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発明の名称 電気接続箱
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−37340(P2007−37340A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−219127(P2005−219127)
出願日 平成17年7月28日(2005.7.28)
代理人 【識別番号】100060690
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 秀雄
発明者 山田 広明 / 和田 正弘 / 中浜 佳彦 / 河合 貴典
要約 課題
弾性材料で構成されたカバー部材と箱本体との間を確実に水密に保つことができる電気接続箱を提供する。

解決手段
電気接続箱1は箱本体2とロアカバー3と変形規制突起5を備えている。箱本体2はリレーとヒューズなどが装着される本体部6と該本体部6を収容するアッパカバー7とを備えている。アッパカバー7は圧入受け部12を備えている。ロアカバー3は立設片15を備えている。立設片15が圧入受け部12内に圧入されてアッパカバー7にロアカバー3が取り付けられる。変形規制突起5は圧入受け部12と干渉して該圧入受け部12が変形することを規制する。
特許請求の範囲
【請求項1】
電気部品が装着される箱本体と、
弾性材料で構成され、かつ前記箱本体に取り付けられるとともに、前記箱本体に取り付けられると該箱本体との間を水密に保つカバー部材と、を備えた電気接続箱において、
前記箱本体と前記カバー部材とのうちの一方は、他方に向かって立設した立設片を備え、
前記箱本体と前記カバー部材とのうちの他方は、前記立設片が圧入される圧入受け部を備え、
前記立設片が前記圧入受け部内に圧入された際に、前記圧入受け部の変形を規制する変形規制部を備えたことを特徴とする電気接続箱。
【請求項2】
前記変形規制部は、前記圧入受け部より前記箱本体と前記カバー部材とのうちの他方の内側に配置されて、前記圧入受け部が前記他方の内側に向かって変形することを規制することを特徴とする請求項1記載の電気接続箱。
【請求項3】
前記箱本体は、
前記電気部品が装着される本体部と、
該本体部を収容するとともに、前記立設片と前記圧入受け部とのうち一方が設けられたカバー部と、
を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電気接続箱。
【請求項4】
前記圧入受け部が、前記カバー部に備えられ、
前記立設片が、前記カバー部材に備えられ、
前記変形規制部は、前記本体部に設けられたことを特徴とする請求項3記載の電気接続箱。
【請求項5】
前記変形規制部は、前記本体部の外表面から凸に形成され、かつ前記圧入受け部より前記カバー部の内側に配置されたことを特徴とする請求項4記載の電気接続箱。
【請求項6】
前記立設片には、該立設片の外表面に開口してスリットが設けられ、
前記立設片が前記圧入受け部内に圧入された後、前記スリット内に圧入される圧入部材を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項5のうちいずれか一項に記載の電気接続箱。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体としての自動車などに搭載される電気接続箱に関する。
【背景技術】
【0002】
移動体としての自動車には、一般に、ヘッドランプ及びテールランプなどのランプ類、スタータモータ及びエアコンディショナ用のモータ等のモータ類などの多種多様な電子機器が搭載されている。
【0003】
前述した多種多様な電子機器に電力を供給するために、前記自動車は、種々のジャンクションブロックを適宜箇所に配置してきた。前記ジャンクションブロックは、多数のヒューズやリレー等の各種の電気回路ユニットを集約して構成されたものが提案されている。
【0004】
なお、ジャンクションブロックは、ヒューズ、リレー、ブスバーなどを有することもあることから、ヒューズブロック、リレーボックス、又は総称して電気接続箱とも呼ばれる。本明細書では、前述したヒューズブロック、リレーボックス、ジャンクションブロックを、総称して以下電気接続箱と呼ぶ。
【0005】
