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発明の名称 ケーブル保持具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−53886(P2007−53886A)
公開日 平成19年3月1日(2007.3.1)
出願番号 特願2005−269117(P2005−269117)
出願日 平成17年8月19日(2005.8.19)
代理人 【識別番号】100081374
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 和男
発明者 長田 豊 / 中安 正典 / 川野 正和 / 朝生 朋美
要約 課題
電気機器のケーシング等の壁に取り付けるケーブル保持具において、作業性を向上させ、保護等級IP54を確保し、表面、裏面のいずれの側からも壁に取り付けることができるようにする。

解決手段
ケーブルを傷めないように弾性的に保持する弾性パッキン14を着脱可能に収容するために各ブロック13に形成される中空部13dに各弾性パッキンが横移動できないようにするための複数の凸部13pを形成した構成、複数のブロック(13A,13B,13C)の一つに頭付きビス15が螺合するナット16を締付け部13gに回転不能にインサートしておく構成及び完成したケーブル保持具11をケーシング等の壁に取り付ける際に、表面13m、裏面13nのいずれの側からも取り付けることができるようにした構成を備える。
特許請求の範囲
【請求項1】
ケーブルを通す方向に対して直交する方向に分離することが可能な複数のブロックを有し、該ブロックは隣接するブロックと合わせた状態で取り付けられるように構成され、該隣接するブロックとの合せ面に前記ケーブルを通すための切欠き部と、該切欠き部と対応する位置に前記ケーブルを保持するための略半円形状の凹部を有する弾性パッキンを着脱可能に収容する中空部とが形成され、前記凹部と隣り合う前記ブロックに装着された前記弾性パッキンの凹部とにより前記ケーブルの周囲を覆って前記ケーブルを保持するように構成され、ケーシング等の壁の開口部を覆うように取り付けられるケーブル保持具において、前記弾性パッキンを着脱可能に収容する前記中空部の底面に、該弾性パッキンが横移動できないような複数の凸部を設けたことを特徴とするケーブル保持具。
【請求項2】
ケーブルを通す方向に対して直交する方向に分離することが可能な複数のブロックを有し、該ブロックは隣接するブロックと合わせた状態で取り付けられるように構成され、該隣接するブロックとの合せ面に前記ケーブルを通すための切欠き部と、該切欠き部と対応する位置に前記ケーブルを保持するための略半円形状の凹部を有する弾性パッキンを着脱可能に収容する中空部とが形成され、前記凹部と隣り合う前記ブロックに装着された前記弾性パッキンの凹部とにより前記ケーブルの周囲を覆って前記ケーブルを保持するように構成され、ケーシング等の壁の開口部を覆うように取り付けられるケーブル保持具において、複数の前記ブロックを互いに頭付きビスを用いて締め付け固定するための一つのブロックの締付け部に前記頭付きビスと螺合するめねじが形成されたナットが回転不能にインサートされ、他の前記ブロックの締付け部には前記頭付きビスがゆるく貫通可能なばか穴が前記ナットと同芯状に形成され、前記他のブロックの締付け部から前記頭付きビスを差し込んで前記ナットに締め付けることで前記複数のブロックが互いに固定されるように構成したことを特徴とするケーブル保持具。
【請求項3】
ケーブルを通す方向に対して直交する方向に分離することが可能な複数のブロックを有し、該ブロックは隣接するブロックと合わせた状態で取り付けられるように構成され、該隣接するブロックとの合せ面に前記ケーブルを通すための切欠き部と、該切欠き部と対応する位置に前記ケーブルを保持するための略半円形状の凹部を有する弾性パッキンを着脱可能に収容する中空部とが形成され、前記凹部と隣り合う前記ブロックに装着された前記弾性パッキンの凹部とにより前記ケーブルの周囲を覆って前記ケーブルを保持するように構成され、ケーシング等の壁の開口部を覆うように取り付けられるケーブル保持具において、前記複数のブロックの前記ケーシング等の壁に密着する部分に四周状に形成され棒状の弾性パッキンが収容されるパッキン溝が、前記ブロックの表裏両面に設けられ、前記壁に対して表面、裏面のいずれの側からも取り付けられるように構成したことを特徴とするケーブル保持具。