米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 発電 -> トヨタ自動車株式会社

発明の名称 車両用熱電発電装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−14161(P2007−14161A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−193714(P2005−193714)
出願日 平成17年7月1日(2005.7.1)
代理人 【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
発明者 土屋 次郎
要約 課題
熱電変換器の発電電流の短絡を防止することを目的とする。

解決手段
前側排気管42及び後側排気管44は、ボディーアースBEし、エンジンECU30等のアースを行う。熱電スタック10の排気管34は、熱電スタック10用にスタックグランドSGする。そして、前側排気管42と排気管34との間、及び後側排気管44と排気管34との間に、絶縁スペーサ40を設け、熱電スタック10の排気管34を絶縁スペーサ40を介して連結し、ボディーアースBEとスタックグランドSGを絶縁する。
特許請求の範囲
【請求項1】
熱を電力に変換して出力する熱電変換器を車両の熱発生部位に設けた車両用熱電発電装置であって、
前記熱電変換器が設けられた熱電変換ユニットと、該熱電変換ユニットに連結される発熱体との間に絶縁部材を設けたことを特徴とする車両用熱電発電装置。
【請求項2】
前記熱電変換器から出力される電力の調整を行うためのスイッチング素子と、前記熱電変換器の出力電力を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて前記熱電変換器の目標出力電力を演算し、該目標出力電力となるように前記スイッチング素子のオンオフを制御する制御手段と、を更に備え、
前記検出手段と前記制御手段との接続、及び前記スイッチング素子と前記制御手段との接続を電気的に絶縁する絶縁手段を介して行うことを特徴とする請求項1に記載の車両用熱電発電装置。
【請求項3】
前記絶縁手段は、電気信号を光信号に変換して接続する、ホトカプラ及び絶縁アンプからなり、前記検出手段と前記制御手段との接続を絶縁アンプを介して行い、前記スイッチング素子と前記制御手段との接続をホトカプラを介して行うことを特徴としている請求項2に記載の車両用熱電発電装置。
【請求項4】
車両の運転状態を検出する運転状態検出手段の検出結果に基づいて前記熱電変換器の発電量を推定する推定手段と、前記熱電変換器の実発電量を検出する実発電量検出手段と、前記推定手段の推定結果及び前記実発電量検出手段の検出結果に基づいて前記熱電変換器の発電異常を判断する判断手段と、前記判断手段によって前記発電異常と判断された場合に、前記熱電変換器の電力変換を禁止する禁止手段と、を更に備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用熱電発電装置。
【請求項5】
前記熱電変換器から出力される電力を蓄電する蓄電器と、前記蓄電器に蓄電された電力を変圧して前記制御手段に電力供給を行うための変圧器と、を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の車両用熱電発電装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用熱電発電装置にかかり、特に、熱電素子を用いて、自動車の排気ガスの排気経路に発生する熱や各種熱などを利用して発電する車両用熱電発電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から自動車の排気ガスの排気経路やエンジン等の発熱部位に熱電素子等の熱電変換器を設けて、熱電発電を行う熱電発電装置が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の技術では、複数のBiTe等で形成された熱電素子を自動車エンジンや工場の炉等の排ガス通路に配置し、この熱エネルギを電力に変換している。また、熱電素子部の高温側の温度と低温側温度を制御部で測定し、制御部が、この測定温度における熱電素子の出力特性から最適な出力となる電流値を決定して、対応する制御信号を電流制御回路に供給し、電流制御回路が熱電素子の発生電力を、制御信号に基づく電流値で取り出して、DC−DCコンバータで必要な電圧に昇圧及び平滑化してバッテリ等を充電している。