前述した従来から提案されてきた電気接続箱は、外郭を形成する箱本体と、箱本体に取り付けられるカバー部材などを備えている。箱本体は、上面に前述したリレー、ヒューズやヒュージブルリンクなどの電気部品が装着される装着部を複数設けた本体部と、該本体部を収容するカバー部とを備えている。また、本体部の下面には、前述した自動車に配索されるワイヤハーネスのコネクタが嵌合する。さらに、本体部は、前述した電気部品とワイヤハーネスなどの端子金具とを予め定められたパターンにしたがって接続するバスバなどを収容している。カバー部は、本体部の上面を覆う。
【0006】
カバー部材は、ゴムなどの弾性変形自在な弾性材料で構成されている。カバー部材は、箱本体のカバー部に取り付けられると、前述したワイヤハーネスのコネクタなどを覆う。
【0007】
前述した電気接続箱は、箱本体のカバー部と、カバー部材とを互いに固定するために、立設片と、圧入受け部とを備えている。立設片は、カバー部材の箱本体寄りの縁から前記箱本体に向かって立設している。圧入受け部は、筒状に形成されているとともに、箱本体のカバー部のカバー部材寄りの縁部に設けられている。圧入受け部は、カバー部材寄りの端部が開口しかつカバー部材から離れた側の端部が塞がれている。
【0008】
圧入受け部内に立設片が圧入されることで、カバー部材は、箱本体のカバー部に取り付けられる。カバー部材が箱本体のカバー部に取り付けられると、カバー部材とカバー部との間が水密に保たれ、カバー部材とカバー部との間から箱本体則ち電気接続箱の内側に水などの液体が浸入することが規制される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、前述した従来から提案されてきた電気接続箱は、立設片を圧入受け部内に圧入して、カバー部則ち箱本体にカバー部材を取り付けているため、立設片を圧入受け部内に圧入すると、該圧入受け部が膨張する方向に弾性変形することがあった。圧入受け部が膨張すると、圧入受け部と立設片との間を水密に保つことが困難となる。この場合、勿論、カバー部材とカバー部との間から箱本体則ち電気接続箱の内側に水などの液体が浸入してしまう。
【0010】
したがって、本発明の目的は、弾性材料で構成されたカバー部材と箱本体との間を確実に水密に保つことができる電気接続箱を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の電気接続箱は、電気部品が装着される箱本体と、弾性材料で構成され、かつ前記箱本体に取り付けられるとともに、前記箱本体に取り付けられると該箱本体との間を水密に保つカバー部材と、を備えた電気接続箱において、前記箱本体と前記カバー部材とのうちの一方は、他方に向かって立設した立設片を備え、前記箱本体と前記カバー部材とのうちの他方は、前記立設片が圧入される圧入受け部を備え、前記立設片が前記圧入受け部内に圧入された際に、前記圧入受け部の変形を規制する変形規制部を備えたことを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載の電気接続箱は、請求項1に記載の電気接続箱において、前記変形規制部は、前記圧入受け部より前記箱本体と前記カバー部材とのうちの他方の内側に配置されて、前記圧入受け部が前記他方の内側に向かって変形することを規制することを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載の電気接続箱は、請求項1又は請求項2に記載の電気接続箱において、前記箱本体は、前記電気部品が装着される本体部と、該本体部を収容するとともに、前記立設片と前記圧入受け部とのうち一方が設けられたカバー部と、を備えたことを特徴としている。
【0014】
請求項4に記載の電気接続箱は、請求項3に記載の電気接続箱において、前記圧入受け部が、前記カバー部に備えられ、前記立設片が、前記カバー部材に備えられ、前記変形規制部は、前記本体部に設けられたことを特徴としている。
【0015】
請求項5に記載の電気接続箱は、請求項4に記載の電気接続箱において、前記変形規制部は、前記本体部の外表面から凸に形成され、かつ前記圧入受け部より前記カバー部の内側に配置されたことを特徴としている。
【0016】
請求項6に記載の電気接続箱は、請求項1ないし請求項5のうちいずれか一項に記載の電気接続箱において、前記立設片には、該立設片の外表面に開口してスリットが設けられ、前記立設片が前記圧入受け部内に圧入された後、前記スリット内に圧入される圧入部材を備えたことを特徴としている。
【0017】
請求項1に記載の本発明の電気接続箱によれば、変形規制部が、立設片が圧入された圧入受け部が変形することを規制するので、立設片と圧入受け部との間を水密に保つことができる。
【0018】
請求項2に記載の本発明の電気接続箱によれば、圧入受け部が内側に向かって変形することを変形規制部が規制するので、立設片と圧入受け部との間を確実に水密に保つことができる。