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の被覆電線が束ねられたケーブルをまとめて保持しなから電気機器のケーシング等の壁に取り付けられるようにしたケーブル保持具に係り、特にケーブルを傷めないように弾性的に保持する弾性パッキンを着脱可能に収容するために各ブロックに形成される中空部に各弾性パッキンが横移動できないようにするための複数の凸部を形成することで、組立て時における作業性を著しく向上させると共に、複数のブロックの一つに頭付きビスが螺合するナットを締付け部に回転不能にインサートしておくことで、他のブロックの締付け部から頭付きビスを差し込んで締め付けるだけで極めて簡単に各ブロックが締め付け固定されるようにして組立て作業の能率を向上させると共に、各ブロックの密着度を高めてケーブル保持具の保護等級を、IP表示でIP54(IPとはInternational Protectionの略で、IEC 529、JISC 0920に基づいて規定された固形異物、水に対する電気機器、キャビネットの保護等級表示であり、「IP」は保護特性記号を、「5」は「防塵形」(粉塵が内部に侵入することを防止する。若干の粉塵の侵入があっても正常な運転を阻害しない。)を、「4」は「飛沫に対する保護」(いかなる方向からの水の飛沫によっても有害な影響を受けない。)まで確保し、しかも完成したケーブル保持具をケーシング等の壁に取り付ける際に、表面、裏面のいずれの側からも壁に取り付けることができるようにし、使用性を著しく向上させたケーブル保持具に関する。
【背景技術】
【0002】
まず図23から図27により、従来例について説明すると、特許文献1に開示されたケーブル保持具1は、ケーブル(図示せず)を通す方向に対して直交する方向(横切る方向)に分離することが可能な複数のブロック3(3A,3B,3C)を有し、該ブロック3は隣接するブロック3A,3B,3Cと夫々合わせた状態で取り付けられるように構成され、該隣接するブロックとの合せ面3aにケーブル(図2参照)を通すための切欠き部3bと、該切欠き部と対応する位置にケーブルを保持するための略半円形状の凹部3cを有する弾性パッキン4を着脱可能に収容する中空部3dとが形成され、凹部3cと隣り合うブロック3に装着された弾性パッキン4の凹部4cとによりケーブルの周囲を覆ってケーブルを保持するように構成され、ケーシング等の壁の開口部(図示せず)(図6、図16及び図17参照)を覆うように取り付けられるものである。
【0003】
しかし中空部3dは、基本的に断面長方形状の溝として形成され、その底面3eは平らであり、何らの凹凸もないので、ここに収容される弾性パッキン4は、この中空部3d内を、図26及び図27に示すように、自由に矢印A,Bの如く移動することができる。このことは、図24に示すように、弾性パッキン4を中空部3d内にぎっしり隙間なく収容した場合には両端の弾性パッキン4がブロック3(3B)の端面3fに当たるため、複数の弾性パッキン4の全体が移動できなくなることにより各個も移動不能となるが、それまでの弾性パッキン4の収容作業の途中では、弾性パッキン4が適当に動いてしまって、組立て作業がしづらく、組立て作業能率が良好でないという欠点があった。
【0004】
また各ブロック3の締付け後の密着度や締付け作業のし易さについては、各ブロック3の締付け部3gには、すべてばか穴3hのみが形成されており、各ブロック3の締付けは、図23に示すように、長い頭付きビス5をブロック3Aの2つのばか穴3hにまず挿入し、ブロック3Bのばか穴3hを通過したところで、ナット6を頭付きビス5に螺合させて頭付きビス5の略中央までねじ込み、突出した頭付きビス5のおねじ部5aを更にブロック3Cのばか穴3hに挿入し、更に該ばか穴から突出したねじ部5aにナット8を螺合ささせ、まずナット6によりブロック3Aと3Bとを締め付け、次いでナット8によりブロック3Bと3Cとを締め付けて組立て作業完了となる。
この場合、ブロック3B用のナット6を締め付けるには、頭付きビス5のおねじ部5aが長く突出しているため、ソケット状のスパナの使用はしづらく、必然的に片開き形状のスパナを使用することになるばかりでなく、頭付きビス5の頭5bもスパナでくわえて頭付きビスの共回りを防がなければならないため作業能率が低く、またナット6,8がが計4個もあるため、合計4回のスパナによるナット6,8の締付けが必要で作業能率が良好でなく、また各ブロック3の密着度もあまり期待できなかった。
【0005】
また従来例のケーブル保持具1においては、ケシーシングの壁(図示せず)に該ケーブル保持具を密着状態で取り付けるための棒状のパッキン(図示せず)(図8参照)を収容するためのパッキン溝3iは、各ブロック3の表面3mには全く設けられておらず、裏面3nと合せ面3aにのみ設けられているため、ケーブル保持具1は、裏面3nを壁側にして取り付ける以外に方法がなく、必要があっても、通常と逆向きにケーブル保持具1を取り付けることは不可能であった。