【0004】
すなわち、特許文献1に記載の技術では、熱電素子の高温側温度と低温側温度をセンサ等で検出して、出力特性テーブルを用いて熱電素子の電流の動作点を決定しており、これによって熱電素子の発生電力を有効に取り出すことが可能となる。
【特許文献1】特開平6−22572号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、熱電素子部のマイナス端子と、DC−DCコンバータの出力のグランド(GND)が共通GNDのため、熱電素子部のプラス端子(直列接続した場合の中間端子)が、結露等によってボディーアースに短絡した場合には、短絡電流が流れ、発電エネルギーを回収できなくなってしまう、という問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、熱電変換器の発電電流の短絡を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、熱を電力に変換して出力する熱電変換器を車両の熱発生部位に設けた車両用熱電発電装置であって、前記熱電変換器が設けられた熱電変換ユニットと、該熱電変換ユニットに連結される発熱体との間に絶縁部材を設けたことを特徴としている。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、車両の熱発生部位(例えば、エンジンや、排気ガスが通る排気排気管等)に熱電変換器を設けることによって、熱発生部の発熱により熱電変換器によって熱が電力に変換されて出力される。
【0009】
ところで、エンジンや排気管等の車両の発熱部位は、ボディーアースとして作用する。従って、上述のように熱電変換器のプラス端子(グランド)が、ボディーアースに短絡した場合に、短絡電流が流れて熱電変換器の発電エネルギーを回収できなくなってしまう。
【0010】
そこで、請求項1に記載の発明では、熱電変換器が設けられた熱電変換ユニットと、該熱電変換ユニットに連結される発熱体(例えば、エンジンや排気管等)との間に絶縁部材を設けている。これによって、熱電変換ユニットに連結される発熱体がボディーアースされている場合でも、ボディーアースと熱電変換器のグランドとを絶縁することができるので、熱電変換器の発電電流の短絡を防止することができる。
【0011】
また、請求項2に記載の発明のように、熱電変換器から出力される電力の調整を行うためのスイッチング素子と、熱電変換器の出力電力を検出する検出手段と、検出手段の検出結果に基づいて熱電変換器の目標出力電力を演算し、該目標出力電力となるようにスイッチング素子のオンオフを制御する制御手段と、を更に備える場合には、検出手段と制御手段との接続、及びスイッチング素子と制御手段との接続を電気的に絶縁する絶縁手段を介して行うようにしてもよい。このように絶縁手段を介して、検出手段と制御手段、及びスイッチング素子と制御手段をそれぞれ接続することで、制御手段にボディーアースを接続するような場合には、制御手段に接続されたボディーアースへの発電電流の短絡を防止することができる。
【0012】
この時、絶縁手段は、請求項3に記載の発明のように、電気信号を光信号に変換して接続する、ホトカプラ及び絶縁アンプを適用し、検出手段と制御手段との接続を絶縁アンプを介して行い、スイッチング素子と制御手段との接続をホトカプラを介して行うことによって、絶縁手段による絶縁が可能となる。
【0013】
また、この時、請求項4に記載の発明のように、車両の運転状態を検出する運転状態検出手段の検出結果に基づいて熱電変換器の発電量を推定する推定手段と、熱電変換器の実発電量を検出する実発電量検出手段と、推定手段の推定結果及び実発電量検出手段の検出結果に基づいて熱電変換器の発電異常を判断する判断手段と、判断手段によって発電異常と判断された場合に、熱電変換器の電力変換を禁止する禁止手段と、を更に備えるようにしてもよい。
【0014】
すなわち、運転状態検出手段では、車両の運転状態(例えば、熱電変換器の発電量に関係する車速やエンジン回転数等)が検出され、推定手段では、検出手段の検出結果に基づいて熱電変換器の発電量が推定される。また、実発電量検出手段では、熱電変換器の実発電量が検出され、判断手段では、推定手段の推定結果及び実発電量検出手段の検出結果に基づいて熱電変換器の発電異常が判断される。そして、禁止手段では、熱電変換器の電力変換が禁止される。従って、このように推定した熱電変換器の発電量と、実際に検出した熱電変換器の発電量とから発電異常を判断し、異常であると判断した場合に、熱電変換器の電力変換を禁止するので、ボディーアース等への短絡時の信頼性を向上することができる。