【0019】
請求項3に記載の本発明の電気接続箱によれば、箱本体が、本体部と、立設片と圧入受け部とのうち一方が設けられたカバー部と、を備えている。このように、装着部が設けられた本体部と、立設片と圧入受け部とのうち一方が設けられたカバー部と、に分割されているため、箱本体の成形が容易になる。
【0020】
請求項4に記載の本発明の電気接続箱によれば、圧入受け部がカバー部に設けられ、立設片がカバー部材に設けられているので、立設片を圧入受け部に圧入することで、箱本体にカバー部材を確実に取り付けることができる。
【0021】
また、変形規制部が、本体部に設けられている則ち立設片と圧入受け部とが設けられた部材とは別体の部材に設けられているので、圧入受け部が変形することを確実に規制できる。
【0022】
請求項5に記載の本発明の電気接続箱によれば、変形規制部は、本体部の外表面から凸に形成されており、圧入受け部の内側に配置されているので、圧入受け部が変形することを確実に防止できる。
【0023】
請求項6に記載の本発明の電気接続箱によれば、立設片のスリット内に圧入部材を圧入するので、圧入受け部内で立設片が変形することを防止できる。
【発明の効果】
【0024】
請求項1に記載の電気接続箱は、立設片と圧入受け部との間を水密に保つことができるので、カバー部材と箱本体との間を確実に水密に保つことができ、これらの間から水などの液体が箱本体内に浸入することを防止できる。
【0025】
請求項2に記載の電気接続箱は、立設片と圧入受け部との間を確実に水密に保つことができるので、カバー部材と箱本体との間をより確実に水密に保つことができ、これらの間から水などの液体が箱本体内に浸入することを確実に防止できる。
【0026】
請求項3に記載の電気接続箱は、電気部品が装着される本体部と、立設片と圧入受け部とのうち一方が設けられたカバー部と、に分割されているため、箱本体の成形が容易になる。このため、箱本体の寸法精度などを高精度に保つことができ、箱本体則ち電気接続箱の歩留まりを向上させることができる。また、箱本体の成形が容易になるので、箱本体則ち電気接続箱のコストを低減できる。
【0027】
請求項4に記載の電気接続箱は、圧入受け部がカバー部に設けられ、立設片がカバー部材に設けられているので、立設片を圧入受け部に圧入することで、箱本体にカバー部材を確実に取り付けることができる。
【0028】
また、変形規制部が、本体部に設けられている則ち立設片と圧入受け部とが設けられた部材とは別体の部材に設けられているので、圧入受け部が変形することを確実に規制できる。このため、立設片と圧入受け部との間をより確実に水密に保つことができ、カバー部材と箱本体との間をより一層確実に水密に保つことができ、これらの間から水などの液体が箱本体内に浸入することをより確実に防止できる。
【0029】
請求項5に記載の電気接続箱は、変形規制部が、本体部の外表面から凸に形成されており、圧入受け部の内側に配置されているので、圧入受け部が変形することを確実に防止できる。このため、立設片と圧入受け部との間をより一層確実に水密に保つことができ、カバー部材と箱本体との間をより一層確実に水密に保つことができ、これらの間から水などの液体が箱本体内に浸入することをより一層確実に防止できる。
【0030】
請求項6に記載の電気接続箱は、圧入受け部内で立設片が変形することを防止できるので、立設片と圧入受け部の内面とが確実に密着する。したがって、立設片と圧入受け部との間則ちカバー部材と箱本体との間を確実に水密に保つことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の一実施形態にかかる電気接続箱を、図1ないし図3に基づいて説明する。本実施形態にかかる図1に示す電気接続箱1は、移動体としての自動車に搭載されるとともに、該自動車の電源と、自動車に搭載される各種の電子機器との間に配置される。
【0032】
電気接続箱1は、図1ないし図3に示すように、箱本体2と、図示しない配線盤と、カバー部材としてのロアカバー3と、圧入部材4と、変形規制部としての変形規制突起5(図3に示す)とを備えている。
【0033】
箱本体2は、図2及び図3に示すように、本体部6(図3に示す)と、カバー部としてのアッパカバー7とを備えている。本体部6は、硬質な(変形しにくい、殆ど変形しない)絶縁性の合成樹脂で構成され、周知の射出成形により成形される。本体部6は、複数の外壁8により、箱状に形成されている。本体部6の図2の上側に位置する上面(表面に相当)6aには、図示しないリレー、ヒューズなどの電気部品が装着される装着部が複数設けられている。また、本体部6の上面6aの裏側に位置する下面6bには、自動車に配索される図示しないワイヤハーネスのコネクタが嵌合する。