【0006】
【特許文献1】 特開平9−9463号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記した従来技術の欠点をなくすためになされたものであって、その目的とするところは、ケーブルを通す方向に対して直交する方向に分離することが可能な複数のブロックを有し、該ブロックは隣接するブロックと合わせた状態で取り付けられるように構成され、該隣接するブロックとの合せ面にケーブルを通すための切欠き部と、該切欠き部と対応する位置にケーブルを保持するための略半円形状の凹部を有する弾性パッキンを着脱可能に収容する中空部とが形成され、凹部と隣り合うブロックに装着された弾性パッキンの凹部とによりケーブルの周囲を覆ってケーブルを保持するように構成され、ケーシング等の壁の開口部を覆うように取り付けられるケーブル保持具において、弾性パッキンを着脱可能に収容する中空部の底面に、該弾性パッキンが横移動できないような複数の凸部を設けることによって、ケーブル保持具の組立て時において、弾性パッキンを中空部に収容する際に、いずれの仕切られた中空部に弾性パッキンを収容する場合にも、該弾性パッキンが決して横方向(中空部の長手方向に沿う方向)には移動しないことによって、ケーブル保持具の組立ての作業能率を著しく向上させることである。
【0008】
また他の目的は、上記構成のケーブル保持具において、複数の前記ブロックを互いに頭付きビスを用いて締め付け固定するための一つのブロックの締付け部に頭付きビスと螺合するめねじが形成されたナットが回転不能にインサートされ、他のブロックの締付け部には頭付きビスがゆるく貫通可能なばか穴が前記ナットと同芯状に形成され、他のブロックの締付け部から頭付きビスを差し込んでナットに締め付けることで前記複数のブロックが互いに固定されるように構成することにより、例えばプラスドライバ用の十文字溝が形成された頭付きビスを一方のブロックのばか穴に差し込んでプラスドライバで該頭付きビスを他方のブロックにインサートされたナットにねじ込むだけで簡単に各ブロックの組立てが完了するようにすることであり、またこれによって組立てに当たってスパナの使用を不要として組立て作業能率の著しい向上を図ると共に、締付けが完全化される結果、各ブロックの密着度を向上させ、IP54の保護等級をクリアしたケーブル保持具を提供することである。
【0009】
更に他の目的は、上記構成のケーブル保持具において、複数のブロックのケーシング等の壁に密着する部分に四周状に形成され棒状の弾性パッキンが収容されるパッキン溝が、ブロックの表裏両面に設けられ、壁に対して表面、裏面のいずれの側からも取り付けられるように構成することにより、ケーシングや壁の状況によって、表面を外側にして、又は裏面を外側にしての取付けを可能として状況に応じて最も適した取付けができるようにすることであり、またこれによってケーブル保持具の取付け状態も含めた電気機器の設計及びデザインの自由度を高めることである。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、上記のようにケーブルを通す方向に対して直交する方向に分離することが可能な複数のブロックを有し、該ブロックは隣接するブロックと合わせた状態で取り付けられるように構成され、該隣接するブロックとの合せ面にケーブルを通すための切欠き部と、該切欠き部と対応する位置にケーブルを保持するための略半円形状の凹部を有する弾性パッキンを着脱可能に収容する中空部とが形成され、凹部と隣り合うブロックに装着された弾性パッキンの凹部とによりケーブルの周囲を覆ってケーブルを保持するように構成され、ケーシング等の壁の開口部を覆うように取り付けられるケーブル保持具において、弾性パッキンを着脱可能に収容する中空部の底面に、該弾性パッキンが横移動できないような複数の凸部を設けたので、ケーブル保持具の組立て時において、弾性パッキンを中空部に収容する際に、いずれの仕切られた中空部に弾性パッキンを収容する場合にも、該弾性パッキンが決して横方向(中空部の長手方向に沿う方向)には移動しないという効果があり、またこの結果ケーブル保持具の組立ての作業能率を著しく向上させることができる効果がある。
【0011】
