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明による車両制動装置を示す系統図である。
【図2】図1の車両制動装置に含まれるポンプを駆動するブラシ付DCモータの制御ブロック図である。
【図3】図1の車両制動装置に含まれるポンプを駆動するブラシ付DCモータに関連する異常判定の手順を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0041】
10 車両制動装置、12 ブレーキペダル、14 マスタシリンダ、20FL,20FR,20RL,20RR ホイールシリンダ、32 ブラシ付DCモータ、34 オイルポンプ、50 アキュムレータ、80 油圧アクチュエータ、200 ECBECU、300 バッテリ、301 第1モータリレー、302 第2モータリレー、303 コイル、304,305 コンデンサ、310 コイルフィルタ、320 コモンブラシ、321 低回転用ブラシ、322 高回転用ブラシ、BM1 低回転用給電端子、BM2高回転用給電端子。




 

 


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