【0034】
ワイヤハーネスは、複数の電線と、コネクタなどを備えている。電線は、導電性の芯線と、該芯線を被覆する被覆部とを備えた所謂被覆電線である。少なくとも一本の電線は、前述した電源と接続しており、該電源から電力が供給される。他の電線は、前述した電子機器と接続しており、該電子機器に前述した電源からの電力を供給する。コネクタは、電線の芯線に接続された端子金具と、該端子金具を収容する絶縁性のコネクタハウジングとを備えている。
【0035】
アッパカバー7は、硬質な(変形しにくい、殆ど変形しない)絶縁性の合成樹脂で構成され、周知の射出成形により成形される。アッパカバー7は、箱状に形成されたカバー本体11と、圧入受け部12とを備えている。カバー本体11は、複数の外壁13により箱状に形成されている。カバー本体11則ちアッパカバー7は、本体部6を収容する。
【0036】
圧入受け部12は、カバー本体11の外壁13のロアカバー3寄りの縁部の全周に設けられている。圧入受け部12は、外壁13から立設した立設壁22と該立設壁22の箱本体2の内外に位置する両縁からロアカバー3に向かって立設した一対の平行壁23とを備えて、ロアカバー3側が開口しかつロアカバー3から離れた側が塞がれた有底筒状に形成されている。立設壁22は、外壁13に対して直交している。平行壁23は、外壁13と平行である。また、一対の平行壁23のうち外側に位置する一方の平行壁23には、係止孔24が複数設けられている。
【0037】
配線盤は、導電性のバスバと、絶縁板などを備えている。バスバは、導電性の板金に打ち抜き加工などのプレス加工が施されて得られる。複数のバスバは、互いに重ねられている。絶縁板は、互いに重ねられたバスバ間などに配され、バスバ同士が意図しない箇所で相互に電気的に接続すること即ち短絡することを防止するとともに、バスバを位置決めしている。
【0038】
配線盤は、箱本体2の本体部6内に収容されると、リレー、ヒューズなどの箱本体2の本体部6に装着された電気部品と、本体部6の下面6bにコネクタが嵌合したワイヤハーネスの電線とを予め定められたパターンにしたがって、互いに電気的に接続する。配線盤は、前述した電源からの電力を、前述したリレー、ヒューズを介して前述した電子機器に供給するパターンにしたがって、前述した電気部品とワイヤハーネスの電線とを接続する。
【0039】
ロアカバー3は、ゴムなどの弾性材料で構成されており、周知の射出成形により成形される。ロアカバー3は、カバー本体14と、立設片15とを備えている。カバー本体14は、複数の外壁16により、箱状に形成されている。立設片15は、カバー本体14の外壁16のアッパカバー7寄りの縁部の全周に設けられている。立設片15は、前記カバー本体14の外壁16のアッパカバー7寄りの縁部からアッパカバー7則ち箱本体2に向かって立設している。立設片15は、前述した縁部からアッパカバー7則ち箱本体2に向かって立設した板状に形成されており、アッパカバー7から離れた側の端部が前述したカバー本体14の外壁16に連なっている。
【0040】
また、立設片15には、スリット17が形成されている。スリット17は、立設片15の外表面のうちアッパカバー7則ち箱本体2から離れた側に位置する外表面に開口している。則ち、スリット17は、後述するように立設片15を圧入受け部12内に圧入する方向(圧入される際に移動する方向、以下圧入方向と呼ぶ)の立設片15の後ろ側に位置する外表面に開口している。スリット17は、立設片15の前述した圧入方向に対し直交する方向に沿って互いに裏側に位置する一対の外表面に開口している。
【0041】
また、スリット17は、前述したアッパカバー7に向かうにしたがって徐々に幅が狭くなるように形成されている。スリット17は、立設片15のアッパカバー7則ち箱本体2寄りの外表面には開口していない。さらに、スリット17は、立設片15の全周に設けられている。
【0042】
前述した構成の立設片15は、圧入受け部12内に圧入されて、該圧入受け部12と嵌合する。すると、立設片15が圧入受け部12と嵌合することで、ロアカバー3をアッパカバー7則ち箱本体2に固定する(取り付ける)。ロアカバー3とアッパカバー7則ち箱本体2とが互いに取り付けられると、ロアカバー3とアッパカバー7との間が水密に保たれる。さらに、立設片15には、圧入受け部12内に圧入された際に、前述した係止孔24と重なる係止孔25が複数設けられている。
【0043】