また上記構成のケーブル保持具において、複数の前記ブロックを互いに頭付きビスを用いて締め付け固定するための一つのブロックの締付け部に頭付きビスと螺合するめねじが形成されたナットが回転不能にインサートされ、他のブロックの締付け部には頭付きビスがゆるく貫通可能なばか穴が前記ナットと同芯状に形成され、他のブロックの締付け部から頭付きビスを差し込んでナットに締め付けることで前記複数のブロックが互いに固定されるように構成したので、例えばプラスドライバ用の十文字溝が形成された頭付きビスを一方のブロックのばか穴に差し込んでプラスドライバで該頭付きビスを他方のブロックにインサートされたナットにねじ込むだけで簡単に各ブロックの組立てが完了するという効果があり、またこの結果組立てに当たってスパナの使用が不要となり、組立て作業能率の著しい向上を図ることができる効果が得られると共に、締付けが完全化される結果、各ブロックの密着度が向上し、IP54の保護等級をクリアしたケーブル保持具を提供することができる効果がある。
【0012】
また上記構成のケーブル保持具において、複数のブロックのケーシング等の壁に密着する部分に四周状に形成され棒状の弾性パッキンが収容されるパッキン溝が、ブロックの表裏両面に設けられ、壁に対して表面、裏面のいずれの側からも取り付けられるように構成したので、ケーシングや壁の状況によって、表面を外側にして、又は裏面を外側にしての取付けを可能となり、状況に応じて最も適した取付けができるという効果があり、またこの結果ケーブル保持具の取付け状態も含めた電気機器の設計及びデザインの自由度を高めることができる効果が得られる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
要するに本発明(請求項1)は、ケーブルを通す方向に対して直交する方向に分離することが可能な複数のブロックを有し、該ブロックは隣接するブロックと合わせた状態で取り付けられるように構成され、該隣接するブロックとの合せ面に前記ケーブルを通すための切欠き部と、該切欠き部と対応する位置に前記ケーブルを保持するための略半円形状の凹部を有する弾性パッキンを着脱可能に収容する中空部とが形成され、前記凹部と隣り合う前記ブロックに装着された前記弾性パッキンの凹部とにより前記ケーブルの周囲を覆って前記ケーブルを保持するように構成され、ケーシング等の壁の開口部を覆うように取り付けられるケーブル保持具において、前記弾性パッキンを着脱可能に収容する前記中空部の底面に、該弾性パッキンが横移動できないような複数の凸部を設けたことを特徴とするものである。
【0014】
また本発明(請求項2)は、ケーブルを通す方向に対して直交する方向に分離することが可能な複数のブロックを有し、該ブロックは隣接するブロックと合わせた状態で取り付けられるように構成され、該隣接するブロックとの合せ面に前記ケーブルを通すための切欠き部と、該切欠き部と対応する位置に前記ケーブルを保持するための略半円形状の凹部を有する弾性パッキンを着脱可能に収容する中空部とが形成され、前記凹部と隣り合う前記ブロックに装着された前記弾性パッキンの凹部とにより前記ケーブルの周囲を覆って前記ケーブルを保持するように構成され、ケーシング等の壁の開口部を覆うように取り付けられるケーブル保持具において、複数の前記ブロックを互いに頭付きビスを用いて締め付け固定するための一つのブロックの締付け部の前記頭付きビスと螺合するめねじが形成されたナットが回転不能にインサートされ、他の前記ブロックの締付け部には前記頭付きビスがゆるく貫通可能なばか穴が前記ナットと同芯状に形成され、前記他のブロックの締付け部から前記頭付きビスを差し込んで前記ナットに締め付けることで前記複数のブロックが互いに固定されるように構成したことを特徴とするものである。
【0015】
また本発明(請求項3)は、ケーブルを通す方向に対して直交する方向に分離することが可能な複数のブロックを有し、該ブロックは隣接するブロックと合わせた状態で取り付けられるように構成され、該隣接するブロックとの合せ面に前記ケーブルを通すための切欠き部と、該切欠き部と対応する位置に前記ケーブルを保持するための略半円形状の凹部を有する弾性パッキンを着脱可能に収容する中空部とが形成され、前記凹部と隣り合う前記ブロックに装着された前記弾性パッキンの凹部とにより前記ケーブルの周囲を覆って前記ケーブルを保持するように構成され、ケーシング等の壁の開口部を覆うように取り付けられるケーブル保持具において、前記複数のブロックの前記ケーシング等の壁に密着する部分に四周状に形成され棒状の弾性パッキンが収容されるパッキン溝が、前記ブロックの表裏両面に設けられ、前記壁に対して表面、裏面のいずれの側からも取り付けられるように構成したことを特徴とするものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下本発明を図面に示す実施例に基づいて説明する。