【0015】
なお、請求項2に記載の発明は、請求項5に記載の発明のように、熱電変換器から出力される電力を蓄電する蓄電器と、蓄電器に蓄電された電力を変圧して制御手段に電力供給を行うための変圧器と、を更に備えるようにしてもよい。このように、蓄電器及び変圧器を備えることによって、熱電変換器によって発電した電力を制御手段の電源として用いることができる。これによって、制御手段にボディーアースを接続する必要がなくなる。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように本発明によれば、熱電変換器が設けられた熱電変換ユニットと、該熱電変換ユニットに連結される発熱体との間に絶縁部材を設けることによって、絶縁部材によってボディーアースと熱電変換器のグランドとを絶縁することができるので、熱電変換器の発電電流の短絡を防止することができる、という効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係わる車両用熱電発電装置の構成を示す図である。
【0018】
本発明の第1実施形態に係わる車両用熱電発電装置は、熱を電力に変化する本発明の熱電発電器としての熱電モジュール12を含む熱電スタック10を備えている。熱電モジュール12は、熱を電力に変換する複数の熱電素子を複数組み合わせて構成されており、自動車の排気ガスの排気経路に設けられ、自動車の排気ガスの熱を電力に変換する。なお、エンジン等の熱を発生する部分に設け、エンジン等の発熱体の熱を電力に変換するようにしてもよい。
【0019】
熱電スタック10は、図1に示すように、熱電モジュール12、排気管34、ヒートシンク36、及び冷却水路38で構成されており、熱電モジュール12は、前側排気管42と後側排気管44との間に連結された排気管34に設けられ、排気管34の熱を電力に変換する。
【0020】
ヒートシンク36は、排気管34の排気経路中に設けられ、排気ガスの熱がヒートシンク36及び排気管34を介して熱電モジュール12に伝達されるようになっている。
【0021】
冷却水路38は、熱電モジュール12の排気管34とは反対側の面を冷却する位置に設けられている。すなわち、熱電モジュール12は、冷却水路38による冷却と排気ガスによる熱の温度差によって電力を発生する。
【0022】
前側排気管42及び後側排気管44は、ボディーアースBEされており、エンジンECU30等のアースが行われるようになっており、熱電スタック10の排気管34は、熱電スタック10用にスタックグランドSGされている。そして、前側排気管42と排気管34との間、及び後側排気管44と排気管34との間には、絶縁スペーサ40が設けられており、熱電スタック10の排気管34が絶縁スペーサ40を介して連結され、ボディーアースBEとスタックグランドSGが絶縁されている。
【0023】
熱電モジュール12は、DC−DCコンバータ14のトランスの一次側に接続されており、熱電モジュール12で発生した電力がDC−DCコンバータ14のトランスの一次側に入力されるようになっている。なお、本実施形態では、DC−DCコンバータ14は、一般的なフライバック式のものを用いた例を説明するが、これに限定されるものではなく、例えば、フォワード型のものを用いるようにしてもよい。また、本実施形態では、熱電モジュール12の出力電力をDC−DCコンバータ14に供給する例を説明するが、熱電モジュール12の出力電力を他の装置等に供給するようにしてもよい。また、DC−DCコンバータ14は絶縁型コンバータが適用されている。
【0024】
熱電モジュール12とDC−DCコンバータ14のトランス間には、FETで構成されたスイッチング素子S0が設けられている。スイッチング素子S0のソースは熱電モジュール12側に接続されると共に接地されており(スタックグランドSG)、ドレインはDC−DCコンバータ14のトランスの一次側に接続され、ゲートは熱電発電装置を制御するコントローラ16にホトカプラ24を介して接続されホトカプラ24によって電気信号が光信号に変換されて接続される。すなわち、熱電モジュール12で発生してDC−DCコンバータ14のトランスの一次側に入力される電力は、コントローラ16によってスイッチング素子S0のオンオフを制御することで制御される。換言すれば、コントローラ16によってスイッチング素子S0のオンオフを制御することで、熱電モジュール12からの出力電流を制御することができる。
【0025】