圧入部材4は、硬質な(変形しにくい、殆ど変形しない)絶縁性の合成樹脂で構成され、周知の射出成形により成形される。圧入部材4は、図2に示すように、枠状に形成された圧入部18と、操作部19と、複数のリップ20とを備えている。圧入部18は、平板状に形成されている。圧入部18は、スリット17内に圧入される。
【0044】
操作部19は、圧入部18の一端部から凸に形成され、かつ前述した圧入方向に対し直交する方向に沿って直線状に延びている。操作部19は、圧入部18の全周に設けられている。操作部19は、圧入部18がスリット17内に圧入されると、立設片15の前述した外表面に重なってスリット17則ち立設片15の外側に露出する。操作部19は、立設片15の外側に露出することで、圧入部18をスリット17外に抜き取ることを容易にしている。
【0045】
リップ20は、圧入部18の外表面から凸に形成されており、前述した圧入方向に対し直交する方向に沿って直線状に延在している。リップ20は、圧入部18の全周に設けられている。リップ20は、圧入受け部12の内面と当接して、該圧入受け部12の内面との間を水密に保つ。また、圧入部材4は、係止孔25内を通って係止孔24に係止可能な係止突起26を複数備えている。
【0046】
前述した圧入部材4は、圧入部18がスリット17内に圧入されて、係止突起26が係止孔25内に侵入することで、圧入受け部12内でスリット17が狭くなる方向に立設片15が変形することを規制する。圧入部材4は、圧入受け部12内でスリット17が狭くなる方向に立設片15が変形することを規制することで、立設片15と圧入受け部12の内面とを互いに密着させて、これらの間を水密に保つ。さらに、圧入部材4は、係止突起26が係止孔25内を通って係止孔24に係止することで、ロアカバー3を箱本体2のアッパカバー7に固定する。
【0047】
変形規制突起5は、箱本体2の本体部6の外壁8の外表面から凸に形成されている。則ち、変形規制突起5は、箱本体2の本体部6に設けられている。また、変形規制突起5は、アッパカバー7の圧入受け部12より箱本体2の内側に位置する。さらに、変形規制突起5は、アッパカバー7内に本体部6を収容して、圧入受け部12内に立設片15を圧入した状態で、前述した立設片15の圧入受け部12への圧入方向に対して直交する方向に沿って、前記圧入受け部12と並設される。このため、変形規制突起5は、圧入受け部12の他方の平行壁23が箱本体2内に向かって変位(変形)しようとしても、該他方の平行壁23と干渉する。そして、変形規制突起5は、立設片15が圧入受け部12内に圧入された際に、該圧入受け部12が箱本体2の内側に向かって変形することを規制する。則ち、変形規制突起5は、圧入受け部12の変形を規制する。
【0048】
前述した電気接続箱1は、以下のように組み立てられる。まず、箱本体2内にバスバなどが配索された配線盤が収容されて、箱本体2の本体部6の上面6aにリレーやヒューズなどの電気部品が装着される。そして、箱本体2の本体部6の下面6b側にワイヤハーネスのコネクタが嵌合される。
【0049】
その後、本体部6をアッパカバー7内に収容して、立設片15を圧入受け部12内に圧入して、アッパカバー7とロアカバー3とを互いに取り付ける。そして、立設片15のスリット17内に圧入部材4の圧入部18を圧入する。そして、係止突起26が、係止孔25内を通って係止孔24に係止する。こうして、前述した構成の電気接続箱1が組み立てられる。
【0050】
このような電気接続箱1は、自動車に搭載されて、電源などから供給される電力を、バスバ、リレー、ヒューズ、ワイヤハーネスの電線などを介して自動車の電子機器に供給する。
【0051】
本実施形態の電気接続箱1によれば、変形規制突起5が、立設片15が圧入された圧入受け部12が変形することを規制するので、立設片15と圧入受け部12との間を水密に保つことができる。このため、ロアカバー3と箱本体2のアッパカバー7との間を確実に水密に保つことができ、これらの間から水などの液体が箱本体2内に浸入することを防止できる。
【0052】
また、変形規制突起5が、圧入受け部12が内側に変形することを規制するので、立設片15と圧入受け部12との間を確実に水密に保つことができる。したがって、ロアカバー3と箱本体2のアッパカバー7との間をより確実に水密に保つことができ、これらの間から水などの液体が箱本体2内に浸入することを確実に防止できる。
【0053】
箱本体2が、本体部6と、圧入受け部12が設けられたアッパカバー7と、を備えている。このように、箱本体2が、リレーやヒューズなどが装着される本体部6と、圧入受け部12が設けられたアッパカバー7とに分割されているため、成形が容易になる。