図1から図12において、本発明に係るケーブル保持具11は、ケーブル12を通す方向に対して直交する方向に分離することが可能な複数のブロック13(13A,13B,13C)を有し、該ブロックは隣接するブロック13と合わせた状態で取り付けられるように構成され、該隣接するブロック13との合せ面13aにケーブル12を通すための切欠き部13bと、該切欠き部と対応する位置にケーブル12を保持するための略半円形状の凹部13cを有する弾性パッキン14を着脱可能に収容する中空部13dとが形成され、凹部13cと隣り合うブロック13に装着された弾性パッキン14の凹部14cとによりケーブル12の周囲を覆ってケーブル12を保持するように構成され、ケーシング18等の壁19の開口部19aを覆うように取り付けられるケーブル保持具であって、弾性パッキン14を着脱可能に収容する中空部13dの底面13eに、該弾性パッキン14が横移動できないような複数の円弧で形成された凸部13pを設けたものである。
複数の凸部13pの間隔、即ちピッチは切欠き部13b及び凹部13cのピッチに一致させてあり、ケーブル12の数が、例えば5本の場合は、凸部13pの数は4となる。
即ち、ケーブル12の数をnとすると、凸部13pの数はn−1となる。両端の弾性パッキン14は、夫々ブロック13の中空部13dの端面13fに当接して動くことができないため、凸部13pは、この個数でよいのである。
凸部13pの形状は、図示のような円弧で形成されたものに限定されるものではなく、弾性パッキン14の横移動を防止できるものであればどのようなものでもよい。
なお、弾性パッキン14は、その外側14aは、すべて同一の曲率半径で円弧状に形成されているが、ケーブル12を弾性的に保持するための凹部14bは、該ケーブルの直径に合わせてその曲率半径が定められている。即ち、図13に示すように、一対の弾性パッキン14を対向させて重ね合わせたときにできる穴14cの直径がケーブル12の直径よりもわずかに小さくなるように該曲率半径が設定され、円弧状に形成されている。
【0017】
ブロック13は、例えばボリカーボネート、ナイロン又はポリアセタール等の合成樹脂で一体成形されるものであり、図1から図15までに示す3ピースの場合は、両側のブロック13A,13Cと、水平方向両側に対称に形成された中央のブロック13Bの3個で構成され、図20及び図21に示す2ピースの場合は、両側のブロック13A,13Cの2個で構成されるようになっている。
【0018】
凸部13pの両側には該弾性パッキン14の外側14aの形状と同一の略半円形状、即ち円弧形状の横移動防止凹部13qが形成され、中空部13dは複数の凸部13pと該略半円形状の横移動防止凹部13qとにより連なる波状に形成されている。
これは弾性パッキン14の外側14aの形状に横移動防止凹部13qの形状を一致させることにより、弾性パッキン14の座りを良好にし、該弾性パッキンの組立て時における差込み作業を容易化し、作業能率を向上させるためである。
【0019】
ケーブル12は、複数の被覆電線20を束ねてごむ又は合成樹脂製のチューブ12aに収納したものであって、その太さは、例えば2mmφから14mmφまでのもの7種類(2mmφ、4mmφ、6mmφ、8mmφ、10mmφ、12mmφ、14mmφ)が使用される。
【0020】
次に、図4、図7、図8及び図10から図12により、複数のブロック13を互いに締め付け固定するための構成について説明すると、複数ブロック13を互いに頭付きビス15(ばね座金15e付きのもの)を用いて締め付け固定するための一つのブロック13Bの締付け部13gに、頭付きビス15のおねじ15aと螺合するめねじ16aが内部に形成され外周部にはローレット16bが形成されたナット16が合成樹脂の一体成形により回転不能にインサートされ、他のブロック13A,13Bの締付け部13gには頭付きビス15がゆるく貫通可能なばか穴13hがナッ16と同芯状に形成され、他のブロック13A,13Cの締付け部13gから頭付きビス15を差し込んでナット16に締め付けることで複数のブロック13(13A,13B,13C)が互いに高い密着度で固定されるように構成されている。
【0021】
頭付きビス15の頭部15bには、プラスドライバ用の十文字溝15cが形成されており、該十文字溝にプラスドライバ(図示せず)を差し込んで頭付きビス15を回転させることにより、そのおねじ15aがナット16のめねじ16aに螺合して、簡単にブロック13A及び13Cをブロック13Bに締め付け固定でき、図1又は図3に示すように、3ピースのケーブル保持具11が完成するように構成されている。