熱電モジュール12とDC−DCコンバータ14のトランスとの間には、コンデンサC0が熱電モジュール12とDC−DCコンバータ14のトランスに対して並列に接続されている。
【0026】
また、熱電モジュール12から出力される電流を測定するための電流センサ18が接続されており、電流センサ18の検出結果がコントローラ16に入力されるようになっている。また、熱電モジュール12とDC−DCコンバータ14との間には、熱電モジュール12の電圧を検出する電圧検出回路20が接続されており、該電圧検出回路20によって検出された熱電モジュール12の電圧がコントローラ16に入力されるようになっている。
【0027】
さらに、コントローラ16は、ボディーアースBEに接続された補機バッテリ26に接続され、補機バッテリ26から電力供給を受けるようになっている。また、コントローラ16は、電流センサ18及び電圧検出回路20と絶縁アンプ28を介して接続されており、絶縁アンプ28によって電気信号を光信号に変換して接続しているので、ボディーアースBEとスタックグランドSGが絶縁される。
【0028】
そして、コントローラ16は、エンジンECU30に接続されており、エンジンECU30に入力される車速を読み取ると共に、エンジンECU30に予め記憶された車速度と発電量のマップを取得して、マップから得られる熱電モジュール12の推定発電電力と、電流センサ18及び電圧検出回路20から得られる発電電力に基づいて熱電モジュール12の発電異常を検出し、発電異常の場合に電力変換を停止する制御を行うようになっている。
【0029】
一方、DC−DCコンバータ14の二次側には、ヒューズ32を介してバッテリ22が接続されており、DC−DCコンバータ14のトランスの一次側に入力された電力をDC−DCコンバータ14によって昇圧または降圧してバッテリ22に供給するようになっている。
【0030】
DC−DCコンバータ14のトランスの二次側とバッテリ22間には、バッテリ22へ供給する電力を整流するためのダイオードDが直列接続されている。また、DC−DCコンバータ14のトランスの二次側とバッテリ22との間には、DC−DCコンバータ14のトランス及びバッテリ22に対して並列にダイオードD1が接続されており、ダイオードDのカソードとヒューズ32間に、ダイオードD1のカソードが接続され、ダイオードD1のアノードがDC−DCコンバータ14のトランスの二次側のダイオードDのアノードが接続されていない方に接続されていると共に高圧系アースHEに接続されている。さらに、ダイオードDとヒューズ32との間には、コイルL0が直列に接続されている。
【0031】
また、DC−DCコンバータ14のトランスとバッテリ22間には、リップルによる脈動を抑えてDC−DCコンバータ14の出力を平滑化するためのコンデンサCが、DC−DCコンバータ14のトランスとバッテリ22に対して並列に接続されており、コイルL0とヒューズ32間に、コンデンサCの一端が接続されている。
【0032】
続いて、上述のように構成された熱電発電装置の作用について説明する。
【0033】
コントローラ16は、電流センサ18及び電圧検出回路20から入力される熱電モジュール12から出力される電流及び電圧から熱電モジュール12の発電電力をモニタし、熱電モジュール12が最大出力で動作する動作電流となるようにスイッチング素子S0のオンオフを制御する。この時、電流センサ18及び電圧検出回路20は、絶縁アンプ28を介してコントローラ16に接続されているので、ボディーアースBEとスタックグランドSGとの絶縁が確保される。
【0034】
また、コントローラ16に接続されたスイッチング素子S0は、カプラ24を介して接続されているので、ボディーアースBEスタックグランドSGとの絶縁が確保される。
【0035】
そして、熱電スタック10の排気管34と、前側排気管42及び後側排気管44とが、絶縁スペーサ40を介して連結されているので、前側排気管42及び後側排気管44に接続されたボディーアースBEと、熱電スタック10のスタックグランドSGとの絶縁が確保される。
【0036】
従って、本実施形態では、熱電モジュール12の1端子が熱電スタック10本体等に短絡した場合でも、スタックグランドSGがボディーアースBE及び高圧系アースHEから絶縁されているので、電力を回収することができる。
【0037】
ところで、熱電モジュール12の1端子が熱電スタック10本体等に短絡した場合には、短絡により回路が形成されるため熱電モジュール12間で循環電流(短絡電流)が流れてしまい、電力回収が困難になってしまう。そこで、本実施形態では、エンジンECU30に予め記憶された車速度と発電量のマップを取得して、マップから得られる熱電モジュール12の推定発電電力と、電流センサ18及び電圧検出回路20から得られる発電電力に基づいて熱電モジュール12の発電異常を検出し、発電異常の場合に電力変換を停止するように制御される。