【0054】
このため、箱本体2の寸法精度などを高精度に保つことができ、箱本体2則ち電気接続箱1の歩留まりを向上させることができる。また、箱本体2の成形が容易になるので、箱本体2則ち電気接続箱1のコストを低減できる。
【0055】
圧入受け部12がアッパカバー7に設けられ、立設片15がロアカバー3に設けられているので、立設片15を圧入受け部12に圧入することで、箱本体2にロアカバー3を確実に取り付けることができる。
【0056】
また、変形規制突起5が、本体部6に設けられている則ち立設片15が設けられたロアカバー3と圧入受け部12が設けられたアッパカバー7とは別体の部材に設けられているので、圧入受け部12が変形することを確実に規制できる。このため、立設片15と圧入受け部12との間をより確実に水密に保つことができ、ロアカバー3と箱本体2との間をより一層確実に水密に保つことができ、これらの間から水などの液体が箱本体2内に浸入することをより確実に防止できる。
【0057】
変形規制突起5は、本体部6の外表面から凸に形成されており、圧入受け部12の内側に配置されているので、圧入受け部12が変形することを確実に防止できる。
【0058】
立設片15のスリット17内に圧入部材4を圧入するので、圧入受け部12内で立設片15が変形することを防止できる。このため、立設片15と圧入受け部12の内面とが確実に密着する。したがって、立設片15と圧入受け部12との間則ちロアカバー3と箱本体2との間を確実に水密に保つことができる。
【0059】
また、立設片15を圧入受け部12内に圧入した後に、スリット17内に圧入部材4の圧入部18を圧入するので、立設片15を圧入受け部12内に圧入する際に、スリット17が縮小するように立設片15が変形自在となる。このため、立設片15を圧入受け部12に圧入しやすくなり、ロアカバー3を箱本体2に取り付けやすくなる。
【0060】
前述した実施形態では、箱本体2のアッパカバー7に圧入受け部12を設け、ロアカバー3に立設片15を設けている。しかしながら、本発明では、図4に示すように、箱本体2のアッパカバー7にロアカバー3に向かって立設した立設片15を設け、ロアカバー3に圧入受け部12を設けても良い。なお、図4に示す場合において、前述した実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。なお、図4に示す場合では、本体部6は、前述した外壁8の下縁より突出した突出片21を備えている。図4に示す場合では、前述した突出片21の外表面に前述した変形規制突起5を設けている。
【0061】
さらに、本発明では、圧入受け部12と立設片15とのうち一方を本体部6に設け、他方をロアカバー3に設け、変形規制突起5をアッパカバー7に設けても良い。この場合、変形規制突起5を圧入受け部12より箱本体2の外側に設けるのが望ましい。
【0062】
また、本発明では、図5及び図6に示すように、立設片15にスリット17を設けずに、前述した圧入部材4を設けなくても良い。なお、図5及び図6に示す場合において、前述した実施形態などと同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
【0063】
さらに、本発明では、本発明の主旨に反しない限り、変形規制突起5を種々の部材に配置しても良いとともに、変形規制部を種々の構成にしても良い。また、本発明の主旨に反しない限り、圧入部材を種々の形状にしても良い。
【0064】
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の一実施形態に係る電気接続箱の斜視図である。
【図2】図1に示された電気接続箱の分解斜視図である。
【図3】図1中のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】図3に示された電気接続箱の変形例を示す断面図である。
【図5】図3に示された電気接続箱の他の変形例の要部を示す断面図である。
【図6】図4に示された電気接続箱の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0066】
1 電気接続箱
2 箱本体
3 ロアカバー(カバー部材)
4 圧入部材
5 変形規制突起(変形規制部)
6 本体部
6a 上面(表面)
7 アッパカバー(カバー部)
12 圧入受け部
15 立設片
17 スリット




 

 


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