この場合、図13に示すように、ブロック13Bにインサートされたナット16のめねじ16aは、ブロック13Aからの頭付きビス15と、ブロック13Cからの頭付きビス15とにより共用されるように構成され、締付け時においては、一対の頭付きビス15が互いに干渉しないように、即ち両頭付きビス15,15の先端15dの間に適宜な隙間Cができるように、十分な螺合長さに設定されている。
【0022】
複数のブロック13がブロック13Aとブロック13Bとからなる2ピースのケーブル保持具11の場合には、図20から図22に示すように、一つのブロック13Aの締付け部13gに、めねじ16a及びローレット16bが形成された同様なナット16が合成樹脂の一体成形により回転不能にインサートされ、他のブロック13Bの締付け部13gには頭付きビス15(図示省略)がゆるく貫通可能なばか穴13h(図示省略)がナッ16と同芯状に形成され、他のブロック13Bの締付け部13gから頭付きビス15(図示省略)を差し込んでナット16に締め付けることで複数のブロック13(13A,13B)が互いに高い密着度で固定されるように構成されている。
【0023】
また各ブロック13のフランジ部13jには、ケーブル保持具11をケーシング18の壁19等に取り付けるための取付け穴13kが、その長手方向に対称に2個ずつ形成されている。
【0024】
次に、ケーブル保持具11を表裏両面側からケーシング18等の壁19に取付け可能とする構成について説明すると、複数のブロック13(13A,13B,13C)のケーシング18等の壁19に密着する部分に四周状に形成され棒状の弾性パッキン18が収容されるパッキン溝13iが、ブロック13の表面13m及び裏面13nに設けられ、壁19に対して頭付きビス22によりばね座金23を介して表面、裏面のいずれの側からも取り付けられるように構成されている。
またパッキン溝13iは、各ブロックの合せ面13aにも裏面13nに設けられたパッキン13iから連続して設けられており、各ブロックを締め付け固定した場合に、高い密着度が得られるように構成されており、棒状弾性パッキン21は、このパッキン溝13iの複雑な形状に合わせて、図8に示すように、かなり複雑な形状に折り曲げられたり、短く切断されたりして各種の形状に形成されている。
【0025】
本発明は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。
まず3ピース、即ちブロック13A,13B,13Cからなるケーブル保持具11について、図13から図15によりケーブル保持具11の組立てについて説明すると、図13において、ブロック13Bに形成された中空部13dの各々に、ケーブル12の直径に合った曲率半径の凹部14bが形成された弾性パッキン14を選んで矢印Dの如く差し込む。
【0026】
この場合、各弾性パッキン14の外側14aは横移動防止凹部13qと同一の半径であるので、しっくりと安定して全面で接触する。
そして本発明の最大の特徴である凸部13pが弾性パッキン14の横移動を完全に阻止するので、次々と差し込まれる弾性パッキン14が隣同士で干渉することもなく、非常に軽快に作業を進めることができる。特に全部の中空部13dを使用しないで開けておくような使い方をする場合には、従来のケーブル保持具1(図23及び図24)に比べて非常に作業がし易い。たとえ隣の中空部13dに弾性パッキン14が差し込まれなくても、弾性パッキン14は決して横移動することはなく、従ってブロック13を振動させたり、多少縦方向に傾斜させたような場合でも弾性パッキン14は動かず、差し込んだその位置に安定して固定されるからである。
【0027】
ブロック13Bの中空部13dへの弾性パッキン14のすべての差し込みが完了すると、図14に示すブロック13Bのようになり、夫々直径の異なるケーブル12を保持できる弾性パッキン14で中空部13dが満たされ、組立てが完了する。
続いてブロック13Aの各中空部13dに弾性パッキン14を差し込むのであるが、この場合には、ブロック13Bの対向する各中空部13dに差し込まれた弾性パッキン14と同一の弾性パッキン14を夫々差し込むことになる。これによって、重ね合わされたブロック13B,13Aの各弾性パッキン14によって、ケーブル12の周囲を弾性的に保持できる穴14cが形成される。この穴14cは、同一直径でもよく、各弾性パッキン14ごとに異ならせてもよい。図15に示す実施例では、2mmφ、4mmφ、6mmφ、10mmφ、14mmφの5種類の直径の穴14cが形成されており、従ってこの5種類の直径のケーブル12を保持することができる。