【0038】
ここで、熱電モジュール12のコントローラ16で行われる発電異常検出を含む制御について説明する。図2は、本発明の第1実施形態に係わる熱電発電装置のコントローラ16で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0039】
まず始めにステップ100では、DC−DCコンバータ14の作動が行われる。DC−DCコンバータ14の作動は、上述したように、電流センサ18及び電圧検出回路20から入力される熱電モジュール12から出力される電流及び電圧から熱電モジュール12の発電電力をモニタし、熱電モジュール12が最大出力で動作する動作電流となるようにスイッチング素子S0のオンオフを制御する。
【0040】
次にステップ102では、電圧V及び電流Iが読み込まれてステップ104へ移行して、発電電力Piが計算される。すなわち、電流センサ18及び電圧検出回路20のそれぞれによって検出された、熱電モジュール12が発電している電圧V及び電流Iが読み取られ、読み取られた電圧V及び電流Iから発電電力Pinが計算される。
【0041】
続いて、ステップ106では、エンジンECU30から車速Vが読み取られてステップ108へ移行する。
【0042】
次にステップ108では、推定発電電力Pgが計算されてステップ112へ移行する。推定発電電力Pgは、エンジンECU30に予め記憶された車速Vと発電電力Pgのマップ(例えば、図3に示すような、車速Vに対する発電電力のマップ)が読み取られ、図3に示すマップから読み取った車速Vに対応する発電電力Pgが計算される。
【0043】
ステップ110では、ステップ104で計算された熱電モジュール12の発電電力Pinと、ステップ108で計算された推定発電電力Pgの差分の絶対値ΔP(ΔP=|PgーPin|)が計算される。
【0044】
そして、ステップ112では、ステップ110で計算されたΔPが予め定めた閾値Pthより小さいか否か判定され、該判定が肯定された場合には、熱電モジュール12の発電電力Pinと、車速Vから推定した推定電力Pgとの差が小さいので、正常に発電していると判断して、ステップ102に戻って上述の処理が繰り返される。
【0045】
一方、ステップ112の判定が否定された場合には、熱電モジュール12の発電電力Pinと、車速Vから推定した推定電力Pgとの差が大きいので、熱電モジュール12の発電異常であると判断してステップ114へ移行する。
【0046】
ステップ114では、スイッチング素子S0の制御が停止されるとこによって、DC−DCコンバータ14が停止されて一連の処理を終了する。
【0047】
すなわち、本実施形態では、熱電モジュール12の1端子が熱電スタック10本体等に短絡して短絡により回路が形成されて、熱電モジュール12間で循環電流(短絡電流)が流れてしまった場合には、ΔPが予め定めた閾値Pthより大きくなるので、これを検出することで、熱電モジュール12の発電異常を検出することができ、熱電モジュール12の発電異常を検出した場合には、DC−DCコンバータ14による電力変換が停止されるので、信頼性を向上することができる。
【0048】
なお、第1実施形態では、推定発電電力Pgを計算する際に、車速Vに対応する発電電力Pgのマップを予め記憶しておいて、車速Vから推定発電電力Pgを計算するようにしたがこれに限るものではない。例えば、エンジン回転数に対応する発電電力Pgのマップを予め記憶しておいて、エンジン回転数から推定発電電力Pgを計算するようにしてもよい。
[第2実施形態]
続いて、本発明の第2実施形態に係わる車両用熱電発電装置について説明する。
【0049】
本発明の第2実施形態に係わる車両用熱電発電装置は、第1実施形態に係わる車両用熱電発電装置の変形例であり、熱電モジュール12に接続される回路が異なるのみであり、熱電スタック10の構成は第1実施形態と同一であるために詳細な説明を省略する。
【0050】
図4は、本発明の第2実施形態に係わる車両用熱電発電装置の構成を示す図である。なお、第1実施形態と同一構成については同一符号を付して説明する。
【0051】
本発明の第2実施形態に係わる車両用熱電発電装置は、図4に示すように、第1実施形態に係わる車両用熱電発電装置に対して昇圧チョッパ46を備えており、昇圧チョッパ46によって熱電モジュール12の発電電力を昇圧して、バッテリ22に電力を供給するようになっている。すなわち、バッテリ22としては、高圧のバッテリ22を適用する。