またすべての中空部13dに同一の弾性パッキン14を差し込んだ場合には、図2に示すように、同一直径、例えば最大直径である14mmφのケーブル12を合計10本保持することができる。
【0028】
次に、弾性パッキン14が各ブロック13の中空部13dに差し込まれた後の組立てについて説明する。弾性パッキン14の各ブロック13の中空部13dへの差し込みが完了したら、ブロック13の表面13m、裏面13nのいずれの側からケーシング18の壁19に取り付けるにしても、高い密着度を得るためには必ず各ブロック13の合せ面13aには棒状弾性パッキン21の半分位が突出する必要があるため、各ブロック13の裏面13n側のパッキン溝13iのすべてに棒状弾性パッキン21を押し込む。
ただし、裏面13n側からケーシング18の壁19にケーブル保持具11を取り付ける通常使用の場合には、表面13m側のパッキン溝13iには、棒状弾性パッキン21を押し込む必要はなく、逆に表面13m側から取り付ける場合には、表面13m側のパッキン溝13iにも棒状弾性パッキン21を押し込むことになる。
【0029】
棒状弾性パッキン21の各ブロック13のパッキン溝13iへの押し込みが完了したら、必要本数のケーブル12をブロック13A,13B間及びブロック13B,13C間に適宜通してから、図4、図8及び図15(これらの図ではケーブル12の図示は省略)に示すように、各ブロック13A,13B,13Cを水平方向に合せ面13aを密着させ、また該合せ面13aから直径の約1/2が突出した棒状弾性パッキン21同士を密着させて重ね合わせる。
【0030】
そして4本の頭付きビス15を用いてばね座金15eを介して各ブロック13A,13B,13Cを締め付けるが、この場合本発明の最大の特徴であるブロック13Bの締付け部13gにインサートされたローレット16b付きのナット16がその威力を発揮する。即ち、2本の頭付きビス15をまずブロック13Aの締付け部13gのばか穴13hに差し込んでそのおねじ15aをブロック13Bの締付け部13gのナット16のめねじ16aに螺合させて、プラスドライバ(図示せず)を頭付きビス15の頭部15bの十文字溝15cに嵌合させて締め付ける。頭付きビス15のおねじ15aの嵌合長さは、ナット16のめねじ16aの長さの1/2より少し短く設定されているので、締付け時において、その先端15dは、ナット16のめねじ16aの長さの中央より手前で停止し、対向してブロック13Cからねじ込まれる頭付きビス15の先端15dとの間に、図15に示す隙間Cが形成され、決して互いに干渉することはなく、適度に頭付きビス15を締め付けることによって、各ブロック13は合せ面13aにわずかに突出した棒状弾性パッキン21及びばね座金15eを圧縮しながら締め付けられる。
ブロック13Cも同様にして2本の頭付きビス15をブロック13Cの締付け部13gのばか穴13hに差し込んでナット16に締め付けることによりブロック13Bに締め付けることができる。
【0031】
本発明に係るケーブル保持具11では、上記のように締付けが非常に簡単になるばかりでなく、極めて高い密着度が得られ、固形異物、水に対する電機機器、キャビネットの保護等級でIP54を満たす密着度が得られる。
またナット16は全く回転しないから、4本の頭付きビス15を単にばか穴13hから差し込んで回転させてナット16に締め付けるだけの非常に簡単な作業により安全、確実に各ブロック13を締め付けることができ、その作業能率は非常に高く、ケーブル保持具11の組立て作業は極めて容易化される。
【0032】
ブロック13が、ブロック13Aと13Cとからなる2ピースの場合には、図20から図22に示すように、ケーブル12を適宜ブロック13A,13C間に通してから、ブロック13Cの締付け部13gのばか穴13hから差し込まれた2本の頭付きビス15のおねじ15aをブロック13Aにインサートされたナット16のめねじ16aに螺合させて締め付けることにより、同様に極めて容易、確実に各ブロック13A,13Cを締め付けることができ、保護等級でIP54を満たす密着度が得られる。また図21に示すように、各種の直径のケーブル12を保持することももちろん可能である。
【0033】
次に、完成したケーブル保持具11の電機機器等のケーシング18の壁19への取付けについて説明する。本発明に係るケーブル保持具11では、各ブロック13の表面11m及び裏面11nの両方に棒状弾性パッキン21を収容できるパッキン溝13iが形成されているので、図6、図16及び図17に示すように、頭付きビス22をばね座金23を介して取付け穴13kに差し込んで、通常の裏面13n側を壁19に向けて取り付けることもでき、この場合には裏面13n側の棒状弾性パッキン21が壁19に圧縮されながら押圧されて高い密着度が得られる。
【0034】
また逆に、図18及び図19に示すように、ブロック13の表面13m側のパッキン溝13iにも棒状弾性パッキン21を押し込んで、表面13m側を壁19に向けて取り付けることもでき、この場合には裏面13n側の棒状弾性パッキン21は専ら合せ面13aの密閉用に使用され、表面13m側の棒状弾性パッキン21が壁19に圧縮されながら押圧されて同様に高い密着度が得られる。
【0035】
このように、本発明ではケーブル保持具11の表裏両側からケーシング18の壁19に取り付けることができるので、周囲の状況や電機機器のデザインに応じて、ケーブル保持具11の外部への突出量を小さくしたいとき等には表面13m側を壁19に向けて取り付け、通常の体裁を重要視する場合で突出量が問題にならない等の通常の場合には、裏面13n側を壁19に向けて取り付けることができ、非常に便利である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】図1から図22は本発明の実施例に係り、図1は弾性パッキンを差し込み、ケーブルを通さないで完成したケーブル保持具の斜視図である。
【図2】弾性パッキンを差し込み、かつケーブルを通して完成したケーブル保持具の斜視図である。
【図3】弾性パッキンを外して完成したケーブル保持具の斜視図である。
【図4】4本の頭付きビスの締付け前の状態を示すケーブル保持具の斜視図である。
【図5】ケーブルを通さないで完成したケーブル保持具の裏面側の斜視図である。
【図6】ケーブルを通さないで完成したケーブル保持具を、ケーシングの壁に裏面側から取り付ける通常の状態を示す部分破断斜視図である。
【図7】頭付きビス、弾性パッキン及び棒状弾性パッキンを省略したケーブル保持具の分解斜視図である。
【図8】ケーブル保持具の分解斜視図である。
【図9】3ピースからなるケーブル保持具の中央のブロックの平面図である。
【図10】同じく横縦断面図である。
【図11】同じく正面図である。
【図12】同じく締付け部の部分拡大正面図である。
【図13】同じく中空部に順次弾性パッキンを差し込んだ際に各弾性パッキンが複数の凸部によりその横移動を阻止される状態を示す部分拡大横断面図である。
【図14】3ピースのケーブル保持具の各ブロックに弾性パッキンを差し込んだ状態の分解横断面図である。
【図15】ケーブルを通さないで完成したケーブル保持具の横断面図である。
【図16】ケーブルを通さないで完成したケーブル保持具の中央でないブロックをケーシングの壁にその裏面側から取り付けた、通常の取付け状態を示す縦断面図である。
【図17】図16の部分拡大縦断面図である。
【図18】ケーブルを通さないで完成したケーブル保持具の中央でないブロックをケーシングの壁にその表面側から取り付けた、通常と逆の取付け状態を示す縦断面図である。
【図19】図18の部分拡大縦断面図である。
【図20】ケーブルを通さないで、弾性パッキンを差し込んで完成した2ピースのケーブル保持具の斜視図である。
【図21】ケーブルを通し、弾性パッキンを差し込んで完成した2ピースのケーブル保持具の斜視図である。
【図22】ケーブルを通さないで、弾性パッキンも差し込まないで完成した2ピースのケーブル保持具の横断面図である。
【図23】図23から図27は従来例に係り、図23は棒状弾性パッキンを省略した3ピースのケーブル保持具の分解斜視図である。
【図24】3ピースのケーブル保持具の、弾性パッキンを差し込んだ状態の中央でないブロックの斜視図である。
【図25】同じく中央のブロックの横断面図である。
【図26】図25のブロックの中空部に弾性パッキンを差し込む作業中に、弾性パッキンが中空部内を横移動してしまう状態を示す横断面図である。
【図27】同じくブロックの中空部に弾性パッキンを差し込む作業中に、弾性パッキンが中空部内を横移動してしまう状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0037】
11 ケーブル保持具
12 ケーブル
13 ブロック
13A ブロック
13B ブロック
13C ブロック
13a 合せ面
13b 切欠き部
13c 凹部
13d 中空部
13e 底面
13g 締付け部
13h ばか穴
13i パッキン溝
13m 表面
13n 裏面
13p 凸部
14 弾性パッキン
14b 凹部
15 頭付きビス
16 ナット
16a めねじ
18 ケーシング
19 壁
19a 開口部
21 棒状弾性パッキン
22 頭付きビス




 

 


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