昇圧チョッパ46は、図4に示すように、DC−DCコンバータ14のトランスの一次側と熱電モジュール12間に設けられている。なお、DC−DCコンバータ14は、第1実施形態と同様に、絶縁型のコンバータを適用する。
【0052】
昇圧チョッパ46は、2つのコンデンサC1、C0、コイルL、ダイオードD2、及びスイッチング素子S1で構成されており、2つのコンデンサC1、C0は、熱電モジュール12及びDC−DCコンバータ14のトランスの一次側に対してそれぞれ並列に接続されている。
【0053】
また、コンデンサC1、C0のそれぞれの一端間には、コイルL及びダイオードD2が直列に接続され、コイルLとダイオードD2のアノードにスイッチング素子S1のドレインが接続され、スイッチング素子S1のソースは、熱電モジュール12に接続され、スイッチング素子S1のゲートは、昇圧チョッパ46を制御するコントローラ16Aにホトカプラ24を介して接続されホトカプラ24によって電気信号が光信号に変換されて接続される。なお、スイッチング素子S1は、FETで構成されている。
【0054】
また、第1実施形態と同様に、熱電モジュール12から出力される電流を測定するための電流センサ18が接続されており、電流センサ18の検出結果がコントローラ16に入力されるようになっていると共に、熱電モジュール12と昇圧チョッパ46との間には、熱電モジュール12の電圧を検出する電圧検出回路20が接続されており、該電圧検出回路20によって検出された熱電モジュール12の電圧がコントローラ16に入力されるようになっている。
【0055】
さらに、コントローラ16Aは、ボディーアースBEに接続された補機バッテリ26に接続され、補機バッテリ26から電力供給を受けるようになっている。また、コントローラ16Aは、電流センサ18及び電圧検出回路20と絶縁アンプ28を介して接続されており、絶縁アンプ28によって電気信号を光信号に変換して接続しているので、ボディーアースBEとスタックグランドSGが絶縁される。
【0056】
そして、コントローラ16Aは、エンジンECU30に接続されており、エンジンECU30に入力される車速を読み取ると共に、エンジンECU30に予め記憶された車速度と発電量のマップを取得して、マップから得られる熱電モジュール12の推定発電電力と、電流センサ18及び電圧検出回路20から得られる発電電力に基づいて熱電モジュール12の発電異常を検出し、発電異常の場合に電力変換を停止する制御を行うようになっている。
【0057】
また、DC−DCコンバータ14を制御するスイッチング素子S0は、コントローラ16Bに接続されており、該コントローラ16Bは、補機バッテリ26から電力供給を受けるようになっている。DC−DCコンバータ14の駆動を制御するスイッチング素子S0との接続はホトカプラ24を介して行われ、ホトカプラ24によって電気信号が光信号に変換されて接続される。
【0058】
なお、DC−DCコンバータ14の二次側は、第1実施形態と同一構成であるため詳細な説明を省略する。
【0059】
すなわち、第2実施形態では、熱電モジュール12によって発電された発電エネルギーは、昇圧チョッパ46によって高圧のバッテリ電圧に昇圧される。この時、コントローラ16A、16Bは、第1実施形態同様に熱電モジュール12の出力電力(電流×電圧)をモニタして、熱電モジュール12の最大出力で動作する動作電流で制御が行われる。
【0060】
電流センサ18及び電圧検出回路20は、第1実施形態と同様に、絶縁アンプ28を介してコントローラ16Aに接続されているので、ボディーアースBEとスタックグランドSGとの絶縁が確保される。
【0061】
また、昇圧チョッパ46のスイッチング素子S1の駆動がコントローラ16Aで行われ、当該スイッチング素子S1とコントローラ16Aの接続がホトカプラ24を介して行われているので、ボディーアースBEとスタックグランドSGとの絶縁が確保される。
【0062】
そして、第1実施形態と同様に、熱電スタック10の排気管34と、前側排気管42及び後側排気管44とが、絶縁スペーサ40を介して連結されているので、前側排気管42及び後側排気管44に接続されたボディーアースBEと、熱電スタック10のスタックグランドSGとの絶縁が確保される。
【0063】
さらには、DC−DCコンバータ14は、DC−DCコンバータ14の駆動を制御するスイッチング素子S0とコントローラ16Bがホトカプラ24を介して接続されているので、ボディーアースBEと絶縁が確保される。
【0064】
従って、本実施形態においても第1実施形態と同様に、熱電モジュール12の1端子が熱電スタック10本体等に短絡した場合でも、スタックグランドSGがボディーアースBE及び高圧系アースHEから絶縁されているので、電力を回収することができる。
【0065】
なお、昇圧チョッパ46は、100%昇圧した場合には、トランスの巻数比は1:1とすればよい。
[第3実施形態]
続いて、本発明の第3実施形態に係わる車両用熱電発電装置について説明する。
【0066】
本発明の第3実施形態に係わる車両用熱電発電装置は、第2実施形態に係わる熱電発電装置の変形例であり、熱電モジュール12に接続されている回路が第2実施形態に対して一部異なるのみであり、熱電スタック10の構成は第1実施形態及び第2実施形態と同一であるため詳細な説明を省略する。
【0067】
図5は、本発明の第3実施形態に係わる車両用熱電発電装置の構成を示す図である。
【0068】
本発明の第3実施形態に係わる車両用熱電発電装置は、図5に示すように、高圧のバッテリ22に降圧コンバータ48が接続されており、降圧コンバータ48によってバッテリ22の電力を降圧して、コントローラ16A、16Bに電力供給を行う。すなわち、2つのコントローラ16A、16Bの電力をバッテリ22から供給するようになっており、コントローラ16A、16BにボディーアースBEが接続された補機バッテリ26を接続する必要がなくなる。
【0069】
一方、コントローラ16AとエンジンECU30は、電気信号を光信号に変換して接続するホトカプラ24を介して接続され、スタックグランドSG及び高圧系アースHEと、ボディーアースBEとの絶縁が確保されている。
【0070】
このように、本実施形態では、高圧のバッテリ22の電力をコントローラ16A、16Bに供給するようにしているので、車両用熱電発電装置としては、2つのグランド系(スタックグランドSGと高圧アースHE)にすることができる。
【0071】
従って、第2実施形態で、コントローラ16Aに接続されるボディーアースBEと絶縁するために必要であった絶縁アンプ28及びカプラ24が不要となり、電流センサ18及び電圧検出回路20は、絶縁アンプ28を用いずにそのままコントローラ16Aに接続することができ、昇圧チョッパ46のスイッチング素子S1は、ホトカプラ24を用いずにそのままコントローラ16Aに接続することができる。
【0072】
従って、このように、高圧のバッテリ22を降圧してコントローラ16A、16Bに電力を供給するように構成することによって、第2実施形態に比べて回路構成を簡素化することができ、信頼性確保がより容易となる。また、回路構成を簡素化できることによって、12V電源用のワイヤハーネス等が不要となり、車両への搭載性も向上することができる。
【0073】
なお、第2実施形態及び第3実施形態では、第1実施形態で説明したコントローラ16で行われる発電異常検出を含む制御について説明を省略したが、第1実施形態と同様の処理を行うことによって、熱電モジュール12の発電異常を検出してDC−DCコンバータ14による電力変換を停止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の第1実施形態に係わる車両用熱電発電装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係わる車両用熱電発電装置のコントローラで行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図3】車速Vに対する発電電力のマップの一例を示すグラフである。
【図4】本発明の第2実施形態に係わる車両用熱電発電装置の構成を示す図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係わる車両用熱電発電装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0075】
10 熱電スタック
12 熱電モジュール
14 DC−DCコンバータ
16 コントローラ
18 電流センサ
20 電圧検出回路
22 バッテリ
24 ホトカプラ
28 絶縁アンプ
34 排気管
40 絶縁スペーサ
42 前側排気管
44 後側排気管
46 昇圧チョッパ
48 降圧コンバータ
BE ボディーアース
HE 高圧系アース
SG スタックグランド
S0 スイッチング素子




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013